JP6611832B2 - 報知装置、及び報知システム - Google Patents
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Description
本発明は、着座者に報知情報を的確に伝えることができる報知装置、及び報知システムを提供することを目的とする。
本発明は、着座者の身体が接触し得るシートのシート面に点在配置された複数の振動部のうち、報知情報に対応した前記振動部の振動によって前記着座者に前記報知情報を伝える報知装置であって、前記シートのシート面が複数の可動部位を含み、前記可動部位のそれぞれの可動状態の組み合わせに基づいて、前記シート面の圧力分布を特定する圧力分布特定部と、前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて、前記報知情報に対応した前記振動部のそれぞれの振動を変更する振動変更部と、を備え、前記振動変更部は、前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて前記報知情報に対応する前記振動部を振動させるか振動させないかを決定し、前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも振動させないとき、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させることを特徴とする。
本発明は、上記報知装置において、前記振動変更部は、前記振動部の振動が前記着座者に与える刺激を一定に維持するように、前記振動部が配置されている箇所の圧力に基づいて当該振動部の振動態様を変更することを特徴とする。
本発明は、着座者の身体が接触し得るシートのシート面に、複数の振動部が点在配置されたシートと、前記シートのシート面が複数の可動部位を含み、前記可動部位のそれぞれの可動状態の組み合わせに基づいて、前記シート面の圧力分布を特定する圧力分布特定部と、を備え、前記複数の振動部のうち、報知情報に対応した前記振動部を振動させ、前記着座者に前記報知情報を伝える報知システムであって、前記着座者の接触によって前記シート面に生じる圧力分布に基づいて、前記報知情報に対応した前記振動部のそれぞれの振動を変更し、前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて前記報知情報に対応する前記振動部を振動させるか振動させないかを決定して前記振動部のそれぞれの振動を変更する振動変更部を備え、前記振動変更部は、前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも前記振動させる領域に配置されていないとき、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させるよう振動を変更することを特徴とする。
図1は、本実施形態に係る報知システム1の構成を模式的に示す図である。
報知システム1は、車両2に搭載され、運転者などの乗員Uに報知情報を伝えるものであり、報知情報出力部3と、乗員Uが着座するシート4と、報知装置6と、を備えている。
報知情報出力部3は、車両2の走行状況などに応じて報知情報を生成し、当該報知情報の出力を要求する報知信号を報知装置6に出力する。シート4は、報知装置6の制御に基づいて振動可能に構成されており、報知装置6が報知信号に基づいてシート4を振動させることで、報知情報が振動によって乗員Uに伝えられる。なお、以下では、シート4については、車両2の前部座席を例にして説明する。
本実施形態のシート4は、乗員Uの着座部であるシートクッション8と、背もたれ部であるシートバック10と、このシートバック10の上部に設けられたヘッドレスト12と、を備え、シートクッション8、及びシートバック10の各々には、乗員Uの幅方向両側を挟み込むことで乗員Uの横ずれを防止するサイドサポート部14、16が設けられている。
具体的には、シートクッション8は、車室内で前後方向に移動可能に構成されており、その座面8Aの前端部8A1の高さを変えるように後端部8A2を基点に回動して当該座面8Aの傾きを変更可能に構成されている。また、シートバック10は、下端部10A1を基点に回動して背もたれ面10Aの傾きを変更可能に構成され、ヘッドレスト12は、高さ位置が変更可能に構成され、サイドサポート部14、16のそれぞれの姿勢も調整可能に構成されている。
同図に示すように、シート4の内部には、多数の振動部20が点在配置されている。振動部20は、報知装置6の制御の下、振動を発するものであり、重低音(低音域)を出力するサブウーハーと呼ばれるスピーカを備えている。このスピーカとしては、コーン紙等を用いるダイナミック型のスピーカや、接触面を振動させて音や振動の出力を行うエキサイタ等の適宜のものが用いられる。
報知装置6は、スピーカを振動させるための音源である振動出力信号を、振動対象の振動部20に入力することで、振動部20を選択的に振動させている。この振動出力信号には、例えば正弦波信号やスイープ信号(出力音の周波数を段階的に変動させた信号)等の適宜の信号が用いられる。
さらにシート4には、シート状の圧力検出装置24が当該シート面18の全域を覆うように設けられている。圧力検出装置24は、シート面18の面内の圧力を検出して報知装置6に出力するものであり、例えば、圧力検出装置24の表面に規則的に配置された多数の圧力センサを備えている。
報知情報出力部3は、上述したように、車両2の走行状況などに応じて報知情報を生成し、報知装置6に対して報知情報の出力を要求する報知信号を当該報知装置6に出力する。報知情報には、車両2の走行に関連する適宜の情報が挙げられる。例えば、車両2が車線を逸脱したことを知らせる車両逸脱情報や、車両2の後方に他車両が接近していることを知らせる車両接近情報、走行予定経路内の急カーブや障害物等に車両2が接近していることを知らせるカーブ等警報情報、運転者の居眠りを知らせる居眠り情報、所定の目的地への到着を知らせる到着情報などが挙げられる。
報知情報出力部3は、車両2の周囲の映像を撮影して画像解析する方法や、レーダー波を照射して反射波を測定することにより周囲の他車両を検出する方法、運転者の状態を画像解析等により検出する方法、ナビゲーション装置や車両センサ、車両2のECU等から各種の情報を得る方法等、一般的に用いられている各種の方法により、車両2の走行状況を検知し、各種の報知情報を生成する。
信号制御部50は、報知情報出力部3から報知信号を受信した場合に、報知信号に基づいて、振動対象の振動部20を選択する。詳述すると、本実施形態では、報知情報にかかわらずにシート4の全ての振動部20が振動するのではなく、シート4のシート面18が複数の振動エリアに分けられており、振動を発生させる振動エリアが報知情報ごとに定められている。
同図に示すように、本実施形態では、シート面18のうち、シートクッション8の座面8A、及びシートバック10の背もたれ面10Aは、左右のサイドサポート部14、16に相当するサイドサポート振動エリアと、それ以外の中央振動エリアとに分けられている。さらに、この中央振動エリアは、座面8Aに属する座面中央振動エリアと、背もたれ面10Aに属する背もたれ面中央振動エリアとに分けられている。
また、シート面18のうち、ヘッドレスト12の正面12Aは、その全域が1つのヘッドレスト振動エリアとして分けられている。
中央振動エリアのうち、背もたれ面中央振動エリアは、車両接近情報に対応付けられており、車両2の後方に他車両が接近しているとき等に、当該背もたれ面中央振動エリアに配置されている全ての振動部20が振動対象に選択される。
また中央振動エリアのうちの座面面中央振動エリアと、ヘッドレスト振動エリアとは、居眠り情報に対応付けられており、運転者の居眠り検知時には、運転者のシート4の座面面中央振動エリア、及びヘッドレスト振動エリアに配置されている全ての振動部20が振動対象に選択される。
圧力測定部62は、上述した圧力検出装置24を備え、この圧力検出装置24で検出した圧力に基づいてシート面18の圧力分布を測定し、測定結果を報知装置6に出力する。
これにより、報知情報に対応する振動エリアに対する圧力が第2閾値Pth2を越え、当該振動エリアで発生させた振動が抑圧されてしまう場合、或いは、当該振動エリアに身体が接触していないといった場合であっても、近くの他の振動部20が代わりに振動することで、報知情報を確実に伝えることができる。
しかしながら、振動が同じでも、乗員Uの身体がシート面18に強く密着するほど、乗員Uが感じる刺激は強くなるため、密着度によっては、振動の刺激が強すぎて乗員Uを驚かせたり、不快感を与えてしまったりすることがあり得る。これとは逆に、身体の密着が弱いと、振動の刺激が弱すぎて乗員Uへの報知情報の伝達が不正確になり得る。
そこで、本実施形態の振動変更部56は、圧力分布に応じて振動態様を変更することで、振動による刺激を、乗員Uのシート面18への密着度によらずに一定に維持している。具体的には、振動変更部56は、圧力分布において、圧力が第3閾値Pth3以上の場合は、乗員Uに与えられる刺激が弱まるように振動部20の振動態様を変更し、これとは逆に、第4閾値以下の場合は、刺激が強まるように振動部20の振動態様を変更している。第3閾値Pth3は、振動部20の規定の振動態様では乗員Uへの刺激が強すぎることを示す圧力であり、第4閾値Pth4は、振動部20の規定の振動態様では乗員Uへの刺激が弱すぎることを示す圧力である。
図6は、報知システム1の動作を示すフローチャートである。
報知システム1は、車両2のACC電源がオンになると、始動開始状態(システムON)となる(ステップS1:Yes)。これに伴い、シート4の圧力測定部62がシート面18の圧力分布の測定を開始し、当該圧力分布の測定結果をリアルタイムに報知装置6に出力する(ステップS2)。
一方、報知装置6にあっては、振動変更部56がシート面18の圧力分布に基づいて、振動対象の振動部20と振動態様との変更を決定し、変更結果を振動制御部52に出力する(ステップS5)。そして、振動制御部52は、変更結果に基づいて、変更後の振動で、変更後の振動部20を振動させる振動出力信号を生成し、当該振動出力信号を変更後の振動部20に出力する(ステップS6)。
振動部20のそれぞれは、振動出力信号にしたがって振動し(ステップS7)、この振動によって、報知情報が乗員Uに通知される。
これにより、乗員Uの着座姿勢や身体の大きさ等の差異にかかわらずに、報知情報を的確に乗員Uに伝えることができる。
これにより、報知情報に対応する振動エリアに対する圧力が第2閾値Pth2を越え、当該振動エリアで発生させた振動が抑圧されてしまう場合、或いは、当該振動エリアに身体が接触していないといった場合であっても、近くの他の振動部20が代わりに振動することで、報知情報を確実に伝えることができる。
これにより、乗員Uのシート4への密着度によらずに、振動が与える刺激を一定に維持することができ、報知情報を確実、かつ適切に乗員Uに伝えることができる。
詳述すると、乗員Uの着座姿勢と圧力分布との間には相関があるため、圧力分布は着座姿勢に基づいて特定可能である。またシート4の各部位の位置、及び姿勢と乗員Uの身体の各部の姿勢との間にも相関があるため、乗員Uの着座姿勢は、シート4の各部位の位置、及び姿勢に基づいて特定可能である。
例えば図7に示すように、シートバック10の背もたれ面10Aの傾斜によって、乗員Uの着座姿勢が変わり、背もたれ面10A、及び座面8Aにおける圧力分布も変化する。具体的には、背もたれ面10Aが後方に傾斜するほど、背もたれ面10Aに加わる圧力が高くなり、同時に、座面8Aにおいては、圧力が広範囲に分散される傾向がみられる。
なお、実際には、背もたれ面10Aの傾斜角度だけでなく、座面8Aの高さや前後の位置といった、シート4の各部位の調整状態の組み合わせごとに圧力分布は異なる。
また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
2 車両
3 報知情報出力部
4 シート
6 報知装置
8A 座面
10A 背もたれ面
12A 正面
18 シート面
20 振動部
24 圧力検出装置
52 振動制御部
56 振動変更部
62 圧力測定部
U 乗員(着座者)
Claims (9)
- 着座者の身体が接触し得るシートのシート面に点在配置された複数の振動部のうち、報知情報に対応した前記振動部の振動によって前記着座者に前記報知情報を伝える報知装置であって、
前記シート面に生じる圧力を測定する圧力測定部と、
前記圧力測定部によって測定される圧力分布に基づいて、前記報知情報に対応した前記振動部のそれぞれの振動を変更する振動変更部と、
を備え、
前記振動変更部は、
前記圧力測定部によって測定される圧力に基づいて前記報知情報に対応する前記振動部を振動させるか振動させないかを決定し、
前記圧力測定部によって測定される圧力に基づいて前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも振動させないとき、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させる
ことを特徴とする報知装置。 - 着座者の身体が接触し得るシートのシート面に点在配置された複数の振動部のうち、報知情報に対応した前記振動部の振動によって前記着座者に前記報知情報を伝える報知装置であって、
前記シートのシート面が複数の可動部位を含み、
前記可動部位のそれぞれの可動状態の組み合わせに基づいて、前記シート面の圧力分布を特定する圧力分布特定部と、
前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて、前記報知情報に対応した前記振動部のそれぞれの振動を変更する振動変更部と、
を備え、
前記振動変更部は、
前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて前記報知情報に対応する前記振動部を振動させるか振動させないかを決定し、
前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも振動させないとき、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させる
ことを特徴とする報知装置。 - 前記振動変更部は、
前記報知情報に対応した前記振動部のうち、前記圧力または前記圧力分布が第1閾値を下回っている範囲に配置されている前記振動部を振動させない
ことを特徴とする請求項1または2に記載の報知装置。 - 前記振動変更部は、
前記報知情報に対応した前記振動部のうち、前記振動部の振動が抑止される前記圧力の閾値である第2閾値以上の圧力の範囲に配置されている前記振動部を振動させない、
ことを特徴とする請求項3に記載の報知装置。 - 前記振動変更部は、
前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも、前記圧力が前記第1閾値から前記第2閾値の範囲に配置されていない場合、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させる
ことを特徴とする請求項4に記載の報知装置。 - 前記振動変更部は、
前記振動部の近くに存在する他の振動部のうち、前記第1閾値から前記第2閾値までの範囲内に配置されている振動部を振動させる
ことを特徴とする請求項5に記載の報知装置。 - 前記振動変更部は、
前記振動部の振動が前記着座者に与える刺激を一定に維持するように、前記振動部が配置されている箇所の圧力に基づいて当該振動部の振動態様を変更する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の報知装置。 - 着座者の身体が接触し得るシートのシート面に、複数の振動部が点在配置されたシートと、前記シートに設けられて前記シート面に生じる圧力を測定する圧力測定部と、
を備え、
前記複数の振動部のうち、報知情報に対応した前記振動部を振動させ、前記着座者に前記報知情報を伝える報知システムであって、
前記着座者の接触によって前記シート面に生じる圧力分布に基づいて、前記報知情報に対応した前記振動部のそれぞれの振動を変更し、前記圧力測定部によって測定される圧力に基づいて前記報知情報に対応する前記振動部を振動させるか振動させないかを決定して前記振動部のそれぞれの振動を変更する振動変更部を備え、
前記振動変更部は、前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも前記振動させる領域に配置されていないとき、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させるよう振動を変更する
ことを特徴とする報知システム。 - 着座者の身体が接触し得るシートのシート面に、複数の振動部が点在配置されたシートと、前記シートのシート面が複数の可動部位を含み、前記可動部位のそれぞれの可動状態の組み合わせに基づいて、前記シート面の圧力分布を特定する圧力分布特定部と、
を備え、
前記複数の振動部のうち、報知情報に対応した前記振動部を振動させ、前記着座者に前記報知情報を伝える報知システムであって、
前記着座者の接触によって前記シート面に生じる圧力分布に基づいて、前記報知情報に対応した前記振動部のそれぞれの振動を変更し、前記圧力分布特定部によって特定される圧力分布に基づいて前記報知情報に対応する前記振動部を振動させるか振動させないかを決定して前記振動部のそれぞれの振動を変更する振動変更部を備え、
前記振動変更部は、前記報知情報に対応した前記振動部のいずれも前記振動させる領域に配置されていないとき、前記報知情報に対応した前記振動部の近くに存在する他の振動部を振動させるよう振動を変更する
ことを特徴とする報知システム。
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