JP6618698B2 - 改質カードラン増粘多糖類 - Google Patents
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Description
[100mLのトールビーカーに、水分含量10%以下のサンプルカードランを3g秤量し、純水50mLを加え、30分間撹拌し、次に、1.2Nの水酸化ナトリウム水溶液50mLを加え、30分間撹拌し、撹拌完了後、25℃10分間、水浴静置し、水浴のまま、B型粘度計(BROOKFIELD社製LVDV−II+VISCOMETER/アルカリ溶解粘度が100mPa・s以上700mPa・s以下の場合:スピンドルSC4−31又は27、回転数30rpm/アルカリ溶解粘度100mPa・s未満の場合:スピンドルSC4-21又は18、回転数30rpm)を用いて、粘度を測定したときの粘度をアルカリ溶解粘度とする。]
試料:20mm厚に切断した試験用ゲル
プランジャー:直径8mmの円柱型
圧縮速度:1mm/sec
圧縮率:99%
(式)破断強度(N/cm2)=(破断荷重)/(プランジャーの面積)]
(式) 離水率(%)=(離水量/ゲル重量)×100]
本発明のアルカリ溶解粘度の測定方法において、試験用ゲルは以下の方法により調製する:家庭用ミキサーを用いて、水392gとカードラン8gを攪拌後、減圧下(10mmHg以下)で脱気し、分散液を得る。得られた分散液をケーシングチューブ(直径30mm、長さ150mm)に充填する。ケーシングに充填された分散液を沸騰水で30分間加熱し、冷却することで、試験用ゲルを得る。
[試験用ゲルを常温(20℃)で15時間保存した後、ケーシングから取りだし、試験用ゲルを20mmの厚さに切断し、切断した試験用ゲルを、クリープメータ(株式会社山電製)用いて、以下の条件でゲルの破断強度を測定し、その値をゲル強度とし、5サンプル以上の平均値で求める:
試料:20mm厚に切断した試験用ゲル
プランジャー:直径8mmの円柱型
圧縮速度:1mm/sec
圧縮率:99%
(式)破断強度(N/cm2)=(破断荷重)/(プランジャーの面積)]
[試験用ゲルをケーシングのまま、常温(20℃)で15時間保存した後、ケーシングを含めた全重量を測定する。ゲルを取出し、ゲルを取り除いたあとのケーシングの重量を測定する。全重量からケーシングの重量を除くことでゲルの重量を測定し、全重量からゲルの重量とケーシングの重量とを除くことで離水量を測定する。離水率は以下の式に基づき計算し、3サンプル以上の平均値で求める。
(式) 離水率(%)=(離水量/ゲル重量)×100]
なお、本明細書では、特に断りがない場合は、離水率は、3サンプルの平均値を示す。
[家庭用ミキサーを用いて、水392gとカードラン8gを攪拌後、減圧下(10mmHg以下)で脱気し、分散液を得る。得られた分散液をケーシングチューブ(直径30mm、長さ150mm)に充填する。ケーシングに充填された分散液を沸騰水で30分間加熱し、冷却することで、試験用ゲルを得る。]。
塩、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等の重合リン酸塩、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、サポニン、カゼインナトリウム、キサンタンガム、サイリウムシードガム、カルボキシメチルセルロース等の乳化剤又は乳化安定剤、プロピオン酸、ソルビン酸、安息香酸等の保存剤、亜硝酸ナトリウム等の発色剤等を挙げることができ、飲食品に含有可能な種々の成分を含有させることができる。
製品名『カードラン』(MCフードスペシャリティーズ株式会社製 アルカリ溶解粘度610mPa・s)に対して、酵素(グルカナーゼ)を反応させ、酵素失活後、遠心分離後、乾燥減量が10%以下になるまで乾燥し、試作品カードランを得た。上記酵素分解の反応時間を調整することで、アルカリ溶解粘度39.7mPa・sから189.9mPa・sまでの各試験品のカードランを作成した。上記試験品のカードランの、ゲル強度、離水率、ゲルの状態、および加熱耐性、冷凍解凍耐性、を調べた。
結果を表1に示す。コントロールは、酵素分解を行わなかったカードランを用いた。アルカリ粘度、ゲル強度、離水率、の測定方法は、上記、明細書に定義した測定方法によった。ゲルの状態は、常温(20℃)で15時間保存した後に、ケーシングから取出し、その様子を観察した。加熱耐性は、作成した試験用ゲルをケーシングごと、スチームコンベクションオーブンで100℃、10分間加熱して、とりだしたときの状態から、また、冷凍解凍耐性は、−20℃以下で、12時間以上保存後、流水解凍し、その様子を、以下の基準で、分類した。
◎:ゲルの状態をよく保っている。
○:ゲルの状態をほぼ保っているが加熱による液状化が若干みられる。
×:加熱によりゲルの状態を保てなくなっている。
◎:ゲルの状態をよく保っている。
○:ゲルの状態をほぼ保っているが冷凍による液状化が若干みられる。
×:冷凍によりゲルの状態を保てなくなっている。
カードラン無添加区、及び、実施例1で調製した試作品2、試作品5の改質カードラン、と実施例1のコントロールで用いたカードラン(コントロール カードラン)を用いて、表2の配合で、ドレッシング様調味料を調製した。配合の原材料をビーカーに入れ、撹拌・混合し、85℃達温まで加熱した。その後、冷却し、ドレッシング様の調味料を調製した。
実施例1の試作品5の改質カードランを用いて、ゼリーを調製した。表4の配合の原材料を用いて、撹拌・混合後、容器に充填し、密閉し、95℃15分で加熱し、その後冷却した。冷却したゼリーを、冷凍し、その後、解凍したところで、外観を確認した。比較のための、実施例1で用いた酵素分解を行わなかったカードラン(コントロール カードラン)、寒天、卵白、およびジェランガムを用いて表4の配合で、ゼリーを、同様に調製した。その結果を表5に示す。
実施例3で調製し、ゼリーの形状を保っていたゼリー1〜3を用いて、かたさ応力を測定した。かたさ応力は、クリープメータ(株式会社山電製)を用いて、かたさ応力を測定した。測定時の試料の温度は20±2℃とした。ゼリー1〜3の試料を直径20mm、高さ8mmの樹脂製プランジャーにて圧縮速度10mm/秒、厚さの30%まで圧縮し、値を測定した。その値をかたさ応力とした。
実施例1で調製した試作品5の改質カードランを2重量%用いて、3分粥を調製した。とろみがあり、飲み込みやすい食感だった。
実施例3に記載のゼリー1〜3を1ヶ月間冷凍保存した。保存後、各サンプルを流水解凍し、それぞれ25℃及び65℃の恒温槽で90分間保温した。
なお、65℃は一般的に食品を保温保管する際に最低必要とされる温度であり、25℃は保温後の時間経過により冷めた際の状態を想定して設定した温度である。保温後、外観評価と官能評価を行った。
外観評価の評価基準を以下に示す:
◎:ゲルの状態をよく保っている。
○:ゲルの状態をほぼ保っているが、熱による液状化が若干みられる。
×:熱によりゲルの状態を保てなくなっている。
結果を表6に示す。
Claims (4)
- カードランからなる増粘多糖類を、下記アルカリ溶解粘度測定法(1)として定義されるB型粘度計を用いたアルカリ溶解粘度測定法により測定した場合に、アルカリ溶解粘度が、45mPa・s〜150mPa・sとなるように調製して得られた改質カードラン増粘多糖類;
アルカリ溶解粘度測定法(1):[100mLのトールビーカーに、水分含量10%以下のサンプルカードランを3g秤量し、純水50mLを加え、30分間撹拌し、次に、1.2Nの水酸化ナトリウム水溶液50mLを加え、30分間撹拌し、撹拌完了後、25℃10分間、水浴静置し、水浴のまま、B型粘度計にて、回転数30rpmで、粘度を測定したときの粘度をアルカリ溶解粘度とする]測定法。 - カードランからなる増粘多糖類の調製が、カードランのアルカリ分解或いは酸分解、又は酵素分解によるものである、請求項1に記載の改質カードラン増粘多糖類。
- カードランからなる増粘多糖類の製造方法において、下記アルカリ溶解粘度測定法(1)として定義されるB型粘度計を用いたアルカリ溶解粘度測定法により測定した場合に、アルカリ溶解粘度が、45mPa・s〜150mPa・sとなるように調製することを特徴とする改質カードラン増粘多糖類の製造方法;
アルカリ溶解粘度測定法(1):[100mLのトールビーカーに、水分含量10%以下のサンプルカードランを3g秤量し、純水50mLを加え、30分間撹拌し、次に、1.2Nの水酸化ナトリウム水溶液50mLを加え、30分間撹拌し、撹拌完了後、25℃10分間、水浴静置し、水浴のまま、B型粘度計にて、回転数30rpmで、粘度を測定したときの粘度をアルカリ溶解粘度とする]測定法。 - カードランからなる増粘多糖類において、下記アルカリ溶解粘度測定法(1)として定義されるB型粘度計を用いたアルカリ溶解粘度測定法により測定した場合に、アルカリ溶解粘度が、45mPa・s〜150mPa・sとなるように調製することを特徴とするカードランからなる増粘多糖類のゲル強度及び/又は保水性の改良方法;
アルカリ溶解粘度測定法(1):[100mLのトールビーカーに、水分含量10%以下のサンプルカードランを3g秤量し、純水50mLを加え、30分間撹拌し、次に、1.2Nの水酸化ナトリウム水溶液50mLを加え、30分間撹拌し、撹拌完了後、25℃10分間、水浴静置し、水浴のまま、B型粘度計にて、回転数30rpmで、粘度を測定したときの粘度をアルカリ溶解粘度とする]測定法。
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