JP6622549B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性材料で構成される周回部が磁性材料によって覆われた構造を有するコイル部品に関する。
携帯機器の多機能化や自動車の電子化などにより、チップタイプと呼ばれる小型のコイル部品が広く用いられている。中でも、積層型のコイル部品は、薄型化に対応できるという利点を有する。積層型のコイル部品は、所定形状のコイルパターンが印刷された複数の磁性シートの積層体で構成され、各層のコイルパターンをビアで接続することでコイル部が構成される。例えば特許文献1には、コの字状のコイルパターンを複数積層して矩形の螺旋状コイルを磁性体部に内蔵させたコイル部品が記載されている。
特開2012−164958号公報
近年、部品の薄型化に伴い、内部導体を形成するエリアが少なくなり、コイル部品として必要とされる電流特性の確保が難しくなっている。特に、薄型化を維持しながら、コイル部の低抵抗化を実現することが困難な状態にある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、薄型化を維持しつつ、直流抵抗を低くすることができるコイル部品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るコイル部品は、直方体形状の磁性体部と、コイル部と、一対の外部電極とを具備する。
上記直方体形状の磁性体部は、磁性材料で構成される。
上記コイル部は、導電性材料で構成され、上記磁性体部の内部において一軸まわりに巻回される。上記コイル部は、上記一軸方向から見たとき、上記磁性体部の長辺方向を長軸とするオーバル形状の内周縁部を含む。
上記一対の外部電極は、上記磁性体部に設けられ、上記コイル部と電気的に接続される。
上記コイル部品においては、コイル部の内周縁部がオーバル形状に形成されているため、コイル部の内周部は無駄に長くなることなく形成される。
なお、オーバル形状とは、円弧状、楕円弧状などの弧状部分を有する形状であって、典型的には、楕円であるが、これ以外にも、四隅が円弧状の角丸長方形、あるいは、2つの半円を直線でつないだ形状(以下、長円ともいう)、更には、これらに類似する曲線形状を意味する。
上記コイル部は、典型的には、複数の周回部と、複数のビアとを有する。
上記複数の周回部は、上記一軸方向に間隔をおいて配置される。上記複数のビアは、上記一軸方向から見たとき、上記複数の周回部を2つの位置で、上記一軸方向に交互に電気的に接続する。
周回部は、コイル部の約1ターン分に相当する長さの導体層を構成する。これは、同一面の周回を無駄なく形成し、必要な層数の確保につながる。
上記磁性体部は、金属磁性粒子を含む磁性材料で構成されてもよい。この場合、上記複数の周回部は、上記2つの位置を構成する第1の端部と第2の端部とをそれぞれ有し、上記一軸方向と直交する平面内における上記第1の端部と上記第2の端部との最近接対向距離は、30μm以上とされる。
上記一対の外部電極は、典型的には、上記磁性体部の長辺方向に対向する2つの端面に設けられる。この場合、上記磁性体部の長辺方向の端部と上記周回部との最近接対向距離は、50μm以上とされてもよい。
上記コイル部は、上記磁性体部の長辺および短辺に平行な4つの直線部を有する外周縁部をさらに含んでもよい。
上記磁性体部は、上記磁性材料の間(あるいは隙間)に含浸された樹脂材料を含んでもよい。
上記磁性体部は、上記磁性材料の間(あるいは隙間)にリン元素をさらに含んでもよい。
以上述べたように、本発明によれば、薄型化を維持しつつ、直流抵抗を低くすることができる。これにより、電流特性に優れた薄型のコイル部品を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るコイル部品の全体斜視図である。 図1におけるA−A線断面図である。 上記コイル部品における部品本体の概略分解斜視図である。 Aは、上記コイル部品におけるコイル部の平面形状を概略的に示す図であり、Bは、上記コイル部を構成する一周回部の概略平面図である。 比較例に係るコイル部の平面形状を概略的に示す図である。 Aは、上記コイル部品におけるコイル部の他の実施形態を示す概略平面図であり、Bはそのコイル部を構成する一周回部の概略平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るコイル部品における部品本体の概略分解斜視図である。 Aは、上記コイル部品におけるコイル部の平面形状を概略的に示す図であり、Bは、上記コイル部を構成する一周回部の概略平面図であり、Cは要部の拡大図である。 本発明の第3の実施形態に係るコイル部品における部品本体の概略分解斜視図である。 Aは、上記コイル部品におけるコイル部の平面形状を概略的に示す図であり、Bは、上記コイル部を構成する一周回部の概略平面図であり、Cは要部の拡大図である。 上記コイル部の他の形状例を示す概略平面図である。 図8Cの形態の変形例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。ここでは、積層タイプのコイル部品に本発明を適用した例について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一実施形態に係るコイル部品の全体斜視図である。図2は、図1におけるA−A線断面図である。
[コイル部品の全体構成]
本実施形態のコイル部品10は、図1に示すように、部品本体11と、一対の外部電極14,15とを有する。部品本体11は、X軸方向に幅W、Y軸方向に長さL、Z軸方向に高さHを有する直方体形状に形成される。一対の外部電極14,15は、部品本体11の長辺方向(Y軸方向)に対向する2つの端面に設けられる。
部品本体11の各部の寸法は特に限定されず、本実施形態では、長さLが1.6〜2mm、幅Wが0.8〜1.2mm、高さHが0.55〜0.65mmとされる。
部品本体11は、図2に示すように、直方体形状の磁性体部12と、磁性体部12によって覆われた螺旋状のコイル部13とを有している。
図3は、部品本体11の分解斜視図である。
磁性体部12は、図3に示すように、複数の磁性体層MLU、ML1〜ML7およびMLDが高さ方向(Z軸方向)に積層されて一体化された構造を有する。磁性体層MLUおよびMLDは、磁性体部12の上下のカバー層を構成し、磁性体層ML1〜ML7は、コイル部13を含む導体層を構成する。
磁性体部12は、軟磁気特性を有する磁性材料で構成され、磁性材料としては、金属磁性粒子を主体とする磁性材料が用いられる。金属磁性粒子として、本実施形態では、FeCrSi合金粒子が採用され、その組成は、例えば、Crが1.5〜5wt%、Siが3〜10wt%であり、不純物を除き、残りをFeとし全体で100%とする。
磁性体部12を構成するFeCrSi合金粒子としては、例えば、体積基準の粒子径として見た場合の平均粒径(メディアン径)が例えば5μmのものが用いられる。平均粒径は、2〜20μmの範囲でもよく、または平均粒径の異なる合金粒子を組み合わせてもよい。FeCrSi合金粒子それぞれの表面には、該FeCrSi合金粒子の酸化物膜が絶縁膜として存在している。磁性体部12内のFeCrSi合金粒子は、上記酸化物膜を介して相互に結合し、コイル部13近傍のFeCrSi合金粒子は、上記酸化物膜を介してコイル部13と密着している。上記酸化物膜は、典型的には、磁性体に属するFe、非磁性体に属するFe、Cr、SiOの少なくとも1つを含む。
また、上記酸化膜は、金属磁性粒子の表面から外側に向かって、Si、Cr、Feの順で成分のピークが存在する性質を合わせ持っている。FeCrSi以外としては、FeAlSi、FeSiTiなどが挙げられ、Feを主成分とし、Siと、Si以外のFeより酸化しやすい元素を含むものであれば良い。好ましくは、Feが85〜95.5wt%であって、FeとSi以外の成分MはFeより酸化しやすい元素を含んでおり、成分Mに対するSiの割合Si/Mは1より大きい金属磁性材料である。このような磁性材料を用いることで、上記の酸化膜は安定的に形成され、特に低温度での熱処理を行う場合でも、絶縁性を高くできる。
コイル部13は、導電性材料で構成され、外部電極14と電気的に接続される引出端部13e1と、外部電極15と電気的に接続される引出端部13e2とを有する。コイル部13は、導電ペーストの焼成体で構成され、本実施形態では、銀(Ag)ペーストの焼成体で構成される。
コイル部13は、磁性体部12の内部において高さ方向(Z軸方向)のまわりに螺旋状に巻回される。コイル部13は、図3に示したように、磁性体層ML1〜ML7上にそれぞれ所定形状に形成された周回部C12〜C16と引出し部C11,C17の計7個と、周回部C12〜C16、引出し部C11,C17をZ軸方向に接続する計6個のビアV1〜V6とを有し、これらが螺旋状に一体化されることで構成される。ここで、高さ方向(Z軸方向)が「一軸方向」に対応し、当該一軸のまわりに巻回するようにコイル部13が形成される(以下の実施形態においても同様)。図示するコイル部13の巻き数は、約5.5であるが、勿論これに限られない。
なお、コイル部13の形状の詳細については後述する。
[コイル部品の製造方法]
コイル部品10を製造するに際しては、ドクターブレードやダイコータ等の塗工機(図示略)を用いて、予め用意した磁性体ペーストをプラスチック製のベースフィルム(図示略)の表面に塗工する。次に、そのベースフィルムを熱風乾燥機等の乾燥機(図示略)を用いて、約80℃、約5分の条件で乾燥して、磁性体層ML1〜ML7(図3参照)に対応し、かつ、多数個取りに適合したサイズの第1〜第7のシートをそれぞれ作製する。
ここで用いた磁性体ペーストの組成は、FeCrSi合金粒子群が85wt%で、ブチルカルビトール(溶剤)が13wt%で、ポリビニルブチラール(バインダ)が2wt%であり、FeCrSi粒子群の平均粒径(メディアン径)は、約5μmである。または、上記FeCrSiと組成の異なるものやFeAlSiを組み合わせることも可能である。ここでの金属磁性材料は、Feを85〜95.5wt%以上で、Fe、Si以外の成分Mに対するSiの割合Si/Mが1より大きいものを用いることで、シートごとに用いる金属磁性粒子を変えるなど、それぞれの特徴を持つ金属磁性粒子を組合せ、より特性を高めることもできる。
続いて、打ち抜き加工機やレーザ加工機等の穿孔機(図示略)を用いて、磁性体層ML1に対応する第1のシートに、ビアV1(図3参照)に対応する貫通孔を所定配列で形成する。同様に、磁性体層ML2〜ML6に対応する第2〜第6のシートそれぞれに、ビアV2〜V6(図3参照)に対応する貫通孔を所定配列で形成する。
続いて、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷機(図示略)を用いて、予め用意した導体ペーストを磁性層ML1に対応する第1のシートの表面に印刷し、これを熱風乾燥機等の乾燥機(図示略)を用いて、約80℃、約5分の条件で乾燥し、引出し部C11(図3参照)に対応する第1の印刷層を所定配列で作製する。同様に、磁性体層ML2〜ML7に対応する第2〜第7のシートの表面に、周回部C12〜C16、引出し部C17(図3参照)に対応する第2〜第7の印刷層を所定配列で作製する。
ここで用いた導体ペーストの組成は、Ag粒子群が85wt%で、ブチルカルビトール(溶剤)が13wt%で、ポリビニルブチラール(バインダ)が2wt%であり、Ag粒子群のd50(メディアン径)は、約5μmである。
磁性体層ML1〜ML6(図3参照)に対応する第1〜第6のシートそれぞれに形成した所定配列の貫通孔は、所定配列の第1〜第6の印刷層それぞれの端部に重なる位置に存するため、第1〜第6の印刷層を印刷する際に導体ペーストの一部が各貫通孔に充填されて、ビアV1〜V6(図3参照)に対応する第1〜第6の充填部が形成される。
続いて、吸着搬送機とプレス機(いずれも図示略)を用いて、印刷層及び充填部が設けられた第1〜第6のシート(磁性体層ML1〜ML6に対応)と、印刷層のみが設けられた第7のシート(磁性体層ML7に対応)と、印刷層及び充填部が設けられていない第8のシート群(磁性体層MLU、MLDに対応)を、図3に示した順序で積み重ねて熱圧着して積層体を作製する。
続いて、ダイシング機やレーザ加工機等の切断機(図示略)を用いて、積層体を部品本体サイズに切断して、加工処理前チップ(加熱処理前の磁性体部及びコイル部を含む)を作製する。
続いて、焼成炉等の加熱処理機(図示略)を用いて、大気等の酸化性雰囲気中で、加熱処理前チップを多数個一括で加熱処理する。この加熱処理は、脱脂プロセスと酸化物膜形成プロセスとを含み、脱脂プロセスは約300℃、約1時間の条件で実施され、酸化物膜形成プロセスは約700℃、約2時間の条件で実施される。
脱脂プロセスを実施する前の加熱処理前チップにあっては、加熱処理前の磁性体内のFeCrSi合金粒子の間に多数の微細間隙が存在し、当該微細間隙にはバインダ等が含まれている。しかし、これらは脱脂プロセスにおいて消失するため、脱脂プロセスが完了した後は、当該微細間隙はポア(空隙)に変わる。また、加熱処理前のコイル部内のAg粒子の間にも多数の微細間隙が存在し、当該微細間隙にはバインダ等が含まれているが、これらは脱脂プロセスにおいて消失する。
脱脂プロセスに続く酸化物膜形成プロセスでは、加熱処理前の磁性体内のFeCrSi合金粒子が密集して磁性体部12(図1、図2参照)が作製されると同時に、FeCrSi合金粒子それぞれの表面に当該粒子の酸化物膜が形成される。また、加熱処理前のコイル部内のAg粒子群が焼結してコイル部13(図1、図2参照)が作製され、これにより部品本体11が作製される。
続いて、ディップ塗布機やローラ塗布機等の塗布機(図示略)を用いて、予め用意した導体ペーストを部品本体11の長さ方向両端部に塗布し、これを焼成炉等の加熱処理機(図示略)を用いて、約650℃、約20分の条件で焼付け処理を行い、当該焼付け処理によって溶剤及びバインダの消失とAg粒子群の焼結を行って、外部電極14,15(図1、図2参照)を作製する。
ここで用いた外部電極14,15用の導体ペーストの組成は、Ag粒子群が85wt%以上で、Ag粒子群以外にガラス、ブチルカルビトール(溶剤)、ポリビニルブチラール(バインダ)を含み、Ag粒子群のd50(メディアン径)は、約5μmである。
続いて、磁性体部12に樹脂含浸の処理を行う。磁性体部12には、磁性体部12を形成する金属磁性粒子同士の間に空間が存在している。ここでの樹脂含浸の処理は、この空間を埋めるようとするものである。具体的には、シリコーン樹脂の樹脂材料を含む溶液に得られた磁性体部12を浸漬することにより、樹脂材料を空間に充填し、その後、150℃にて60分間熱処理することにより、樹脂材料を硬化させる。
樹脂含浸の処理としては、例えば液体状態の樹脂材料や樹脂材料の溶液などといった、樹脂材料の液状物に磁性体部12を浸漬して圧力を下げたり、樹脂材料の液状物を磁性体部12に塗布して表面から内部に染みこませるなどの手段が挙げられる。この結果、樹脂は金属磁性粒子表面の酸化膜の外側に付き、金属磁性粒子同士の空間の一部を埋めることができる。この樹脂は、強度の増加や吸湿性の抑制という利点があり、水分が磁性材部12の内部に入りにくくなるため、特に高湿下において絶縁性の低下を抑えることができる。また、この別の効果として、外部電極の形成にめっきを用いる場合、めっき伸びを抑えることができる。樹脂材料としては、有機樹脂や、シリコーン樹脂が挙げられる。好ましくはシリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、シリケート系樹脂、ウレタン系樹脂、イミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリエチレン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる。
また、更に絶縁を高くする方法として、磁性体部12を形成する合金粒子の表面にリン酸系の酸化物を形成する。この工程は、外部電極14,15が作製されたコイル部品1をリン酸塩処理浴中に浸漬し、その後、水洗い、乾燥等が行われる。リン酸塩としては、例えばマンガン塩、鉄塩、亜鉛塩などが挙げられる。それぞれ適切な濃度調整をして処理を行う。
その結果、磁性体部12を形成する金属磁性粒子同士の間にリン元素が確認できる。リン元素は、金属磁性粒子同士の空間の一部を埋めるようにリン酸系の酸化物として存在する。この場合、磁性体部12を形成する金属磁性粒子の表面には酸化膜が存在するが、特に酸化膜に存在するFeとリンが置き換わる形でリン酸系の酸化物が形成される。このため、リン酸の酸化粒は、酸化膜が比較的薄い磁性体部12の表面より、酸化膜が厚く形成されやすい磁性体部12の内部の合金粒子の間に多く存在する。この酸化膜とリン酸系の酸化物を合わせ持つことで、更に絶縁性を高めることになる。また、この効果として、樹脂含浸同様に、めっき伸びを抑えることができる。また、樹脂含浸とリン酸塩処理を組み合わせることで、絶縁だけでなく、更に耐湿性を良くできる相乗効果が期待できる。この組み合わせについては、樹脂含浸後にリン酸塩の処理としても、リン酸塩後に樹脂含浸の処理としても、同様の効果を得ることができる。
最後に、めっきを行う。めっきは、一般的な電気めっきにより行われ、NiとSnの金属膜が、先にAg粒子群を焼結して形成された外部電極14,15に付けられる。このようにして、コイル部品を得ることができる。
[コイル部の形状]
続いて、コイル部13の詳細について説明する。
図4Aは、磁性体部12をZ軸方向(コイル軸方向)から見たときのコイル部13の形状を概略的に示す平面図である。上述のように、コイル部13は、磁性体部12の内部においてZ軸方向のまわりに螺旋状に巻回される。
図4Aに示すように、コイル部13は、Z軸方向から見たとき、磁性体部12の長辺方向を長軸とするオーバル形状に形成される。ここで、オーバル形状とは、典型的には、楕円または長円を意味し、本実施形態においてコイル部13は、楕円またはこれに類似する概略楕円形状に形成される。特に本実施形態では、コイル部13は、Z軸方向から見て、各々オーバル形状の内周縁部131と外周縁部132とを有する。
ここで概略楕円形状としている理由は、一般的に言われる楕円で無くとも、一部を変形させた場合でも同様の効果が得られるものを含むことを意味する。例えば、本来長軸と短軸が直交すべきところを、90度ではなく85度のように軸の角度をずらす等がある。また、長円は2つの直線部と2つの弧部で構成されるが、例えば直線がわずかに蛇行したり、弧が複数の弧の組合せや一部直線を含む場合なども同様である。上記の変形の事例については、シミュレーション(ここでの代表的な項目はインダクタンスと直流抵抗の値)によって確認でき、例えば長軸、短軸から求められる楕円のシミュレーション値に対し、変形のシミュレーション値が3%以内であれば同じ効果であると言える。
コイル部13は、図3に示すように、約(5/6)ターン分のコイル長を有する複数の周回部C12〜C16と引出し部C11、約(1/2)ターン分のコイル長を有する引出し部C17とをZ軸方向に間隔をおいて配置される。各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17は、磁性体部12の長辺を長軸とし、その短辺を短軸とする部分楕円形状を有し、それらの軸心は相互に共通であり、各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17の長軸−短軸比もそれぞれにおいて同一又はほぼ同一とされる。
ビアV1〜V6は、上下に隣接する周回部の一端部または両端部にそれぞれ電気的に接続される。これにより、コイル部13は、一方の引出端部13e1と他方の引出端部13e2との間でZ軸方向まわりに巻回される螺旋状の導体パターンを構成している。
本実施形態においてビアV1〜V6は、コイル部13を構成する導体パターン上に、周方向に約(1/6)ターンピッチでそれぞれ配置される。引出し部C11、周回部C12において、最上層の引出し部C11は、約(5/6)ターン分の周回長で構成され、引出端部13e1を形成する第1の端部と、ビアV1を含む第2の端部とを有する。最下層の引出し部C17は、約(1/2)ターン分の周回長で構成され、直上の周回部C16に設けられたビアV6と接続される第1の端部と、引出端部13e2を形成する第2の端部とを有する。周回部C12〜C16は、それぞれ約(5/6)ターン分の周回長で構成され、直上の周回部に設けられたビア(V1〜V5)と接続される第1の端部と、直下の周回部に接続されるビア(V2〜V6)を含む第2の端部とを有する。
なお図4Bに、代表例として、周回部C12に設けられたビアV2と接続される第1の端部CE1と、直下の周回部C14に接続されるビアV3を含む第2の端部CE2とを有する周回部C13の平面形状を示す。
各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17の間および各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17の内側は、磁性体部12を構成する磁性材料が介在あるいは充填されている。したがって、周回部C12〜C16、引出し部C11,C17間の電気的短絡が防止されるとともに、各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17の内側に位置する磁性材料は、コイル部13のコア部(磁芯)として機能する。これにより、コイル部品10の高いインダクタンス特性が確保される。各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17の間の絶縁の確保は、主に酸化膜によるものである。特に、Si/MのSiの成分のピークを持つ酸化膜により、耐電圧に対しても強くできる。
以上のように構成される本実施形態のコイル部品10においては、コイル部13の内周縁部131がオーバル形状に形成されているため、コイル部13の内周部の長さを最小とすることができる。これにより、例えば図5に示すようにZ軸方向から見て矩形又は略矩形の内周縁部131を有する比較例に係るコイル部113よりも、コイル部を流れる電流の経路を最短にすることができる。したがって本実施形態によれば、直流抵抗の低抵抗化を実現することができる。
また、各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17を比較的幅広に形成することができるため、各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17の厚さを大きくすることなく所要の断面積を確保することが可能となる。これにより、薄型化を維持しつつ、直流抵抗の更なる低抵抗化を図ることが可能となる。
さらに、各周回部C12〜C16、引出し部C11,C17が共通の楕円の一部を構成する複数の部分楕円形状に形成されているため、コイル部13の内側(コア部)に磁束の集中する部分がない。これにより、磁性体部12の磁気飽和が緩和され、大電流が流れたときのインダクタンス値の低下を抑えることが可能となる。
コイル部14の外周縁部も楕円形状に限られず、上述のような略楕円形状であってもよい。図6A,Bに、外周縁部の一部に直線部F1,F2が設けられたコイル部130の形態を示す。図6Aは、Z軸方向から見たときのコイル部130の形状を示す概略平面図、図6Bはその一部の周回部の概略平面図である。
図6A,Bに示すように、コイル部130は、その外周縁部132に、磁性体部12の長辺および短辺に平行な直線部F1,F2を有する。直線部F1は、外周縁部132のうち磁性体部12の長辺に最も近接する2つの位置にそれぞれ形成され、直線部F2は、外周縁部132のうち磁性体部12の短辺に最も近接する2つの位置にそれぞれ形成される。このような形態のコイル部130においても、上述のコイル部13と同様の作用効果を得ることができる。また、各周回部の大面積化が容易となり、これにより直流抵抗の更なる低抵抗化を実現することができる。
なお、磁性体部12の長辺と平行な直線部の長さは、磁性体部12の長辺の長さの10〜70%であり、磁性体部12の短辺と平行な直線部の長さは磁性体部12の短辺の長さの10〜70%とする。これにより、コイル部13の外側の面積を確保することができる。
また、上記「平行」とは、実質的に平行ということを意味し、積層時の位置ずれや、切断時の角度ずれなどにより完全に平行でない場合も含まれる。
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
図7は、本実施形態のコイル部品における部品本体21の分解斜視図である。本実施形態は、コイル部の構成が上述の第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
部品本体21は、直方体形状の磁性体部12と、磁性体部12によって覆われた螺旋状のコイル部23とを有している。
磁性体部12は、図7に示すように、複数の磁性体層MLU、ML1〜ML6およびMLDが高さ方向(Z軸方向)に積層されて一体化された構造を有する。磁性体層MLUおよびMLDは、磁性体部12の上下のカバー層を構成し、磁性体層ML1〜ML6は、コイル部23を含む導体層を構成する。
磁性体部12は、第1の実施形態と同様な磁性材料で構成されるため、ここではその説明は省略する。また、部品本体21の長辺方向に対向する2つの端面に、第1の実施形態と同様に外部電極14,15がそれぞれ形成される。
コイル部23は、導電性材料で構成され、外部電極14と電気的に接続される引出端部23e1と、外部電極15と電気的に接続される引出端部23e2とを有する(図7参照)。コイル部23は、導電ペーストの焼成体で構成され、本実施形態では、銀(Ag)ペーストの焼成体で構成される。
コイル部23は、磁性体部12の内部において高さ方向(Z軸方向)のまわりに螺旋状に巻回される。コイル部23は、図7に示したように、磁性体層ML1〜ML6上にそれぞれ所定形状に形成された周回部C22〜C25、引出し部C21,C26の計6個と、周回部C22〜C25、引出し部C21,C26をZ軸方向に接続する計5個のビアV1〜V5とを有し、これらが螺旋状に一体化されることで構成される。図示するコイル部23の巻き数は、約5.5であるが、勿論これに限られない。
続いて、コイル部23の詳細について説明する。
図8Aは、磁性体部12をZ軸方向から見たときのコイル部23の形状を概略的に示す平面図である。上述のように、コイル部23は、磁性体部12の内部においてZ軸方向のまわりに螺旋状に巻回される。
図8Aに示すように、コイル部23は、Z軸方向から見たとき、磁性体部12の長辺方向を長軸とするオーバル形状に形成される。ここで、オーバル形状とは、典型的には、楕円または長円を意味し、本実施形態においてコイル部23は、楕円またはこれに類似する概略楕円形状に形成される。特に本実施形態では、コイル部23は、Z軸方向から見て、各々オーバル形状の内周縁部231と外周縁部232とを有する。
コイル部23は、図7に示すように、約(1/2)ターン分のコイル長を有する引出し部C21と、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部C22〜C25と、約(5/6)ターン分のコイル長を有する引出し部C26とをZ軸方向に間隔をおいて配置される。各周回部C22〜C25、引出し部C21,C26は、磁性体部12の長辺を長軸とし、その短辺を短軸とする部分楕円形状を有し、それらの軸心は相互に共通であり、各周回部C22〜C25、引出し部C21,C26の長軸−短軸比もそれぞれにおいて同一又はほぼ同一とされる。各周回部C22〜C25は、Z軸方向から見たとき、ほぼ同一軌道上で重なっており、コイル部23はひとつの周回軌道を持つ。
ビアV1〜V5は、上下に隣接する周回部の一端部または両端部にそれぞれ電気的に接続される。これにより、コイル部23は、一方の引出端部23e1と他方の引出端部232との間でZ軸方向まわりに巻回される螺旋状の導体パターンを構成している。
本実施形態においてビアV1〜V5は、図8Aに示すように、Z軸方向から見て複数の周回部C22〜C25、引出し部C21,C26を2つの位置で、Z軸方向に交互に電気的に接続する。ビアV1〜V5は、ほぼ同一の周回位置上に内周側および外周側に各々偏って配置されており、これら内周側および外周側の2つの位置に、ビアV2、V4およびビアV1,V3,V5がそれぞれ割り当てられている。なお、内周側に割り当てられた各ビアV2,V4については、Z軸方向から見て、それらの少なくとも一部が相互に重なっていればよく、外周側に割り当てられた各ビアV1,V3,V5についても同様に、Z軸方向から見て、それらの少なくとも一部が相互に重なっていればよい。
各周回部C22〜C25、引出し部C21,C26において、最上層の引出し部C21は、約(1/2)ターン分の周回長で構成され、引出端部23e1を形成する第1の端部と、ビアV1を含む第2の端部とを有する。最下層の引出し部C26は、約(5/6)ターン分の周回長で構成され、直上の周回部C25に設けられたビアV5と接続される第1の端部と、引出端部23e2を形成する第2の端部とを有する。他の周回部C22〜C25は、それぞれ約1ターン分の周回長で構成され、直上の周回部に設けられたビア(V1〜V4)と接続される第1の端部と、直下の周回部に接続されるビア(V2〜V5)を含む第2の端部とを有する。
さらに、コイル部23の外周縁部232は、磁性体部12の長辺および短辺に平行な直線部F1,F2を有する。直線部F1は、外周縁部232のうち磁性体部12の長辺に最も近接する2つの位置にそれぞれ形成され、直線部F2は、外周縁部232のうち磁性体部12の短辺に最も近接する2つの位置にそれぞれ形成される。
図8Bに、代表例として、周回部C22に設けられたビアV2と接続される第1の端部CE1と、直下の周回部C24に接続されるビアV3を含む第2の端部CE2とを有する周回部C23の平面形状を示す。
図8Cは、第1の端部CE1および第2の端部CE2の詳細を示す周回部C23の要部拡大図である。
図8Cに示すように、第1の端部CE1および第2の端部CE2は、コイル部23の周方向に相互に対向している。ただし、第1の端部CE1と第2の端部CE2とが重ならないようにするため、第1の端部CE1は内側を残し、外側を削られることで先端が細くなり、第2の端部CE2は内側を削り、外側を残すことで先端が細くなっている。つまり、第1の端部CE1の外周側および第2の端部CE2の内周側にはそれぞれ逃げ部CRが設けられており、これにより第1および第2の端部CE1,CE2が周回部C23の内周側および外周側で相互にオーバラップして、ターン長が最大限に確保される。また、磁性体部12に金属磁性材料を用いる場合においては、第1の端部CE1および第2の端部CE2の最近接対向距離Sは、これらの絶縁耐圧を確保するため、30μm以上とされる。
なお、他の周回部C22,C24,C25もまた、上述と同様に構成されている。各周回部C22〜C25の第1の端部CE1および第2の端部CE2間の絶縁の確保は、主に酸化膜によるものである。特に、Siの成分のピークを持つ酸化膜により、耐電圧に対しても強くできる。また、部品を小型化するためには、距離Sは小さいほど良く、上限は、例えば100μmであれば良い。
以上のように構成される本実施形態のコイル部品についても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。更に、約1ターン分の周回長を有する周回部C22〜C25のみでコイル部23を形成しているため、少ない積層数で所望とするターン数のコイル部を構成することができ、コイル部品の薄型化により貢献することができる。
また、本実施形態によれば、コイル部23の外周縁部232に直線部F1,F2が設けられているため、各周回部C21〜C26の大面積化が容易となり、これにより直流抵抗の更なる低抵抗化を実現することができる。
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。
図9は、本実施形態のコイル部品における部品本体31の分解斜視図である。本実施形態は、コイル部の構成が上述の第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
部品本体31は、直方体形状の磁性体部12と、磁性体部12によって覆われた螺旋状のコイル部33とを有している。
磁性体部12は、図9に示すように、複数の磁性体層MLU、ML1〜ML6およびMLDが高さ方向(Z軸方向)に積層されて一体化された構造を有する。磁性体層MLUおよびMLDは、磁性体部12の上下のカバー層を構成し、磁性体層ML1〜ML6は、コイル部33を含む導体層を構成する。
磁性体部12は、第1の実施形態と同様な磁性材料で構成されるため、ここではその説明は省略する。また、部品本体31の長辺方向に対向する2つの端面に、第1の実施形態と同様に外部電極14,15がそれぞれ形成される。
コイル部33は、導電性材料で構成され、外部電極14と電気的に接続される引出端部33e1と、外部電極15と電気的に接続される引出端部33e2とを有する(図9参照)。コイル部33は、導電ペーストの焼成体で構成され、本実施形態では、銀(Ag)ペーストの焼成体で構成される。
コイル部33は、磁性体部12の内部において高さ方向(Z軸方向)のまわりに螺旋状に巻回される。コイル部33は、図9に示したように、磁性体層ML1〜ML6上にそれぞれ所定形状に形成された周回部C32〜C35、引出し部C31,C36の計6個と、周回部C32〜C35、引出し部C31,C36をZ軸方向に接続する計5個のビアV1〜V5とを有し、これらが螺旋状に一体化されることで構成される。図示するコイル部33の巻き数は、約5.5であるが、勿論これに限られない。
続いて、コイル部33の詳細について説明する。
図10Aは、磁性体部12をZ軸方向から見たときのコイル部33の形状を概略的に示す平面図である。上述のように、コイル部33は、磁性体部12の内部においてZ軸方向のまわりに螺旋状に巻回される。
図10Aに示すように、コイル部33は、Z軸方向から見たとき、磁性体部12の長辺方向を長軸とするオーバル形状に形成される。ここで、オーバル形状とは、典型的には、楕円または長円を意味し、本実施形態においてコイル部33は、楕円またはこれに類似する概略楕円形状に形成される。特に本実施形態では、コイル部33は、Z軸方向から見て、オーバル形状の内周縁部331と、概略オーバル形状の外周縁部332とを有する。
コイル部33は、図9に示すように、約(5/6)ターン分のコイル長を有する引出し部C31と、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部C32〜C35と、約(2/3)ターン分のコイル長を有する引出し部C36とをZ軸方向に間隔をおいて配置される。各周回部C32〜C35、引出し部C31,C36は、磁性体部12の長辺を長軸とし、その短辺を短軸とする部分楕円形状を有し、それらの軸心は相互に共通であり、各周回部C32〜C35、引出し部C31,C36の長軸−短軸比もそれぞれにおいて同一又はほぼ同一とされる。各周回部C32〜C35は、Z軸方向から見たとき、ほぼ同一軌道上で重なっている部分と、異なる2つの軌道上の部分とが存在しており、コイル部33は2つの周回軌道を持つ。
ビアV1〜V5は、上下に隣接する周回部の一端部または両端部にそれぞれ電気的に接続される。これにより、コイル部33は、一方の引出端部33e1と他方の引出端部33e2との間でZ軸方向まわりに巻回される螺旋状の導体パターンを構成している。
本実施形態においてビアV1〜V5は、図10Aに示すように、Z軸方向から見て複数の周回部C32〜C35、引出し部C31,C36を2つの位置で、Z軸方向に交互に電気的に接続する。ビアV1〜V5は、Z軸方向から見て2つの周回位置上に内周側および外周側に各々偏って配置されており、これら内周側および外周側の2つの位置に、ビアV1,V3,V5およびビアV2、V4がそれぞれ割り当てられている。なお、内周側に割り当てられた各ビアV1,V3,V5については、Z軸方向から見て、それらの少なくとも一部が相互に重なっていればよく、外周側に割り当てられた各ビアV2,V4についても同様に、Z軸方向から見て、それらの少なくとも一部が相互に重なっていればよい。
各周回部C31〜C36において、最上層の引出し部C31は、約(5/6)ターン分の周回長で構成され、引出端部33e2を形成する第1の端部と、ビアV1を含む第2の端部とを有する。最下層の引出し部C26は、約(2/3)ターン分の周回長で構成され、直上の周回部C35に設けられたビアV5と接続される第1の端部と、引出端部33e1を形成する第2の端部とを有する。他の周回部C32〜C35は、それぞれ約1ターン分の周回長で構成され、直上の周回部に設けられたビア(V1〜V4)と接続される第1の端部と、直下の周回部に接続されるビア(V2〜V5)を含む第2の端部とを有する。
さらに、コイル部33の外周縁部332は、磁性体部12の長辺および短辺に平行な直線部F1,F2を有する。直線部F1は、外周縁部332のうち磁性体部12の長辺に最も近接する2つの位置にそれぞれ形成され、直線部F2は、外周縁部332のうち磁性体部12の短辺に最も近接する2つの位置にそれぞれ形成される。
図10Bに、代表例として、周回部C32に設けられたビアV2と接続される第1の端部CE1と、直下の周回部C34に接続されるビアV3を含む第2の端部CE2とを有する周回部C33の平面形状を示す。
図10Cは、第1の端部CE1および第2の端部CE2の詳細を示す周回部C33の要部拡大図である。
図10Cに示すように、第1の端部CE1および第2の端部CE2は、コイル部33の周方向に相互に対向している。周回部C33において、第1の端部CE1は、コイル部33の短軸に平行に延びる直線部F2の先端部であって、概略楕円形状の外周縁部332よりも外方側に位置している。そして、第1の端部CE1の内周側には、第2の端部CE2との接触を回避するための逃げ部CRが設けられている。これにより、第1および第2の端部CE1,CE2が周回部C33の内周側および外周側で相互にオーバラップして、ターン長が最大限に確保される。また、磁性体部12に金属磁性材料を用いる場合においては、第1の端部CE1および第2の端部CE2の最近接対向距離Sは、これらの絶縁耐圧を確保するため、30μm以上とされる。また、部品を小型化するためには、距離Sは小さいほど良く、上限は、例えば100μmであれば良い。
他の周回部C32,C34,C35もまた、上述と同様に構成されている。特に、周回部C32,C34については、第2の端部(CE2)がコイル部33の長軸に平行に延びる直線部(L1)の先端部に設けられ、その内周側に、第1の端部(CE1)との接触を回避するための逃げ部(CR)が設けられる点で、周回部C33,C35の構成と相違する(図9参照)。各周回部C32〜C35の第1の端部CE1および第2の端部CE2間の絶縁の確保は、主に酸化膜によるものである。特に、Siの成分のピークを持つ酸化膜により、耐電圧に対しても強くできる。
以上のように構成される本実施形態のコイル部品についても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。更に、約1ターン分の周回長を有する周回部C32〜C35は複数層にわたり連続しており、特に本実施形態では引出し部C31、C36以外を周回部C32〜C35のみでコイル部33を形成しているため、少ない積層数で所望とするターン数のコイル部を構成することができ、コイル部品の薄型化により貢献することができる。
また、本実施形態によれば、コイル部33の外周縁部332に直線部F1,F2が設けられているため、各周回部C31〜C36のパターン幅を最大限大きくすることができ、これにより直流抵抗の更なる低抵抗化を実現することができる。
一方、本実施形態において、コイル部33の外周縁部332は、1つのコーナ部が直角に折れ曲がった角部を有する概略楕円形状に形成されている(図10A参照)。周回部の一端部を他端部よりも外周側に張り出すように構成することで、両端部が相互に近接した位置に各々を配置することが可能となる。これにより各周回部のターン長を最大限に確保しつつ、ビアV1〜V5の設計自由度を高めることができる。コイル部33の外周縁部332に設けられる角部は1つに限られず、2つ以上であってもよい。
また、楕円形状の外周縁部に直線部F1,F2が設けられたコイル部330の概略平面形状を図11に示す。図11に示す例では、磁性体部12の長辺方向における磁性体部12の端面とコイル部330との間の距離(T1)を、磁性体部12の短辺方向における磁性体部12の側面とコイル部330との間の距離(T2)よりも大きくとることができる。このため、磁性体部12を構成する材料に金属磁性粒子が用いられる場合においても、外部電極14,15とコイル部330との間に所望とする絶縁耐圧を確保することが可能となる。
具体的には、距離(T1)を例えば80μm以上とすることで、磁性体部12の端面とコイル部330との間の最近接対向距離が確保されることになる。また、Siの成分のピークを持つ酸化膜により磁性体部12を形成する場合は、Siの成分のピークを持つ酸化膜が高い絶縁と、耐電圧も強いため、距離(T1)を例えば50μm以上とすることができる。
なお、このような構成は、上述の部品本体11,21,31についても同様に適用可能である。
さらに、上述のようにリン酸系の酸化物の形成処理が施されるため、磁性体部12の内部の絶縁耐圧も高まり、これにより上記酸化物の形成処理を施さない場合と比較して、上記距離(T1),(T2)を小さくすることができる。本発明者らの実験によれば、上記酸化物の形成処理を施さない場合、1kVの静電気耐圧(ESD:electrostatic discharge)により絶縁破壊を起こさない距離(T1),(T2)の下限は50μmであったのに対して、上記酸化物の形成処理を施した場合、距離(T1)の下限を、30μmにまで小さくできることが確認された。
続いて、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
以下の手順でコイル部品を作製した。
磁性材料として、FeCrSi系の金属磁性粒子を含む磁性ペーストから形成された複数の磁性体層を作製した。金属磁性粒子におけるCr及びSiの組成は、4.5Cr3Si(Cr:4.5wt%、Si:3wt%、残り:Feの合計100wt%)とした。金属磁性粒子は、平均粒径が2μmのものと6μmのものを用意した。
コイル部は、磁性体層の表面に所定の厚みで印刷したAgペーストで形成した。コイル部は、第1の実施形態と同様の楕円形状とし、図3に示すように、約(5/6)ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は7.5ターンとした。各周回部の間に位置する磁性体層の厚みは10μm、それを構成する金属磁性粒子の平均粒径は2μmとし、それ以外の磁性体層(上下のカバー層)の厚みは25μm、それを構成する金属磁性粒子の平均粒径は6μmとした。
上述のように構成された磁性体層の積層体(磁性体部)を部品本体サイズに切断し、300℃での熱処理(脱脂プロセス)及び700℃での熱処理(酸化物膜形成プロセス)を施すことで、長さ2mm、幅1.2mm、高さ0.6mmの磁性体部を作製した。そして、引出し部の端面が露出する磁性体部の両端部にAgペーストからなる外部電極の下地層を形成した。そして、磁性体部の樹脂含浸処理を行った後、外部電極の下地層にNi,Snめっきを施した。
コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部(磁性体部の長辺及び短辺に平行な直線部。なお、表1の「直線部」には、直線部を設けない場合は「無」と示し、直線部を設ける場合はその数を示している。以下同じ)を設けなかった。コイル部の外周縁部における長軸方向の端部と磁性体部の短辺部との距離(T1)を70μm、外周縁部における短軸方向の端部と磁性体部の長辺部との距離(T2)を70μm、各周回部の両端部の最近接対向距離(S)を100μmとした。これらを基に、コイル部の内周縁部の長軸方向及び短軸方向の長さと、コイル軸方向から見た各周回部の重なり部分から求められる周回軌道の占める面積(S2)とその周回軌道の内側のコアとなる領域の面積(S1)との面積比(S2/S1)をシミュレーションにより求めた。その結果を作製条件とともに表1に示す。
以上のようにして作製したコイル部品の電流特性と耐電圧特性を評価した。それらの結果を表1に示す。
電流特性の測定には、LCRメータを用い、測定周波数を1MHzに設定し、直流電流を印加する前のインダクタンス値を初期値とした。そして、直流電流を印加し、初期値からインダクタンス値が30%低下した直流電流値を求め、この値を電流特性の数値とした。使用する機器は4285A(キーサイト・テクノロジーズ・インク製)とした。
耐電圧特性は、粒子静電気耐電圧試験で評価した。粒子静電気耐圧試験は、静電気放電(ESD:electrostatic discharge)試験により試料に電圧を印加し、前後での特性変化の有無によって行った。試験条件には人体モデル(HBM:human body model)を用い、IEC61340−3−1規格に準じて行う。以下に詳細は試験方法について述べる。
まず、インピーダンスアナライザーを用いて、試料であるコイル部品の10MHzにおけるQ値を求め、初期値(試験前)とした。次に、放電容量100pF、放電抵抗1.5kΩ、試験電圧1kV、パルス印加数を両極各1回の条件にて電圧を印加し、試験を実施した。この後、再度Q値を求め、得られた試験後の数値が初期値の70%以上のものを良品、70%未満のものを不合格と判断し、各3個の評価において全て良品の場合のみOKとし、この結果を上記表中にはOKの場合を「A」とし、NGの場合を「B」として表1に記した。使用する機器はE4990A(キーサイト・テクノロジーズ・インク製)とした。
(実施例2)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第2の実施形態と同様の楕円形状とし、図7に示すように、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は6.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は70μm、距離(T2)は70μm、距離(S)は70μmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第2の実施形態と同様の楕円形状とし、図7に示すように、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は6.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には4つの直線部(図6参照。以下同じ)を設けた。距離(T1)は70μm、距離(T2)は70μm、距離(S)は60μmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第2の実施形態と同様の楕円形状とし、図7に示すように、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は6.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には4つの直線部を設けた。距離(T1)は75μm、距離(T2)は75μm、距離(S)は70μmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例5)
コイル部の構成及び磁性体部の絶縁処理方法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第2の実施形態と同様の楕円形状とし、図7に示すように、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は6.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は30μm、距離(T2)は30μm、距離(S)は25μmとした。
磁性体部の絶縁処理として、樹脂含浸処理の後、リン酸塩処理を行った。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例6)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、図9に示すように、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は6.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には4つの直線部を設けた。距離(T1)は70μm、距離(T2)は70μm、距離(S)は60μmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例7)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、角丸長方形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は6.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は角丸長方形状であり、外周縁部には4つの直線部を設けた。距離(T1)は70μm、距離(T2)は70μm、距離(S)は60μmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例8)
コイル部の構成及び磁性体部の寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第1の実施形態と同様の楕円形状とし、約(5/6)ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は10.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は100μmとした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例9)
コイル部の構成及び磁性体部の寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例10)
コイル部の構成及び磁性体部の寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には4つの直線部を設けた。距離(T1)は75μm、距離(T2)は75μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例11)
コイル部の構成、磁性体部の寸法及び絶縁処理方法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は40μm、距離(T2)は40μm、距離(S)は25μmとした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
磁性体部の絶縁処理として、樹脂含浸処理の後、リン酸塩処理を行った。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例12)
コイル部の構成、磁性体部の組成及び寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部を構成するFeCrSi系金属磁性粒子におけるCr及びSiの組成を、3Cr4Si(Cr:3wt%、Si:4wt%、残り:Feの合計100wt%)とした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例13)
コイル部の構成、磁性体部の組成及び寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部を構成するFeCrSi系金属磁性粒子におけるCr及びSiの組成を、2Cr6.5Si(Cr:2wt%、Si:6.5wt%、残り:Feの合計100wt%)とした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例14)
コイル部の構成、磁性体部の組成及び寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部を構成するFeCrSi系金属磁性粒子におけるCr及びSiの組成を、1.5Cr8Si(Cr:1.5wt%、Si:8wt%、残り:Feの合計100wt%)とした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例15)
コイル部の構成、磁性体部の組成及び寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部を構成するFeCrSi系金属磁性粒子におけるCr及びSiの組成を、1.5Cr10Si(Cr:1.5wt%、Si:10wt%、残り:Feの合計100wt%)とした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例16)
コイル部の構成、磁性体部の組成及び寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第3の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部を構成する磁性材料をFeAlSi系金属磁性粒子とし、そのAl及びSiの組成を、2Al6.5Si(Al:2wt%、Si:6.5wt%、残り:Feの合計100wt%)とした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例17)
コイル部の構成及び磁性体部の寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、第2の実施形態と同様の楕円形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は楕円形状であり、外周縁部には直線部を設けなかった。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(実施例18)
コイル部の構成及び磁性体部の寸法を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、角丸長方形状とし、約1ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は9.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は角丸長方形状であり、外周縁部にはその長軸に平行な2つの直線部を設けた。距離(T1)は60μm、距離(T2)は60μm、距離(S)は70μmとした。
磁性体部の寸法は、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.5mmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、約(5/6)ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は7.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は、矩形状とした。距離(T1)は160μm、距離(T2)は160μm、距離(S)は400μmとした。
なお、磁性体部は、樹脂含浸処理もリン酸塩処理も行わなかった。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、約(5/6)ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は7.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は、矩形状とした。距離(T1)は50μm、距離(T2)は50μm、距離(S)は500μmとした。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
(比較例3)
コイル部の構成を除き、実施例1と同様な手法でコイル部品を作製し、その電流特性と耐電圧特性を評価した。
コイル部は、約(5/6)ターン分のコイル長を有する複数の周回部と、所定のコイル長を有する引出し部とをコイル軸方向に積層することで作製した。コイル部のターン数は10.5ターンとした。コイル軸方向から見たコイル部の内周縁部及び外周縁部は、矩形状とした。距離(T1)は120μm、距離(T2)は120μm、距離(S)は50μmとした。
なお、磁性体部は、樹脂含浸処理もリン酸塩処理も行わなかった。
コイル部品の作製条件、及びその電流特性と耐電圧特性の評価結果を表1に示す。
Figure 0006622549
一般に、製品高さが0.65mm以下のコイル部品においては、内部導体(コイル部)を形成するエリアが少なくなるため、所望とする電気的特性を確保することが難しくなっている。その一方で、この種のコイル部品においては、直流抵抗の更なる低下が求められている。上述の実施例1〜18及び比較例1〜3に係るコイル部品は、主として、コイル軸方向から見たコイル部の形状が相違する。特に、実施例1〜18に係るコイル部は少なくとも内周縁部がオーバル形状である点で共通し、比較例1〜3に係るコイル部は、ほぼ矩形状に形成される。
ここで、比較例1,3に係るコイル部品は、磁性体部に従来からあるフェライトを用いた場合の設計をベースにしたものであり、磁気飽和を優先するため大きな面積比(S2/S1)が得られる形状に設計される。一方、比較例2に係るコイル部品は、磁性体部に金属磁性材料を用いた場合の設計をベースとしたものである。金属磁性材料は、フェライトよりも磁気飽和に余裕があることから、比較例2は、比較例1,3よりも導体の幅を広くし、導体面積を大きくすることで、低抵抗化を狙ったものである。その結果、比較例1,3ではいずれも比較例2より直流抵抗値が高い。また比較例2では、距離(T1),(T2)を小さくしたことで、絶縁破壊を生じる結果であった。
これに対して、実施例1,2に係るコイル部品は、コイル部の内周縁部が楕円形状に形成されているため、周回軌道の長さが短くなるとともに、磁束密度の集中が緩和されるため、比較例1と比べて、低抵抗化(直流抵抗の低下)と高電流化(直流重畳特性の向上)を図れることになる。
実施例3,4に係るコイル部品は、コイル部の外周縁部に直線部を設けることで、実施例1よりも更に低抵抗化を図ることができ、実施例2よりも更に高電流化を図ることができる。
実施例5に係るコイル部品は、磁性体部の絶縁処理として、樹脂含浸とともにリン酸塩処理を施しているため、絶縁性だけでなく、耐湿性を向上させることができる。また、実施例5によれば、実施例3よりも低抵抗化を図ることができる。
実施例3と実施例6は、周回部の形状が異なるのみであるが、実施例6の方が実施例3と比べて、良好な直流重畳特性が得られることが確認された。
実施例3と実施例7とを比較すると、周回部の形状は異なるものの、ほぼ同様な電気特性が得られることから、周回部の形状として楕円と角丸長方形とでは差がないことが確認された。
次に、実施例8〜18に係るコイル部品は、実施例1〜7に係るコイル部品よりも更に小さい磁性体部寸法を有する。これと同じ製品サイズの比較例3と比べると、実施例8〜18に係るコイル部品によれば、比較例3に係るコイル部品よりも直流抵抗の低減を図れることが確認された。
特に、実施例10に係るコイル部品によれば、比較例3と比べて、低抵抗化(直流抵抗の低下)と高電流化(直流重畳特性の向上)を図れることになる。
実施例11に係るコイル部品は、磁性体部の絶縁処理として、樹脂含浸とともにリン酸塩処理を施しているため、絶縁性だけでなく、耐湿性を向上させることができる。また、実施例11によれば、実施例10よりも低抵抗化を図ることができる。
実施例12〜15は、磁性体部のリン酸塩処理を行わず、金属磁性粒子としてSi含有量の多いものを用いたものである。リン酸塩処理工程を行うことなく、Siの酸化膜を安定的に形成することで絶縁性および耐湿性を向上させつつ、直流抵抗の低抵抗化を図ることが可能となる。
なお、Siが10wt%以上になると金属磁性粒子の硬度は急激に高くなることから、磁性体層の充填率の低下を生じさせるおそれがある。このため、金属磁性粒子に含まれるSiとMとFeに関しては、Si/Mを1より大きく、Feを85〜95.5wt%とすることで、直流抵抗の低抵抗化に望ましい範囲となる。
実施例16に係るコイル部品は、金属磁性粒子にFeAlSiを用いた以外は、実施例12と同一の構成であり、実施例12と同様の電流特性が得られることが確認された。
実施例17に係るコイル部品は、実施例9〜16とは周回部の形状を異ならせたものであるが、実施例9〜16と同様の直流抵抗値が得られことが確認された。
実施例9と実施例18とを比較すると、実施例18は、実施例9よりも直流抵抗の低抵抗化、直流重畳電流の高電流化を図ることができる。このことから、周回部の形状として楕円と角丸長方形とでは差があることが確認された。
さらに実施例2〜6より、第2の実施形態と第3の実施形態により特性の違いが見られることが認された。第2の実施形態であるひとつの周回軌道を持つコイル部品(実施例2〜5)の場合は、面積比(S2/S1)の値を0.85以上とすることで、直流重畳特性を落とすことなく、直流抵抗のより低抵抗化を図ることができる。一方、第3の実施形態である2つの周回軌道を持つコイル部品(実施例6)の場合は、面積比(S2/S1)の値を0.84より小さくすることで、直流重畳特性を落とすことなく、より低抵抗とすることができる。これは、金属磁性材料により積層タイプのコイル部品を作る場合の設計的な特長である。
なお、以上の実施例については、各周回部を形成する導体をそれぞれ同じターン分の周回長の組み合わせで行っているが、同じターン分の周回長の導体を複数層にわたり連続していれば良く、一部に異なるターン分の周回長の導体を組み合わせても良い。例えば、約1ターン分の周回長の導体を複数層組み合わせた上に、約(1/2)ターンを加えても同じような効果が得られる。
以上のように、本実施例によれば、低抵抗化と高い電流特性が得られることがわかる。しかも、高さ寸法を変えることなく、これまで以上に高いインダクタンスを得る場合にも使える。特に、詳細は省略するが、小型化(部品寸法の長さL、幅Wが小さい)及び薄型化(高さHが小さい)するほど効果は大きく、長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.55mmのような小型化しても高い性能を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば以上の実施形態では、外部電極14,15は、部品本体11の長辺方向に対向する2つの端面に設けられたが、これに限られず、部品本体11の短辺方向に対向する2つの側面に設けられてもよい。
また、以上の実施形態では、磁性体部12が金属磁性粒子を主体とする磁性材料で構成される例について説明したが、これに代えて、フェライト材料で構成されてもよい。
さらに以上の第2の実施形態において、周回部C23の第1の端部CE1は、図8Cに示すような形状に形成されたが、これに限られず、例えば図12に示すように、ビアV2が接続される第1の端部CE1の内周側を周回部の内周縁部よりも内側に突出させた形状であっても構わない。部品の小型化を図る上では、周回部を形成する導体幅は相対的に狭くなってしまうため、図12のようにビア接続部の一部を周回部軌道からはみださせることで、ビア接続の安定性を確保することができる。また、この形状により周回部の更なる低抵抗化を図ることが可能となる。
10…コイル部品
11,21,31…部品本体
12…磁性体部
13,23,33,330…コイル部
14,15…外部電極
C11,C17,C21,C26,C31,C36…引出し部
C12〜C16、C22〜C25、C32〜C35…周回部
V1〜V6…ビア

Claims (8)

  1. 磁性材料で構成された直方体形状の磁性体部と、
    前記磁性体部の内部において一軸まわりに巻回され、導電性材料で構成されたコイル部と、
    前記磁性体部に設けられ、前記コイル部と電気的に接続される一対の外部電極と
    を具備し、
    前記コイル部は、前記一軸方向から見たとき、前記磁性体部の長辺方向を長軸とする楕円または角丸長方形状の内周縁部と、前記磁性体部の長辺および短辺に平行な4つの直線部を有するオーバル形状の外周縁部とを含む、1ターン分に相当する長さの複数の周回部と、前記一軸方向に隣接する前記周回部の間を電気的に接続する複数のビアとを有し
    前記4つの直線部は、前記磁性体部の長辺に近接する2つの位置と、前記磁性体部の短辺に近接する2つの位置にそれぞれ形成されており、
    前記複数のビアは、前記一軸方向から見たとき、前記コイル部の周回軌道上であって、前記周回部のパターン幅に相当する幅内において当該幅方向に隣接して配置される
    コイル部品。
  2. 請求項1に記載のコイル部品であって、
    前記外周縁部は、前記内周縁部と相似形ではなく、前記内周縁部との間隔が一定ではない
    コイル部品。
  3. 請求項1又は2に記載のコイル部品であって、
    前記周回部は、前記コイル部の周方向に相互に対向し、かつ、前記コイル部の内周側および外周側で相互にオーバラップする第1の端部および第2の端部を有し、前記複数のビアは、前記第1の端部および前記第2の端部にそれぞれ設けられる
    コイル部品。
  4. 請求項に記載のコイル部品であって、
    前記磁性体部は、金属磁性粒子を含む磁性材料で構成され、
    前記一軸方向と直交する平面内における前記第1の端部と前記第2の端部との最近接対向距離は、30μm以上100μm以下である
    コイル部品。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のコイル部品であって、
    前記磁性体部の長辺方向の端部と前記周回部との最近接対向距離は、前記磁性体部の短辺方向の端部と前記周回部との最近接対向距離よりも大きく、前記一対の外部電極が少なくとも前記長辺方向の端部にある
    コイル部品。
  6. 請求項に記載のコイル部品であって、
    前記磁性体部の長辺方向の端部と前記周回部との最近接対向距離は、50μm以上70μm以下である
    コイル部品。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載のコイル部品であって、
    前記磁性体部は、前記磁性材料の間に含浸された樹脂材料を含む
    コイル部品。
  8. 請求項1〜のいずれか1つに記載のコイル部品であって、
    前記磁性体部は、前記磁性材料の間にリン元素をさらに含む
    コイル部品。
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