JP2011240457A - 切削加工装置,切削加工方法 - Google Patents

切削加工装置,切削加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011240457A
JP2011240457A JP2010116355A JP2010116355A JP2011240457A JP 2011240457 A JP2011240457 A JP 2011240457A JP 2010116355 A JP2010116355 A JP 2010116355A JP 2010116355 A JP2010116355 A JP 2010116355A JP 2011240457 A JP2011240457 A JP 2011240457A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
tool
workpiece
axis
machining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010116355A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihisa Yamada
晃久 山田
Masayuki Takahashi
正行 高橋
Isao Tashiro
功 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010116355A priority Critical patent/JP2011240457A/ja
Publication of JP2011240457A publication Critical patent/JP2011240457A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

【課題】単純な構成で長時間の加工においても、切り込み深さの変化を少なくできる高精度な微細表面加工を可能とする。
【解決手段】被加工物6はY方向に移動するY軸ステージ3上に固定され、加工を行う工具5はZ軸ステージ4に固定された工具ホルダに取り付けられる。また、被加工物6の上方に基準プレート14の参照面11を設置し、加えて工具5の後端部に参照面11とのギャップを測定する変位検出センサ12を設置する。加工機1の駆動によるモータ部や摺動部の発熱によって、加工する被加工物6と工具5との相対距離が変化するが、変位検出センサ12により常に参照面11を測定しながら加工する。これにより、NC制御器7により加工中のZ軸方向の変化量を算出し、補正制御することで被加工物6を高精度に加工できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象加工物の表面にナノメータからマイクロメータのオーダとなる高精度な微細加工をすることが可能な加工装置および加工方法に係るものであり、特に、複雑な形状を持つ微細プリズムアレイ形状などを広範囲に加工し、成型品を得るための金型加工を行う切削加工装置,切削加工方法に関するものである。
従来のこの種の技術において、高精度に微細な形状を加工するために工具刃先と被加工物との距離が近く、精密加工装置の設置される環境の温度変化や精密加工装置からの発熱などによって、工具刃先と被加工物との相対距離が変化する。そのような現象が生じると、切り込み深さが変化したり、加工物の形状精度が悪化する要因になる。そのような現象を回避するために恒温室内に精密加工装置を設置し、精密加工装置自体の温度を一定に保つように工夫されているのが一般的である。
しかしながら、このような施策も万全ではなく、加工時のセッティングや段取りのために作業者が出入りするため、温度を完全に一定に保つことは容易にできない。また、このように一定温度に保つ恒温室を維持することは、コスト的に高価となる。そのため工業的に利用される恒温室の温度変化の管理オーダは±0.1度(℃)程度である。
一般的な精密加工装置の主要部材が、鋼,アルミニウム合金等の金属材料で構成し、摺動部に空気,油等を使用すると、工具刃先と被加工物の相対距離は、前述の温度管理レベルであれば容易に1マイクロメータ程度の変化が生じる。そのために長時間にわたって高精度に加工することは容易ではない。
また、前述の精密加工装置の工具刃先と被加工物の相対距離の安定化方法として、加工工具側方に変位検出器を設け、変位検出器と加工テーブル上に設置された参照面との相対距離を変位検出器により測定し、加工ヘッドと被加工物の加工面の相対距離も同等の変位があるものとして、加工ヘッドと加工面との相対距離を一定に保つように精密加工装置に反映させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
図11は、特許文献1に記載された従来の加工機の実施例を示す斜視図である。図11において、被加工物6を保持し水平方向に移動する加工テーブル10を備えた加工機1には、加工テーブル10上部に配置された被加工物6を加工するための工具5と、保持した工具5を垂直方向に移動して被加工物6と工具5の相対位置決め可能なZ軸駆動機構9を有する加工ヘッド13がある。
この加工ヘッド13の近傍に、長さを持った変位測定を行う変位検出センサ12によって、加工テーブル10上に設けられた参照面11との相対距離を測定する。測定された値を反映させてNC制御器7がZ軸駆動機構9により、工具5と被加工物6の相対距離を一定に保つように、加工開始前に位置決めを行う制御をしている。
特開2003−311589号公報
しかしながら、前記の従来構成において加工する工具の位置補正は、加工点と測定点がX軸方向に離れている。そのためY軸回りの回転が生じた場合、測定点ではZ軸方向の変位が計測される。変位検出センサが1つしかないためこの方法では、Y軸回りの回転が生じたか、Z軸方向の並進が生じたか区別がつかないため、変位検出センサの値に基づいて補正したとしても高精度に加工できるとは限らない。また、Y軸回りの回転とZ軸の並進を区別するために複数のセンサを配置して計測することも考えられるが、構成が複雑になり高価なシステムになるという問題がある。
同様に、前記の従来構成では被加工物から離れた点にセンサターゲット(参照面)を設置していることもあり、比較的大きなスペースが必要になる。そのために、被加工物の大きさに制約が生じたりする。加えて被加工物と同一平面上にセンサターゲットを設置しているため、加工時に必要となる切削液の供給に問題が生じやすい。具体的には、前述した実施例のように被加工物の隣にセンサターゲットを設置するとなると、超精密切削時において使用される切削液のミスト供給を行うと、センサターゲットやセンサの保護装置が必要となるという問題もある。
本発明は、前記従来技術の課題を解決するものであり、比較的単純な構成で長時間に及ぶ加工においても、切り込み深さの変化することを非常に少なくすることできる高精度な微細表面加工が可能な切削加工装置,切削加工方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載した切削加工装置は、少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する切削加工装置において、X−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサと、被加工物の加工中にセンサと基準平面との距離を演算し、生じた誤差を補正して、被加工物を加工する工具の切り込み深さを制御する機能を有した制御部とを、備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載した切削加工装置は、少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する切削加工装置において、X−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサと、工具の切り込み方向の移動に加えZ軸方向に微小移動させる手段と、被加工物の加工中にセンサと基準平面との距離を演算し、生じた誤差を補正して、被加工物を加工する工具の切り込み深さを制御する機能を有した制御部とを、備えたことを特徴とする。
また、請求項3に記載した発明は、請求項1,2の切削加工装置において、Z軸方向に設けたセンサの位置が、工具の刃先を通り切り込み方向となる軸と一致することを特徴とする。
また、請求項4に記載した切削加工方法は、少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する加工装置の切削加工方法であって、加工装置のX−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサにより、被加工物の加工中に生じたセンサと基準平面との距離の誤差を制御部により演算し、誤差を補正して工具の切り込み深さを制御することを特徴とする。
また、請求項5に記載した切削加工方法は、少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する加工装置の切削加工方法であって、加工装置のX−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサと、工具の切り込み方向の移動に加えZ軸方向に微小移動させる手段により、被加工物の加工中に生じたセンサと基準平面との距離の誤差を制御部により演算し、誤差を補正して工具の切り込み深さを制御することを特徴とする。
また、請求項6に記載した発明は、請求項4,5の切削加工方法であって、Z軸方向に設けたセンサの位置が、工具の刃先を通り切り込み方向となる軸と一致することを特徴とする。
前記の加工装置,加工方法によれば、高精度な加工ができる。
本発明によれば、シンプルな構成で工具の切り込み方向となるZ軸の誤差を容易に補正することが可能となり、この技術を金型加工等に用いることで、高精度な加工ができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1における加工機の実施例を示す斜視図 本実施形態1における加工後の金型を示す斜視図 本実施形態1における基準プレート(参照面)の詳細構造を示す(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図 本実施形態1における加工機の加工動作を示す図 本実施形態1における変位検出センサの制御による作業手順を示す図 本発明の実施形態2における加工機の実施例を示す(a)は斜視図、(b)は部分側面図 本発明の実施形態3における液晶ディスプレイの(a)は断面図、(b)はプリズム構造を示す図 本実施形態3における加工機の実施例を示す斜視図 本実施形態3におけるアクチュエータユニットの(a)は部分斜視図、(b)は内部構造を示す断面図 本実施形態3におけるプリズムアレイを加工する工具の移動動作を示す側面図 従来の加工機の実施例を示す斜視図
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1における微細表面加工を行う加工機の実施例を示す斜視図である。ここで、前記従来例を示す図11において説明した構成部材に対応し同等機能のものには同一の符号を付して示し、その詳細な説明は省略する。
図1において、直交するX,Y,Z軸方向に移動可能な各ステージを有する超精密加工機(以下、加工機1という)を示す。本加工機1は、3軸ともエアー軸受となっており、NC制御器7により3軸のリニアモータを1ナノメータの分解能で駆動することのできる超精密加工機である。図1中には示してないが、加工機1本体は±0.5度(℃)以下に温度管理された恒温室に設置されている。本実施形態1では、1マイクロメータ以下の光学部品レベルの精度で加工する超精密加工を前提として話を進める。
被加工物6はY方向に移動可能なY軸ステージ3上に固定されている。被加工物6は、ベースとなる金属プレートの上にニッケル・リンめっき、または純銅の電気めっきを施し、そのめっき層のみを加工するか、被加工物全体をアルミニウム合金などで製作するとよい。加工を行うダイヤモンド刃の工具5は、図1中で上下方向に動作可能なZ軸ステージ4に固定された工具ホルダの先端に取り付けられている。工具5は、図1の中では、Y(+)方向に駆動するとき加工できるように取り付けられている。
この状態で1直線状のV断面をした溝を、前加工面が残らないようなピッチ、および切り込み深さに調整し加工すると、図2に示すような形に加工できる。被加工物6の大きさや加工条件によっても異なるが、加工時間が1時間以上に及ぶと切り込み深さが1〜2マイクロメータ・レベルで変化し、設計した通りの加工ができない。なぜならば、工具5が摩耗によって寸法変化する値よりも、加工機1を駆動することによりモータ部や摺動部がわずかに発熱し、被加工物6と工具5との相対距離がわずかながらに変化する値の方が大きいためである。
そこで、図1に示す加工機1の構成の特徴として、被加工物6の上方に基準平面となる基準プレート14の参照面11を設置する。加えて工具5の後端部に参照面11とのギャップを測定するように変位検出センサ12を設置する。変位検出センサ12の種類としてはどのような形式のものでも使用可能であるが、非接触のセンサを使用することが望ましい。なぜならば接触式のセンサを使用した場合、測定面となる参照面が摩耗して、精度悪化の原因になるからである。適切な非接触センサとしては、光センサや渦電流センサ、静電容量式センサが望ましい。本実施形態1の例では、小型で1nmの分解能を有する静電容量センサを使用している。
この参照面11は、被加工物6と連結する支柱15に支えられるように設置することが望ましい。しかしながら、支柱15が設置スペースや、動作部との干渉により被加工物6と連結できない場合は、設計上都合のよいところに設置してもよい。さらに支柱15は、干渉がなければ複数設置してもよいことは言うまでもない。また支柱15は、熱変形を最小にするため、低熱膨張材であるスーパインバ製とした。
また図1の構成では詳細に記載していないが、変位検出センサ12は、増幅器(図示せず)を介して、NC制御器7に入力され、後述する切り込み量の補正等の演算や、NCデータ値の変更も含めて演算される。後述する加工動作の中で詳細に説明するが、加工しながら変位検出センサ12で上部にある参照面11を同時に測定できるようになっている。すなわち、長時間加工する中で熱膨張等によって工具5と被加工物6の相対距離が変化したとしても、その変化量を計測する仕組みである。
図3(a),(b),(c)に示す参照面の詳細な構成図を使って、参照面11の構成および具体的に使うための調整方法を記す。図3(a),(b),(c)は参照面11の一例を示す三面図である。参照面11は高精度に加工されたミラー面であり、支柱15に固定された天板16に、3ヶ所で吊された構成になっている。3ヶ所に設置されたマイクロメータヘッド21は、基準プレート14の参照面11をZ軸方向の並進、X軸回りの回転、Y軸回りの回転が調整できるように、バネ22で接するように押し付けられた構造になっている。
参照面11の基準プレート14は低熱膨張材のゼロデュアーで製作し、参照面11となる側の面を、平面度がλ/10(λ=633nm)の精度で加工し、アルミニウムを蒸着し、蒸着面の保護コートとしてガラスが極薄く蒸着してある。このように、高精度に加工された参照面11のサイズは、加工面のサイズと同等か、もしくはそれ以上が望ましい。また前述した仕様は一例であり、必要に応じて変更してよいことは、言うまでもない。
次に、図3(b),(c)を使って参照面の調整方法の説明をする。図示しないが、図1に記載したように参照面11の下方となる位置に、工具5の後端に取り付けた変位検出センサ12を配置して、変位検出センサ12が参照面11を測定可能な位置にZ軸を使って調整する。
次に、変位検出センサ12のZ軸方向の位置を定位置にした状態で、参照面11上の任意の同一線上にない3点P1(x1,y1,z1)、P2(x2,y2,z1)、P3(x3,y3,z1)を測定するように、X軸,Y軸を操作する。このとき3点の位置で、変位検出センサ12の値が等しくなるようにマイクロメータヘッド21を使って調整する。この操作は加工機1のX−Y平面に、参照面11を平行に合わせたことになる。
図4の加工機の加工動作を示す図を使って、各部の最適な配置について説明をする。図4はY−Z面からみた加工機の動作を示し、被加工物6の加工範囲の真上に、参照面11を設置しておく。また工具5と変位検出センサ12の位置関係は、工具5刃先の真上に変位検出センサ12を設置しておくと、アッベの誤差が最小の配置となるので最も望ましい。
次に、図4を使って加工動作の概要について説明する。図2の加工例のような一様な深さのV溝を形成する場合、はじめに被加工物6と工具5が干渉しない位置で、所定の切り込み深さt1となるよう設定をする。その位置で加工動作するように工具をY方向に所定の速度で動かして、被加工物6を貫通する位置で停止する。その後は戻り動作となるので、工具をわずかながら上げてスタート位置まで戻し、X方向に所定のピッチだけ移動させて、再度切り込み位置まで移動する動作を繰り返していけばよい。以上の動作は、NCプログラムによって、自動的に動作することは説明するまでもない。
次に、変位検出センサ12の動作を説明する。前述の加工動作に伴って、加工が開始された点では、変位検出センサ12が参照面11の下方に位置するようになる。その位置で参照面11と変位検出センサ12のギャップが適切に調整されていたならば、変位検出センサ12からはある電圧値が出力される。加工機1のX−Y平面と参照面11が完全に平行に設置されていたならば、加工機1が動作することに伴う移動軸のピッチング等によるエラー動作や、参照面11が完全平面からわずかながらにずれていることに伴う変位成分が、変位検出センサ12から電圧のバラツキとして出力される。この値は超精密加工を行う加工機の場合、最大でも100ナノメータ程度であり、本実施形態1の加工機1の場合、許容できると考えられる。また、加工時の戻り動作のときは、わずかながら上方に移動するため、変位検出センサ12と参照面11のギャップは狭くなるが、支障となることはない。
Z軸方向の位置の不適切が原因で、変位検出センサ12が参照面11と干渉したり、逆に離れすぎたりして計測できない場合は、図3で説明したように参照面11を、マイクロメータヘッド21を使ってZ軸方向に並進させて、計測できるように再設定すればよい。勿論、変位検出センサ12の図示しない取り付け位置調整機構を使って、計測できる位置に合わせてもよい。
適切に設定された変位検出センサ12の作用を、図1を参照しながら図5の作業手順を使って説明すると次のようになる。前述した事前準備として、加工機1のX−Y平面と参照面11の平行合わせと(S1)、所定の切り込み深さt1、および戻り位置での参照面11と変位検出センサ12間のギャップの設定(S2)を行う。
NCプログラムに基づいて加工動作が始まると、加工中の変位検出センサ12から、参照面11とのギャップ(隙間)に基づいた電圧(初期値)が出力される。その電圧はNC制御器7に入力され、図示しないNC制御器7内のA/D変換器で変換されて、加工初期のギャップとしてメモリに保存される(S3)。その後加工動作時の変位検出センサ12と参照面11の間のギャップを所定のサイクルで計測し、その度にNC制御器7内の初期ギャップの値と比較して(S4)、差異の値に応じて切り込み深さt1が自動的に変更される(S5)仕組みになっている。
具体的に、例えばそのギャップの値が小さくなった場合は、工具5と被加工物6が離れた、即ち切り込み深さt1が初期に比べて小さくなったことが考えられるので、実質的な切り込み深さを一定に保つように切り込み深さを制御している値を変更するように働く。
(実施形態2)
図6(a)は本発明の実施形態2における微細表面加工を行う加工機の実施例を示す斜視図、(b)は部分側面図である。図6(a),(b)においても、前記従来例の図11および実施形態1の図1と同じ構成部材については同一の符号を用いて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態2において図6(a),(b)に示すように、参照面11は被加工物6の下方に配置され、変位検出センサ12は、参照面11の下方より工具5と同軸上に配置されている。また、参照面11は加工機1の有するX軸テーブルとY軸テーブルのなす平面と平行となるように構成されていることは言うまでもない。
係る構成であっても、実施形態1と同様に参照面11と被加工物6の加工面と変位の変化を測定すると、実施形態1と同様に高精度に加工することができ、NC制御器7により加工中に連続して変化する加工状態の変化に追従した補正を行うことができ、広範囲に非連続な形状を有する光学素子などを高精度に加工することができる。
(実施形態3)
前述した実施形態1,2では、図2に示すような被加工物6に一直線状のV溝を加工することを対象にしていた。これに対して、発光ダイオード(以下、LEDという)のような点光源を使った液晶パネル用導光板金型の加工を例として、以下に説明する。
図7(a)は液晶ディスプレイの構成を示す断面図である。LED光源27からでた光は、液晶パネル25の裏側に設置された透明樹脂でできた導光板26に導かれる。導光板26の裏面には、プリズム構造28として複数の微細プリズムアレイが構成されており、光がプリズム面に当たると全反射して上方に光路が折り曲げられる。図7(b)に示すように、プリズムアレイ29は複数の点光源(LED光源27)に対応するために二次元的に配置され、長さ、角度、深さがそれぞれ異なる。光学設計によっても異なるが2インチパネルの例で、プリズムアレイ29の数が25万個にも及ぶものもある。この例のように二次元的に配置したプリズムアレイ29の数が多くなると、金型の加工時間が10日以上に及ぶ例もある。
図8は図7に示した二次元的に配列されたプリズムアレイ金型の加工機の例を示す斜視図である。また本加工機においても、基本となる構成は図1に示した構成と同様であるため、異なる点のみを説明する。本加工機1では、Y軸ステージ3上に、Z軸回りの回転動作をするC軸回転ステージ8を設け、被加工物(金型)6は、C軸回転ステージ上に設置する。この構成により二次元的に配列されたプリズムアレイが加工可能となる。
工具5は、後述するアクチュエータユニット31に取り付けられている。このアクチュエータユニット31は、アクチュエータ制御器32によって制御される。本実施形態3では、変位検出センサ12の値は、アクチュエータ制御器32に入力されている。このような構成がなされている理由は、後述するように加工時間を短縮する目的でなされている。
参照面11は、被加工物6から伸びた支柱15によって支持されているので、被加工物6の回転に合わせて同様に回転する構成になっている。この構成で不都合が生じた場合、Y軸ステージ3から直接支柱15を介して、参照面11を支える構成にしてもよいことは言うまでもない。この場合、被加工物6が回転しても、参照面11が回転することはない。前述したように加工機1のX−Y平面と、参照面11が平行に調整されていれば、参照面11が被加工物6とあわせて回転しなくても、精度への影響はないと考えられる。
次に、工具5を支持するアクチュエータユニット31の構成について、図9(a),(b)を使って説明する。図9(a)はアクチュエータユニット31を取り巻く構成の部分斜視図である。アクチュエータユニット31の先端に工具5、後端に参照面との変位量を計測する変位検出センサ12が取り付けられている。また図9(b)は、アクチュエータユニット31の断面図であり、内部の構成部品がわかるようにしてある。圧電素子33は先端で工具ホルダ36と固定され、プリロード機構35によって圧電素子にプリロードを掛けるようになっている。
圧電素子33は図8で説明したアクチュエータ制御器32で駆動され、実際の変位量は内部の工具位置変位検出センサ34を介して、フィードバックが掛かる構成になっている。図9(b)では描かなかったが、変位検出センサ12は、アクチュエータユニット31後端に取り付けられている。
図10は本実施形態3のプリズムアレイを加工する工具の移動動作を示す側面図である。図10を使って、実施形態1の図1で説明した加工動作と異なる点のみを説明する。なお、図10では、アクチュエータユニット31を制御するためのコントローラや加工機本体との制御を同期するためのシステム構成は図示していないが、これらを備えていることは言うまでもない。
まず、図8に示す加工機1のZ軸ステージ4は、被加工物6の表面より5マイクロメータ上の位置で固定するように制御する。次に、被加工物6のプリズムアレイ29は二次元的に配置されているので、加工機1のX軸ステージ2,Y軸ステージ3,C軸回転ステージ8を使って位置決めを行う。
ある任意のプリズムアレイ29の始点に位置決めされたとすると、アクチュエータユニット31を制御して切り込み方向(Z方向)に駆動し、プリズムアレイ29の設計の切り込み深さに達すると同時に、Y軸ステージ3を制御してプリズムアレイ29の加工終点方向に移動する。
次に、プリズムアレイ29の終点位置にY軸が達すると、アクチュエータユニット31を制御して、工具5刃先が被加工物6の表面より5マイクロメータ上の位置となるように制御する。この動作をプリズムアレイ29毎に繰り返して加工する。このように加工するのは、アクチュエータユニット31を使用しなくとも加工可能であるが、プリズムアレイ29の数が25万個にも達するので、加工機1のZ軸ステージ4を上下に制御するよりも加工時間を短くすることができる。
具体的には、100ms動作が速くなると全体の加工時間では、7時間短縮することができる。アクチュエータユニット31はZ軸ステージ4を上下動させるよりも、はるかに小型,軽量であるため、より高速な工具5の上下動作が可能となる。
この実施形態3の場合も、加工時間とともに変位検出センサ12と参照面11のギャップ(隙間)が時間とともに変化する。そこで実施形態3においては、前述のギャップの変化分は、アクチュエータユニット31の移動量に加算して制御する。アクチュエータ制御器32は、加工機1の各軸の位置情報に基づいて制御していることは基より、変位検出センサ12と参照面11とのギャップ変化も補正制御することで、高精度な金型を、速く加工することが可能となっている。
本発明に係る切削加工装置,切削加工方法は、微細表面の加工中に連続して変化する加工状態に追従する切削加工の構成を有し、一般的なNCフライス盤等のベースマシンや精密な位置決めが必要な機器に用いられる可動ステージの基本構成としての用途にも適用できる。
1 加工機
2 X軸ステージ
3 Y軸ステージ
4 Z軸ステージ
5 工具
6 被加工物
7 NC制御器
8 C軸回転ステージ
9 Z軸駆動機構
10 加工テーブル
11 参照面
12 変位検出センサ
13 加工ヘッド
14 基準プレート
15 支柱
16 天板
21 マイクロメータヘッド
22 バネ
25 液晶パネル
26 導光板
27 LED光源
28 プリズム構造
29 プリズムアレイ
31 アクチュエータユニット
32 アクチュエータ制御器
33 圧電素子
34 工具位置変位検出センサ
35 プリロード機構
36 工具ホルダ

Claims (6)

  1. 少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する切削加工装置において、
    X−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサと、前記被加工物の加工中に前記センサと前記基準平面との距離を演算し、生じた誤差を補正して、前記被加工物を加工する工具の切り込み深さを制御する機能を有した制御部とを、備えたことを特徴とする切削加工装置。
  2. 少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する切削加工装置において、
    X−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサと、前記工具の切り込み方向の移動に加えZ軸方向に微小移動させる手段と、前記被加工物の加工中に前記センサと前記基準平面との距離を演算し、生じた誤差を補正して、前記被加工物を加工する工具の切り込み深さを制御する機能を有した制御部とを、備えたことを特徴とする切削加工装置。
  3. 前記Z軸方向に設けたセンサの位置が、工具の刃先を通り切り込み方向となる軸と一致することを特徴とする請求項1または2記載の切削加工装置。
  4. 少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する加工装置の切削加工方法であって、
    前記加工装置のX−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサにより、前記被加工物の加工中に生じた前記センサと前記基準平面との距離の誤差を制御部により演算し、前記誤差を補正して前記工具の切り込み深さを制御することを特徴とする切削加工方法。
  5. 少なくとも直交するX,Y,Z軸の3軸を有する加工装置の切削加工方法であって、
    前記加工装置のX−Y軸面内で移動する被加工物の上方もしくは下方に設けた基準平面と、工具の切り込み方向となるZ軸方向に設けたセンサと、前記工具の切り込み方向の移動に加えZ軸方向に微小移動させる手段により、前記被加工物の加工中に生じた前記センサと前記基準平面との距離の誤差を制御部により演算し、前記誤差を補正して前記工具の切り込み深さを制御することを特徴とする切削加工方法。
  6. 前記Z軸方向に設けたセンサの位置が、工具の刃先を通り切り込み方向となる軸と一致することを特徴とする請求項4または5記載の切削加工方法。
JP2010116355A 2010-05-20 2010-05-20 切削加工装置,切削加工方法 Pending JP2011240457A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010116355A JP2011240457A (ja) 2010-05-20 2010-05-20 切削加工装置,切削加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010116355A JP2011240457A (ja) 2010-05-20 2010-05-20 切削加工装置,切削加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011240457A true JP2011240457A (ja) 2011-12-01

Family

ID=45407647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010116355A Pending JP2011240457A (ja) 2010-05-20 2010-05-20 切削加工装置,切削加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011240457A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140138063A (ko) * 2013-05-23 2014-12-03 나카무라 토메 세이미쓰고교 가부시키가이샤 기계의 자기 진단 및 기계 정밀도의 보정 방법
KR20160014994A (ko) * 2014-07-30 2016-02-12 동명대학교산학협력단 보호필름 미세정밀 고속 커팅장치를 이용한 제조방법
JP2017042856A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 株式会社ディスコ 位置調整装置
JP2022024542A (ja) * 2020-07-28 2022-02-09 芝浦機械株式会社 加工機、加工システム及び被加工物の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140138063A (ko) * 2013-05-23 2014-12-03 나카무라 토메 세이미쓰고교 가부시키가이샤 기계의 자기 진단 및 기계 정밀도의 보정 방법
JP2014226754A (ja) * 2013-05-23 2014-12-08 中村留精密工業株式会社 機械の自己診断及び機械精度の補正方法
KR102166641B1 (ko) 2013-05-23 2020-10-16 나카무라 토메 세이미쓰고교 가부시키가이샤 기계의 자기 진단 및 기계 정밀도의 보정 방법
KR20160014994A (ko) * 2014-07-30 2016-02-12 동명대학교산학협력단 보호필름 미세정밀 고속 커팅장치를 이용한 제조방법
KR101676489B1 (ko) 2014-07-30 2016-11-16 동명대학교산학협력단 보호필름 미세정밀 고속 커팅장치를 이용한 제조방법
JP2017042856A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 株式会社ディスコ 位置調整装置
JP2022024542A (ja) * 2020-07-28 2022-02-09 芝浦機械株式会社 加工機、加工システム及び被加工物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7942063B2 (en) Processing apparatus
JP5674149B2 (ja) ボールねじ軸の累積リード誤差測定装置及び測定方法
JP4840144B2 (ja) 位置決め装置及び位置決め方法
EP2019345A1 (en) Method of measuring position detection error in machine tool
KR20190028339A (ko) 기어 스카이빙을 위한 장치 및 방법
US8381555B2 (en) Cutting device, machining method, and die machined by the machining method
EP2233248A1 (en) Grinding device for manufacturing optical element, method for manufacturing optical element and precise measurement device for precisely measuring shape and size of die assembly or optical element used for manufacturing optical element
JP2011240457A (ja) 切削加工装置,切削加工方法
US6960052B2 (en) Machine tool and method of adjusting the spindle of a machine tool
CN105674914A (zh) 基于自动跟踪的自由曲面光学元件形貌测量系统及方法
Schmitt et al. Process monitoring in laser micro machining
CN114963997A (zh) 高精度设备中工作台位移误差测量及补偿的方法和装置
JP4923441B2 (ja) 形状測定器
US9025165B2 (en) Normal vector tracing ultra-precision shape measurement method
CN112405108B (zh) 一种普通机床实现超精密平行线性微结构加工方法
Liu et al. In situ measurement and error compensation of optical freeform surfaces based on a two DOF fast tool servo
US20170252885A1 (en) Position measuring device for use on a machine tool
CN115533675A (zh) 一种光学元件控时磨削面形测量系统及面形测量方法
JP2014130059A (ja) 接触式三次元形状測定装置及びプローブ制御方法
JP2015150668A (ja) 工作機械及びワークの加工方法
JP2003311589A (ja) 微細形状の加工方法とその装置
JP6830997B1 (ja) 多軸加工装置及びその補償方法
JP6623883B2 (ja) 切削ユニット
EP2754992A1 (en) Optical profilometer
王金輝 Diamond Fly Cutting Applied to Form Accuracy Improvement by In-process Measurement and Control on an Ordinary Milling Machine