JP6620813B2 - 弾性波装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電基板上に、複数の金属層を積層してなるIDT電極が設けられている、弾性波装置に関する。
下記の特許文献1に記載の弾性波装置では、IDT電極が、積層金属膜からなる。この積層金属膜は、LiNbO基板上に形成されている。積層金属膜では、LiNbO基板側から、NiCr(密着層)/Pt(Alよりも密度が高い第1の電極層)/Ti(拡散防止層)/AlCu(第1の電極層よりも密度が低い第2の電極層)の各金属膜がこの順序で積層されている。
特開2011−135469号公報
特許文献1に記載の弾性波装置では、密着層であるNiCr膜が、IDT電極をLiNbOなどからなる圧電基板に密着させるために設けられている。しかしながら、密着層であるNiCr膜は耐候性が十分でないという問題があった。そのため、湿度等により、密着層であるNiCr膜が腐食しがちであった。その結果、密着層の電気的特性が低下してしまっていた。また、密着層の電気的特性が低下することにより、IDT電極が破壊するおそれがあった。
本発明の目的は、上記密着層、第1の電極層、拡散防止層、第2の電極層の積層構造において、耐候性に優れた弾性波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置は、電極形成面を有する圧電基板と、前記圧電基板上に設けられたIDT電極と、を備え、前記IDT電極が、前記圧電基板の前記電極形成面に接するように設けられた密着層と、前記密着層上に設けられた、少なくとも2以上の電極層と、を含み、前記少なくとも2以上の電極層は、前記密着層上に設けられており、密度がAlよりも高い第1の電極層と、前記第1の電極層上に設けられており、前記第1の電極層よりも密度が低い、第2の電極層と、を含み、前記少なくとも2以上の電極層のうちの1つの電極層が、前記密着層より耐候性が高く、前記密着層の側面を覆うように設けられている。
本発明に係る弾性波装置のある特定の局面では、前記密着層の側面を覆うように形成された電極層が、前記第1の電極層である。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記IDT電極が、前記密着層と、前記第1の電極層との間に設けられた第3の電極層をさらに有し、前記第1の電極層は、前記密着層及び前記第3の電極層の側面を覆っている。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記IDT電極が、前記密着層と前記第1の電極層との間に設けられた第3の電極層をさらに有し、前記密着層の側面を覆うように形成された電極層が、前記第3の電極層である。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記第1の電極層の側面が、前記密着層側から前記第2の電極層側にいくにつれて前記第1の電極層の中央側にいくように傾斜している。この場合には、IDT電極を覆うように誘電体層を設けた場合、誘電体層とIDT電極との間に空隙が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記第3の電極層の側面が、前記密着層側から前記第2の電極層側にいくにつれて前記第3の電極層の中央側にいくように傾斜している。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記IDT電極を覆うように、前記圧電基板上に設けられた誘電体層がさらに備えられている。この場合には、耐候性をより一層高めることができる。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記密着層の側面が、前記圧電基板上から前記密着層の側面を覆うように形成された電極層側にいくにつれて前記密着層の中心に近づくように傾斜されている。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記密着層は、前記第1及び第2の電極層よりも薄い。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に、前記第1の電極層と前記第2の電極層間における金属拡散を防止する、拡散防止層を備える。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記拡散防止層は、前記第1及び第2の電極層よりも薄い。
本発明に係る弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記誘電体層が、酸化ケイ素からなる。この場合には、弾性波装置の周波数温度特性を改善することができる。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記密着層が、NiCrまたはTiからなる金属層を有する。この場合には、IDT電極と圧電基板との密着性をより一層効果的に高めることができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記第2の電極層が、AlまたはAl合金からなる。この場合には、IDT電極の電気抵抗をより効果的に低めることができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記第1の電極層が、Pt、Cu、Au及びMoからなる群から選択された1種の金属または該金属を主体とする合金からなる。この場合には、レイリー波による応答を十分大きくすることができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記耐候性が高いとは、イオン化傾向が低い、又は、金属が不動態を作ることによって耐腐食性が向上することである。
本発明によれば、弾性波装置の耐候性を効果的に高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。 図4は、本発明の第3の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。 図5は、本発明の第4の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。 図6は、本発明の第5の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。弾性波装置1は、圧電基板2を有する。圧電基板2は、LiNbOからなる。圧電基板2は、LiTaOなどの他の圧電単結晶や、圧電セラミックスなどの他の圧電材料からなるものであってもよい。
圧電基板2は、電極形成面としての第1の主面2aと、第1の主面2aと対向している第2の主面2bとを有する。第1の主面2a上に、IDT電極3と、反射器4,5とが設けられている。それによって、1ポート型弾性波共振子が構成されている。もっとも、弾性波装置1における電極構造は、弾性波共振子を構成するものに限らない。弾性波フィルタなどの様々な弾性波装置を構成する電極構造を用いることができる。なお、電極構造は、少なくとも1つのIDT電極を有しておればよい。
IDT電極3及び反射器4,5を覆うように、圧電基板2上に、酸化ケイ素膜からなる誘電体層6が設けられている。誘電体層が酸化ケイ素からなるため、弾性波装置1では、周波数温度係数TCFの絶対値を小さくすることができる。すなわち、周波数温度特性を改善することができる。もっとも、誘電体層6を構成する材料としては、酸化ケイ素に限らず、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、アルミナなどの適宜の無機誘電体材料を用いることができる。誘電体層6を設けることにより、耐候性をより一層高めることができる。
図1は、図2に示した弾性波装置1の要部の部分切欠き拡大正面断面図であり、図2の電極指3aが設けられている部分に相当する。
図1に示すように、IDT電極3は、複数の電極層を積層した構造を有する。圧電基板2側から順に、密着層11、第1の電極層12、第4の電極層としての拡散防止層13及び第2の電極層14がこの順序で積層されている。本実施形態では、密着層11は、NiCrからなる。第1の電極層12は、Ptからなり、密着層11の直上に位置している。拡散防止層13はTiからなる。第2の電極層14はAlからなる。
弾性波装置1は、LiNbOからなる圧電基板2を伝搬するレイリー波を利用している。レイリー波の応答を十分大きくするために、IDT電極3では、密度がAlよりも高いPtからなる第1の電極層12が用いられている。また、IDT電極3と圧電基板2との密着性を高めるために、NiCrからなる密着層11が用いられている。密着層11はこのような作用を果たすものであるため、圧電基板2に接している電極層である。密着層11は、第1の主面11a、第2の主面11b及び側面11cを有する。第2の主面11b側から、密着層11は圧電基板2に設けられている。
さらに、Ptからなる第1の電極層12に比べて、導電性が高いAlからなる第2の電極層14を用いることにより、損失の低減が図られている。また、Ptからなる第1の電極層12と、Alからなる第2の電極層14との間の金属の拡散を防止するために、拡散防止層13が設けられている。
前述したように、従来の弾性波装置では、NiCrからなる密着層の耐候性が十分でないという問題があった。本実施形態では、図1に示すように、密着層11の第1の主面11aだけでなく、側面11cも、第1の電極層12により覆われている。第1の電極層12は、密着層11よりも耐候性に優れた金属もしくは合金からなる。ここで、耐候性が優れているとは、金属のイオン化傾向が相対的に小さい、又は、金属が不動態を作ることによって耐腐食性が向上することを意味する。なお、合金の場合には、合金を構成している全ての金属のイオン化傾向を基準とすればよい。例えば、NiCrとPtとを比較すると、Ptのイオン化傾向が、Niのイオン化傾向及びCrのイオン化傾向のいずれよりも小さいため、Ptは、NiCrよりも耐候性に優れている。また、TiはNiCrよりもイオン化傾向は高いが、Tiは金属表面に腐食作用に抵抗する酸化被膜である不動態を作るため、NiCrよりも耐候性に優れている。
弾性波装置1では、耐候性に優れている第1の電極層12により、密着層11が覆われているため、耐候性を高めることができる。より詳細には、空気中の湿気等が誘電体層6を透過してきたとしても、NiCrの腐食が生じ難いため、弾性波装置1では、耐候性を効果的に高めることができる。よって、弾性波装置1の特性の低下等が生じ難い。
弾性波装置1におけるIDT電極3の各電極層の形成方法及び膜厚は特に限定されないが、本実施形態では、真空蒸着法により各電極層を形成する。それによって、IDT電極3を容易に得ることができる。
真空蒸着法により、IDT電極3を形成する場合、2層目の第1の電極層12用のPt膜を成膜する際に、チャンバー内にガスを導入し、真空度を低める。それによって、蒸着粒子の垂直入射性が低下する。従って、下層のNiCrからなる密着層11の側面11cに、Ptの蒸着粒子が回り込んで付着する。それによって、Ptからなる第1の電極層12を、密着層11の側面11cを覆うように形成することができる。
なお、チャンバー内に導入するガスとしては、Arを好適に用いることができる。また、拡散防止層13を構成するTiの成膜時及び第2の電極層14を構成しているAlの成膜時には、チャンバー内の真空度を再度高める。それによって、蒸着粒子の垂直入射性を高める。よって、拡散防止層13及び第2の電極層14を図1に示すように成膜することができる。
なお、上記IDT電極3の各層の厚みは特に限定されないが、本実施形態では、Al/Ti/Pt/NiCr=150/10/80/10(単位はnm)とした。なお、Ptからなる第1の電極層12の厚みは、十分な質量を圧電基板2に加えてレイリー波の反射係数を高めるために、ある程度厚いことが好ましい。また、Alからなる第2の電極層14の厚みについても、150nmと比較的厚くする。それによって、導電性を十分に高めることができ、損失を低減することができる。拡散防止層13は、相互拡散を防止するために設けられているものであるため、厚みは、第1の電極層12及び第2の電極層14よりも薄くされていることが好ましい。密着層11についても、密着性を高めるために設けられているものであるため、厚みは第1の電極層12や第2の電極層14よりも薄くされていることが好ましい。なぜならば、周波数温度係数TCFの絶対値は、誘電体層SiOと電極全体の厚み比率における電極全体の比率が小さくなるほど小さくなる。よって電気特性と周波数温度係数TCFを両立させるためには、PtとAl以外の電極層は薄くされていることが望ましい。そのため、密着層の厚みはPtやAlよりも薄くされていることが好ましいからである。
なお、本実施形態では、第1の電極層12がPtからなり、NiCrからなる密着層11上に直接設けられている。PtとNiCrとは相互拡散が生じ難い。従って、相互拡散による問題は生じ難い。
また、NiCrからなる密着層11が、第1の電極層12で被覆されているため、拡散防止層13や第2の電極層14などの第1の電極層12よりも上方の電極層を構成している材料は、NiCrとの相互拡散性等を考慮することなく選択することができる。
なお、密着層11は、NiCrに限らず、Tiにより形成されていてもよい。すなわち、密着層を構成する金属は、圧電基板に対する密着性が第1の電極層12よりも高い金属材料であれば適宜の金属を用いることができる。このような金属としては、NiCrやTiが挙げられ、NiCrが好ましい。
また、第1の電極層12は、レイリー波による応答を十分に大きくするには、Alよりも密度の高い金属であることが必要である。Alよりも密度が高い金属としては、Pt、Cu、AuまたはMoなどが挙げられる。第1の電極層12は、Pt、Cu、Au及びMoからなる群から選択した1種であることが望ましい。それによって、レイリー波の応答を十分大きくすることができる。
また、第4の電極層としての拡散防止層13は必須ではないが、両側の電極層間における金属の拡散を防止し得る適宜の金属からなる。このような金属または金属化合物としては、Ti、TiN,TiOxなどを好適に用いることができる。もっとも、第1の電極層12がAuである場合、Auよりも電気抵抗が高いAlにより第2の電極層14を形成してもよい。
上記の通り、密着層、第1の電極層及び第2の電極層を構成する材料の組み合わせは特に限定されない。例えば、第1の実施形態では、圧電基板とは反対側から順に、AlCuまたはAu/Pt、Cu、AuまたはMo/NiCrや、AlCuまたはAl/PtまたはAu/Tiなどの組み合わせが好適に用いられる。
また、上記第1の実施形態では、IDT電極3を構成している各金属膜の形成に際し真空蒸着法を用いたが、スパッタリング法などの他の堆積法を用いてもよい。
図3は、第2の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。第2の実施形態の弾性波装置21は、前述した誘電体層6を有していないこと、並びに密着層11上に第3の電極層15が設けられていることを除いては、弾性波装置1と同様に構成されている。
弾性波装置21のように、誘電体層6を有しておらずともよい。この理由としては、誘電体層6を有していないことで電気機械結合係数が大きくなり、弾性波装置の通過帯域を広くすることができるからである。
この場合、空気中の湿気がIDT電極3に直接接触し得る。しかしながら、密着層11の側面11cが、第1の電極層12により覆われているため、弾性波装置21においても耐候性を効果的に高めることができる。
本実施形態のように、密着層11上に、第3の電極層15を介して第1の電極層12が間接的に設けられていてもよい。第3の電極層15は、Tiからなる。この理由としては、密着層11の上にTiからなる第3の電極層15を設けることで、第3の電極層15の直上の電極層の結晶配向性が高まり、弾性波装置の耐電力性を向上させることができるからである。
また、Tiからなる第3の電極層15の側面15aと、密着層11の側面11cとが、第1の電極層12により覆われている。
弾性波装置21のように、密着層11の側面11cは、密着層11の直上ではなく、直上の第3の電極層15よりも上方に位置している第1の電極層12により覆われていてもよい。
第1の電極層12は、第1の実施形態と同様にPtからなるため、NiCrやTiよりもイオン化傾向が小さく、耐候性に優れている。よって、IDT電極3の耐候性が効果的に高められている。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。弾性波装置31では、NiCrからなる密着層11の側面11cが、Tiからなる第3の電極層15により覆われている。すなわち、密着層11の側面11cは、密着層11の直上の第3の電極層15により覆われている。第3の電極層15の側面が、密着層11側から第2の電極層14側にいくにつれて第3の電極層15の中央側にいくように傾斜している。この場合、Tiが金属表面に腐食作用に抵抗する酸化被膜である不動態を作るため、NiCrよりも耐候性に優れている。そのため、第3の実施形態においても、耐候性を効果的に高めることができる。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。弾性波装置41では、第1の電極層12にテーパーが設けられている。すなわち、第1の電極層12の側面12aが、密着層11側から第2の電極層14側に向かうにつれて、すなわち図5において上方に向かうにつれて第1の電極層12の中央側にいくように傾斜している。その他の点は、弾性波装置41は、弾性波装置1と同様である。
本実施形態のように、第1の電極層12にテーパーが設けられていると、誘電体層6をスパッタリングなどの堆積法により成膜した場合、誘電体層6と第1の電極層12との間に空隙が生じ難い。従って、耐候性をより効果的に高めることができる。
弾性波装置41は、その他の構造は弾性波装置1と同様であるため、弾性波装置1と同様の作用効果を奏する。
図6は、第5の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切欠き拡大正面断面図である。
弾性波装置51では、密着層11にテーパーが付与されている。すなわち、密着層11の側面11fが、圧電基板2側から第1の電極層12側に向かうにつれて、すなわち上方にいくにつれて、密着層11の中央側にいくように傾斜されている。このように、密着層11の側面11fが傾斜されて、密着層11にテーパーが付与されていてもよい。この場合には、密着層11の側面11fを確実に覆うように、第1の電極層12を容易に形成することができる。さらに、この場合には、側面11fを覆っている第1の電極層12部分もまた、傾斜面である側面12aとなる。従って、弾性波装置41の場合と同様に、誘電体層6と第1の電極層12との間の空隙が生じ難い。
弾性波装置51は、その他の構成は弾性波装置1と同様であるため、弾性波装置1と同様の作用効果を奏する。
1…弾性波装置
2…圧電基板
2a,2b…第1,第2の主面
3…IDT電極
3a…電極指
4,5…反射器
6…誘電体層
11…密着層
11a…第1の主面
11b…第2の主面
11c…側面
11f…側面
12…第1の電極層
12a…側面
13…拡散防止層
14…第2の電極層
15…第3の電極層
15a…側面
21,31,41,51…弾性波装置

Claims (14)

  1. 電極形成面を有する圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられたIDT電極と、
    を備え、
    前記IDT電極が、
    前記圧電基板の前記電極形成面に接するように設けられた密着層と、
    前記密着層上に設けられた、少なくとも2以上の電極層と、
    を含み、
    前記少なくとも2以上の電極層は、
    前記密着層上に設けられており、密度がAlよりも高い第1の電極層と、
    前記第1の電極層上に設けられており、前記第1の電極層よりも密度が低く、AlまたはAl合金からなる第2の電極層と、を含み、
    前記少なくとも2以上の電極層のうちの1つの電極層が、前記密着層より耐候性が高く、前記密着層の側面を覆うように設けられており、前記密着層の側面を覆うように形成された電極層が、前記第1の電極層である、弾性波装置。
  2. 電極形成面を有する圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられたIDT電極と、
    を備え、
    前記IDT電極が、
    前記圧電基板の前記電極形成面に接するように設けられた密着層と、
    前記密着層上に設けられた、少なくとも2以上の電極層と、
    を含み、
    前記少なくとも2以上の電極層は、
    前記密着層上に設けられており、密度がAlよりも高い第1の電極層と、
    前記第1の電極層上に設けられており、前記第1の電極層よりも密度が低く、AlまたはAl合金からなる第2の電極層と、を含み、
    前記少なくとも2以上の電極層のうちの1つの電極層が、前記密着層より耐候性が高く、前記密着層の側面を覆うように設けられており、前記IDT電極が、前記密着層と前記第1の電極層との間に設けられた第3の電極層をさらに有し、
    前記密着層の側面を覆うように形成された電極層が、前記第3の電極層である、弾性波装置。
  3. 前記IDT電極が、前記密着層と前記第1の電極層との間に設けられた第3の電極層をさらに有し、
    前記第1の電極層は、前記密着層及び前記第3の電極層の側面を覆っている、請求項1に記載の弾性波装置。
  4. 前記第1の電極層の側面が、前記密着層側から前記第2の電極層側にいくにつれて前記第1の電極層の中央側にいくように傾斜している、請求項1または3に記載の弾性波装置。
  5. 前記第3の電極層の側面が、前記密着層側から前記第2の電極層側にいくにつれて前記第3の電極層の中央側にいくように傾斜している、請求項2に記載の弾性波装置。
  6. 前記IDT電極を覆うように、前記圧電基板上に設けられた誘電体層をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  7. 前記密着層の側面が、前記圧電基板上から前記密着層の側面を覆うように形成された電極層側にいくにつれて前記密着層の中心に近づくように傾斜されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  8. 前記密着層は、前記第1及び第2の電極層よりも薄い、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  9. 前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に、前記第1の電極層と前記第2の電極層間における金属拡散を防止する、拡散防止層を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  10. 前記拡散防止層は、前記第1及び第2の電極層よりも薄い、請求項9に記載の弾性波装置。
  11. 前記誘電体層が、酸化ケイ素からなる、請求項6に記載の弾性波装置。
  12. 前記密着層が、NiCrまたはTiからなる金属層を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  13. 前記第1の電極層が、Pt、Cu、Au及びMoからなる群から選択された1種の金属または該金属を主体とする合金からなる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  14. 前記耐候性が高いとは、イオン化傾向が低い、又は、金属が不動態を作ることによって耐腐食性が向上することである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の弾性波装置。
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