JP2007235711A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007235711A
JP2007235711A JP2006056377A JP2006056377A JP2007235711A JP 2007235711 A JP2007235711 A JP 2007235711A JP 2006056377 A JP2006056377 A JP 2006056377A JP 2006056377 A JP2006056377 A JP 2006056377A JP 2007235711 A JP2007235711 A JP 2007235711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic wave
surface acoustic
layer
main electrode
wave device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006056377A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuharu Nakai
康晴 中井
Kenji Nishiyama
健次 西山
Michio Kadota
道雄 門田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2006056377A priority Critical patent/JP2007235711A/ja
Publication of JP2007235711A publication Critical patent/JP2007235711A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

【課題】電力投入直後の共振周波数もしくは中心周波数のシフトが生じ難く、経時による周波数特性の劣化が生じ難い、弾性表面波装置を提供する。
【解決手段】圧電基板2上に、少なくとも1つのIDT電極3が形成されており、IDT電極3が、圧電基板2側に配置された密着層3aと、主電極層とを有し、主電極層として、CuまたはCuを主体とする合金からなる複数の主電極層3b,3cを有し、主電極層3b,3cがCuもしくはCuを主体とする合金以外の金属材料からなる中間層3dを介して積層されている、弾性表面波装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば共振子や帯域フィルタとして用いられる弾性表面波装置に関し、より詳細には、IDT電極がCuまたはCuを主体とする合金からなる金属材料を用いて形成されている、弾性表面波装置に関する。
従来、共振子や帯域フィルタとして、弾性表面波装置が広く用いられている。例えば、移動体通信システムのデュプレクサDPXの送信側帯域フィルタや受信側帯域フィルタでは、広帯域かつ良好な温度特性の双方が満たされていることが強く求められている。そのため、DPXの送信側帯域フィルタや受信側帯域フィルタとして、温度特性改善用絶縁膜が設けられた弾性表面波フィルタが提案されている。
下記の特許文献1には、この種の弾性表面波装置の一例が開示されている。図15は、特許文献1に記載の弾性表面波装置の要部を示す模式的部分切欠正面断面図である。
弾性表面波装置101では、LiNbOからなる圧電基板102上に、IDT電極103が形成されている。IDT電極103と同じ膜厚を有する第1の絶縁膜104が、IDT電極103が設けられている領域の周囲に設けられている。そして、第1の絶縁膜104及びIDT電極103を覆うように、上面が平坦な温度特性改善用の第2の絶縁膜105が形成されている。第1,第2の絶縁膜104,105はSiO膜からなる。IDT電極103は、Alよりも密度が大きい金属からなる主電極層103a上に、他の金属からなる電極層103bが積層された積層金属膜からなる。上記Alよりも密度が大きい金属としては、Au、Pt、Cu、Ta、W、Ni、Mo、NiCrなどが示されている。
WO2005/034347
特許文献1に開示されている弾性表面波装置では、上記IDT電極103の密度が、第1の絶縁膜104の密度の1.5倍以上とされており、それによって、所望でないリップルによる特性の劣化を抑制することができるとされている。
しかしながら、弾性表面波装置101では、電力を投入した直後に、周波数シフトが生じることがわかった。すなわち、帯域フィルタや弾性表面波共振子を構成した場合には、中心周波数や共振周波数がシフトすることがわかった。このような周波数シフトは電力投入直後にみられ、電力を投入してからしばらく経つと、中心周波数や共振周波数は、目的とする周波数に復帰する。しかしながら、電力投入直後に上記のような周波数シフトが生じると、目的とする共振特性やフィルタ特性を電力投入直後に得ることができなくなる。
他方、上記弾性表面波装置101では、電力投入してからしばらく経つと、上記周波数シフトはなくなり、目的とする周波数特性に復帰するが、経時により、周波数特性が劣化するという問題のあることもわかった。すなわち、経時により、例えば、通過帯域内における挿入損失が大きくなったり、通過帯域幅が狭くなったり、減衰域における減衰量が小さくなったりすることのあることがわかった。
よって、本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、Alよりも重い、CuまたはCuを主体とする合金を用いたIDT電極を有しており、電力投入直後の周波数シフトが生じ難く、かつ経時による周波数特性の劣化が生じ難い、弾性表面波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性表面波装置は、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された少なくとも1つのIDT電極とを備え、前記IDT電極が、CuまたはCuを主体とする合金からなる主電極層と、前記IDT電極の前記圧電基板に接触される側に配置された密着層とを備え、前記主電極層として、CuもしくはCuを主体とする合金以外の金属材料からなる中間層を介して積層された複数の主電極層を有することを特徴とする。
本発明に係る弾性表面波装置では、IDT電極を構成している主電極層がAlよりも密度が高い、CuもしくはCuを主体とする合金からなるが、IDT電極において、複数の主電極層がCuもしくはCuを主体とする合金以外の金属材料からなる中間層を介して積層されているため、IDT電極の耐電力性が高められている。よって、電力投入直後の周波数シフトが抑制されるとともに、経時による周波数特性の劣化も生じ難い。
上記中間層は、CuまたはCuを主体とする合金からなる主電極層間に配置され、Cuの相互拡散を防止するように作用する。このような中間層を構成する金属材料としては、好ましくは、AlCu、Ti、Ni、Cr及びNiCrからなる群から選択された1種の金属が挙げられる。これらの金属の内1種の金属を用いて中間層を形成することにより、電力投入直後の耐電力性をより一層高めることができる。
上記密着層は、IDT電極の圧電基板に対する密着性を高めるために設けられている。上記密着層が設けられていることにより、IDT電極の圧電基板の密着性が高められ、耐電力性が高められる。従って、電力投入直後の周波数シフトを効果的に抑制することができる。
好ましくは、密着層は、Ti、Ni、Cr及びNiCrからなる群から選択した1種の金属により形成されている。それによって、圧電基板に対するIDT電極の密着性をより効果的に高めることができ、耐電力性をより一層高めることができる。
もっとも、密着層の厚みは、好ましくは60nm以下とされる。密着層の厚みが厚くなりすぎると、IDT電極の電気抵抗が増大し、電極としての特性が劣化するおそれがある。従って、好ましくは、60nm以下の厚みの密着層を形成することにより、電極としての特性を損なうことなく、耐電力性をより効果的に高めることができる。
本発明に係る弾性表面波装置の他の特定の局面では、複数の主電極層において、主電極層一層の膜厚が、弾性表面波の波長をλとしたときに、0.01λ〜0.04λの範囲にある。0.01λ未満では、電気抵抗が十分に低くならず、特性が悪化するおそれがあり、0.04λを超えると、電力投入直後の周波数シフト量が増大するおそれがある。
本発明に係る弾性表面波装置では、好ましくは、前記IDT電極を被覆するように設けられた絶縁膜がさらに備えられている。この場合には、IDT電極を絶縁膜により保護することができる。また、絶縁膜を構成する材料は特に限定されないが、好ましくは、正の周波数温度係数TCFを有する絶縁膜が用いられ、その場合圧電基板が負の周波数温度係数TCFを有する場合、絶縁膜により温度特性を改善することができる。このような正の周波数温度係数TCFを有する絶縁膜としては、好ましくは、SiO膜が用いられる。
本発明に係る弾性表面波装置のさらに他の特定の局面では、前記絶縁膜と、前記IDT電極との間に配置されたSiN層がさらに備えられている。この場合には、SiN層の形成により、耐電力性をより効果的に高めることができ、電力投入直後の周波数シフトをより効果的に抑制することができる。
本発明においては、好ましくは、IDT電極のデューティ比は0.25〜0.50の範囲とされる。デューティ比が0.25未満では、電極指が細くなりすぎ、電気抵抗が高くなる。デューティ比が0.50を超えると、電力投入直後の周波数シフトを抑制する効果が十分に得られないことがある。
本発明に係る弾性表面波装置では、圧電基板上に、IDT電極が形成されており、IDT電極がCuまたはCuを主体とする合金からなる主電極層と、IDT電極の圧電基板に接触される側に配置された密着層とを備えており、中間層を介して複数の主電極層が設けられているため、主電極層一層あたりの厚みが相対的に薄くされ得る。従って、後述の実験例で実験的に示されているように、電力投入直後の周波数シフトを効果的に抑制することができる。
また、上記密着層を有するため、経時によるフィルタ特性や共振特性の劣化も生じ難い。
よって、本発明によれば、電力投入直後における周波数特性の変動が生じ難く、かつ経時による特性の劣化も生じ難い、信頼性に優れた弾性表面波装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る弾性表面波装置の模式的平面図であり、(b)は、そのIDT電極の要部を拡大して示す模式的部分切欠正面断面図である。
本実施形態の弾性表面波装置1は、1ポート型弾性表面波共振子である。複数個の該1ポート型弾性表面波共振子がラダー型回路構成を有するように接続されて、携帯電話機のデュプレクサの送信側帯域フィルタが構成される。
すなわち、弾性表面波装置1は、上記送信側帯域フィルタに用いられる複数の共振子の内の1つの共振子である。
携帯電話機のデュプレクサでは、例えば、送信側帯域フィルタの通過帯域に比べ、受信側帯域フィルタの通過帯域が高域側に存在する。従って、通過帯域の周波数が相対的に低い送信側帯域フィルタでは、その通過帯域よりも高域側における減衰域の減衰量が大きいことが強く求められる。他方、帯域フィルタでは、通過帯域における挿入損失が小さいこと、また用途によっては、通過帯域の幅が広いこと、さらにフィルタ特性の急峻性が高いことも求められる。
本実施形態の弾性表面波装置1は、上記のような要求に答える帯域フィルタを構成するのに好適な1ポート型弾性表面波共振子である。
弾性表面波装置1は、圧電基板2と、圧電基板2上に形成されたIDT電極3と、IDT電極3の弾性表面波伝搬方向両側に配置された反射器4,5とを有する。上記IDT電極3を被覆するように、温度特性改善用の絶縁膜6が形成されている。
圧電基板2は、例えばLiTaOやLiNbOのような圧電単結晶、あるいは圧電セラミックスにより構成される。LiTaOやLiNbOは、負の周波数温度係数を示す。従って、上記温度特性改善用の絶縁膜6として、例えばSiOなどの正の周波数温度係数を示す絶縁材料からなる絶縁膜を用いることにより、弾性表面波装置1の温度による特性変化を小さくすることができる。
この絶縁膜6は、図15記載の例と同様に、IDT電極3の周囲すなわち電極指間と電極の外周領域に形成した第1の絶縁膜と、IDT電極3及び第1の絶縁膜上に形成した第2の絶縁膜とで構成された、いわゆる埋め込み構造とされている。
本実施形態の弾性表面波装置1の特徴は、上記IDT電極3が、以下の電極構造を有することにある。すなわち、図1(b)に示すように、IDT電極3は、圧電基板2に接触される側に、相対的に薄い密着層3aを有する。そして、IDT電極3は、複数の主電極層としての第1,第2の主電極層3b,3cと、主電極層3b,3c間に配置された中間層3dと、主電極層3bの上面に形成された保護電極層3eとをさらに有する。
主電極層3b,3cは、Cuからなる。「主電極層」とは、IDT電極の電極として作用する主要部分を占める電極層を意味し、言い換えれば、複数の電極層を積層してなるIDT電極3において、主電極層の厚みの合計は、他の電極層の厚みあるいは他の電極層の厚みの合計よりも厚くされている。Cuは電気抵抗が低いため、IDT電極3は、その電気抵抗が比較的低く、電極として有効に機能する。
そして、主電極層3b,3cはCuからなるが、Cuを主体とする合金、例えば、BeCu、CuMgなどにより主電極層3b,3cを構成してもよい。
密着層3aは、IDT電極3を圧電基板2に強固に接合するために設けられており、それによって、弾性表面波装置1の耐電力性が高められる。密着層3aを構成する材料については特に限定されず、Cuよりも圧電基板2に対する密着性を高めることができる適宜の金属材料を用いることができる。このような金属材料としては、例えば、Ti、Ni、Cr及びNiCrからなる群から選択した1種の金属材料を挙げることができる。
また、上記中間層3dは、主電極層3bと、主電極層3cとの間におけるCuの拡散を抑制するように作用する。中間層3dを構成する材料としては、本実施形態では、AlCuが用いられているが、上記作用を奏する限り、特に限定されず、例えば、Ti、Ni、CrまたはNiCrを用いてもよい。中間層3dを介して複数の主電極層3b,3cを積層した構造とすることにより、主電極層3b,3cの一層あたりの厚みが薄くされる。そのため、後述する実験例から明らかなように、耐電力性を高めることができ、電力投入直後の周波数シフトを抑制することができるとともに、経時によるフィルタ特性の劣化も抑制される。
また、保護電極層3eは、本発明において必ずしも必要ではないが、保護電極層3eを設けることにより、IDT電極の主電極層3bを保護することができるとともに、耐電力性をより一層高めることができる。このような保護電極層3eを構成する材料についても特に限定されず、Ti、AlCu、Ni、Cr、NiCrなどを挙げることができる。
次に、具体的な実験例に基づき、上記実施形態の効果を明らかにする。
上記実施形態の弾性表面波装置と同様の電極構造を有する複数の1ポート型弾性表面波共振子を用いて、ラダー型フィルタを作製した。すなわち、それぞれ、上記弾性表面波装置1と同様にして構成された3個の直列腕共振子と、3個の並列腕共振子とを有するラダー型回路構成の帯域フィルタを作製した。この帯域フィルタの設計中心周波数は、携帯電話機のPCS方式のDPXの送信フィルタの中心周波数である1880MHzとした。なお、PCS方式の携帯電話機のDPXでは、送信側の通過帯域は、1850〜1910MHzであり、受信側帯域フィルタの通過帯域は、1930〜1990MHzとされている。
いま、直列腕共振子としての上記実施形態の弾性表面波装置1として、圧電基板2として126°回転Y板X伝搬のLiNbO基板を用い、IDT電極として密着層3aを、20nmの厚みのTi膜により形成し、主電極層3b,3cについては、0.025λの厚みのCu膜を用いて形成し、中間層3dについては、10nmの厚みのAlCu膜を用い、保護電極層3eについては、10nmの厚みのAlCu膜を用いた。なお、並列腕共振子においても、電極の積層構造は同様とした。なお、反射器4,5の電極構造もIDT電極3と同様とした。また、絶縁膜6は、SiOからなる第1,第2の絶縁膜で構成された埋め込み構造であり、その表面の凹凸差が0.03λ以下に平坦化している。
上記のようにして得られた本実施形態の送信側帯域フィルタのフィルタ特性を、測定し、さらに、55℃の雰囲気に、140時間維持する試験を行い、試験後に、再度フィルタ特性を測定した。なお、投入した電力は1.1Wとした。結果を図5に示す。
また、比較のために、図3に示すように、複数の主電極層を有せず、Cuからなる0.05λの厚みの単一の主電極層111の下面に20nmの厚みのTiからなる密着層112を形成し、上面に10nmの厚みのAlCu合金膜からなる保護電極層113を形成したことを除いては、上記実施形態と同様にして、比較例の帯域フィルタを作製し、同様に評価した。結果を図4に示す。
図4において、破線は電力投入直後のフィルタ特性を、実線は140時間経過後のフィルタ特性を示す。図4から明らかなように、上記比較例では、55℃の雰囲気に140時間維持した後、フィルタ特性が劣化していることがわかる。すなわち、経時により、通過帯域内の挿入損失が小さくなり、通過帯域幅が小さくなり、かつ通過帯域の高域側における減衰量が矢印Aで示すように劣化していることがわかる。従って、相対的に高域側に通過帯域を有する受信側帯域フィルタの通過帯域における減衰量が小さくなっていることがわかる。
上記実施形態のフィルタ特性を示し、ここでは、特性の変化が少ないため、上記試験前の特性を破線で示したが、試験後の特性を示す実線の特性と重なってしまった。すなわち、図5から明らかなように、上記実施形態の弾性表面波装置1を用いた帯域フィルタでは、55℃の雰囲気に140時間維持する前と維持した後で、フィルタ特性が殆ど変化していないことがわかる。
以上のように、主電極層が単一の層である場合に比べて、複数の主電極層が中間層を介して積層されている構造とすることにより、経時によるフィルタ特性の劣化を効果的に抑制し得ることがわかる。
なお、本発明においては、IDT電極の主電極層は、CuまたはCuを主体とする合金からなる複数の主電極層を有する限り、主電極層の数は2層に限定されず、3層以上であってもよい。すなわち、図2に示すように、3層の主電極層13b,13c,13dが、中間層13e,13fを介して積層されていてもよい。なお、IDT電極13においては、密着層13aが下方に、保護電極層13gが上面に形成されている。
図6は、複数の上記実施形態の弾性表面波装置1を用いたDPXの送信側帯域フィルタにおいて、主電極層の積層数を変化させた場合の電力投入直後の中心周波数シフト量の変化を示す図である。
すなわち、図6は、Cuからなる主電極層の積層数と、フィルタの中心周波数シフト量比との関係を示す図である。すなわち、縦軸の中心周波数シフト量の比とは、電力投入直後に中心周波数がシフトした際の周波数シフト量を分子とし、単一の主電極層を用いた比較例の弾性表面波装置を用いた場合の周波数シフト量を分母として求められる比である。従って、Cuからなる単一の主電極層が用いられている比較例では、上記中心周波数シフト量比は当然のことながら、1.0となる。
図6から明らかなように、主電極層の積層数を2または3とすることにより、比較例の場合に比べて、中心周波数シフト量を著しく小さくし得ることがわかる。すなわち、上記実施形態及び変形例と、上記比較例とを比べれば明らかなように、IDT電極の厚みが全体として同一であっても、Cuからなる主電極層の積層数を複数とすることにより、電力投入直後の中心周波数シフト量を著しく小さくし得ることがわかる。
図7は、上記実施形態において、主電極層3b,3cにおいて主電極層一層の膜厚を変化させた場合の上記帯域フィルタにおける中心周波数シフト量の変化を示す図である。図7において、横軸は、主電極層一層の膜厚を示し、縦軸は、膜厚0.05λの単一の主電極層の場合の比較例の中心周波数シフト量を基準として、この基準となる中心周波数シフト量に対する中心周波数シフト量の比を示した。
図7から明らかなように、主電極層の厚みが0.05λよりも小さくなると、上記中心周波数シフト量が小さくなり、特に、主電極層一層の膜厚が、0.04λ以下であれば、中心周波数シフト量比を±0.3以内とすることができ、良好であることがわかる。なお、主電極層一層の厚みが、0.01λ未満になると、電極としての電気抵抗が高くなり、良好な特性が得られ難い。よって、好ましくは、Cuからなる主電極層の一層の厚みは、0.01λ〜0.04λの範囲とすることが好ましい。
上記のように、主電極層を複数の電極層とし、間に中間層を介在させることにより、中心周波数シフト量が小さくなるのは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、複数のCu電極層間におけるCuの拡散が抑制されて、IDT電極全体としての耐電力性が高められていること、並びに図7の結果から明らかなように、主電極層一層の厚みが薄くなるほうが、上記中心周波数のシフトが小さくなることによると考えられる。
上記した第1の実施形態の弾性表面波装置において、絶縁膜6の表面を平坦化することにより、挿入損失を改善することができる。
図8は、本発明に係る弾性表面波装置の第2の実施形態を説明するための模式的正面断面図である。
第2の実施形態の弾性表面波装置は、第1の実施形態の弾性表面波装置1と同様に、1ポート型弾性表面波共振子であるが、図8では、そのIDT電極が形成されている部分のみが、拡大して拡大正面断面図で示されている。
本実施形態の弾性表面波装置21では、圧電基板22上に、第1の実施形態と同様にして、IDT電極23が形成されている。すなわち、IDT電極23は、密着層23aと、主電極層23b,23cと、主電極層23b,23c間に配置された中間層23dと、保護電極層23eとを有する。異なるところは、IDT電極23が設けられている領域の側方に、IDT電極23と等しい膜厚の第1の絶縁物層24が形成されており、第1の絶縁物層24及びIDT電極23の上面を被覆するように、SiN層25が形成されており、SiN層上に、さらに第2の絶縁物層26が形成されていることにある。
本実施形態では、第1の絶縁物層24及び第2の絶縁物層26は、いずれもSiOからなる。もっとも、第1,第2の絶縁物層24,26は、他の絶縁性材料から形成されていてもよく、また第1の絶縁物層24を構成する絶縁材料と、第2の絶縁物層26を構成する材料は異なる材料であってもよい。
いずれにしても、好ましくは、第1,第2の絶縁物層24,26がSiOで形成されている場合、圧電基板22が負の周波数温度係数を有する前述した圧電材料である場合、周波数温度特性を改善することができ、望ましい。
本実施形態では、上記SiN層25が、IDT電極23と、第2の絶縁物層26との間に積層されていることにより、電力投入直後の周波数シフトを効果的に抑制することができる。これを、図9及び図10を参照して説明する。
第2の実施形態に従って、すなわち、第1の実施形態と同様に、複数の1ポート型弾性表面波共振子を接続して携帯電話機のDPXの送信側帯域フィルタを形成し、周波数特性を測定した。図9は、上記帯域フィルタにおけるCuからなる複数の主電極層の23b,23cの一層の膜厚を、縦軸は、中心周波数シフト量の比を示す。ここで、中心周波数シフト量比は、SiN層25が設けられていない比較のために用意した帯域フィルタにおける一層の主電極層の厚みが0.05λである場合の中心周波数シフト量を基準とした中心周波数シフト量の割合である。
図9から明らかなように、SiN層25が設けられていない場合、破線で示すように、主電極層一層の膜厚が厚くなっていくと、特に膜厚が0.04λを超えると、中心周波数シフト量が大きくなっていくことがわかる。これに対して、SiN層が25nmの厚みで形成されている第2の実施形態によれば、主電極層の一層の厚みが厚くなるにつれ、若干中心周波数シフト量は増大するものの、中心周波数シフト量の変化を小さくすることができる。例えば、主電極層一層の厚みが0.04λ〜0.05λの範囲では、比較のために用意した弾性表面波フィルタの場合に比べて、中心周波数シフト量を大きく低減し得ることがわかる。
さらに、主電極層一層の厚みが0.01λ〜0.05λの範囲においても、SiN層25を設けることにより、中心周波数シフト量比がより改善できている。
これは、SiN層25を設けたことにより、拡散防止層となることによると考えられる。
また、図10は、第2の実施形態において、1つの主電極層の厚みを0.04λとしたときに、SiN層25の厚みを変化させた場合の上記中心周波数シフト量比の変化を示す図である。ここでは、中心周波数シフト量比は、SiN層が設けられていない場合、すなわちSiN層の厚みが0である場合の中心周波数シフト量に対する中心周波数シフト量の割合である。
図10から明らかなように、SiN層25の厚みが厚くなると、中心周波数シフト量比が小さくなり、中心周波数の電力投入直後の変動を抑制し得ることがわかる。図10から明らかなように、特に、SiN層の厚みを5nm以上とすれば、中心周波数シフト量を小さくでき、望ましいことがわかる。
本願発明者らは、上述した第1,第2の実施形態の結果をふまえ、さらに第1の実施形態の弾性表面波装置1において、IDT電極のデューティを変化させた場合に、上記中心周波数シフト量比がどのように変化するかを測定した。図11は、第1の実施形態において、IDT電極のデューティ比を0.45、または0.50とし、それぞれの場合において、1つのCuからなる主電極層の膜厚を変化させた場合の中心周波数シフト量比の変化を示す図である。ここでは、中心周波数シフト量比は、デューティ比が0.50であり、主電極層一層の厚みが0.05λの場合の中心周波数シフト量に対する中心周波数シフト量の割合である。
図11から明らかなように、デューティ比を0.50から0.45に低めることにより、中心周波数シフト量比を小さくし、より良好な特性の得られることがわかる。そして、図12は、上記デューティ比を変化させた場合の中心周波数シフト量比の変化を示す図であり、図12からデューティ比が0.5以下であれば、中心周波数の電力投入直後のシフトを効果的に抑制し得ることがわかる。
なお、デューティ比が0.25未満になると、電極抵抗が高くなりすぎ、IDT電極として用いた場合、良好なフィルタ特性を得ることができない。従って、好ましくは、デューティ比は0.25〜0.5の範囲とされることが望ましい。
また、上記IDT電極において、密着層としてTi膜が形成されていたが、この密着層3aの膜厚を、20nmまたは40nmとし、主電極層の膜厚を変化させた場合の上記中心周波数シフト量比の変化を求めた。なお、ここで、中心周波数シフト量比は、主電極層一層の膜厚が0.05λであり、Ti膜の厚みが20nmの場合の中心周波数シフト量に対する中心周波数シフト量の割合である。結果を図13に示す。
図13から明らかなように、密着層であるTi膜の厚みを20nmから40nmに厚くすることにより、上記中心周波数シフトを抑制し得ることがわかる。
図14は、この結果をふまえて、Ti膜の膜厚を変化させた場合の上記中心周波数シフト量比の変化を示す。図14では、中心周波数シフト量比は、主電極層の一層の厚みが0.04λであって、Ti膜の膜厚が10nmの場合を基準とした中心周波数シフト量の割合を示す。
図14から明らかなように、密着層が設けられている場合、密着層の膜厚が厚くなるにつれて、中心周波数のシフトを抑制することができ、好ましいことがわかる。もっとも、Ti膜の膜厚が60nmより厚くなりすぎると、電気抵抗が高くなり、良好な特性を得ることができなくなる。また、Ti膜の膜厚が増すことで、加工精度が下がる。従って、Ti膜の膜厚は、60nm以下とすることが望ましい。
前述した第1,第2の実施形態では、1ポート型弾性表面波共振子につき説明したが、本発明は、1ポート型弾性表面波共振子に限らず、少なくとも1つのIDT電極が圧電基板上に形成されている様々な構造の弾性表面波共振子や弾性表面波フィルタ装置に適用することができる。
また、絶縁物層を形成するSiO膜に代えて、前述したSiNの他、Si、Al、Taなどの酸化膜や窒化膜、例えば、SiO、TaOなどの絶縁性材料により絶縁物層を形成してもよい。
(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波装置の模式的平面図及び本発明の第1の実施形態における電極構造を示す部分切欠正面断面図。 本発明の変形例における電極構造を示す部分切欠正面断面図。 比較のために用意した弾性表面波装置の電極構造を模式的に示す部分拡大正面断面図。 比較のために用意した弾性表面波装置を用いたデュプレクサの送信側帯域フィルタを55℃及び140時間の環境に放置した試験前及び試験後のフィルタ特性を示す図。 第1の実施形態の弾性表面波装置を用いて構成されたデュプレクサの送信側帯域フィルタを55℃及び140時間の環境に放置した試験前及び試験後のフィルタ特性を示す図。 第1の実施形態において、Cuからなる主電極層の積層数と、電力投入直後の中心周波数シフト量に対する電力投入直後の中心周波数シフト量の割合である中心周波数シフト量比との関係を示す図。 第1の実施形態において、主電極層の厚みの変化と、シフト量の割合である中心周波数シフト量比との関係を示す図。 第2の実施形態に係る弾性表面波装置の電極構造を説明するための模式的正面断面図。 SiN層が設けられていない比較例と、SiN層が設けられた第2の実施形態の弾性表面波装置を用いた場合の主電極層一層の膜厚と、電力投入直後の中心周波数シフト量比との関係を示す図。 SiN層の膜厚と、電力投入直後の中心周波数シフト量比との関係を示す図。 IDT電極のデューティ比を0.45または0.50とした場合の主電極層の膜厚と、中心周波数シフト量比との関係を示す図。 IDT電極のデューティ比を変化させた場合の、中心周波数シフト量比との関係を示す図。 密着層としてのTi膜の膜厚を20nmまたは40nmとし、かつCuからなる主電極層の膜厚を変化させた場合の中心周波数シフト量比の変化を示す図。 Ti膜の膜厚を変化させた場合の中心周波数シフト量比の変化を示す図。 従来の弾性表面波装置の一例を説明するための部分切欠正面断面図。
符号の説明
1…弾性表面波装置
2…圧電基板
3…IDT電極
3a…密着層
3b…主電極層
3c…主電極層
3d…中間層
3e…保護電極層
4…絶縁物層
13…IDT電極
13a…密着層
13b〜13d…主電極層
13e,13f…中間層
13g…保護電極層
21…弾性表面波装置
22…圧電基板
23…IDT電極
23a…密着層
23b,23c…主電極層
23d…中間層
23e…保護電極層
24…第1絶縁物層
25…SiN層
26…第2の絶縁物層

Claims (9)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された少なくとも1つのIDT電極とを備え、前記IDT電極が、CuまたはCuを主体とする合金からなる主電極層と、前記IDT電極の前記圧電基板に接触される側に配置された密着層とを備え、
    前記主電極層として、CuもしくはCuを主体とする合金以外の金属材料からなる中間層を介して積層された複数の主電極層を有することを特徴とする、弾性表面波装置。
  2. 前記中間層が、AlCu、Ti、Ni、Cr及びNiCrからなる群から選択した1種の金属により構成されている、請求項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 前記密着層が、Ti、Ni、Cr及びNiCrからなる群から選択した1種の金属により形成されている、請求項1または2に記載の弾性表面波装置。
  4. 前記密着層の厚みが、60nm以下とされている、請求項3に記載の弾性表面波装置。
  5. 複数の主電極層において、主電極層一層の膜厚が、弾性表面波の波長をλとしたときに、0.01λ〜0.04λの範囲にあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。
  6. 前記IDT電極を被覆するように設けられた絶縁膜をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。
  7. 前記絶縁膜が、SiO膜からなる、請求項6に記載の弾性表面波装置。
  8. 前記絶縁膜と、前記IDT電極との間に配置されたSiN層をさらに備える、請求項6または7に記載の弾性表面波装置。
  9. 前記IDT電極のデューティ比が0.25〜0.50の範囲にある、請求項1〜8のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。
JP2006056377A 2006-03-02 2006-03-02 弾性表面波装置 Pending JP2007235711A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006056377A JP2007235711A (ja) 2006-03-02 2006-03-02 弾性表面波装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006056377A JP2007235711A (ja) 2006-03-02 2006-03-02 弾性表面波装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007235711A true JP2007235711A (ja) 2007-09-13

Family

ID=38555816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006056377A Pending JP2007235711A (ja) 2006-03-02 2006-03-02 弾性表面波装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007235711A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010206246A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Taiyo Yuden Co Ltd 弾性波デバイス、デュープレクサ、通信モジュール、通信装置、弾性波デバイスの製造方法
JP2010283807A (ja) * 2009-05-08 2010-12-16 Murata Mfg Co Ltd 弾性表面波装置
JP2011244065A (ja) * 2010-05-14 2011-12-01 Murata Mfg Co Ltd 弾性表面波装置の製造方法
WO2013081026A1 (ja) * 2011-12-01 2013-06-06 株式会社村田製作所 弾性表面波装置
US9159900B2 (en) 2010-12-29 2015-10-13 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device
US10468584B2 (en) 2016-02-29 2019-11-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device and duplexer having transmission/reception filter using same
WO2020121663A1 (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 株式会社村田製作所 弾性波装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006046545A1 (ja) * 2004-10-26 2006-05-04 Kyocera Corporation 弾性表面波素子及び通信装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006046545A1 (ja) * 2004-10-26 2006-05-04 Kyocera Corporation 弾性表面波素子及び通信装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010206246A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Taiyo Yuden Co Ltd 弾性波デバイス、デュープレクサ、通信モジュール、通信装置、弾性波デバイスの製造方法
US8258891B2 (en) 2009-02-27 2012-09-04 Taiyo Yuden Co., Ltd. Acoustic wave device, duplexer, communication module, communication apparatus, and manufacturing method for acoustic wave device
JP2010283807A (ja) * 2009-05-08 2010-12-16 Murata Mfg Co Ltd 弾性表面波装置
JP2011244065A (ja) * 2010-05-14 2011-12-01 Murata Mfg Co Ltd 弾性表面波装置の製造方法
US9159900B2 (en) 2010-12-29 2015-10-13 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device
WO2013081026A1 (ja) * 2011-12-01 2013-06-06 株式会社村田製作所 弾性表面波装置
JPWO2013081026A1 (ja) * 2011-12-01 2015-04-27 株式会社村田製作所 弾性表面波装置
US10468584B2 (en) 2016-02-29 2019-11-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device and duplexer having transmission/reception filter using same
WO2020121663A1 (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 株式会社村田製作所 弾性波装置
US11811388B2 (en) 2018-12-13 2023-11-07 Murata Manufacturing Co., Ltd. Acoustic wave device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9124243B2 (en) Surface acoustic wave filter device
JP4760908B2 (ja) 弾性表面波装置
JP5720797B2 (ja) 弾性表面波装置
KR101514742B1 (ko) 탄성 표면파 장치
JP5392353B2 (ja) 弾性表面波装置
US8183737B2 (en) Surface acoustic wave device including electrode fingers partially disposed in grooves in a piezoelectric substrate
US8471653B2 (en) Elastic wave resonator and ladder filter
WO2009098840A1 (ja) 弾性境界波装置
JP5672050B2 (ja) 弾性表面波フィルタ装置
US7876020B2 (en) Boundary acoustic wave device including idt electrodes including a plurality of conductive layers with different densities
KR100954688B1 (ko) 탄성파 장치 및 그 제조방법
WO2009139108A1 (ja) 弾性境界波装置
JP6806907B2 (ja) 弾性波装置、分波器および通信装置
WO2007125734A1 (ja) 弾性表面波装置
WO2007097186A1 (ja) 弾性表面波装置
KR102310917B1 (ko) 탄성파 장치
US7705515B2 (en) Surface acoustic wave device
JP2007235711A (ja) 弾性表面波装置
WO2007145057A1 (ja) 弾性表面波装置
JP4947055B2 (ja) 弾性境界波装置
WO2007145056A1 (ja) 弾性表面波装置
JP5110091B2 (ja) 弾性表面波装置
JP2003258602A (ja) 弾性表面波装置
US11863155B2 (en) Surface acoustic wave element
JP2009194895A (ja) 弾性表面波装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111206