JP6614444B2 - 橋桁積雪防止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、橋桁の橋側歩道上に大量の積雪があった場合でも、橋桁が橋脚から浮き上がることを防止できる橋桁積雪防止構造に関する。
橋脚上に設置された橋桁には点検用の橋側歩道が設置されており、この橋側歩道には、冬季において大量の雪が降り積もることがある。
例えば、以下の非特許文献1に示されるように、2014年3月13日、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線である北上線・大荒沢橋桁において、橋側歩道に降り積もった雪の重みにより、橋桁が橋脚から浮き上がる事象が生じている。
具体的に説明すると、図4(A)及び(B)に示されるように、一般の橋桁1は、コンクリートの橋脚2上に支承部3(3A・3B)を介して設置されている。該支承部3は鉄道レールRの幅方向に沿い一定の間隔をおいて設けられているものであって、一方側の支承部3(3A)にて、橋桁1の脚部1Aを支持し、かつ他方側の支承部3(3B)にて、橋桁1の脚部1Bを支持している。
また、このような橋桁1には橋側歩道4が設けられており、該橋側歩道4を介して作業員の通行又は作業員による橋桁点検などが行われる。
「北上線大荒沢橋りょう 雪荷重による変状とその対策」著作:佐々木勝法,藤田恭弘,山口愼:Structural engineering data (45), 38-41, 2015-05 東日本旅客鉄道株式会社構造技術センター発行
以上のように構成された橋桁1では、図5(A)及び(B)に示されるように、側方に設置された橋側歩道4に大量の雪(符号Sで示す)が降り積もった場合には、橋桁1の歩道側に位置する支承部3(3A)を中心とする転倒モーメントが発生し(矢印Mで示す)、外側の支承部3(3B)を橋脚2から浮き上がらせようとする(矢印Fで示す)。また、ここで発生した浮き上がりを符号fで示す。
そして、上記のような橋桁1においては、図5(B)に示されるように、転倒モーメントMの発生に伴う橋脚2の脚部1Bの浮き上がりを防止するために、該脚部1Bを支持する外側の支承部3(3B)に、アンカーボルト5を打ち込むといった対策がなされている。
しかしながら、上記橋桁1では、予測を超える大量の降雪により、過大な転倒モーメントMが橋脚2にかかった場合には、アンカーボルト5が曲がるなどの変形が生じ、新たな安全策の提案が期待されていた。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、橋桁の橋側歩道上に大量の積雪があった場合でも、橋脚の支承部を保護して該橋桁が橋脚から浮き上がることを確実に防止できる橋桁積雪防止構造を提供する。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明は、橋脚上に支承部を介して設置された橋桁の橋側歩道に設けられる橋桁積雪防止構造であって、前記橋桁の側部に傾斜可能に連結された橋側歩道と、該橋側歩道の床板材を予め定められた荷重を越えるまで水平姿勢に支持する支持機構とを有することを特徴とする。
より具体的には、橋脚上に支承部を介して設置された橋桁の橋側歩道に設けられる橋桁積雪防止構造であって、前記橋側歩道は、前記橋桁の上側部にて水平に設けられてその上面にて歩行が可能な床板材と、該床板材の先端側と該床板材の下方に位置する前記橋桁の下側部との間にて斜めに設けられて該床板材を下方から支持する腕材と、を有し、前記床板材はその基端部と前記橋桁との間にある第1水平軸を中心として回転可能に設けられており、前記腕材は、前記床板材の先端側及び前記橋桁の下側部の各連結部が、第2及び第3水平軸を中心としてそれぞれ回転自在に設けられるとともに、これら連結部間の距離が、前記床板材にかかる荷重に応じて変更可能な長さ調整手段を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、橋側歩道に所定以上の荷重が加わった場合に前記床板材を傾斜させることにより、積もった雪を排除することができる。
詳細には、腕材に、床板材の先端側及び橋桁の下側部の各連結部間の距離を、床板材にかかる荷重に応じて変更可能とする長さ調整手段を設置したので、該床板材上に大量の積雪があり、該床板材に多大な荷重がかかった場合には、当該長さ調整手段により腕材の長さが縮小される。
このとき、床板材及び腕材がそれぞれの連結部にある第1〜第3水平軸を中心に回転しつつ、長さ調整手段により腕材の長さが縮小されることで、該腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置となるように角度変更することができる。
その結果、本発明では、床板材上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置に角度変更できることから、該床板材上に積もった大量の雪を落下させることができ、橋脚からの橋桁浮き上がりを防止して、該橋桁の安全性を高めることができる。
また本発明は、前記長さ調整手段は、前記床板材上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小するダンパーから構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、材上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小するダンパーにより、腕材の長さが縮小されることで、該腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置となるように角度変更することができる。
これにより、床板材上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置に角度変更して、該床板材上に積もった大量の雪を落下させることができ、その結果、橋脚からの橋桁浮き上がりを防止して、該橋桁の安全性を高めることができる。
また本発明は、前記ダンパーは前記床板材上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小する空気式ダンパーであることを特徴とする。
上記の構成によれば、床板材上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小する空気式ダンパーを使用することにより、特別に内部流体の流れを制御するための弁機構を付加する必要がなく、全体構成を簡略化することができる。
また本発明は、前記長さ調整手段は、前記腕材を構成する一対のリンク材と、これら一対のリンク材の接続部に設けられかつ該リンク材を回転自在に支持する水平軸からなる連結ピンを有し、前記連結ピンは、前記床板材を介して前記リンク材の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に、該リンク材の回転を許容するトルクリミッタを有することを特徴とする。
上記の構成によれば、一対のリンク材の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に該リンク材の回転を許容するトルクリミッタを連結ピンに有する構成とした。これにより、多量の積雪により床板材上に荷重がかかって、腕材を構成しているリンク材の接続部に一定値以上の回転トルクが加わった場合に、該リンク材の回転が許容される。
その結果、本発明では、床板材上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置に角度変更でき、該床板材上に積もった大量の雪を落下させることができ、橋脚からの橋桁浮き上がりを防止して、該橋桁の安全性を高めることができる。
また本発明は、前記長さ調整手段は、前記腕材を構成する一対のリンク材と、これら一対のリンク材の接続部に設けられかつ該リンク材を回転自在に支持する水平軸からなる連結ピンと、該リンク材の接続部に設けられて該リンク材を直線状に保持する廻り止め片と、から構成され、前記廻り止め片は、前記リンク材の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に剪断破断されて、該リンク材の回転を許容することを特徴とする。
上記の構成によれば、腕材を構成する一対のリンク材の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に剪断破断されて、該リンク材の回転を許容する廻り止め片を有する構成した。
これにより、多量の積雪により床板材上に荷重がかかって、腕材を構成しているリンク材の接続部に一定値以上の回転トルクが加わった場合に、廻り止め片が剪断破断されて該リンク材の回転が許容される。
その結果、本発明では、床板材上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置に角度変更でき、該床板材上に積もった大量の雪を落下させることができ、橋脚からの橋桁浮き上がりを防止して、該橋桁の安全性を高めることができる。
また本発明は、前記支承部には前記橋脚からの橋桁の浮き上がりを防止するアンカーボルトが締結されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、橋桁の支承部に橋脚からの該橋桁の浮き上がりを防止するアンカーボルトが締結されているので、上述した長さ調整手段と併用することで橋桁の安全性をさらに高めることができる。
また本発明は、前記橋桁には、前記橋脚からの前記橋桁の浮き上がりを測定するセンサと、該センサの検出値に応じてアラームを出力する警報手段と、が具備されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、センサでの検出値に基づく警報手段からのアラームを参照することで、橋桁の橋側歩道を歩行する作業者にいち早く危険を報知することができる。そして、当該アラームによる危険報知を、上述した長さ調整手段と併用することで橋桁の安全性をさらに高めることができる。
本発明によれば、床板材上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材により支持される床板材を水平位置から傾斜位置に角度変更できることから、該床板材上に積もった大量の雪を落下させることができ、その結果、橋脚からの橋桁浮き上がりを防止して、該橋桁の安全性を高めることができる。
本発明の第1実施形態を示す図であって、(A)は鉄道レールの幅方向に切断した概略構成図、(B)は支承部を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る長さ調整手段を示す図であって、(A)は積雪荷重がかかっていない場合の図、(B)は積雪荷重がかかって板部材が傾斜した場合の図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る長さ調整手段を示す図であって、(A)は積雪荷重がかかっていない場合の図、(B)は積雪荷重がかかって板部材が傾斜した場合の図である。 従来の橋桁に係る図であって、(A)は積雪荷重がかかっていない場合の図、(B)は支承部を示す図である。 従来の橋桁に係る図であって、(A)は積雪荷重がかかって板部材が傾斜した場合の図、(B)は支承部を示す図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1(A)及び(B)を参照して説明する。
図1(A)に符号10で示すものはコンクリート製の橋脚であって、該橋脚10上には、支承部11(11A・11B)を介して設置された橋桁12が設置されている。
この橋桁12は、鉄道レールRの幅方向に沿い一定の間隔をおいて設けられた脚部13(13A・13B)を有するものであって、これら脚部13(13A・13B)は、鉄道レールRの長さ方向に沿い複数対設置されている。
また、これら橋桁12の脚部13において、一方の脚部13Aはコンクリートの橋桁12上に支承部11Aを介して設置され、かつ他方の脚部13Bはコンクリートの橋桁12上に支承部11Bを介して設置されている。
また、橋桁12の一方側に位置する脚部13Aには橋側歩道15が設けられており、該橋側歩道15を経由して作業員の通行又は作業員による橋桁点検などが行われるようになっている。
橋側歩道15は、橋桁12の上側部にて水平(通常位置である場合)に設けられてその上面にて歩行が可能な床板材16と、該床板材16の先端側と該床板材16の下方に位置する橋桁12の下側部との間にて斜めに設けられて該床板材16を下方から支持する腕材17と、を有する。
また、図1(B)に示されるように、橋桁12の他方側の脚部13Bに位置する支承部11Bには、アンカーボルト14が設けられている。
このアンカーボルト14は、橋桁12の支承部11Bを貫通して橋脚10に螺合されるものであって、これにより橋桁12を構成している他方側の脚部13Bの浮き上がりを防止しつつ該脚部13Bを橋脚10上に強固に固定する。
次に、橋側歩道15と橋桁12との間に設置される橋桁積雪防止構造体100について説明する。
床板材16はその基端部と橋桁12の間の連結部にある第1水平軸20を中心として回転可能に設けられているものであって、通常は図1(A)に示される水平位置に配置されている。なお、この床部材15の第1水平軸20は、橋桁12における脚部13Aの上側部に配置されている。
腕材17は、床板材16の先端側及び橋桁12の下側部に位置する各端部の連結部が、第2水平軸21及び第3水平軸22を中心としてそれぞれ回転自在に設けられるものであって、該腕材17の途中には、長さ調整手段となるダンパー23が設けられている。
このダンパー23は、床板材16上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小するものであって、第2水平軸21及び第3水平軸22がある連結部間の距離Lを、床板材16にかかる荷重に応じて変更する。例えば、該ダンパー23において、直上の床板材16に1平方メートル当たり1トン以上の重量がかかった場合に縮小する設定としておき、通常の作業員の歩行では縮小しない安全設計としておく。
そして、このような設定により、床板材16上にて多量の積雪(例えば、直上の床板材16に1平方メートル当たり1トン以上の積雪)が発生した場合においては、ダンパー23が縮小して、腕材17により支持される床板材16を矢印a方向に回転させ、該床板材16を水平位置から傾斜位置に角度変更できる。
これによって、床板材16上に積もった大量の雪を、傾斜した床板材16の表面を滑らせて落下させることができ、その結果、橋脚10からの橋桁12の浮き上がり、特に、床板材15の反対側に位置する橋桁脚部13Bの浮き上がりを防止して、該橋桁12の安全性を高めることができる。
なお、ダンパー23として空気ダンパーが使用されるが、これに限定されず、外部から電磁弁を介して油圧を供給可能な油圧式ダンパーなどを使用しても良い。また、ダンパー23として油圧式のものを使用することで、電磁弁及び切替弁を適宜切り替えることにより、該ダンパー23を伸長させて、傾斜した床板材16を水平となるように復元しても良い。
また、橋桁12には、図1(B)に示されるように、橋脚10からの該橋桁12の脚部13Bの浮き上がりを検出する変位計、あるいは、床板材やダンパーの歪みを検出する歪ゲージ等のセンサ30と、該センサ30の検出値に応じてアラームを出力する警報手段31と、を具備しても良い。ここで、警報手段31としてはアラーム音を出力するスピーカー、アラーム表示を行うLED表示板などが使用される。
そして、この警報手段31からのアラームを聞くことで、橋桁12の橋側歩道15を歩行する作業者にいち早く危険を報知することができる。また、このセンサ30での検出値を利用して、油圧式ダンパーを使用した場合にその電磁弁の開閉を行うようにしても良い。
以上詳細に説明したように本実施形態に示される橋桁積雪防止構造体100によれば、腕材17に、床板材16の先端側及び橋桁12下側部の各連結部間の距離Lを、床板材16にかかる荷重に応じて変更可能とするダンパー23を設置したので、該床板材16上に大量の積雪があり、該床板材16に多大な荷重がかかった場合には、当該ダンパー23により腕材17の長さが縮小される。
このとき、床板材16及び腕材17がそれぞれの連結部にある第1〜第3水平軸20〜22を中心に回転しつつ、ダンパー23により腕材17の長さが縮小されることで、該腕材17により支持される床板材16を水平位置から傾斜位置となるように角度変更することができる。
すなわち、本実施形態に示される橋桁積雪防止構造体100では、床板材16上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材17により支持される床板材16を水平位置から傾斜位置に角度変更できることから、該床板材16上に積もった大量の雪を落下させることができ、その結果、橋脚10からの橋桁12浮き上がりを防止して、該橋桁12の安全性を高めることができる。
また、本実施形態に示される橋桁積雪防止構造体100では、床板材16の反対側に位置する支承部11Bには橋脚10からの橋桁12の浮き上がりを防止するアンカーボルト14が締結されているので、上述したダンパー23と併用することで橋桁12の安全性をさらに高めることができる。
また、本実施形態に示される橋桁積雪防止構造体100では、橋脚10からの橋桁12の浮き上がりを測定するセンサ30と、該センサ30の検出値に応じてアラームを出力する警報手段31と、をさらに具備することで、橋桁12の橋側歩道15を歩行する作業者にいち早く危険を報知することができる。そして、当該アラームによる危険報知を、上述したダンパー23と併用することで橋桁12の安全性をさらに高めることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図2(A)(B)及び図3(A)(B)を参照して説明する。
この第2実施形態に示される橋桁積雪防止構造体101が、第1実施形態に示される橋桁積雪防止構造体100と構成を異にする点は、長さ調整手段の構成にある。
すなわち、第1実施形態の橋桁積雪防止構造体100ではダンパー23により長さ調整手段を構成したが、第2実施形態の橋桁積雪防止構造体101では、図2(A)及び(B)に示されるように、長さ調整手段40を、腕材41を形成する一対のリンク材42と、これら一対のリンク材42の接続部に設けられかつ該リンク材42を回転自在に支持する水平軸からなる連結ピン43と、から構成している。
ここで、連結ピン43として、床板材16を介してリンク材42の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合(例えば、直上の床板材16に1平方メートル当たり1トン以上の重量がかかった場合)に、内部の係合が外れて該リンク材42の回転を許容するトルクリミッタ43Aを備えた回転軸43Bが採用されている。
このトルクリミッタ43Aは、外環部材の内側に回転自在に挿入した回転軸43Bと同軸の内輪に、その外径面を締め付けるコイルばねを装着した構成とされ、リンク材42を回転させようとするトルクが一定値以下であれば内輪がコイルばねの緊縛力により回転せず、また、内輪に加わるトルクが一定値以上になると(積雪により過大な転倒トルクが生じた場合)、コイルばねの緊縛力の減少により内輪が回転するものである。
その結果、本実施形態の橋桁積雪防止構造体101では、一対のリンク材42からなる腕材41の接続部に、トルクリミッタ43Aを有する連結ピン43を採用することで、床板材16上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材17により支持される床板材16を水平位置から傾斜位置となるように角度変更することができる(図2(A)〜図2(B)参照)。
そして、このような床板材16の傾斜によって、該床板材16上に積もった大量の雪を落下させることができ、橋脚10からの橋桁浮き上がりを防止して、該橋桁12の安全性を高めることが可能となる。
なお、図2(A)〜図2(B)において符号44は一対のリンク材42からなる腕材41を水平位置で保持し、かつ上方側への回転を規制するストッパである。
また、第2実施形態に示される橋桁積雪防止構造体101において、トルクリミッタ43Aを用いた長さ調整手段40に代えて、図3(A)及び(B)に示されるように、規制手段となる廻り止め片を用いた長さ調整手段50を用いても良い。
この長さ調整手段50は、腕材51を形成する一対のリンク材52と、これら一対のリンク材52の接続部に設けられかつ該リンク材52を回転自在に支持する水平軸からなる連結ピン53と、該リンク材52の接続部下方に位置して該リンク材52を直線状に保持する廻り止め片54と、から構成されている。
廻り止め片54は、図3(A)〜図3(B)に示されるようにリンク材52の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に剪断破断されて、該リンク材52の回転を許容するものである。
そして、以上のように構成された長さ調整手段50では、多量の積雪により床板材16上に荷重がかかって、腕材17を構成しているリンク材52の接続部に一定値以上の回転トルクが加わった場合に、廻り止め片54が剪断破断されて該リンク材52の回転が許容される。
その結果、床板材16上にて多量の積雪が発生した場合において、腕材17により支持される床板材16を水平位置から傾斜位置となるように角度変更することができ(図3(A)〜図3(B)参照)、該床板材16上に積もった大量の雪を落下させることができ、橋脚10からの橋桁12浮き上がりを防止して、該橋桁12の安全性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明は、橋桁の橋側歩道上に大量の積雪があった場合でも、橋桁が橋脚から浮き上がることを防止できる橋桁積雪防止構造に関する。
10 橋脚
11(11A・11B) 支承部
12 橋桁
13(13A・13B) 脚部
14 アンカーボルト
15 橋側歩道
16 床板材
17 腕材
20 第1水平軸
21 第2水平軸
22 第3水平軸
23 ダンパー
30 センサ
31 警報手段
40 長さ調整手段
41 腕材
42 リンク材
43 連結ピン
50 長さ調整手段
51 腕材
52 リンク材
53 連結ピン
54 廻り止め片
100 橋桁積雪防止構造
101 橋桁積雪防止構造

Claims (7)

  1. 橋脚上に支承部を介して設置された橋桁の橋側歩道に設けられる橋桁積雪防止構造であって、
    前記橋桁の側部に傾斜可能に連結された橋側歩道と、
    該橋側歩道の床板材を予め定められた荷重を越えるまで水平姿勢に支持する支持機構と、
    を有し、
    前記橋側歩道は、前記橋桁の上側部にて水平に設けられてその上面にて歩行が可能な床板材と、該床板材の先端側と該床板材の下方に位置する前記橋桁の下側部との間にて斜めに設けられて該床板材を下方から支持する腕材と、を有し、
    前記床板材はその基端部と前記橋桁との間にある第1水平軸を中心として回転可能に設けられており、
    前記腕材は、前記床板材の先端側及び前記橋桁の下側部の各連結部が、第2及び第3水平軸を中心としてそれぞれ回転自在に設けられるとともに、これら連結部間の距離が、前記床板材にかかる荷重に応じて変更可能な長さ調整手段を有することを特徴とする橋桁積雪防止構造。
  2. 前記長さ調整手段は、前記床板材上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小するダンパーから構成されることを特徴とする請求項1に記載の橋桁積雪防止構造。
  3. 前記ダンパーは前記床板材上に一定値以上の荷重がかかった場合に縮小する空気式ダンパーであることを特徴とする請求項2に記載の橋桁積雪防止構造。
  4. 前記長さ調整手段は、前記腕材を構成する一対のリンク材と、これら一対のリンク材の接続部に設けられかつ該リンク材を回転自在に支持する水平軸からなる連結ピンを有し、
    前記連結ピンは、前記床板材を介して前記リンク材の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に、該リンク材の回転を許容するトルクリミッタを有することを特徴とする請求項1に記載の橋桁積雪防止構造。
  5. 前記長さ調整手段は、前記腕材を構成する一対のリンク材と、これら一対のリンク材の接続部に設けられかつ該リンク材を回転自在に支持する水平軸からなる連結ピンと、該リンク材の接続部に設けられて該リンク材を直線状に保持する廻り止め片と、から構成され、
    前記廻り止め片は、前記リンク材の接続部に一定値以上の回転トルクがかかった場合に剪断破断されて、該リンク材の回転を許容することを特徴とする請求項1に記載の橋桁積雪防止構造。
  6. 前記支承部には前記橋脚からの橋桁の浮き上がりを防止するアンカーボルトが締結されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の橋桁積雪防止構造。
  7. 前記橋桁には、前記橋脚からの前記橋桁の浮き上がりを測定するセンサと、該センサの検出値に応じてアラームを出力する警報手段と、が具備されていることを特徴とする請求項6に記載の橋桁積雪防止構造。
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