JP6623935B2 - スカンジウムの回収方法 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係るスカンジウムの回収方法は、カラムに充填されたキレート樹脂にスカンジウムを含有する酸性溶液を接触させて、その酸性溶液中のスカンジウムをキレート樹脂に吸着させるイオン交換処理工程を含む方法である。
図1は、スカンジウムの回収方法の流れの一例を説明するための工程図である。なお、図1では、スカンジウム含有酸性溶液として、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プロセスにより得られる硫化後液を用いた場合を一例として示しているが、これに限られない。
本実施の形態に係るスカンジウムの回収方法における回収対象溶液である、スカンジウムを含有する酸性溶液(スカンジウム含有酸性溶液)としては、例えば、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プロセスを経て得られる浸出液を用いることができる。
浸出工程S1は、例えば高温加圧容器(オートクレーブ)等を用いて、ニッケル酸化鉱のスラリーに硫酸を添加して240℃〜260℃の温度下で撹拌処理を施し、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを形成する工程である。
中和工程S2は、上述した浸出工程S1により得られた浸出液に中和剤を添加してpHを調整し、不純物元素を含む中和澱物と中和後液とを得る工程である。この中和工程S2における中和処理により、ニッケルやコバルト、スカンジウム等の有価金属は中和後液に含まれるようになり、鉄、アルミニウム等の不純物の大部分が中和澱物となる。
硫化工程S3は、上述した中和工程S12により得られた中和後液に硫化剤を添加してニッケル硫化物と硫化後液とを得る工程である。この硫化工程S3における硫化処理により、ニッケル、コバルト、亜鉛等は硫化物となり、スカンジウム等は硫化後液に含まれることになる。
次に、本実施の形態に係るスカンジウムの回収方法では、例えば上述のようにして得られたスカンジウムを含有する酸性溶液を、カラムに充填されたキレート樹脂に接触させて、その溶液中のスカンジウムをキレート樹脂に吸着させるイオン交換処理を行う。
吸着工程S41では、スカンジウム含有酸性溶液である硫化後液をキレート樹脂に接触させて、溶液中のスカンジウムをキレート樹脂に吸着させる。
アルミニウム除去工程S42では、吸着工程S41でスカンジウムを吸着したキレート樹脂に0.1N以下の硫酸を接触させ、キレート樹脂に吸着した不純物成分であるアルミニウムを除去する。
スカンジウム溶離工程S43では、アルミニウムを除去したキレート樹脂に0.3N以上3.0N未満の硫酸を接触させ、キレート樹脂からスカンジウムを溶離し、スカンジウム溶離液を得る。すなわち、硫酸を溶離液として用いてスカンジウムを溶離させる。
クロム除去工程S44では、スカンジウム溶離工程S43を経てスカンジウムを溶離させたキレート樹脂に3N以上の硫酸を接触させ、キレート樹脂に吸着した不純物成分であるクロムを除去する。
また、図示していないが、上述したアルミニウム除去工程S42に先立ち、不純物成分である鉄を除去する鉄除去工程を設けるようにしてもよい。スカンジウム含有酸性溶液には、その原料に由来して不純物として鉄が含まれることがある。例えば、上述したように、ニッケル酸化鉱石を原料として酸浸出処理を経て得られた硫化後液には、そのニッケル酸化鉱石に含まれる鉄が硫化後液中にも含まれることがある。
本実施の形態に係るスカンジウムの回収方法では、イオン交換工程S4を経て得られたスカンジウム溶離液に対して溶媒抽出処理を施す。溶媒抽出処理では、得られたスカンジウム溶離液を抽出剤に接触させ、得られた抽出液に逆抽出剤を加えることでスカンジウムを含む逆抽出物(逆抽出液)を得る。このように、イオン交換処理を行うとともに、得られたスカンジウム溶離液に対して溶媒抽出処理を施すことで、不純物成分をより高品位に分離することができ、スカンジウムの純度をより一層に高めることができる。
抽出工程S51では、スカンジウム溶離液と、抽出剤を含む有機溶媒とを混合して、有機溶媒中にスカンジウムを選択的に抽出する。抽出剤としては、特に限定されないが、スカンジウムとの選択性の観点から、リンを含む溶媒和抽出剤、具体的にはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)を官能基とするものを用いることが好ましい。トリオクチルホスフィンオキシドには、アルキル鎖が異なる種々のトリアルキルホスフィンオキシド類が存在するが、何れのものであっても好適に使用することができる。なお、抽出時は、例えば炭化水素系の有機溶媒等で希釈して使用することが好ましい。
必須の態様ではないが、抽出液を逆抽出する前に、有機溶媒(有機相)にスクラビング(洗浄)処理を施し、不純物元素を水相に分離して抽出剤から除去することが好ましい(スクラビング工程S52)。
逆抽出工程S53では、スカンジウムを抽出した有機溶媒からスカンジウムを逆抽出する。この逆抽出工程S53では、有機溶媒に、水又は低濃度の酸溶液を逆抽出溶液(逆抽出始液)として用いて混合することで、抽出工程S51での抽出時における反応とは逆の反応を進行させ、スカンジウムを含む逆抽出液(逆抽出後液)を得る。
溶媒抽出工程S5での溶媒抽出処理の後、得られた逆抽出後液、すなわちスカンジウムが濃縮されたスカンジウム含有溶液からスカンジウムを回収する。スカンジウムを回収するプロセスとしては、特に限定されないが、例えば、得られた逆抽出後液に中和剤又はシュウ酸を加えてスカンジウムの沈殿物を生成させるスカンジウム沈殿工程S6と、スカンジウム沈殿物を水で洗浄し、乾燥し、焙焼することで、酸化スカンジウムを得る焙焼工程S7により構成することができる。これらの工程を経ることで、ニッケル酸化鉱石から酸化スカンジウムを回収することができる。
スカンジウム沈殿工程S6では、得られた逆抽出後液に中和剤又はシュウ酸を添加してスカンジウムの沈殿物を生成させる。
焙焼工程S7では、スカンジウム沈殿工程S6で得られたスカンジウムの沈殿物を水で洗浄し、乾燥し、焙焼することによって、酸化スカンジウムを得る。このような焙焼工程S7での焙焼処理を経ることで、極めて高品位な酸化スカンジウムを得ることができる。
ここで、本実施の形態に係るスカンジウムの回収方法では、上述したイオン交換工程S4におけるイオン交換処理に際して、キレート樹脂を充填した連続向流多段式イオン交換装置を用い、そこにスカンジウム含有酸性溶液である硫化後液を通液することで、高濃度のスカンジウム溶離液を得ることを特徴としている。
吸着工程においては、吸着始液である硫化後液に含まれるスカンジウムの濃度が数10〜20mg/Lと低いため、キレート樹脂の量に対して、大量の吸着始液を通液する必要がある。このことから、複数のカラムにより構成されるCCIXにおける吸着ゾーンでは、硫化後液を、そのゾーンにおける複数のカラムを組み合わせて並列に、またその並列の複数のカラムに同時に通液することで、1本あたりのカラムに通液する始液流速を抑えるようにする。
洗浄・溶離工程では、Al+Fe洗浄、Sc溶離、Cr洗浄、純水洗浄の各処理工程を順次行う場合に、各処理工程において、カラム1本あたりに必要な通液量を各処理工程における所定本数で除した液量を各カラムに複数回直列に通液する。そして、カラム1本あたりに必要な通液量を通液し終えたカラムを、順次次の工程に移動させる。
(1)第1の実施形態
ここで、上述した硫化後液からスカンジウムを回収する方法における、CCIXを用いたキレート樹脂によりイオン交換処理の通液操作の具体例を、図2のCCIXの模式図に基づいて説明する。図2の模式図では、カラムの合計本数が14本の場合の例を示しているが、これに限定されない。
図2に示すように、キレート樹脂による吸着工程における通液方法は、3本のカラムを並列に2段階で配置し(1段吸着ゾーン、2段吸着ゾーン)、吸着始液の全量を均等に分割した量の吸着始液をそれぞれのカラムに通液し、回収対象であるスカンジウムを2段階の処理でキレート樹脂に吸着させる。なお、最初にカラム1,2,3に吸着始液を通液した後、その吸着後液をカラム4,5,6に供給する。
図3に、図2に示す状態から7バッチ進んだ状態の模式図を示す。この図3を参照して、キレート樹脂の洗浄処理工程について説明する。
次に、第2の実施形態について説明する。図4は、第2の実施形態において使用するCCIXの模式図を示すものであり、カラムの合計本数が30本である例を示す。なお、第1の実施形態と同様に、上流側に位置する1段目吸着工程及び2段目吸着工程から、Al+Fe洗浄処理工程、Sc溶離処理工程、Cr洗浄処理工程を経て、下流側の純水洗浄処理工程に至る各工程から構成され、これらの処理を連続的に行うものである。
キレート樹脂にScを吸着させるに際して、30本のカラムのうち、9本のカラム(1〜9)に並列に別々に吸着始液を給液して吸着させ、その1段目の吸着後液を別の9本のカラム(10〜18)に並列に別々に給液して吸着させる。ここで、1本あたりの必要通液量をBV30としたとき、1バッチあたりの通液量BVは30/9本でBV3.3となる。なお、例えば65L/hrで吸着始液を給液した場合には、9本のカラムにそれぞれ65/9=7.22L/hrで供給される。
図5に、図4に示す状態から19バッチ進んだ状態の模式図を示す。図5に示すように、カラム18が、2段目の吸着を9バッチ、1段目の吸着を9バッチ経て、Al+Fe洗浄処理工程に入った状態となっている。また、カラム6が、2段目の吸着工程に入り、カラム1は、既に6バッチ目の2段吸着工程を経ている。なお、図5における最も左のカラム(カラム19)は、次のバッチでは最も右のカラムのポジションに移動する。
吸着工程後のキレート樹脂から不純物であるAl、Fe、またその他の元素としてNiを洗浄除去するために、洗浄溶液として0.05Nの硫酸溶液を3本直列に連結したカラムに通液して洗浄する。図5の例では、カラム16、17、18が直列に連結されており、カラム16に硫酸溶液が通液される。硫酸溶液の通液は、その3本のカラムに対して全必要量を1バッチで行ってもよいが、全必要量を3バッチに分割して、バッチ毎に1カラムずつ下流側(図の左側)に移動するようにすることが好ましい。例えば、上述のように、9カラム×2段=18バッチにわたり順次、吸着始液を通液させて吸着させた場合、19バッチ目から21バッチ目までにかけて、1バッチあたりBV9.4/3=3.1の量の硫酸溶液を3本のカラムに対して直列に通液する。
硫酸溶液を通液させてAl、Feを洗浄した後のキレート樹脂からScを溶離するために、溶離液として0.5Nの硫酸溶液を4本直列に連結したカラムに通液する。図5の例では、カラム12、13、14、15が直列に連結されており、カラム12に溶離液が通液される。カラムに対する溶離液の通液方法としては、上述した洗浄ゾーンにおける通液と同様とすることができる。例えば、図5に示すカラム18に関しては、19バッチ目から21バッチ目までにかけて硫酸洗浄してAl、Feを除去した後、22バッチ目から25バッチ目までにかけて、1バッチあたりBV14.5/4=3.6の量の溶離液を4本のカラムに対して直列に通液する。
Scを溶離させた後のキレート樹脂から不純物であるCrを洗浄除去するために、洗浄溶液として高濃度の硫酸溶液を2本直列に連結したカラムに通液する。図5の例では、カラム10、11が直列に連結されており、カラム10に硫酸溶液が通液される。カラムに対する硫酸溶液の通液方法としては、上述したAl+Fe洗浄ゾーンにおける通液と同様とすることができる。例えば、図5に示すカラム18に関しては、22バッチ目から25バッチ目までにかけてScを溶離させた後、26バッチ目から27バッチ目までにかけて、1バッチあたりBV4.7/2=2.4の量の高濃度硫酸溶液を2本のカラムに対して直列に通液する。
キレート樹脂中に残留した高濃度硫酸を排出するために、純水を3本直列に連結したカラムに通液する(なお、この工程を「リンス工程」ともいう)。図5の例では、カラム7、8、9が直列に連結されており、カラム7に純水が通液される。カラムに対する純水の通液方法としては、上述したAl+Fe洗浄ゾーンにおける通液と同様とすることができる。例えば、図5に示すカラム18に関しては、26バッチ目から27バッチ目までにかけて硫酸洗浄してCrを除去した後、28バッチ目から30バッチ目までにかけて、1バッチあたりBV8.5/3=2.8の量の純水を2本のカラムに対して直列に通液する。
図4の模式図に示すような30本のカラムを使用した連続向流多段式イオン交換装置を用いて、スカンジウム(Sc)を含有する酸性溶液(吸着始液)からスカンジウム(Sc)を吸着、溶離する処理を行った。
具体的には、先ず、1バッチ目において、カラム1〜9(図4参照。以下のカラムについても同様)に対して給液排液装置を切り換え、9本のカラム全てに並列にかつ同時にカラム上部から吸着始液を通液し、各カラムの下部から抜き出した。そして、この抜き出した液(1段吸着後液)をカラム10〜18のカラム全てに並列にかつ同時にカラム上部から通液し、カラム下部から抜き出した。このような2段階の吸着処理を行った後、次に、2バッチ目において、全てのカラムをカラム1本分だけ工程の下流側(図の向かって左側)に移動させ、カラム列に対して給排液装置を切り換えて、カラム2〜10のカラム全てに並列にかつ同時にカラム上部から吸着始液を通液し、そのカラム下部から抜き出した1段吸着後液を、続いてカラム11〜19のカラム全てに並列にかつ同時にカラム上部から通液し、そのカラム下部から抜き出した。次バッチ移行も同様の手順で、給排液装置をカラム列に対して切り換え、18バッチ目でカラム18が2段吸着で9バッチ、1段吸着で9バッチ通液されるようにした。
次に、Al+Fe洗浄処理工程について、カラム3本からなる「Al+Fe洗浄ゾーン」を設け、洗浄溶液として0.05N硫酸溶液を通液させた。
総BV=必要通液BV/所定本数×(カラム総数+所定本数−1) ・・・(i)
総BV=8/3×(30+3−1)=85.3 ・・・(ii)
比較例1では、実施例1と同じキレート樹脂15.9リットルを充填したシングルカラムを用い、同様の酸性溶液を吸着始液として、吸着温度60℃、SV20でBV30まで通液した(吸着工程)。次に、洗浄・溶離工程(Al+Fe洗浄処理工程、Sc溶離処理工程、Cr洗浄処理工程、純水洗浄処理工程)では、実施例1と同様の処理液をそれぞれ約30℃にてカラム上部から通液した。
図4の模式図に示すような30本のカラムを使用した連続向流多段式イオン交換装置を用いて、実施例1と同様にして、スカンジウム(Sc)を含有する酸性溶液(吸着始液)からScを吸着、溶離する処理を行った。そして、これらカラムの切り換えが起こる直前のカラム22(樹脂再生後)、カラム1(1段目吸着カラムでSc最大吸着のもの)、カラム10(2段目吸着カラムでSc最大吸着のもの)の3種のカラムについて、その樹脂中に吸着したスカンジウム濃度、クロム濃度を測定した。
実施例2と同様に、図4の模式図に示すような30本のカラムを使用した連続向流多段式イオン交換装置を用いて、スカンジウム(Sc)を含有する酸性溶液(吸着始液)からScを吸着、溶離する処理を行った。そして、Sc溶離処理工程を経て回収されたSc溶離液中に含まれる成分量を測定した。なお、Sc溶離処理工程では、0.5Nの硫酸溶液を溶離液として通液させて処理した。
Claims (13)
- カラムに充填されたキレート樹脂にスカンジウムを含有する酸性溶液を接触させて、該酸性溶液中のスカンジウムを該キレート樹脂に吸着させるイオン交換工程を含むスカンジウムの回収方法であって、
前記イオン交換工程は、
複数のカラムに充填された前記キレート樹脂にスカンジウムを吸着させる吸着工程と、
吸着処理後のカラムを洗浄し、スカンジウムを溶離させる洗浄・溶離工程と、を有し、
前記吸着工程では、前記複数のカラムのうちの所定の複数本からなる1段目のカラムに対して前記酸性溶液を並列に通液してスカンジウムを吸着させ、該1段目のカラムに通液後に得られる吸着後液を、前記複数のカラムのうち前記1段目のカラムとは異なる所定の複数本からなる2段目のカラムに対して並列に通液してスカンジウムをさらに吸着させ、
前記洗浄・溶離工程では、吸着の終了した所定本数のカラムに対して、直列に洗浄液を通液させる
スカンジウムの回収方法。 - 前記洗浄・溶離工程では、少なくともアルミニウム及び鉄を洗浄除去する処理(Al及びFe洗浄)と、吸着したスカンジウムを溶離させる処理(Sc溶離)と、クロムを洗浄除去する処理(Cr洗浄)と、キレート樹脂に付着した酸を除去する処理(酸除去)と、の各処理工程を行う
請求項1に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記吸着工程では、前記複数のカラムを一組として、該カラム1本あたりに通液可能な前記酸性溶液の液量を該一組のカラムの本数で除した液量を、各カラムに複数回通液する
請求項1又は2に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記洗浄・溶離工程では、Al及びFe洗浄、Sc溶離、Cr洗浄、酸除去の各処理工程を順次行うに際して、
それぞれの処理工程において、カラム1本あたりに必要な通液量を各処理工程におけるカラムの所定本数で除した液量を、各カラムに複数回直列に通液し、
前記カラム1本あたりに必要な通液量を通液し終えたカラムを、順次、次の処理工程に移動させる
請求項2に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記Al及びFe洗浄処理工程におけるカラムの所定本数に等しい数のバッチにわたり、0.1N以下の硫酸洗浄液を各カラムに直列に通液し、バッチ毎に該カラムを下流側に移動させて切り換える
請求項4に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記Sc溶離処理工程におけるカラムの所定本数に等しい数のバッチにわたり、溶離液を各カラムに直列に通液し、バッチ毎に該カラムを下流側に移動させて切り換える
請求項4に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記Cr洗浄処理工程におけるカラムの所定本数に等しい数のバッチにわたり、3N以上の硫酸洗浄液を各カラムに直列に通液し、バッチ毎に該カラムを下流側に移動させて切り換える
請求項4に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記酸除去処理工程におけるカラムの所定本数に等しい数のバッチにわたり、洗浄水を各カラムに直列に通液し、バッチ毎に該カラムを下流側に移動させて切り換える
請求項4に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記吸着工程及び前記洗浄・溶離工程における操作に必要な本数のカラムを直列に配置し、全カラム数に等しい数のバッチにわたり、バッチ毎に各カラムを順次下流側に移動させて切り換えることにより、各バッチにおいて各工程を同時に行い、1つのカラムがすべての工程を終了した時点を1サイクルとする
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記キレート樹脂として、イミノジ酢酸塩を官能基とするキレート樹脂を使用する
請求項1乃至9のいずれか1項に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記洗浄・溶離工程において、前記キレート樹脂からスカンジウムを溶離させる処理を行い、得られたスカンジウム溶離液中のスカンジウム濃度が、単一のカラム(シングルカラム)を使用して前記吸着工程及び前記洗浄・溶離工程を実施した場合に得られるスカンジウム溶離液中のスカンジウム濃度よりも高くなる
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記洗浄・溶離工程において使用される薬剤使用量が、単一のカラム(シングルカラム)を使用して前記吸着工程及び前記洗浄・溶離工程を実施した場合に必要な薬剤使用量よりも少ない
請求項1乃至11のいずれか1項に記載のスカンジウムの回収方法。 - 前記洗浄・溶離工程において、前記キレート樹脂に付着した酸を除去する処理工程では、酸除去溶液として、前記吸着工程にて通液する前記酸性溶液を使用する
請求項2に記載のスカンジウムの回収方法。
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