JP6609409B2 - 放射性フッ素化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非放射性金属の大環状金属錯体へのフッ素の結合によって生物学的分子を18Fで標識する方法に関し、金属錯体が生物学的分子に結合する。また、医薬組成物、キット及びインビボイメージング方法も提供される。
インビボイメージングに適した放射性トレーサーを得るために生物学的分子を18Fで放射性標識することは引き続き興味深い分野である[Schirrmacherら Mini−Rev.Org.Chem.、(4)、317−329(2007)]。小さい分子を18Fで直接(単一工程で)標識するには多くの方法があるが、これらの方法は一般にペプチド(及びそれより大きい巨大分子)に応用するには適していない。リジンやアルギニンのようなアミノ酸の存在により、
(i)フッ素とこれらのアミノ酸官能基との水素結合相互作用、従ってフッ素イオンの求核性の低下、及び/又は
(ii)ペプチド/タンパク質構造の変性又は破壊を引き起こす可能性があるより高い温度を使用する必要性
に起因して、求核置換を介するフッ素の取り込みという標準的な方策が困難になる。
改良放射性フッ素化方法に対する無機化学アプローチがSmithらによって検討されている[Dalton Trans.、40、6196−6205(2011)]。
国際公開第2009/079024号(McBrideら)は、
a)18Fを金属と反応させて18F金属錯体を形成させ、
b)18F金属錯体を分子に結合させて、被験体に投与される1以上の18F標識分子を形成させる
ことを含む、分子を18Fで標識する「無機」方法を開示している。
国際公開第2009/079024号は、金属錯体に適した金属がアルミニウム、ガリウム、インジウム、ルテチウム及びタリウムから選択されることを教示している。
国際公開第2009/079024号の実施例3は、キレート−ペプチドコンジュゲートIMP 272の様々な金属錯体の18F−標識を提供する。
DOTA−Gln−Ala−Lys(HSG)−D−Tyr−Lys(HSG)−NH2
IMP 272
ただし、DOTA=1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン四酢酸、
HSG=ヒスタミンスクシニルグリシル基。
報告された18F−放射性標識の結果は、インジウム(24%)、ガリウム(36%)、ジルコニウム(15%)、ルテチウム(37%)及びイットリウム(2%)であった。
国際公開第2011/068965号は、18F又は19FとIIIA族金属の錯体をキレート部分に結合させることを含む、分子を18F又は19Fで標識する方法を開示しており、前記キレート部分が分子に結合させられるか又は前記キレート部分が後に分子に結合させられる。国際公開第2011/068965号は、IIIA族金属(アルミニウム、ガリウム、インジウム、及びタリウム)がF結合に適切であるが、アルミニウムが好ましいと述べている。
McBrideらはその後[J.Nucl.Med.、50(6)、991−998(2009)、994頁]、Ga、In、Zr、Lu及びYがアルミニウム錯体と同様にはIMP 272ペプチドに結合しないこと、及びこれら代わりの金属(Ga、In、Zr、Lu及びY)の金属錯体が水中で不安定であったことを報告した。
より最近の刊行物は、アルミニウム−フッ素結合が最も強い金属−フッ素結合の1つであり、かつAlFn錯体が生体内で安定であることから、選択される金属としてアルミニウムに焦点を合わせており、使用するアルミニウムキレート剤を最適化している[McBrideら、Bioconj.Chem.、21(7)、1331−1340(2010);Bioconj.Chem.、22、1793−1803(2011)、及びAppl.Rad.Isot.、70、200−204(2012)]。好ましいキレート剤はNODA系に基づいており、NODA−MPAEMが生体分子に結合させるために使用される。
しかしながら、国際公開第2009/079024号、国際公開第2011/068965号及び関連刊行物の従来方法には、次のような幾つかの不都合がある。
(a)Al−18F結合の形成の動力学は18F−放射性標識に高めの温度を使用することを必要とし、多くの生体分子は温度感受性であり、
(b)これらの金属錯体を18F−放射性標識するためのpH範囲(pH3.8〜4.2)は、アルミニウムの加水分解を避ける必要があるため、比較的狭い。これは、酸感受性の不安定さ又は凝集のリスクのため全ての生体分子と適合するわけではない。
米国特許出願公開第2011/110854号
従って、(例えば温度及びpH)の温和な条件下である範囲の生物学的分子の効率的な放射性フッ素化を可能にする代わりの18F−放射性標識方法に対するニーズが相変わらず存在する。理想的には、かかる方法は水性条件に適している。これは、18Fが通例水溶液として入手可能であり、また生体分子の中には有機溶媒に耐えられないものもあるからである。水性又は主に水性の条件で標識を実施できると、「求核置換」を含む伝統的な18F化学では通例必要とされる[18F]フッ化物を乾燥させる必要性が排除される。これは、プロセスステップの削減により18Fプロセス化学の方法をさらに単純にし得るという利益を有する。プロセスステップの削減、特に放射性合成時間の短縮は、放射性壊変に起因する収量の損失を最小にする上で利益がある。
本発明は、生体分子、特にペプチドを、
(i)低めの温度(好ましくは室温)で、
(ii)水性(又は主に水性の)条件で、
(iii)ペプチドの性質に調和するように調節するか又は適合させることができるpH範囲で
放射性標識するための汎用性の方法であって、
(iv)18F−標識作用剤は高い生体内安定性を示す
方法を提供する。
本発明者は、金属イオン及びキレートスカフォルド(足場)の選択が、高親和性のフッ化物バインダーの設計において重大であることを見出した。本発明の金属イオン及び金属錯体は以下のような幾つかの利点を有する。
(a)金属イオンは、水中で、かつ中位のpHでフッ化物に対して高い親和性を示す、
(b)金属中心は、好ましい配位数及び限られたレドックス能力を有し、種分化(speciation)及び化学を簡単化する、
(c)フッ素イオンにより置換されるリガンドの置換の動力学は(18Fの半減期に基づく)利用可能な時間内にフッ素を取り込むために十分に速い(かつ充分に完全である)が、得られる金属フッ素結合は、金属に結合したフッ素が精製中又は生体内で容易に失われることがないように充分に強い、
(d)18F標識のための前駆体は、容易に合成し精製することができる単一の明確な化学種である。
本発明の金属錯体の上記特性は、対象の非放射性金属錯体を生体ターゲティング部分に結合させることができ、必要に応じて18F−放射性フッ素化工程の前に精製することができることを意味している。これは、前記理由により従来技術の手法より有利である。
本発明者は、本発明で記載するキレート系の金属錯体の場合、ガリウム及びインジウム錯体の方が、対応するアルミニウム錯体よりも適していることを見出した。本発明で記載するキレート構築体の場合、Ga(III)及びIn(III)塩素錯体はAl(III)アナログより加水分解的にずっと安定である。加えて、Ga(III)及びIn(III)フッ素錯体は、F-源としてフッ化テトラアルキルアンモニウムを使用し、又はF-源として水性KFを使用して、MeCN及びH2Oの両溶媒中室温で形成され、加水分解的に安定である。対照的に、純粋なMeCN中でF-源としてフッ化テトラアルキルアンモニウムを使用するAl(III)錯体での塩素/フッ素交換は室温で起こらない。これはGa(III)及びAl(III)錯体間の反応性における重要な差異であり、Ga(III)に対してAl(III)のより小さいイオン半径の結果であると考えられる。
図1は、本発明の金属錯体のX線結晶構造を示す。 図2は、本発明の金属錯体のX線結晶構造を示す。 図3は、本発明の金属錯体のX線結晶構造を示す。
第1の態様において、本発明は、式Iの18F−標識化合物を含む造影剤を提供する。
式中、
1及びY2は、独立にO又はNR1であり、
1、X2及びX3は、独立にBr、Cl、19F又は18Fであり、但しX1、X2及びX3の少なくとも1つは18Fであり、
x、y及びzは、独立に0、1又は2であり、
Mは、Al3+、Ga3+、In3+、Sc3+、Y3+、Ho3+、Er3+、Tm3+、Yb3+又はLu3+であり、
1は、C1-3アルキル又は−CH2−Ar1であり、Ar1はC5-12アリール又はC3-12ヘテロアリールであり、
2は、R1又はQであり、
Qは、−L−[BTM]であり、存在しても存在しなくてもよく、存在する場合、R2であるか、又は−(CH2)(CH2x−、−(CH2)(CH2y−又は−(CH2)(CH2z−基の炭素原子の1つに結合し、
Lは、式−(A)m−の合成リンカー基であり、各Aは独立に−CR2−、−CR=CR−、−CC−、−CR2CO2−、−CO2CR2−、−NRCO−、−CONR−、−CR=N−O−、−NR(C=O)NR−、−NR(C=S)NR−、−SO2NR−、−NRSO2−、−CR2OCR2−、−CR2SCR2−、−CR2NRCR2−、C4-8シクロヘテロアルキレン基、C4-8シクロアルキレン基、−Ar−、−NR−Ar−、−O−Ar−、−Ar−(CO)−、アミノ酸、糖又は単分散ポリエチレングリコール(PEG)構成ブロックであり、各Rは独立にH、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシアルキル又はC1-4ヒドロキシアルキルから選択され、mは値1〜20の整数であり、各Arは独立にC5-12アリーレン基、又はC3-12ヘテロアリーレン基であり、
BTMは、生体ターゲティング部分である。
第1の態様の造影剤は、非放射性の三価の金属イオン(M)の金属錯体、すなわち金属がM(III)酸化状態にある金属錯体を含む。用語「金属錯体」は、非放射性金属の配位錯体を意味する。好ましいかかる錯体はキレート化剤を含む。本発明の適切な非放射性金属(M)には、アルミニウム、ガリウム、インジウム、スカンジウム、イットリウム、ホルミウム、エルビウム、テルビウム、イッテルビウム又はルテチウムがある。
用語「造影剤」は、哺乳類動物の身体を撮像するのに適した化合物を意味する。好ましくは、哺乳類の動物はインビボの完全な哺乳動物の身体であり、さらに好ましくはヒトの被験体である。好ましくは、造影剤は、最小の侵襲で、すなわち医学の専門技術の下で行われる場合哺乳類の被験体に実質的な健康上のリスクを生じることなく、哺乳類の身体に投与することができる。かかる最小の侵襲的投与は、好ましくは、局部又は全身麻酔の必要のない、前記被験体の末梢静脈への静脈内投与である。
本明細書で使用する場合用語「インビボイメージング(生体撮像)」とは、哺乳類の被験体の内面の全部又は一部の画像を非侵襲的に生成させる技術をいう。本発明の好ましい撮像技術は陽電子放出断層撮影(PET)である。
用語「含んでいる」又は「含む」は本出願を通じてその通常の意味を有し、その作用剤又は組成物が表示されている本質的な特徴又は成分を有していなければならないが、さらに他のものが存在してもよいことを示す。用語「含む」は、組成物が挙げられている成分を含み、他の特徴又は成分が存在しないことを意味する「本質的に構成される」を好ましい下位概念として包含する。
用語「生体ターゲティング部分」(BTM)は、投与後、生体内で哺乳類の身体の特定の部位に選択的に取り込まれるか又は局在化する化合物を意味する。かかる部位は、例えば特定の疾病状態に関係があり得るか、又はある臓器又は代謝過程がいかに機能しているかを示し得る。
Qが存在しない場合、R2はR1基である。Qが存在する場合は、R2であるか、又は−(CH2)(CH2x−、−(CH2)(CH2y−又は−(CH2)(CH2z−基の炭素原子の1つの骨格置換基である。例えば、x=1のとき、Q置換基を有する−(CH2)(CH2x−基は−(CHQ)(CH2)−又は−(CH2)(CHQ)−であることができる。
好ましい実施形態
Qは好ましくは存在する。さらに好ましくは、Qが存在し、R2=Qである。
BTMは合成でも天然起源でもよいが、好ましくは合成である。用語「合成」はその慣用の意味を有し、すなわち、天然起源、例えば哺乳類の身体から単離されるのとは対照的に人工である。かかる化合物は、その製造及び不純物プロフィールを完全に制御することができるという利点を有する。従って、天然起源のモノクローナル抗体及びその断片は本明細書で使用する用語「合成」の範囲外である。BTMの分子量は好ましくは30000ダルトン以下である。さらに好ましくは、分子量は200〜20000ダルトンの範囲であり、最も好ましくは300〜18000ダルトンで、400〜16000ダルトンが殊に好ましい。BTMが非ペプチドである場合、BTMの分子量は好ましくは3000ダルトン以下、さらに好ましくは200〜2500ダルトン、最も好ましくは300〜2000ダルトンであり、400〜1500ダルトンが殊に好ましい。
生体ターゲティング部分は好ましくは、線状若しくは環状ペプチド又はその組合せであり得る3〜100量体ペプチド、ペプチドアナログ、ペプトイド又はペプチドミメティック、単一のアミノ酸、酵素基質、酵素アンタゴニスト、酵素アゴニスト(部分的アゴニストを含む)又は酵素阻害剤、受容体結合化合物(受容体基質、アンタゴニスト、アゴニスト又は基質を含む)、オリゴヌクレオチド、又はオリゴ−DNA若しくはオリゴ−RNA断片を含む。酵素及び/又は受容体は好ましくは哺乳類被験体に対して内因性である。
用語「ペプチド」は、ペプチド結合(すなわち1つのアミノ酸のアミンを別のアミノ酸のカルボキシルと連結するアミド結合)で結合した以下で定義する2以上のアミノ酸を含む化合物を意味する。用語「ペプチドミメティック」又は「ミメティック」とは、あるペプチド又はタンパク質の生物学的活性を模倣するが化学的性質はもはやペプチド性ではない、すなわち、ペプチド結合(すなわち、アミノ酸間のアミド結合)をもはや含有しない生物学的に活性な化合物をいう。ここで、用語ペプチドミメティックは、プソイドペプチド、半ペプチド及びペプトイドのような、もはや性質が完全にペプチド性ではない分子を含めて広い意味で使用する。用語「ペプチドアナログ」は、以下に記載するような1以上のアミノ酸アナログを含むペプチドをいう。Synthesis of Peptides and Peptidomimetics、M.Goodmanら、Houben−Weyl E22c、Thiemeも参照されたい。
用語「アミノ酸」は、L−又はD−アミノ酸、アミノ酸アナログ(例えばナフチルアラニン)又アミノ酸ミメティックを意味し、これらは天然でも純粋に合成起源でもよく、また光学的に純粋、すなわち単一のエナンチオマー、従ってキラルでも、又はエナンチオマーの混合物でもよい。本明細書ではアミノ酸に対する慣用の3文字又は1文字略記を使用する。好ましくは、本発明のアミノ酸は光学的に純粋である。用語「アミノ酸ミメティック」は、天然のアミノ酸の合成の類似物を意味し、アイソスター、すなわち天然の化合物の立体及び電子構造を模倣して設計されている。かかるアイソスターは当業者に周知であり、限定されることはないがデプシペプチド、レトロインベルソペプチド、チオアミド、シクロアルカン又は1,5−二置換テトラゾールがある[M. Goodman、Biopolymers、24、137、(1985)参照]。放射性標識アミノ酸、例えばチロシン、ヒスチジン又はプロリンは有用なインビボ造影剤であることが知られている。
BTMが酵素基質、酵素アンタゴニスト、酵素アゴニスト、酵素阻害剤又は受容体結合化合物である場合は、好ましくは非ペプチドであり、さらに好ましくは合成である。用語「非ペプチド」は、ペプチド結合、すなわち2つのアミノ酸残基間のアミド結合を含まない化合物を意味する。適切な酵素基質、アンタゴニスト、アゴニスト又は阻害剤には、グルコース及びグルコースアナログ、脂肪酸、又はエラスターゼ、アンジオテンシンII又はメタロプロテイナーゼ阻害剤がある。酵素基質、アンタゴニスト、アゴニスト又は阻害剤の酵素は好ましくは哺乳動物被験体にとって内因性である。適切な合成の受容体結合化合物としては、エストラジオール、エストロゲン、プロゲスチン、プロゲステロン及びその他のステロイドホルモン、ドーパミンD−1又はD−2受容体に対するリガンド、又はトロパンのようなドーパミン輸送体、及びセロトニン受容体に対するリガンドがある。受容体結合化合物の受容体は好ましくは哺乳動物被験体にとって内因性である。
BTMは最も好ましくは3〜100量体ペプチド又はペプチドアナログである。BTMがペプチドである場合は、好ましくは4〜30量体ペプチド、最も好ましくは5〜28量体ペプチドである。
BTMが酵素基質、酵素アンタゴニスト、酵素アゴニスト又は酵素阻害剤である場合、本発明の好ましいかかる生体ターゲティング分子は合成の薬物様小分子、すなわち薬剤分子である。好ましいドーパミン輸送体リガンド、例えばトロパン、脂肪酸、ドーパミンD−2受容体リガンド、ベンズアミド、アンフェタミン、ベンジルグアニジン、イオマゼニル、ベンゾフラン(IBF)又は馬尿酸。トロパン作用剤はMorgan及びNowotnikにより記載されている。[Drug News Perspect.、12(3)、137−145 (1999)。
BTMがペプチドである場合、好ましいかかるペプチドには以下のものがある。
・ソマトスタチン、オクトレオチド及びアナログ、
・ST受容体に結合するペプチド。なお、STとは大腸菌及びその他の微生物により産生される耐熱性毒素をいう、
・ボンベシン、
・血管作用性腸ペプチド、
・ニューロテンシン、
・ラミニン断片、例えばYIGSR、PDSGR、IKVAV、LRE及びKCQAGTFALRGDPQG、
・白血球蓄積の標的部位に対するN−ホルミル走化性ペプチド、
・血小板因子4(PF4)及びその断片、
・例えば血管新生を標的とし得るRGD(Arg−Gly−Asp)含有ペプチド[R.Pasqualiniら、Nat Biotechnol. 1997 Jun;15(6):542−6]、[E. Ruoslahti、Kidney Int. 1997 May;51(5):1413−7]、
・α2−抗プラスミン、フィブロネクチン又はベータ−カゼイン、フィブリノーゲン又はトロンボスポンジンのペプチド断片。α2−抗プラスミン、フィブロネクチン、ベータ−カゼイン、フィブリノーゲン及びトロンボスポンジンのアミノ酸配列は次の文献に見ることができる。α2−抗プラスミン前駆体[M.Toneら、J.Biochem、102、1033、(1987)]、ベータ−カゼイン[L.Hanssonら、Gene、139、193、(1994)]、フィブロネクチン[A.Gutmanら、FEBS Lett.、207、145、(1996)]、トロンボスポンジン−1前駆体[V.Dixitら、Proc. Natl. Acad. Sci.、USA、83、5449、(1986)]、R.F.Doolittle、Ann. Rev. Biochem.、53、195、(1984)
・アンジオテンシンの基質又は阻害剤であるペプチド、例えば、
アンジオテンシンII Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe(E.C.Jorgensenら、J.Med.Chem.、1979、Vol 22、9、1038−1044)
[Sar、Ile]アンジオテンシンII:Sar−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Ile(R.K.Turkerら、Science、1972、177、1203)
・アンジオテンシンI:Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe−His−Leu。
好ましいBTMペプチドはRGDペプチドである。さらに好ましいかかるRGDペプチドは次の断片を含む。
最も好ましいかかるRGDペプチドは、BTMが式(A)のペプチドである場合である。
式中、X1は−NH2又は次式のものである。
式中、aは1〜10の整数である。
式Aで、aは好ましくは1である。
BTMがペプチドである場合、ペプチドの一方又は両方の末端、好ましくは両方に、代謝阻害基(MIG)が結合している。両方のペプチド末端がこのように保護されていることはインビボイメージング用途にとって重要である。そうでないと、迅速な代謝が予想され、その結果としてBTMペプチドの選択的結合親和性が失われるからである。用語「代謝阻害基」(MIG)は、酵素、殊にカルボキシペプチダーゼのようなペプチダーゼを阻害又は抑制する生体適合性の基を意味し、BTMペプチドの代謝はアミノ末端又はカルボキシ末端のいずれかで起こる。かかる基はインビボ用途にとって特に重要であり、当業者には周知であって以下のように適宜選択され、ペプチドアミン末端については、N−アシル化基−NH(C=O)RGがあり、アシル基−(C=O)RGはC1-6アルキル、C3-10アリール基から選択されるRGを有するか、又はポリエチレングリコール(PEG)構成ブロックを含む。適切なPEG基は以下でリンカー基(L1)に関して説明する。好ましいかかるPEG基は式Bio1又はBio2(下記)の生体修飾基である。好ましいかかるアミノ末端MIG基はアセチル、ベンジルオキシカルボニル又はトリフルオロアセチル、最も好ましくはアセチルである。
ペプチドカルボキシル末端に適した代謝阻害基としては、カルボキサミド、tert−ブチルエステル、ベンジルエステル、シクロヘキシルエステル、アミノアルコール又はポリエチレングリコール(PEG)構成ブロックがある。BTMペプチドのカルボキシ末端のアミノ酸残基に適したMIG基は、アミノ酸残基の末端アミンがC1-4アルキル基、好ましくはメチル基でN−アルキル化されている場合である。好ましいかかるMIG基はカルボキサミド又はPEGであり、最も好ましいかかる基はカルボキサミドである。
リンカー基(L)が1〜10のアミノ酸残基のペプチド鎖を含む場合、アミノ酸残基は好ましくはグリシン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸又はセリンから選択される。LがPEG部分を含む場合、好ましくは式Bio1又はBio2の単分散のPEG様構造のオリゴマー化で誘導される単位を含む。
式Bio1の17−アミノ−5−オキソ−6−アザ−3,9,12,15−テトラオキサヘプタデカン酸で、pは1〜10の整数である。或いは、式Bio2のプロピオン酸誘導体に基づくPEG様構造を使用することができる。
式中、pは式Bio1に対して定義されている通りであり、qは3〜15の整数である。式Bio2で、pは好ましくは1又は2であり、qは好ましくは5〜12である。
リンカー基がPEG又はペプチド鎖を含まない場合、好ましいL基は2〜10の原子、最も好ましくは2〜5の原子、殊に好ましくは2又は3の原子の−(A)m−部分を構成する結合した原子の骨格鎖を有する。
市販されていないBTMペプチドはP.Lloyd−Williams、F.Albericio及びE.Girald;Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins、CRC Press、1997に記載されているように固相ペプチド合成により合成することができる。
好ましい実施形態では、第1の態様の作用剤は式IAのものである。
式中、M、Q、及びその好ましい態様は式Iに対して定義した通りである。
式I及びIAの作用剤において、好ましくはY1及びY2の少なくとも1つはNR1であり、さらに好ましくはY1=Y2=NR1である。式I及びIAの作用剤において、x、y及びzは各々好ましくは1である。さらに好ましくは、x=y=z=1である。
式I及びIAの作用剤において、R1は好ましくは−CH3又は−CH265であり、さらに好ましくは−CH3である。
さらに好ましい実施形態では、第1の態様の作用剤は式IBのものである。
式中、M、Q、及びその好ましい態様は式Iに対して定義した通りである。
式I、IA及びIBにおいて、X1、X2及びX3は好ましくは独立にCl、19F又は18Fである。さらに好ましくは、X1、X2及びX3の2つは19Fで、第3のものは18Fである。
式I、IA及びIBにおいて、Mは好ましくはAl3+、Ga3+、In3+、Sc3+又はY3+であり、さらに好ましくはGa3+、In3+、Sc3+又はY3+、最も好ましくはGa3+又はIn3+であり、Ga3+が理想的である。
好ましくは、造影剤は無菌の形態で、すなわち第4の態様(下記)で説明するように哺乳類への投与に適した形態で提供される。
第1の態様の造影剤は第2の態様(下記)で説明するように取得することができる。
第2の態様において、本発明は、適切な溶媒中において、場合により[19F]−フッ化物の存在下で、式IIの前駆体を[18F]−フッ化物又は[18F]NaFの供給原料と反応させることを含む、第1の態様の作用剤の製造方法を提供する。
式中、M、Y1、Y2、Q、x、y及びz及びその好ましい実施形態は第1の態様の式I、IA及びIBに対して定義されている通りであり、X1a、X2a及びX3aは独立にBr又はClである。式Iと同様に、Qは式IIで存在してもしなくてもよい。式IIでQが存在しない場合、R2はR1基である。
18F]−フッ化物は、
I)サイクロトロンから直接送られ、イオン交換カートリッジ及び適当な溶離剤を用いて処方され得るか、又は
II)GMP設備内の自動プラットフォームで製造されたGMP[18F]NaFの形態であり得る。
放射性医薬用途に適した[18F]−フッ化物の生産は当技術分野で周知であり、Hjelstuenら[Eur.J.Pharm.Biopharm.、78(3)、307−313(2011)]、及びJacobsonら[Curr.Top.Med.Chem.、10(11)、1048−1059(2010)]により概説されている。[18F]NaFは第5の態様(下記)に記載されている「自動合成機」を用いて製造することができる。
「適切な溶媒」には、アセトニトリル、C1-4アルキルアルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、若しくはジメチルスルホキシド、又はこれらの任意の水性混合物、又は水がある。水性緩衝液は4〜8、さらに好ましくは5〜7のpH範囲で使用することができる。好ましい溶媒は水性の性質であり、さらに好ましくは第4の態様(下記)で定義される生体適合性の担体溶媒である。
19F−担体は(使用する場合)、
I)アルカリ金属塩(例えば、NaF、KF、CsF等)、又は
II)「非金属性対イオン」の存在下(例えば、[R4N]F、R=アルキル)、[Ar4P]F、[Ar3S]F
III)金属クリプタンド対イオン、例えば[K(kryptofix 2.2.2)]F、[Na(kryptofix 2.2.2)]F、[N(18−crown−6)]F等
の形態であり得る。
式IIの前駆体において、Qは好ましくは存在する。式IA及びIBの好ましい作用剤を製造するためには、それぞれ式IIA及びIIBの前駆体を使用する。
式II、IIA、又はIIBの前駆体に対して、X1a=X2a=X3a=Clであるのが好ましい。
第2の態様で使用する前駆体は非放射性である。好ましくは、前駆体は、第4の態様(下記)に記載するように、医薬組成物形態の造影剤の製造を容易にするために、無菌の形態で提供される。
Qが存在しない場合、第2の態様の前駆体は、二官能性キレート手法に対して記載されているものと類似の金属錯体形成条件を用いて、通常の金属配位化学により得ることができる。
Qが存在する場合、第2の態様の前駆体は二官能性キレート手法によって得ることができる。用語「二官能性キレート」はその通常の意味を有し、共有結合しているペンダント官能基を有するキレート化剤をいう。この官能基は、キレート剤をBTMに結合させるための反応性の部位として使用される。二官能性キレート手法及び関連する合成はBartholomaら[Chem.Rev.、110(5)、2903−2920(2010)]、Chakrabortyら[Curr.Top.Med.Chem.、10(11)、1113−1134(2010)]及びBrechbielら[Quart.J.Nucl.Med.Mol.Imaging、52(2)、166−173(2008)]により記載されている。本発明の官能基は好ましくはアミン、カルボン酸又は活性化エステル、さらに好ましくは第一アミン又は活性化エステルである。ペンダントアミン官能基を有する二官能性キレート剤はBTMのカルボキシル基に結合することができる。カルボキシル又は活性化エステル官能基を有する二官能性キレート剤はBTMのアミン基に結合することができる。
用語「活性化エステル」又は「活性エステル」は、より良好な脱離基であるように、従ってアミンのような求核体とのより容易な反応を可能にするように設計された関連カルボン酸のエステル誘導体を意味する。適切な活性エステルの例は、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、スルホ−スクシンイミジルエステル、ペンタフルオロフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、パラ−ニトロフェノール、ヒドロキシベンゾトリアゾール及びPyBOP(すなわちベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)である。好ましい活性エステルはN−ヒドロキシスクシンイミド又はペンタフルオロフェノールエステル、殊にN−ヒドロキシスクシンイミドエステルである。
カルボキシル官能基を有する二官能性キレート剤をBTMのアミン基と結合する際、活性化剤を使用する。用語「活性化剤」は、アミドを生成するアミンとカルボン酸とのカップリングを容易にするために使用される試薬を意味する。適切なかかる活性化剤は当技術分野で公知であり、カルボジイミド、例えばEDC[N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド及びN,N’−ジアルキルカルボジイミド、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド又はジイソプロピルカルボジイミド、及びトリアゾール、例えばHBTU[O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]、HATU[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]、及びPyBOP[ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート]が含まれる。かかる活性化剤は市販されている。さらなる詳細は、March’s Advanced Organic Chemistry、第5版、508−510頁、Wiley Interscience(2001)にある。好ましいかかる活性化剤はEDCである。
式IIの前駆体の好ましい製造方法は式IIIのキレート剤又はキレート剤−BTMコンジュゲートとの金属錯体形成を介する。ここで、Qは存在しても存在しなくてもよい。
式中、Y1、Y2、Q3、x、y及びz並びにその好ましい実施形態は第1の態様(上記)で記載した通りである。
式IIIにおいて、Qは好ましくは存在し、Qの好ましい実施形態は第1の態様(上記)で記載した。
式IIIのキレート剤及びキレート剤コンジュゲートは文献の方法で製造することができる。Sakamotoら[J.Org.Chem.、51、4974(1986)]はNO2ドナーセットを有するかかるキレート剤の合成を開示している。1,4−ジアザ−7−オキサ−シクロノナンのようなN2Oドナーセットを有する式IIIのキレート剤は、Hancockら[J.Am.Chem.Soc.、104、291−292(1982)]、及びSesslerら[Tetrahedron、49(39)、8727−8738(1993)]により記載されている。
より大きい環サイズのN3ドナー大環状分子(及びそのN−メチル誘導体)はMacrocycle Synthesis a Practical Approach、Ed.D.Parker、OUP、1996、p 20及びそこで引用されている文献に記載されている。
式IIIの好ましいキレート剤−BTMコンジュゲートは式IIIAのものである。
式IIIAのキレート剤−BTMコンジュゲートはMcBrideら[Bioconj.Chem.、21(7)、1331−1340(2010)、Bioconj.Chem.、22、1793−1803(2011)及びAppl.Rad.Isot.、70、200−204(2012)]と類似の化学を用いて製造することができる。例えば、
出発物質1,4−ジメチル−tacnはWieghardtら[Inorg.Synth.、32、75−81(1998)、Z.Anorg.Allg.Chem.、608、60−68(1992)]の方法により得ることができる。tacn及びMe3−tacnは市販されている。Me3−tacnも、Wieghardtら[Inorg Chem.、21、3086(1982)]の方法により得ることができる。N−官能化tacnキレート剤はMartinら[J.Org.Chem.、47、412(1982)]又はMahapatraら[J.Am.Chem.Soc.、118、11555(1996)]の方法によって得ることができる。骨格−官能化tacnキレート剤はKuppersら[Inorg.Chem.、25、2400(1986)]により記載されている。
第3の態様において、本発明は、第2の態様で定義された式IIA又はIIBの前駆体を提供し、Qは、3〜100量体ペプチド、酵素基質、酵素アンタゴニスト、酵素アゴニスト、酵素阻害剤又は受容体結合化合物から選択されるBTMを含む。
第3の態様における式IIA又はIIBの前駆体の好ましい態様は本発明の第2の態様(上記)で記載した通りである。第3の態様におけるQ基及びBTMの好ましい態様は本発明の第1の態様(上記)で記載した通りである。
第3の態様の前駆体は好ましくは以下で定義するような「哺乳類への投与に適した形態で」あり、最も好ましくは凍結乾燥形態である。
第4の態様において、本発明は、第1の態様の造影剤を、生体適合性の担体と共に、哺乳類への投与に適した形態で含む放射性医薬組成物を提供する。
第4の態様における造影剤の好ましい態様は本発明の第1の態様(上記)で記載した通りである。
表現「哺乳類への投与に適した形態で」は、無菌で、発熱物質を含まず、毒性又は有害な副作用を生ずる化合物をもたず、生体適合性のpH(およそpH4.0〜10.5)で製剤化されている組成物を意味する。かかる組成物は、インビボで塞栓を引き起こす危険性があり得る微粒子をもたず、生物学的流体(例えば血液)と接触したときに沈殿が生じないように製剤化される。かかる組成物はまた生物学的に適合性の賦形剤のみを含有し、好ましくは等張である。
「生体適合性の担体」は、組成物が生理学的に容認可能となり、すなわち毒性又は過度の不快を伴うことなく哺乳類の身体に投与することができるように、造影剤を懸濁又は好ましくは溶解させることができる流体、殊に液体である。生体適合性の担体は、適宜、無菌で発熱物質を含まない注射用水のような注射可能な担体液体、生理的食塩水のような水溶液(有利なことに注射用の最終製品が等張となるように平衡させることができる)、生体適合性の緩衝剤(例えばリン酸塩緩衝液)を含む水性緩衝溶液、1以上の張度調節用物質(例えば血漿陽イオンと生体適合性の対イオンとの塩)、糖(例えばグルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えばソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えばグリセロール)、又は他の非イオン性ポリオール物質(例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液である。好ましくは、生体適合性の担体は発熱物質を含まない注射用水、等張の生理的食塩水又はリン酸塩緩衝液である。
造影剤及び生体適合性の担体は各々適切なバイアル又は容器に入れて供給され、これらは無菌の完全性及び/又は放射能の安全性並びに場合により不活性なヘッドスペースガス(例えば窒素又はアルゴン)の維持を可能にしつつ、注射器又はカニューレによる溶液の添加及び抜き出しを許容する密封容器を含む。好ましいかかる容器はセプタムシールバイアルであり、気密なクロージャーがオーバーシール(通例アルミニウム製)と共にクリンプされる。このクロージャーは、無菌の完全性を維持したままで皮下注射針で単一又は複数回穿刺するのに適している(例えばクリンプオンセプタムシールクロージャー)。かかる容器には、そのクロージャーが、所望の場合(例えばヘッドスペースガスを変えるか又は溶液を脱気する場合)真空に耐えることができ、また酸素又は水蒸気のような外部の大気ガスの進入を許すことなく圧力の低下のような圧力の変化に耐えることができるという追加の利点がある。
好ましい複数服用量容器は、複数の患者服用量を含有していることで、臨床状況に適した製剤の有効な寿命中様々な時間間隔で単一の患者服用量を臨床グレードの注射器に抜き出すことができる単一のバルクバイアルを含む。予め充填した注射器は、単一のヒト服用量、すなわち「単位服用量」を含有するように設計されており、従って好ましくは臨床用途に適した使い捨て式又は他の注射器である。本発明の医薬組成物は好ましくは単一の患者に適した用量を有し、前記のように適切な注射器又は容器に入れて提供される。
医薬組成物は抗菌性保存剤、pH調節剤、充填材、放射線保護剤、可溶化剤又は浸透圧調節剤のような追加の医薬品添加物を任意成分として含有し得る。用語「放射線保護剤」は、水の放射線分解から生じる酸素を含有するフリーラジカルのような反応性の高いフリーラジカルを捕捉することにより酸化還元プロセスのような変性反応を阻害する化合物を意味する。本発明の放射線保護剤は適宜、アスコルビン酸、パラ−アミノ安息香酸(すなわち4−アミノ安息香酸)、ゲンチジン酸(すなわち2,5−ジヒドロキシ安息香酸)及びこれらと前記のような生体適合性の陽イオンとの塩から選択される。用語「可溶化剤」は、組成物中に存在して、造影剤の溶媒に対する溶解性を増大する添加剤を意味する。好ましいかかる溶媒は水性媒体であり、従って可溶化剤は好ましくは水への溶解性を改良する。適切なかかる可溶化剤には、C1-4アルコール、グリセリン、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー(Pluronics(商標))、シクロデキストリン(例えばアルファ、ベータ又はガンマシクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン)及びレシチンがある。
用語「抗菌性保存剤」は、細菌、酵母又はカビのような潜在的に有害な微生物の増殖を抑制する作用剤を意味する。抗菌性保存剤はまた、その使用する用量に応じて幾らかの殺菌性も示し得る。本発明の抗菌性保存剤(1種以上)の主な役割は医薬組成物中のかかる微生物の増殖を抑制することである。しかしながら、抗菌性保存剤は、場合により、投与前に前記組成物を製造するために使用するキットの1以上の構成部分における潜在的に有害な微生物の増殖を抑制するのにも使用し得る。適切な抗菌性保存剤(1種以上)としては、パラベン類、すなわちメチル、エチル、プロピル若しくはブチルパラベン又はこれらの混合物、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール、セトリミド及びチオメルサールがある。好ましい抗菌性保存剤(1種以上)はパラベン類である。
用語「pH調節剤」は、組成物のpHがヒト又は哺乳動物への投与に対して許容できる限界内(およそpH4.0〜10.5)になるのを確保するのに有用な化合物又は化合物の混合物を意味する。適切なかかるpH調節剤には、医薬として許容可能な緩衝剤、例えばトリシン、リン酸塩又はTRIS[すなわちトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン]、及び医薬として許容可能な塩基、例えば炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム又はこれらの混合物がある。
用語「充填材」は、生産及び凍結乾燥中の材料の取扱いを容易にし得る医薬として許容可能な増量剤を意味する。適切な充填材には、無機塩、例えば塩化ナトリウム、及び水溶性の糖又は糖アルコール、例えばスクロース、マルトース、マンニトール又はトレハロースがある。
第4の態様の放射性医薬組成物は、目的とする無菌の非発熱性製品を得るために無菌の製造(すなわちクリーンルーム)条件下で製造することができる。重要な構成部分、殊に関連の試薬並びに装置の造影剤と接触することになる部分(例えばバイアル)は無菌であるのが好ましい。これらの構成部分及び試薬は、滅菌ろ過、例えばガンマ線照射、オートクレーブ処理、乾性温熱又は化学的処理(例えば酸化エチレンによる)を用いる最終滅菌を始めとして当技術分野で公知の方法によって殺菌することができる。最小数の操作を行う必要があるようにするために、幾つかの構成部分は前もって殺菌することが好ましい。しかし、用心のため、医薬組成物の製造の最終工程として少なくとも滅菌ろ過工程を含むのが好ましい。
本発明の放射性医薬組成物は、次のような様々な方法で製造することができる。
(i)18F−放射性標識工程をクリーンルーム環境内で実施する、無菌製造技術、
(ii)18F−放射性標識は無菌の製造を使用することなく実施した後最後の工程で殺菌する、最終滅菌[例えば、ガンマ線照射、オートクレーブ処理 乾性温熱又は化学的処理(例えば酸化エチレン)]、
(iii)18F−放射性標識工程を自動合成装置を用いて実施する、無菌製造技術。
方法(iii)が好ましく、第5の態様(下記)でより詳細に記載する。
第5の態様において、本発明は、自動合成装置を用いて第3の態様の製造方法を実施することを含む、第4の態様の放射性医薬組成物の製造方法を提供する。
第5の態様における造影剤、前駆体及び組成物の好ましい態様はそれぞれ本発明の第1、第3及び第4の態様で記載した通りである。
用語「自動合成装置」は、Satyamurthyら[Clin.Positr.Imag.、(5)、233−253(1999)]により記載されている単位操作の原理に基づく自動化モジュールを意味する。用語「単位操作」とは、複雑なプロセスが、ある範囲の物質に適用することができる一連の簡単な操作又は反応に減らされていることを意味する。かかる自動化合成機は、殊に放射性医薬組成物を目的とする場合、本発明の方法にとって好ましく、幾つかの供給業者[Satyamurthyら、上掲]、例えば、GE Healthcare、CTI Inc、Ion Beam Applications S.A.(Chemin du Cyclotron 3、B−1348 Louvain−La−Neuve、Belgium)、Raytest(Germany)及びBioscan(USA)から市販されている。
工業用の自動合成機はまた、放射性医薬品の製造の結果として生成した液体の放射性廃棄物に適した容器も備えている。自動合成機は、適切に設計された放射性作業セル内で使用されるように設計されているので、通例放射線遮蔽手段を備えていない。放射性作業セルは、潜在的な放射線量からオペレーターを保護するために適切な放射線遮蔽手段、並びに化学的及び/又は放射性の蒸気を除去するための換気手段を備えている。自動合成機は好ましくはカセットを含む。用語「カセット」は、合成機(上記定義)の可動部品の機械的な動きがカセットの操作をカセットの外から、すなわち外部から制御するようにして、自動合成装置に着脱可能かつ交換可能に嵌合するように設計された装置の一部を意味する。適切なカセットは一列に並んだバルブを含んでおり、各々が倒立セプタムシールバイアルの針穿刺により、又は気密な連結継ぎ手により、試薬又はバイアルを取り付けることができる口に連結されている。各々のバルブは、自動合成機の対応する可動アームと連結する雌雄継ぎ手を有する。従って、カセットが自動合成機に取り付けられているとき、アームの外部の回転がバルブの開閉を制御する。自動合成機の追加の可動部品が、注射器プランジャー先端にクリップで留め、従って注射器バレルを上下させるように設計されている。
カセットは汎用性であり、通例、試薬を取り付けることができる幾つかの位置と、試薬の注射器バイアル又はクロマトグラフィーカートリッジ(例えば固相抽出又はSPE)の取り付けに適した幾つかの位置とを有している。カセットは常に反応容器を含んでいる。かかる反応容器は、容積が好ましくは1〜10cm3、最も好ましくは2〜5cm3であり、カセットの3以上の口を接続して、カセットの様々な口からの試薬又は溶媒の移動を可能にするように構成されている。好ましくは、カセットは一列に並んだ15〜40、最も好ましくは20〜30、殊に好ましくは25のバルブを有する。カセットのバルブは好ましくは各々同じであり、最も好ましくは3方向弁である。カセットは、放射性医薬品の製造に適切なように設計され、従って医薬級であり、理想的には放射線分解に耐性でもある材料から製造される。
本発明の好ましい自動合成機は、所与のバッチの放射性フッ素化放射性医薬品の製造に必要な全ての試薬、反応容器及び装置を含む使い捨て又は一回使用のカセットを含む。カセットは、自動合成機が、単にカセットを変えることにより、交叉汚染のリスクを最小にして様々な異なる放射性医薬品を作成することができるという柔軟性を有することを意味する。このカセットアプローチはまた、セットアップが簡単になり、従ってオペレーターのエラーの危険性の低下、改良GMP(Good Manufacturing Practice)遵守、多重トレーサー能力、生産運転間の迅速な変更、カセット及び試薬の予備的な自動化された診断検査、実施すべき合成に対する化学試薬の自動化バーコードクロスチェック、試薬のトレース可能性、一回使用、従って交叉汚染、改ざん及び乱用防止の危険性がないことの利点がある。
本発明のこの態様には、自動合成装置の、第2の態様の放射性医薬組成物を製造するための使用が含まれる。
本発明のこの態様には、自動合成装置と併せた適切なカセットの、第2の態様の放射性医薬組成物を製造するための使用が含まれる。
第6の態様において、本発明は、第4の態様の放射性医薬組成物の製造方法を提供し、この方法は第3の態様の方法を実施することを含んでおり、前駆体は無菌の凍結乾燥形態で提供される。
第6の態様における造影剤、前駆体及び組成物の好ましい態様はそれぞれ本発明の第1、第3及び第4の態様で記載した通りである。第6の態様の凍結乾燥前駆体は好ましくは、第4の態様(上記)で記載したように、医薬級容器、好ましくはセプタムシールバイアルに入れた非放射性のキットとして提供される。
第7の態様において、本発明は、ヒト又は動物の身体を撮像する方法を提供し、この方法は、第1の態様の造影剤、又は第4の態様の組成物が分配された前記身体の少なくとも一部の画像をPETを用いて生成することを含み、前記造影剤又は組成物は予め前記身体に投与される。
第7の態様における造影剤又は組成物の好ましい態様はそれぞれ本発明の第1及び第4の態様(上記)で記載した通りである。
以下の詳細な非限定的実施例により本発明を例証する。他に断らない限り、全ての反応は、標準的なSchlenkガラス器具、真空又はグローブボックス技術により窒素雰囲気下で実施した。溶媒は標準的な乾燥剤上で還流することにより乾燥し脱気し、使用直前に蒸留した。tacn及びMe3−tacnは、例えばAldrichから市販されている。BzMe2−tacnはSpicciaらの方法によって取得した[Inorg.Chem.、45(9)、3746−3755(2006)]。他の化学薬品は全て工業用起源から取得した。
実施例1、2、4及び5は、本発明のアルミニウム錯体の合成を提供する。実施例6〜7及び9、11、12及び14は、それぞれ、本発明のガリウム及びインジウム錯体の合成を提供する。実施例3は、本発明のアルミニウム錯体のフッ素交換を実証しており、この交換が水性KFを用いて温和な条件下で起こり、安定で単離可能な生成物を与えることを示している。実施例8及び10は、異なる起源のフッ化物を用いた本発明のガリウム錯体に対する類似の証拠を提供する。実施例13及び15は、本発明のインジウム錯体に対する類似の証拠を提供する。Al(III)と比較してGa(III)に対するフッ素のより高い親和性は、(NMe4F又はNBu4Fを使用する)対応する三塩化物誘導体からの[GaF3(Me3−tacn)]の生成がMeCN溶液中で迅速でクリーンであることを意味する。対照的に、[AlF3(Me3−tacn)]は、純粋なMeCN中で類似の交換反応によっては生成しなかったが、[AlCl3(Me3−tacn)]のMeCN溶液に水性KFを添加すると室温で形成される。
19F及び71Ga NMRの研究は[GaF3(Me3−tacn)]への完全な変換を示している。さらに、錯体の構造は溶液中で保持されることが確認されている。得られる[GaF3(Me3−tacn)]錯体は塩素及び臭素の類似物よりかなり安定であり、水溶液中で加水分解に対して耐性である。この構造はまた結晶学的にも確認されている(図2)。これは、慎重に選択された金属イオンの配位圏へのフッ素の直接の取り込みが完全に実行可能であり、得られるフルオロ錯体の水溶液中においても高い安定性を確立することの明らかな証拠を提供する。NMRデータをまとめて表1に示す。
実施例16は、本発明の金属錯体の18F放射性標識を提供する。
本発明のキレート剤
略号
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル
BzMe2tacn:1,4−ジメチル−7−ベンジル−1,4,7−トリアザシクロノナン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
GMP:Good Manufacturing Practice
HPLC:高性能液体クロマトグラフィー
MeCN:アセトニトリル
Me3tacn:1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン
SPE:固相抽出
tacn:1,4,7−トリアザシクロノナン
THF:テトラヒドロフラン
tBu:tert−ブチル。
実施例1:[AlCl 3 (Me 3 −tacn)]の合成
AlCl3(0.067g、0.50mmol)を室温で撹拌しながらCH3CN(5mL)中のMe3−tacn(0.086g、0.50mmol)の溶液に加えたところ、急速に沈殿が生成した。30min後、ろ過により溶媒を除去した。白色の沈殿を小量のCH2Cl2溶媒で洗浄し、真空中で乾燥した。収率:0.11g、72%。CH3CN溶液を冷蔵庫で数日冷却することにより無色の結晶を得た。結晶をCH2Cl2で洗浄した。
分析計算値、C921AlCl33・0.2CH2Cl2:C、34.4;H、6.7;N、13.1。実測値:C、34.2;H、7.2;N、13.9。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 3.23(m、[6H]、CH2)、2.86(s、[9H]、CH3)、2.67(m、[6H]、CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):389、375(Al−Cl)。
図1に示すX線結晶構造を得た。
実施例2:[AlBr 3 (Me 3 −tacn)]の合成
AlBr3(0.133g、0.50mmol)を室温で撹拌しながらCH2Cl2(5mL)中のMe3−tacn(0.086g、0.50mmol)の溶液に加えたところ沈殿が生成した。30min後、ろ過により溶媒を除去した。白色の沈殿を小量のCH2Cl2溶媒で洗浄し、真空中で乾燥した。収率:0.16g、74%。
分析計算値、C921A1Br33:C、24.7;H、4.8;N、9.6。実測値:C、24.6;H、5.3;N、8.9。
1H NMR(CD2Cl2、297K):δ 3.43(m、[6H]、CH2)、2.98(m、[9H]、CH3)、2.73(m、[6H]、CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):324(Al−Br)。
実施例3:[AlF 3 (Me 3 −tacn)]・xH 2 Oの合成
方法1:AlF3・3H2O(0.100g、0.73mmol)を新たに蒸留した水(7mL)に懸濁させた。次に、Me3−tacn(0.125g、0.73mmol)を加え、淡黄色の懸濁液をTeflon容器に移し、ステンレス鋼高圧容器(Parr instrument company、部品番号276AC−T304−04 1 101)に入れ、180℃に15h加熱した。次に、容器を放冷した。暗黄褐色の溶液が生成した。反応溶液の一部試料を保持して結晶を生成させた。残りの反応混合物について真空中で揮発性物質を除去して淡褐色の固体を得、これをヘキサンで洗浄し、ろ過した。得られた白色の固体を真空中で乾燥した。収率:0.12g、53%。
分析計算値、C921AlF33・3H2O:C、34.9;H、8.8;N、13.6。実測値:C、34.3;H、8.9;N、14.7%。
1H NMR(CD3CN、298K):δ 2.84−2.76(m、[6H]、CH2)、2.72−2.65(m、[6H]、CH2)、2.55(s、[9H]、CH3)、2.19(s、H2O)。
IR(Nujol、n/cm-1):3438 br(H2O)、1668(H2O)、633、614(Al−F)。
反応溶媒をゆっくり蒸発させてX線回折に適した結晶を得た。
方法2:水(2mL)中のKF(0.058g、0.99mmol)の溶液を室温でMeCN(5mL)中の[AlCl3(Me3−tacn)](実施例1、0.100g、0.33mmol)の懸濁液に加えた。最初白色の沈殿が生成し、数分後溶液中に再溶解した。溶液のNMR分光データは方法1と同様であった。
実施例4:[AlCl 3 (BzMe 2 −tacn)]の合成
AlCl3(0.067g、0.50mmol)を室温で撹拌しながらCH3CN(2mL)中のBzMe2−tacn(0.13g、0.50mmol)の溶液に加えたところ沈殿が生成した。30min後、ろ過により溶媒を除去した。白色の沈殿を小量のCH2Cl2溶媒で洗浄し、真空中で乾燥した。収率:0.13g、68%。
分析計算値、C1525AlCl33:C、47.3;H、6.6;N、11.0。実測値:C、47.0;H、6.6;N、11.2。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 7.31(m、[5H]、ArH)、4.58(s、[2H]、Ar−CH2)、3.54(m、[2H]、tacn−CH2)、3.29(m、[4H]、tacn−CH2)、2.92(s、[6H]、CH3)、2.65(m、[4H]、tacn−CH2)、2.28(m、[2H]、tacn−CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):398、385(Al−Cl)。
実施例5:[AlBr 3 (BzMe 2 −tacn)]の合成
AlBr3(0.133g、0.50mmol)を室温で撹拌しながらCH2Cl2(2mL)中のBzMe2−tacn(0.13g、0.50mmol)の溶液に加えると、すぐに白色の固体が沈殿した。30min後、ろ過により溶媒を除去した。白色の沈殿を小量のCH2Cl2溶媒で洗浄し、真空中で乾燥した。収率:0.19g、74%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 7.31(m、[5H]、ArH)、4.75(m、[2H]、Ar−CH2)、3.72(m、[2H]、tacn−CH2)、3.46(m、[4H]、tacn−CH2)、3.04(m、[6H]、CH3)、2.70(m、[4H]、tacn−CH2)、2.33(m、[2H]、tacn−CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):343、325sh(Al−Br)。
実施例6:[GaCl 3 (Me 3 −tacn)]の合成
Me3−tacn(0.09g、0.52mmol)を室温で撹拌しながら無水CH2Cl2(8mL)中のGaCl3(0.088g、0.50mmol)の溶液に加えた。約30min後、白色の沈殿が見え始めた。2h後、撹拌を止め、混合物を濃縮するとさらに沈殿が生じ、白色の粉末状生成物を溶液からろ過し、真空中で乾燥した。収率:0.110g、60%。
分析計算値、C921Cl3GaN3:C、31.1;H、6.1;N、12.1。実測値C、31.2;H、5.9;N、12.1%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 3.2(br m、[6H]、CH2)、2.85(br s、[9H]、Me)、2.6(br m、[6H]、CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):290、275(Ga−Cl)。
X線結晶構造を決定した。図2参照。
実施例7:[GaBr 3 (Me 3 −tacn)]の合成
[GaCl3(Me3−tacn)](実施例6)の方法であるが、Me3−tacn(0.086g、0.50mmol)及びGaBr3(0.150g、0.50mmol)を用いた。白色固体。収率:0.106g、45%。
分析計算値、C921Br3GaN3:C、22.5;H、4.4;N、8.7、実測値C、22.4;H、4.6;N、8.6%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 3.3(br m、[6H]、CH2)、2.9(br s、[9H]、Me)、2.7(br m、[6H]、CH2)。
921Br3GaN3に対する所要値:C、22.49;H、4.40;N、8.74、実測値C、22.41;H、4.62;N、8.56%。
実施例8:[GaF 3 (Me 3 −tacn)]・4H 2 Oの合成
方法1:[GaCl3(Me3−tacn)](実施例6、0.1g、0.28mmol)をCH2Cl2(8mL)に加え、約15分間撹拌したところ、固体が殆ど溶解して澄んだ溶液が得られた。THF(1moldm-3、0.84mL、0.84mmol)中の[NBu4]Fを注射器により混合物に加え、反応を約10min撹拌して、澄んだ無色の溶液を得た。溶液をろ過し、ろ液を真空中で乾燥した。得られた無色の固体をCH2Cl2に再溶解し、溶液をろ過し、CH2Cl2を蒸発させて、無色の固体生成物を得た。収率:50%。
分析計算値 C9213GaN3・3H2O:C、30.7;H、7.7;N、11.9、実測値:C、30.6;H、6.9;N、11.0%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ2.85−2.94(br m、[6H]、CH2)、2.67(s、[9H]、Me)、2.55−2.61(br m、[6H]、CH2、2.17(s、H2O)。
IR(Nujol、n/cm-1):3481、3429(H2O)、1648(H2O)、530、492(Ga−F)。
方法2:[GaCl3(Me3−tacn)](実施例6、0.05g、0.15mmol)を5mLの無水CH2Cl2に懸濁させた。懸濁液を[NMe4]F(0.042g、0.45mmol)で処理し、室温で1h撹拌した。[NMe4]Cl副生成物をろ過により除去した。得られた無色のろ液を5mLのヘキサンで処理し、白色沈殿を得、これをろ過により単離し、真空中で乾燥した。収率:0.037g、74%。
分光データは方法1と同じ。
方法3:[GaCl3(Me3−tacn](実施例6、0.05g、0.15mmol)を無水MeCN(5mL)に懸濁させた。水(2mL)中のKF(0.026g、0.45mmol)の溶液を滴下して加えると、急速に溶解し、無色の溶液を形成した。混合物をさらに1h室温で撹拌した。
分光データは方法1と同じ。ゆっくり蒸発させると生成物のCH2Cl2溶液から無色の結晶が成長した。X線結晶構造を取得した。図2参照。
実施例9:[GaCl 3 (BzMe 2 −tacn)]の合成
BzMe2−tacn(0.125g、0.50mmol)を乾燥CH2Cl2(5−8mL)中のGaCl3(0.088g、0.50mmol)の溶液に1:1で室温で加え、撹拌した。およそ30min後、小量の白色沈殿が形成し始めた。12時間後、撹拌を止め、CH2Cl2の除去により混合物を濃縮したところ、さらに生成物の沈殿が生じた。黄色がかった溶液から窒素下で白色の生成物をろ過した。白色の粉末状生成物を真空下で2h乾燥した。収率:0.089g、42%。
分析計算値、C1525Cl3GaN3:C、42.5;H、6.0;N、9.9、実測値C、42.2;H、6.0;N、9.6%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 7.30(br m、[5H]、ArH)、4.71(s、[2H]、Ar−CH2)、3.67(br、[2H]、tacn−CH2)、3.20(br、[2H]、tacn−CH2)、2.92(br s、[6H]、CH3)、2.75(br m、[2H]、tacn−CH2)、2.62(br m、[2H]、tacn−CH2)、2.40(br m、[2H]、CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):301、280(Ga−Cl)。
実施例10:[GaF 3 (BzMe 2 −tacn)]・xH 2 合成
[GaCl3(BzMe2−tacn)](実施例9、0.05g、0.10mmol)を5mLの無水CH2Cl2に懸濁させた。懸濁液を[NMe4]F(0.03g、0.30mmol)で処理し、室温で1h撹拌した。ろ過により[NMe4]Cl副生成物を除去した。得られた無色のろ液を5mLの無水ヘキサンで処理したところ白色の沈殿が生成し、これをろ過により単離し、真空中で乾燥した。
収率:0.035g、80%。
1H NMR(D2O、298K):δ 7.30(m、[5H]、ArH)、4.73(s、[2H]、Ar−CH2)、3.17(m、[4H]、tacn−CH2)、2.88(m、[4H]、tacn−CH2)、2.73(s、[6H]、CH3)、2.36(m、[4H]、tacn−CH2)、2.25(s、H2O)。
IR(Nujol、ν/cm-1):3390、1654(H2O)526、515(Ga−F)。
実施例11:[InCl 3 (Me 3 −tacn)]の合成
Me3−tacn(0.086g、0.50mmol)をInCl3(0.110g、0.50mmol)の溶液に1:1で加え、乾燥CH2Cl2(5−8mL)を室温で加え、撹拌した。およそ30min後白色の沈殿が生成し始めた。2時間後、撹拌を止め、混合物を濃縮したところさらに生成物が沈殿した。白色の生成物を窒素下で溶液からろ過し、真空中で2h乾燥した。収率:0.113g、57%。
分析計算値、C921Cl3InN3:C、27.5;H、5.4;N、10.7、実測値C、27.8;H、5.4;N、10.9%。
1H NMR(CDCl3、298K):δ 3.1(br m、[6H]、CH2)、2.8(br m、[15H]、Me及びCH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):287、269(In−Cl)。
実施例12:[InBr 3 (Me 3 −tacn)]の合成
Me3−tacn(0.087g、0.50mmol)を乾燥CH2Cl2(5〜8mL)中のInBr3(0.177g、0.50mmol)の溶液に1:1で室温で加え、撹拌した。およそ30分後白色の沈殿が生成し始めた。2h後、撹拌を止め、混合物をCH2Cl2の除去により濃縮したところ、さらに生成物が沈殿した。固体の生成物を窒素下で無色のろ液からろ過し、真空下で2h乾燥した。収率:0.162g、68%。
分析計算値、C921Br3InN3:C、20.5;H、4.0;N、8.0、実測値C、19.8;H、4.0;N、7.4%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 3.18(br m、[6H]、CH2)、2.78(br s、[9H]、Me)、2.67(br m、[6H]、CH2)。
実施例13:[InF 3 (Me 3 −tacn)]・H 2 Oの合成
方法1:[InCl3(Me3−tacn)](実施例11、0.214g、0.54mmol)をCH2Cl2(8mL)に加え、約15min間撹拌したところ、曇った懸濁液が得られた。THF中の[NnBu4]F(1moldm-3、1.63mL、1.63mmol)を注射器により混合物に加え、約2h撹拌した。溶液をろ過し、白色の沈殿を集め、ヘキサンで洗浄し、真空中で乾燥した。収率:0.150g、70%。
分析計算値、C9213InN3・H2O:C、29.9;H、6.4;N、11.6、実測値:C、29.9;H、6.1;N、11.5%。
1H NMR(CD2Cl2、298K):δ 3.09−3.15(br m、[6H]、CH2)、2.93(m、[9H]、Me)、2.72−2.82(br m、[6H]、CH2)、2.19(s、H2O)。
IR(Nujol、ν/cm-1):3392 br(H2O)、1669(H2O)、479、462、443(In−F)。
ゆっくり蒸発させると生成物のCH2Cl2溶液から無色の結晶が成長した。
方法2:[InCl3(Me3−tacn)](実施例11、0.060g、0.17mmol)を5mLの無水CH2Cl2に懸濁させた。懸濁液を[NMe4]F(0.047g、0.51mmol)で処理し、室温で1h撹拌した。ろ過により[NMe4]Cl副生成物を除去した。得られた無色のろ液を5mLの無水ヘキサンで処理したところ白色の沈殿が生成し、これをろ過により単離し、真空中で乾燥した。収率:0.044g、76%。
分光データは方法1と同じ。
ゆっくり蒸発させると生成物のCH2Cl2溶液から無色の結晶が成長した。
実施例14:[InCl 3 (BzMe 2 −tacn)]の合成
BzMe2−tacn(0.125g、0.50mmol)を乾燥CH2Cl2(5〜8mL)中のInCl3(0.110g、0.50mmol)の1:1溶液に室温で加え、撹拌した。およそ30分後幾らかの白色沈殿が生成し始め、混合物が曇った。2h後、撹拌を止め、混合物をCH2Cl2の除去により濃縮すると、生成物のさらなる沈殿が生じた。白色の生成物を窒素下で黄色溶液からろ過し、真空下で2h乾燥した。収率:0.093g、40%。
分析計算値、C1525Cl3InN3:C、38.5;H、5.4;N、9.0、実測値C、38.8;H、5.8;N、8.7%。
1H NMR(CD3CN、298K):7.2−7.4(m、[5H]、ArH)、4.37(s、[2H]、Ar−CH2)、3.45(br、[2H]、tacn−CH2)、3.10(br、[2H]、tacn−CH2)、2.80(s、[6H]、CH3)、2.75(br m、[2H]、tacn−CH2)、2.60(br m、[2H]、tacn−CH2)、2.40(br m、[2H]、CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):289、271(In−Cl)。
結晶は、−18℃の冷凍機に貯蔵した生成物のCH2Cl2溶液から形成された。
実施例15:[InF 3 (BzMe 2 −tacn)]の合成
[InCl3(BzMe2−tacn)](実施例14、0.06g、0.10mmol)を5mLの無水CH2Cl2に懸濁させた。懸濁液を[NMe4]F(0.03g、0.30mmol)で処理し、室温で1h撹拌した。ろ過により[NMe4]Cl副生成物を除去した。得られた無色のろ液を5mLの無水ヘキサンで処理したところ白色の沈殿が生成し、これをろ過により単離し、ヘキサンで洗浄し、真空中で乾燥した。収率:0.02g、48%。
1H NMR(CD3CN、298K):7.37(m、[5H]、ArH)、4.37(s、[2H]、Ar−CH2)、3.08(m、[6H]、CH3)、2.91(m、[4H]、tacn−CH2)、2.80(m、[4H]、tacn−CH2)、2.64(m、[4H]、tacn−CH2)。
IR(Nujol、n/cm-1):3450 v br (H2O)、1651(H2O)、481、463(In−F)。
結晶は冷凍機中でろ液を冷却することにより得られた。
実施例16:[GaCl 3 (BzMe 2 tacn)]の 18 F−放射性標識
[GaCl3(BzMe2−tacn)](実施例9;1mg、2.36μmol)を0.5mLのMeCN/0.1mLのH2Oに溶解させた。この溶液を[18F]フフッ素(100〜400MBq)及び[19F]KF(7.05μmol)を含有する0.4mlの水溶液に加え、バイアルを室温で30〜60分静置した。その後のHPLCで金属錯体中への18Fの20〜40%の取り込みを確認した。
HPLC:Luna 5μ C18(2)150×4.6mm(移動相A=50mM酢酸アンモニウム;移動相B=100%MeCN)。流速1mL/min。
0min(10%B)、15min(90%B)、20min(90%B)、21min(10%B)、26min(10%B)。

Claims (15)

  1. 式Iの18F−標識化合物を含む造影剤。

    式中、
    1及びY2は、独立にN1であり、
    1、X2及びX3は、X1、X2及びX3の少なくとも1つが18Fであることを条件として、
    独立にBr、Cl、19F又は18Fであり、
    x、y及びzは、独立に1であり、
    Mは、Al3+、Ga3+又はIn3+ あり、
    1は、C1-3アルキル又は−CH2−Ar1であり、Ar1はC5-12アリール又はC3-12ヘテロアリールであり、
    2は、R1又はQであり、
    Qは、−L−[BTM]であり、
    Lは、式−(A)m−の合成リンカー基であって、各々のAは独立に−CR2−、−CR=CR−、−C≡C−、−CR2CO2−、−CO2CR2−、−NRCO−、−CONR−、−CR=N−O−、−NR(C=O)NR−、−NR(C=S)NR−、−SO2NR−、−NRSO2−、−CR2OCR2−、−CR2SCR2−、−CR2NRCR2−、C4-8シクロヘテロアルキレン基、C4-8シクロアルキレン基、−Ar−、−NR−Ar−、−O−Ar−、−Ar−(CO)−、アミノ酸、糖又は単分散のポリエチレングリコール(PEG)構成ブロックであり、各々のRは独立にH、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシアルキル又はC1-4ヒドロキシアルキルから選択され、mは値1〜20の整数であり、各々のArは独立にC5-12アリーレン基、又はC3-12ヘテロアリーレン基であり、BTMは、単一のアミノ酸、3〜100量体ペプチド、酵素基質、酵素アンタゴニスト、酵素アゴニスト、酵素阻害剤又は受容体結合化合物から選択される生体ターゲティング部分である。
  2. 式IAのものである、請求項記載の造影剤。
  3. 式IBのものである、請求項1又は請求項2記載の造影剤。
  4. MがGa3+又はIn3+である、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の造影剤。
  5. 1、X2及びX3が独立にCl、19F又は18Fである、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の造影剤。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の造影剤の製造方法であって、式IIの前駆体を、適切な溶媒中、場合により[19F]−フッ素の存在下で、[18F]−フッ素又は[18F]NaFの供給原料と反応させることを含む方法。

    式中、M、Y1、Y2、x、y及びzは請求項1乃至請求項のいずれか1項で定義した通りであり、
    Qは、請求項1乃至請求項のいずれか1項で定義した通りであり、
    1a、X2a及びX3aは独立にBr又はClである。
  7. 前駆体が式IIAのものである、請求項記載の方法。
  8. 前駆体が式IIBのものである、請求項又は請求項記載の方法。
  9. 1a=X2a=X3a=Clである、請求項乃至請求項のいずれか1項記載の方法。
  10. 請求項乃至請求項のいずれか1項で定義した式IIA又はIIBの前駆体であって、式中のQが、3〜100量体ペプチド、酵素基質、酵素アンタゴニスト、酵素アゴニスト、酵素阻害剤又は受容体結合化合物から選択されるBTMを含む、前記前駆体。
  11. 請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の造影剤を、生体適合性の担体と共に含み、哺乳動物への投与に適した形態にある放射性医薬組成物。
  12. 自動合成装置を用いて請求項乃至請求項のいずれか1項記載の方法を実施することを含む、請求項11記載の放射性医薬組成物の製造方法。
  13. 自動合成装置が、請求項乃至請求項のいずれか1項記載の方法を実施するのに必要な非放射性の試薬を含むカセットを含む、請求項12記載の方法。
  14. 請求項乃至請求項のいずれか1項記載の方法を実施することを含む、請求項11記載の放射性医薬組成物の製造方法であって、前駆体が無菌の凍結乾燥形態で提供される方法。
  15. ヒト又は動物の身体を撮像する方法であって、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の造影剤、又は請求項11記載の組成物が分配されている前記身体の少なくとも一部分の画像をPETを用いて作成することを含み、前記造影剤又は組成物が前記身体に予め投与されている方法。
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