JP6612116B2 - 車両用内装部品 - Google Patents

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本発明は、車両用内装部品に関する。
車両等の室内には複数の内装部品が使用されており、近年、高級感を向上させる要望からカーボン繊維を使用したカーボン内装部品が使用されている。カーボン内装部品は、編み込んだカーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグにより構成されている。ところで、カーボン内装部品は、カーボン繊維自体は高価であることから、一部の車両等の室内に使用されるに留まっていた。そこで、カーボン内装部品の見た目を擬似的に表現したカーボン調内装部品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。カーボン調内装部品は、基材に対してカーボン調の模様を形成することで、カーボン内装部品における模様を擬似的に表現している。
特開2015−99084号公報
ところで、内装部品は、その使用場所によって、内装部品に入射される光の入射方向および乗員が内装部品を視認する視認方向が異なる。従って、カーボン内装部品の見た目も、入射方向あるいは視認方向が変化することによって異なる。上記カーボン調内装部品では、入射方向や視認方向の変化による実際の見た目については考慮されておらず、さらなる改善の余地がある。
本発明は、入射方向や視認方向の変化による実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目に近似させることができる車両用内装部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用内装部品は、基材と、前記基材に対して積層して形成され、カーボン調模様が形成された印刷層と、前記基材に対して視認側に積層して形成され、かつ透過性を有するクリア層と、を備え、前記印刷層は、カーボン色に応じた配色であり、かつ濃淡変化方向に沿って濃淡が変化する矩形領域が複数形成され、前記濃淡変化方向が第一方向であり、かつ前記第一方向と直交する第二方向において隣り合う矩形領域が前記第一方向にずれて配置されている第一矩形領域群と、前記濃淡変化方向が前記第二方向であり、かつ前記第一方向において隣り合う矩形領域が前記第二方向にずれて配置されている第二矩形領域群と、が交互に配置され、前記クリア層は、各前記矩形領域に応じて前記濃淡変化方向と直交する凸部配列方向に複数の凸部が形成され、各前記凸部は、前記濃淡変化方向における長さが前記凸部配列方向における長さよりも長く形成され、かつ、少なくとも前記濃淡変化方向から見た場合における外形が曲線に形成されていることを特徴とする。
また、上記車両用内装部品において、前記第一矩形領域群における各前記矩形領域は、前記第一方向に向かって連続的に濃く変化し、前記第二矩形領域群における各前記矩形領域は、前記第二方向に向かって連続的に濃く変化し、前記第二矩形領域群の各前記矩形領域の濃い側が、前記第一矩形領域群の各前記矩形領域の濃い側と対向することが好ましい。
また、上記車両用内装部品において、前記矩形領域は、長方形であり、前記濃淡変化方向は、前記矩形領域の長辺方向であることが好ましい。
また、上記車両用内装部品において、前記基材は、透過性を有し、前記印刷層は、前記基材に対して視認側と反対側に形成され前記車両用内装部品は、計器用文字盤であることが好ましい。
本発明に係る車両用内装部品においては、印刷層において濃淡変化方向が異なる第一矩形領域群と第二矩形領域群とを交互に配置し、クリア層において各矩形領域群の各矩形領域の濃淡変化方向に長く、少なくとも濃淡変化方向から見た場合における外形が曲線に形成されている凸部が凸部配列方向に複数形成されているので、乗員による車両用内装部品の視認方向や車両用内装部品に入射される光の入射方向の変化によって、乗員の目に入射する車両用内装部品からの反射光に変化を与えることができるため、入射方向や視認方向の変化による実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目に近似させることができる車両用内装部品を提供することを目的とする。
図1は、実施形態に係る車両用内装部品を示す図である。 図2は、実施形態に係る車両用内装部品の要部拡大図である。 図3は、実施形態に係る車両用内装部品の一部断面図である。 図4は、実施形態に係る車両用内装部品の要部拡大図である。 図5は、実施形態に係る車両用内装部品の要部拡大図である。 図6は、実施形態に係る車両用内装部品の要部斜視図である。 図7は、変形例に係る車両用内装部品の一部断面図である。 図8は、変形例に係る車両用内装部品の凸部を示す斜視図である。
以下に、本発明に係る車両用内装部品の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、下記の実施形態における構成要素は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
〔実施形態〕
まず、実施形態に係る車両用内装部品について説明する。図1は、実施形態に係る車両用内装部品を示す図である。ここで、図1(図2〜図8も含む)のX方向は、本実施形態における車両用内装部品の横方向である。Y方向は、本実施形態における車両用内装部品の縦方向であり、横方向と直交する方向である。Z方向は、本実施形態における車両用内装部品の垂直方向であり、横方向および縦方向と直交する方向である。X1方向は車両用内装部品の左方向で、X2方向は車両用内装部品の右方向である。Y1方向は車両用内装部品の上方向で、Y2方向は車両用内装部品の下方向である。Z1方向は視認方向で、Z2方向は視認方向と反対方向である。
本実施形態に係る車両用内装部品は、図1に示すように、計器用文字盤1である。計器用文字盤1は、図示しない車両等の乗員が視認するメータ(計器装置)を構成する要素の1つである。本実施形態における車両用内装部品としての計器用文字盤1は、速度計用の文字盤であり、円形の平板に形成されている。計器用文字盤1は、中心に図示しない指針が挿入される貫通孔1aが形成されている。計器用文字盤1は、外周近傍に速度を表示する文字部1bが周方向に複数形成されている。各文字部1bは、後述する印刷層3において、速度を表示する文字形状に対応する非印刷領域、あるいは可視光領域の波長を透過する塗料が塗布された透過印刷領域が形成されている。つまり、各文字部1bは、カーボン調模様Mが形成されない非模様形成領域である。また、各文字部1bは、後述するクリア層4において、速度を表示する文字形状に対応する領域が平面状に形成されている。各文字部1bは、計器用文字盤1の乗員が視認する視認側(Z1方向側:表面側)と反対側(Z2方向側:裏面側)に配置された図示しない光源から照射された光を視認側に照射する。これにより、夜間などにおいて乗員は、計器用文字盤1の速度を表示する文字を認識することができる。また、計器用文字盤1は、外周において周方向に複数の切欠部1cが形成されている。各切欠部1cには、図示しない導光体が配置され、例えば、上述の光源から照射された光が導光体を介して視認側に照射される。なお、計器用文字盤1は、各切欠部1cが形成されていなくともよい。この場合は、計器用文字盤1の各切欠部1cに対応する領域は、反対側から視認側へ光を透過させるように、形成されていることが好ましい。
計器用文字盤1は、複数の層で形成されている。図2は、実施形態に係る車両用内装部品の要部拡大図である。図3は、実施形態に係る車両用内装部品の一部断面図である。図4は、実施形態に係る車両用内装部品の要部拡大図である。図5は、実施形態に係る車両用内装部品の要部拡大図である。図6は、実施形態に係る車両用内装部品の要部斜視図である。ここで、図3は、図2のA−A断面図である。また、図4はクリア層の図示を省略した図であり、図3、図5および図6(図7および図8も含む)は印刷層のカーボン調模様の図示を省略した図である。また、図6は、第一矩形領域群における1つの矩形領域と、第一矩形領域群と隣り合う第二矩形領域群における1つの矩形領域と示すものである。
計器用文字盤1は、図3に示すように、基材2と、印刷層3と、クリア層4とにより構成されている。本実施形態における車両用内装部品としての計器用文字盤1は、基材2の視認側と反対側(Z2方向側)に印刷層3が積層され、基材2の視認側(Z1方向側)にクリア層4が積層されて形成されている。
基材2は、合成樹脂を成型金型等によって所望の平板形状(本実施形態では円形の平板)に成型して構成されている。基材2を構成する合成樹脂は、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネートなどであり、かつ、可視光領域の波長を透過するものであり、透過性を有するものである。なお、基材2の厚さ(Z方向の長さ)は、印刷層3およびクリア層4よりも十分に厚いものである。
印刷層3は、合成樹脂からなるインクを基材2の視認側と反対側の面に対して付着させることで、基材2に対して視認側と反対側に積層して印刷形成されている。印刷層3を構成する合成樹脂は、例えば、アクリル樹脂やポリ塩化ビニルなどであり、かつ、後述するカーボン色に応じた配色に適用される色のものである。印刷層3は、図2および図4に示すように、カーボン調模様Mが形成されている。カーボン調模様Mは、印刷層3の視認側の面に形成される複数の矩形領域10S,10T(以下、単に「各矩形領域10」とも称する)の集合体により構成される。本実施形態における各矩形領域10は、長方形である。綾織りに編み込んだカーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグの模様は、一方向のカーボン繊維が交差する他方向のカーボン繊維の下に入り込むため、カーボン繊維のうち視認側に露出する部分の形状が長方形(略長方形も含む)となる。つまり、カーボン調模様Mは、各矩形領域10が長方形であることで、綾織りに編み込んだカーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグの模様に近似させることができる。各矩形領域10は、カーボン色に応じた配色で形成されている。ここで、カーボン色とは、編み込んだカーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグにおいて再現可能な色をいい、黒色、白色などカーボン色を代表する色や、オレンジ色、青色などであってもよい。各矩形領域10は、濃淡変化方向に沿ってカーボン色に応じた配色の濃淡31が形成されている。濃淡31は、濃淡変化方向に向かうに伴い色が濃くなるように形成されている。本実施形態における濃淡変化方向は、各矩形領域10の長辺方向(長手方向)と平行である。濃淡31は、連続的に変化して形成されている。例えば、各矩形領域10は、カーボン色が黒である場合、濃淡31の濃淡変化方向における淡い側が黒に近い灰色となり、濃い側が黒色となるように、連続的に変化して形成されている。
各矩形領域10は、第一矩形領域群Sおよび第二矩形領域群Tの2つの矩形領域群に区別される。印刷層3は、第一矩形領域群Sと第二矩形領域群Tとが隣り合わせで交互に配置されている。つまり、第一矩形領域群S同士および第二矩形領域群T同士が隣り合うことはない。
第一矩形領域群Sは、複数の矩形領域10Sにより構成される。各矩形領域10Sは、濃淡変化方向が第一方向、本実施形態における縦方向(Y方向)のうち上方向(Y1方向)であり、濃淡変化方向がすべて同じ方向に配置されている。各矩形領域10Sは、上方向に向かって連続的に濃く変化、すなわち下方向側が薄い側となり、上方向側が濃い側となるように、濃淡31が連続的に変化する。また、各矩形領域10Sは、第一方向と直交する第二方向、本実施形態における横方向(X方向)のうち左方向(X1方向)において隣り合う矩形領域10Sが上方向にずれて、すなわち階段状に配置されている。本実施形態における各矩形領域10Sは、長辺方向が縦方向であり、矩形領域10Sの長辺方向における長さの半分の長さ分上方向にずれて配置されている。
第二矩形領域群Tは、複数の矩形領域10Tにより構成される。各矩形領域10Tは、濃淡変化方向が第二方向、本実施形態における横方向(X方向)のうち左方向(X1方向)であり、濃淡変化方向がすべて同じ方向に配置されている。各矩形領域10Tは、左方向に向かって連続的に濃く変化、すなわち右方向側が薄い側となり、左方向側が濃い側となるように、濃淡31が連続的に変化する。また、各矩形領域10Tは、第一方向、本実施形態における縦方向(Y方向)のうち上方向(Y1方向)において隣り合う矩形領域10Tが左方向にずれて、すなわち階段状に配置されている。本実施形態における各矩形領域10Tは、長辺方向が横方向であり、矩形領域10Tの長辺方向における長さの半分の長さ分左方向にずれて配置されている。
ここで、各矩形領域10Sは、上方向側および左方向側のうち上方向側において、右方向側に位置する第二矩形領域群Tの矩形領域10Tの左方向側と隣り合い、下方向側および右方向側のうち下方向側において、左方向側に位置する第二矩形領域群Tの矩形領域10Tの右方向側と隣り合う。各矩形領域10Sにおける上方向側は濃い側であり、各矩形領域10Tにおける左方向側は濃い側である。一方、各矩形領域10Sにおける下方向側は薄い側であり、各矩形領域10Tにおける右方向側は薄い側である。つまり、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tの濃い側が第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sの濃い側と対向し、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tの薄い側が第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sの薄い側と対向する。ここで、対向とは、各矩形領域10S,10Tのうち、一方の濃い側(薄い側)の端部と他方の濃い側(薄い側)とが、各矩形領域10S,10Tが交差する方向において向かい合うことをいう。
クリア層4は、合成樹脂からなるインクを基材2の視認側の面に付着させることで、基材2に対して視認側に積層して印刷形成されている。クリア層4を構成する合成樹脂は、上記印刷層3と同様であり、かつ、可視光領域の波長を透過するものであり、透過性を有するものである。クリア層4は、図2および図5に示すように、各矩形領域10に応じて濃淡変化方向と直交する凸部配列方向、本実施形態では矩形領域10の短辺方向に複数の凸部41が形成されている。本実施形態における凸部41は、同一形状であり、凸部配列方向および濃淡変化方向において隣り合う凸部41とそれぞれ間隔を有して形成されているが、少なくともいずれか一方向における隣り合う凸部41との間隔を有さずに形成されていてもよい。クリア層4の各凸部41(本実施形態では8つ)は、クリア層4において1本のカーボン繊維をそれぞれ擬似的に表現するものである。隣り合う凸部41の間には、境界Rが形成されている。各境界Rは、直線状に形成されている。視認側から見た場合において印刷層3は、隣り合う境界Rにより区画された部分が濃淡変化方向に延在して帯状となり、カーボン調模様Mにおいて1本のカーボン繊維に対応した模様を形成する。従って、カーボン調模様Mをプリプレグにおける1本のカーボン繊維に近似させることができる。これにより、実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目に近似させる、すなわち本物感をさらに増加することができる。ここで、図6に示すように、第一矩形領域群Sにおける各矩形領域10Sに応じた複数の凸部41の凸部配列方向は横方向(X方向)であり、第二矩形領域群Tにおける各矩形領域10Tに応じた複数の凸部41の凸部配列方向は縦方向(Y方向)である。各凸部41は、濃淡変化方向における長さL1が凸部配列方向における長さL2よりも長く形成されている。本実施形態における凸部41は、濃淡変化方向に延在する半円柱形状である。各凸部41は、濃淡変化方向から見た場合における外形41a(同図点線)が曲線に形成されており、凸部配列方向から見た場合の外形41b(同図点線)が直線で形成されている。
ここで、印刷層3およびクリア層4は、一例として、図示しないインクジェットプリンタを用いて形成される。インクジェットプリンタは、搭載されたキャリッジを基材2に対して縦方向あるいは横方向に相対移動させながら、キャリッジから合成樹脂からなるインクであるUV硬化型インクを基材2の視認側の面あるいは視認側と反対側の面に向かって吐出する。次に、インクジェットプリンタは、搭載された紫外線光源を基材2に対して縦方向あるいは横方向に相対移動させながら、基材2の視認側の面あるいは視認側と反対側の面に着弾したUV硬化型インクに対して、紫外線光源から紫外線領域の波長の光を照射することで硬化させる。これにより、インクジェットプリンタは、基材2の視認側と反対側の面に、所望の模様、すなわちカーボン調模様Mが形成された印刷層3を形成する。また、インクジェットプリンタは、基材2の視認側の面に、所望の形状、すなわち凸部配列方向に複数の凸部41が形成されたクリア層4を形成する。なお、インクジェットプリンタは、吐出したUV硬化型インクの液滴を基材2に着弾させて、硬化するものであるため、所望の模様および所望の形状を形成するために基材2に対して印刷を行っても、所望のものに近似した模様および形状が形成されることとなる。また、印刷層3におけるカーボン調模様Mの形成は、インクジェットプリンタによる印刷形成ではなく、スクリーンによる印刷形成であってもよい。
以上のように、本実施形態に係る計器用文字盤1は、印刷層3において濃淡変化方向が異なり、かつ矩形領域10Sの濃い側と隣り合う矩形領域10Tの濃い側が対向し、矩形領域10Sの淡い側と隣り合う矩形領域10Tの淡い側が対向して、第一矩形領域群Sと第二矩形領域群Tとを交互に配置してカーボン調模様Mを構成したので、計器用文字盤1に対して1つの光源から、例えば、図2、図4および図5に示す光源L1やL2のいずれかから光が入射された際に、光源L1,L2に近い側が淡い側となり、遠い側が濃い側となる。織り込まれたカーボン繊維は、カーボン繊維のうち視認側において露出する部分においてカーボン繊維の下に入り込む方向の両端部は中央部に対して低くなり、凹凸が形成されている。この織り込まれたカーボン繊維の延在方向(一方のカーボン繊維が他方のカーボン繊維の下に入り込む方向)に離れた光源から光が入射すると、視認側に露出する部分がカーボン繊維の延在方向に凹凸が存在することにより、両端部のうち光源に近い側の一方の端部および中央部は多くの光が入射され、両端部のうち光源から遠い側の他方の端部は少ない光が入射される。つまり、乗員から視認側に露出する部分を見ると、光源に近い側が明るく見え、遠い側が暗く見える。従って、カーボン調模様Mは、各矩形領域10が織り込まれたカーボン繊維のうち視認側に露出する部分を再現していることとなる。
また、本実施形態に係る計器用文字盤1は、クリア層4において各矩形領域群S,Tの各矩形領域10の濃淡変化方向に長く、少なくとも濃淡変化方向から見た場合における外形41aが曲線に形成されている凸部41が凸部配列方向に複数形成されているので、計器用文字盤1に入射する光の方向に応じて、各矩形領域群S,Tによる反射状態が異なる。図5に示すように、例えば、計器用文字盤1に対して、光源L1から光が入射された際には、第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sに対応した各凸部41(濃淡変化方向が上方向)に対して凸部配列方向から光が入射され、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tに対応した各凸部41(濃淡変化方向が上方向)に対して濃淡変化方向から光が入射される。また、計器用文字盤1に対して、光源L2から光が入射された際には、第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sに対応した各凸部41(濃淡変化方向が上方向)に対して濃淡変化方向から光が入射され、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tに対応した各凸部41(濃淡変化方向が上方向)に対して凸部配列方向から光が入射される。ここで、凸部41に対して、濃淡変化方向から入射した光と、凸部配列方向から入射した光とでは、反射状態が異なる。濃淡変化方向から凸部41に入射した光は、視認側から見た場合に、凸部配列方向から凸部41に入射した光よりも多く反射方向である濃淡変化方向に向けて反射される。つまり、光源L1から光が入射された場合は、カーボン調模様Mのうち、第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sに対応する部分が明るく見え、乗員によるこの部分の濃淡31の視認性が向上するので濃淡31を鮮明に認識することができ、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tに対応する部分が暗く見え、乗員によるこの部分の濃淡31の視認性が低下するので濃淡31を鮮明に認識できない。また、光源L2から光が入射された場合は、カーボン調模様Mのうち、第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sに対応する部分が暗く見え、乗員によるこの部分の濃淡31の視認性が低下するので濃淡31を鮮明に認識できず、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tに対応する部分が明るく見え、乗員によるこの部分の濃淡31の視認性が向上するので濃淡31を鮮明に認識することができる。従って、光源の位置による各凸部41に対する光の入射方向が異なることで、各凸部41の反射度合いが変化するため、第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sに対応する部分と、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tに対応する部分との見え方が変化する。また、光源位置が固定されていても、乗員による計器用文字盤1を見る視認方向(Z1方向)が異なれば、各凸部41に対する光の入射方向が一定でも、各凸部41の反射度合いが変化するため、第一矩形領域群Sの各矩形領域10Sに対応する部分と、第二矩形領域群Tの各矩形領域10Tに対応する部分との見え方が変化する。
これらにより、乗員による計器用文字盤1の視認方向や計器用文字盤1に入射される光の入射方向の変化によって、乗員の目に入射する計器用文字盤1からの反射光に変化を与えることができるため、入射方向や視認方向の変化による実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目に近似させる、すなわち本物感を増加させることができる。
また、本実施形態に係る計器用文字盤1は、印刷層3とクリア層4との間に透過性を有する基材2が介在する。従って、乗員が視認側から見た場合に、クリア層4および基材2を介して印刷層3を視認することとなり、計器用文字盤1の視認側の表面から印刷層3までの厚みが増加し、プリプレグにおける視認側の表面からカーボン繊維までの厚みに近似させることができる。これにより、員が計器用文字盤1を視認側から見た場合に、奥行感を向上することができ、実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目にさらに近似させる、すなわち本物感をさらに増加することができる。
なお、本実施形態では、車両用内装部品として計器用文字盤1について説明したが、車両用内装部品はこれに限定されるものではない。車両用内装部品は、例えば、インストルメントパネル、コンソールボックス、アームレスト、ルーフコンソール、ピラートリム、ドアトリム、トランクトリムなどのいずれか1以上であってもよい。
また、本実施形態では、反対側から視認側に向かって印刷層3、基材2、クリア層4の順番で各層を積層したが、これに限定されるものではない。図7は、変形例に係る車両用内装部品の一部断面図である。車両用内装部品としての計器用文字盤1は、図7に示すように、基材2の視認側に印刷層3が積層され、印刷層3の視認側にクリア層4が積層されて形成されていてもよい。この場合は、インクジェットプリンタに基材2を設置すれば、基材2を移動させずに印刷層3およびクリア層4を形成することができるので、印刷層3に対するクリア層4の位置決めを容易に行うことができる。従って、計器用文字盤1の製造時において、印刷層3に対するクリア層4のずれを抑制することができる。また、この場合、計器用文字盤1のように基材2の視認側と反対側から視認側に光を透過することが要求されていない車両用内装部品であれば、基材2は透過性を有していなくてもよい。
また、本実施形態における各矩形領域10は、第一方向、あるいは第2方向に向かって連続的に濃く変化するが、これに限定されるものではない。各矩形領域10は、第一方向、あるいは第2方向に向かって濃い側あるいは淡い側を繰り返してもよい。各矩形領域10Sは、長手方向の中央部が濃淡の一方側で、長手方向の両端部が濃淡の他方側となるように連続的に変化してもよい。例えば、各矩形領域10Sは、長手方向の中央部が濃い側で、長手方向の両端部が淡い側となるように連続的に変化してもよい。
また、本実施形態では、各凸部41を半円柱形状としたが、これに限定されるものではない。図8は、変形例に係る車両用内装部品の凸部を示す斜視図である。各凸部42は、図8に示すように、濃淡変化方向における長さL1が凸部配列方向における長さL2よりも長く形成され、かつ、濃淡変化方向から見た場合における外形42aおよび凸部配列方向から見た場合における外形42bがともに曲線に形成されていてもよい。この場合、濃淡変化方向から見た場合における外形42aの曲率が凸部配列方向から見た場合における外形42bの曲率よりも小さく形成されている。この場合においても、凸部42に対して濃淡変化方向から入射した光と、凸部配列方向から入射した光とでは、反射状態が異なり、濃淡変化方向から凸部42に入射した光が、凸部配列方向から入射した光よりも多く一定の反射方向に向けて反射される。
また、本実施形態では、各矩形領域10を長方形としたがこれに限定されるものではない。例えば、各矩形領域10は、正方形であってもよい。平織りに編み込んだカーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグの模様は、カーボン繊維のうち視認側に露出する部分の形状が正方形(略正方形)となる。つまり、カーボン調模様Mは、各矩形領域10が正方形であることで、平織りに編み込んだカーボン繊維に樹脂を含浸させたプリプレグの模様に近似させることができる。従って、計器用文字盤1を平織りのカーボン繊維を含むカーボン内装部品の実際の見た目に近似させることができる。
また、本実施形態における印刷層3は、各矩形領域10において視認方向において対向する凸部41に対応した矩形状の濃淡31を凸部配列方向に離間して複数形成してもよい。
また、上記実施形態では、クリア層4のうち、各文字部1bに対応する領域を平面状に形成したが、カーボン調模様Mが形成される模様形成領域と同様に凸部41が形成されていてもよい。また、各文字部1bは、クリア層4が形成されていなくてもよい。
また、本実施形態における印刷層3は、各矩形領域10に、濃淡変化方向と平行な直線が凸部配列方向に複数が形成されていてもよい。各直線の色は、濃淡31に対して直線として認識できる色であり、好ましくは濃淡31の濃淡変化方向における濃い側の色である。この場合は、各矩形領域10の濃淡31のうち、隣り合う直線の間、および直線と矩形領域10の凸部配列方向における端部との間が区画され、区画された部分が濃淡変化方向に延在して帯状となり、カーボン調模様Mにおいて1本のカーボン繊維に対応した模様を形成する。従って、カーボン調模様Mをプリプレグにおける1本のカーボン繊維に近似させることができる。これにより、実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目にさらに近似させる、すなわち本物感をさらに増加することができる。また、各直線は、視認方向において、隣り合う凸部41の境界Rと対向してそれぞれ形成されていることが好ましい。この場合は、計器用文字盤1を視認側から見たい場合に、直線が隣り合う凸部41の間にて視認することができる。従って、上記カーボン調模様Mのうち、区画された帯状の部分および凸部41がより一体的に見えることで、プリプレグにおける1本のカーボン繊維、特にカーボン繊維の立体的形状に近似させることができる。これにより、実際の見た目をカーボン内装部品の実際の見た目にさらに近似させる、すなわち本物感をさらに増加することができる。
また、上記実施形態では、計器用文字盤1単独の場合について説明したが、計器用文字盤1と見返しと一体に形成されていてもよい。この場合は、基材2は、四角形(略四角形も含む)に形成され、計器用文字盤1のみならず、見返しにも印刷層3にカーボン調模様Mおよびクリア層に凸部41,42が形成されている。
1 計器用文字盤(車両用内装部品)
2 基材
3 印刷層
31 濃淡
4 クリア層
41,42 凸部
10,10S,10T 矩形領域
M カーボン調模様
R 境界
S 第一矩形領域群
T 第二矩形領域群

Claims (4)

  1. 基材と、
    前記基材に対して積層して形成され、カーボン調模様が形成された印刷層と、
    前記基材に対して視認側に積層して形成され、かつ透過性を有するクリア層と、
    を備え、
    前記印刷層は、
    カーボン色に応じた配色であり、かつ濃淡変化方向に沿って濃淡が変化する矩形領域が複数形成され、
    前記濃淡変化方向が第一方向であり、かつ前記第一方向と直交する第二方向において隣り合う矩形領域が前記第一方向にずれて配置されている第一矩形領域群と、
    前記濃淡変化方向が前記第二方向であり、かつ前記第一方向において隣り合う矩形領域が前記第二方向にずれて配置されている第二矩形領域群と、
    が交互に配置され、
    前記クリア層は、各前記矩形領域に応じて前記濃淡変化方向と直交する凸部配列方向に複数の凸部が形成され、
    各前記凸部は、前記濃淡変化方向における長さが前記凸部配列方向における長さよりも長く形成され、かつ、少なくとも前記濃淡変化方向から見た場合における外形が曲線に形成されていることを特徴とする車両用内装部品。
  2. 請求項1に記載の車両用内装部品において、
    前記第一矩形領域群における各前記矩形領域は、前記第一方向に向かって連続的に濃く変化し、
    前記第二矩形領域群における各前記矩形領域は、前記第二方向に向かって連続的に濃く変化し、
    前記第二矩形領域群の各前記矩形領域の濃い側が、前記第一矩形領域群の各前記矩形領域の濃い側と対向する車両用内装部品。
  3. 請求項1または2に記載の車両用内装部品において、
    前記矩形領域は、長方形であり、
    前記濃淡変化方向は、前記矩形領域の長辺方向である
    車両用内装部品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用内装部品において、
    前記基材は、透過性を有し、
    前記印刷層は、前記基材に対して視認側と反対側に形成され
    前記車両用内装部品は、計器用文字盤である車両用内装部品。
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