JP6622074B2 - 水質分析装置、水質分析システム - Google Patents

水質分析装置、水質分析システム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、被処理水に含まれる有害物質を高い検出感度で分析可能な水質分析装置、水質分析システムに関する。
上下水や排水から有害物質を取り除く水処理において、処理プロセスの運転管理をするために、原水や処理水の水質を把握しておくことが重要である。そのため、例えば、化学的または光学的に、有害物質を分析する分析機器が広く利用されている。処理水の水質基準項目は多岐にわたっているために、分析機器もそれぞれの項目に応じてラインナップされている。
一方、浄水に関しては水源の富栄養化などによる藻類由来の異臭を軽減する取り組みとして、活性炭やオゾン注入による高度処理プロセスの導入が行われている。例えば、浄水の異臭の代表的な原因物質であるゲオスミンや2−メチルイソボルネオール(2−MIB)を分析する際には、ガスクロマトグラフィー質量分析装置(GC−MS)が用いられている。
しかしながら、ガスクロマトグラフィー質量分析装置は、非常に高価であり、また分析にあたって試料の準備にも手間が掛かる。このため、実際の浄水場などでは、季節変化や気候などに基づいて、運転員の経験に基づいてプロセスを稼働させている状況にある。よって、活性炭やオゾンの注入不足を避けるために、運転員が余裕をもった注入率に設定する傾向にあり、活性炭やオゾンの過注入等が懸念される。こうした背景から、異臭、特にかび臭の原因物質(有害物質)であるゲオスミンや2−MIBなど、簡易な手順で低コストに、かつ正確に有害物質を分析可能な水質分析装置が求められていた。
特開2001−131204号公報
本発明が解決しようとする課題は、簡易な手順で低コストに、かつ正確に有害物質を分析可能な水質分析装置、水質分析システムを提供することにある。
実施形態の水質分析装置は、試料固定部材と、光源と、分析部と、を持つ。試料固定部材は、試料水に接触させて有害物質を捕捉する。光源は、前記試料固定部材に向けて光源光を照射する。分析部は、前記試料固定部材に前記光源光を照射して得られた分析光を分光分析する。前記試料固定部材は、前記光源光を透過可能な基材と、該基材の一面に形成された、前記有害物質を包接可能なホスト材料を含む包接層と、前記ホスト材料に包接された前記有害物質を前記ホスト材料から取り除くための再生液を供給する再生液供給手段と、を有する。
第一実施形態に係る水質分析装置の構成を示す概略図。 第一実施形態に係る試料固定部材を示す外観斜視図。 第二実施形態に係る試料固定部材を示す外観斜視図。 第三実施形態に係る試料固定部材を示す外観斜視図。 第四実施形態に係る試料固定部材を示す外観斜視図。 第二実施形態に係る水質分析システムを示す模式図。
以下、実施形態の水質分析装置、水質分析システムを、図面を参照して説明する。
(水質分析装置:第一実施形態)
図1は、第一実施形態に係る水質分析装置の構成を示す概略図である。
図1に示す本実施形態の水質分析装置10は、試料水、例えば、浄水場における原水や処理水、あるいは工場排水などに含まれる有害物質、特に異臭原因物質を高い検出感度で分析するものである。実施形態の水質分析装置では、有害物質として、2−メチルイソボルネオール、ゲオスミン、トリハロメタン、およびフミン質のうち、少なくとも何れか1つ以上を含むものを分析対象としている。
水質分析装置10は、有害物質を捕捉する試料固定部材11と、この試料固定部材11に光源光を照射する光源12と、分析光を分光分析する分析部13とを備えている。
また、水質分析装置10には、試料固定部材11に試料水W1を供給する試料水供給手段15や、試料固定部材11に再生液W2を供給する再生液供給手段16を接続することができる。
試料固定部材11は、表面に試料水W1に接触させることによって、試料水W1に含まれる特定の有害物質を捕捉し、包接化合物として固定する部材である。試料固定部材11の詳細な構成は後述する。
光源12は、可視光、紫外光、赤外光などの光源光(励起光)L1を発する。光源光L1の種類は分析部13の構成に応じて選択される。本実施形態では、光源12として、蛍光体を励起させるための励起光である紫外光光源を用いている。
分析部13は、試料固定部材11に光源光L1を照射することによって得られる分析光L2の分光分析を行う。分析部13としては、蛍光分光光度計、赤外分光光度計などが挙げられる。本実施形態では、分析部13として蛍光分光光度計を用いている。
試料固定部材11に試料水W1を連続して流す試料水供給手段15は、例えば、試料固定部材11の表面に試料水を導くポンプ、配管、バルブなどから構成されていればよい。また、再生液供給手段16は、再生液貯留タンクや、試料固定部材11の表面に再生液W2を導く配管、バルブなどから構成されていればよい。
なお、試料水供給手段15や再生液供給手段16を特に設けずに、試料固定部材11を試料水を貯留した水槽の内部に配したり、試料固定部材11を再生液を貯留した液槽の内部に浸したりする構成であってもよい。
図2は、試料固定部材を示す外観斜視図である。
試料固定部材11は、光源光を透過可能な基材21と、光源光L1の入射面21aの対向面を成す形成面(一面)に形成された包接層22とを有する。包接層22は、その表面22aに試料水W1や再生液W2が接する。
基材11は、光源光L1が透過可能であり、光源光L1の減衰が少ないな材料、例えば石英ガラスによって形成されている。石英ガラスは光吸収が少なく、光源光L1を大きく減衰させることがない。
包接層22は、ホスト材料と、蛍光物質と、結合剤とを含む材料から構成されている。
ホスト材料は、分析対象となる有害物質を包接可能な物質、即ち、分析対象の有害物質との間で包接化合物を形成する材料から選択される。例えば、有害物質として、2−MIB、ゲオスミン、トリハロメタン、およびフミン質を分析対象とする場合、これらを包接可能なホスト材料としては、シクロデキストリン、クラウンエーテル、カリックスアレーン、カーボンナノチューブなどが挙げられる。
これらホスト材料としては、分析対象の有害物質を取り込み可能なサイズの空間(キャビティ)が分子構造内にあることが重要である。本実施形態では、包接層22のホスト材料として、シクロデキストリンを用いている。
蛍光物質は、光源光L1を励起光として、シクロデキストリンに包接された汚染物質の量に応じた蛍光を発する。実施形態に用いる蛍光物質としては、フェノール、テトラセン、A−ヒドロキシ−B−カルボキシル−ナフタレンが挙げられる。例えば、ホスト材料としてシクロデキストリンを用い、このシクロデキストリンに蛍光物質であるA−ヒドロキシ−B−カルボキシル−ナフタレンを付加加成することによって、X−ヒドロキシナフタレン−Y−アミド化シクロデキストリンを蛍光性ホスト化合物とするシクロデキストリン誘導体が得られる。
結合剤は、ホスト材料と基材11とを結合させる物質であり、実施形態ではシランカップリング剤を用いている。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシランに代表されるビニル系、グリシドキシプロピルトリメトキシシランに代表されるエポキシ系、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランに代表されるメタクリル系、アクリロキシプロピルトリメトキシシランに代表されるアクリル系などが挙げられる。
以上のような構成の水質分析装置10を用いて有害物質の濃度を分析する際には、試料水を試料水供給手段15によって試料固定部材11の包接層22に試料水W1を接触させる。例えば、試料水W1を包接層22の表面に沿って、所定の流速で所定時間流す。包接層22に試料水W1が接触すると、試料水W1に含まれる有害物質、例えば2−メチルイソボルネオール、ゲオスミン、トリハロメタン、フミン質がホスト材料の分子構造に存在する空洞内に取り込まれ、ホスト材料と有害物質との包接化合物を形成する。
こうした包接化合物の形成量は、試料水W1の流量と時間に比例する。即ち、試料水W1の流量が多いほど、また試料水W1を流す時間が長いほど、汚染物質がより多くホスト材料に取り込まれ、包接化合物の濃度が高められる。これにより、汚染物質が包接層22に濃縮される。
次に、この試料固定部材11に対して、光源12から励起光となる光源光L1を照射する。こうした光源光L1を照射によって、包接層22を構成する蛍光物質が励起され蛍光(分析光)を発する。包接層22で発する蛍光の強度は包接層22に形成されたホスト材料と有害物質との包接化合物の濃度によって変化する。即ち、包接化合物の濃度が高まるほど、生じる蛍光強度が強まるか、あるいは弱まる。
こうした包接層22で生じた蛍光(分析光)を分析部13によって分光分析する。例えば、分析部13として蛍光分光光度計を用い、蛍光スペクトルを取得して極大強度となる波長における蛍光強度を測定する。これにより、包接化合物の濃度、即ち、包接層22で捕捉された有害物質の種類ごとの濃度を得る。
次に、分析が完了した試料固定部材11に対して、再生液供給手段16から、再生液W2を包接層22の表面に沿って所定時間流す。これによって、試料固定部材11の包接層22に包接されていた有害物質がホスト材料から離脱して再生液W2とともに流される。ホスト材料や蛍光物質は結合剤によって基材11に結合されているので、殆ど流出することは無い。これによって、包接層22から有害物質が取り除かれ、一度分析に用いた試料固定部材11を再び有害物質の捕捉、分析に用いることができる。
再生液W2としては、精製水、メタノール、エタノール、アセトンのうち、少なくとも何れか1つ以上を含む液体を用いることが好ましい。例えば、メタノールを混合した精製水を再生液W2として用いることができる。
以上のような構成の第一実施形態の水質分析装置10の作用を説明する。
実施形態の水質分析装置10によれば、試料水W1に含まれる有害物質の分析を行う際に、有害物質との間で包接化合物を形成可能なホスト材料を含む包接層22を基材11に形成してなる試料固定部材11に試料水W1を連続して流すことによって、有害物質が試料固定部材11に濃縮固定される。これによって、試料水W1に含まれる有害物質を高い検出感度で分析することが可能になる。
例えば、従来のように、単にホスト材料を試料水中に分散させただけでは、光源光の光路中のホスト材料の密度が低くなり、有害物質の検出感度を高めることが難しい。有害物質を濃縮するには、測定対象の試料水とホスト材料とを接触させた後、ホスト材料のみを分離して、新しい試料水と接触させる工程を複数回繰り返すなど、手間の掛かる工程が必要になる。また、検出対象の有害物質以外の成分の存在による検出感度の低下も懸念される。
一方、本実施形態では、基材11に包接層22を形成した試料固定部材11を用いることによって、ホスト材料の存在密度が大幅に高められる。そして、試料水を試料固定部材11に連続して流すだけで、分析対象の有害物質だけを選択的にホスト材料に取り込んで、試料固定部材11で分析対象の有害物質の濃度が高められ、有害物質の検出感度を高めることが可能になる。
また、本実施形態では、ホスト材料は結合剤によって基材11に結合されているので、ホスト材料、例えばシクロデキストリンが分析後の排水に混合して流出することが無い。
また、本実施形態では、分析後に再生液W2を試料固定部材11に流すだけで、有害物質をホスト材料から取り除くことができ、試料固定部材11を繰り返し利用することができる。これによって、分析の都度、新たなホスト材料を用意する必要が無く、低コストに有害物質の分析を行うことができる。
本実施形態では、試料水W1を試料固定部材11の包接層22に接するように連続して流しているが、静止した試料水の液槽に試料固定部材11を挿入し、有害物質を包接層22に包接させて濃縮することもできる。こうした静止した試料水であっても、有害物質の検出感度を高めることができる。
また、本実施形態では、有害物質の分析にあたって分析部13として蛍光分光光度計を用いているが、これ以外にも、試料固定部材11を透過する透過光を分析光として利用し、有害物質の分析を行うこともできる。例えば、分析部13として赤外分光光度計を用い、有害物質を包接された試料固定部材11に赤外光(光源光)を照射して試料固定部材11を透過させ、この透過光(分析光)によって有害物質の濃度を高い検出感度で分析することもできる。こうした透過光を分析に用いる場合、包接層22をホスト材料とこれを固定する結合剤とで構成し、蛍光物質は特に用いる必要はない。
(水質分析装置:第二実施形態)
図3は、第二実施形態に係る水質分析装置の試料固定部材を示す外観斜視図である。
本実施形態では、試料固定部材30として、一端が閉塞された四角筒状の基材(セル)31と、この基材31の4面の内壁面のうちの一面に形成された包接層32とからなる。基材31は、例えば石英から形成される。また、包接層32は、第一実施形態と同様にホスト材料と、蛍光物質と、結合剤とを含む材料から構成されている。
本実施形態では、セル状の基材31内に試料水を注入し、所定時間静置して包接層32に有害物質を包接させる。そして、光源光(励起光)L1を試料固定部材30に照射して、生じた分析光(蛍光)を分光分析する。この実施形態のように試料水を流さずにセル状の基材31内に静置させる方法であっても、包接層32に有害物質を包接させることによって、有害物質が包接層32に濃縮され、高い検出感度で有害物質の分析を行うことができる。
(水質分析装置:第三実施形態)
図4は、第三実施形態に係る水質分析装置の試料固定部材を示す外観斜視図である。
本実施形態では、試料固定部材40として、一端および他端が閉塞され、流入口41aおよび流出口41bが形成された四角筒状の基材(セル)41と、この基材41の4面の内壁面のうちの一面に形成された包接層42とからなる。基材41は、例えば石英から形成される。また、包接層42は、第一実施形態と同様にホスト材料と、蛍光物質と、結合剤とを含む材料から構成されている。
本実施形態では、セル状の基材41の流入口41aから試料水W1を連続して基材(セル)41内に流入させ、流出口41bから排出させる。この過程で包接層42のホスト材料に有害物質が包接され、試料水W1の流入量に応じて濃縮される。そして、光源光(励起光)L1を試料固定部材40に照射して、生じた分析光(蛍光)を分光分析する。この実施形態のように試料水を連続してセル状の基材41内に流す方法であっても、有害物質が包接層42に連続して濃縮され、高い検出感度で有害物質の分析を行うことができる。
また、試料固定部材40の再生時においても、再生液W2を流入口41aから流入させて流出口41bから排出させることによって、試料固定部材40のホスト材料から容易に有害物質を取り除くことができる。
(水質分析装置:第四実施形態)
図5は、第四実施形態に係る水質分析装置の試料固定部材を示す外観斜視図である。
本実施形態では、試料固定部材50として、一端が閉塞され、外形が長方形筒状であり、内部が3つの領域E1,E2,E3に区画された基材(セル)51と、この基材51の3つの区画E1,E2,E3のそれぞれの内壁面のうちの一面に形成された包接層52A,52B,52Cとからなる。即ち、包接層が互いに離間され、かつ並列に配された構成とされている。基材51は、例えば石英から形成される。また、包接層52A,52B,52Cは、第一実施形態と同様にホスト材料と、蛍光物質と、結合剤とを含む材料から構成されている。
本実施形態では、セル状の基材51の3つの区画E1,E2,E3内にそれぞれ試料水を注入し、所定時間静置して包接層52A,52B,52Cに有害物質を包接させる。そして、光源光L1を包接層52Aから52Cに向けて透過させ、生じた分析光(透過光)を分光分析する。この実施形態のように試料水を流さずにセル状の基材51内に静置させる方法であっても、基材51の3つの区画E1,E2,E3内に分割して、各区画に形成した包接層52A,52B,52Cに有害物質を同時に包接させることによって、試料水に含まれる有害物質を効率的に包接層52A,52B,52Cに捕捉することができる。そして、これら包接層52A,52B,52Cを貫通させた透過光(分析光)を用いて有害物質の分析を行うことで、1層の包接層で分析を行う場合と比較して、高い検出感度で有害物質の分析を行うことができる。
(水質分析システム)
図6は、実施形態の水質分析システムを示す模式図である。
実施形態の水質分析システム60は、試料固定部材11と、試料水供給手段15から延びる配管のバルブV1および再生液供給手段16から延びる配管のバルブV2とをそれぞれ備えた3つの第1から第3のユニットU1〜U3を備えている。また、これら第1から第3のユニットU1〜U3の動作を制御する制御部61、試料水を供給する試料水供給手段15、再生液を供給する再生液供給手段16、光源12、および分析部13を備えている。なお、光源12および分析部13は、第1から第3のユニットU1〜U3のそれぞれに形成されていても、あるいは1つの光源12および分析部13を第1から第3のユニットU1〜U3の間で共用してもよい。
水質分析システム60の制御部61は、第1から第3のユニットU1〜U3をそれぞれ別な動作モードになるように制御する。例えば、図6に示す例では、第1ユニットU1では、試料水供給手段15から試料水W1を連続して試料固定部材11に供給し、ホスト材料に有害物質を包接させて蓄積する濃縮工程S1を行っている。
また、第2ユニットU2では、濃縮工程を経た試料固定部材11に対して光源12から光源光(励起光)L1を照射し、発生した分析光(蛍光)L2を分析部13で蛍光分光分析を行うことにより、試料水に含まれる有害物質を分析する分析工程S2を行っている。
また、第3ユニットU3では、分析工程を経た試料固定部材11に対して再生液供給手段16から再生液W2を連続して供給し、ホスト材料に包接された有害物質をホスト材料から取り除く再生工程S3を行っている。
これら第1から第3のユニットU1〜U3に対して、それぞれ濃縮工程S1、分析工程S2、再生工程S3を行い、再び濃縮工程S1に戻るサイクルを順次行う。また、第1から第3のユニットU1〜U3は、常に互いに異なる工程を行っている。
このような水質分析システム60によれば、試料固定部材11をそれぞれ備えた第1から第3のユニットU1〜U3をそれぞれに、互いに別な動作モードとなるように濃縮工程S1、分析工程S2、再生工程S3を順次行わせることで、試料水W1に含まれる有害物質を切れ目なく連続して効率よく分析し続けることが可能になる。
なお、本実施形態の水質分析システム60では、試料固定部材11を備えたユニットを3つ形成しているが、4つ以上のユニットから水質分析システムを構成することもできる。この場合、複数ユニットで1つの工程を行うことにより、より効率的に有害物質の分析を行うことが可能になる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、試料水に含まれる有害物質の分析を行う際に、有害物質との間で包接化合物を形成可能なホスト材料を含む包接層を基材に形成してなる試料固定部材に試料水を連続して流すことによって、有害物質が試料固定部材に濃縮固定される。これによって、試料水に含まれる有害物質を高い検出感度で分析することが可能になる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…水質分析装置、11…試料固定部材、12…光源、13…分析部、21…基材、22…包接層。

Claims (9)

  1. 試料水に含まれる有害物質を分析する水質分析装置であって、
    前記試料水に接触させて前記有害物質を捕捉する試料固定部材と、
    前記試料固定部材に向けて光源光を照射する光源と、
    前記試料固定部材に前記光源光を照射して得られた分析光を分光分析する分析部と、
    を備え、
    前記試料固定部材は、前記光源光を透過可能な基材と、該基材の一面に形成された、前記有害物質を包接可能なホスト材料を含む包接層と、
    前記ホスト材料に包接された前記有害物質を前記ホスト材料から取り除くための再生液を供給する再生液供給手段と、を有することを特徴とする水質分析装置。
  2. 前記包接層は、前記ホスト材料と前記基材とを結合させる結合剤を更に含むことを特徴とする請求項1記載の水質分析装置。
  3. 前記包接層は、前記ホスト材料に結合可能な蛍光物質を更に含むことを特徴とする請求項1または2記載の水質分析装置。
  4. 前記有害物質は、2−メチルイソボルネオール、ゲオスミン、トリハロメタン、およびフミン質のうち、少なくとも何れか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載の水質分析装置。
  5. 前記基材は石英であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の水質分析装置。
  6. 複数の前記包接層を互いに離間させ、かつ並列に配したことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一項記載の水質分析装置。
  7. 前記基材は四角筒を成し、前記包接層は前記四角筒の内側面のうちの任意の一面に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし6いずれか一項記載の水質分析装置。
  8. 前記試料水を、前記包接層の表面に沿って連続して流す試料水供給手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし7いずれか一項記載の水質分析装置。
  9. 試料水に含まれる有害物質を分析する水質分析システムであって、
    前記試料水に接触させて前記有害物質を捕捉する試料固定部材と、前記試料固定部材に向けて光源光を照射する光源と、前記試料固定部材に前記光源光を照射して得られた分析光を分光分析する分析部と、前記試料水を、前記有害物質を包接可能なホスト材料を含む包接層の表面に沿って連続して流す試料水供給手段と、前記ホスト材料に包接された前記有害物質を前記ホスト材料から取り除くための再生液を供給する再生液供給手段と、前記光源、前記分析部、前記試料水供給手段、および再生液供給手段を制御する制御部と、を備え、
    前記試料固定部材は、少なくとも複数配され、
    前記試料固定部材は、前記光源光を透過可能な基材と、該基材の一面に形成された、前記有害物質を包接可能なホスト材料を含む包接層と、を有し、
    前記制御部は、それぞれの前記試料固定部材に対して、前記試料水供給手段を制御して前記有害物質を包接させ、または前記分析部を制御して包接された前記有害物質を分析させ、または前記再生液供給手段を制御して前記包接層から前記有害物質を除去させることを特徴とする水質分析システム。
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