JP6623743B2 - 車両の前開き式のフード - Google Patents
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この車両では、フードの前端部寄りの箇所にストライカが設けられ、ストライカに対向する車体前部空間の箇所にストライカと係脱するラッチ機構が設けられ、ストライカがラッチ機構により係合されることでフードが車体前部空間を閉塞した閉塞位置が保持され、ラッチ機構による係合が解除されることでフードが開放位置に開放可能となる。
ところで、このような前開き式のフードを備える車両では、頭部インパクタによる衝撃荷重がフードに入力した際に、その衝撃荷重をフードが変形することで吸収させ障害値を抑制する必要がある。
引用文献1には、フードインナーパネルの前部に、車幅方向に延在し変形を誘発する棚部を形成し、頭部インパクタによる衝撃荷重が入力した時に棚部が変形することで衝撃吸収を図る構成が示されている。
その場合、フードの前端部において、頭部インパクタによる衝撃荷重の吸収を図ることに加え、車両前方からの衝撃荷重(大腿部インパクタによる衝撃荷重)の吸収を図る必要がある。
しかしながら、上記従来技術では、フードの前端部付近に斜め前方へ延びる縦壁が存在する車両もあるため、従来の技術では、頭部インパクタによる衝撃荷重を吸収する上で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、頭部インパクタによる衝撃荷重および車両前方からの衝撃荷重の入力に対して衝撃吸収を効率よく行う上で有利な車両の前開き式のフードを提供することを目的とする。
また、本発明によれば、車両前方斜め上方からの入力に対して前傾斜板部が変形誘発部により変形されるので、前傾斜板部が突っ張ることがない。そのため頭部インパクタによる衝撃荷重の衝撃吸収が効率よくなされる上でより有利となる。また、変形誘発部が車幅方向に延びて前骨部のあたかも梁として機能するため、フード全体のねじり剛性を向上させることができる。
また、本発明によれば、フード閉塞時、一対のバンパーラバーの間に位置するフードの領域全体が下方にたわむことを抑制する上で有利となる。
図1から図3において、符号FRは車両前方、符号RRは車両後方、符号UPは車両上方、符号DOWNは車両下方、符号HLは車幅方向を示している。
図1に示すように、車両10は、車室の前方にダッシュパネルで仕切られた車体前部空間12を有している。
車体前部空間12には、車両10が電動車の場合にはインバータが配置され、車両10が内燃機関を駆動源とする場合には、ラジエータ、エンジンが配置されている。
車体前部空間12は前開き式のフード14により開閉可能に覆われており、フード14は、その後端部が車体側に不図示のヒンジを介して揺動可能に取付けられ、図1は、車両前部空間12をフード14で閉塞した状態を示している。
ラッチ機構18は、後述するストライカ20に係脱するものであり、例えば、メインラッチやセカンダリラッチなどを含んで構成され、このようなラッチ機構18として従来公知の様々な構成が採用可能である。
フードアウターパネル22の内側には補強用のリンフォースメント26が取着されている。
車体前部空間12の前部には車幅方向に延在するフロントグリル28が位置し、フード14の全閉状態で、フード14の前端部1402とフロントグリル28の上面2802とがシール部材30を介して重ね合わされる。
フードインナーパネル24の前端2402は、フードアウターパネル22の前端2202とリンフォースメント26の前端2602に重ね合わされシール部材30が取着された箇所となっている。なお、図2、図3においてシール部材30は省略されている。
前傾斜板部3202は、図1に示すように、歩行者の頭部を模した頭部インパクタ50による衝撃荷重が入力される方向50Aにほぼ沿って車両後方斜め下方へ延在している。
後骨部34は、前骨部32と同様に、フードインナーパネル24の後端から下方かつ車両前方に延在する後傾斜板部と、後傾斜板部の下端からフードアウターパネル22に間隔をおいて(ほぼ平行して)車両前方に延在する後底板部と、後底板部の前端から上方に延在しフードアウターパネル22の下面に取着される前傾斜板部とを含んで構成されている。
左右の骨部36、38は、フードインナーパネル24の左右端から下方かつ車幅方向内側に延在する外傾斜板部と、外傾斜板部の下端からフードアウターパネル22に間隔をおいて(ほぼ平行して)車幅方向内側に延在する左右の底板部と、左右の底板部の内端から上方に延在しフードアウターパネル22の下面に取着される内傾斜板部とを含んで構成されている。
前骨部32の前底板部3204の車幅方向中央部分には、リンフォースメント54を介して車体側のラッチ機構18に係合されるストライカ20が設けられている。
また、前骨部32の前底板部3204の車幅方向両側の箇所には、一対のバンパーラバー44が取着され、このバンパーラバー44はフード14の閉塞時、バンパーラバー44に対向する車体骨格部材46の適宜箇所に弾接し、フード14の閉塞時における衝撃を緩和するようにしている。なお、車体前部空間12にフロントエンドアッパバー16などの車体骨格部材を介して一対のバンパーラバー44が配置されている場合には、前底板部3204の車幅方向両側の箇所に、一対のバンパーラバー44に当接可能な一対の当接部が設けられる。
変形誘発部48の車幅方向の両端は、一対のバンパーラバー44よりも車幅方向外側に位置している。
この変形誘発部48は、頭部インパクタ50が、例えば、車両前方斜め上方からフード14の前端部1402付近に衝突した際に、前傾斜板部3202に変形を誘発して衝撃を吸収するものである。
本実施の形態では、変形誘発部48は、前傾斜板部3202の上下方向での中間位置を車両10の前後方向に屈曲することで車幅方向に亘って形成されており、後方に延在する第1屈曲板部4802と、第1屈曲板部4802の後端から屈曲部4804を介して斜め後方に延在し前傾斜板部3202に接続される第2屈曲板部4806とを含んで構成されている。それら第1屈曲板部4802、屈曲部4804、第2屈曲板部4806は、前傾斜板部3202の板厚と同じ厚さで形成されている。
なお、変形誘発部48は、第1屈曲板部4802、屈曲部4804、第2屈曲板部4806からなる構成に限定されず、例えば、屈曲部4804の数を増やしたり、屈曲板部4802、4806や屈曲部4804の代わりに湾曲板部や湾曲部を用いるなど任意であり、要するに、変形誘発部48は、車両前方斜め上方および車両前方から衝撃荷重が作用した際に前傾斜板部3202に変形を誘発する構成であればよく、屈曲部4804には湾曲部を含む。
本実施の形態によれば、フードインナーパネル24の前骨部32のストライカ20よりも車両前方に位置する箇所に、車両10の前後方向に屈曲しつつ車幅方向に延在する変形誘発部48が設けられている。
そのため、頭部インパクタ50の衝突したことによる衝撃荷重がフード14の前端部1402寄りの箇所に斜め上方から(矢印50Aで示す方向から)入力した場合に、変形誘発部48が屈曲部4804を起点に変形するため、衝撃吸収が効率よくなされる。
また、衝撃荷重がフード14の前端部1402に前方から(矢印52Aで示す方向から)入力した場合にも、屈曲部4804を起点に変形誘発部48が変形し、衝撃吸収が効率よくなされる。
特に、本実施の形態によれば、前傾斜板部3202に変形誘発部48を設けているので、前傾斜板部3202は、図1に示すように、頭部インパクタ50が前傾斜板部3202の近傍に前方斜め上方から衝突したとしても衝撃荷重に対して前傾斜部3202が変形誘発部48で確実に変形されるので、前傾斜板部3202が被衝突物に対して突っ張ることなく衝撃を効率よく吸収することができる。
したがって衝突時の衝撃吸収を効率よく行なう上で有利となる。
詳細に説明すると、フードインナーパネル24は、フード14の下面の前辺、後辺、左右の辺にそれぞれフード14の剛性を確保するための前骨部32、後骨部34、左右の骨部36、38が設けられている。
そして、変形誘発部48は、前骨部32の前端寄りの箇所において車幅方向に延在している。
すなわち、衝撃荷重が局所的に作用した場合に、変形誘発部48において変形が誘発されるものの、フード14の前部の広い領域を見た場合、フード14のねじりに対して変形誘発部48は前骨部32のあたかも梁として機能するため、フード14の車幅方向におけるねじり剛性の向上を図る上で有利となる。
特に本実施の形態では、変形誘発部48は、フードアウターパネル22の前端2202と、リンフォースメント26の前端2602と、フードインナーパネル24の前端2402とが接合された箇所の近くで車幅方向に延在しているため、前骨部32の車幅方向での剛性の向上を図ることができ、フード14全体のねじり剛性の向上を図る上でより有利となる。
したがって、フードインナーパネル24を薄肉化したり、あるいは、リンフォースメント26を薄肉化したり、小型化したりしてフード14の軽量化を図りつつ、フード14の車幅方向でのねじり剛性を確保する上で有利となる。
そのため、フード14の軽量化を図っても、開放位置のフード14の車幅方向の一側をサポートロッド56で支持した際に、フード14がねじれてたわむことを抑制でき、フード14の外観性を確保する上で有利となる。
したがって、フード14の閉塞時に、下方にたわんだフード14の領域が車体前部空間12内に配置された部材に衝突したり、ストライカ20が予め定められた位置よりもオーバーランしてラッチ機構18にぶつかることを抑制する上で有利となる。
したがって、ストライカ20およびラッチ機構18へ過大な荷重が入力することを抑制できるため、ストライカ20およびラッチ機構18に要求される強度を軽減できる。そのため、ストライカ20およびラッチ機構18の軽量化を図りつつ耐久性を確保する上で有利となる。
12 車両前部空間
14 フード
1402 前端部
18 ラッチ機構
20 ストライカ
22 フードアウターパネル
2202 前端
24 フードインナーパネル
2402 前端
32 前骨部
3202 前傾斜板部
3204 前底板部
3206 後傾斜板部
44 バンパーラバー
46 車体骨格部材
48 変形誘発部
50 頭部インパクタ
Claims (1)
- フードアウターパネルとフードインナーパネルとで構成され、車体前部空間を開閉する車両のフードであって、
前記フードインナーパネルの前端部で車幅方向に延在され、前記フードの剛性を確保するとともに前記フードを車体側に係合するためのストライカが設置される前骨部を有し、
前記前骨部の前記ストライカよりも車両前方に位置する箇所に、車両の前後方向に屈曲しつつ車幅方向に延在する変形誘発部を設け、
前記前骨部は、前記フードアウターパネルの前端下面から下方かつ車両後方に延在する前傾斜板部と、前記前傾斜板部の下端から前記フードアウターパネルに間隔をおいて車両後方に延在し前記ストライカが取着された前底板部と、前記前底板部の後端から上方に延在し前記フードアウターパネルの下面に取着される後傾斜板部とを含んで構成され、
前記変形誘発部は、前記前傾斜板部における上下方向の中間の位置に車幅方向に亘って設けられ、
前記前底板部の車幅方向に間隔をおいた箇所に、一対のバンパーラバーが取着され、あるいは、前記車体前部空間に配置された一対のバンパーラバーに当接可能な一対の当接部が設けられ、
前記変形誘発部の車幅方向の両端は、前記一対のバンパーラバーあるいは前記一対の当接部よりも車幅方向外側に位置している、
ことを特徴とする車両の前開き式のフード。
Priority Applications (1)
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JP2015249233A JP6623743B2 (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 車両の前開き式のフード |
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JP2017114185A JP2017114185A (ja) | 2017-06-29 |
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