JP6611981B2 - レーダ信号処理装置及びレーダシステム - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ信号処理装置及びレーダシステムに関する。
従来、時間に対して周波数が線形に上昇又は下降する信号(いわゆる「チャープ信号」)を送信信号に用いて、物体までの距離(以下、単に「距離」ということがある。)及び当該物体の相対的な移動速度(以下、単に「物体の移動速度」又は「速度」ということがある。)を計測するレーダシステムが開発されている。このレーダシステムは、送信信号と受信信号とを混合することによりビート信号を生成し、距離方向に対する周波数分析によりビート信号を周波数複素スペクトルに変換し、速度方向に対する周波数分析により周波数複素スペクトルを2次元周波数パワースペクトルに変換し、2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出し、当該ピークに対応する距離方向の周波数から距離を算出し、当該ピークに対応する速度方向の周波数から速度を算出するものである。
チャープ信号を送信信号に用いたレーダシステムにおいては、チャープ信号の繰り返し周期が短いほど速度方向に対応する周波数の折り返し周波数が高くなるため、曖昧さを排して計測可能な速度範囲が広くなる。しかしながら、送信系の制約、特に送信する電波の周波数帯における高周波回路特性などの制約により繰り返し周期を短くすることができない場合、物体の移動速度が大きくなると速度方向に対応する周波数において折り返しが発生するため、速度の計測における曖昧さが発生する。
これに対して、特許文献1のレーダシステムは、精度は高いが曖昧さが発生する方法により速度を計測する手段(第1処理手段)と、精度は低いが曖昧さが発生しない方法により速度を計測する手段(第2処理手段)とを有している。特許文献1のレーダシステムは、これらの方法を組み合わせることにより曖昧さを排除している。
また、特許文献2のレーダシステムは、周波数範囲が僅かに異なる2種類のチャープ信号を生成して、各チャープ信号に対応する電波を交互に送信する。特許文献2のレーダシステムは、これらの電波による観測結果から得られた位相差の情報を用いることにより、速度の計測における曖昧さを排除している。
特開2016−3873号公報 国際公開第2013/156012号
特許文献1のレーダシステムは、互いに異なる2種類の方法により速度を計測するものである。したがって、各方法に対応する電波を送受信して、各方法に対応する周波数分析等を実行することが求められる。このため、最終的な計測結果を得るまでに時間がかかるという問題があった。
特許文献2のレーダシステムは、周波数範囲が僅かに異なる2種類のチャープ信号を用いるものである。したがって、各チャープ信号に対応する電波の周波数範囲の精度を確保する観点から、高周波用の周波数補償回路などを追加する必要があるという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、速度の計測にかかる時間が増加するのを回避しつつ、また周波数補償回路などの追加の回路を不要として、速度の計測における曖昧さを排除することができるレーダ信号処理装置及びレーダシステムを提供することを目的とする。
本発明のレーダ信号処理装置は、チャープ信号による送信信号と送信信号に対応する電波の反射波に対応する受信信号とを混合することにより得られた電圧データを用いて、電波を反射した物体の移動速度を計測するレーダ信号処理装置であって、電圧データのうちの第1電圧データに対する周波数分析を実行する第1周波数分析部と、電圧データのうちの第2電圧データに対する周波数分析を実行する第2周波数分析部と、第1周波数分析部による周波数分析の結果と第2周波数分析部による周波数分析の結果とを用いて物体の移動速度を算出する速度算出部と、を備え、第1電圧データと第2電圧データとは、送信信号のうちの変調中心周波数が互いに異なる範囲にそれぞれ対応するものであり、速度算出部は、第1電圧データに対応する範囲における変調中心周波数と第2電圧データに対応する範囲における変調中心周波数との差分値に基づく参照用速度を算出して、複数の速度候補を参照用速度と比較することにより物体の移動速度を算出するものである。
本発明によれば、上記のように構成したので、速度の計測にかかる時間が増加するのを回避しつつ、また周波数補償回路などの追加の回路を不要として、速度の計測における曖昧さを排除することができる。
本発明の実施の形態1に係るレーダシステムの要部を示すシステム構成図である。 図2Aは、本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の要部を示すハードウェア構成図である。図2Bは、本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。 本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の要部を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 図5Aは、本発明の実施の形態1に係る送信信号の波形、受信信号の波形及び第1電圧データを示す説明図である。図5Bは、図5Aに示す第1電圧データから変換された複素スペクトルを示す説明図である。図5Cは、図5Bに示す複素スペクトルから変換されたパワースペクトルを示す説明図である。 図6Aは、本発明の実施の形態1に係る送信信号の波形、受信信号の波形及び第2電圧データを示す説明図である。図6Bは、図6Aに示す第2電圧データから変換された複素スペクトルを示す説明図である。図6Cは、図6Bに示す複素スペクトルから変換されたパワースペクトルを示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る速度算出部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るレーダシステムの要部を示すシステム構成図である。 図9Aは、本発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の要部を示すハードウェア構成図である。図9Bは、本発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。 本発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の要部を示す機能ブロック図である。 図11Aは、本発明の実施の形態2に係る送信信号の波形、受信信号の波形及び第1電圧データを示す説明図である。図11Bは、図11Aに示す第1電圧データから変換された複素スペクトルを示す説明図である。図11Cは、図11Bに示す複素スペクトルから変換されたパワースペクトルを示す説明図である。 図12Aは、本発明の実施の形態2に係る送信信号の波形、受信信号の波形及び第2電圧データを示す説明図である。図12Bは、図12Aに示す第2電圧データから変換された複素スペクトルを示す説明図である。図12Cは、図12Bに示す複素スペクトルから変換されたパワースペクトルを示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る速度算出部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係るレーダシステムの要部を示すシステム構成図である。 図15Aは、本発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の要部を示すハードウェア構成図である。図15Bは、本発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。 本発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の要部を示す機能ブロック図である。 図17Aは、本発明の実施の形態3に係る送信信号の波形、受信信号の波形及び第1電圧データを示す説明図である。図17Bは、図17Aに示す第1電圧データから変換された複素スペクトルを示す説明図である。図17Cは、図17Bに示す複素スペクトルから変換されたパワースペクトルを示す説明図である。 図18Aは、本発明の実施の形態3に係る送信信号の波形、受信信号の波形及び第2電圧データを示す説明図である。図18Bは、図18Aに示す第2電圧データから変換された複素スペクトルを示す説明図である。図18Cは、図18Bに示す複素スペクトルから変換されたパワースペクトルを示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るレーダシステムの要部を示すシステム構成図である。図1を参照して、実施の形態1のレーダシステム100について説明する。
電圧生成回路1は、所定の電圧を生成し、当該生成した電圧を電圧制御発振器2に出力するものである。電圧制御発振器2は、電圧生成回路1から入力された電圧に応じた周波数の信号を生成し、当該生成した信号(以下「送信信号」という。)を分配回路3に出力するものである。ここで、電圧生成回路1の出力電圧が時間に対して変化することにより、送信信号の周波数が時間に対して線形に上昇又は下降するようになっている。すなわち、電圧生成回路1及び電圧制御発振器2は、送信信号を変調することにより送信信号をチャープ信号にするものである。
分配回路3は、電圧制御発振器2から入力された送信信号を増幅回路4及び混合器7に分配して出力するものである。増幅回路4は、分配回路3から入力された送信信号を増幅し、当該増幅した送信信号をアンテナ5に出力するものである。アンテナ5は、増幅回路4から入力された送信信号に対応する電波をレーダシステム100の外部に放射するものである。
アンテナ5から放射された電波は、レーダシステム100の外部に存在する物体により反射又は散乱(以下、総称して「反射」という。)される。反射された電波のうちのレーダシステム100に戻ってきた電波(以下「反射波」という。)は、アンテナ6により受信される。アンテナ6は、受信した反射波に対応する信号(以下「受信信号」という。)を混合器7に出力するものである。
混合器7は、分配回路3から入力された送信信号とアンテナ6から入力された受信信号とを混合し、当該混合した信号(以下「混合信号」という。)を増幅回路8に出力するものである。増幅回路8は、混合器7から入力された混合信号を増幅し、当該増幅した混合信号をフィルタ回路9に出力するものである。フィルタ回路9は、増幅回路8から入力された混合信号のうちの不要な周波数成分を抑圧し、当該抑圧後の信号(以下「観測信号」という。)をアナログデジタル変換器10に出力するものである。
アナログデジタル変換器(以下「AD変換器」という。)10は、フィルタ回路9から入力された観測信号をデジタルの電圧データに変換するものである。AD変換器10は、変換した電圧データをレーダ信号処理装置11に出力するものである。
レーダ信号処理装置11は、AD変換器10から入力された電圧データを用いて、レーダシステム100に対する上記電波を反射した物体(以下「電波反射物体」という。)の相対的な移動速度を計測するものである。以下、レーダシステム100に対する電波反射物体の相対的な移動速度を単に「電波反射物体の移動速度」又は「速度」ということがある。また、レーダシステム100から電波反射物体までの距離を単に「距離」ということがある。レーダ信号処理装置11の詳細については、図2及び図3を参照して後述する。
制御装置12は、電圧生成回路1、AD変換器10及びレーダ信号処理装置11の動作タイミングなどを制御するものである。すなわち、制御装置12は、図3に示す第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50の各部の動作タイミングなどを制御するものである。
電圧生成回路1、電圧制御発振器2、分配回路3、増幅回路4及びアンテナ5により、送信機13が構成されている。アンテナ6、混合器7、増幅回路8及びフィルタ回路9により、受信機14が構成されている。AD変換器10、レーダ信号処理装置11、制御装置12、送信機13及び受信機14により、レーダシステム100が構成されている。
図2Aは、本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の要部を示すハードウェア構成図である。図2Bは、本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るレーダ信号処理装置の要部を示す機能ブロック図である。図2及び図3を参照して、レーダ信号処理装置11について説明する。
図2Aに示す如く、レーダ信号処理装置11はコンピュータにより構成されており、プロセッサ21及びメモリ22,23を有している。メモリ22には、当該コンピュータを図3に示す第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ22に記憶されたプログラムをプロセッサ21が読み出して実行することにより、第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50の機能が実現される。
メモリ23は、AD変換器10から入力された電圧データを記憶するものである。そのほか、メモリ23は、レーダ信号処理装置11の各処理に係る各種データを記憶するものである。
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサなどにより構成されている。メモリ22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)若しくはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの半導体メモリにより構成されている。メモリ23は、例えば、RAMなどの半導体メモリにより構成されている。
なお、図2Bに示す如く、第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50の機能は専用の処理回路24により実現されるものであっても良い。処理回路24は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、PLD(Programmable Logic Device)若しくはシステムLSI(Large−Scale Integration)又はこれらを組み合わせたものである。
また、第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50の各部の機能それぞれを処理回路24で実現しても良いし、各部の機能をまとめて処理回路24で実現しても良い。また、第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50のうちの一部の機能をプロセッサ21及びメモリ22により実現し、残余の機能を処理回路24により実現しても良い。
第1周波数分析部30及び第2周波数分析部40の各々は、メモリ23から電圧データを取得し、当該取得した電圧データに対する周波数分析等を実行するものである。速度算出部50は、第1周波数分析部30による周波数分析等の結果と第2周波数分析部40による周波数分析等の結果とを用いて、電波反射物体の移動速度を算出するものである。
ここで、第1周波数分析部30による周波数分析等の対象となる電圧データ(以下「第1電圧データ」という。)と第2周波数分析部40による周波数分析等の対象となる電圧データ(以下「第2電圧データ」という。)とは、同一の送信信号のうちの変調中心周波数が互いに異なる範囲にそれぞれ対応するものである。
すなわち、実施の形態1において、第1周波数分析部30は、メモリ23に記憶された電圧データのうち、送信信号における各周期の略1周期分に対応する電圧データを取得する。第2周波数分析部40は、メモリ23に記憶された電圧データのうち、送信信号における各周期の略前半2分の1周期分に対応する電圧データを取得する。これにより、同一の送信信号において、第1電圧データに対応する範囲の変調中心周波数と第2電圧データに対応する範囲の変調中心周波数とが互いに異なる値となる。
第1周波数分析部30は、第1距離方向周波数分析部31、第1速度方向周波数分析部32、第1ピーク検出部33及び第1ピークデータ生成部34により構成されている。第2周波数分析部40は、第2距離方向周波数分析部41、第2速度方向周波数分析部42、第2ピーク検出部43及び第2ピークデータ生成部44により構成されている。これらの各部による処理の詳細については、図4〜図6を参照して後述する。
また、速度算出部50は、送信信号のうちの第1電圧データに対応する範囲の変調中心周波数と送信信号のうちの第2電圧データに対応する範囲の変調中心周波数との差分値に基づく参照用速度を算出して、複数の速度候補を参照用速度と比較することにより電波反射物体の移動速度を算出するようになっている。より具体的には、速度算出部50は、複数の速度候補のうちの参照用速度に最も近い速度候補を電波反射物体の移動速度として選択するようになっている。速度算出部50による処理の詳細については、図7を参照して後述する。
第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50により、レーダ信号処理装置11が構成されている。
次に、図4〜図6を参照して、レーダ信号処理装置11の動作について説明する。
図5A及び図6Aにおいて、T〜T(nは2以上の整数)はn周期分の送信信号の波形を示しており、R〜Rは各周期の送信信号に対応する受信信号の波形を示している。すなわち、図5Aに示す送信信号T〜Tと図6Aに示す送信信号T〜Tとは同一の信号であり、図5Aに示す受信信号R〜Rと図6Aに示す受信信号R〜Rとは同一の信号である。図5A及び図6Aに示す如く、各周期における送信信号T〜Tの周波数は時間に対して線形に上昇しており、受信信号R〜Rの周波数は送信信号T〜Tの周波数と同様に変化している。
全ての送信が完了しかつ受信が完了したとみなせる時点で、メモリ23には、送信信号T〜Tと受信信号R〜Rとを混合することにより得られた電圧データが予め記憶されている。レーダ信号処理装置11は、制御装置12による制御の下、図4に示すステップST1〜ST9の処理を実行する。
まず、ステップST1にて、第1距離方向周波数分析部31は、メモリ23に記憶された電圧データのうちの第1電圧データV1〜V1を取得する。図5Aに示す如く、第1電圧データV1〜V1は、送信信号T〜Tのうちの各周期の略1周期分に対応する電圧データである。第1距離方向周波数分析部31は、第1電圧データV1〜V1の各々に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform。以下「FFT」という。)などの周波数分析を実行することにより、第1電圧データV1〜V1を複素スペクトルC1〜C1に変換する。第1距離方向周波数分析部31は、複素スペクトルC1〜C1をメモリ23に記憶させる。
ここで、各複素スペクトルC1〜C1の離散周波数は距離に対応しており(図5B参照)、各複素スペクトルC1〜C1は距離方向に対応する周波数複素スペクトルである。すなわち、第1距離方向周波数分析部31は、距離方向に対する周波数分析(以下「距離方向周波数分析」という。)により電圧データを周波数複素スペクトルに変換するものである。
次いで、ステップST2にて、第1速度方向周波数分析部32は、全周期分(図5に示す例においてはn周期分)の複素スペクトルC1〜C1をメモリ23から取得する。第1速度方向周波数分析部32は、複素スペクトルC1〜C1のうちの離散周波数が互いに同じ距離に対応する各部位に対してFFTなどの周波数分析を実行することにより、複素スペクトルC1〜C1をパワースペクトルP1〜P1(mは2以上の整数)に変換する。第1速度方向周波数分析部32は、パワースペクトルP1〜P1を2次元パワースペクトルとしてメモリ23に記憶させる。
ここで、各パワースペクトルP1〜P1の離散周波数は速度に対応しており(図5C参照)、パワースペクトルP1〜P1による2次元パワースペクトルは距離方向及び速度方向に対応する2次元周波数パワースペクトルである。すなわち、第1速度方向周波数分析部32は、速度方向に対する周波数分析(以下「速度方向周波数分析」という。)により周波数複素スペクトルを2次元周波数パワースペクトルに変換するものである。
また、第1速度方向周波数分析部32は、速度方向周波数分析を実行するとき、変換対象となるデータ(すなわち、複素スペクトルC1〜C1のうちの離散周波数が互いに同じ距離に対応する各部位を示すデータ)の後端部に零値のデータを付加し、当該付加後のデータに対してFFTなどの周波数分析を実行するようになっている。これにより、速度に対応する離散周波数の周波数刻みを小さくすることができる。
次いで、ステップST3にて、第1ピーク検出部33は、パワースペクトルP1〜P1による2次元周波数パワースペクトルをメモリ23から取得し、当該取得した2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出する。より具体的には、第1ピーク検出部33は、2次元パワースペクトルのパワーをしきい値と比較する。このしきい値は、2次元パワースペクトルのパワーから逐次算出されるものであっても良く、又は予め設定されたものであっても良い。第1ピーク検出部33は、2次元パワースペクトルのうち、パワーがしきい値よりも大きく、かつ、パワーが極大となる部位をピークとして検出する。
第1ピーク検出部33は、検出したピークに対応する距離方向の離散周波数(以下「距離方向離散周波数」という。)と、検出したピークに対応する速度方向の離散周波数(以下「速度方向離散周波数」という。)とを第1ピークデータ生成部34に出力する。ここで、検出されたピークの個数をN_1とする。
次いで、ステップST4にて、第1ピークデータ生成部34は、第1ピーク検出部33から入力された距離方向離散周波数F_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を用いて、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダの原理式に基づき、以下の式(1)により距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を算出する。
Dst_1[k_1]=(C×T_1×F_1[k_1])
/(2×B_1){k_1=1〜N_1} (1)
ここで、Cは電波の速度を示している。T_1は、送信信号のうちの第1電圧データに対応する範囲の変調時間幅、すなわち各周期の略1周期分に対応する変調時間幅を示している。B_1は、送信信号のうちの第1電圧データに対応する範囲の変調周波数幅、すなわち各周期の略1周期分に対応する変調周波数幅を示している。
第1ピークデータ生成部34は、算出した距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}と第1ピーク検出部33から入力された速度方向離散周波数Fv_1[k_1]{k_1=1〜N_1}とを示すデータ(以下「第1ピークデータ」という。)を生成する。第1ピークデータ生成部34は、第1ピークデータをメモリ23に記憶させる。
また、ステップST5にて、第2距離方向周波数分析部41は、メモリ23に記憶された電圧データのうちの第2電圧データV2〜V2を取得する。図6Aに示す如く、第2電圧データV2〜V2は、送信信号T〜Tのうちの各周期の略前半2分の1周期分に対応する電圧データである。第2距離方向周波数分析部41は、第2電圧データV2〜V2の各々に対してFFTなどの周波数分析を実行することにより、第2電圧データV2〜V2を複素スペクトルC2〜C2に変換する。第2距離方向周波数分析部41は、複素スペクトルC2〜C2をメモリ23に記憶させる。
ここで、各複素スペクトルC2〜C2の離散周波数は距離に対応しており(図6B参照)、各複素スペクトルC2〜C2は距離方向に対応する周波数複素スペクトルである。すなわち、第2距離方向周波数分析部41は、距離方向周波数分析により電圧データを周波数複素スペクトルに変換するものである。
次いで、ステップST6にて、第2速度方向周波数分析部42は、全周期分(図6に示す例においてはn周期分)の複素スペクトルC2〜C2をメモリ23から取得する。第2速度方向周波数分析部42は、複素スペクトルC2〜C2のうちの離散周波数が互いに同じ距離に対応する各部位に対してFFTなどの周波数分析を実行することにより、複素スペクトルC2〜C2をパワースペクトルP2〜P2に変換する。第2速度方向周波数分析部42は、パワースペクトルP2〜P2を2次元パワースペクトルとしてメモリ23に記憶させる。
ここで、各パワースペクトルP2〜P2の離散周波数は速度に対応しており(図6C参照)、パワースペクトルP2〜P2による2次元パワースペクトルは距離方向及び速度方向に対応する2次元周波数パワースペクトルである。すなわち、第2速度方向周波数分析部42は、速度方向周波数分析により周波数複素スペクトルを2次元周波数パワースペクトルに変換するものである。
また、第2速度方向周波数分析部42は、速度方向周波数分析を実行するとき、変換対象となるデータ(すなわち、複素スペクトルC2〜C2のうちの離散周波数が互いに同じ距離に対応する各部位を示すデータ)の後端部に零値のデータを付加し、当該付加後のデータに対してFFTなどの周波数分析を実行するようになっている。これにより、速度に対応する離散周波数の周波数刻みを小さくすることができる。
次いで、ステップST7にて、第2ピーク検出部43は、パワースペクトルP2〜P2による2次元周波数パワースペクトルをメモリ23から取得し、当該取得した2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出する。より具体的には、第2ピーク検出部43は、第1ピーク検出部33と同様の方法によりピークを検出する。第2ピーク検出部43は、検出したピークに対応する距離方向離散周波数と、検出したピークに対応する速度方向離散周波数とを第2ピークデータ生成部44に出力する。ここで、検出されたピークの個数をN_2とする。
次いで、ステップST8にて、第2ピークデータ生成部44は、第2ピーク検出部43から入力された距離方向離散周波数F_2[k_2]{k_2=1〜N_2}を用いて、FMCWレーダの原理式に基づき、以下の式(2)により距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}を算出する。
Dst_2[k_2]=(C×T_2×F_2[k_2])
/(2×B_2){k_2=1〜N_2} (2)
ここで、Cは電波の速度を示している。T_2は、送信信号のうちの第2電圧データに対応する範囲の変調時間幅、すなわち各周期の略前半2分の1周期分に対応する変調時間幅を示している。B_2は、送信信号のうちの第2電圧データに対応する範囲の変調周波数幅、すなわち各周期の略前半2分の1周期分に対応する変調周波数幅を示している。
第2ピークデータ生成部44は、算出した距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}と第2ピーク検出部43から入力された速度方向離散周波数Fv_2[k_2]{k_2=1〜N_2}とを示すデータ(以下「第2ピークデータ」という。)を生成する。第2ピークデータ生成部44は、第2ピークデータをメモリ23に記憶させる。
次いで、ステップST9にて、速度算出部50は、ステップST4で生成された第1ピークデータとステップST8で生成された第2ピークデータとをメモリ23から取得する。速度算出部50は、取得した第1ピークデータ及び第2ピークデータを用いて電波反射物体の移動速度を算出する。
次に、図7のフローチャートを参照して、速度算出部50によるステップST9の処理の詳細について説明する。
ステップST11にて、速度算出部50は、第1ピークデータにおけるピークに対応するカウンタk_1の値を1に初期化する。次いで、速度算出部50はステップST12に進む。
ステップST12にて、速度算出部50は、第2ピークデータにおけるピークに対応するカウンタk_2の値を1に初期化する。次いで、速度算出部50はステップST13に進む。
ステップST13にて、速度算出部50は、以下の式(3)により、第1ピークデータにおけるk_1番目のピークに対応する距離Dst_1[k_1]と第2ピークデータにおけるk_2番目のピークに対応する距離Dst_2[k_2]との差分値の絶対値dDを算出する。絶対値dDを算出後、速度算出部50はステップST14に進む。
dD=|Dst_1[k_1]−Dst_2[k_2]| (3)
ステップST14にて、速度算出部50は、以下の式(4)により距離差Dwを算出する。この距離差Dwは、送信信号のうちの第1電圧データに対応する範囲の変調周波数幅B_1と送信信号のうちの第2電圧データに対応する範囲の変調周波数幅B_2とが互いに異なるために生ずるものである。
Dw=C/(2×B_2) (4)
速度算出部50は、絶対値dDと距離差Dwとを比較する。絶対値dDが距離差Dw以下の値である場合(ステップST14“YES”)、速度算出部50はステップST15に進む。他方、絶対値dDが距離差Dwよりも大きい値である場合(ステップST14“NO”)、速度算出部50はステップST27に進む。
ステップST15にて、速度算出部50は、速度方向に対応する周波数において折り返しが発生しない方法により参照用速度Srefを算出する。すなわち、速度算出部50は以下のように参照用速度Srefを算出する。
第1ピークデータが示す速度方向離散周波数Fv_1[k_1]について、電波反射物体の移動速度をSpd_1[k_1]とし、送信信号のうちの第1電圧データに対応する範囲の変調中心周波数をFc_1とすると、ドップラー効果の原理式により以下の式(5)が成立する。
Fv_1[k_1]=2×Fc_1×Spd_1[k_1]/C (5)
第2ピークデータが示す速度方向離散周波数Fv_2[k_2]について、電波反射物体の移動速度をSpd_2[k_2]とし、送信信号のうちの第2電圧データに対応する範囲の変調中心周波数をFc_2とすると、ドップラー効果の原理式により以下の式(6)が成立する。
Fv_2[k_2]=2×Fc_2×Spd_2[k_2]/C (6)
式(5)に係る電波反射物体と式(6)に係る電波反射物体とが同一の物体である場合、Spd_1[k_1]=Spd_2[k_2]である。ここで、Spd_1[k_1]=Spd_2[k_2]=Spdとすると、式(5)を変形することにより以下の式(7)が得られる。また、式(6)を変形することにより以下の式(8)が得られる。
Fv_1[k_1]=2×Fc_1×Spd/C (7)
Fv_2[k_2]=2×Fc_2×Spd/C (8)
このとき、式(7)の左辺と式(8)の左辺との差及び式(7)の右辺と式(8)の右辺との差は、以下の式(9)により表される。
Fv_1[k_1]−Fv_2[k_2]
=2×(Fc_1−Fc_2)×Spd/C (9)
式(9)は、Fc_1又はFc_2よりも低い周波数(Fc_1−Fc_2)にて電波を送信した場合に、ドップラーシフト周波数が(Fv_1[k_1]−Fv_2[k_2])である状態を表している。ここで、(Fv_1[k_1]−Fv_2[k_2])は周波数の差であるため値は小さく、折り返しが発生しない値である。そこで、速度算出部50は、式(9)を変形してなる以下の式(10)により参照用速度Srefを算出する。
Sref=C×(Fv_1[k_1]−Fv_2[k_2])
/(2×(Fc_1−Fc_2)) (10)
なお、式(10)により参照用速度Srefを算出する場合、速度方向に対応する周波数において折り返しが発生しないものの、送信信号の周波数が低い状態と等価であるため速度の計測精度が低い。そこで、上記のとおり、第1速度方向周波数分析部32及び第2速度方向周波数分析部42の各々にて、変換対象となるデータに零値のデータを付加してからFFTなどの周波数分析を実行する。これにより、速度に対応する離散周波数の周波数刻みを小さくすることができるため、速度の計測精度を向上することができる。
参照用速度Srefを算出後、速度算出部50はステップST16に進む。
ステップST16にて、速度算出部50は、第1ピークデータが示す速度方向離散周波数Fv_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を用いて、チャープ信号の繰り返し周期による折り返しが最大M回発生し得るとして、ドップラー効果の原理式により複数の速度候補Scand[m]{m=0〜M}を算出する。
このとき、速度算出部50は、ステップST15で算出した参照用速度Srefの値に応じて速度候補の算出方法を切り替える。参照用速度Srefが0以上の値である場合(Sref≧0)、速度算出部50は以下の式(11)により速度候補Scand[m]を算出する。他方、参照用速度Srefが0未満の値である場合(Sref<0)、速度算出部50は以下の式(12)により速度候補Scand[m]を算出する。ここで、Trptはチャープ信号の繰り返し周期を示している。
Scand[m]=C×(Fv_1[k_1]+m/Trpt)
/(2×Fc_1){m=0〜M} (11)
Scand[m]=C×(Fv_1[k_1]−m/Trpt)
/(2×Fc_1){m=0〜M} (12)
速度候補Scand[m]を算出後、速度算出部50はステップST17に進む。
ステップST17にて、速度算出部50は、速度候補Scand[m]に対応するカウンタmの値を0に初期化する。次いで、速度算出部50はステップST18に進む。
ステップST18にて、速度算出部50は、最小速度差Sminの初期値を、計測対象となる範囲内にて絶対値が最大の速度Sinitと同じ値に設定する。次いで、速度算出部50はステップST19に進む。
ステップST19にて、速度算出部50は、選択番号Mslctを−1に初期化する。次いで、速度算出部50はステップST20に進む。
ステップST20にて、速度算出部50は、m番目の速度候補Scand[m]と参照用速度Srefとの差分値の絶対値dSを算出する。次いで、速度算出部50はステップST21に進む。
ステップST21にて、速度算出部50は、絶対値dSと最小速度差Sminとを比較する。絶対値dSが最小速度差Sminよりも小さい値である場合(ステップST21“YES”)、速度算出部50はステップST22に進む。他方、絶対値dSが最小速度差Smin以上の値である場合(ステップST21“NO”)、速度算出部50はステップST24に進む。
ステップST22にて、速度算出部50は、最小速度差Sminを絶対値dSと同じ値に更新する。次いで、速度算出部50はステップST23に進む。
ステップST23にて、速度算出部50は、選択番号Mslctをカウンタmと同じ値に更新する。次いで、速度算出部50はステップST24に進む。
ステップST24にて、速度算出部50は、カウンタmの値をインクリメントする。次いで、速度算出部50はステップST25に進む。
ステップST25にて、速度算出部50は、カウンタmの値をN_mと比較する。カウンタmがN_mよりも大きい値を示している場合(ステップST25“YES”)、速度算出部50はステップST26に進む。他方、カウンタmがN_m以下の値を示している場合(ステップST25“NO”)、速度算出部50はステップST20に戻る。
ステップST26にて、速度算出部50は、速度候補Scand[Mslct]を第1ピークデータにおけるk_1番目のピークに対応する速度、すなわち電波反射物体の移動速度として選択する。次いで、速度算出部50はステップST27に進む。
ステップST27にて、速度算出部50は、カウンタk_2の値をインクリメントする。次いで、速度算出部50はステップST28に進む。
ステップST28にて、速度算出部50は、カウンタk_2の値をN_2と比較する。カウンタk_2がN_2よりも大きい値を示している場合(ステップST28“YES”)、速度算出部50はステップST29に進む。他方、カウンタk_2がN_2以下の値を示している場合(ステップST28“NO”)、速度算出部50はステップST13に戻る。
ステップST29にて、速度算出部50は、カウンタk_1の値をインクリメントする。次いで、速度算出部50はステップST30に進む。
ステップST30にて、速度算出部50は、カウンタk_1の値をN_1と比較する。カウンタk_1がN_1よりも大きい値を示している場合(ステップST30“YES”)、速度算出部50は処理を終了する。他方、カウンタk_1がN_1以下の値を示している場合(ステップST30“NO”)、速度算出部50はステップST12に戻る。
このように、速度算出部50は、送信信号のうちの第1電圧データに対応する範囲の変調中心周波数Fc_1と送信信号のうちの第2電圧データに対応する範囲の変調中心周波数Fc_2との差分値(Fc_1−Fc_2)に基づく参照用速度Srefを算出し(ステップST15)、複数の速度候補Scand[m]を参照用速度Srefと比較し(ステップST16〜ST25)、複数の速度候補Scand[m]のうちの参照用速度Srefに最も近い速度候補Scand[Mslct]を電波反射物体の移動速度として選択する(ステップST26)。式(10)に示す如く、速度方向に対応する周波数において折り返しが発生しない方法により参照用速度Srefを算出することができるため、速度の計測における曖昧さを排除することができる。
また、第1周波数分析部30による周波数分析等と第2周波数分析部40による周波数分析等とは同一の送信信号に関する処理であり、並行して実行することが可能である。このため、特許文献1のレーダシステムに比して、速度の計測にかかる時間が増加するのを回避することができる。
また、第1周波数分析部30による周波数分析等と第2周波数分析部40による周波数分析等とは同一の送信信号に関する処理であり、送信信号に対応する電波の周波数範囲の切替えが不要である。このため、特許文献2のレーダシステムに比して、周波数補償回路などの追加の回路を不要とすることができる。
なお、レーダ信号処理装置11は、電波反射物体の移動速度に加えて、レーダシステム100から電波反射物体までの距離を計測するものであっても良い。すなわち、レーダ信号処理装置11は、第1ピークデータが示す距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}と第2ピークデータが示す距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}とを用いてレーダシステム100から電波反射物体までの距離を算出する距離算出部(不図示)を有するものであっても良い。
また、制御装置12は、レーダ信号処理装置11と一体に構成されたものであっても良い。すなわち、制御装置12の機能を実現するためのプログラムがメモリ22に記憶されており、メモリ22に記憶されたプログラムをプロセッサ21が読み出して実行することにより制御装置12の機能が実現されるものであっても良い。または、専用の処理回路24により制御装置12の機能が実現されるものであっても良い。
また、メモリ23は、レーダ信号処理装置11の外部に設けられたものであっても良い。すなわち、レーダ信号処理装置11はプロセッサ21及びメモリ22により構成されたものであっても良い。または、レーダ信号処理装置11は処理回路24により構成されたものであっても良い。
また、第1電圧データと第2電圧データとは、同一の送信信号のうちの変調中心周波数が互いに異なる範囲にそれぞれ対応するものであれば良い。すなわち、第1電圧データは、送信信号のうちの各周期の略1周期分に対応する電圧データに限定されるものではない。第2電圧データは、送信信号のうちの各周期の略前半2分の1周期分に対応する電圧データに限定されるものではない。
また、本願の請求の範囲に記載された「1周期分」の用語の意義は、完全な1周期分に限定されるものではなく、図5Aに示すような略1周期分も包含するものである。本願の請求の範囲に記載された「前半2分の1周期分」の用語の意義は、完全な前半2分の1周期分に限定されるものではなく、図6Aに示すような略前半2分の1周期分も包含するものである。
以上のように、実施の形態1のレーダ信号処理装置11は、チャープ信号による送信信号T〜Tと送信信号T〜Tに対応する電波の反射波に対応する受信信号R〜Rとを混合することにより得られた電圧データを用いて、電波を反射した物体の移動速度を計測するレーダ信号処理装置11であって、電圧データのうちの第1電圧データV1〜V1に対する周波数分析を実行する第1周波数分析部30と、電圧データのうちの第2電圧データV2〜V2に対する周波数分析を実行する第2周波数分析部40と、第1周波数分析部30による周波数分析の結果と第2周波数分析部40による周波数分析の結果とを用いて物体の移動速度を算出する速度算出部50と、を備え、第1電圧データV1〜V1と第2電圧データV2〜V2とは、送信信号T〜Tのうちの変調中心周波数が互いに異なる範囲にそれぞれ対応するものであり、速度算出部50は、第1電圧データV1〜V1に対応する範囲における変調中心周波数Fc_1と第2電圧データV2〜V2に対応する範囲における変調中心周波数Fc_2との差分値に基づく参照用速度Srefを算出して、複数の速度候補Scand[m]を参照用速度Srefと比較することにより物体の移動速度を算出する。式(10)に示す如く、速度方向に対応する周波数において折り返しが発生しない方法により参照用速度Srefを算出することができるため、速度の計測における曖昧さを排除することができる。また、速度の計測にかかる時間が増加するのを回避することができ、かつ、周波数補償回路などの追加の回路を不要とすることができる。
また、第1周波数分析部30及び第2周波数分析部40の各々による周波数分析は、電圧データを周波数複素スペクトルに変換する距離方向周波数分析と、周波数複素スペクトルを2次元周波数パワースペクトルに変換する速度方向周波数分析と、を含み、速度方向周波数分析は、変換対象となるデータの後端部に零値のデータを付加し、当該付加後のデータに対する周波数分析を実行するものである。これにより、速度に対応する離散周波数の周波数刻みを小さくすることができる。この結果、レーダ信号処理装置11による速度の計測精度を向上することができる。
また、第1電圧データV1〜V1は、送信信号T〜Tのうちの各周期の1周期分に対応する電圧データであり、第2電圧データV2〜V2は、送信信号T〜Tのうちの各周期の前半2分の1周期分に対応する電圧データである。これにより、同一の送信信号T〜Tにおいて、変調中心周波数Fc_1と変調中心周波数Fc_2とを互いに異なる値にすることができる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係るレーダシステムの要部を示すシステム構成図である。図9Aは、本発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の要部を示すハードウェア構成図である。図9Bは、本発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。図10は、本発明の実施の形態2に係るレーダ信号処理装置の要部を示す機能ブロック図である。図8〜図10を参照して、実施の形態2のレーダシステム100a及びレーダ信号処理装置11aについて説明する。
なお、図8において、図1に示す実施の形態1のシステム構成図と同様のブロック等には同一符号を付して説明を省略する。図9において、図2に示す実施の形態1のハードウェア構成図と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。図10において、図3に示す実施の形態1の機能ブロック図と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態2において、第1距離方向周波数分析部31は、メモリ23に記憶された電圧データのうち、送信信号における各周期の略前半2分の1周期分に対応する電圧データを取得するようになっている。第2距離方向周波数分析部41は、メモリ23に記憶された電圧データのうち、送信信号における各周期の略後半2分の1周期分に対応する電圧データを取得するようになっている。これにより、同一の送信信号において、第1電圧データに対応する範囲の変調中心周波数と第2電圧データに対応する範囲の変調中心周波数とが互いに異なる値となる。
第1距離方向周波数分析部31、第1速度方向周波数分析部32、第1ピーク検出部33及び第1ピークデータ生成部34により、第1周波数分析部30が構成されている。第2距離方向周波数分析部41、第2速度方向周波数分析部42、第2ピーク検出部43及び第2ピークデータ生成部44により、第2周波数分析部40が構成されている。第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50により、レーダ信号処理装置11aが構成されている。AD変換器10、レーダ信号処理装置11a、制御装置12、送信機13及び受信機14により、レーダシステム100aが構成されている。
次に、図11及び図12を参照して、レーダ信号処理装置11aの動作について説明する。なお、フローチャートについては図4と同様であるため図示を省略する。
まず、第1距離方向周波数分析部31は、メモリ23に記憶された電圧データのうちの第1電圧データV1’〜V1’を取得する。図11Aに示す如く、第1電圧データV1’〜V1’は、送信信号T〜Tのうちの各周期の略前半2分の1周期分に対応する電圧データである。第1距離方向周波数分析部31は、距離方向周波数分析により、第1電圧データV1’〜V1’を複素スペクトルC1’〜C1’に変換する。
次いで、第1速度方向周波数分析部32は、速度方向周波数分析により、複素スペクトルC1’〜C1’をパワースペクトルP1’〜P1’に変換する。第1速度方向周波数分析部32は、パワースペクトルP1’〜P1’を2次元パワースペクトルとしてメモリ23に記憶させる。
次いで、第1ピーク検出部33は、パワースペクトルP1’〜P1’による2次元周波数パワースペクトルをメモリ23から取得し、当該取得した2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出する。第1ピーク検出部33は、検出したピークに対応する距離方向離散周波数と、検出したピークに対応する速度方向離散周波数とを第1ピークデータ生成部34に出力する。ここで、検出されたピークの個数をN_1とする。
次いで、第1ピークデータ生成部34は、第1ピーク検出部33から入力された距離方向離散周波数F_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を用いて、実施の形態1と同様の式(1)により距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を算出する。ただし、実施の形態2において、T_1は送信信号における各周期の略前半2分の1周期分に対応する変調時間幅を示すものであり、B_1は送信信号における各周期の略前半2分の1周期分に対応する変調周波数幅を示すものである。
第1ピークデータ生成部34は、算出した距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}と第1ピーク検出部33から入力された速度方向離散周波数Fv_1[k_1]{k_1=1〜N_1}とを示す第1ピークデータを生成する。第1ピークデータ生成部34は、第1ピークデータをメモリ23に記憶させる。
また、第2距離方向周波数分析部41は、メモリ23に記憶された電圧データのうちの第2電圧データV2’〜V2’を取得する。図12Aに示す如く、第2電圧データV2’〜V2’は、送信信号T〜Tのうちの各周期の略後半2分の1周期分に対応する電圧データである。第2距離方向周波数分析部41は、距離方向周波数分析により、第2電圧データV2’〜V2’を複素スペクトルC2’〜C2’に変換する。
次いで、第2速度方向周波数分析部42は、速度方向周波数分析により、複素スペクトルC2’〜C2’をパワースペクトルP2’〜P2’に変換する。第2速度方向周波数分析部42は、パワースペクトルP2’〜P2’を2次元パワースペクトルとしてメモリ23に記憶させる。
次いで、第2ピーク検出部43は、パワースペクトルP2’〜P2’による2次元周波数パワースペクトルをメモリ23から取得し、当該取得した2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出する。第2ピーク検出部43は、検出したピークに対応する距離方向離散周波数と、検出したピークに対応する速度方向離散周波数とを第2ピークデータ生成部44に出力する。ここで、検出されたピークの個数をN_2とする。
次いで、第2ピークデータ生成部44は、第2ピーク検出部43から入力された距離方向離散周波数F_2[k_2]{k_2=1〜N_2}を用いて、実施の形態1と同様の式(2)により距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}を算出する。ただし、実施の形態2において、T_2は送信信号における各周期の略後半2分の1周期分に対応する変調時間幅を示すものであり、B_2は送信信号における各周期の略後半2分の1周期分に対応する変調周波数幅を示すものである。
第2ピークデータ生成部44は、算出した距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}と第2ピーク検出部43から入力された速度方向離散周波数Fv_2[k_2]{k_2=1〜N_2}とを示す第2ピークデータを生成する。第2ピークデータ生成部44は、第2ピークデータをメモリ23に記憶させる。
次いで、速度算出部50は、第1ピークデータ及び第2ピークデータをメモリ23から取得する。速度算出部50は、取得した第1ピークデータ及び第2ピークデータを用いて電波反射物体の移動速度を算出する。
次に、図13のフローチャートを参照して、速度算出部50による処理の詳細について説明する。なお、図13において、図7に示す実施の形態1のフローチャートと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、速度算出部50は、カウンタk_1の値を1に初期化し(ステップST11)、カウンタk_2の値を1に初期化し(ステップST12)、距離Dst_1[k_1]と距離Dst_2[k_2]との差分値の絶対値dDを算出する(ステップST13)。次いで、速度算出部50はステップST14aに進む。
ステップST14aにて、速度算出部50は絶対値dDを0と比較する。絶対値dDが0である場合(ステップST14a“YES”)、速度算出部50はステップST15aに進む。他方、絶対値dDが0よりも大きい値又は0よりも小さい値である場合(ステップST14a“NO”)、速度算出部50はステップST27に進む。
ステップST15aにて、速度算出部50は以下の式(10a)により参照用速度Srefを算出する。次いで、速度算出部50はステップST16に進む。
Sref=C×(Fv_2[k_2]−Fv_1[k_1])
/(2×(Fc_2−Fc_1)) (10a)
以下、ステップST16〜ST30における処理の内容は、実施の形態1にて図7を参照して説明したものと同様であるため、説明を省略する。
なお、レーダシステム100aは、実施の形態1に係るレーダシステム100と同様の種々の変形例を採用することができる。すなわち、レーダ信号処理装置11aは、レーダシステム100aから電波反射物体までの距離を算出する距離算出部(不図示)を有するものであっても良い。制御装置12は、レーダ信号処理装置11aと一体に構成されたものであっても良い。メモリ23は、レーダ信号処理装置11aの外部に設けられたものであっても良い。
また、本願の請求の範囲に記載された「前半2分の1周期分」の用語の意義は、完全な前半2分の1周期分に限定されるものではなく、図11Aに示すような略前半2分の1周期分も包含するものである。本願の請求の範囲に記載された「後半2分の1周期分」の用語の意義は、完全な後半2分の1周期分に限定されるものではなく、図12Aに示すような略後半2分の1周期分も包含するものである。
以上のように、実施の形態2において、第1電圧データV1’〜V1’は、送信信号T〜Tのうちの各周期の前半2分の1周期分に対応する電圧データであり、第2電圧データV2’〜V2’は、送信信号T〜Tのうちの各周期の後半2分の1周期分に対応する電圧データである。これにより、同一の送信信号T〜Tにおいて、変調中心周波数Fc_1と変調中心周波数Fc_2とを互いに異なる値にすることができる。
実施の形態3.
図14は、本発明の実施の形態3に係るレーダシステムの要部を示すシステム構成図である。図15Aは、本発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の要部を示すハードウェア構成図である。図15Bは、本発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。図16は、本発明の実施の形態3に係るレーダ信号処理装置の要部を示す機能ブロック図である。図14〜図16を参照して、実施の形態3のレーダシステム100b及びレーダ信号処理装置11bについて説明する。
なお、図14において、図1に示す実施の形態1のシステム構成図と同様のブロック等には同一符号を付して説明を省略する。図15において、図2に示す実施の形態1のハードウェア構成図と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。図16において、図3に示す実施の形態1の機能ブロック図と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態3において、第1距離方向周波数分析部31は、メモリ23に記憶された電圧データのうち、送信信号における各周期の略1周期分に対応する電圧データを取得するようになっている。第2距離方向周波数分析部41は、メモリ23に記憶された電圧データのうち、送信信号における各周期の略後半2分の1周期分に対応する電圧データを取得するようになっている。これにより、同一の送信信号において、第1電圧データに対応する範囲の変調中心周波数と第2電圧データに対応する範囲の変調中心周波数とが互いに異なる値となる。
第1距離方向周波数分析部31、第1速度方向周波数分析部32、第1ピーク検出部33及び第1ピークデータ生成部34により、第1周波数分析部30が構成されている。第2距離方向周波数分析部41、第2速度方向周波数分析部42、第2ピーク検出部43及び第2ピークデータ生成部44により、第2周波数分析部40が構成されている。第1周波数分析部30、第2周波数分析部40及び速度算出部50により、レーダ信号処理装置11bが構成されている。AD変換器10、レーダ信号処理装置11b、制御装置12、送信機13及び受信機14により、レーダシステム100bが構成されている。
次に、図17及び図18を参照して、レーダ信号処理装置11bの動作について説明する。なお、フローチャートについては図4と同様であるため図示を省略する。
まず、第1距離方向周波数分析部31は、メモリ23に記憶された電圧データのうちの第1電圧データV1”〜V1”を取得する。図17Aに示す如く、第1電圧データV1”〜V1”は、送信信号T〜Tのうちの各周期の略1周期分に対応する電圧データである。第1距離方向周波数分析部31は、距離方向周波数分析により、第1電圧データV1”〜V1”を複素スペクトルC1”〜C1”に変換する。
次いで、第1速度方向周波数分析部32は、速度方向周波数分析により、複素スペクトルC1”〜C1”をパワースペクトルP1”〜P1”に変換する。第1速度方向周波数分析部32は、パワースペクトルP1”〜P1”を2次元パワースペクトルとしてメモリ23に記憶させる。
次いで、第1ピーク検出部33は、パワースペクトルP1”〜P1”による2次元周波数パワースペクトルをメモリ23から取得し、当該取得した2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出する。第1ピーク検出部33は、検出したピークに対応する距離方向離散周波数と、検出したピークに対応する速度方向離散周波数とを第1ピークデータ生成部34に出力する。ここで、検出されたピークの個数をN_1とする。
次いで、第1ピークデータ生成部34は、第1ピーク検出部33から入力された距離方向離散周波数F_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を用いて、実施の形態1と同様の式(1)により距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}を算出する。ただし、実施の形態3において、T_1は送信信号における各周期の略1周期分に対応する変調時間幅を示すものであり、B_1は送信信号における各周期の略1周期分に対応する変調周波数幅を示すものである。
第1ピークデータ生成部34は、算出した距離Dst_1[k_1]{k_1=1〜N_1}と第1ピーク検出部33から入力された速度方向離散周波数Fv_1[k_1]{k_1=1〜N_1}とを示す第1ピークデータを生成する。第1ピークデータ生成部34は、第1ピークデータをメモリ23に記憶させる。
また、第2距離方向周波数分析部41は、メモリ23に記憶された電圧データのうちの第2電圧データV2”〜V2”を取得する。図18Aに示す如く、第2電圧データV2”〜V2”は、送信信号T〜Tのうちの各周期の略後半2分の1周期分に対応する電圧データである。第2距離方向周波数分析部41は、距離方向周波数分析により、第2電圧データV2”〜V2”を複素スペクトルC2”〜C2”に変換する。
次いで、第2速度方向周波数分析部42は、速度方向周波数分析により、複素スペクトルC2”〜C2”をパワースペクトルP2”〜P2”に変換する。第2速度方向周波数分析部42は、パワースペクトルP2”〜P2”を2次元パワースペクトルとしてメモリ23に記憶させる。
次いで、第2ピーク検出部43は、パワースペクトルP2”〜P2”による2次元周波数パワースペクトルをメモリ23から取得し、当該取得した2次元周波数パワースペクトルにおけるピークを検出する。第2ピーク検出部43は、検出したピークに対応する距離方向離散周波数と、検出したピークに対応する速度方向離散周波数とを第2ピークデータ生成部44に出力する。ここで、検出されたピークの個数をN_2とする。
次いで、第2ピークデータ生成部44は、第2ピーク検出部43から入力された距離方向離散周波数F_2[k_2]{k_2=1〜N_2}を用いて、実施の形態1と同様の式(2)により距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}を算出する。ただし、実施の形態3において、T_2は送信信号における各周期の略後半2分の1周期分に対応する変調時間幅を示すものであり、B_2は送信信号における各周期の略後半2分の1周期分に対応する変調周波数幅を示すものである。
第2ピークデータ生成部44は、算出した距離Dst_2[k_2]{k_2=1〜N_2}と第2ピーク検出部43から入力された速度方向離散周波数Fv_2[k_2]{k_2=1〜N_2}とを示す第2ピークデータを生成する。第2ピークデータ生成部44は、第2ピークデータをメモリ23に記憶させる。
次いで、速度算出部50は、第1ピークデータ及び第2ピークデータをメモリ23から取得する。速度算出部50は、取得した第1ピークデータ及び第2ピークデータを用いて電波反射物体の移動速度を算出する。
速度算出部50による処理の詳細は、実施の形態1にて図7を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。ただし、ステップST15にて、速度算出部50は以下の式(10b)により参照用速度Srefを算出する。
Sref=C×(Fv_2[k_2]−Fv_1[k_1])
/(2×(Fc_2−Fc_1)) (10b)
なお、レーダシステム100bは、実施の形態1に係るレーダシステム100と同様の種々の変形例を採用することができる。すなわち、レーダ信号処理装置11bは、レーダシステム100bから電波反射物体までの距離を算出する距離算出部(不図示)を有するものであっても良い。制御装置12は、レーダ信号処理装置11bと一体に構成されたものであっても良い。メモリ23は、レーダ信号処理装置11bの外部に設けられたものであっても良い。
また、本願の請求の範囲に記載された「1周期分」の用語の意義は、完全な1周期分に限定されるものではなく、図17Aに示すような略1周期分も包含するものである。本願の請求の範囲に記載された「後半2分の1周期分」の用語の意義は、完全な後半2分の1周期分に限定されるものではなく、図18Aに示すような略後半2分の1周期分も包含するものである。
以上のように、実施の形態3において、第1電圧データV1”〜V1”は、送信信号T〜Tのうちの各周期の1周期分に対応する電圧データであり、第2電圧データV2”〜V2”は、送信信号T〜Tのうちの各周期の後半2分の1周期分に対応する電圧データである。これにより、同一の送信信号T〜Tにおいて、変調中心周波数Fc_1と変調中心周波数Fc_2とを互いに異なる値にすることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本発明のレーダ信号処理装置は、例えば、海上用、陸上用又は車載用のレーダなどに用いることができる。
1 電圧生成回路、2 電圧制御発振器、3 分配回路、4 増幅回路、5 アンテナ、6 アンテナ、7 混合器、8 増幅回路、9 フィルタ回路、10 アナログデジタル変換器(AD変換器)、11,11a,11b レーダ信号処理装置、12 制御装置、13 送信機、14 受信機、21 プロセッサ、22,23 メモリ、24 処理回路、30 第1周波数分析部、31 第1距離方向周波数分析部、32 第1速度方向周波数分析部、33 第1ピーク検出部、34 第1ピークデータ生成部、40 第2周波数分析部、41 第2距離方向周波数分析部、42 第2速度方向周波数分析部、43 第2ピーク検出部、44 第2ピークデータ生成部、50 速度算出部、100,100a,100b レーダシステム。

Claims (8)

  1. チャープ信号による送信信号と前記送信信号に対応する電波の反射波に対応する受信信号とを混合することにより得られた電圧データを用いて、前記電波を反射した物体の移動速度を計測するレーダ信号処理装置であって、
    前記電圧データのうちの第1電圧データに対する周波数分析を実行する第1周波数分析部と、
    前記電圧データのうちの第2電圧データに対する周波数分析を実行する第2周波数分析部と、
    前記第1周波数分析部による前記周波数分析の結果と前記第2周波数分析部による前記周波数分析の結果とを用いて前記物体の移動速度を算出する速度算出部と、を備え、
    前記第1電圧データと前記第2電圧データとは、前記送信信号のうちの変調中心周波数が互いに異なる範囲にそれぞれ対応するものであり、
    前記速度算出部は、前記第1電圧データに対応する前記範囲における前記変調中心周波数と前記第2電圧データに対応する前記範囲における前記変調中心周波数との差分値に基づく参照用速度を算出して、複数の速度候補を前記参照用速度と比較することにより前記物体の移動速度を算出する
    ことを特徴とするレーダ信号処理装置。
  2. 前記速度算出部は、前記複数の速度候補のうちの他の速度候補よりも前記参照用速度に近い速度候補を前記物体の移動速度として選択することを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  3. 前記速度算出部は、前記複数の速度候補のうちの前記参照用速度に最も近い速度候補を前記物体の移動速度として選択することを特徴とする請求項2記載のレーダ信号処理装置。
  4. 前記第1周波数分析部及び前記第2周波数分析部の各々による前記周波数分析は、前記電圧データを周波数複素スペクトルに変換する距離方向周波数分析と、前記周波数複素スペクトルを2次元周波数パワースペクトルに変換する速度方向周波数分析と、を含み、
    前記速度方向周波数分析は、変換対象となるデータの後端部に零値のデータを付加し、当該付加後のデータに対する周波数分析を実行するものである
    ことを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  5. 前記第1電圧データは、前記送信信号のうちの各周期の1周期分に対応する前記電圧データであり、
    前記第2電圧データは、前記送信信号のうちの各周期の前半2分の1周期分に対応する前記電圧データである
    ことを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  6. 前記第1電圧データは、前記送信信号のうちの各周期の1周期分に対応する前記電圧データであり、
    前記第2電圧データは、前記送信信号のうちの各周期の後半2分の1周期分に対応する前記電圧データである
    ことを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  7. 前記第1電圧データは、前記送信信号のうちの各周期の前半2分の1周期分に対応する前記電圧データであり、
    前記第2電圧データは、前記送信信号のうちの各周期の後半2分の1周期分に対応する前記電圧データである
    ことを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  8. チャープ信号による送信信号を生成して、前記送信信号に対応する電波を放射する送信機と、前記電波の反射波を受信する受信機と、前記送信信号と前記反射波に対応する受信信号とを混合することにより得られた電圧データを用いて、前記電波を反射した物体の移動速度を計測するレーダ信号処理装置と、を含むレーダシステムであって、
    前記レーダ信号処理装置は、
    前記電圧データのうちの第1電圧データに対する周波数分析を実行する第1周波数分析部と、
    前記電圧データのうちの第2電圧データに対する周波数分析を実行する第2周波数分析部と、
    前記第1周波数分析部による前記周波数分析の結果と前記第2周波数分析部による前記周波数分析の結果とを用いて前記物体の移動速度を算出する速度算出部と、を備え、
    前記第1電圧データと前記第2電圧データとは、前記送信信号のうちの変調中心周波数が互いに異なる範囲にそれぞれ対応するものであり、
    前記速度算出部は、前記第1電圧データに対応する前記範囲における前記変調中心周波数と前記第2電圧データに対応する前記範囲における前記変調中心周波数との差分値に基づく参照用速度を算出して、複数の速度候補を前記参照用速度と比較することにより前記物体の移動速度を算出する
    ことを特徴とするレーダシステム。
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