JP6623883B2 - 切削ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、切削加工機の一部を構成する切削ユニットに関する。
切削加工機において加工精度を確保するためには、被加工物に対する切削工具の位置決め精度を高めることが非常に重要である。
例えば、サーボモータに内蔵されているエンコーダからの情報に基づき切削工具の位置決めが行われる場合、サーボモータの出力軸から、切削工具と共に移動する移動体(例えばテーブルおよび工具ホルダ等)までの間にある減速機およびボールねじ等のバックラッシュや熱変形に起因して、必ず位置決め誤差が生じる。
これに対して、例えば特許文献1のように前記移動体が実際に移動した量を位置検出器で検出し、この検出値に基づきサーボモータをフィードバック制御することによって、切削工具の位置決め精度を高めることは可能である。位置検出器は、テーブルと共に移動するスライダに設けられる読取部と、スライダを支持するレールに設けられるスケールとから構成される。
特開2008−114322号公報
ところが、位置検出器を設けてフィードバック制御を行うからといって、切削工具の位置決めの誤差がゼロになるわけではない。位置検出器から切削工具までの距離が遠いため、位置検出器から切削工具までの間にある例えばテーブルおよび工具ホルダ等の熱変形に起因して位置決め誤差が生じるからである。このような位置決め誤差は、小さいながらも、例えばマイクロミラーアレイなどを製作するときのようにナノメートルオーダーの加工精度が要求される場合には極力無くす必要がある。
現在、ナノメートルオーダーの超精密切削加工が行える機械(すなわち、ナノマシン)は存在する。しかし、ナノマシンは、各構成要素の寸法精度を極限まで高めて作られた非常に高価な機械であり、使用環境も限られている。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ナノメートルオーダーの超精密切削加工が行える安価な切削ユニットを提供することである。
本発明による切削ユニットは、接触子と、保持部と、軸方向支持部と、変位測定部と、位置検出部と、ロック部と、駆動部とを備えている。
接触子は、軸状であり、先端に刃を有する。保持部は、接触子を軸方向へ移動可能に支持している。軸方向支持部は、接触子と保持部との間に設けられ、軸方向において接触子を支持している。変位測定部は、被加工物に対する接触子の軸方向の相対変位を測定する。位置検出部は、保持部と接触子との軸方向の相対位置を検出する。
ロック部は、刃が被加工物を切削するとき、接触子と保持部との相対位置を固定する。駆動部は、接触子と保持部との相対位置の固定が解除された状態で接触子の先端部が切削後の加工面をトレースしつつ、変位測定部が接触子との軸方向の相対変位を測定するとき、位置検出部の検出値が一定となるように保持部を軸方向へ移動させる。
このように構成された切削ユニットによれば、接触子の軸方向の相対変位が変位測定部によりダイレクトに測定されるため、測定点から刃までの間の部分の熱変形に起因して生じる位置決め誤差を極力小さくすることができる。したがって、この切削ユニットを汎用の切削加工機に搭載して、変位測定部の測定値を基に接触子を移動させることにより、ナノメートルオーダーの超精密切削加工を安価な設備で行うことが可能となる。
また、接触子の先端部が切削後の加工面をトレースしている間、位置検出部の検出値が一定となるように保持部を軸方向へ移動させることによって、軸方向支持部が接触子を加工面に向けて付勢する付勢力を一定にすることができる。そのため、上記付勢力を極微小な値に設定することで、接触子が加工面を傷つけることを回避可能である。
本発明の第1態様では、切削ユニットは、変位測定部の測定値と目標値との差が小さくなるように接触子を軸方向へ移動させるアクチュエータをさらに備える。
これによれば、接触子の軸方向位置の誤差をアクチュエータにより補正して、接触子の位置決め精度を高めることができる。
本発明の第2態様では、接触子の先端部は、所定の切削方向へ移動するとき被加工物を切削加工する前記刃と、切削方向とは反対方向へ移動するとき加工面と摺動する摺動面とを有する。
本発明の一実施形態による切削ユニットが適用された切削加工機の概略構成図である。 図1の切削ユニットを説明する断面図である。 図1の接触子が行う切削加工を説明する模式図である。 図1の接触子が行うトレース動作を説明する模式図である。 図1の制御装置が実行する処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
[一実施形態]
本発明の一実施形態による切削ユニットは、図1の切削加工機に適用されている。切削加工機10は、定盤11上の保持台13に固定された被加工物12を切削加工する機械である。本実施形態では、多数の極小鏡面(すなわちマイクロミラー)が整列するように設けられてなるマイクロミラーアレイを製作する用途に使用される。
(切削加工機10)
先ず、切削加工機10の全体的な構成について図1を参照して説明する。
図1に示すように、切削加工機10は、定盤11と、被加工物12を固定する保持台13と、定盤11上に設けられているXY駆動部14と、XY駆動部14のXYテーブル15に取り付けられている切削ユニット16と、XY駆動部14および切削ユニット16の作動を制御する制御装置17とを備えている。
XY駆動部14は、XYテーブル15を、定盤11の上面18に対して平行なX軸方向およびY軸方向へ移動させる。X軸方向およびY軸方向は互いに直交している。
切削ユニット16は、Z駆動部19と、Z駆動部19の移動体21に取り付けられているプローブ22と、被加工物12に対するプローブ22の位置を測定する測定部23とを備えている。Z駆動部19は、移動体21を、X軸方向およびY軸方向に対して直交しているZ軸方向へ移動させる。プローブ22は、軸状の接触子24を有している。接触子24の先端部には刃25が形成されている。Z軸方向は、接触子24の軸方向と一致しており、被加工物12に対して接近および離間する方向である。
制御装置17は、接触子24の刃25の移動経路を決定し、その移動経路に沿って刃25が移動するように、測定部23から得られるプローブ22の位置情報に基づきXY駆動部14およびZ駆動部19をフィードバック制御する。被加工物12は、移動経路中の切削経路に沿って移動する刃25により切削加工される。
次に、各部の詳細な構成について図1、図2を参照して説明する。
(測定部23)
図1に示すように、定盤11には、プローブ22の各軸方向(すなわち、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向)の位置を測定するときの基準となる基準ミラーが設けられている。基準ミラーには、図示しないX軸基準ミラーおよびY軸基準ミラーと、Z軸基準ミラー31とが含まれる。測定部23は、公知の光干渉法により、X軸基準ミラーを基準としたプローブ22のX座標、Y軸基準ミラーを基準としたプローブ22のY座標、および、Z軸基準ミラー31を基準とした接触子24のZ座標を測定する。プローブ22全体における接触子24のX軸方向位置およびY軸方向位置は変わらないため、プローブ22のX座標は接触子24のX座標と同等であり、また、プローブ22のY座標は接触子24のY座標と同等である。測定部23は、被加工物12に対する接触子24の各軸方向の相対変位を測定可能であり、特許請求の範囲に記載の「変位測定部」に相当する。
具体的には、例えば特開平3−255907号公報に開示されているように、プローブ22のX座標、Y座標は、プローブ22のケース41に設けられているX軸ミラー32、Y軸ミラー33に照射された測定光の反射光と、X軸基準ミラー、Y軸基準ミラーに照射された参照光の反射光との周波数の差に基づき得られる。また、接触子24のZ座標は、図2に示すように接触子24のケース41側の端部に設けられているZ軸ミラー34に照射された測定光Fz1の反射光と、図1に示すようにZ軸基準ミラー31に照射された参照光Fz2の反射光との周波数の差に基づき得られる。
(プローブ22)
図1、図2に示すように、プローブ22は、移動体21に固定されているケース41と、ケース41の定盤11側に固定されている保持部42と、保持部42により軸方向へ移動可能に支持されている接触子24と、保持部42と接触子24との間に設けられている圧電アクチュエータ43と、ケース41内に設けられている光学部品51〜63と、フォーカス誤差信号発生部44とを有している。プローブ22を含む移動体21の自重は渦巻きばね49により支持されている。
接触子24の定盤11側の先端部は、刃25および摺動面45を有している。刃25は、接触子24がY軸方向の一方へ移動するときに被加工物12を切削加工する。図3に示すように、刃25は、Y軸方向から見たとき被加工物12側に緩やかに凸となるように形成されている。図2に示すように、摺動面45は、接触子24がY軸方向の他方へ移動するときに切削後の加工面と摺動する。以降、Y軸方向の一方のことを適宜「切削方向」と記載する。
保持部42は、接触子24を支持している空気軸受46と、保持部42と接触子24との相対位置を固定するロック部47とを有している。ロック部47は、例えば空気圧、油圧または磁力などで作動するブレーキ装置から構成されている。ロック部47は、刃25が被加工物12を切削加工するときには保持部42と接触子24との相対位置を固定し、摺動面45を切削後の加工面に摺動させるときには保持部42と接触子24との相対位置の固定を解除する。
圧電アクチュエータ43は、接触子24を保持部42に対して軸方向へ移動させる。本実施形態では、圧電アクチュエータ43は、Z軸方向に重ねられた2つのディスク状の圧電素子からなるバイモルフ型の圧電アクチュエータである。保持部42は圧電アクチュエータ43の外周部に固定されている。接触子24は圧電アクチュエータ43の内周部に固定されている。圧電アクチュエータ43の内周部は、外周部に対して、圧電アクチュエータ43に加える電圧の大きさに応じてZ軸方向へ移動する。
また、圧電アクチュエータ43は、Z軸方向において接触子24を支持する軸方向支持部としても機能する。圧電アクチュエータ43は、Z軸方向のたわみ量に応じた付勢力を発生させる。
光学部品51〜63およびフォーカス誤差信号発生部44は、保持部42と接触子24との軸方向の相対位置を検出する位置検出部48を構成している。半導体レーザ51から発せられたレーザ光Gは、コリメートレンズ52、偏光ビームスプリッタ53、λ/4波長板54を透過した後、ダイクロイックミラー55に反射され、対物レンズ56によってZ軸ミラー34のミラー面上に集光する。対物レンズ56に戻ったレーザ光Gの反射光は、ダイクロイックミラー55および偏光プリズム57を全反射し、レンズ58で集光されてハーフミラー59で2つに分離される。一方の反射光は、ピンホール60を通過して光検出器61で受光される。他方の反射光は、ピンホール62を通過して光検出器63で受光される。保持部42に対する接触子24の軸方向の相対位置が基準位置からずれているほど、2つの光検出器61、63の出力の差は大きくなる。フォーカス誤差信号発生部44は、2つの光検出器61、63の出力の差に応じたフォーカス誤差信号を出力する。
(マイクロミラーアレイ製作時の各部の動き)
切削ユニット16でマイクロミラーアレイを製作するとき、1つのマイクロミラーを形成するごとにその形状が測定される。その測定結果は、接触子24のZ軸方向の位置決め精度を高めるために利用される。以下、図1〜図3を参照して詳しく説明する。
先ず、1つのマイクロミラー71が形成される。その際、接触子24は、ロック部47によるロック状態でXY駆動部14により切削方向へ移動させられながらZ駆動部19によりZ軸方向へ切込み深さ分だけ往復移動させられて平削りを行う。このとき、図3に矢印Aで示すように、刃25は、被加工物12の表層部をすくうように切削する。マイクロミラー71のY軸方向の断面形状は、刃25の移動経路に沿った形となる。また、マイクロミラー71のX軸方向の断面形状は、刃25の形状がそのまま転写された形となる。刃25は、単結晶のダイヤモンドチップから構成されており、刃先の稜線の算術平均粗Raは数ナノメートル以下に抑えられている。
次に、直前に形成されたマイクロミラー71の形状が測定される。その際、接触子24は、ロック部47によるロックが解除された状態で、圧電アクチュエータ43により軸方向に支持されながらXY駆動部14により切削方向とは反対方向へ移動させられる。このとき、図4に矢印Bで示すように、摺動面45は、マイクロミラー71に倣って移動(すなわちトレース)する。そして、測定部23は、接触子24の座標を測定する。また、Z駆動部19は、フォーカス誤差信号がゼロとなるように保持部42をZ軸方向へ移動させる。これにより、摺動面45がマイクロミラー71をトレースしている間、圧電アクチュエータ43が接触子24をマイクロミラー71に向けて付勢する付勢力は、接触子24がマイクロミラー71を傷つけない程度の極微小な値に保たれる。つまり、Z駆動部19は、接触子24と保持部42との相対位置の固定が解除された状態で接触子24の摺動面45が切削後の加工面をトレースしつつ、測定部23が接触子24の軸方向の相対変位を測定するとき、位置検出部48の検出値が一定となるように保持部42を軸方向へ移動させる。
次に、直前のマイクロミラー71の形状測定結果に基づき接触子24のZ軸方向位置が補正される。具体的には、先ず、制御装置17は、測定部23の測定値と目標値とを比較し、それらの差が所定の閾値以上であるか否かを判定する。本実施形態では、制御装置17は、凹状のマイクロミラー71のうち最も深い位置のZ軸方向の座標と、目標の座標とを比較する。測定値と目標値との差が閾値以上であった場合には、圧電アクチュエータ43は、上記差がゼロとなるように接触子24をZ軸方向へ移動させる。
以上の「マイクロミラー71の形成」と、「マイクロミラー71の形状測定」と、「接触子24のZ軸方向位置の補正」とが繰り返されることにより、マイクロミラー71のZ軸方向位置が目標とする位置に一致するようになる。
(制御装置17が実行する処理)
次に、制御装置17が実行する処理について図5を参照して説明する。図5の処理は、マイクロミラーアレイの製作中、繰り返し実行される。
図5のステップS1では、制御装置17は、1つのマイクロミラー71を形成するための接触子24の移動経路を決定し、ロック部47によるロック状態で接触子24が上記移動経路に沿って移動するように、ロック部47、XY駆動部14およびZ駆動部19の作動を制御する。このとき、XY駆動部14およびZ駆動部19は、測定部23から得られるプローブ22の位置情報に基づきフィードバック制御される。このステップS1により、1つのマイクロミラー71が形成される。ステップS1の後、処理はステップS2に移行する。
ステップS2では、制御装置17は、直前に形成されたマイクロミラー71の形状を測定するための接触子24の移動経路を決定し、ロック部47によるロックが解除された状態で接触子24が上記移動経路に沿って移動しつつ測定部23が接触子24の位置を測定するように、ロック部47、XY駆動部14および測定部23の作動を制御する。このとき、XY駆動部14は、測定部23から得られるプローブ22の位置情報(X座標およびY座標)に基づきフィードバック制御される。また、制御装置17は、マイクロミラー71の形状測定中、フォーカス誤差信号がゼロとなるようにZ駆動部19を制御する。このステップS2により、直前に形成されたマイクロミラー71の形状が測定される。ステップS2の後、処理はステップS3に移行する。
ステップS3では、制御装置17は、直前に形状測定されたマイクロミラー71のうち最も深い位置のZ軸方向の座標と目標の座標とを比較し、軸方向の差が所定の閾値以上であるか否かを判定する。軸方向の差が所定の閾値以上であると判定された場合(S3:YES)、処理はステップS4に移行する。軸方向の差が所定の閾値よりも小さいと判定された場合(S3:NO)、処理は図5のルーチンを抜ける。
ステップS4では、制御装置17は、ステップS3で求めた軸方向の差がゼロとなるように圧電アクチュエータ43を制御して接触子24をZ軸方向へ移動させる。ステップS4の後、処理は図5のルーチンを抜ける。
これらの処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理と、専用の電子回路によるハードウェア処理とにより実現されている。
(効果)
以上説明したように、本実施形態では、切削ユニット16は、接触子24と、保持部42と、圧電アクチュエータ43と、測定部23と、位置検出部48と、ロック部47と、Z駆動部19とを備えている。
接触子24は、軸状であり、先端に刃25を有している。保持部42は、接触子24を軸方向へ移動可能に支持している。圧電アクチュエータ43は、接触子24と保持部42との間に設けられ、軸方向において接触子24を支持している。測定部23は、被加工物12に対する接触子24の軸方向の相対変位を測定する。位置検出部48は、保持部42と接触子24との軸方向の相対位置を検出する。
ロック部47は、刃25が被加工物12を切削するとき、接触子24と保持部42との相対位置を固定する。Z駆動部19は、接触子24と保持部42との相対位置の固定が解除された状態で接触子24の摺動面45が切削後の加工面をトレースしつつ、測定部23が接触子24との軸方向の相対変位を測定するとき、位置検出部48が出力するフォーカス誤差信号がゼロとなるように保持部42を軸方向へ移動させる。
このように構成された切削ユニット16によれば、接触子24の軸方向の相対変位が測定部23によりダイレクトに測定されるため、測定点から刃25までの間の部分の熱変形に起因して生じる位置決め誤差を極力小さくすることができる。したがって、この切削ユニット16を汎用の切削加工機(多軸駆動装置)に搭載して、測定部23の測定値を基に接触子24を移動させることにより、ナノメートルオーダーの超精密切削加工を安価な設備で行うことが可能となる。
また、接触子24の摺動面45が切削後の加工面をトレースしている間、フォーカス誤差信号がゼロとなるように保持部42を軸方向へ移動させることによって、圧電アクチュエータ43が接触子24を加工面に向けて付勢する付勢力を一定にすることができる。上記付勢力は極微小な値に設定されている。そのため、接触子24が加工面を傷つけることを回避可能である。
また、本実施形態では、圧電アクチュエータ43は、1つのマイクロミラー71を形成した後、次のマイクロミラー71を形成するまでの間に、直前に形成されたマイクロミラー71の形状を測定した測定部23の測定値と目標値との差が小さくなるように接触子24を軸方向へ移動させる。
これによれば、接触子24の軸方向位置の誤差を圧電アクチュエータ43により補正して、接触子24の位置決め精度を高めることができる。
また、本実施形態では、圧電アクチュエータ43は、バイモルフ型の圧電素子を用いた圧電アクチュエータであって、軸方向支持部を兼ねている。
これによれば、圧電アクチュエータ43の電圧を変えることによって接触子24の軸方向位置を微調整することができる。また、軸方向支持部を別途設ける必要がない。
また、本実施形態では、接触子24の先端部は、切削方向へ移動するとき被加工物12を切削加工する刃25と、切削方向とは反対方向へ移動するとき加工面と摺動する摺動面45とを有する。
これによれば、1つの接触子24で切削加工と形状測定とを実施することができる。
また、本実施形態では、測定部23は、接触子24に照射した光の反射光から接触子の軸方向の相対変位を測定する。
これによれば、高精度な位置測定が可能である。
また、本実施形態では、保持部42は、接触子24を支持している空気軸受46を有する。
これによれば、接触子24が加工面に倣ってY軸方向へ移動する間、接触子24をZ軸方向へ自由に移動させることができる。
[他の実施形態]
本発明の他の実施形態では、切削加工を複数回行うこと、すなわち、接触子を切削方向へ複数回移動させることにより1つのマイクロミラーを形成するようにして、1回の切削加工が行われるごとに加工面の形状が測定されてもよい。
本発明の他の実施形態では、1回の切削加工を所定箇所に施した後に加工面の形状を測定した結果、加工面のZ軸方向位置が目標位置に達していない場合には再び同一箇所の切削加工を行い、目標位置に達している場合には次の箇所の切削加工を行うようにしてもよい。
本発明の他の実施形態では、接触子が加工面をトレースする際、他の公知のオートフォーカス技術を用いて保持部と接触子との軸方向の相対位置が一定となるように保持部を移動させてもよい。
本発明の他の実施形態では、圧電アクチュエータは、バイモルフ型以外の例えばモノモルフ型等の圧電素子を用いたものであってもよいし、ディスク状でなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、接触子を軸方向に支持する軸方向支持部が圧電アクチュエータとは別に設けられてもよい。
本発明の他の実施形態では、測定部は、レーザ光を用いた測定装置に限らず、スケールを用いた測定装置であってもよい。また、X座標、Y座標、Z座標の一部は、他部とは異なる方法で測定されてもよい。
本発明の他の実施形態では、保持部は、空気軸受以外の軸受で接触子を支持してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10・・・切削加工機
12・・・被加工物
16・・・切削ユニット
19・・・Z駆動部(駆動部)
23・・・測定部(変位測定部)
24・・・接触子
25・・・刃
42・・・保持部
43・・・圧電アクチュエータ(軸方向支持部、アクチュエータ)
47・・・ロック部
48・・・位置検出部
71・・・マイクロミラー、加工面

Claims (7)

  1. 切削加工機(10)の一部を構成する切削ユニット(16)であって、
    先端に刃(25)を有する軸状の接触子(24)と、
    前記接触子を軸方向へ移動可能に支持している保持部(42)と、
    前記接触子と前記保持部との間に設けられ、軸方向において前記接触子を支持している軸方向支持部(43)と、
    被加工物(12)に対する前記接触子の軸方向の相対変位を測定する変位測定部(23)と、
    前記保持部と前記接触子との軸方向の相対位置を検出する位置検出部(48)と、
    前記刃が前記被加工物を切削するとき、前記接触子と前記保持部との相対位置を固定するロック部(47)と、
    前記接触子と前記保持部との相対位置の固定が解除された状態で前記接触子の先端部(45)が切削後の加工面(71)をトレースしつつ、前記変位測定部が前記接触子の軸方向の相対変位を測定するとき、前記位置検出部の検出値が一定となるように前記保持部を軸方向へ移動させる駆動部(19)と、
    前記変位測定部の測定値と目標値との差が小さくなるように前記接触子を軸方向へ移動させるアクチュエータ(43)と、
    を備える切削ユニット。
  2. 前記アクチュエータは、バイモルフ型の圧電素子を用いた圧電アクチュエータであって、前記軸方向支持部を兼ねている請求項に記載の切削ユニット。
  3. 前記接触子の先端部は、所定の切削方向へ移動するとき前記被加工物を切削加工する前記刃と、前記切削方向とは反対方向へ移動するとき前記加工面と摺動する摺動面(45)とを有する請求項1または2に記載の切削ユニット。
  4. 切削加工機(10)の一部を構成する切削ユニット(16)であって、
    先端に刃(25)を有する軸状の接触子(24)と、
    前記接触子を軸方向へ移動可能に支持している保持部(42)と、
    前記接触子と前記保持部との間に設けられ、軸方向において前記接触子を支持している軸方向支持部(43)と、
    被加工物(12)に対する前記接触子の軸方向の相対変位を測定する変位測定部(23)と、
    前記保持部と前記接触子との軸方向の相対位置を検出する位置検出部(48)と、
    前記刃が前記被加工物を切削するとき、前記接触子と前記保持部との相対位置を固定するロック部(47)と、
    前記接触子と前記保持部との相対位置の固定が解除された状態で前記接触子の先端部(45)が切削後の加工面(71)をトレースしつつ、前記変位測定部が前記接触子の軸方向の相対変位を測定するとき、前記位置検出部の検出値が一定となるように前記保持部を軸方向へ移動させる駆動部(19)と、
    を備え、
    前記接触子の先端部は、所定の切削方向へ移動するとき前記被加工物を切削加工する前記刃と、前記切削方向とは反対方向へ移動するとき前記加工面と摺動する摺動面(45)とを有する切削ユニット。
  5. 前記変位測定部の測定値と目標値との差が小さくなるように前記接触子を軸方向へ移動させるアクチュエータ(43)をさらに備える請求項に記載の切削ユニット。
  6. 前記変位測定部は、前記接触子に照射した光の反射光から前記接触子の軸方向の相対変位を測定する請求項1〜のいずれか一項に記載の切削ユニット。
  7. 前記保持部は、前記接触子を支持している空気軸受(46)を有する請求項1〜のいずれか一項に記載の切削ユニット。
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