JP6623308B2 - 熱交換器用フィンの製造装置 - Google Patents
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Description
かかる熱交換器用フィンは、図11に示すような熱交換器用フィンの製造装置によって製造することができる。
熱交換器用フィンの製造装置200には、薄板材料としてのアルミニウム等の金属製薄板210がコイル状に巻かれたアンコイラー212が設けられている。アンコイラー212からピンチロール214を経て引き出された金属製薄板210は、オイル付与装置216に挿入され、金属製薄板210の表面に加工用オイルを付着させた後、金型プレス部218内に設けられた金型装置220に供給される。
以下、金属製薄板210に透孔や切り欠き部等が加工されたものを金属帯状体211と称する。
このため、金型装置220の下流位置には、列間スリット装置225が設けられている。列間スリット装置225は、金型プレス部218により形成された後に送り装置226により間欠送りされる金属帯状体211を、噛み合わせた上刃225Aと下刃225Bとで所定の製品幅に切断し、搬送方向に長い帯状の製品幅金属帯状体211Aを形成するものである。
このようなヒッチ送り機構に代表される間欠送り機構においては、金属帯状体211を搬送する際にはヒッチピンを金属帯状体211に進入させ、ヒッチ送り機構を金属帯状体211の搬送方向から戻す際においては、ヒッチピンを金属帯状体211から退避させなければならず、金属帯状体211の高速搬送には限界がある。
また、ヒッチ送り機構によって金属帯状体211を高速搬送しようとすると、ヒッチ送り機構を構成する部品どうしの衝突により、騒音の発生や、ヒッチ送り機構を構成する部品が破損してしまうといったおそれもある。
この構成を採用することによって、ヒッチ送り機構を採用しなくてもよいので、騒音の発生や、部品の破損を生じさせないようにすることができ、熱交換器用フィン成形体を高速で搬送させることができる。また、1枚の金属製の薄板に、異なる形状の製品幅の熱交換器用フィン成形体が成形されている場合であっても、製品幅の熱交換器用フィン成形体ごとに突起を進入させて搬送させることができる。この場合、搬送装置の回転軸は1本だけであり、搬送装置の回転軸が複数設けられている場合よりも小型化を図ることができる。
この構成によれば、熱交換器用フィン成形体の搬送時に、熱交換器用フィン成形体が板厚方向にばたつくことを防止できる。また、熱交換器用フィン成形体に形成されている切り欠き部に対する突起の進入深さを一定にすることができ、熱交換器用フィン成形体の安定した搬送が可能になる。
この構成によれば、次の動作開始時において突起が透孔又は切り欠き部内に進入しているので、回転盤が確実に熱交換器用フィン成形体を搬送することができる。
この構成によれば、回転盤に形成された突起が透孔又は切り欠き部に進入したのち、回転盤が回転してこの突起が透孔又は切り欠き部から徐々に抜け出てきた場合にこの突起が位置決めできなくなる前に、次の突起が透孔又は切り欠き部に進入して新たに位置決めすることができる。すなわち、製品品質の向上と高速搬送とが可能となる。
ここで、熱交換器用フィン成形体とは、金属製薄板11を金型プレス部20によってプレス加工して得られた金属帯状体と、金属帯状体を熱交換器用フィンの製品幅毎に分割した製品幅金属帯状体と、のいずれの状態のものも含む概念である。換言すると、熱交換器用フィン成形体とは、金属製薄板11に切り欠き部を形成した後において、搬送方向に所定長さに切断する前の段階の金属帯状体を指すものである。
そして製品幅の熱交換器用フィン成形体を製品長さに切断したものが、製品としての熱交換器用フィンとなる。
図2に示す熱交換器用フィン成形体30は、所定の搬送方向(図2の紙面右方向)に対して、水平面内において直交する幅方向(図2の紙面上下方向)に製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aが並んで形成されている。
熱交換器用フィン成形体30は、搬送方向および搬送方向に水平面内において直交する方向において連続するものであり、図2においてはその一部を抽出して示している。
チューブ挿入部31とチューブ挿入部31との間は、ルーバー32が形成された板状部33が形成されている。また、ルーバー32の幅方向の両端部側には、板状部33の一部が切り起こされて形成された切り起し部34が形成されている。
1つのルーバー32に対する2つの切り起し部34,34のうち、一方側の切り起し部34は、板状部33の先端部側に形成されている。
上記の1つのルーバー32に対する2つの切り起し部34,34のうち、他方側の切り起し部34は、この連結部35上に形成されている。なお、ここでは、板状部33と連結部35とにおいてプレス加工が施されていない箇所のうち、熱交換器用フィン成形体30の搬送方向に沿って連続している箇所のことを熱交換器用フィン成形体30の平坦な箇所(以下、単に平坦箇所ということがある)としている。
本実施形態では、1組の製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aどうしを半ピッチずらしており、一方側のチューブ挿入部31と、他方側のチューブ挿入部31は、それぞれ相手方の板状部33の搬送方向中央部に位置するように形成されている。
搬送装置40の送りタイミングは、金型プレス部20の動作と同期して(連動して)動作するよう、後述する動作制御部90により動作制御されており、安定した間欠送りを可能とする。
本実施形態における搬送装置40は、幅方向に延びる1本の回転軸54と、回転軸54に取り付けられていて外周面に複数の突起52Aが形成された回転盤52と、回転軸54を熱交換器用フィン成形体30の搬送方向と水平面内で直交する回転軸周りで回転駆動させる回転搬送体駆動部58と、を有している。
本実施形態では、回転盤52は、熱交換器用フィン成形体30の幅方向に形成されている製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aの数と同数設けられている。
突起52Aは、各回転盤52の外周面において径方向に突出する方向に複数本形成されている。
突起52Aは、熱交換器用フィン成形体30のチューブ挿入部31に挿入され、回転軸54の回転によって熱交換器用フィン成形体30を搬送方向に牽引する機能を有する。
突起52Aの側面形状は、回転軸54の回転と同期してチューブ挿入部31に対して隙間を維持した状態で進入し、かつ、チューブ挿入部31と当接して熱交換器用フィン成形体を搬送しながらチューブ挿入部31から退避可能な形状である。
なお、突起52Aの外表面の形状としては、インボリュート曲線以外の曲線であってもよい。
さらに、回転盤52の回転で突起52Aがチューブ挿入部31から抜き出る際にも、突起52Aの外表面とチューブ挿入部31の内壁面との間での接触抵抗を低減してスムーズに抜き出ることができる。
すなわち、回転軸54には、軸線方向に沿って複数の回転盤52が設けられているが、回転軸54の上面に対して、突起52Aの位置がそれぞれ異なるように各回転盤52が設けられている。
このように各回転盤52を設けることによって、それぞれの製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aが回転軸54の直上に送られてきたときに、一方側の1組の製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aと、他方側の1組の製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aとのそれぞれのチューブ挿入部31に、タイミングを合わせて突起52Aを挿入させることができる。
この構成により、回転盤52に形成されている突起52Aがチューブ挿入部31から完全に抜き出る前に、異なる角度位相差を有する回転盤52の突起52Aが次のチューブ挿入部31に進入するため、熱交換器用フィン成形体30の位置決めを確実に行うことができ、これにより熱交換器用フィン成形体30の円滑な搬送を行うことができることが出願人の実験により明らかになっている。
このようにカムインデックス59を介してサーボモータ58と回転軸54を連結しているので、サーボモータ58を一定速度で駆動させても回転軸54を間欠回転駆動させることができる。
このように熱交換器用フィン成形体30のチューブ挿入部31に最適な状態で突起を進入させることにより搬送開始時における熱交換器用フィン成形体30の円滑な搬送ができると共に、熱交換器用フィン成形体30の変形を防止することができる点において好都合である。
サーボモータ58は、回転軸54の中心軸(回転軸)の軸線上位置よりも搬送方向上流側にオフセット配置された状態(搬送方向下流側にオフセット配置されていてもよい)で減速機57及びカムインデックス59を介して回転軸54(サーボモータの出力軸)が連結されている。
すなわち回転軸54とサーボモータ58との連結形態は特に限定されるものではない。
上ガイド板64は、金型プレス部20側における端縁部を回動の軸として、下ガイド板62に重ねた状態と跳ね上げた状態とに切り替え可能(回動可能)に設けられている。通常の熱交換器用フィン成形体30の搬送時においては、下ガイド板62に上ガイド板64が板厚方向に所定の隙間を介した状態で積み重なった状態になっている。この隙間は下ガイド板62と上ガイド板64との間に配設されたスペーサ65により形成されている。
上ガイド板64の下面には熱交換器用フィン成形体30の平坦箇所に該当する位置に、下方向けて突出する凸部64Cが配設されている。通常の状態では、凸部64Cと熱交換器用フィン成形体30の平坦箇所との間には隙間が空くように設けられている。
列間スリット装置70の動力源は独立した動力源を設けてもよいが、金型プレス部20の上下動動作を利用して動作させることも可能である。列間スリット装置70の上刃72および下刃74は、搬送方向に長尺に形成され、間欠送りされる熱交換器用フィン成形体30を噛み合わせた上刃72と下刃74とで切断し、搬送方向に長い製品の中間体である製品幅の熱交換器用フィン成形体30Aを形成する。ここでは、列間スリット装置70を搬送装置40の下流側に配設しているが、列間スリット装置70は搬送装置40の上流側位置に配設してもよい。
しかし、チューブ挿入部31が透孔であるいわゆる丸管タイプの熱交換器用フィン(図示せず)に適用することもできる。
Claims (4)
- 熱交換チューブが挿入される透孔又は切り欠き部が長尺方向に沿って複数形成されてなる熱交換器用フィンを製造する製造装置において、
金属製の薄板に、前記複数の透孔又は前記複数の切り欠き部が形成された熱交換器用フィンが幅方向に複数形成してなる熱交換器用フィン成形体を形成する金型装置と、
前記熱交換器用フィン成形体を搬送方向に搬送する搬送装置と、
前記熱交換器用フィン成形体を、製品幅の熱交換器用フィン成形体となるように、搬送方向に沿って切断する列間スリット装置と、を具備し、
前記金型装置は、
前記金属製の薄板に形成する熱交換器用フィン成形体において、前記製品幅の熱交換器用フィン成形体ごとに、前記複数の透孔又は前記切り欠き部が搬送方向に異なる位置となるように熱交換器用フィン成形体を形成するように設けられ、
前記搬送装置は、
搬送方向と水平面内で直交する幅方向に延びる、1本の回転軸が設けられ、
該回転軸には、前記透孔又は前記切り欠き部に進入可能な先細の突起が外周面に複数形成された回転盤が、前記製品幅の熱交換器用フィン成形体ごとに、前記回転軸の軸線方向に沿って複数設けられ、
前記回転軸を回転駆動させる回転駆動部が設けられ、
各前記回転盤は、前記複数の透孔又は前記切り欠き部が搬送方向に異なる位置となっている製品幅の熱交換器用フィン成形体における前記複数の透孔又は前記切り欠き部が前記回転軸の直上に配置されている際に前記突起が前記透孔又は前記切り欠き部に進入するように、異なる回転盤における前記突起の位置が、所定の角度位相差を有していることを特徴とする熱交換器用フィンの製造装置。 - 前記熱交換器用フィン成形体の下面を支える下ガイド板と、前記熱交換器用フィン成形体の上面を覆う上ガイド板と、が設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器用フィンの製造装置。
- 前記熱交換器用フィン成形体を間欠送りする際において、前記回転駆動部が1サイクルの動作を終えたとき、前記熱交換器用フィン成形体の前記透孔または前記切り欠き部のうちの少なくとも1箇所において前記突起が搬送面に対して直交方向に進入した状態になることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱交換器用フィンの製造装置。
- 各前記回転盤の突起の配設角度間隔を、同じ角度位相差を持つ回転盤のグループの数で除算した値が、14度以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の熱交換器用フィンの製造装置。
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