JP5129893B1 - 磁性材料およびコイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟磁性合金粒子の成形体からなり機械的強度が向上しうる構成の磁性材料及びそれを用いたコイル部品を提供すること。
【解決手段】酸化被膜12を有する金属粒子11が成形されてなる粒子成形体1からなり、金属粒子11はFe−Si−Cr系軟磁性合金からなり、粒子成形体1中の隣接する金属粒子11は、互いに隣接する金属粒子11と、それぞれが有する酸化被膜12どうしの結合によって結合されており、酸化被膜12どうしの結合22の少なくとも一部は結晶性の酸化物からなる結合22であり、好ましくは、酸化物からなる結合22の少なくとも一部は連続的に格子結合している磁性材料、ならびにこの磁性材料を素体とするコイル部品。
【選択図】図1

Description

本発明はコイル・インダクタ等において主にコアとして用いることができる磁性材料と、それを用いたコイル部品に関する。
インダクタ、チョークコイル、トランス等といったコイル部品(所謂、インダクタンス部品)は、磁性材料と、前記磁性材料の内部または表面に形成されたコイルとを有している。磁性材料の材質としてNi−Cu−Zn系フェライト等のフェライトが一般に用いられている。
近年、この種のコイル部品には大電流化(定格電流の高値化)が求められている。該要求を満足するために、磁性体の材質を従前のフェライトからFe−Cr−Si合金やFe−Al−Si合金といった軟磁性合金に置き換えることが提案され、これら合金は、材料自体の飽和磁束密度がフェライトに比べて高い。その反面、材料自体の体積抵抗率が従前のフェライトに比べて格段に低い。
特許文献1には、周囲にアルミナ被膜が形成されたFe−Al−Si合金からなる粒子を用いた複合磁性材料が開示されている。特許文献2には、金属磁性体粉末と熱硬化性樹脂とを含み、金属磁性体粉末が所定の充填率で存在する複合磁性体が開示されている。
特開2001−11563号公報 特開2002−305108号公報
軟磁性合金を用いた磁性材料の応用範囲を広げるためには軟磁性合金粒子の成形体の強度のさらなる向上が望まれる。本発明は、軟磁性合金粒子の成形体からなり機械的強度が向上しうる構成の磁性材料とその磁性材料を用いたコイル部品を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、磁性材料に関する以下の発明を完成した。
本発明の磁性材料は酸化被膜を有する金属粒子が成形されてなる粒子成形体からなる。
前記金属粒子はFe−Si−Cr系軟磁性合金からなる。粒子成形体中の金属粒子は、互いに隣接する金属粒子と、それぞれが有する酸化被膜どうしの結合によって結合されている。この酸化被膜どうしの結合の少なくとも一部は結晶性の酸化物からなる結合であって、この結晶性の酸化物からなる結合の少なくとも一部は連続的に格子結合、より具体的には、隣接する金属粒子のそれぞれが有する酸化被膜どうしの結合における一方の金属粒子の端から他方の金属粒子の端に至る結晶格子を形成している
別途、好適には、上記酸化被膜どうしの結合は熱処理によって生成されたものである。
本発明の別の態様によれば、上記磁性材料を素体として用いる種々のコイル部品が提供される。
本発明によれば、粒子成形体内において結晶性の酸化物からなる結合によって金属粒子どうしが結合するため、強度の高い磁性材料が得られる。好適態様においては、前記結合が連続的に格子結合する酸化物を有しているので、よりいっそうの強度向上が図られる。
図1(A)は本発明の磁性材料の微細構造を模式的に表す断面図である。図1(B)は図1(A)の部分拡大図である。 コイル部品としての積層インダクタの模式断面図である。 積層インダクタの模式的な分解図である。 実施例で得られた粒子成形体の粉末X線回折パターンである。
図面を適宜参照しながら本発明を詳述する。但し、本発明は図示された態様に限定されるわけでなく、また、図面においては発明の特徴的な部分を強調して表現することがあるので、図面各部において縮尺の正確性は必ずしも担保されていない。
本発明によれば、磁性材料は所定の粒子が成形されてなる粒子成形体からなる。本発明において、磁性材料はコイル・インダクタ等のコイル部品における磁路の役割を担う物品であり、典型的にはコイル部品におけるコアなどの形態をとる。
図1は本発明の磁性材料の微細構造を模式的に表す断面図である。本発明において、粒子成形体1は、微視的には、もともとは独立していた多数の金属粒子11どうしが結合してなる集合体として把握される。個々の金属粒子11はその周囲の概ね全体にわたって酸化被膜12が形成されていて、この酸化被膜12により粒子成形体1の絶縁性が確保される。隣接する金属粒子11どうしは、主として、それぞれの金属粒子11の周囲にある酸化被膜12どうしが結合することにより、一定の形状を有する粒子成形体1を構成している。部分的には、隣接する金属粒子11の金属部分どうしが結合していてもよい。従来の磁性材料においては、硬化した有機樹脂のマトリクス中に独立した磁性粒子又は数個程度の磁性粒子の結合体が分散しているものや、硬化したガラス成分のマトリクス中に独立した磁性粒子又は数個程度の磁性粒子の結合体が分散しているものが用いられていた。本発明では、粒子成形体1には有機樹脂からなるマトリクスもガラス成分からなるマトリクスも、実質的に存在しないことが好ましい。
個々の金属粒子11の概ね全体にわたって形成されている酸化被膜12は、粒子成形体1を形成する前の原料粒子の段階で形成されていてもよい。あるいは、酸化被膜が存在しないか極めて少ない原料粒子を用いて、成形過程において酸化被膜を生成させてもよい。酸化被膜12の存在は、走査型電子顕微鏡(SEM)による3000倍程度の撮影像においてコントラスト(明度)の違いとして認識することができる。酸化被膜12の存在により磁性材料全体としての絶縁性が担保される。
粒子成形体1においては粒子どうしの結合は主として酸化被膜12どうしの結合22である。酸化被膜12どうしの結合22の存在は、例えば、約3000倍に拡大したSEM観察像などにおいて、隣接する金属粒子11が有する酸化被膜12が同一相であることを視認することなどで、明確に判断することができる。酸化被膜12どうしの結合22の存在により、機械的強度と絶縁性の向上が図られる。
本発明によれば、粒子成形体1に存在する多数の上記結合22のうちの、少なくとも一部の結合22については、結晶性の酸化物からなる。酸化被膜12どうしの結合22がアモルファスのものばかりではなく結晶性の酸化物が存在することにより、金属粒子11どうしの結合がより強固になり、結果として、粒子成形体1の強度向上が図られる。
酸化被膜12どうしの結合22が結晶性を有する酸化物であることは、例えば、粒子成形体1のX線回折パターンを取得して、該当する結晶性の酸化物の回折ピークが存在するかどうかを確認することなどにより特定することができる。
本発明の好適態様によれば、粒子成形体1に存在する多数の上記結合22のうちの、少なくとも一部の結合22については、連続的に格子結合する結晶性の酸化物からなる。図1(B)では、結合22における連続的な格子結合を強調して描写している。「連続的な格子結合」とは、隣接する金属粒子11のそれぞれが有する酸化被膜12が結合22を形成するにあたって、当該結合22における一方の金属粒子11の端から他方の金属粒子11の端に至る結晶格子が存在することを意味する。換言すると、隣接する金属粒子11をそれぞれ被覆する酸化被膜12どうしが結合22を形成するにあたって、結合点近傍のみで結晶学的に一体化するのではなく、より広い領域で、2つの金属粒子11が有していた酸化被膜12が結晶学的に一体化して結合22を形成している。このように連続的な格子結合が存在することによって、粒子成形体1の強度向上をより実効あらしめることができる。連続的な格子結合の存在は、例えば、図1(B)に模式的に描写するように、STEMの明視野像(10000倍程度)において当該結合22に一体的な縞模様を視認することで確認することができる。
本発明によれば、粒子成形体1全体にわたり、隣接する金属粒子11が有する酸化被膜12どうしが結合していることが好ましいが、一部でも結合していれば、相応の機械的強度と絶縁性の向上が図られ、そのような形態も本発明の一態様であるといえる。好適には、粒子成形体1に含まれる金属粒子11の数と同数またはそれ以上の、酸化被膜12どうしの結合22が存在する。また、部分的には、酸化被膜12どうしの結合を介さずに、金属粒子11どうしの結合(図示せず)が存在していてもよい。さらに、隣接する金属粒子11が、酸化被膜12どうしの結合も、金属粒子11どうしの結合もいずれも存在せず単に物理的に接触又は接近するに過ぎない形態が部分的にあってもよい。
酸化被膜12どうしの結合22を生じさせるためには、例えば、粒子成形体1の製造の際に酸素が存在する雰囲気下(例、空気中)で後述する所定の温度にて熱処理を加えることなどが挙げられる。好適には、前記熱処理により酸化被膜12を生成させることにより、酸化被膜12が連続的な格子結合を有する結合22を形成しやすくなる。より具体的には、原料粒子の段階では金属であった部分が熱処理により酸化されて酸化被膜12が形成されることが好ましく、そのことによって、連続的な格子結合を有する結合22が形成しやすくなる。
本発明によれば、粒子成形体1において、酸化被膜12どうしの結合22のみならず、金属粒子11どうしの結合(金属結合)が存在してもよい。上述の酸化被膜12どうしの結合22の場合と同様に、例えば、約3000倍に拡大したSEM観察像などにおいて、隣接する金属粒子11どうしが同一相を保ちつつ結合点を有することを視認することなどにより、金属結合の存在を明確に判断することができる。金属結合の存在により透磁率のさらなる向上が図られる。
金属結合を生成させるためには、例えば、原料粒子として酸化被膜が少ない粒子を用いたり、粒子成形体1を製造するための熱処理において温度や酸素分圧を後述するように調節したり、原料粒子から粒子成形体1を得る際の成形密度を調節することなどが挙げられる。
個々の金属粒子11は特定の軟磁性合金から主として構成される。本発明では、金属粒子11はFe−Si−M系軟磁性合金からなる。ここで、Mはクロムであり、この合金では、金属粒子が比較的軟らかくなるため、粒子の変形により成形密度を高めることが可能となる。また、これにより酸化被膜どうしの結合を多く生成させることができる。
Fe−Si−M系軟磁性合金におけるSiの含有率は、好ましくは0.5〜7.0wt%であり、より好ましくは、2.0〜5.0wt%である。Siの含有量が多ければ高抵抗・高透磁率という点で好ましく、Siの含有量が少なければ成形性が良好であることに基づいている。
上記Mがクロムである場合、Fe−Si−M系軟磁性合金におけるクロムの含有率は、好ましくは2.0〜15wt%であり、より好ましくは、3.0〜6.0wt%である。クロムの存在により、原料粒子の物性である熱処理前の磁気特性は下がるが、熱処理時の過剰な酸化が抑制される。よって、Crが多い場合は、熱処理による透磁率の上昇効果が増し、熱処理後の比抵抗が下がる。これらを勘案して上記好適範囲が提案される。
お、Fe−Si−M系軟磁性合金における各金属成分の上記好適含有率については、合金成分の全量を100wt%であるとして記述している。換言すると、上記好適含有量の計算においては酸化被膜の組成は除外している。
Fe−Si−M系軟磁性合金において、Siおよび金属M以外の残部は不可避不純物を除いて、鉄であることが好ましい。Fe、SiおよびM以外に含まれていてもよい金属としてはマンガン、コバルト、ニッケル、銅などが挙げられる。
粒子成形体1における各々の金属粒子11を構成する合金の化学組成は、例えば、粒子成形体1の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影し、組成をエネルギー分散型X線分析(EDS)によりZAF法で算出することができる。
個々の原料粒子のサイズは最終的に得られる磁性材料における粒子成形体1を構成する金属粒子のサイズと実質的に等しくなる。原料粒子のサイズとしては、透磁率と粒内渦電流損を考慮すると、d50が好ましくは2〜30μmであり、より好ましくは2〜20μmであり、さらに好ましくは3〜13μmである。原料粒子のd50はレーザー回折・散乱による測定装置により測定することができる。
原料粒子は好ましくはアトマイズ法で製造される粒子である。上述のとおり、粒子成形体1における酸化被膜12を介した結合22の形成にあたっては、原料粒子の段階においては金属であった部分が熱処理によって酸化されることが好ましい。そのため、原料粒子には酸化被膜が存在してもよいが過剰には存在しない方がよい。原料粒子の酸化被膜を低減させる手段として、原料粒子を還元雰囲気での熱処理に供したり、酸による表面酸化層の除去などの化学処理等に供することなどが挙げられる。
上述したような原料粒子は合金粒子製造の公知の方法を採用してもよいし、例えば、エプソンアトミックス(株)社製PF20−F、日本アトマイズ加工(株)社製SFR-FeSiAlなどとして市販されているものを用いることもできる。
原料粒子から成形体を得る方法については特に限定なく、粒子成形体製造における公知の手段を適宜取り入れることができる。以下、典型的な製造例として、コイル部品が積層インダクタである場合の製造方法を例示する。まず、ドクターブレードやダイコータ等の塗工機を用いて、予め用意した磁性体ペースト(スラリー)を、樹脂等からなるベースフィルムの表面に塗工する。これを熱風乾燥機等の乾燥機で乾燥してグリーンシートを得る。上記磁性体ペーストは、金属粒子11と、典型的には、バインダとしての高分子樹脂と、溶剤とを含む。
磁性体ペーストには、好適にはバインダとしての高分子樹脂が含まれる。高分子樹脂の種類は特に限定はなく、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)等のポリビニルアセタール樹脂などが挙げられる。磁性体ペーストの溶剤の種類は特に限定はなく、例えば、ブチルカルビトール等のグリコールエーテルなどを用いることができる。磁性体ペーストにおける軟磁性合金粒子、高分子樹脂、溶剤などの配合比率などは適宜調節することができ、それによって、磁性体ペーストの粘度などを設定することも可能である。
磁性体ペーストを塗工および乾燥してグリーンシートを得るための具体的な方法は従来技術を適宜援用することができる。グリーンシートを圧延してもよい。圧延には、カレンダーロールや、ロールプレスなどを用いることができる。圧延は、例えば、1800kgf以上、好ましくは、2000kgf以上、より好ましくは2000〜8000kgfの荷重をかけて、例えば、60℃以上、好ましくは60〜90℃にて行われる。
次いで、打ち抜き加工機やレーザ加工機等の穿孔機を用いて、グリーンシートに穿孔を行ってスルーホール(貫通孔)を所定配列で形成する。スルーホールの配列については、各シートを積層したときに、導体を充填したスルーホールと導体パターンとでコイルが形成されるように設定される。コイルを形成するためのスルーホールの配列および導体パターンの形状については、従来技術を適宜援用することができ、また、後述の実施例において図面を参照しながら具体例が説明される。
スルーホールに充填するため、および、導体パターンの印刷のために、好ましくは導体ペーストが使用される。導体ペーストには導体粒子と、典型的にはバインダとしての高分子樹脂と溶剤とが含まれる。
導体粒子としては、銀粒子などを用いることができる。導体粒子の粒子径は、体積基準において、d50が好ましくは1〜10μmである。導体粒子のd50は、レーザ回折散乱法を利用した粒子径・粒度分布測定装置(例えば、日機装(株)製のマイクロトラック)を用いて測定される。
導体ペーストには、好適にはバインダとしての高分子樹脂が含まれる。高分子樹脂の種類は特に限定はなく、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)等のポリビニルアセタール樹脂などが挙げられる。導体ペーストの溶剤の種類は特に限定はなく、例えば、ブチルカルビトール等のグリコールエーテルなどを用いることができる。導体ペーストにおける導体粒子、高分子樹脂、溶剤などの配合比率などは適宜調節することができ、それによって、導体ペーストの粘度などを設定することも可能である。
次いで、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷機を用いて、導体ペーストをグリーンシートの表面に印刷し、これを熱風乾燥機等の乾燥機で乾燥して、コイルに対応する導体パターンを形成する。印刷の際に、上述のスルーホールにも導体ペーストの一部が充填される。その結果、スルーホールに充填された導体ペーストと、印刷された導体パターンとがコイルの形状を構成することになる。
印刷後のグリーンシートを、吸着搬送機とプレス機を用いて、所定の順序で積み重ねて熱圧着して積層体を作製する。続いて、ダイシング機やレーザ加工機等の切断機を用いて、積層体を部品本体サイズに切断して加熱処理前チップを作製する。
焼成炉等の加熱装置を用いて、大気等の酸化性雰囲気中で、加熱処理前チップを加熱処理する。この加熱処理は、通常は、脱バインダプロセスと酸化被膜形成プロセスとを含み、脱バインダプロセスは、バインダとして用いた高分子樹脂が消失する程度の温度、例えば、約300℃、約1hrの条件が挙げられ、酸化物膜形成プロセスは、例えば、約750℃、約2hrの条件が挙げられる。
加熱処理前チップにあっては、個々の金属粒子11どうしの間に、多数の微細間隙が存在し、通常、該微細間隙は溶剤とバインダとの混合物で満たされている。これらは脱バインダプロセスにおいて消失し、脱バインダプロセスが完了した後は、該微細間隙はポアに変わる。また、加熱処理前チップにおいて、導体粒子どうしの間にも多数の微細隙間が存在する。この微細間隙は溶剤とバインダとの混合物で満たされている。これらも脱バインダプロセスにおいて消失する。
脱バインダプロセスに続く酸化被膜形成プロセスでは、合金粒子11が密集して粒子成形体1ができ、典型的には、その際に、合金粒子11それぞれの表面にある酸化被膜12どうしが結合22を形成し、それら結合22の少なくとも一部は結晶性の酸化物からなり、好ましくは連続的に格子結合している。このとき、導体粒子が焼結してコイルが形成される。これにより積層インダクタが得られる。
通常は、加熱処理の後に外部端子を形成する。ディップ塗布機やローラ塗布機等の塗布機を用いて、予め用意した導体ペーストを部品本体の長さ方向両端部に塗布し、これを焼成炉等の加熱装置を用いて、例えば、約600℃、約1hrの条件で焼付け処理を行うことにより、外部端子が形成される。外部端子用の導体ペーストは、上述した導体パターンの印刷用のペーストや、それに類似したペーストを適宜用いることができる。
本発明の磁性材料を用いたコイル部品の別の製造方法として、原料粒子を非加熱条件下で成形した後に加熱処理に供する方法を説明する。
原料粒子を非加熱条件下で成形する際には、バインダとして有機樹脂を加えることが好ましい。有機樹脂としては熱分解温度が500℃以下であるアクリル樹脂、ブチラール樹脂、ビニル樹脂などからなるものを用いることが、熱処理後にバインダが残りにくくなる点で好ましい。成形の際には、公知の潤滑剤を加えてもよい。潤滑剤としては、有機酸塩などが挙げられ、具体的にはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。潤滑剤の量は原料粒子100重量部に対して好ましくは0〜1.5重量部であり、より好ましくは0.1〜1.0重量部である。潤滑剤の量がゼロとは、潤滑剤を使用しないことを意味する。原料粒子に対して任意的にバインダ及び/又は潤滑剤を加えて攪拌した後に、所望の形状に成形する。成形の際には例えば5〜10t/cmの圧力をかけることなどが挙げられる。この段階では、酸化被膜どうしの結合22や金属結合はいずれも生成していない可能性が極めて高い。
熱処理の好ましい態様について説明する。
熱処理は酸化雰囲気下で行うことが好ましい。より具体的には、加熱中の酸素濃度は好ましくは1%以上であり、これにより、酸化被膜どうしの結合22および金属結合が両方とも生成しやすくなる。酸素濃度の上限は特に定められるものではないが、製造コスト等を考慮して空気中の酸素濃度(約21%)を挙げることができる。加熱温度については、結晶性の酸化物からなる酸化被膜12を生成して酸化被膜12どうしの連続的な格子結合を有する結合22を生成させやすくする観点からは好ましくは600℃以上であり、酸化を適度に抑制して金属結合の存在を維持して透磁率を高める観点からは好ましくは900℃以下である。加熱温度はより好ましくは700〜800℃である。酸化被膜12どうしの結合22が連続的な格子結合を形成し易くなる観点からは加熱時間は好ましくは0.5時間以上である。酸化被膜12どうしの結合22とともに金属結合も生成させやすくする観点からは、加熱時間は好ましくは0.5〜3時間である。
得られた粒子成形体1には、その内部に空隙30が存在していてもよい。粒子成形体1の内部に存在する空隙30の少なくとも一部には高分子樹脂(図示せず)が含浸されていてもよい。高分子樹脂の含浸に際しては、例えば、液体状態の高分子樹脂や高分子樹脂の溶液などといった、高分子樹脂の液状物に粒子成形体1を浸漬して製造系の圧力を下げたり、上述の高分子樹脂の液状物を粒子成形体1に塗布して表面近傍の空隙30に染みこませるなどの手段が挙げられる。粒子成形体1の空隙30に高分子樹脂が含浸されてなることにより、強度の増加や吸湿性の抑制という利点がある。高分子樹脂としては、エポキシ樹脂、フッ素樹脂などの有機樹脂や、シリコーン樹脂などを特に限定なく挙げることができる。
このようにして得られる粒子成形体1からなる磁性材料を種々の電子部品の構成要素として用いることができる。例えば、本発明の磁性材料をコアとして用いてその周囲に絶縁被覆導線を巻くことによりコイル部品を形成してもよい。その他、本発明の磁性材料を素体として用いて、その内部または表面にコイルを形成することによって種々のコイル部品を得ることができる。上述した積層インダクタもまたコイル部品の一態様である。コイル部品は表面実装タイプやスルーホール実装タイプなど各種の実装形態のものであってよく、それら実装形態のコイル部品を構成する手段を含めて、磁性材料からコイル部品を得る手段については、電子部品の分野における公知の製造手法を適宜取り入れることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に記載された態様に限定されるわけではない。
[コイル部品の具体構造]
本実施例で製造したコイル部品の具体構造例を説明する。部品としてのコイル部品は長さが約3.2mmで、幅が約1.6mmで、高さが約0.8mmで、全体が直方体形状を成している。図2はコイル部品としての積層インダクタの模式断面図である。コイル部品40は、直方体形状の部品本体41と、部品本体41の長さ方向の両端部に設けられた1対の外部端子44、45とを有している。部品本体41は、直方体形状の粒子成形体1からなる磁性材料1と、磁性材料1によって覆われた螺旋状のコイル43とを有しており、コイル43の両端はそれぞれ対向する2つの外部端子44、45に接続している。
図3は積層インダクタの模式的な分解図である。磁性材料1は、計20層の磁性体層ML1〜ML6が一体化した構造を有し、長さが約3.2mmで、幅が約1.6mmで、高さが約0.8mmである。各磁性体層ML1〜ML6の長さは約3.2mmで、幅は約1.6mmで、厚さは約40μmである。この磁性材料1は、軟磁性合金粒子であるFe−Cr−Si合金粒子を主体として成形されてなる。磁性材料1は、ガラス成分も樹脂硬化物も含んでいない。Fe−Cr−Si合金粒子の組成は、Feが92wt%で、Crが4.5wt%で、Siが3.5wt%である。Fe−Cr−Si合金粒子のd50は10μmで、d10は3μmで、d90は16μmである。d10、d50およびd90は体積基準の粒子径分布を表現するパラメータである。
コイル43は、計5個のコイルセグメントCS1〜CS5と、該コイルセグメントCS1〜CS5を接続する計4個の中継セグメントIS1〜IS4とが、螺旋状に一体化した構造を有し、その巻き数は約3.5である。このコイル43は、主として銀粒子を熱処理して得られ、原料として用いた銀粒子の体積基準のd50は5μmである。
4個のコイルセグメントCS1〜CS4はコ字状を成し、1個のコイルセグメントCS5は帯状を成しており、各コイルセグメントCS1〜CS5の厚さは約20μmで、幅は約0.2mmである。最上位のコイルセグメントCS1は、外部端子44との接続に利用されるL字状の引出部分LS1を連続して有し、最下位のコイルセグメントCS5は、外部端子45との接続に利用されるL字状の引出部分LS2を連続して有している。各中継セグメントIS1〜IS4は磁性体層ML1〜ML4を貫通した柱状を成しており、各々の口径は約15μmである。
各外部端子44及び45は、部品本体41の長さ方向の各端面と該端面近傍の4側面に及んでおり、その厚さは約20μmである。一方の外部端子44は最上位のコイルセグメントCS1の引出部分LS1の端縁と接続し、他方の外部端子45は最下位のコイルセグメントCS5の引出部分LS2の端縁と接続している。この各外部端子44及び45は、主として体積基準のd50が5μmである銀粒子を熱処理して得た。
[積層インダクタの製造]
上記Fe−Cr−Si合金85wt%、ブチルカルビトール(溶剤)が13wt%、ポリビニルブチラール(バインダ)2wt%からなる磁性体ペーストを調製した。ドクターブレードを用いて、この磁性体ペーストをプラスチック製のベースフィルムの表面に塗工し、これを熱風乾燥機で、約80℃、約5minの条件で乾燥した。このようにしてベースフィルム上にグリーンシートを得た。このベースフィルムとグリーンシートを、カレンダーロールにて、約70℃、2000kgfの荷重で圧延した。その後、グリーンシートをカットして、磁性体層ML1〜ML6(図3を参照)に対応し、且つ、多数個取りに適合したサイズの第1〜第6シートをそれぞれ得た。
続いて、穿孔機を用いて、磁性体層ML1に対応する第1シートに穿孔を行い、中継セグメントIS1に対応する貫通孔を所定配列で形成した。同様に、磁性体層ML2〜ML4に対応する第2〜第4シートそれぞれに、中継セグメントIS2〜IS4に対応する貫通孔を所定配列で形成した。
続いて、印刷機を用いて、上記Ag粒子が85wt%で、ブチルカルビトール(溶剤)が13wt%で、ポリビニルブチラール(バインダ)が2wt%からなる導体ペーストを上記第1シートの表面に印刷し、これを熱風乾燥機で、約80℃、約5minの条件で乾燥して、コイルセグメントCS1に対応する第1印刷層を所定配列で作製した。同様に、上記第2〜第5シートそれぞれの表面に、コイルセグメントCS2〜CS5に対応する第2〜第5印刷層を所定配列で作製した。
第1〜第4シートそれぞれに形成した貫通孔は、第1〜第4印刷層それぞれの端部に重なる位置に存するため、第1〜第4印刷層を印刷する際に導体ペーストの一部が各貫通孔に充填されて、中継セグメントIS1〜IS4に対応する第1〜第4充填部が形成される。
続いて、吸着搬送機とプレス機を用いて、印刷層及び充填部が設けられた第1〜第4シートと、印刷層のみが設けられた第5シートと、印刷層及び充填部が設けられていない第6シートとを、図3に示した順序で積み重ねて熱圧着して積層体を作製した。この積層体を切断機で部品本体サイズに切断して、加熱処理前チップを得た。
続いて、焼成炉を用いて、大気中雰囲気で、加熱処理前チップを多数個一括で加熱処理した。まず、脱バインダプロセスとして約300℃、約1hrの条件で加熱し、次いで、酸化被膜形成プロセスとして約750℃、約2hrの条件で加熱した。この加熱処理によって、軟磁性合金粒子が密集して粒子成形体1が形成し、また、銀粒子が焼結してコイル43が形成され、これにより部品本体41を得た。
続いて、外部端子44、45を形成した。上記銀粒子を85wt%、ブチルカルビトール(溶剤)を13wt%で、ポリビニルブチラール(バインダ)を2wt%含有する導体ペーストを塗布機で、部品本体41の長さ方向両端部に塗布し、これを焼成炉で、約600℃、約1hrの条件で焼付け処理を行った。その結果、溶剤及びバインダが消失し、銀粒子が焼結して、外部端子44及び45が形成され、コイル部品を得た。
得られたコイル部品の粒子成形体における酸化被膜どうしの結合の存在をSEM(3000倍)で確認し、さらに、STEMの10000倍の明視野像を取得して連続的な格子結合の存在を確認した。このコイル部品の粒子成形体の粉末X線回折パターンを取得した。図4は得られた粉末X線回折パターンである。酸化物に起因する、2θが約33°、約36°、約50°および約55°の各ピークの存在が確認された。さらに、粒子成形体について、強度を測定した。強度の測定方法および測定結果は、以下のとおりである。
得られた積層インダクタにおけるデバイスとしての強度について、3点曲げ破断応力を測定した。高さ寸法がhであり奥行き寸法がbである測定対象物に対して高さ方向に荷重をかけて測定対象物が破断するときの荷重Wを測定した。曲げモーメントMおよび断面二次モーメントIを考慮して、以下の式から、3点曲げ破断応力σbを算出した。Lは荷重をかける面の反対側で測定対象物を支える2つの支点間の距離である。
σb=(M/I)×(h/2)=3WL/2bh2
熱処理前の強度は14kgf/mm、熱処理後の強度は24kgf/mmだった。
1:粒子成形体、11:金属粒子、12:酸化被膜、22:酸化被膜どうしの結合、30:空隙、40:コイル部品、41:部品本体、43:コイル、44・45:外部端子

Claims (6)

  1. 酸化被膜を有する金属粒子が成形されてなる粒子成形体からなり、
    前記金属粒子はFe−Si−Cr系軟磁性合金からなり、
    前記粒子成形体中の前記金属粒子は、互いに隣接する金属粒子と、それぞれが有する酸化被膜どうしの結合によって結合されており、
    前記酸化被膜どうしの結合の少なくとも一部は結晶性の酸化物からなる結合であり、
    前記結晶性の酸化物からなる結合の少なくとも一部は連続的に格子結合している、
    磁性材料。
  2. 前記結晶性の酸化物からなる結合の少なくとも一部は、隣接する金属粒子のそれぞれが有する酸化被膜どうしの結合における一方の金属粒子の端から他方の金属粒子の端に至る結晶格子からなる、請求項1記載の磁性材料。
  3. 前記酸化被膜どうしの結合は熱処理によって生成されたものである請求項1又は2記載の磁性材料。
  4. 素体の内部あるいは表面にコイルを有するコイル部品であって、
    前記素体として、
    酸化被膜を有する金属粒子が成形されてなる粒子成形体からなり、
    前記金属粒子はFe−Si−Cr系軟磁性合金からなり、
    前記粒子成形体中の前記金属粒子は、互いに隣接する金属粒子と、それぞれが有する酸化被膜どうしの結合によって結合されており、
    前記酸化被膜どうしの結合の少なくとも一部は結晶性の酸化物からなる結合であり、
    前記結晶性の酸化物からなる結合の少なくとも一部は連続的に格子結合している、
    磁性材料を用いたコイル部品。
  5. 前記結晶性の酸化物からなる結合の少なくとも一部は、隣接する金属粒子のそれぞれが有する酸化被膜どうしの結合における一方の金属粒子の端から他方の金属粒子の端に至る結晶格子からなる、請求項4記載のコイル部品。
  6. 前記酸化被膜どうしの結合は熱処理によって生成されたものである請求項4又は5記載のコイル部品。
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