JP6609041B2 - 放射性同位元素製造用の支持基板、放射性同位元素製造用ターゲット板、及び支持基板の製造方法 - Google Patents

放射性同位元素製造用の支持基板、放射性同位元素製造用ターゲット板、及び支持基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射性同位元素製造用の支持基板、放射性同位元素製造用ターゲット板、及び支持基板の製造方法に関する。
放射性同位元素(RI)は、中性子原子炉及び粒子加速器を用いて製造される。粒子加速器を用いて製造する場合、放射性同位元素は、通常、ターゲット物質が固体である場合には、荷電粒子線を照射するターゲットが支持基板上に形成された放射性同位元素製造用ターゲット板を用いて製造される。すなわち、上記支持基板上のターゲットに対して、サイクロトロン等の粒子加速器を用いてプロトン等の荷電粒子を照射し、核反応させることによって製造される。また、前記支持基板の材料としては、グラファイト、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ハーバーフォイル等が使用されている。また、荷電粒子線の照射により発熱したターゲットを冷却する冷却機構を備えた支持基板もある。
例えば特許文献1には、ジラルド・チャルマーの原理にしたがって放射性核種を生成する方法が開示されている。より具体的には、ターゲット核種物質を含むターゲット媒体に対し中性子を照射することによりターゲット核種物質中に放射性核種を生成し、この放射性核種をターゲット核種物質から放出させる工程と、結晶学的レベルにおいて空のかご構造を有さない炭素系反跳捕獲材料中に該放出された放射性核種を捕獲しかつ収集する工程と、を含む放射性核種の生成方法が開示されている。そして、前記炭素系反跳捕獲材料として、等方性アモルファス炭素、黒鉛、グラフェン等が例示されている。
また、特許文献2には、荷電粒子線が照射されたターゲットから放射性同位元素を分離するための方法が開示されている。
また、特許文献3には、放射性同位元素の作製に用いる放射線照射対象物(ターゲット)の製造技術が開示されている。
また、特許文献4には、ポジトロン断層撮影(PET;Positron Emission Tomography)に使用する放射性同位元素(RI)を製造するための、放射性同位元素製造装置が開示されている。
また、特許文献5には、支持基板上に放射性同位元素生成用金属膜(ターゲット)が物理的気相成長法により形成された放射性同位元素生成用ターゲット板が開示されている。そして、支持基板の材料として、銅、銀、アルミニウム、炭素、セラミックスが例示されている。
特表2013−525744号公報 特表2004−535288号公報 特表2008−501612号公報 特開2013−238515号公報 特許第2999381号明細書
しかしながら、上述のような、支持基板上にターゲットが形成された、従来の放射性同位元素製造用ターゲット板には、荷電粒子線に対する耐久性・耐熱性が低いという問題がある。
荷電粒子線は、ターゲットに入射すると、非常に短距離進む間に全エネルギーを失う。そして、これに伴い、ターゲットには大量の熱(数百W/cm)が発生する。このため、ターゲットを支持する支持基板は、照射される荷電粒子線に対する耐久性・耐熱性が要求される。しかし、従来の支持基板に使用される材料は、高エネルギーの荷電粒子線に対し十分な耐久性・耐熱性を有するとは言い難い。
また、特に、高エネルギーの荷電粒子線の照射による発熱量が極めて大きい場合、通常、冷却機構(例えば冷却水を流す流路)を備えた金属板が、放射性同位元素製造用ターゲット板に取り付けられる。冷却機構を備えた金属板の材料には、アルミニウムが用いられる。アルミニウムの半減期は、30万年であり、極めて放射化の度合いが強い。強く放射化した放射性同位元素製造用ターゲット板は、人が取り扱うことができなくなるので、高エネルギーの荷電粒子線の照射や連続使用が困難になる。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性、耐熱性を有し、放射化の程度を小さくし得る放射性同位元素製造用の支持基板、放射性同位元素製造用ターゲット板、及び支持基板の製造方法を実現することにある。
本発明の一態様に係る支持基板は、荷電粒子線を照射するターゲットを支持する放射性同位元素製造用の支持基板であって、膜面が荷電粒子線と交差するように配された1または複数のグラファイト膜を有し、各グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、1200W/(m・K)以上であり、各グラファイト膜の厚さは、0.05μm以上、100μm以下であることを特徴としている。
本発明の一態様に係る放射性同位元素製造用ターゲット板は、荷電粒子線を照射するターゲットと、前記ターゲットを支持する、上述の支持基板と、を備えたことを特徴としている。
本発明の一態様によれば、十分な耐久性、耐熱性を有し、放射化の程度を小さくし得るという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る放射性同位元素製造用ターゲット板の構成を示す断面図である。 Betheの式に基づく阻止能と粒子の運動エネルギーとの関係を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る放射性同位元素製造用ターゲット板の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る放射性同位元素製造用ターゲット板の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態4に係る放射性同位元素製造用ターゲット板の構成を示す断面図である。
上述のとおり、従来、ターゲットを支持する支持基板として、グラファイト、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ハーバーフォイル等が用いられてきた。特に、放射化の程度が比較的小さく、かつ真空中にて3000℃の耐熱性を有するグラファイト等の炭素材料は理想的な材料である。しかし、従来、グラファイトからなる炭素フィルムは、蒸着やスパッタリング等の方法により作製されてきた。これらの方法により作成された炭素フィルムは、高エネルギーの荷電粒子線に対し十分な耐久性・耐熱性を有するとは言い難く、高エネルギーの荷電粒子線の照射に耐え得ない場合があることを本願発明者らは独自に見出した。そこで、本願発明者らは、放射化の程度を小さくするとともに、高エネルギーの荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性・耐熱性を有する支持基板の開発を目指して鋭意開発した。
その結果、特定の特性を有し、かつ所定の寸法としたグラファイトを用いることにより、放射化の程度を小さくするとともに、高エネルギーの荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性・耐熱性を有する支持基板を開発することに成功した。具体的には、グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度を所定値以上とし、かつ厚みを所定範囲内とすることにより、上述した課題を解決し得るという新規知見を見出し、本願発明を完成させた。
通常、グラファイト膜の厚みを小さくすると、物理的な強度が弱くなる。このため、グラファイトの厚みを小さくすることは、荷電粒子線の照射に対する耐久性・耐熱性の向上とは相反する。また、ターゲットへの荷電粒子線の照射により支持基板に大きな熱負荷が発生することから、厚みの薄いグラファイト膜では耐えられないと考えることが従来の知見となっていた。加えて、例えば膜厚50μm以下という厚みの小さいグラファイト膜につき、熱伝導度、電気伝導度、あるいは耐屈曲性(折れ性)等の諸特性が優れたものを製造することは極めて困難なことである。
しかしながら、本願発明者らは、独自の研究を重ねることにより、厚みが小さく、かつ熱伝導度等の諸特性に優れたグラファイト膜を製造する技術を確立した。さらに研究開発を進めたところ、驚くべきことに、かかるグラファイト膜であれば、放射化の程度を小さくし得るとともに、荷電粒子線の照射による熱負荷にも耐え得るという新規知見を見出した。かかる知見に基づく本願発明の技術思想は、従来の知見を覆すものであり、従来の知見から予測できるものではなく、本願発明者らが独自に完成させたものである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る放射性同位元素製造用ターゲット板の構成を示す断面図である。
図1に示されるように、本実施形態に係る放射性同位元素製造用ターゲット板(以下、単にターゲット板と記す)10は、ターゲット1と、ターゲット1を支持する支持基板2と、を備えている。ターゲット板10は、荷電粒子線Xをターゲット1の膜面にて入射させ放射性同位元素を発生させるための基板である。なお、本実施形態に係る放射性同位元素製造用ターゲット板を用いた放射性同位元素の製造は、所謂中性子照射法による製造を含まない。それゆえ、ターゲット1に対し照射する荷電粒子線Xは、中性子線を含まない。
(ターゲット1について)
ターゲット1を構成する物質は、荷電粒子線Xの照射により目的とする放射性同位元素を得ることができる元素から選択される。荷電粒子が陽子である場合、235U,68Zn,203Tl,201Pb,79Br,112Cd,74Se,50Cr,58Fe,などの多様なターゲット物質が用いられ、61Cu,63Cu,67Ga,82Sr/82mRb,89Zr,124I,67Cu,125I,211At,225Ac/213Bi、99Mo/99mTc、99mTc,123I,111In,201Tl,67Gaなどの多様な放射性同位元素が製造される。これらの放射性同位元素は病気の診断、治療に広く使用されている。例えば、67Ga製造の際の核反応は68Zn(p,2n)と表現され、201Tl製造の場合の核反応は203Tl(p、3n)201Pb→201Tlと表現される。
本実施形態に係る放射性同位元素製造用ターゲット板に適用可能な荷電粒子は陽子に限定されず、例えば、Caなど各種の荷電粒子(重陽子)が含まれ、製造目的とする放射性同位元素によって最適な荷電粒子とターゲット物質が選定される。それら荷電粒子とターゲット物質との反応は多岐にわたる。そのような場合には、ターゲット1を構成する物質は、ランタノイド、遷移金属から選択されても良く、例えば、放射性同位元素として207Atを得る場合、ターゲット1を構成する物質としてnatHfが選択され、荷電粒子線Xとして48Ca11+ビームが照射される。
(支持基板2について)
支持基板2は、膜面が荷電粒子線Xと交差するように配されたグラファイト膜である。支持基板2を構成するグラファイト膜は、膜面方向の熱伝導度は、1200W/(m・K)以上であり、厚さが、0.05μm以上、100μm以下であれば、その他の構成は特に限定されない。かかるグラファイト膜は、0.05μm以上、100μm以下という薄い膜厚であっても、荷電粒子線Xの照射に対し十分な耐久性・耐熱性を有し、かつ、高い熱伝導性を有しているので、好ましい。なお、ここでいう厚さとは、支持基板2の荷電粒子線Xの透過方向における長さをいう。
このように支持基板2が0.05μm以上、100μm以下という薄い膜厚のグラファイト膜であり熱容量が小さいので、エネルギーロスが低減し、放射性同位元素の製造効率が向上する。
また、荷電粒子線Xの照射に対し十分な耐久性・耐熱性を有するターゲット板10を用いることにより、荷電粒子線Xの照射強度を上げることが可能となり、これにより放射性同位元素の大量生産が可能になる。
また、PET用RIのように半減期が短い放射性同位元素を作製する場合、速やかにターゲット板10から放射性同位元素を分離する必要がある。支持基板2、およびその周辺の部材が放射化している場合、加速器を備えた放射性同位元素製造装置からターゲット板10を取出すと作業者が被曝するおそれがある。さらに、これらの部材が放射化した場合、その放射性廃棄物としての処理などが問題となる。それゆえ、従来技術では、核反応が終了したターゲット板10から放射性同位元素を分離する最適な方法が見出されていなかった。
本実施形態によれば、放射化の程度を小さくするとともに、高エネルギーの荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性・耐熱性を有し、かつ、高い熱伝導性を有するので、加速器を備えた放射性同位元素製造装置からターゲット板10を取出すことが容易である。したがって、本実施形態によれば、核反応が終了したターゲット板10から放射性同位元素を容易に分離することができる。
(グラファイト膜の製造方法)
本実施形態におけるグラファイト膜の製造方法は、特に限定されないが、例えば、高分子膜を焼成等の熱処理することによって、グラファイト膜を作製する方法が挙げられる。具体的には、本実施形態の一例のグラファイト膜の製造方法は、芳香族ポリイミドフィルムを炭化する炭化工程と、炭化した芳香族ポリイミドフィルムを黒鉛化する黒鉛化工程と、を含む。
<炭化工程>
炭化工程は、出発物質である芳香族ポリイミドフィルムを減圧下もしくは窒素ガス中で予備加熱処理して炭化を行う。炭化の熱処理温度としては、最低500℃以上である事が好ましく、より好ましくは600℃以上、700℃以上で熱処理することが最も好ましい。炭素化処理の過程で、出発高分子フィルムにシワが発生しないように、フィルムの破損が起きない程度にフィルムの厚み方向に圧力、またはフィルム面と並行方向に引張り張力を加えてもよい。
<黒鉛化工程>
黒鉛化工程では、炭化したポリイミドフィルムを一度取り出した後、黒鉛化用の炉に移し変えてから黒鉛化を行ってもよいし、炭化から黒鉛化を連続的に行ってもよい。黒鉛化は、減圧下もしくは不活性ガス中で行われるが、不活性ガスとしてはアルゴン、ヘリウムが適当である。熱処理温度(焼成温度)としては2400℃以上、好ましくは2600℃以上、更に好ましくは2800℃以上まで処理するとよい。なお、黒鉛化工程において、フィルムの厚み方向に圧力を加えてもよいし、フィルム面と並行方向に引っ張り張力を加えてもよい。
上記の方法によれば、良好なグラファイト結晶構造を有し、かつ、熱伝導性に優れたグラファイト膜を得ることができる。
本実施形態で使用する高分子膜は、耐熱性芳香族高分子であることが好ましく、例えば、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミド、ポリキノキサリン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリキナゾリンジオン、ポリベンゾオキサジノン、ポリキナゾロン、ベンゾイミダゾベンゾフェナントロリンラダーポリマー、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリベンゾビスイミダゾール、ポリチアゾール、およびこれらの誘導体のうちから選ばれた少なくとも一種類以上の高分子フィルムである。特に、本実施形態のグラファイト膜の原料フィルムとして好ましいのは、芳香族ポリイミドフィルムである。
(グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度)
本実施形態におけるグラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、1200W/(m・K)以上であり、1400W/(m・K)以上であることが好ましく、1600W/(m・K)以上であることがより好ましく、1800W/(m・K)以上であることがさらに好ましい。
膜面方向の熱伝導度が1200W/(m・K)以上のグラファイト膜を用いれば、より高い放熱性を有するグラファイト積層体を得ることができる。また、膜面方向の熱伝導度が1200W/(m・K)以上のグラファイト膜は、金属材料(例えば、銅、アルミなど)に対して、3倍以上の熱伝導性を有することになる。
また、グラファイト膜は、膜面方向の熱伝導度が膜厚方向の熱伝導度の50倍以上である異方性(配向性)を有していることが好ましく、100倍以上大きい異方性を有していることがより好ましい。
グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、次式(1)によって算出する。
A=α×d×Cp ・・・・(1)
ここで、Aは、グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度、αは、グラファイト膜の膜面方向の熱拡散率、dは、グラファイト膜の密度、Cpは、グラファイト膜の比熱容量をそれぞれ表わしている。なお、グラファイト膜の膜面方向の密度、熱拡散率、および比熱容量は、以下に述べる方法で求める。
グラファイト膜の密度は、100mm×100mmの形状に切り取られたグラファイト膜のサンプルについて、重量および厚さを測定し、測定された重量の値を、算出された体積の値(100mm×100mm×厚さ)にて除することにより、算出する。
グラファイト膜の比熱容量は、エスアイアイナノテクノロジー株式会社製の熱分析システムである示差走査熱量計DSC220CUを用い、20℃から260℃まで10℃/minの昇温条件下で測定する。
なお、グラファイト膜の膜厚方向の熱伝導度は、上記式(1)において、αをグラファイト膜の膜厚方向の熱拡散率として、同様に算出することができる。
ここで、グラファイト膜の膜面方向の熱拡散率は、グラファイト膜の厚さが3μmを超える場合には、市販の光交流法に基づく熱拡散率測定装置(例えば、アルバック理工(株)社の「LaserPit」)を用いて測定することができる。例えば、4mm×40mmの形状に切り取られたグラファイト膜のサンプルについて、20℃の雰囲気下、レーザー周波数10Hzにおいて測定する。一方、グラファイト膜の厚さが3μm以下である場合、グラファイト膜の膜面方向の熱拡散率は、市販の装置での正確な測定は難しいので、新たに開発した周期加熱法によって測定する。
また、グラファイト膜の膜厚方向の熱拡散率はレーザーによるパルス加熱法によって測定する。この方法では膜の片方の面に照射したレーザーによる加熱後の膜裏面における温度応答(温度変化)を測定し、温度が一定温度に達するまでの時間(t)のハーフタイム(t1/2)を以下の式(2)を用いて算出する。
Figure 0006609041
式(2)において、αは熱拡散率、τ0は熱拡散時間、dは試料厚さ、t1/2はハーフタイム、0.1388は用いた装置の装置定数である。
(グラファイト膜の厚さ)
本実施形態におけるグラファイト膜の厚さは、0.05μm以上、100μm以下であり、より好ましくは0.1μm以上、50μm以下であり、特に好ましくは0.5μm以上、25μm以下である。この様な厚さの場合、ビーム照射した場合でも、支持基板2が放射化し難いため好ましい。
グラファイト膜の厚さは、次の方法で測定する。厚さゲージ(ハイデンハイン(株)社製、HElDENH:AIN−CERTO)を用い、50mm×50mmの形状に切り取られたグラファイト膜のサンプルについて、25℃の恒温室にて任意の10点における厚さを測定し、当該測定値の平均値として、グラファイト膜の厚さを算出する。
(グラファイト膜の膜面方向の電気伝導度)
本実施形態におけるグラファイト膜の膜面方向の電気伝導度は、特に限定されないが、12000S/cm以上であることが好ましく、14000S/cm以上であることが好ましく、16000S/cm以上であることがより好ましく、18000S/cm以上であることがより好ましく、20000S/cm以上であることが最も好ましい。
また、グラファイト膜は、膜面方向の電気伝導度が膜厚方向の電気伝導度の100倍以上である異方性(配向性)を有していることが好ましい。
グラファイト膜の電気伝導度は、4探針法で定電流を印加(例えば、(株)三菱化学アナリテック製ロレスタGP)することによって測定する。
(グラファイト膜の密度)
本実施形態におけるグラファイト膜の密度は、特に限定されないが、1.40g/cm以上が好ましく、1.60g/cm以上が好ましく、1.80g/cm以上がより好ましく、2.00g/cm以上がより好ましく、2.10g/cm以上がより好ましい。グラファイト膜の密度が1.40g/cm以上であれば、グラファイト膜自体の自己支持性、機械的強度特性に優れるので好ましい。
また、グラファイト膜の密度が高いほど荷電粒子線と相互作用する割合が高くなるため、エネルギーデグレーダとしての効果に優れる。また、高密度のグラファイト膜では、構成するグラファイト層間に隙間がないために、熱伝導度が高くなる傾向がある。グラファイト膜の密度が低い場合、荷電粒子線の減速効率が悪く、さらに構成するグラファイト層間の空気層の影響により熱伝導度も低下してしまうため好ましくない。また、空気層としての空洞部分では、熱伝導性が悪くなることにより熱が蓄積しやすくなる、あるいは、加熱による温度上昇により空洞部分に存在する空気層の膨張が起こると考えられる。それゆえ、低密度のグラファイト膜は劣化・破壊しやすい。また、グラファイト膜の密度が高い場合、荷電粒子線は、グラファイト膜を通過するとき、散乱しにくい。このため、グラファイト膜が積層された場合でも、高密度のグラファイト膜では荷電粒子線が散乱しにくい。これらのことから、グラファイト膜の密度は大きいことが好ましい。具体的には、1.40g/cm以上が好ましく、1.60g/cm以上が好ましく、1.80g/cm以上がより好ましく、2.00g/cm以上がより好ましく、2.10g/cm以上がより好ましい。また、グラファイト膜の密度の上限について、グラファイト膜の密度は、理論値である2.26g/cm以下であり、2.24g/cm以下であってもよい。
グラファイト膜の密度は、100mm×100mmの形状に切り取られたグラファイト膜のサンプルについて、重量および厚さを測定し、測定された重量の値を、算出された体積の値(100mm×100mm×厚さ)にて除することにより、算出する。
(グラファイト膜のMIT耐屈曲耐性)
グラファイト膜のMIT耐屈曲試験における屈曲回数は、500回以上が好ましく、より好ましくは1000回以上、更に好ましくは5000回以上、特に好ましくは10000回以上であるとよい。
グラファイト膜のMIT耐屈曲試験は次のとおり行う。1.5×10cmの試験片3枚を抜き出す。東洋精機(株)製のMIT耐揉疲労試験機型式Dを用いて、試験荷重100gf(0.98N)、速度90回/分、折り曲げクランプの曲率半径Rは2mmで行う。23℃の雰囲気下、折り曲げ角度は左右へ135度で切断するまでの折り曲げ回数を測定する。
(本実施形態における荷電粒子線Bのエネルギーについて)
ターゲット板10においては、荷電粒子線Xは、グラファイト膜からなる支持基板2を通過する。支持基板2を通過する荷電粒子線のエネルギーは、比較的低い。標的物質(ここでは支持基板2)の荷電粒子に対する衝突阻止能(エネルギー損失)は、下記のBetheの式(3)によって表される。
Figure 0006609041
ここで、eは電子の素電荷、mは電子の質量、vは電子の速度、zは入射粒子の核電荷数、Zは標的物質の原子番号、Nは標的物質の単位体積中の原子数、Iは標的物質の平均励起ポテンシャル、βはcを光速度としてv/cを表す。
図2は、Betheの式(3)に基づく阻止能と粒子の運動エネルギーとの関係を示すグラフである。図3に示されるように、標的物質の荷電粒子に対する衝突阻止能(エネルギー損失)は、粒子の運動エネルギーが低いAからBまで阻止能が増加し、Bにて最大になる。そして、BからCまでI/vに比例して減少し、Cにて最小になる。そして、CからDまで、Betheの式(3)の対数項が実効的になり、緩やかに増加する。
本実施形態に係るターゲット板10に入射する荷電粒子線Xは、B〜Cのエネルギー範囲にある荷電粒子線であり、比較的低エネルギーである。Bにおける荷電粒子線XのエネルギーはMeVオーダー(例えば1MeV)であり、CにおけるエネルギーはGeVオーダー(例えば3GeV)である。そして、Bにおける標的物質の阻止能は、Cにおける標的物質の阻止能と比較して100倍程度高い。
それゆえ、本実施形態に係るターゲット板10は、荷電粒子の数が同じである場合には、C〜Dのエネルギー範囲(例えば3GeV以上のエネルギー)の荷電粒子線を加速する加速器に用いる減衰部材と比較して、約100倍の耐久性が要求される。荷電粒子の数はそれぞれの加速器の目的によって異なるので、必ずしも常に100倍の耐久性が要求されるわけではない。しかし、本実施形態に係るターゲット板10の主要用途で求められるエネルギー領域1〜100MeVにおいては、3GeV以上の高エネルギー加速器よりも遥かに高い耐久性が要求されることは間違いない。
このような過酷な条件下において、本実施形態に係るターゲット板10における上述のグラファイト膜は、上記した厚さであっても上記要求に耐えうるものである。
本実施形態に係るターゲット板10は、特に、エネルギー領域1〜100MeVのうち、放射性医薬品の製造に最適な18〜30MeVのエネルギー領域、及びPET用RIの製造に最適な10MeV以下のエネルギー領域の両方の領域の荷電粒子線Bに対し、十分な耐久性・耐熱性を有する。
(ターゲット板10の製造方法)
グラファイト膜からなる支持基板2上にターゲット1を形成する方法は、特に限定されず、ターゲット1の特性に応じて適宜選択され得る。例えば、物理的気相成長法により、ターゲット1を支持基板2上に形成することができる。また、物理的気相成長法は、ターゲット1の構成原子を含む固体の物質を物理的作用により原子、分子またはクラスタ状にし、支持基板2が設けられた空間に供給して支持基板2上にターゲット1の薄膜を形成する技術である。本実施形態に適用可能な物理的気相成長法は、公知の方法であればよく、例えば真空蒸着、イオンプレーティング、イオン化クラスタビーム蒸着、スパッタ蒸着、イオン化クラスタ蒸着、マグネトロンスパッタ方法等が挙げられる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図3は、本実施形態に係るターゲット板10Aの構成を示す断面図である。図3に示されるように、本実施形態に係るターゲット板10Aは、支持基板2Aがグラファイト膜21の積層体である点が、前記実施形態1と異なる。荷電粒子線Xの照射による発熱量が極めて大きい場合、本実施形態のように、支持基板2Aをグラファイト膜21の積層体により構成してもよい。
グラファイト膜21の膜厚は、0.05μm以上、100μm以下である。支持基板2Aは、複数のグラファイト膜21を加圧積層することにより作製することが可能である。このように、支持基板2Aがグラファイト膜21の積層体により構成されているので、荷電粒子線Xの照射に対する耐久性・耐熱性が増す。
グラファイト膜21の積層体からなる支持基板2Aの膜厚は、1μm以上、1mm以下であり、より好ましくは10μm以上、500μm以下であり、特に好ましくは30μm以上、300μm以下である。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図4は、本実施形態に係るターゲット板10Bの構成を示す断面図である。本実施形態に係るターゲット板10Bは、支持基板2におけるターゲット1と反対側の面に金属板3が形成されている点が、前記実施形態1と異なる。荷電粒子線Xの照射による発熱量が極めて大きい場合、本実施形態のように、ターゲット1及び支持基板2を冷却するために金属板3が設けられていてもよい。
金属板3を構成する材料は、熱伝導性が高い金属により構成されており、例えばアルミニウムが挙げられる。このように金属板3が設けられていることにより、ターゲット1内の熱が均一化され、核反応の効率が向上する。
また、グラファイト膜からなる支持基板2により、金属板3の放射化を防止することができる。それゆえ、作業者は、ターゲット1内の核反応の終了後、ターゲット1及び支持基板2を金属板3から取り外し、速やかにRIの分離作業を実施することができる。したがって、RIの分離作業の効率が向上する。
また、図4に示されるように、金属板3内部には、冷却機構としての冷媒流路3aが設けられていてもよい。また、冷媒流路3aに流す冷媒として冷却水等の熱伝導性が高い液体が用いられる。
金属板3が前記冷却機構を備えていない場合、ターゲット1、支持基板2、及び金属板3の膜厚の合計は、10μm以上、10mm以下であり、より好ましくは100μm以上、7mm以下であり、特に好ましくは200μm以上、5mm以下である。
また、金属板3が前記冷却機構を備えている場合、ターゲット1、支持基板2、及び金属板3の膜厚の合計は、1mm以上、5cm以下であり、より好ましくは2mm以上、4cm以下であり、特に好ましくは5mm以上、3cm以下である。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について、図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図5は、本実施形態に係るターゲット板10Cの構成を示す断面図である。本実施形態に係るターゲット板10Cは、支持基板2がターゲット1よりも荷電粒子線Xの入射側に設けられている点が、前記実施形態1及び3と異なる。すなわち、本実施形態に係るターゲット板10Cにおけるターゲット1及び支持基板2の位置関係は、実施形態1に係るターゲット板10におけるターゲット1及び支持基板2の位置関係と逆である。
換言すると、前記実施形態に係るターゲット板10Bは、支持基板2に直接金属板3が積層された構成であった。これに対して、本実施形態に係るターゲット板10Cは、金属板3がターゲット1を介して支持基板2に間接的に積層している点で前記実施形態3と異なる。
グラファイト膜からなる支持基板2の膜厚が極めて薄い場合、荷電粒子線Xは、支持基板2を通過しターゲット1にて核反応し放射性同位元素が生成される。このように本実施形態に係るターゲット板10Cにおいても荷電粒子線Xが支持基板2を通過しターゲット1に到達するので、前記実施形態1と同様の効果を奏する。
ターゲット板10Cにおける支持基板2の膜厚は、荷電粒子線Xが通過する程度の膜厚であればよいが、好ましくは0.001μm以上、10μm以下であり、より好ましくは0.05μm以上、5μm以下であり、特に好ましくは0.1μm以上、2μm以下である。
また、本発明に係るターゲット板は、前記実施形態1〜3の構成に限定されず、例えば、ターゲットがグラファイトからなる2枚の支持基板により挟持された構成であってもよい。
また、前記実施形態1〜3では、ターゲットは、支持基板上に形成された固体の物質であったが、例えばターゲット水のような液体であってもよい。このようにターゲットが液体である場合、グラファイト膜からなる支持基板は、可撓性を有するので、例えば液体からなるターゲットを収容する箱状に構成されていてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
本発明の一態様に係る支持基板は、荷電粒子線を照射するターゲットを支持する放射性同位元素製造用の支持基板であって、膜面が荷電粒子線と交差するように配された1または複数のグラファイト膜を有し、各グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、1200W/(m・K)以上であり、各グラファイト膜の厚さは、0.05μm以上、100μm以下であることを特徴としている。
上記の構成によれば、支持基板は、膜面が荷電粒子線と交差するように配された1または複数のグラファイト膜を有し、各グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、1200W/(m・K)以上であり、各グラファイト膜の厚さは、0.05μm以上、100μm以下であるので、荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性、耐熱性を有し、放射化の程度を小さくし得る放射性同位元素製造用の支持基板を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る支持基板において、前記グラファイト膜は、膜面方向の熱伝導度が膜厚方向の熱伝導度の50倍以上であることが好ましい。このように本発明の一態様に係る支持基板を構成するグラファイト膜は、高い配向性・熱物性の高い異方性を有している。
本発明の一態様に係る支持基板において、前記グラファイト膜の膜面方向の電気伝導度は、12000S/cm以上であることが好ましい。
本発明の一態様に係る支持基板において、前記グラファイト膜は、膜面方向の電気伝導度が膜厚方向の電気伝導度の100倍以上であることが好ましい。
本発明の一態様に係る支持基板は、前記グラファイト膜が複数積層された積層体を有し、前記支持基板全体の厚さが0.1μm以上、1mm以下であってもよい。これにより、荷電粒子線の照射に対する耐久性、耐熱性が向上する。
本発明の一態様に係る支持基板において、前記グラファイト膜の密度は、1.40g/cm以上、2.26g/cm以下であることが好ましい。
本発明の一態様に係る支持基板は、前記グラファイト膜に積層された、金属からなる金属板を含んでいてもよい。ここでいう「前記グラファイト膜に積層された、金属からなる金属板」は、前記グラファイト膜に直接積層された金属板、または、前記グラファイト膜にある層を介して間接的に積層された金属板を意味する。
本発明の一態様に係る支持基板において、前記金属板は、冷却機構を有することが好ましい。これにより、ターゲットに発生する熱が均一化し、核反応の効率が上がる。
また、本発明の一態様に係る放射性同位元素製造用ターゲット板は、荷電粒子線を照射するターゲットと、前記ターゲットを支持する、上述の支持基板と、を備えたことを特徴としている。
上記の構成によれば、荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性、耐熱性を有し、放射化の程度を小さくし得る放射性同位元素製造用ターゲット板を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る支持基板の製造方法は、荷電粒子線を照射するターゲットを支持する放射性同位元素製造用の支持基板の製造方法であって、前記支持基板の少なくとも一部を構成するグラファイト膜を、高分子膜を焼成することにより作製することを特徴としている。
上記の構成によれば、荷電粒子線の照射に対し十分な耐久性、耐熱性を有し、放射化の程度を小さくし得る放射性同位元素製造用の支持基板の製造方法を実現することができる。
本発明の一態様に係る支持基板の製造方法において、前記高分子膜の材料は、耐熱性芳香族高分子であることが好ましい。
特に、本発明の一実施形態に係る支持基板の製造方法において、前記耐熱性芳香族高分子は、芳香族ポリイミドであることが好ましい。
本発明の一態様に係る支持基板の製造方法において、前記高分子膜を不活性ガス中にて2400℃以上の温度で焼成し、黒鉛化することが好ましい。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。
(放射性同位元素製造用の支持基板の作製)
高分子焼成法により、グラファイト膜で構成された支持基板を作製した。
まず、酸二無水物としてピロメリット酸二無水物(PMDA)、ジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)及びp−フェニレンジアミン(PDA)の混合物を原料として、芳香族ポリイミドからなる高分子膜を得た。この高分子膜を、不活性ガス中にて3000℃で焼成することにより芳香族ポリイミドをグラファイト化(黒鉛化)し、厚さ1.6μmのグラファイト膜を得た。
得られたグラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、1900W/mKであり、厚さ方向の熱伝導度は、8W/mKであった。
また、得られたグラファイト膜の膜面方向の電気伝導度は、24000S/cmであり、厚さ方向の電気伝導度は、10S/cmであった。
(放射性同位元素製造用ターゲット板の作製とRI製造)
〔実施例1〕
ターゲットを支持する支持基板としての厚さ1.6μmのグラファイト膜を所定の寸法に切り出し、切り出したグラファイト膜を専用のフレームにセットした。そして、グラファイト膜をセットしたフレームを30Mevサイクロトロン装置(ACSI TR−30)に取り付けた。そして、マグネトロンスパッタリング装置内にて、真空スパッタ法により、グラファイト膜上にターゲット材料としての68Zn膜を形成した。
〔比較例1〕
ターゲットを支持する支持基板としての厚さ2μmのチタン膜を所定の大きさに切断し、切り出したグラファイト膜を専用のフレームにセットした。そして、チタン膜をセットしたフレームを30Mevサイクロトロン装置(ACSI TR−30)に取り付けた。そして、マグネトロンスパッタリング装置内にて、真空スパッタ法により、チタン膜上にターゲットとしての68Zn膜を形成した。
実施例1及び比較例1の放射性同位元素製造用ターゲット板に対して、上記サイクロトロン装置を用いて陽子ビームを照射し、スペクトル測定により、放射性同位元素67Gaの生成を確認した。また、ビーム照射中における各ターゲット板の温度変化を、放射温度計((株)ハザマ測定器製)を使用して測定した。比較例1及び実施例1の放射性同位元素製造用ターゲット板におけるビーム照射に対する温度応答特性を測定した結果、比較例1の放射性同位元素製造用ターゲット板では、ビーム照射の継続によって温度が上昇し続けるのに対して、実施例1の放射性同位元素製造用ターゲット板では、ビーム照射の継続による温度上昇が観察されないことが分かった。また、ビーム照射開始から放射性同位元素製造用ターゲット板の温度平衡に到達するまでの時間は、実施例1の放射性同位元素製造用ターゲット板では、比較例1の放射性同位元素製造用ターゲット板のおよそ1/2であった。さらに、ビーム照射終了後に放射性同位元素製造用ターゲット板の温度平衡に到達するまでの時間は、実施例1の放射性同位元素製造用ターゲット板では比較例1の放射性同位元素製造用ターゲット板の1/3であった。
このことから、実施例1にて使用したグラファイト膜は、RI製造に問題なく使用できることが明らかになった。また、実施例1にて使用したグラファイト膜は、従来の放射性同位元素製造用基板として用いられたチタン膜と比較して耐久性に優れ、ビームの連続照射が可能であり、さらに強度が高いビームにも耐えうることが明らかになった。
本発明は、放射性同位元素作製に利用することができる。
1 ターゲット
2、2A、2B、2C 支持基板(放射性同位元素製造用の支持基板)
3 金属板
3a 冷媒流路(冷却機構)
10、10A、10B、10C ターゲット板(放射性同位元素製造用ターゲット板)

Claims (13)

  1. 荷電粒子線を照射するターゲットを支持する放射性同位元素製造用の支持基板であって、
    膜面が荷電粒子線と交差するように配された1または複数のグラファイト膜を有し、
    各グラファイト膜の膜面方向の熱伝導度は、1200W/(m・K)以上であり、
    各グラファイト膜の厚さは、0.05μm以上、50μm以下であり、
    前記グラファイト膜は、膜面方向の熱伝導度が膜厚方向の熱伝導度の50倍以上であることを特徴とする支持基板。
  2. 前記グラファイト膜の膜面方向の電気伝導度は、12000S/cm以上であることを特徴とする請求項に記載の支持基板。
  3. 前記グラファイト膜は、膜面方向の電気伝導度が膜厚方向の電気伝導度の100倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の支持基板。
  4. 前記グラファイト膜が複数積層された積層体を有し、前記支持基板全体の厚さが0.1μm以上、1mm以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の支持基板。
  5. 前記グラファイト膜の密度は、1.40g/cm以上、2.26g/cm以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の支持基板。
  6. 前記グラファイト膜に積層された、金属からなる金属板を含むことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の支持基板。
  7. 前記金属板は、冷却機構を有することを特徴とする請求項に記載の支持基板。
  8. 前記グラファイト膜は、MIT耐屈曲試験における屈曲回数が500回以上のものであることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の支持基板。
  9. 荷電粒子線を照射するターゲットと、
    前記ターゲットを支持する、請求項1〜8の何れか1項に記載の支持基板と、を備えた、放射性同位元素製造用ターゲット板。
  10. 請求項1〜8の何れか1項に記載の荷電粒子線を照射するターゲットを支持する放射性同位元素製造用の支持基板の製造方法であって、
    前記支持基板の少なくとも一部を構成するグラファイト膜を、高分子膜を焼成することにより作製することを特徴とする支持基板の製造方法。
  11. 前記高分子膜の材料は、耐熱性芳香族高分子であることを特徴とする請求項10に記載の支持基板の製造方法。
  12. 前記耐熱性芳香族高分子は、芳香族ポリイミドであることを特徴とする請求項11に記載の支持基板の製造方法。
  13. 前記高分子膜を不活性ガス中にて2400℃以上の温度で焼成し、黒鉛化することを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の支持基板の製造方法。
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