JP6614329B2 - 帯域阻止フィルタおよび複合フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、所定周波数帯域の信号の通過を阻止する帯域阻止フィルタ、および、帯域阻止フィルタを含む複合フィルタに関する。
従来、複数の共振子を有し、それぞれの共振子を直列および並列に接続した複合フィルタが知られている。
この複合フィルタの一種として、特許文献1には、一対の櫛歯電極からなる複数の弾性表面波共振子を、それぞれ直列および並列に接続した帯域通過フィルタが開示されている。
特開2010−109694号公報
特許文献1に記載された帯域通過フィルタでは、共振子を並列接続してトラップを構成し減衰量を確保しているが、単に共振子を並列接続するだけでは減衰域の帯域幅を広くできないという問題がある。
そこで、本発明は、並列接続した複数の共振子の共振周波数をずらすことによって、帯域外減衰量を大きく、すなわち、阻止帯域幅を広くすることのできる帯域阻止フィルタ、および、帯域阻止フィルタを用いた複合フィルタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る帯域阻止フィルタは、複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、前記複数の並列共振子は、第1の並列共振子と、前記第1の並列共振子よりも高い共振周波数を有する第2の並列共振子とを備え前記第1の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC1、前記端部における前記複数の電極指のピッチをE1とし、前記第2の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC2とした場合、E1<C2<C1である。
このように、IDT電極の中央部における電極指のピッチと、端部における電極指のピッチとを異ならせることで、IDT電極の中央部の波長と端部の波長とを異ならせることができる。これにより、並列共振子の周波数特性において共振周波数が異なる複数の共振点が得られる。その結果、複数の並列共振子で構成される帯域阻止フィルタにおいて、阻止帯域幅を広くすることができる。
また、これによれば、第1の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域と、第2の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域とを一部重なり合わせることができる。これにより、第1の並列共振子および第2の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
また、前記中央部における前記複数の電極指のピッチよりも、前記端部における前記複数の電極指のピッチを小さくしてもよい。
このように、IDT電極の中央部における電極指のピッチよりも、端部における電極指のピッチを小さくすることで、IDT電極の中央部の波長よりも端部の波長を短くすることができる。これにより、並列共振子の周波数特性において、中央部の電極指のピッチにもとづく低周波側の共振点、および、端部の電極指のピッチにもとづく高周波側の共振点という、共振周波数が異なる複数の共振点が得られる。その結果、複数の並列共振子で構成される帯域阻止フィルタにおいて、低周波側の共振点から高周波側の共振点にかけての阻止帯域幅を広くすることができる。
また、さらに、前記第2の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE2とした場合、E2<E1であってもよい。
これによれば、第1の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域と、第2の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域とによる周波数特性の山と谷との相殺を適切に行うことができる。これにより、第1の並列共振子および第2の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る帯域阻止フィルタは、複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、前記複数の並列共振子を、より低い共振周波数を有する順に、第kの並列共振子、第(k+1)の並列共振子、・・・第nの並列共振子(k、nは自然数、ただし2≦k<n)とし、前記第kの並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをCk、前記端部における前記複数の電極指のピッチをEkとし、前記第(k+1)の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC(k+1)とした場合、Ek<C(k+1)<Ckである。
これによれば、3つ以上の並列共振子それぞれの複数の共振点に挟まれる帯域を一部重なり合わせることができる。これにより、3つ以上の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
また、さらに、前記第(k+1)の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE(k+1)とした場合、E(k+1)<Ekであってもよい。
これによれば、3つ以上の並列共振子により構成される帯域阻止フィルタにおいて、複数の共振点に挟まれる帯域の周波数特性の山と谷との相殺を適切に行うことができる。これにより、3つ以上の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る帯域阻止フィルタは、複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、前記複数の並列共振子は、第1の並列共振子と、前記第1の並列共振子よりも低い共振周波数を有する第2の並列共振子とを備え、前記第1の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC1、前記端部における前記複数の電極指のピッチをE1とし、前記第2の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC2とした場合、E1>C2>C1である。
これによれば、第1の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域と、第2の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域とを一部重なり合わせることができる。これにより、第1の並列共振子および第2の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
また、前記中央部における前記複数の電極指のピッチよりも、前記端部における前記複数の電極指のピッチを大きくしてもよい。
このように、IDT電極の中央部における電極指のピッチよりも、端部における電極指のピッチを大きくすることで、IDT電極の中央部の波長よりも端部の波長を長くすることができる。これにより、並列共振子の周波数特性において、中央部の電極指のピッチにもとづく高周波側の共振点、および、端部の電極指のピッチにもとづく低周波側の共振点という共振周波数が異なる複数の共振点が得られる。その結果、複数の並列共振子で構成される帯域阻止フィルタにおいて、低周波側の共振点から高周波側の共振点にかけての阻止帯域幅を広くすることができる。
また、さらに、前記第2の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE2とした場合、E2>E1であってもよい。
これによれば、第1の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域と、第2の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域との周波数特性の山と谷との相殺を適切に行うことができる。これにより、第1の並列共振子および第2の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る帯域阻止フィルタは、複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、前記複数の並列共振子を、より高い共振周波数を有する順に、第kの並列共振子、第(k+1)の並列共振子、・・・第nの並列共振子(k、nは自然数、ただし、2≦k<n)とし、前記第kの並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをCk、前記端部における前記複数の電極指のピッチをEkとし、前記第(k+1)の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC(k+1)とした場合、Ek>C(k+1)>Ckである。
これによれば、3つ以上の並列共振子の複数の共振点に挟まれる帯域を一部重なり合わせることができる。これにより、3つ以上の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
また、さらに、前記第(k+1)の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE(k+1)とした場合、E(k+1)>Ekであってもよい。
これによれば、3つ以上の並列共振子により構成される帯域阻止フィルタにおいて、複数の共振点に挟まれる帯域の周波数特性の山と谷との相殺を適切に行うことができる。これにより、3つ以上の並列共振子の周波数特性における山と谷とを一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタを得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る複合フィルタは、帯域通過フィルタと、前記帯域通過フィルタに接続された前記帯域阻止フィルタとを備える。
これによれば、阻止帯域幅を広くできる複合フィルタを得ることができる。
本発明に係る帯域阻止フィルタおよび複合フィルタは、阻止帯域幅を広くすることができる。
図1は、比較例における複合フィルタ、および、複合フィルタに用いられる帯域阻止フィルタの概要図である。 図2の(a)は比較例における帯域阻止フィルタを構成する並列共振子の周波数特性を示す図であり、(b)は比較例における帯域阻止フィルタの周波数特性を示す図である。 図3は、実施の形態1に係る複合フィルタ、および、複合フィルタに用いられる帯域阻止フィルタの概要図である。 図4の(a)は実施の形態1に係る帯域阻止フィルタを構成する並列共振子を模式的に表す平面図であり、(b)は、A−A断面図である。 図5の(a)は実施の形態1に係る並列共振子の周波数特性を示す図であり、(b)は実施の形態1における帯域阻止フィルタの周波数特性を示す図である。 図6は、帯域阻止フィルタの周波数特性を説明するためのイメージ図である。 図7は、実施の形態1および比較例における複合フィルタの周波数特性を示す図である。 図8の(a)は実施の形態2に係る帯域阻止フィルタを構成する並列共振子を模式的に表す平面図であり、(b)はA−A断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例および図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさ、または大きさの比は、必ずしも厳密ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る帯域阻止フィルタは、例えば、無線通信機の回路モジュールなどにおいて、所定周波数帯域の信号の通過を阻止するために用いられる。
[帯域阻止フィルタの課題の説明]
本実施の形態に係る帯域阻止フィルタを説明する前に、従来の帯域阻止フィルタの課題について説明する。図1は、比較例における複合フィルタ100、および、複合フィルタ100に用いられる帯域阻止フィルタ103の概要図である。
比較例における複合フィルタ100は、所定周波数の信号を通過させる帯域通過フィルタ102と、所定帯域の信号の通過を阻止する帯域阻止フィルタ103とを有している。帯域通過フィルタ102の両端には、それぞれ入力端子104、出力端子105が設けられている。帯域阻止フィルタ103は、4つの並列共振子111、112、113、114により構成されている。並列共振子111〜114のそれぞれは、弾性表面波共振子により構成され、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを備えている。帯域阻止フィルタ103の一端は、帯域通過フィルタ102と出力端子105との間に接続され、他端は接地されている(図示省略)。
図2の(a)は、比較例における並列共振子111の周波数特性を示す図であり、(b)は比較例における帯域阻止フィルタ103の周波数特性を示す図である。
図2の(a)に示されるように、並列共振子111は、共振周波数である共振点11aを1つ有している。複合フィルタ100の阻止帯域幅を広げる場合は、帯域阻止フィルタ103として共振周波数の異なる複数の並列共振子111〜114を用いることが考えられる。しかし、複数の並列共振子111〜114を、それぞれの共振周波数の値が等間隔となるように設計すると、図2の(b)に示されるように、例えば、並列共振子111の共振点11aと並列共振子112の共振点12aとの間に、跳ね返り部(インピーダンスの高い方向に突き出した部分)が形成されてしまう。したがって、比較例における複合フィルタ100では、十分な阻止帯域幅を確保することができない。
本実施の形態では、阻止帯域幅を広くすることができる帯域阻止フィルタ、および、複合フィルタについて説明する。
[複合フィルタおよび帯域阻止フィルタの構成]
図3は、実施の形態1に係る複合フィルタ1、および、複合フィルタ1に用いられる帯域阻止フィルタ3の概要図である。
複合フィルタ1は、所定周波数の信号を通過させる帯域通過フィルタ2と、所定帯域の信号の通過を阻止する帯域阻止フィルタ3とを有している。帯域通過フィルタ2の両端には、それぞれ入力端子4、出力端子5が設けられている。複合フィルタ1が無線通信機の回路モジュールに用いられる場合、例えば、入力端子4はアンテナ素子またはアンテナスイッチに接続され、出力端子5はLNA(Low Noise Amplifier)に接続される。
帯域通過フィルタ2は、例えば、複数の共振子のそれぞれが直列および並列に接続されたラダー型の弾性表面波フィルタである。なお、帯域通過フィルタ2は、弾性表面波フィルタに限られず、LCフィルタであってもよい。
帯域阻止フィルタ3は、図3に示されるように、4つの並列共振子11、12、13、14により構成されている。なお、帯域阻止フィルタ3の並列共振子の数は、4つに限られず、例えば、2個以上10個以下であればよい。
並列共振子11〜14のそれぞれは、弾性表面波共振子であり、圧電基板の表面に形成されたIDT電極(Inter Digital Transducer)101を備えている。IDT電極101の両端の外側には、反射器120a、120bがそれぞれ配置されている。IDT電極101は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成されている。IDT電極101は、平面視した場合に中央部cと端部eとを有し、中央部cと端部eとで構造が異なっている。これらの構造の違いについては後述する。
帯域阻止フィルタ3の一端は、帯域通過フィルタ2と出力端子5との間に接続され、他端は接地されている(図示省略)。帯域阻止フィルタ3は、帯域通過フィルタ2を通過した所定帯域の信号成分を接地側に導くことで、出力端子5において所定帯域の信号成分が出力されることを阻止している。
[並列共振子の構成]
次に、帯域阻止フィルタ3を構成する並列共振子11〜14について説明する。ここでは4つの並列共振子11〜14のうち、並列共振子11を代表例に挙げ、並列共振子11〜14の典型的な構造を説明する。
図4の(a)は並列共振子11を模式的に表す平面図であり、(b)はA−A断面図である。
並列共振子11は、前述したように、圧電基板53と、当該圧電基板53の表面に形成されたIDT電極101とで構成されている。IDT電極101は、互いに対向する一対の櫛歯電極110a、110bで形成されている。
図4の(a)に示されるように、櫛歯電極110aは、互いに平行な複数の電極指111aと、複数の電極指111aを接続するバスバー電極112aとで構成されている。また、櫛歯電極110bは、互いに平行な複数の電極指111bと、複数の電極指111bを接続するバスバー電極112bとで構成されている。複数の電極指111aおよび111bは、弾性表面波の伝搬方向(X軸方向)と直交する方向に沿って形成されている。以下、電極指111aおよび111bを総称して呼ぶ場合は、電極指fと呼ぶ。
本実施の形態におけるIDT電極101の電極指fのデューティーは、例えば、60%である。IDT電極101の交叉幅Lは、電極指111aおよび電極指111bをX軸方向から見た場合に重複する距離であり、例えば、交叉幅L=20μmである。電極指fの対数は、例えば、IDT電極101の中央部cが51本、一方の端部eが5本、他方の端部eが5本である。ただし、電極指fの本数は、これに限られず、電極指fの全本数のうち、中央部cの本数が70〜90%を占めればよい。
また、IDT電極101は、図4の(b)に示されるように、密着層54aと主電極層54bとの積層構造となっている。密着層54aは、圧電基板53と主電極層54bの密着性を向上させるための層であり、材料として、例えば、Tiが用いられる。主電極層54bは、材料として、例えば、Cuを1%含有したAlが用いられる。主電極層54bの膜厚は、例えば、115nmである。保護層55は、IDT電極101を覆うように形成されている。保護層55は、主電極層54bを外部環境から保護する、周波数温度特性を調整する、および、耐湿性を高めるなどを目的とする層であり、例えば、二酸化ケイ素を主成分とする膜である。圧電基板53は、例えば、45°YカットX伝搬LiTaO圧電単結晶、または、圧電セラミックスからなる。
ここで、IDT電極101の中央部cにおける複数の電極指fのピッチと、端部eにおける複数の電極指fのピッチとの関係について、図4および図5を参照しつつ説明する。
図4に示されるように、複数の電極指fのピッチは、弾性表面波の伝搬方向(X軸方向)におけるIDT電極101の端部eと中央部cとで異なっている。端部eとは、弾性表面波の伝搬方向におけるIDT電極101の最外端を含む複数の電極指111a、111bで構成される部分である。また、中央部cとは、IDT電極101の端部eとは異なる部分である。弾性表面波共振子の波長は、IDT電極101を構成する複数の電極指fの繰り返しピッチで規定されるので、並列共振子11は、中央部cのピッチを反映した波長λ1、端部eのピッチを反映した波長λ2という2つの波長を有することになる。
具体的には、IDT電極101では、中央部cにおける複数の電極指fのピッチC1よりも、端部eにおける複数の電極指fのピッチE1のほうが小さい。すなわち、中央部cの波長λ1よりも端部eの波長λ2のほうが短くなっている。
そのため、図5の(a)に示されるように、並列共振子11の共振周波数帯域において2つの谷と1つの山が表れる。共振周波数における2つの谷は、並列共振子11の共振点11a、11bに相当する。2つの共振点11a、11bうちの、中央部cの電極指fのピッチにもとづく共振点11aは、端部eの電極指fのピッチにもとづく共振点11bよりも低周波側に位置している。共振周波数帯域における山の部分は、共振点11a、11bの間の跳ね返り部11cである。
例えば、狭ピッチの電極指部分を備え、2つの共振点をそれぞれ有する複数の並列共振子11、12を、共振周波数を適宜ずらして作製することで、図5の(b)に示されるように、跳ね返り部11cの高さが低く、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタ3を得ることができる。
以下、2つの共振点をそれぞれ有する複数の並列共振子11〜14の構成について説明する。
ここで、複数の並列共振子11〜14を、より低い共振周波数を有する順に、第1の並列共振子11、第2の並列共振子12、第3の並列共振子13、第4の並列共振子14とする。また、並列共振子11〜14の中央部cにおける電極指fのピッチ、および、端部eにおける電極指fのピッチを下記(1)〜(4)
(1)第1の並列共振子11の電極指の中央部cのピッチをC1、端部eのピッチをE1
(2)第2の並列共振子12の電極指の中央部cのピッチをC2、端部eのピッチをE2
(3)第3の並列共振子13の電極指の中央部cのピッチをC3、端部eのピッチをE3
(4)第4の並列共振子14の電極指の中央部cのピッチをC4、端部eのピッチをE4
に示すとおりとした場合、本実施の形態は、下記(a)〜(c)
(a) E1<C2<C1
(b) E2<C3<C2
(c) E3<C4<C3
に示す関係を有している。
なお、端部eにおける電極指fのピッチについては、下記(d)
(d) E4<E3<E2<E1
に示す関係を有している。
具体的には、電極指fのピッチは、表1に示す値となっている。
Figure 0006614329
上記(a)〜(c)に示す関係は、例えば、第1の並列共振子11の電極指fの端部eの波長λ2が、第2の並列共振子12の電極指fの中央部cの波長λ1よりも短いことを示している。これは、第1の並列共振子11の2つの共振点11a、11bに挟まれる帯域と、第2の並列共振子12の2つの共振点12a、12bに挟まれる帯域とが一部重なり合っていることを示している。
この関係を、図6を参照しつつさらに説明する。図6は、帯域阻止フィルタ3の周波数特性を説明するためのイメージ図である。
第1の並列共振子11の共振周波数帯域には、図6の(a)に示されるように、2つの共振点11a、11bと、共振点11aおよび11bの間に位置する跳ね返り部11cとが存在する。共振点11aは、中央部cの電極指fのピッチにもとづく共振周波数であり、共振点11bは、端部eの電極指fのピッチにもとづく共振周波数である。跳ね返り部11cは、2つの共振点11a、11bの間において、インピーダンスの高い方向に突き出した部分である。
第2の並列共振子12は、図6の(b)に示されるように、第1の並列共振子11よりも高い共振周波数を有する。第2の並列共振子12の共振周波数帯域には、2つの共振点12a、12bと、共振点12aおよび12bの間に位置する跳ね返り部12cとが存在する。共振点12aは、中央部cの電極指fのピッチにもとづく共振周波数であり、共振点12bは、端部eの電極指fのピッチにもとづく共振周波数である。跳ね返り部12cは、2つの共振点12a、12bの間において、インピーダンスの高い方向に突き出した部分である。
第2の並列共振子12は、共振点12aが第1の並列共振子11の跳ね返り部11cとほぼ一致するように、また、跳ね返り部12cが第1の並列共振子11の共振点11bとほぼ一致するように設計される。そのため、第1の並列共振子11と第2の並列共振子12とを並列接続すると、第1の並列共振子11の2つの共振点11a、11bに挟まれる帯域と、第2の並列共振子12の2つの共振点12a、12bに挟まれる帯域とが一部重なり合うことになる。
そのため、第1の並列共振子11と第2の並列共振子12とを並列接続した場合には、図6の(c)に示されるように、それぞれの周波数特性の山と谷が一部相殺され、跳ね返り部11c、12cの高さが低くなる。これにより、第1の並列共振子11と第2の並列共振子12とを並列接続した帯域阻止フィルタ3において、阻止帯域幅を広くすることができる。
上記では、2つの並列共振子11、12について説明したが、並列共振子を3つ以上にした場合にも同様のことがいえる。
なお、図6は、あくまでも本実施の形態の理解を助けるためのイメージ図であり、山と谷を少しずらして重ね合わせた場合のほうが、阻止帯域幅がより平坦になることもある。
図7は、実施の形態1に係る複合フィルタ1、および、比較例における複合フィルタ100の周波数特性を示す図である。
前述したように、複合フィルタ1の帯域阻止フィルタ3は、帯域通過フィルタ2と出力端子5との間に接続されている。また、複合フィルタ100の帯域阻止フィルタ103は、帯域通過フィルタ102と出力端子105との間に接続されている。
図7に示されるように、帯域通過フィルタ2、102の通過帯域よりも高周波側で比べると、本実施の形態は、比較例に比べて減衰量の大きい帯域が増えている。すなわち、本実施の形態に係る複合フィルタ1では、阻止帯域幅を広くすることができる。
[効果等]
本実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3は、複数の並列共振子11〜14を有する帯域阻止フィルタ3であって、複数の並列共振子11〜14のそれぞれは、圧電基板53と、圧電基板53の表面に形成されたIDT電極101とを有し、IDT電極101は、互いに対向する一対の櫛歯電極110a、110bで形成され、IDT電極101は複数の電極指f(111a、111b)を有し、弾性波伝搬方向におけるIDT電極101の端部eと、端部eとは異なる中央部cとで、電極指f(111a、111b)のピッチが異なる。
このように、IDT電極101の中央部cにおける電極指fのピッチと、端部eにおける電極指fのピッチとを異ならせることで、IDT電極101の中央部cの波長λ1と端部eの波長λ2とを異ならせることができる。これにより、例えば、並列共振子11の周波数特性において共振周波数が異なる複数の共振点11a、11bが得られる。その結果、複数の並列共振子11〜14で構成される帯域阻止フィルタ3において、阻止帯域幅を広げることができる。
なお、本実施の形態では、IDT電極101を、中央部cおよび端部eという2種類の電極指fのピッチで構成したが、IDT電極101の電極指fの種類は2種類に限られない。電極指fは、3種類以上の異なるピッチにより構成されていてもよい。
また、帯域阻止フィルタ3は、中央部cにおける複数の電極指fのピッチよりも、端部eにおける複数の電極指fのピッチを小さくしてもよい。
このように、IDT電極101の中央部cにおける電極指fのピッチよりも、端部eにおける電極指fのピッチを小さくすることで、中央部cの波長λ1よりも端部eの波長λ2を短くすることができる。これにより、例えば、並列共振子11の周波数特性において、中央部cの電極指fのピッチにもとづく低周波側の共振点11a、および、端部eの電極指fのピッチにもとづく高周波側の共振点11bという、共振周波数が異なる複数の共振点11a、11bが得られる。その結果、複数の並列共振子11〜14で構成される帯域阻止フィルタ3において、低周波側の共振点11aから高周波側の共振点11bにかけての阻止帯域幅を広げることができる。
なお、本実施の形態では、4つの並列共振子11〜14を例に挙げて説明したが、並列共振子の数は4つに限られない。本実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3を、並列共振子の数に限られず普遍化して表現すれば以下に示すようになる。
本実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3は、複数の並列共振子を、より低い共振周波数を有する順に、第kの並列共振子、第(k+1)の並列共振子、・・・第nの並列共振子(k、nは自然数、ただし1≦k<n)とし、第kの並列共振子の中央部cにおける複数の電極指fのピッチをCk、端部eにおける複数の電極指fのピッチをEkとし、第(k+1)の並列共振子の中央部cにおける複数の電極指fのピッチをC(k+1)とした場合、Ek<C(k+1)<Ckである。
また、さらに、第(k+1)の並列共振子の端部eにおける複数の電極指fのピッチをE(k+1)とした場合、E(k+1)<Ekである。
これによれば、複数の並列共振子それぞれの、複数の共振点に挟まれる帯域を一部重なり合わせることができる。これにより、複数の並列共振子の周波数特性の山と谷を一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタ3を得ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る帯域阻止フィルタ3は、中央部cにおける複数の電極指fのピッチよりも、端部eにおける複数の電極指fのピッチのほうが大きい。
図8の(a)は、実施の形態2における並列共振子11を模式的に表す平面図であり、(b)はA−A断面図である。
図8を参照しながら、実施の形態2におけるIDT電極101の中央部cにおける複数の電極指111a、111bのピッチと、端部eにおける複数の電極指111a、111bのピッチとの関係について説明する。
図8の(a)に示されるように、IDT電極101では、中央部cにおける複数の電極指fのピッチC1よりも、端部eにおける複数の電極指fのピッチE1のほうが大きい。すなわち、中央部cの波長λ1よりも端部eの波長λ2のほうが長くなっている。
そのため、並列共振子11の共振周波数帯域において2つの谷と1つの山が表れる。共振周波数における2つの谷は、並列共振子11の2つの共振点に相当する。2つの共振点のうちの、中央部cの電極指fのピッチにもとづく共振点は、端部eの電極指fのピッチにもとづく共振点より高周波側に位置する。
例えば、2つの共振点を有する複数の並列共振子11、12を、共振周波数を適宜ずらして作製することで、跳ね返り部が低く、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタ3を得ることができる。
以下、2つの共振点を有する複数の並列共振子11〜14の構成について説明する。
ここで、複数の並列共振子11〜14を、より高い共振周波数を有する順に、第1の並列共振子11、第2の並列共振子12、第3の並列共振子13、第4の並列共振子14とする。また、並列共振子11〜14の中央部cにおける電極指fのピッチ、および、端部eにおける電極指fのピッチを下記(1)〜(4)
(1)第1の並列共振子11の電極指の中央部cのピッチをC1、端部eのピッチをE1
(2)第2の並列共振子12の電極指の中央部cのピッチをC2、端部eのピッチをE2
(3)第3の並列共振子13の電極指の中央部cのピッチをC3、端部eのピッチをE3
(4)第4の並列共振子14の電極指の中央部cのピッチをC4、端部eのピッチをE4
に示すとおりとした場合、本実施の形態は、下記(a)〜(c)
(a) E1>C2>C1
(b) E2>C3>C2
(c) E3>C4>C3
に示す関係を有している。
なお、端部eにおける電極指fのピッチについては、下記(d)
(d) E4>E3>E2>E1
に示す関係を有している。
上記(a)〜(c)に示す関係は、例えば、第1の並列共振子11の電極指fの端部eの波長λ2が、第2の並列共振子12の電極指fの中央部cの波長λ1よりも長いことを示している。これは、第1の並列共振子11の2つの共振点に挟まれる帯域と、第2の並列共振子12の2つの共振点に挟まれる帯域とが一部重なり合っていることを示している。
これにより、第1の並列共振子11と第2の並列共振子12とを並列接続した帯域阻止フィルタ3において、阻止帯域幅を広くし、また、阻止帯域内におけるインピーダンスの高低差を低減することができる。上記では、2つの並列共振子11、12について説明したが、並列共振子を3つ以上にした場合も同様のことがいえる。
[効果等]
本実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3は、中央部cにおける複数の電極指fのピッチよりも、端部eにおける複数の電極指fのピッチを大きくしている。
このように、IDT電極101の中央部cにおける電極指fのピッチよりも、端部eにおける電極指fのピッチを大きくすることで、IDT電極101の中央部cの波長λ1よりも端部eの波長λ2を長くすることができる。これにより、例えば、並列共振子11の周波数特性において、中央部cの電極指fのピッチにもとづく高周波側の共振点、および、端部eの電極指fのピッチにもとづく低周波側の共振点という、共振周波数が異なる複数の共振点が得られる。その結果、複数の並列共振子11〜14を並列接続することで、低周波側から高周波にかけて阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタ3を得ることができる。
なお、本実施の形態では、4つの並列共振子11〜14を例に挙げて説明したが、並列共振子の数は4つに限られない。本実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3を、並列共振子の数に限られず普遍化して表現すれば以下に示すようになる。
本実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3は、複数の並列共振子を、より高い共振周波数を有する順に、第kの並列共振子、第(k+1)の並列共振子、・・・第nの並列共振子(k、nは自然数、ただし1≦k<n)とし、第kの並列共振子の中央部cにおける複数の電極指fのピッチをCk、端部eにおける複数の電極指fのピッチをEkとし、第(k+1)の並列共振子の中央部cにおける複数の電極指fのピッチをC(k+1)とした場合、Ek>C(k+1)>Ckである。
また、さらに、第(k+1)の並列共振子の端部eにおける複数の電極指fのピッチをE(k+1)とした場合、E(k+1)>Ekである。
これによれば、複数の並列共振子それぞれの、複数の共振点に挟まれる帯域を重なり合わせることができる。これにより、複数の並列共振子の周波数特性の山と谷を一部相殺し、減衰極のインピーダンスの高低差を低減するとともに、阻止帯域幅が広い帯域阻止フィルタ3を得ることができる。
(その他)
以上、本発明の実施の形態に係る帯域阻止フィルタ3および複合フィルタ1について説明したが、本発明は、上記実施の形態およびその変形例には限定されない。例えば、上記実施の形態およびその変形例に次のような変形を施した態様も、本発明に含まれ得る。
例えば、上記実施の形態では、一対の櫛歯電極110a、110bは、平面視して左右対称となっているが、左右対称に限られず、左右非対称であってもよい。例えば、櫛歯電極110bの片側最端部の電極指fを、櫛歯電極110aの片側最端部の電極指fよりも外側にして、非対称としてもよい。
また、上記実施の形態における帯域阻止フィルタ3の構造は、図4に記載された構造に限定されない。例えば、IDT電極101は、金属膜の積層構造でなく、金属膜の単層であってもよい。また、圧電基板53は、高音速支持基板と、低音速膜と、圧電膜とがこの順で積層された積層構造であってもよい。上記実施の形態では、圧電基板53として45°YカットX伝搬LiTaO単結晶を例示したが、単結晶材料はLiTaOに限定されないし、単結晶材料のカット角もこれに限定されない。
また、上記実施の形態に係る複合フィルタ1は、入力端子4と出力端子5との間に、さらに、インダクタンス素子やキャパシタンス素子が接続されていてもよい。
本発明は、所定周波数帯域の信号の通過を阻止する帯域阻止フィルタ、または、帯域阻止フィルタを含む複合フィルタとして、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。
1 複合フィルタ
2 帯域通過フィルタ
3 帯域阻止フィルタ
4 入力端子
5 出力端子
11、12、13、14 並列共振子
53 圧電基板
54a 密着層
54b 主電極層
55 保護層
101 IDT電極
110a、110b 櫛歯電極
111a、111b 電極指
112a、112b バスバー電極
120a、120b 反射器
c IDT電極の中央部
C1、C2、C3、C4 中央部における電極指のピッチ
e IDT電極の端部
f 電極指
E1、E2、E3、E4 端部における電極指のピッチ
λ1、λ2 波長

Claims (11)

  1. 複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、
    前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、
    前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、
    前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、
    前記複数の並列共振子は、第1の並列共振子と、前記第1の並列共振子よりも高い共振周波数を有する第2の並列共振子とを備え
    前記第1の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC1、前記端部における前記複数の電極指のピッチをE1とし、
    前記第2の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC2とした場合、
    E1<C2<C1
    である帯域阻止フィルタ。
  2. 前記中央部における前記複数の電極指のピッチよりも、前記端部における前記複数の電極指のピッチのほうが小さい
    請求項1に記載の帯域阻止フィルタ。
  3. さらに、
    前記第2の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE2とした場合、
    E2<E1
    である
    請求項1または2に記載の帯域阻止フィルタ。
  4. 複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、
    前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、
    前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、
    前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、
    前記複数の並列共振子を、より低い共振周波数を有する順に、第kの並列共振子、第(k+1)の並列共振子、・・・第nの並列共振子(k、nは自然数、ただし2≦k<n)とし、
    前記第kの並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをCk、前記端部における前記複数の電極指のピッチをEkとし、
    前記第(k+1)の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC(k+1)とした場合、
    Ek<C(k+1)<Ck
    である帯域阻止フィルタ。
  5. さらに、
    前記第(k+1)の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE(k+1)とした場合、
    E(k+1)<Ek
    である
    請求項に記載の帯域阻止フィルタ。
  6. 複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、
    前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、
    前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、
    前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、
    前記複数の並列共振子は、第1の並列共振子と、前記第1の並列共振子よりも低い共振周波数を有する第2の並列共振子とを備え、
    前記第1の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC1、前記端部における前記複数の電極指のピッチをE1とし、
    前記第2の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC2とした場合、
    E1>C2>C1
    である帯域阻止フィルタ。
  7. 前記中央部における前記複数の電極指のピッチよりも、前記端部における前記複数の電極指のピッチのほうが大きい
    請求項に記載の帯域阻止フィルタ。
  8. さらに、
    前記第2の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE2とした場合、
    E2>E1
    である
    請求項6または7に記載の帯域阻止フィルタ。
  9. 複数の並列共振子を有する帯域阻止フィルタであって、
    前記複数の並列共振子のそれぞれは、圧電基板と、当該圧電基板の表面に形成されたIDT電極とを有し、
    前記IDT電極は、互いに対向する一対の櫛歯電極で形成され、
    前記IDT電極は複数の電極指を有し、弾性波伝搬方向における前記IDT電極の端部と、前記端部とは異なる中央部とで、前記電極指のピッチが異なり、
    前記複数の並列共振子を、より高い共振周波数を有する順に、第kの並列共振子、第(k+1)の並列共振子、・・・第nの並列共振子(k、nは自然数、ただし2≦k<n)とし、
    前記第kの並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをCk、前記端部における前記複数の電極指のピッチをEkとし、
    前記第(k+1)の並列共振子の前記中央部における前記複数の電極指のピッチをC(k+1)とした場合、
    Ek>C(k+1)>Ck
    である帯域阻止フィルタ。
  10. さらに、
    前記第(k+1)の並列共振子の前記端部における前記複数の電極指のピッチをE(k+1)とした場合、
    E(k+1)>Ek
    である
    請求項に記載の帯域阻止フィルタ。
  11. 帯域通過フィルタと、
    前記帯域通過フィルタに接続された請求項1〜10のいずれか1項に記載の帯域阻止フィルタと
    を備える複合フィルタ。
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