JP6824738B2 - 放射性トレーサー組成物及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インビボイメージング用の放射性医薬品の分野、特に18F標識c−Met結合ペプチドを含む放射性トレーサー組成物に関する。本発明は、かかる組成物並びに自動合成法及びカセットを提供する。
分散因子(SF)としても知られる肝細胞増殖因子(HGF)は、創傷治癒や血管形成のような各種の生理学的プロセスに関与する増殖因子である。HGFとその受容体(c−Met)との高親和性相互作用は、腫瘍の増殖、浸潤及び転移に関係している。
c−Metは、上皮由来の多くのヒト癌における腫瘍の増殖、浸潤及び転移に関与することが示されている。c−Metはほとんどの癌腫で発現され、正常組織と対比したときのその発現亢進は肺癌、乳癌、結腸直腸癌、膵臓癌、頭頸部癌、胃癌、肝細胞癌、卵巣癌、腎臓癌、神経膠腫、黒色腫及び多数の肉腫で検出されている。結腸直腸癌(CRC)では、この疾患の最も早期の前癌病変である異形成の異常陰窩巣でc−Metの過剰発現が検出されている。頭頸部の扁平上皮細胞癌では、c−Metは原発腫瘍の略80%で発現又は過剰発現されると報告されている。前立腺癌の骨への転移では、c−Metは骨転移の80%超で過剰発現されると報告されている。
正常状態では、c−Metは上皮細胞で発現され、間葉由来HGFによりパラクリン様に活性化される。正常細胞におけるc−Metの活性化は一過性の事象であって厳密に制御されている。しかし、腫瘍細胞では、c−Metは構成的活性型となり得る。癌では、c−Met増幅/過剰発現によって異常c−Met刺激が達成されることがあり、自己分泌シグナル伝達ループの創成によってc−Met突然変異(例えば構造変化)が活性化され、自律的増殖制御が獲得される。さらに、c−Met受容体の不完全な下方調節も細胞膜での異常c−Met発現に寄与する。c−Metの過剰発現はHGF依存性であるが(オートクリン/パラクリン)、突然変異に起因する構造変化はHGFに依存しない(例えば細胞外ドメインの損失)。
Poethko他[J.Nucl.Med.,45(5),892−902(2004)]には、放射性同位体18Fによるペプチドの放射性標識法であって、以下に示すように、アミノオキシ官能化ペプチドを[18F]−フルオロベンズアルデヒドと縮合させてオキシム
Schottelius他[Bioconj.Chem.,19(6),1256−1268(2008)]には、Poethko他の方法の発展法が記載されている。Schottelius他は、アミノオキシ基のアミンをN−Boc(Boc=tert−ブチルオキシカルボニル)保護基で保護したアミノオキシ官能化ペプチドを用いている。所望のアミノオキシ官能化ペプチドは、[18F]−フルオロベンズアルデヒドの存在下、酸性pH(pH=2)、75℃でのN−Boc基の脱保護によってインサイチュで生成する。Schottelius他では、脱保護が反応条件下で定量的ではなかったので、5倍モル過剰のBoc保護前駆体を使用している。
Mezo他[J.Pept.Sci.,17,39−46(2010)]には、Boc保護アミノオキシ官能化ペプチドの上述のオキシムライゲーション化学に関する幾つかの問題について記載されている。例えば、Boc−アミノオキシ試薬は、生成したBoc保護アミノオキシペプチドをアシル化して、不都合な副生物を生じかねないことが知られている。また、官能化ペプチドの遊離アミノオキシ基のカルボニル化合物に対する反応性が高いことも知られている。その結果、不要な縮合が起こるおそれがあり、反応混合物又は後段の精製工程でアルデヒド又はケトンが紛れ込んでしまうおそれがある。かかるアルデヒド又はケトンとして、使用した溶媒中に存在する痕跡量のアセトン、又はホルムアルデヒド(例えば可塑剤に由来するもの)がある。Mezo他の関心は、抗癌剤及び[18F]−フルオロベンズアルデヒドとペプチドとの連結反応のためにこの問題を解決することである。Mezo他では、この問題を解決するため、「カルボニル捕獲剤」としての10倍モル過剰の遊離(アミノオキシ)酢酸(Aoa)の存在下でBoc−アミノオキシペプチドの脱保護を行っている。次いで、脱保護アミノオキシペプチドと過剰のAoaを凍結乾燥し、4℃で保存する。オキシムライゲーション反応の直前に、凍結乾燥混合物を再構成し、過剰のAoaをHPLC又はSep−PakプラスC18カートリッジで分離する。Mezo他には、この技術を用いて非放射性(19F)4−フルオロベンズアルデヒドをアミノオキシ官能化ソマトスタチンペプチドとコンジュゲートした例が記載されている。Mezo他には、18F−放射性標識に関するデータは記載されていない。
国際公開第2012/022676号には、以下の式Iの18F放射性標識18〜30量体c−Met結合環状ペプチド(cMBP)を含んでなるイメージング剤が開示されている。
1−[cMBP]−Z2 (I)
式中、
cMBPは次の式IIのものであり、
−(A)x−Q−(A')y− (II)
(式中、Qは次のアミノ酸配列(配列番号1)であり、
−Cysa−X1−Cysc−X2−Gly−Pro−Pro−X3−Phe−Glu−Cysd−Trp−Cysb−Tyr−X4−X5−X6
(式中、X1はAsn、His又はTyrであり、X2はGly、Ser、Thr又はAsnであり、X3はThr又はArgであり、X4はAla、Asp、Glu、Gly又はSerであり、X5はSer又はThrであり、X6はAsp又はGluであり、Cysa-dの各々はシステイン残基であって、残基aとb及び残基cとdは環化して2つの独立したジスルフィド結合を形成している。)
A及びA’は独立にCys以外の任意のアミノ酸であって、A及びA’の少なくとも一方が存在してLysであることを条件とし、
x及びyは独立に0〜13の値を有する整数であって、[x+y]=1〜13となるように選択される。)
1はcMBPのN末端に結合していて、H又はMIGであり、
2はcMBPのC末端に結合していて、OH、OBc(式中、Bcは生体適合性陽イオンである。)又はMIGであり、
各MIGは独立に、cMBPペプチドのインビボ代謝を阻害又は抑制する生体適合性基である代謝阻害基であり、
cMBPはA又はA’基のLys残基において18Fで標識されている。
国際公開第2012/022676号には、上記イメージング剤を医薬組成物として使用できることも開示されており、標記組成物は、好ましくは1種以上の放射線防護剤、好ましくはエタノール、アスコルビン酸、p−アミノ安息香酸(即ち、4−アミノ安息香酸又はpABA)、ゲンチシン酸(即ち、2,5−ジヒドロキシ安息香酸)及びかかる酸と生体適合性陽イオンとの塩から選択される放射線防護剤を含む。
国際公開第2012/072736号には、官能化生体分子のアミノオキシ基のための別の保護基化学の使用が開示されている。保護アミノオキシ基は、次式のものである。
式中、R1及びR2は独立にC1-3アルキル、C1-3フルオロアルキル又はC4-6アリールから選択される。
米国特許出願公開第2013/0209358号には、18F−フルシクラチドが、高い放射能濃度で放射線分解を受けるおそれがあると開示されている。
米国特許出願公開第2013/0209358号には、18F−フルシクラチドはエタノールでは安定化されないこと、アスコルビン酸は自動放射性合成に理想的ではないが、4−アミノ安息香酸(又はその塩)が有効であると報告されている。米国特許出願公開第2013/0209358号には、最初に18F−フルシクラチドを調製し、次いで放射線防護剤を添加することが教示されている。
そこで、18F標識c−Metペプチド放射性トレーサーの改良調製及び精製法であって、インビボ放射性医薬品用途に適した高純度組成物を与える方法に対するニーズが依然として存在する。
国際公開第2012/022676号
本発明者らは、18F標識c−Metターゲティングペプチドに存在する放射化学的不純物を同定し、かかる不純物レベルが経時的にどのように変動するかを分析した。そうした検討の結果、精製の際のインプロセス放射線分解がRCP(放射化学的純度)の問題の根本原因であったとの知見が得られた。
これは以下のように理解することができる。例えば、本発明の放射性トレーサーは、精製してインビボ用に製剤化する際、約500〜700MBq/mL(0.5〜0.7GBq/mL)の放射能濃度(RAC)で存在する。放射性トレーサーは、かかるRAC条件下で十分な安定性又は最小限の分解を示す。ただし、それは、RACが約10〜15GBq/mLの範囲内にある粗反応混合物から得られる。さらに、本発明者らは、精製時(つまり放射性合成の最後)に、クロマトグラフィーカラムの容積1mL未満の密なバンドに約45GBqの放射能が濃縮されるという知見を得た。これは精製時に>45GBq/mLのインプロセスRACを招く。精製は10〜15分かかるので、インプロセス放射線分解のリスクは高い。
本発明は、精製を実施しながら放射性トレーサーを安定化する方法を提供し、向上した放射能収率及び組成物も提供する。本発明は、18F標識c−Metターゲティングペプチドを含む放射性トレーサーの精製方法を提供する。実際には、本方法は精製方法であるとともに放射線安定化(つまり放射能分解に対する安定化)方法でもある。例えば、精製時のインプロセス放射線分解の防止によって、不純物の生成が抑制されるので、本発明は放射化学的純度も向上させる。本方法は、クロマトグラフィーの際のインプロセス損失が最小限に抑制されるので、放射化学的収率も向上させる。
第1の態様では、本発明は、放射性医薬品であって、
(i)18Fで標識された式Iのc−Met結合ペプチドを含む放射性トレーサーと、
1−[cMBP]−Z2 (I)
(ii)4−アミノ安息香酸又は又はその生体適合性陽イオンとの塩を含む放射線防護剤と、
(iii)エタノール含有量0.1〜10v/v%のエタノール水溶液を含む生体適合性担体と
を哺乳類への投与に適した形態で含む、放射性医薬品を提供する。
式中、cMBPは以下のアミノ酸配列を有するc−Met結合ペプチドであり、
Ala−Gly−Ser−Cysa−Tyr−Cysc−Ser−Gly−Pro−Pro−Arg−Phe−Glu−Cysd−Trp−Cysb−Tyr−Glu−Thr−Glu−Gly−Thr−Gly−Gly−Gly−Lys
(式中、Cysa-dの各々はシステイン残基であって、残基aとb及び残基cとdは環化して2つの独立したジスルフィド結合を形成している。)
1はcMBPのN末端に結合していて、MIGであり、
2はcMBPのC末端に結合していて、MIGであり、
各MIGは独立に、cMBPペプチドのインビボ代謝を阻害又は抑制する生体適合性基である代謝阻害基であり、
「放射性トレーサー」という用語は、その通常の意味を有し、生理学的又は生物学的プロセスに影響を与えずにそれらを追跡するために使用される放射性医薬品をいう。「放射性医薬品」という用語は、その通常の意味を有し、イメージング又は治療のため哺乳類の身体にインビボで投与される放射性標識化合物をいう。クロマトグラフィー精製の際、例えばSPEカラムの上にロードされて小さな体積に濃縮される際、放射性トレーサーは一時的に非常に高い放射能濃度(「RAC」)に曝露されることがある。そのため、放射線安定性とみえる放射性トレーサーであっても、精製を試みる際に不安定を示し、放射化学的純度(「RCP」)及び/又は放射化学的収率が損なわれかねない。
「放射線防護剤」という用語は、水の放射線分解で生じる含酸素フリーラジカルのような反応性の高いフリーラジカルを捕捉することによって、酸化還元反応のような分解反応を抑制する化合物を意味する。本発明の放射線防護剤は、好適には、アスコルビン酸、パラ−アミノ安息香酸(つまり4−アミノ安息香酸)及びその生体適合性陽イオンとの塩から選択される。「生体適合性陽イオン」という用語は、イオン化した負荷電基と塩を形成する正荷電の対イオンを意味するが、正荷電対イオンも無毒性であって哺乳類の身体(特に人体)への投与に適している。好適な生体適合性陽イオンの具体例としては、アルカリ金属であるナトリウム及びカリウム、アルカリ土類金属であるカルシウム及びマグネシウム、並びにアンモニウムイオンが挙げられる。好ましい生体適合性陽イオンはナトリウム及びカリウムであり、最も好ましくはナトリウムである。
「生体適合性担体」とは、放射性コンジュゲートを懸濁又は好ましくは溶解できる流体、特に液体であって、組成物が生理学的に認容できるもの、つまり毒性も耐え難い不快感も伴わずに哺乳類の身体に投与することができるようなものである。生体適合性担体は好適には注射可能な担体液であり、例えば、パイロジェンフリーの注射用滅菌水、食塩液のような水溶液(これは注射用の最終製剤が等張性となるように調整するのに都合がよい)、生体適合性緩衝剤を含む水性緩衝液(例えばリン酸緩衝液)、1種以上の張度調節物質(例えば血漿陽イオンと生体適合性対イオンとの塩)、糖(例えばグルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えばソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えばグリセロール)その他の非イオン性ポリオール材料(例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液である。好ましくは、生体適合性担体はパイロジェンフリーの注射用水又は等張食塩水又はリン酸緩衝液である。
「哺乳類への投与に適した形態」という記載は、無菌でパイロジェンフリーであり、毒性又は有害作用を生じる化合物を含まず、生体適合性pH(約pH4.0〜10.5)で製剤化される組成物を意味する。かかる組成物は、インビボで塞栓を生じる危険性のある粒状物質を含んでおらず、しかも体液(例えば、血液)と接触しても沈殿を生じないように製剤化される。かかる組成物は、生物学的に適合性の賦形剤のみを含み、好ましくは等張性である。
「ペプチド」という用語は、ペプチド結合(つまり、あるアミノ酸のアミンと別のアミノ酸のカルボキシルとを連結するアミド結合)で連結した2以上のアミノ酸(以下で定義)を含む化合物を意味する
「アミノ酸」という用語は、L−又はD−アミノ酸、アミノ酸類似体(例えば、ナフチルアラニン)又はアミノ酸模倣体を意味し、天然のものでも純粋な合成品であってもよく、光学的に純粋つまり単一の鏡像異性体(したがってキラルなもの)であってもよいし、鏡像異性体の混合物であってもよい。本明細書では、アミノ酸の慣用三文字略語又は一文字略語を用いる。好ましくは、本発明のアミノ酸は光学的に純粋なものである。
「代謝阻害基(MIG)」という用語は、アミノ末端又はカルボキシ末端でのcMBPの酵素(特にカルボキシペプチダーゼのようなペプチダーゼ)代謝を阻害又は抑制する生体適合性基を意味する。こうした基がないと急速に代謝して選択的結合親和性が失われると予測されるので、かかる基はインビボ用途で特に重要であり、当業者に周知であり、好適には、ペプチドアミン末端に関してはN−アシル化基−NH(C=O)RG(式中、アシル基−(C=O)RGは、C1-6アルキル、C3-10アリールから選択されるRGを有しているか或いはポリエチレングリコール(PEG)構成ブロックを含む。)から選択される。かかるアミノ末端MIG基として好ましいのはアセチル、ベンジルオキシカルボニル又はトリフルオロアセチルであり、最も好ましくはアセチルである。
ペプチドカルボキシル末端に適した代謝阻害基には、カルボキサミド、tert−ブチルエステル、ベンジルエステル、シクロヘキシルエステル、アミノアルコール及びポリエチレングリコール(PEG)構成ブロックがある。xMBPペプチドのカルボキシ末端アミノ酸残基に適したMIG基は、アミノ酸残基の末端アミンをC1-4アルキル基(好ましくはメチル基)でN−アルキル化したものである。かかるMIG基として好ましいのはカルボキサミド又はPEGであり、最も好ましい基はカルボキサミドである。
放射性トレーサー及び生体適合性担体は各々、無菌健全性及び/又は放射能安全性、さらに適宜ヘッドスペースの不活性ガス(例えば、窒素又はアルゴン)を維持できるとともに、注射器又はカニューレでの溶液の添加及び吸引も行うことのできる密封容器からなる適当なバイアル又は容器に入れた状態で供給される。かかる容器として好ましいのは、セプタムシールバイアルであり、気密蓋をオーバーシール(通常はアルミニウム製)と共にクリンプオンする。蓋は、無菌健全性を維持したまま皮下注射針で1回又は複数回穿刺するのに適したもの(例えば、クリンプオン式セプタムシール蓋)である。かかる容器は、所望に応じて(例えばヘッドスペースガスの交換又は溶液の脱気のため)真空に蓋が耐えるとともに、酸素や水蒸気のような外部雰囲気ガスを侵入させずに減圧のような圧力変化に耐えるという追加の利点がある。
好ましい多用量用容器は、患者の複数回分の用量を収容した単一バルクバイアルからなり、臨床症状に応じて製剤の有効期間中様々な時間間隔で1回分の用量を臨床グレードの注射器に吸引することができる。プレフィルド型注射器は患者の1回分の用量つまり「単位用量」を収容するように設計され、そのため好ましくは使い捨てその他臨床用に適した注射器である。
放射性医薬組成物は、抗菌保存剤、pH調整剤、充填剤、可溶化剤又はモル浸透圧濃度調整剤のような追加の添加剤を適宜含んでいてもよい。「充填剤」という用語は、製造及び凍結乾燥時における材料の取扱いを容易にすることができる薬学的に許容される増量剤を意味する。好適な充填剤には、塩化ナトリウムのような無機塩、及びスクロース、マルトース、マンニトール又はトレハロースのような水溶性の糖又は糖アルコールがある。
「可溶化剤」という用語は、組成物に存在する添加剤であって、溶媒中での薬剤の溶解度を高める添加剤を意味する。かかる溶媒として好ましいのは水性媒質であり、従って可溶化剤は好ましくは水中での溶解度を高める。かかる可溶化剤として適したものとしては、C1-4アルコール、グリセリン、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ブロック共重合体(Pluronics(商標))、シクロデキストリン(例えば、α−、β−又はγ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン或いはヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン)及びレシチンがある。
「抗菌保存剤」という用語は、細菌、酵母又はカビなどの有害微生物の増殖を阻害する薬剤を意味する。抗菌保存剤は、使用する用量に応じてある程度の殺菌作用を示すこともある。本発明の抗菌保存剤の主な役割は、医薬組成物におけるかかる微生物の増殖を阻止することである。ただし、抗菌保存剤は、投与に先立って組成物の製造に使用されるキットの1種以上の成分における有害微生物の増殖の防止にも適宜使用できる。好適な抗菌保存剤には、パラベン類(即ち、メチル、エチル、プロピル又はブチルパラベン或いはこれらの混合物)、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール、セトリミド及びチオメルサールがある。好ましい抗菌保存剤はパラベン類である。
「pH調整剤」という用語は、組成物のpHがヒト又は哺乳類への投与のための許容範囲(約pH4.0〜10.5)内に確実に収まるようにするのに有用な化合物又は化合物混合物を意味する。好適なかかるpH調整剤には、トリシン、リン酸塩又はTRIS[つまりトリス(ヒドロキシルメチル)アミノメタン]のような薬学的に許容される緩衝剤、及び炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム又はこれらの混合物のような薬学的に許容される塩基がある。組成物をキットの形態で使用する場合には、キットのユーザーが多段操作の一部としてpHを調整できるように、pH調整剤を適宜別個のバイアル又は容器に入れて供給してもよい。
好ましい特徴
第1の態様の放射性医薬組成物において、Z1は好ましくはアセチルであり、Z2は好ましくは第一アミドである。
18Fは好ましくはオキシム結合でcMBPに結合され、さらに好ましくは、アミノオキシ官能化cMBPに結合される。「アミノオキシ官能化」という用語は、cMBPがアミノオキシ基で官能化されているか、或いはアミノオキシ基と結合していることを意味する。「アミノオキシ基」という用語は、その通常の意味を有し、式−O−NH2の置換基、好ましくは−CH2O−NH2をいう。第1の態様の放射性トレーサーは、好ましくは次の式IIの放射性トレーサーである。
式中、慣用一文字略語を用いた。
第1の態様の組成物における4−アミノ安息香酸濃度は、好ましくは1.5〜2.5mg/mL、さらに好ましくは1.8〜2.2mg/mL、最も好ましくは約2.0mg/mLである。
第1の態様の組成物におけるエタノール濃度は、好ましくは6.5〜8.5v/v%である。
第1の態様の組成物における生体適合性担体の水性成分は、好ましくはpH6〜8の緩衝液、さらに好ましくはリン酸緩衝液である。
第1の態様の放射性医薬組成物において、好ましくは、18F放射能含有量の90%以上は式(I)の放射性トレーサーであり、18F放射能含有量の10%未満が[18F]−4−フルオロベンズアルデヒドと[18F]−4−フルオロベンゾニトリルの合計である。さらに好ましくは、18F放射能含有量の92%以上が式(I)の放射性トレーサーであり、18F放射能含有量の5%未満が[18F]−4−フルオロベンズアルデヒドと[18F]−4−フルオロベンゾニトリルの合計である。フルオロベンゾニトリルはF−Ph−CNの化合物であり、Phは1,4−フェニレンである。これらの放射性不純物は、本発明の18F標識cMBPの従前認識されていなかったインプロセス放射線分解に起因し、その制御によって改良放射性医薬組成物が得られる。
第1の態様の放射性医薬組成物は、第2の態様(後述)で説明するようにして調製することができる
第2の態様では、本発明は、第1の態様の放射性医薬組成物の調製方法を提供するが、当該方法は、
(A)以下の(i)〜(vi):
(i)[18F]フッ化物と反応して[18F]−フルオロベンズアルデヒドを生成させることができる第1の非放射性前駆体と、
(ii)[18F]−フルオロベンズアルデヒドと反応して第1の態様で定義した式IIの放射性トレーサーを生成させることができる次の式IIIの第2の非放射性前駆体と、
(iii)逆相固相抽出カラムと、
(iv)第1の態様で定義した放射線防護剤の供給源と、
(v)反応容器と、
(vi)適当な溶媒と
を含む単回使用カセットを用意するステップと、
(B)第1の前駆体を[18F]−フッ化物と反応させて[18F]−フルオロベンズアルデヒドを得るステップと、
(C)ステップ(B)の[18F]−フルオロベンズアルデヒドを第2の前駆体と反応させて式IIの放射性トレーサーを得るステップと、
(D)放射線防護剤をステップ(C)の式IIの放射性トレーサーに添加して放射性トレーサー溶液を得るステップと、
(E)逆相固相抽出カラムを使用して、ステップ(D)の放射性トレーサー溶液を精製するステップと、
(F)任意には、ステップ(E)の精製[18F]−放射性トレーサーを生体適合性担体で希釈するステップと、
(G)任意には、ステップ(F)の希釈溶液を無菌濾過して放射性医薬組成物を得るステップと
を含んでおり、カセットは自動合成装置にに着脱自在かつ交換可能に取り付けられ、少なくともステップ(B)〜(E)を実施するのに自動合成装置が使用される。
第2の態様における放射性トレーサー及び放射線防護剤の好ましい実施形態は、第1の態様(上述)に記載の通りである。
「逆相」という用語は「逆相クロマトグラフィー精製」をいい、この用語はその通常の意味を有し、固定相が親油性で移動相が親水性(通例、水性媒体を含むもの)であるクロマトグラフィーをいう。本発明のクロマトグラフィー技術は、SPEカラム(「SPEカートリッジ」ともいう。)を用いた固相抽出(SPE)である。かかるSPEカラムは、単回使用(つまり使い捨て)であり、放射性トレーサーの相互汚染のリスクがないという利点を有する。第2の態様の逆相SPEカートリッジは、好ましくは2.7〜17%の炭素量を有するもの、さらに好ましくはC18 SPEカートリッジ、最も好ましくはtC18 SPEカートリッジである。本発明での使用に適した逆相SPEカートリッジは、Waters社(英国、ハートフォードシャー、エスストリー、センテニアル・パーク、センテニアル・コート730−740)から入手できる。
放射性医薬組成物を得るために第2の態様の方法は、各工程を自動合成装置を用いて実施する無菌製造技術を用いて実施される。「自動合成装置」という用語は、Satyamurthy他[Clin.Positr.Imag.,(5),233−253(1999)]に記載されているような単位操作の原理に基づく自動化モジュールを意味する。「単位操作」という用語は、複雑なプロセスが一連の簡単な操作又は反応に集約されることを意味し、広範な材料に適用できる。かかる自動合成装置は、本発明の方法、特に放射性医薬組成物が所望される場合の本発明の方法に好ましい。これらは、GE Healthcare社、CTI社.、Ion Beam Applications社(ベルギー国、B−1348ルヴァン・ラ・ヌーブ、シュマン・デュ・シクロトロン3)、Raytest社(ドイツ)及びBioscan社(米国)を始めとする様々な供給業者から市販されている[Satyamurthy他、上掲]。
市販の自動合成装置は、放射性医薬品の製造で生じる液体放射性廃棄物用の適当な容器も提供する。自動合成装置は、適切に設計された放射能作業セル内で使用するように設計されているので、通例、放射線遮蔽が設けられていない。放射能作業セルは、潜在的な放射線量からオペレーターを保護するのに適した放射線遮蔽をもたらすとともに、化学薬品蒸気及び/又は放射性蒸気を除去するための換気装置を与える。自動合成装置は、好ましくはカセットを備える。
「カセット」という用語は、合成装置の可動部材の機械的運動がカセットの外側から(つまり外部から)カセットの動作を制御するように、自動合成装置(上述)に着脱自在かつ交換可能に装着できるように設計された装置の単位部品を意味する。好適なカセットは直線状に並んだ弁の列を含み、その各々は倒立セプタムシールバイアルの針穿刺又は気密連結継手によって試薬又はバイアルを装着することができるポートに結合している。各弁は、自動合成装置の対応する可動アームとかみ合うはめ込み型継手を有している。カセットを自動合成装置に装着した場合、アームの外部回転が弁の開閉を制御する。自動合成装置の追加の可動部材は、注射器のプランジャー先端をつかみ、注射器外筒を上昇又は降下させるように設計されている。
カセットは汎用性であって、通例は試薬を装着することができる複数の位置、及び試薬のシリンジバイアル又はクロマトグラフィーカートリッジ(例えば、固相抽出(SPE))を装着するのに適した複数の位置を有している。カセットは常に反応容器を含んでいる。かかる反応容器は好ましくは1〜10cm3、最も好ましくは2〜5cm3の容積を有しており、カセットの様々なポートから試薬又は溶媒を移送できるように、カセットの3以上のポートが反応容器に連結されるように構成されている。好ましくは、カセットは直線状に並んだ15〜40個の弁、最も好ましくは20〜30個の弁を有しており、25個の弁が特に好ましい。カセットの弁は好ましくは各々同一であり、最も好ましくは三方弁である。本発明のカセットは放射性医薬品の製造に適するように設計され、医薬グレードの材料であって理想的には放射線分解にも耐える材料で製造される。
本発明に適した自動合成装置は、放射性フッ素化された放射性医薬品の所定バッチの製造を実施するのに必要なすべての試薬、反応容器及び機器を含むディスポーザブルつまり使い捨てカセットを備える。かかるカセットは、単にカセットを交換するだけで、自動合成装置が相互汚染のリスクを最小限に抑えながら各種の放射性医薬品を製造できる柔軟性をもつことを意味する。カセット方式には、装置構成の単純化とそれに伴うオペレーターエラーのリスクの低減、GMP(Good Manufacturing Practice)コンプライアンスの向上、マルチトレーサー能力、生産作業間の迅速な変更、カセット及び試薬の作業前自動診断検査、実施すべき合成と化学試薬との自動バーコードクロスチェック、試薬のトレーサビリティ、使い捨てであり、そのため相互汚染のリスクがなく、改竄及び誤用を防ぐことができるという利点がある。
第2の態様の方法では、好ましくはステップ(B)〜(G)を実施するのに自動合成装置が用いられる。
「第1の非放射性前駆体」は、[18F]−フッ化物と反応して[18F]−フルオロベンズアルデヒドを一段階で生成するように設計される。かかる前駆体として適したものは、当技術分野で公知である。かかる前駆体として好ましいのは前駆体1(後述)である。
第2の非放射性前駆体は上述の式(III)の非放射性前駆体である。かかるアミノオキシ官能化ペプチドは、Poethko他[J.Nucl.Med.,45,892−902(2004)],Schirrmacher他[Bioconj.Chem.,18,2085−2089(2007)]、Indrevoll他[Bioorg.Med.Chem.Lett,16,6190−6193(2006)]、Glaser他[Bioconj.Chem.,19,951−957(2008)]又はDall’Angelo他[Org.Biomol.Chem.,11,4551−4558(2013)]に記載の方法で調製できる。アミノオキシ基は、適宜2段階でコンジュゲートすることができる。第1段階で、N−保護アミノオキシカルボン酸又はN−保護アミノオキシ活性化エステルを、(例えばLys残基のアミン基へのコンジュゲート或いは従来の固相合成によって)ペプチドにコンジュゲートする。第2段階で、中間体のN−保護アミノオキシ官能化ペプチドを脱保護し、所望の生成物を得る[上掲のSolbakken及びGlaser参照]。Boc−アミノオキシ酢酸[Boc−NH−O−CH2(C=O)OH]及びEei−N−O−CH2(C=O)OHのようなN−保護アミノオキシカルボン酸は、例えばSigma−Aldrich社、Novabiochem社及びIRIS社から市販されている。
「保護」とは保護基の使用をいう。「保護基」という用語は、その通常の意味を有し、望ましくない化学反応を阻止又は抑制するが、分子の残部を変質させない程度の穏和な条件下で問題の官能基から脱離させるのに十分な反応性をもつように設計された基を意味する。脱保護後には所望の生成物が得られる。アミン保護基は当業者に周知であり、好適にはBoc(Bocはtert−ブチルオキシカルボニルである。)、Eei(Eeiはエトキシエチリデンである。)、Fmoc(Fmocはフルオレニルメトキシカルボニルである。)、トリフルオロアセチル、アリルオキシカルボニル、Dde[即ち1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシリデン)エチル]又はNpys(即ち3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル)から選択される。その他の保護基の使用については、‘Protective Groups in Organic Synthesis’,Theodora W.Greene and Peter G.M.Wuts(John Wiley & Sons,1991)に記載されている。好ましいアミン保護基は、Boc及びEeiであり、最も好ましくはEeiである。
第2の態様の方法において、ステップ(D)の放射性トレーサー溶液は、5〜25v/v%のアセトニトリル含有量のアセトニトリル水溶液中に放射性トレーサーを含む。ステップ(D)の放射性トレーサー溶液は、好ましくはエタノールを含んでおり、さらに好ましくはアセトニトリルとエタノールを共に含む。エタノールは潜在的に複数の機能を有しており、水混和性有機溶媒(上述)、放射線防護剤又は放射線安定剤、「生体適合性担体」(上述)及び抗菌保存剤(上述)として作用し得る。本発明者らは、「放射線防護剤」(上述)とエタノールとの組合せが、本発明の放射性トレーサーを放射線分解から安定化するのに最も有効であるという知見を得た。放射性トレーサー溶液のエタノール含有量は好ましくは0.5〜5v/v%エタノールである。
精製ステップ(E)は、SPEカラムに結合した状態で残る化学種、例えば非常に親油性の化学種又は粒状物を除去する。ステップ(E)は、SPEカラムの固定相に対する親和性の低い親水性不純物を除去し、これらは、ローディングステップ及び洗浄ステップで除去される。かかる親水性不純物としては、塩又はイオン種(フッ素イオンなど)、触媒(アニリン又など)並びに放射性トレーサー溶液由来の水混和性有機溶媒が挙げられる。
放射性トレーサーは通常、18F−フルオロベンズアルデヒド(又は類似体)とアミノオキシ官能化生体ターゲティング部分前駆体との連結反応で得られ、連結したフルオロベンズアルデヒド基は、コンジュゲートに追加の親油性をもたらす。そのため、放射性トレーサーは、逆相SPEカラムに保持される傾向があるが、非放射性前駆体自体(もっと親水性である)は、ローディングステップ及び洗浄ステップで除去される傾向がある。洗浄ステップは、水混和性有機溶媒の除去にも重要である。このようにして放射性トレーサー溶液は精製され、生体ターゲティング部分に基づく不要な非放射性不純物が除去されるが、かかる非放射性不純物が存在していると、インビボで問題とする生体部位に対して放射性トレーサーと競合しかねない。さらに親水性の18F標識放射性不純物も、同様に除去される傾向にある。したがって、調製時の化合物2の初期レベルは5mgであったが、精製放射性トレーサーでは約200μg(0.2mg)に低下していた。
第2の態様のSPEカートリッジは、好ましくは、使用前にまず水混和性有機溶媒、次いでコンディショニング溶液で処理することによってコンディショニングされる。水混和性有機溶媒は、好ましくはエタノールであり、コンディショニング溶液は好適には40〜60%水性/水混和性有機溶媒混合物、さらに好ましくは50%エタノール水溶液である。
ステップ(C)の放射性トレーサー及び/又はステップ(D)の放射性トレーサー溶液は、好ましくは18〜37℃、さらに好ましくは18〜30℃の範囲内の温度に冷却される。
第2の態様の精製ステップ(E)は、好ましくは以下の通り実施される。
(i)ステップ(D)の放射性トレーサー溶液を逆相SPEカートリッジに流して、放射性トレーサーをSPEカートリッジに保持し、
(ii)ステップ(i)のSPEカートリッジを、アセトニトリル含有量15〜25v/v%の放射線防護剤のアセトニトリル水溶液を含む洗浄溶液で1回以上洗浄し、
(iii)ステップ(ii)のSPEカートリッジを、水又は水性緩衝液で1回以上洗浄し、
(iv)ステップ(ii)又は(iii)の洗浄済みSPEカートリッジを、エタノール含有量35〜80v/v%のエタノール水溶液中に放射線防護剤を含む溶出溶媒で溶出して、溶出溶媒中に精製放射性トレーサーを含む溶出液を得る。
「アセトニトリル含有量15〜25v/v%の放射線防護剤のアセトニトリル水溶液」という用語は、水溶液(例えば、水自体、生理食塩水、水性緩衝液又はこれらの混合物)をアセトニトリル及び適宜エタノール(下記参考)と混合したものいう。アセトニトリルは、放射性トレーサーに対する良好な溶媒であり、酸性でも塩基性でもなく、比較的非反応性であり、そのため広範な官能基と適合性であり、水との混和性が高く、方法のステップ(iii)及び(iv)におけるSPEカラムの洗浄で容易かつ完全に(或いは少なくともppmレベルまで)除去されるという利点を有する。アセトニトリルは、アニリンを始めとする放射性トレーサー中の不純物の除去に最も効率的な溶媒であることが判明した。放射性トレーサー溶液及び洗浄溶液のアセトニトリル含有量は好ましくは25v/v%以下であり、それよりも高レベルでは、SPEカラムからの溶出による放射性トレーサー生成物の損失を招くおそれがある。洗浄溶液中のアセトニトリル含有量は、好ましくは18〜22v/v%、さらに好ましくは20〜21v/v%である。
ステップ(iv)の溶出溶媒は、好ましくは35〜70v/v%エタノール水溶液、さらに好ましくは40〜60%、最も好ましくは48〜52%エタノール水溶液を含み、特に好ましくは50%エタノール水溶液を含む。
放射性トレーサー溶液、洗浄溶液及び溶出溶媒の水性成分のpHは好ましくは7.5〜8.5である。これは、好ましくは緩衝液、さらに好ましくはリン酸緩衝液を使用して達成される。
放射線防護剤が4−アミノ安息香酸ナトリウムである場合、放射性トレーサー溶液中の好ましい濃度は5mg/mLであり、洗浄溶液及び溶出溶媒中の好ましい濃度は2.5mg/mLである。特に好ましい放射性トレーサー溶液は、5mg/mLの4−アミノ安息香酸ナトリウム、79gのリン酸緩衝食塩水(pH7.5)及び16.5gのアセトニトリルの混合物中2%のエタノールを含む。特に好ましい洗浄溶液は、リン酸緩衝食塩水(pH7.5)中5mg/mLの4−アミノ安息香酸ナトリウムを含む。
精製ステップと精製ステップの間に、SPEカートリッジを、窒素ではなく空気でフラッシュするのが好ましい。本発明者らは、酸素が除外される状況とは対照的に、空気の存在下で放射線防護剤4−アミノ安息香酸がより効率的に機能するという知見を得た。
ステップ(iv)の精製放射性トレーサーは、好ましくは放射線防護剤として4−アミノ安息香酸又はその生体適合性陽イオンとの塩を35〜70%エタノール水溶液中に含む。放射性医薬品用途向けには、好ましくは、放射性医薬品は水性生体適合性担体で希釈して、最終エタノール含有量0.1〜10v/v%とする。
第2の態様の方法は、好ましくは、
(H)ステップ(G)の[18F]−放射性トレーサー放射性医薬組成物を1以上の注射器に分注するステップ
をさらに含む。
第3の態様では、本発明は、第2の態様で定義した単回使用カセットを提供する。第3の態様におけるカセットの好ましい実施形態は、第2の態様(上述)に記載の通りである。
第4の態様では、本発明は、第2の態様の調製方法を実施するための第2の態様で定義した自動合成装置の使用を提供する。第4の態様における自動合成装置及び付属カセットの好ましい実施形態は、第2の態様(上述)に記載した通りであるである。
第5の態様では、本発明は、第2の態様の調製方法を実施するための第2及び第3の態様で定義したカセットの使用を提供する。第5の態様における合成装置及び付属カセットの好ましい実施形態は、第2の態様(上述)に記載した通りである。
FastLabの様々な位置に配置した6個の放射能検出器を用いた、ローディング、洗浄及び溶出プロセスの際のSPEカラムを通過する化合物3の放射能溶出プロファイルを示す図である。 化合物3の自動放射合成及び自動精製のためのFastLabカセットの構成を示す図である。
以下に詳しく記載する非限定的な実施例で本発明を説明する。例1は、本発明のc−Metターゲティングペプチド(「ペプチド1」)の合成について提示する。例2は、アミノオキシ官能基を保護基(Eei)で保護したアミノオキシ官能化ペプチド1(「化合物1」)の合成とその後で化合物2を得るための脱保護について提示する。例3は、[18F]−フルオロベンズアルデヒドの放射性合成について提示する。例4は比較例であり、本発明の方法を用いない18F標識コンジュゲート化合物3の放射性合成について提示する。この場合のRCPは合成終了時点で比較的低い(79%)。
例5は、例4に従って精製した低RCP化合物3における放射化学的不純物の同定及び経時的変化について提示する。本例は、クロマトグラフィー精製の際のインプロセス放射線分解が低RCPの原因であることの証拠を示す。例5は、SPE精製時のSPEカラムを通過する放射能の動向に関する情報を与え、SPEプロセスの際のRACが45GBq/mLを超えることを例証する。この極めて高いが、時間限定的なRACも、インプロセス放射線分解の指標である。
例7は、自動合成装置及びカセットを使用した化合物3の自動合成及び精製について提示する。2.5mg/Na−pABAを含有するMeCN/PBS精製溶液の調合によって、EOS収率は顕著な増加したが、EOS RCPは依然として低く、高RACの影響を受けやすい(25mLの製剤で、RACが660MBq/mLのときのRCP=89%、RACが844MBq/mlのときのRCP=85%)。EOS時の高いRACは、精製プロセスの後段でのカートリッジでさらに高いRACを示す。RCPは、放射性トレーサー溶液のNa−pABA含有量を5mg/mLに増加することによってさらに向上して89〜91%となった。pABA洗浄溶液にHClを添加してそのpHを4とすることによって、RCPはさらに向上した。エタノール(2%)を放射性トレーサー溶液及び洗浄溶液に添加することによって、RCPはさらに向上して>92%となった。例7のプロセスは、ペプチド関連不純物の85%及び本質的にすべてのアニリンを除去する(精製前の粗生成物中に存在する100000μgのアニリンのうち残存していたのは20μgであった)。pABA及びエタノールの添加は、化学不純物の除去に関するSPE精製の性能に悪影響を与えなかった。
略語
慣用の一文字又は三文字アミノ酸略語を使用する。
Ac:アセチル
Acm:アセトアミドメチル
ACN又はMeCN:アセトニトリル
AcOH:酢酸
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル
BTM:生体ターゲティングペプチド
tBu:第三ブチル
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
Eei:エトキシエチリデン
Eei−AOAc−OSu:N−(1−エトキシエチリデン)−2−アミノオキシ酢酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル
EOS:合成終了時
FBA:4−フルオロベンズアルデヒド
Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル
HBTU:O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
MW:分子量
NHS:N−ヒドロキシ−スクシンイミド
NMM:N−メチルモルホリン
NMP:1−メチル−2−ピロリジノン
Pbf:2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル
RAC:放射能濃度
RCP:放射化学的純度
RP−HPLC:逆相高速液体クロマトグラフィー
tBu:tert−ブチル
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TIS:トリイソプロピルシラン
Trt:トリチル。
例1:ペプチド1の合成。
ステップ(a):保護前駆体線状ペプチドの合成
前駆体線状ペプチドは、構造:Ac−Ala−Gly−Ser−Cys−Tyr−Cys(Acm)−Ser−Gly−Pro−Pro−Arg−Phe−Glu−Cys(Acm)−Trp−Cys−Tyr−Glu−Thr−Glu−Gly−Thr−Gly−Gly−Gly−Lys−NH2を有する。
0.1mmolのRink Amide Novagel樹脂から出発してFmoc化学を使用してApplied Biosystems 433Aペプチド合成装置で、ペプチジル樹脂H−Ala−Gly−Ser(tBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Cys(Acm)−Ser(tBu)−Gly−Pro−Pro−Arg(Pbf)−Phe−Glu(OtBu)−Cys(Acm)−Trp(Boc)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Glu(OtBu)−Thr(ψMe,Mepro)−Glu(OtBu)−Gly−Thr(tBu)−Gly−Gly−Gly−Lys(Boc)−ポリマーを構築した。カップリングステップでは、過剰の1mmol予備活性化アミノ酸(HBTUを使用)をアプライした。Glu−Thrシュードプロリン(Novabiochem 05−20−1122)を配列に組み込んだ。樹脂を窒素バブラー装置に移し、DCM(5mL)に溶解した無水酢酸(1mmol)及びNMM(1mmol)の溶液で60分間処理した。無水物溶液を濾過により除去し、樹脂をDCMで洗浄し、窒素気流下で乾燥した。
2.5%のTIS、2.5%の4−チオクレゾール及び2.5%の水を含有するTFA(10mL)中で、側鎖保護基の同時除去及び樹脂からのペプチドの切断を2時間30分行った。樹脂を濾過により除去し、TFAを減圧除去し、残渣にジエチルエーテルを添加した。生じた沈殿をジエチルエーテルで洗浄し、風乾して264mgの粗ペプチドを得た。
分取HPLC(勾配:20〜30%B、40分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN/0.1%TFA、流速:10mL/分、カラム:Phenomenex Luna 5μ C18(2)250×21.20mm、検出:UV 214nm、生成物保持時間:30分)によって粗ペプチドを精製して、100mgの純粋なペプチド1線状前駆体を得た。分析HPLC(勾配:10〜40%B、10分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN/0.1%TFA、流速:0.3mL/分、カラム:Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×2mm、検出:UV 214nm、生成物の保持時間:6.54分)によって、純粋な生成物を分析した。エレクトロスプレー質量分析を使用して、生成物の追加の特性確認を行った(MH2 2+計算値:1464.6、MH2 2+実測値:1465.1)。
ステップ(b):単環式Cys4−16ジスルフィド架橋の形成
Cys4−16;Ac−Ala−Gly−Ser−Cys−Tyr−Cys(Acm)−Ser−Gly−Pro−Pro−Arg−Phe−Glu−Cys(Acm)−Trp−Cys−Tyr−Glu−Thr−Glu−Gly−Thr−Gly−Gly−Gly−Lys−NH2
ステップ(a)の線状前駆体(100mg)を5%DMSO/水(200mL)に溶解し、アンモニアを用いて溶液をpH6に調整した。反応混合物を5日間撹拌した。次いで、TFAを使用してこの溶液をpH2に調整し、真空中で蒸発によって溶媒の大半を除去した。生成物の精製のため、残留物(40mL)を分取HPLCカラムに少しずつ注入した。
分取HPLC(勾配:0%Bで10分間、次いで0〜40%Bで40分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN/0.1%TFA、流速:10mL/分、カラム:Phenomenex Luna 5μ C18(2)250×21.20mm、検出:UV 214nm、生成物の保持時間:44分)によって残留物を精製して、72mgの純粋なペプチド1単環式前駆体を得た。分析HPLC(勾配:10〜40%B、10分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN/0.1%TFA、流速:0.3mL/分、カラム:Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×2mm、検出:UV 214nm、生成物の保持時間:5.37分間(P1);5.61分間(P2);6.05分間(P3))によって、純粋な生成物(異性体P1〜P3の混合物)を分析した。エレクトロスプレー質量分析を使用して、生成物の追加の特性確認を行った(MH2 2+計算値:1463.6、MH2 2+実測値:1464.1 P1);1464.4(P2);1464.3(P3))。
ステップ(c):第2のCys6−14ジスルフィド架橋(ペプチド1)の形成
窒素雰囲気下で、工程(b)の単環式前駆体(72mg)を75%AcOH/水(72mL)に溶解した。1M HCl(7.2mL)及び0.05M I2のAcOH(4.8mL)溶液をこの順に添加し、混合物を45分間撹拌した。1Mアスコルビン酸(1mL)を添加して、無色の混合物を得た。溶媒の大半を真空中で蒸発させ、残留物(18mL)を水/0.1%TFA(4mL)で希釈し、分取HPLCを使用して生成物を精製した。分取HPLC(勾配:0%Bで10分間、次いで20〜30%Bで40分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN/0.1%TFA、流速:10mL/分、カラム:Phenomenex Luna 5μ C18(2)250×21.20mm、検出:UV 214nm、生成物の保持時間:43〜53分)によって残留物を精製して、52mgの純粋なペプチド1を得た。分析HPLC(勾配:10〜40%B、10分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN/0.1%TFA、流速:0.3mL/分、カラム:Phenomenex Luna 3μ C18(2)50×2mm、検出:UV 214nm、生成物の保持時間:6.54分)によって、純粋な生成物を分析した。エレクトロスプレー質量分析を使用して、生成物の追加の特性確認を行った(MH2 2+計算値:1391.5、MH2 2+実測値:1392.5)。
例2:化合物2の合成、精製及び凍結乾燥
ペプチド1(0.797g)及びEei−AOAc−OSu(IRIS Biotech;127mg)をDMF(12mL)に溶解した。DIPEA(100μL)を添加し、反応混合物を26分間振盪した。DIPEA(80μL)の第2のアリコートを添加し、反応混合物を2時間振盪した。次いで、10%ACN/水/0.l%酢酸アンモニウム(40mL)で反応混合物を希釈し、A=0.1%TFA/水及びB=ACN(20〜40%B、40分間の勾配溶出)を使用して分取HPLCによって精製した。純粋な生成物を含有する画分(化合物1と化合物2の混合物が存在する)をフラスコにプールし、アルゴンでフラスコをフラッシュした。この溶液を一晩撹拌して、Eei保護基を完全に除去した。脱保護生成物を凍結乾燥して、550mg(収率69%)の化合物2を得た。
分析LC−MS(勾配:10〜40%B、5分間、A=H2O/0.1%TFA及びB=ACN TFA、流速:0.6mL/分、カラム:Phenomenex Luna 3μ C18(2)20×2mm、検出:UV 214nm、生成物の保持時間:3.00分)によって、純粋な生成物を分析した。MH2 2+計算値:1428.1、MH2 2+実測値:1427.9)。

例3:[ 18 F]−フルオロベンズアルデヒド( 18 F−FBA)の放射性合成
銀標的を有するGEMS PETtraceサイクロトロンを用いた[18O](p,n)[18F]核反応によって[18F]−フッ化物を生成させた。3.2〜4.8mLの全目標体積を使用した。放射性フッ化物を(炭酸塩でプレコンディショニングした)Waters QMAカートリッジ上に捕捉し、水(800μL)及びアセトニトリル(200μL)中のKryptofix2.2.2.(5.14mg)及び重炭酸カリウム(1.40mg)の溶液でフッ化物を溶出した。この溶液を、窒素を使用してQMAカートリッジから反応容器に移した。定常窒素気流及び真空下、[18F]−フッ化物を120℃で9分間乾燥させた。DMSO(2.0mL)中のトリメチルアンモニウムベンズアルデヒドトリフレート[前駆体1;Haka他,J.Lab.Comp.Radiopharm.,27,823−833(1989)](3.7mg)を乾燥[18F]−フッ化物に添加し、混合物を80℃で2分間加熱して、4−[18F]−フルオロベンズアルデヒドを生成させた。
例4:化合物3の放射性合成(比較例)
例2の化合物2を、例3の18F−FBAを使用して18Fで放射標識し、次いで本発明のインプロセス放射線安定化を使用せずに、MCX+SPEカラムを使用して精製して、RCPが79%の化合物3を得た。
例5:低RCP化合物3における放射化学的不純物
例3の通り調製した化合物3のRCPを時間の関数として調べた。RCPは、時間が経過しても(最大8時間)それ以上低下せず、
(i)化合物3は、SPEプロセス終了時に存在するRAC条件で比較的放射線安定性であること、
(ii)RCPはSPEプロセス終了時に既に低下していることを示していた。
例4の化合物3(つまり本発明の放射線安定化方法を使用せず、低いRCP(79%)を示すもの)の分析から、2種類の放射線分解生成物が低RCPの主な原因であることが判明した。これらは、分析HPLCにおける保持時間及び非放射性アナログの基準試料の保持時間との比較によって同定された。これら2種類の放射線分解生成物は、[18F]4−フルオロベンズアルデヒド(FBA)及び[18F]4−フルオロベンゾニトリル(FPhCN)であり、これらは合計で、例4の低RCPの化合物3の標品に存在する放射能の12%をなしていた。
これらの時間が経過してもさほど増加しない主要な放射化学的不純物は、化合物3の放射線分解生成物及びひいてはインプロセス放射線分解を代表する。
例6:化合物3の精製におけるSPE溶出プロファイル
FASTlabカセットに沿って6個の放射能検出器を配置し、6番目の検出器は、例7による調製のSPEカラムの底に配置した。こうして、SPE精製プロセスのローディング、洗浄及び溶出ステップの際の放射能の動向を追跡した。
結果を図1に示す。粗生成物は、SPEカートリッジの上端に捕捉されることが判明した。精製の進行に伴って、放射能はカートリッジを下って、高い番号の検出器に向かって移動し、それらのシグナルが増大した。これは、放射能がカートリッジ全体に広がらずに、密なバンドに濃縮されることを示している。精製時、すべての放射能が1mL未満の体積に濃縮され、精製中(12〜14分)のRCAは45000MBq/mLつまり45GBq/mLであった。
例7:化合物3の自動合成及び精製
カセット付きのFASTlab自動合成装置(GE Healthcare社製)を使用した。tC18カートリッジはWaters社(住所は上記の通り)から入手した。前駆体1はFastlab上で例3に従って[18F]−フッ化物と反応させ、[18F]−FBAを得た。[18F]−FBAを次いでFastLab上で化合物2(ペプチド1のアミノオキシ誘導体)と反応させて、粗化合物3を得た。
精製
カセットの構成を図2に示す。3個の外部溶媒バイアルをSPE精製用カセットで使用した。
位置17=無水エタノール;
位置18=79gPBS/16.5gMeCN中5mg/mLのNa−pABA及び2%EtOHの洗浄溶液、HClでpH4に調整;
位置20=80mgのNa−pABAを含有する34mLPBSの配合用緩衝液。
他のカセット位置:
位置21:位置22のtC18カートリッジへの配管;
位置22:tC18カートリッジ(900mg);
位置23:滅菌フィルター。
FASTlab手順
以下、P17などはカセットの位置17をいう。S2及びS3は注射器2及び注射器3をいう。
(i)精製プロセスの最初の部分は、P17からエタノールを完全に充填したS2でコンディショニングし、次いでP18からMeCN/PBS溶液を完全に充填したS2でコンディショニングすることであった。
(ii)連結ステップ由来のエタノール水溶液溶液中の粗化合物3を、P20から配合用緩衝液で1:1に希釈した。これは2つの部分で実施した:反応容器の粗生成内容物の半分をS2に移し、次いでP20からの同量の配合用緩衝液と混合した。この混合物を、次いで、tC18カートリッジにゆっくりと捕捉した。初回の捕捉後、粗生成物の残りの半分に同じ手順を繰り返した。
(iii)S2を水で濯ぎ、次いでP18からMeCN洗浄溶液でS2を完全に充填した。MeCN洗浄溶液を、tC18カートリッジを通してゆっくりと押出し、廃棄した。これをさらに5回繰返し、かかる洗浄を合計6回行った(注:Eei保護基での合成では、合計3回の洗浄しか必要とされなかった。)。
(iv)tC18カートリッジのMeCNを溶媒交換により除去した。まずP20から配合用緩衝液でS2を2回完全に充填し、その後ウォーターバッグからの水で1回S2を完全に充填した。
(v)溶出液を、P17からの3mLのエタノールとP20からの3mLの配合用緩衝液とをS2で混合することによって調製した。溶出液の最初の1mLをtC18に通して廃棄し、次いで4mLの溶出液をtC18に通し、精製化合物3をS3に回収した。溶出後、生成物をFASTlabからP19を通して製品バイアルに移動させた。
この例での放射化学的純度(RCP)は92%であった。

Claims (12)

  1. 放射性医薬組成物であって、
    (i)放射性トレーサーであって、500〜700MBq/mLの放射能濃度(RAC)の式(II)の放射性トレーサーを含む、放射性トレーサーと、

    (ii)4−アミノ安息香酸又はその生体適合性陽イオンとの塩を含む放射線防護剤と、
    (iii)エタノール含有量0.1〜10v/v%のエタノール水溶液を含む生体適合性担体と
    を哺乳類への投与に適した形態で含み、
    18F放射能含有量の90%以上が式(II)の放射性トレーサーであり、18F放射能含有量の10%未満が[18F]−4−フルオロベンズアルデヒドと[18F]−4−フルオロベンゾニトリルの合計であり、
    〜Cの各々はシステイン残基であって、残基Cと残基C及び残基Cと残基Cは環化して2つの独立したジスルフィド結合を形成している、放射性医薬組成物。
  2. 18F放射能含有量の92%以上が式(II)の放射性トレーサーであり、18F放射能含有量の5%未満が[18F]−4−フルオロベンズアルデヒドと[18F]−4−フルオロベンゾニトリルの合計である、請求項1記載の放射性医薬組成物。
  3. 前記放射性医薬組成物における前記4−アミノ安息香酸の濃度が、1.5〜2.5mg/mLである、請求項1又は2に記載の放射性医薬組成物。
  4. 前記放射性医薬組成物における前記エタノールの濃度が、6.5〜8.5v/v%である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物。
  5. 前記放射性医薬組成物における前記生体適合性担体の水性成分が、pH6〜8のリン酸緩衝液である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射性医薬組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の放射性医薬組成物の調製方法であって、
    (A)以下の(i)〜(vi):
    (i)[18F]フッ化物と反応して[18F]−フルオロベンズアルデヒドを生成させることができる第1の非放射性前駆体と、
    (ii)[18F]−フルオロベンズアルデヒドと反応して式(II)の放射性トレーサーを生成させることができる次の式(III)の第2の非放射性前駆体(式中、C 〜C の各々はシステイン残基であって、残基C と残基C 及び残基C と残基C は環化して2つの独立したジスルフィド結合を形成している)と、

    (iii)逆相固相抽出カラムと、
    (iv)前記放射線防護剤の供給源と、
    (v)反応容器と、
    (vi)適当な溶媒と
    を備える単回使用カセットを用意するステップと、
    (B)第1の前駆体を[18F]−フッ化物と反応させて[18F]−フルオロベンズアルデヒドを得るステップと、
    (C)ステップ(B)の[18F]−フルオロベンズアルデヒドを第2の前駆体と反応させて式(II)の放射性トレーサーを得るステップと、
    (D)放射線防護剤をステップ(C)の式(II)の放射性トレーサーへ添加するステップと、
    (E)逆相固相抽出カラムを使用して、ステップ(D)の式(II)の放射性トレーサーを精製するステップと、
    (F)任意には、ステップ(E)の精製[18F]−放射性トレーサーを生体適合性担体で希釈するステップと、
    (G)任意には、ステップ(F)の希釈溶液を無菌濾過して放射性医薬組成物を得るステップと
    を含んでおり、カセットが自動合成装置に着脱自在かつ交換可能に取り付けられ、少なくともステップ(B)〜(E)を実施するのに自動合成装置が使用される、放射性医薬組成物の調製方法。
  7. ステップ(B)〜(G)を実施するのに自動合成装置が用いられる、請求項6記載の方法。
  8. ステップ(D)の放射性トレーサー溶液が、放射性トレーサーを5〜25v/v%のアセトニトリル含有量のアセトニトリル水溶液中に含む、請求項6又は請求項7記載の方法。
  9. ステップ(D)の放射性トレーサー溶液が0.5〜5v/v%のエタノールをさらに含む、請求項8記載の方法。
  10. 精製ステップ(E)が以下の通り実施される、請求項6乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
    (i)ステップ(D)の放射性トレーサー溶液を逆相SPEカートリッジに流して、放射性トレーサーをSPEカートリッジに保持し、
    (ii)ステップ(i)のSPEカートリッジを、アセトニトリル含有量15〜25v/v%の放射線防護剤のアセトニトリル水溶液を含む洗浄溶液で1回以上洗浄し、
    (iii)任意に、ステップ(ii)のSPEカートリッジを、水又は水性緩衝液で1回以上洗浄し、
    (iv)精製ステップ(E)がステップ(iii)を含まない場合にはステップ(ii)の洗浄済みSPEカートリッジを、又は精製ステップ(E)がステップ(iii)を含む場合にはステップ(iii)の洗浄済みSPEカートリッジを、エタノール含有量35〜80v/v%のエタノール水溶液中に放射線防護剤を含む溶出溶媒で溶出して、溶出溶媒中に精製放射性トレーサーを含む溶出液を得る。
  11. (H)ステップ(G)の[18F]−放射性トレーサー放射性医薬組成物を1以上の注射器に分注するステップ
    をさらに含む、請求項6乃至請求項10のいずれか1項記載の方法。
  12. 請求項6乃至請求項10のいずれか1項記載の方法に用いられる、請求項6記載の単回使用カセット。
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