以下、図1〜図8を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1および図2に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、本体ケース2と第1外装ケース3と第2外装ケース4とによって構成されている。本体ケース2は、硬質の合成樹脂からなり、その内部に補強用の金属部材2aが埋め込められた構成になっている。
第1外装ケース3は、図1および図2に示すように、軟質の合成樹脂からなり、本体ケース2の外周に、これを覆って取り付けられるように構成されている。第2外装ケース4は、軟質の合成樹脂からなり、本体ケース2の上部外周および第1外装ケース3の上部外周に、これらを覆って取り付けられるように構成されている。
腕時計ケース1の上部開口部、つまり本体ケース2の上部開口部には、図2に示すように、時計ガラス5がパッキン5aを介して取り付けられている。この場合、時計ガラス5の上面における外周縁は、図1および図2に示すように、第2外装ケース4によって覆われている。また、この腕時計ケース1の下部、つまり本体ケース2の下部には、裏蓋6が防水リング6aを介して取り付けられている。
この腕時計ケース1の内部、つまり本体ケース2の内部には、図2に示すように、時計モジュール7が押え部材8によって配置されている。時計モジュール7は、指針を駆動するための時計ムーブメントや、時刻などの情報を電気光学的に表示する表示パネルなど、時計機能に必要な各種の部品(いずれも図示せず)を備えている。押え部材8は、時計モジュール7と裏蓋6との間に配置されることにより、時計モジュール7を腕時計ケース1内に組み付けるように構成されている。
この場合、時計モジュール7と時計ガラス5との間には、図2に示すように、リング状の見切り部材12が設けられている。この見切り部材12は、その上面が外周側から内周側に向けて傾斜する傾斜面に形成され、この傾斜面に時字(図示せず)が円周方向に沿って等間隔で設けられた構成になっている。また、この見切り部材12と時計モジュール7との間には、その上方を指針が運針する第1文字板13と第2文字板14とが上下に重なった状態で配置されている。
ところで、腕時計ケース1の12時側と6時側との各側部には、図1に示すように、バンド取付部15がそれぞれ外部に突出して設けられている。また、この腕時計ケース1の3時側の側部には、スイッチ装置16が設けられており、この腕時計ケース1の2時側、4時側、8時側、および10時側の各側部には、押釦スイッチ17がそれぞれ設けられている。
スイッチ装置16は、図2および図3に示すように、腕時計ケース1の本体ケース2に設けられた貫通孔18に嵌め込まれた筒状部材20と、この筒状部材20にスライド可能に挿入されて本体ケース2の外部に突出する操作部材21と、を備えている。この場合、貫通孔18は、本体ケース2の内部側がほぼ四角形状の小径孔部18aに形成され、外部側が円形状の大径孔部18bに形成され、この大径孔部18bの外端部に座ぐり部18cが形成された構成になっている。
筒状部材20は、図2、図3、図5および図6に示すように、本体ケース2の貫通孔18の小径孔部18aに挿入する小径筒部20aと、本体ケース2の貫通孔18の大径孔部18bに挿入する中径筒部20bと、本体ケース2の外部に突出する大径筒部20cと、を有し、これらが金属や硬質の合成樹脂で一体に形成されている。
この場合、小径筒部20aは、図2、図5および図6に示すように、その外形がほぼ四角形状に形成されている。これにより、小径筒部20aは、貫通孔18のほぼ四角形状の小径孔部18aに挿入されることにより、本体ケース2に対して回転することなく取り付けられるように構成されている。この小径筒部20aは、その軸方向の長さが貫通孔18の小径孔部18aの軸方向の長さよりも長く形成され、その内端部が本体ケース2内に突出するように構成されている。
また、この小径筒部20aは、図2および図6に示すように、本体ケース2内に突出する内端部にEリングなどの抜止め部材22が取り付けられるように構成されている。これにより、小径筒部20aは、抜止め部材22が本体ケース2の内周面に当接することにより、筒状部材20が本体ケース2の外部に抜け出さないように構成されている。
中径筒部20bは、図2および図6に示すように、その外形が円形状に形成されている。この中径筒部20bは、その軸方向の長さが貫通孔18の大径孔部18bの軸方向の長さと同じ長さに形成されている。これにより、中径筒部20bは、貫通孔18の大径孔部18b内に嵌着するように構成されている。また、この中径筒部20bの外周面には、貫通孔18の大径孔部18bの内周面に圧接する複数の防水リング23がそれぞれ環状に設けられている。
さらに、大径筒部20cは、図2および図6に示すように、その外形が円形状に形成されている。この大径筒部20cは、その外径が貫通孔18の大径孔部18bの内径よりも大きく、かつ貫通孔18の座ぐり部18cの内径よりも小さく形成されている。この大径筒部20cの内端部、つまり中径筒部20bとの境界部には、貫通孔18の座ぐり部18cに配置されるフランジ部20dが設けられている。
この場合、筒状部材20の内部には、図2および図6に示すように、小径孔部20eと大径孔部20fとが設けられている。小径孔部20eは、本体ケース2内に突出する小径筒部20a内に設けられている。大径孔部20fは、小径孔部20eを除いて、小径筒部20aから大径筒部20cの外端部に亘って設けられている。
これにより、筒状部材20は、図2および図6に示すように、中径筒部20bが本体ケース2の貫通孔18の大径孔部18bに嵌着された状態で、小径筒部20aの内端部に取り付けられた抜止め部材22が本体ケース2の内周面に当接し、かつ大径筒部20cのフランジ部20dが貫通孔18の座ぐり部18cに配置されることにより、本体ケース2の貫通孔18内にその軸方向にガタツクことなく取り付けられるように構成されている。
一方、操作部材21は、図2〜図4に示すように、本体ケース2の貫通孔18に嵌め込まれた筒状部材20にスライド可能に挿入される軸部24と、この軸部24の外端部に設けられた頭部25と、を備えている。頭部25は、外側頭部25aと内側頭部25bとを備え、これら全体がほぼ円筒状に形成され、本体ケース2の外部に突出した筒状部材20の大径筒部20cの外周にスライド可能に配置されるように構成されている。
すなわち、この頭部25は、図2〜図4に示すように、本体ケース2の外部に突出した筒状部材20の大径筒部20cの外周に、これを覆った状態で、円周方向に沿って回転可能でかつ軸方向に沿ってスライド可能に配置され、本体ケース2側に位置する頭部25の内側端面が本体ケース2の外面に接離可能に接近するように構成されている。
軸部24は、図2〜図4に示すように、円筒状に形成され、筒状部材20の大径孔部20f内に、スライド可能で、かつ回転可能に挿入されている。この軸部24の外端部には、頭部25の外側頭部25aが一体に設けられている。すなわち、この軸部24は、その外径が筒状部材20の大径孔部20fの内径とほぼ同じ大きさで、軸方向の長さが大径孔部20fの軸方向の長さとほぼ同じ長さに形成されている。
この場合、軸部24の外周には、図2〜図4に示すように、複数の防水リング26が摺動可能に圧接している。これら複数の防水リング26は、筒状部材20の大径孔部20fの内周面に環状に設けられ、軸部24が筒状部材20の大径孔部20fに挿入された際に、軸部24の外周面に圧接した状態で、軸部24がスライド可能に摺動するように構成されている。
また、この軸部24の内部には、図2〜図4に示すように、連結穴27が軸部24の軸方向に沿って設けられている。この連結穴27は、本体ケース2の内部側に位置する個所に形成された断面ほぼ四角形の角孔部27aと、本体ケース2の外部側に位置する個所に形成されて角孔部24aに内接する断面円形の丸孔部27bと、を備えている。この軸部24の連結穴27には、連動部材28がスライド可能に配置されている。
この連動部材28は、図2〜図4に示すように、その外径が軸部24の連結穴27における丸孔部27bの内径よりも小さく、かつ筒状部材20の小径孔部20eの内径と同じ大きさの棒状に形成されている。また、この連動部材28は、その軸方向の長さが連結穴27の軸方向の長さよりも短く、かつ連結穴27の角孔部27aの軸方向の長さよりも長く形成されている。
さらに、この連動部材28の中間部には、図2〜図4に示すように、連結穴27の角孔部27a内にスライド可能に配置される四角形状の角板部28aが設けられている。これにより、連動部材28は、角板部28aが軸部24の連結穴27の角孔部27a内をスライドすると共に、操作部材21の頭部25の回転に伴って軸部24が回転する際に、連結穴27の角孔部27aに配置された角板部28aによって、軸部24と共に回転するように構成されている。
この場合、連動部材28は、図2〜図4に示すように、頭部25側に位置する丸孔部27bの奥端部(図2では右端部)と角板部28aとの間に配置されたコイルばね29のばね力によって、本体ケース2内に向けて押し込まれる方向に付勢されている。また、この連動部材28は、その角板部28aが軸部24の連結穴27の端部に設けられた当接部27cに接離可能に当接することにより、本体ケース2の内部に抜け出さないように構成されている。
また、この連動部材28には、図2〜図4に示すように、巻真30が一体的に取り付けられている。この巻真30は、その一端部30aが本体ケース2の内部側に位置する連動部材28の端部に螺着され、本体ケース2の内部側に位置する他端部30bが筒状部材20の小径孔部20eを通して本体ケース2内に挿入され、この挿入された他端部30bが本体ケース2内に組み込まれた時計モジュール7内に差し込まれるように構成されている。
すなわち、この巻真30は、図2〜図4に示すように、その他端部30bが時計モジュール7内に差し込まれた状態で、操作部材21の頭部25の回転に伴って軸部24が回転し、この軸部24の回転によって連動部材28の角板部28aが連結穴27の角孔部27aと共に回転した際に、連動部材28が回転し、この連動部材28と共に一体的に回転するように構成されている。
また、この巻真30は、図2〜図4に示すように、その他端部30bが時計モジュール7内に差し込まれた状態で、頭部25が押し込まれる際に、連動部材28の角板部28aがコイルばね29のばね力によって本体ケース2の内部側に向けて付勢されて、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の角孔部28a内を相対的に移動して当接部27cに当接することにより、ニュートラル状態を維持するように構成されている。
この場合、巻真30は、図2に示すように、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の当接部27cに当接した状態で、操作部材21の軸部24が本体ケース2の内部に向けて押し込まれてスライドする際に、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の角孔部27a内を相対的に移動することにより、連動部材28が軸部24と共にスライドせず、連動部材28と共に同じ状態(ニュートラル状態)を維持するように構成されている。
また、この巻真30は、図2に示すように、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の端部に設けられた当接部27cに当接した状態で、操作部材21の頭部25が本体ケース2の外部に向けて引き出される際に、軸部24の連結穴27の当接部27cが連動部材28の角板部28aを本体ケース2の外部に向けて引き出すことにより、この連動部材28と共にスライドして、時計モジュール7の時計ムーブメントを操作可能な状態にするように構成されている。
さらに、この巻真30は、図2に示す状態で、操作部材21の頭部25が本体ケース2の外部に向けて引き出されて、時計モジュール7の時計ムーブメントを操作可能な状態で、操作部材21の頭部25を回転させた際に、その頭部25の回転に伴って回転して、時計モジュール7の時計ムーブメントを操作することにより、指針によって指示される時刻などを修正するように構成されている。
ところで、このようなスイッチ装置16は、図2〜図8に示すように、操作部材21の頭部25が押し込まれて本体ケース2の外面に接近した状態で、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の端部に設けられた当接部27cに当接したニュートラル状態のときに、操作部材21を筒状部材20に対してロックするロック機構31を備えている。
このロック機構31は、図2〜図5、図8に示すように、筒状部材20に対する頭部25の回転位置を規制する回転規制部32と、この回転規制部32によって回転位置が規制された頭部25を筒状部材20に対してその軸方向に係脱可能に係止してロックするロック部33と、を備えている。
この場合、頭部25は、図2〜図4に示すように、外側頭部25aと内側頭部25bとを備えている。外側頭部25aは、頭部本体45と、外装部46と、蓋部47とを備え、頭部本体45内に軸部24が一体に形成された構成になっている。この外側頭部25aは、その外装部46の外径が筒状部材20のフランジ部20dの外径よりも大きく、かつ本体ケース2の上下方向の長さよりも短く形成されている。
また、この外側頭部25aは、図2〜図4に示すように、その頭部本体45の内径が筒状部材20の大径筒部20cの外径よりも大きく、フランジ部20dの外径よりも少し小さく形成されている。さらに、この外側頭部25aは、その軸方向の長さが筒状部材20の大径筒部20cの軸方向の長さよりも長く形成され、かつ内周部の軸方向の長さが筒状部材20の大径筒部20cの軸方向の長さとほぼ同じ長さに形成されている。
内側頭部25bは、図2〜図4、および図7に示すように、リング部34と複数の保持片35とを備え、外側頭部25aの頭部本体45内に装着されるように構成されている。すなわち、この内側頭部25bは、リング部34と複数の保持片35との軸方向における全体の長さが、筒状部材20の大径筒部20cの軸方向の長さよりも短く形成されている。
この場合、リング部34は、図2〜図4に示すように、その外径が外側頭部25aの内径とほぼ同じ大きさで、内径が筒状部材20の大径筒部20cの外径とほぼ同じ大きさで形成されている。複数の保持片35は、本体ケース2の外部側に位置するリング部34の外端部に、その円周方向に沿って120度の間隔で本体ケース2の外部側に向けて突出した状態で設けられている。
これら複数の保持片35は、リング部34と同様、その外径が外側頭部25aの内径とほぼ同じ大きさで、内径が筒状部材20の大径筒部20cの外径とほぼ同じ大きさで形成されている。この場合、頭部25は、図2および図3に示すように、内側頭部25bが外側頭部25aの頭部本体45内に嵌め込まれた際に、内側頭部25bの外端部、つまり複数の保持片35の外端部と外側頭部25aの内部における本体ケース2の外部側に位置する内端部との間に隙間が設けられるように構成されている。
これにより、この頭部25は、図2〜図4に示すように、内側頭部25bが外側頭部25a内に嵌め込まれて、リング部34と複数の保持片35とが外側頭部25aの内周面に圧着した状態で、溶着またはロー付けによって外側頭部25a内に固着されていることにより、外側頭部25aと内側頭部25bとが一体に回転するように構成されている。
ロック機構31の回転規制部32は、図5〜図8に示すように、筒状部材20の外周面における外端部側に設けられた当接突起部である複数のカム突起部36と、頭部25の内側頭部25bにおける複数の保持片35の内周面に設けられて、筒状部材20に対する頭部25の回転位置を規制する複数の規制溝部37と、を備えている。
複数のカム突起部36は、図5、図6および図8に示すように、筒状部材20の外周面に、その円周方向に沿って120度の間隔で設けられている。すなわち、これら複数のカム突起部36は、筒状部材20の外周面から外周側に突出し、この突出した先端部が円弧状に形成され、その円周方向における両側が緩やかに傾斜する湾曲面に形成された突起状に構成されている。
複数の規制溝部37は、図5、図7および図8に示すように、頭部25の内側頭部25bにおける複数の保持片35の内周面にその円周方向に沿って設けられて、カム突起部36が相対的な回転移動によって挿脱可能に挿入する溝部37aと、この溝部37a内における反時計回り方向に位置する端部に設けられて、カム突起部36の反時計回り方向に位置する端部が相対的に接離可能に当接する規制部37bと、を備えている。
この場合、溝部37aは、図5および図7に示すように、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の当接部27cに当接したニュートラル状態で、頭部25が反時計回り方向に回転された際に、その回転に伴って回転し、カム突起部36が相対的に回転移動して挿入されるように構成されている。規制部37bは、頭部25が反時計回り方向に回転してカム突起部36が相対的に溝部37aに挿入された際に、カム突起部36の端部が接離可能に当接して回転位置を規制するように構成されている。
これにより、回転規制部32は、図5および図7に示すように、操作部材21の連動部材28および巻真30がニュートラル状態で、頭部25が反時計回り方向に回転した際に、カム突起部36が相対的に回転移動して規制溝部37の溝部37aに挿入し、この挿入したカム突起部36の反時計回り方向に位置する端部が規制溝部37の規制部37bに当接して頭部25の回転位置を規制することにより、頭部25の反時計回り方向の回転を規制するように構成されている。
また、この回転規制部32は、図5および図7に示すように、頭部25の回転位置が規制された状態で、頭部25を時計回り方向に回転させた際に、カム突起部36が規制溝部37の溝部37a内を相対的に回転移動して、溝部37a内からカム突起部36が相対的に離脱するように構成されている。この場合、この回転規制部32は、カム突起部36が規制溝部37の規制部37bに当接して頭部25の回転位置が規制された際に、頭部25の軸方向に移動可能な状態になるように構成されている。
一方、ロック機構31のロック部33は、図5〜図8に示すように、回転規制部32の規制溝部37内に設けられた係止突起部38と、回転規制部32のカム突起部36に設けられ、係止突起部38がその軸方向において係脱可能に係合する係合凹部39と、を備えている。すなわち、係止突起部38は、図5(c)および図7に示すように、本体ケース2側に位置する規制溝部37内における溝壁37cに、操作部材21の軸方向における規制溝部37の内部、つまり本体ケース2の外部側に向けて山形状に突出した状態で設けられている。
係合凹部39は、図5(c)および図8に示すように、筒状部材20の回転規制部32のカム突起部36における本体ケース2側に位置する内側端面36a、つまり係止突起部38が設けられた規制溝部37の溝壁37cに対向するカム突起部36の内側端面36aに、筒状部材20の軸方向つまり本体ケース2の外部側に向けて窪んで設けられ、係止突起部38がその軸方向において係脱可能に係合するように構成されている。
これにより、ロック部33は、図5および図8に示すように、操作部材21の連動部材28および巻真30がニュートラル状態で、頭部25が回転規制部32によって回転位置が規制された際に、係止突起部38が係合凹部39に係合することにより、カム突起部36に内側頭部25bをロックして、筒状部材20に対する頭部25の回転を規制するように構成されている。
また、このロック部33は、図5および図8に示すように、係止突起部38が係合凹部39に係合することにより、内側頭部25bを筒状部材20に対してロックした状態で、頭部25が軸方向に沿って押し込まれた際に、頭部25の内側頭部25bが外側頭部25aと共に移動し、係合凹部39が係止突起部38から離れて、係止突起部38に対する係合凹部39の係合が解除されることにより、カム突起部36に対する内側頭部25bのロックが解除されるように構成されている。
ところで、このロック機構31は、図5〜図7に示すように、ロック部33の係止突起部38と係合凹部39との係合が解除された際に、頭部25を筒状部材20に対して係脱可能に係止する補助ロック部40を備えている。この補助ロック部40は、筒状部材20のフランジ部20dに設けられた係止溝41と、内側頭部25bの端部に設けられて係止溝41にその軸方向において係脱可能に係合する係合部42と、を備えている。
すなわち、係止溝41は、図5(a)および図6に示すように、本体ケース2の外側部側に位置するフランジ部20dの外端面に、カム突起部36に設けられた係合凹部39に対向して設けられている。係合部42は、図7に示すように、本体ケース2側に位置する内側頭部25bの内側端面に、規制溝部37内に設けられた係止突起部38に対向して設けられている。
これにより、補助ロック部40は、図6および図7に示すように、操作部材21の連動部材28および巻真30がニュートラル状態で、頭部25が回転規制部32とロック部33とによって筒状部材20に対してロックされている状態のときに、係合部42が係止溝41に対応した状態で係止溝41から離脱して軸方向に離れるように構成されている。
また、この補助ロック部40は、図6および図7に示すように、係合部42が係止溝41から軸方向に離れた状態で、頭部25が軸方向に沿って押し込まれて、ロック部33の係止突起部38に対する係合凹部39の係合が解除された際に、係合部42が係止溝41に係合して、筒状部材20に対する頭部25の回転を規制するように構成されている。
さらに、この補助ロック部40は、図6および図7に示すように、係合部42が係止溝41に係合した状態で、頭部25を係合部42と係止溝41との係合力に抗して時計回り方向に回転させると、係合部42が係止溝41から離脱することにより、筒状部材20に対して頭部25が時計回り方向に回転して、カム突起部36を規制溝部37の溝部37aから相対的に離脱させ、この状態で頭部25がコイルばね29のばね力によって本体ケース2の外部に向けて押し出されるように構成される。
次に、このような腕時計におけるスイッチ装置16の作用について説明する。
このスイッチ装置16は、通常の状態のときに、図2に示すように、操作部材21の頭部25が本体ケース2側に向けて押し込まれてロック機構31によってロックされている。すなわち、頭部25が押し込まれて本体ケース2の外面に接近し、この状態で連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の当接部27cに当接して、連動部材28および巻真30がニュートラル状態のときに、操作部材21の頭部25が筒状部材20に対してロックされている。
このときには、図8(c)に示すように、ロック機構31の回転規制部32における頭部25のカム突起部36が規制溝部37の溝部37aに挿入されて、カム突起部36の端部が規制溝部37の規制部37bに当接して、頭部25の反時計回り方向の回転が規制されている。また、このときには、図8(c)に示すように、ロック部33の係止突起部38が係合凹部39に係合して、カム突起部36に内側頭部25bがロックされることにより、筒状部材20に対する頭部25の時計回り方向の回転が規制されている。
このため、このスイッチ装置16では、ロック機構31の回転規制部32によって筒状部材20に対する操作部材21の頭部25の反時計回り方向の回転が規制され、ロック部33によって操作部材21の頭部25の時計回り方向の回転がロックされていることにより、操作部材21の頭部25が外部から衝撃を受けても、その衝撃などによって頭部25が回転することがない。
すなわち、頭部25にこれを回転させる衝撃が加わった際には、ロック機構31の回転規制部32とロック部33とによって頭部25の回転が規制される。また、頭部25にこれを押し込む衝撃が加わった際には、頭部25が軸方向に押し込まれてスライドしても、補助ロック部40によって頭部25の回転が規制される。
すなわち、頭部25が押し込まれた際には、内側頭部25bの端部に設けられたロック部40の係合部42がフランジ部20dの係止溝41に係合することにより、頭部25の回転が規制される。このため、筒状部材20に対する頭部25のロックが不用意に解除されることがないので、衝撃による時計モジュール7の時計ムーブメントの誤動作を防ぐことができる。
また、このスイッチ装置16で時刻修正をする場合には、まず、図8(a)に示すように、ロック機構31による頭部25のロックを解除する。このときには、図8(c)の状態で操作部材21の頭部25を本体ケース2側に向けて押し込んで時計回り方向に回転させる。すなわち、頭部25が本体ケース2側に向けて押し込まれると、頭部25の内側頭部25bが外側頭部25aと共に移動し、ロック部33の係合凹部39が係止突起部38から離れて、係止突起部38に対する係合凹部39の係合が解除される。
このときには、回転規制部32のカム突起部36が規制溝部37の規制部37bに当接しているため、頭部25が反時計回り方向に回転することがない。また、このように、ロック部33の係止突起部38に対する係合凹部39の係合が解除されると、補助ロック部40の係合部42が係止溝41に係合して、筒状部材20に対する頭部25の回転を規制する。この状態で、係止溝41と係合部42との係合力に抗して頭部25を時計回り方向に回転させると、係合部42が係止溝41から離脱する。
このため、頭部25が筒状部材20に対して時計回り方向に回転するので、図8(b)に示すように、回転規制部32のカム突起部36が規制溝部37の溝部37a内を相対的に回転移動して、図8(a)に示すように、規制溝部37の溝部37a内から円周方向に離脱する。このときには、頭部25がコイルばね29のばね力によって本体ケース2の外部に向けて押し出される。これにより、筒状部材20に対する頭部25のロックが解除され、操作部材21の頭部25が引き出し可能な状態になる。
この状態では、連動部材28の角板部28aが軸部24の連結穴27の当接部27cに当接したニュートラル状態であるから、頭部25を回転させると、これに伴って軸部24が回転して連結部材28を回転させ、この回転によって巻真30を回転させる。このときには、巻真30が回転しても、巻真30が空転するだけで、巻真30の回転操作によって時計モジュール7は操作されず、時計ムーブメント7の時計ムーブメントの時刻修正は行われない。
この状態で、操作部材21の頭部25を本体ケース2の外部に向けて引き出すと、これに伴って軸部24が本体ケース2の外部に向けてスライドする。これにより、軸部24の連結穴27の当接部27cが連動部材28の角板部28aを本体ケース2の外部に向けて引き出す。すると、この連動部材28と共に巻真30が本体ケース2の外部に向けてスライドして、時計モジュール7の時計ムーブメントが操作可能な状態になる。
この状態で、操作部材21の頭部25を回転させると、この頭部25の回転に伴って軸部24が連動部材28を回転させる。これにより、巻真30が連動部材28と共に回転するので、この巻真30によって時計モジュール7の時計ムーブメントが操作され、指針が運針して、この指針によって指示される時刻が修正される。
ところで、操作部材21の頭部25をロックする場合には、まず、操作部材21の頭部25を本体ケース2側に向けて押し込んで本体ケース2の外面に接近させる。すると、連動部材28の角板部28aがコイルばね29のばね力によって軸部24の連結穴27の端部に設けられた当接部27cに当接した状態で、頭部25と共に、連結部材28と巻真30とが押し込まれてニュートラル状態になる。
この状態で、頭部25をロックする際には、頭部25を反時計回りに回転させる。このときには、ロック機構31の補助ロック部40における頭部25の内側頭部25bの内端部に設けられた係合部42が筒状部材20のフランジ部20dの外端面に当接している。このため、頭部25が回転すると、その回転に伴って内側頭部25bの係合部42が筒状部材20のフランジ部20dの外端面に当接して回転移動して、頭部25のカム突起部36が規制溝部37の溝部37aに挿入される。
そして、頭部25のカム突起部36が規制溝部37の溝部37aに挿入されて、カム突起部36の端部が規制溝部37の規制部37bに当接すると、補助ロック部40における内側頭部25bの係合部42が筒状部材20のフランジ部20dの係止溝41に係合する。このときに、頭部25から指を離すと、コイルばね20のばね力によって頭部25が本体ケース2の外部側に向けて押し出される。
これにより、図5(c)および図8(c)に示すように、頭部25のカム突起部36が規制溝部37の溝部37aに挿入されて、カム突起部36の端部が規制溝部37の規制部37bに当接した状態で、頭部25が押し出される方向に移動する。これに伴って、ロック部33の係合凹部39が頭部25と共に移動して、この係合凹部39がロック部33の係止突起部38に係合して、筒状部材20に頭部25がロックされる。
このように、この腕時計のスイッチ装置16によれば、本体ケース2の貫通孔18に設けられ、外端部が本体ケース2の外部に突出する筒状部材20と、この筒状部材20に挿入する軸部24、およびこの軸部24の外端部に設けられて筒状部材20の外端部を回転可能でかつスライド可能に覆う頭部25を有する操作部材21と、筒状部材20に対する頭部25の回転位置を規制する回転規制部32、およびこの回転規制部32によって回転位置が規制された頭部25を筒状部材20に対してその軸方向に係脱可能に係止してロックするロック部33を有するロック機構31と、を備えているので、衝撃などによって頭部25のロックが不用意に解除されることがなく、かつ簡単な操作で容易に頭部25のロックを解除することができる。
すなわち、この腕時計のスイッチ装置16では、ロック機構31の回転規制部32とロック部33とによって筒状部材20に対する操作部材21の頭部25の回転を規制して、筒状部材20に対して頭部25を確実にロックすることができるので、操作部材21の頭部25が外部から衝撃を受けても、その衝撃などによって頭部25が不用意に回転して頭部25のロックが解除されることがなく、また頭部25を押し込んで所定方向に回転させるだけの簡単な操作で、ロック機構31によるロックを容易に解除することができる。
この場合、ロック機構31の回転規制部32は、筒状部材20の外周部に設けられた当接突起部であるカム突起部36と、頭部25の内周部に設けられて、カム突起部36がその回転方向において係脱可能に係合する規制溝部37と、を備えていることにより、頭部25を回転させて規制溝部37にカム突起部36を挿脱可能に相対的に挿入させることができ、これによりカム突起部36を規制溝部37で位置規制することができるので、筒状部材20に対する頭部25の回転位置を確実に規制することができる。
この場合、回転規制部32の規制溝部37は、頭部25の内側頭部25bにおける複数の保持片35の内周面にその円周方向に沿って設けられて、カム突起部36が相対的な回転移動によって挿脱可能に挿入する溝部37aと、この溝部37a内における反時計回り方向に位置する端部に設けられて、カム突起部36の回転方向に位置する端部が相対的に接離可能に当接する規制部37bと、を備えているので、頭部25の反時計回り方向の回転位置を確実に規制することができる。
すなわち、回転規制部32の規制溝部37は、カム突起部36が相対的に反時計回り方向に回転移動した際に、カム突起部36を相対的に溝部37aに挿入させることができ、この挿入されたカム突起部36の反時計回り方向に位置する端部を、溝部37a内における反時計回り方向に位置する端部に設けられ規制部37bに当接させることができ、これにより頭部25の回転位置を規制することができるので、頭部25の反時計回り方向の回転を確実にかつ良好に規制することができる。
また、この回転規制部32の規制溝部37は、頭部25の回転位置が規制された状態で、頭部25を時計回り方向に回転させた際に、カム突起部36を溝部37a内で相対的に回転移動させることができるので、カム突起部36を相対的に溝部37a内から円滑にかつ良好に離脱させることができ、これにより溝部37aと規制部37bとによる頭部25の位置規制を簡単にかつ容易に解除することができる。
また、このロック機構31のロック部33は、頭部25の規制溝部37内における本体ケース2の外部側に位置する溝壁37cに設けられた係止突起部38と、筒状部材20のカム突起部36における本体ケース2側に位置する内側端面36aに設けられて、係止突起部38がその軸方向において係脱可能に係合する係合凹部39と、を備えていることにより、係止突起部38を係合凹部39に係合させて、筒状部材20に対する頭部25の回転を確実に規制することができる。
すなわち、このロック部33は、頭部25が回転規制部32によって回転位置が規制された状態で、係止突起部38を係合凹部39に係合させることができるので、規制溝部37内に位置するカム突起部36に対する頭部25の回転を確実に規制することができ、これにより頭部25を筒状部材20に対して確実にかつ良好にロックすることができる。
また、このロック部33は、頭部25が筒状部材20に対してロックされた状態で、頭部25が軸方向に沿って押し込まれると、頭部25と共に係合凹部39を本体ケース2側に向けて移動させることができるので、この係合凹部39の軸方向への移動によって係合凹部39を係止突起部38から離脱させることができ、これにより係止突起部38に対する係合凹部39の係合を簡単に解除することができるので、カム突起部36に対する頭部25のロックを容易に解除することができる。
この場合、回転規制部32は、カム突起部36が規制溝部37の規制部37bに当接して、頭部25の回転位置が規制された際に、頭部25の軸方向に移動可能な状態になるように構成されているので、係止突起部38が係合凹部39に係合した状態で、頭部25を軸方向に沿って押し込むことができ、これにより係止突起部38に対する係合凹部39の係合を簡単にかつ容易に解除することができる。
さらに、このロック機構31は、ロック部33の係止突起部38と係合凹部39との係合が解除された際に、頭部25を筒状部材20に対して係脱可能に係止する補助ロック部40を備えていることにより、係止突起部38と係合凹部39との係合が解除された際に、補助ロック部40によって頭部25が不用意に回転するのを防ぐことができるので、頭部25が外部から衝撃を受けて、係止突起部38と係合凹部39との係合が解除されても、補助ロック部40によって頭部25の回転を防ぐことができる。
この場合、補助ロック部40は、本体ケース2の外側部側に位置する筒状部材20のフランジ部20dの外端面に、カム突起部36に設けられた係合凹部39に対向して設けられた係止溝41と、本体ケース2側に位置する頭部25の内側端面に、規制溝部37内に設けられた係合凹部39に対向して設けられて係止溝41にその軸方向において係脱可能に係合する係合部42と、を備えているので、係止溝41に係合部42を係脱可能に係合させることができる。
すなわち、この補助ロック部40は、頭部25が回転規制部32とロック部33とによって筒状部材20に対してロックされている状態のときに、係合部42を係止溝41に対応させた状態で係止溝41から軸方向に離脱させることができ、またこの状態で、頭部25が軸方向に沿って押し込まれて、ロック部33の係止突起部38に対する係合凹部39の係合が解除された際に、係合部4を係止溝41に係合させることができる。
これにより、この補助ロック部40は、頭部25が軸方向に沿って押し込まれて、ロック部33の係止突起部38に対する係合凹部39の係合が解除された際に、係合部42が係止溝41に係合されているので、筒状部材20に対する頭部25の回転を確実にかつ良好に規制することができ、これによりロック部33による頭部25のロックが解除されても、頭部25の回転を規制することができる。
さらに、この補助ロック部40は、係合部42が係止溝41に係合した状態で、その係合力に抗して頭部25を所定方向つまり時計回り方向に回転させると、係合部42を係止溝41から離脱させることができ、これにより筒状部材20に対して頭部25を時計回り方向に回転させて、カム突起部36を規制溝部37の溝部37aから相対的に離脱させることができるので、頭部25をコイルばね29のばね力によって本体ケース2の外部に向けて確実にかつ良好に押し出すことができる。
また、このスイッチ装置16では、操作部材21の頭部25が、筒状部材20の外端部の外周に回転可能でかつスライド可能に装着される内側頭部25bと、この内側頭部25bの外周に一体に装着されて内側頭部25bと共に回転する外側頭部25aと、を備えていることにより、外側頭部25aと内側頭部25bとを別々に製作することができる。
このため、この操作部材21は、頭部25に軸部24が設けられるほかに、回転規制部32の規制溝部37およびロック部33の係合突起部38を設ける構成であっても、外側頭部25aと内側頭部25bとを別々に製作することができるので、回転規制部32の規制溝部37およびロック部33の係合突起部38を内側頭部25bのみに設けることができ、これにより頭部25の構造が複雑であっても、容易に製作することができる。
この場合、外側頭部25aは、頭部本体45と外装部46と蓋部47とを備え、頭部本体45内に軸部24が一体に形成された構成であることにより、外側頭部25aが軸部24を備えた構成であっても、外側頭部25aを頭部本体45と外装部46と蓋部47との3つの部品に分割して製作することができるので、これによっても外側頭部25aを容易に製作することができる。
なお、上述した実施形態では、回転規制部32の当接突起部であるカム突起部36を筒状部材20の外周部に設け、規制溝部37を頭部25の内周部に設けた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば、カム突起部36を頭部25の内周部に設け、規制溝部37を筒状部材20の外周部に設けた構成であっても良い。
また、上述した実施形態では、ロック部33の係止突起部38を回転規制部32の規制溝部37内の溝壁37cに設け、係合凹部39を回転規制部32のカム突起部36に設けた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば、係止突起部38を回転規制部32のカム突起部36に設け、係合凹部39を回転規制部32の規制溝部37内の溝壁37cに設けた構成であっても良い。
また、上述した実施形態では、ロック部33の係止突起部38を回転規制部32の規制溝部37内の溝壁37cに設け、係合凹部39を回転規制部32のカム突起部36に設けた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、係止突起部38を筒状部材20に設け、係合凹部39を頭部25に設けた構成であって良い。
さらに、上述した実施形態では、補助ロック部40が、筒状部材20のフランジ部20dに設けられた係止溝41と、頭部25の内側端面に設けられた係合部42と、を備えている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、補助ロック部40の係止溝41を頭部25の内側端面に設け、係合部42を筒状部材20のフランジ部20dに設けた構成であっても良い。
また、上述した実施形態では、操作部材21の頭部25が外側頭部25aと内側頭部25bとで構成されている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、外側頭部25aと内側頭部25bとを一体に形成した構成であっても良い。この場合、外側頭部25aを頭部本体45と外装部46と蓋部47との3つの部品に分割したが、この発明はこれに限らず、頭部本体45と外装部46と蓋部47とを一体に形成した構成であっても良い。
なおまた、上述した実施形態およびその各変形例では、腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計である必要はなく、携帯電話機や携帯情報端末機などの電子機器にも広く適用することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、貫通孔を備えるケースと、前記ケースの前記貫通孔に設けられ、外端部が前記ケースの外部に突出する筒状部材と、前記筒状部材に挿入する軸部、および前記軸部の外端部に設けられて前記筒状部材の前記外端部を回転可能でかつスライド可能に覆う頭部を備える操作部材と、前記筒状部材に対する前記頭部の回転位置を規制して回転方向をロックする回転規制部、および前記回転規制部によって回転位置が規制された前記頭部を前記筒状部材に対してその軸方向に係脱可能に係止してロックするロック部を備えるロック機構と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスイッチ装置において、前記ロック機構の前記ロック部のロックを解除した後に、前記ロック機構の前記回転規制部のロックを解除することで、前記筒状部材に対する前記頭部のロックが解除されることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、前記ロック機構の前記回転規制部は、前記筒状部材と前記頭部との一方に設けられた当接突起部と、前記筒状部材と前記頭部との他方に設けられ、前記当接突起部がその回転方向において挿脱可能に挿入して係合する規制溝部と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記ロック機構の前記ロック部は、前記筒状部材と前記頭部との一方に設けられた係止突起部と、前記筒状部材と前記頭部との他方に設けられ、前記係止突起部がその軸方向において係脱可能に係合する係合凹部と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のスイッチ装置において、前記ロック部の前記係止突起部は、前記回転規制部の前記当接突起部と前記規制溝部との一方に設けられ、前記係合凹部は、前記回転規制部の前記当接突起部と前記規制溝部との他方に設けられていることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載のスイッチ装置において、前記ロック機構は、前記ロック部の前記係止突起部と前記係合凹部との係合が解除された際に、前記頭部を前記筒状部材に対して係脱可能に係止する補助ロック部を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記頭部は、前記筒状部材の前記外端部の外周に回転可能でかつスライド可能に装着される内側頭部と、この内側頭部の外周に一体に装着されて前記内側頭部と共に回転する外側頭部と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載されたスイッチ装置を備えていることを特徴とする時計である。