JP5647273B2 - 放射性核種の生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性核種の生成に関する。さらに詳しくは、本発明は、ジラルド・チャルマー(Szilard−Chalmers)の原理にしたがって生成され、そして高い比放射能(specific activity)を有する放射性核種に関する。したがって、本発明は、かかる放射性核種の生成方法を提供し、そしてこの方法により生成される放射性核種をも含む。本発明はまた、放射性核種の生成配置を提供する。
患者の癌の治療における合併症の一般的原因は、特に骨の癌の転移である。転移は、体の原発部位(例えば乳房または前立腺)から癌が広がり、別の臓器(例えば骨)に局在化する症状である。疼痛と不快感は転移性骨癌の一般的症状かつ副作用であり、通常原発部位の癌の異なる治療法または処置の効果を無くし、その結果、癌が患者にとってしばしば致命的となる。転移性骨疾患から生じる骨痛の緩和は、一般的に放射性核種療法(RNT)(ラジオアイソトープ療法(RIT)とも呼ばれる)により行われる。RNTまたはRITは、癌が広がったターゲット部位(例えば骨)への放射線源の照射を含み、それによってターゲット領域を照射し、その領域の癌の増殖を封じ込める。これは、原発癌の別の治療法を強化し補足するのに役立つ。感受性の高い骨髄が放射線に曝露されることを減少させ、限定されたもしくは最少の放射線量で高い抗腫瘍作用を得て、それによって体の残りの部分への放射線の曝露を減少させるために、特に骨転移の治療において、短距離照射と高比放射能とを有する放射線源が望まれている。
本発明の分野において、ターゲット核種物質を含む適切なターゲット媒体に中性子を照射することにより、入射中性子がターゲット核種物質中のターゲット核種と反応して、中性子(n)吸収−ガンマ線(γ)照射核反応((n,γ)としても表される)を引き起こすことにより、高比放射能の放射性核種(準安定放射性核種を含む)を生成することができることは周知である。ターゲット媒体中の得られる準安定放射性核種は、γ−照射から高反跳(recoil)エネルギーを得、そして元々のターゲット格子(すなわちターゲット核種物質)から放出または反跳される。これらの放出された放射性核種は次に、ターゲット媒体の近傍に提供された反跳捕獲材料もしくは媒体(RCM)に捕獲もしくは捕捉され、こうして放出された放射性核種は、ターゲット核種物質中の不活性またはコールドターゲット核から分離される。放出された準安定放射性核種は、反跳捕獲材料中でコールド核に対して濃縮または富化される。このプロセスは一般にジラルド・チャルマー(Szilard−Chalmers)の原理と呼ばれる。次に反跳核は、反跳捕獲材料から回収される。
本発明は、ジラルド・チャルマー(Szilard−Chalmers)の原理を使用して、高比放射能と短距離放射線照射活性とを有する放射性核種を生成する実行可能な方法を提供することを目的とする。
したがって、本発明により、
照射区間において、中性子照射を用いて、少なくとも1種のターゲット核種物質を含むターゲット媒体を照射し、それによってターゲット核種物質中に放射性核種を生成させる工程であって、該生成と共に該生成された放射性核種の少なくとも幾つかがターゲット核種物質から放出される工程と、
結晶学的レベルにおいて空のかご構造を有さない炭素系反跳捕獲材料中に該放出された放射性核種を捕獲しかつ収集する工程と、
を含む、放射性核種の生成方法が提供される。
ターゲット核種物質は、純粋な金属および金属化合物からなる群から選択される。好ましくは、ターゲット核種物質は、金属化合物(金属酸化物、金属塩、または有機金属化合物を含む)を含む。ターゲット核種物質の金属は、特に元素周期律表の原子番号21のスカンジウム(Sc)から原子番号83のビスマス(Bi)までの金属元素(両方の元素を含む)の群から選択されることができ、金属ではない元素のヒ素(As)、セレン(Se)、臭素(Br)、クリプトン(Kr)、テルル(Te)、ヨード(I)、およびキセノン(Xe)は除かれる。好ましくは、金属はスズ(Sn)であることができる。この場合ターゲット核種物質は、典型的には元素スズまたは金属スズ、ならびに酸化スズ(II)(SnO)および二酸化スズ(IV)(SnO)を含むスズの酸化物から選択されることができる。その代わりにターゲット核種物質は、塩化スズ(II)(SnCl)、塩化スズ(IV)(SnCl)、硫酸スズ(II)(SnSO)、および硝酸スズ(II)(Sn(NO)を含むスズの塩から選択されることができる。その代わりに、ターゲット核種物質はさらに、テトラフェニルスズ、スズ(IV)−フタロシアニン酸化物、スズ(II)−フタロシアニン、およびスズ(II)−2,3−ナフタロシアニンを含むスズの有機金属化合物から選択されることができる。
炭素系反跳捕獲材料は、アモルファス炭素、炭素同素体、およびそれらの混合物から選択できる。さらに詳細には、反跳捕獲材料は、等方性アモルファス炭素;炭素同素体、例えば黒鉛、グラフェン、カーボンナノフォーム、カーボンブラック、木炭、活性炭、およびガラス状炭素;またはそれらの混合物から選択されることができる。したがって、等方性アモルファス炭素および炭素同素体(例えば上記のもの)は、結晶学的レベルで、中性子照射に曝露された場合、放射線により容易に変形されるいわゆる空のかご構造を有さないことを特徴とする。
ターゲット核種物質および反跳捕獲材料は、いずれも、典型的にはそれぞれ最大で約50nmの平均粒径を有する、微粉化した粒子状形態にあることができる。望ましくは、ターゲット核種物質は、できるだけ小さい平均粒径を有することができ、一般に約50nm〜約10μmのオーダーである。
ターゲット核種物質と反跳捕獲材料の両方が上記のような粒子状形態である場合、この方法は、ターゲット核種物質と反跳捕獲材料とを混合する工程を含むことができる。そうした態様において、反跳捕獲材料は、中性子照射が起きる間、照射区間中にも存在するであろうし、したがってターゲット媒体がターゲット核種物質と反跳捕獲材料との両方を含むことは理解されるであろう。そのような場合、ターゲット核種物質と反跳捕獲材料とを混合する比率は、通常の実験と最適化により決定できることが予測される。しかし、簡便には、ターゲット核種物質と反跳捕獲材料は、1:1の質量比で混合されることができる。
ターゲット媒体に放射線照射することは、中性子源からの中性子流束経路中にターゲット媒体を置くことを含む。本発明のある態様において、中性子源は、核反応炉内で起きる核分裂反応の核分裂生成物であることができる。したがって、この方法は、核反応炉に対して、核分裂生成物からの中性子流束が充分に大きく、ターゲット核種物質との所望の反応に適合する範囲内で運動エネルギーを有する位置に、ターゲット媒体を置くことを含むことができる。あるいは、中性子源は、加速器に基づく中性子源でもよい。そのような中性子源の例は、Oak Ridge National Laboratory(アメリカ合衆国テネシー州オークリッジ)のSpallation中性子源((SNS)である。
この方法は、捕獲された放射性核種を反跳捕獲材料から回収する工程を含むことができる
好ましくは、反跳捕獲材料からの捕獲された放射性核種の回収は、希薄および/または濃縮された酸性抽出溶媒を用いて反跳捕獲材料を処理し、それによって反跳捕獲材料の懸濁液を生成させ、そして反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を化学的に抽出もしくは浸出させて、放射性核種の富化した抽出溶媒を得る工程を含む。すなわち、反跳捕獲材料は、希酸または濃縮酸で、あるいは代わりに希酸と濃縮酸の両方で、例えば2工程処理の形で互いに別々に希酸と濃縮酸の両方で処理することが企図される。
特に、抽出溶媒が希酸である場合、反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種の回収は、捕獲された放射性核種を希酸中に溶解することにより、反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を溶出させる工程を含むことができる。酸は、塩酸とアスコルビン酸とから選択してもよい。酸はまた、他の鉱酸もしくは有機酸(硝酸、硫酸、フルオロ硫酸、リン酸、クエン酸、蓚酸、酢酸、およびメルドラム酸を含む)から選択してもよい。酸はまた、上記酸の任意の2種以上の組合せを含んでもよいことは理解されるであろう。好ましくは、酸は、0.01moldm−3〜10moldm−3のオーダー、典型的には約0.5moldm−3の濃度に希釈されることができる。
この方法は、反跳捕獲材料の懸濁液を長期間(好ましくは生成物である放射性核種の半減期を超えないで)温置することを含むことができる。反跳捕獲材料のそうした温置は、反跳捕獲材料から洗浄液または浸出液への、捕獲された放射性核種のより最適な回収を可能にするであろうことが予期される。「より最適な回収」とは、ガンマ活性に関して測定しそして浸出液中の全スズ含有量に対する濃縮係数に変換した場合、捕獲された放射性核種の所望の収率が得られることを意味する。あるいはこの方法は、適切な反応条件、例えば温度、酸性度、および酸の強度を選択することにより、および/または超音波処理を使用して、周りの懸濁液への捕獲された放射性核種の除去を促進することにより、溶出率を上昇させる工程を含むことができる。そうした反応条件は、日常的な実験により決定されるであろうことが予期される。
この方法はまた、反跳捕獲材料の懸濁液のpHを充分低く維持して、抽出された放射性核種原子の都合の悪い加水分解を避ける工程も含むことができる。pHを維持することは、懸濁液に希酸溶液を選択的に加える工程を含むことができる。
抽出溶媒が濃縮酸を含む場合、その酸は典型的には上記のものより腐食性の強い酸であることができる。すなわちこの方法は、反跳捕獲材料をそのような酸に溶解または取り出すことを含むことができる。このようなより腐食性の酸は、王水を含むことができ、これは濃硝酸と、塩酸、クロム酸、フッ化水素酸、またはこれらの酸の組合せとの、1:3の体積混合物である。
反跳捕獲材料を酸性抽出溶媒で処理することによって反跳捕獲材料から放射性核種を回収する場合、この方法はさらに、遠心分離、渦分離、および/またはろ過の手段により、反跳捕獲材料から放射性核種の富化した抽出溶媒を回収または分離する工程を含むことができる。
あるいは、反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を回収する工程は、反跳捕獲材料をアルカリ性抽出溶媒で処理する工程を含むことができる。好ましくは、アルカリは水酸化ナトリウムであることができる。そのような場合、放射性核種は、典型的には、放射性核種金属の水酸化物の形で抽出されることができる。したがって、この方法は、典型的には、遠心分離、渦分離、および/またはろ過の手段により、反跳捕獲材料から回収された放射性核種金属の水酸化物を回収または分離する工程を含むことができる。
代わりに、反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を回収する工程は、反跳捕獲材料を酸素中で燃焼させる工程を含むことができる。
当然のことながら、上記のようにターゲット媒体が反跳捕獲材料とターゲット核種物質との混合物を含む場合、少なくとも幾つかのターゲット核種はまた、上記の方法で反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を回収する場合、例えば反跳捕獲材料の懸濁液中に存在することができる。したがってこの方法は、所望であれば、反跳捕獲材料から放射性核種を回収する前に、ターゲット核種物質から反跳捕獲材料を分離する工程を含むことができる。このような分離は、液体−液体抽出プロセスの手段により、典型的には液体−液体溶媒として有機液体と水性液体とを使用して達成されることができる。好ましくは、有機液体は、テトラブロモエタン(TBE)とトルエンとから選択される。水性液体は、典型的には水であろう。反跳捕獲材料の懸濁液中に含まれるターゲット核種物質の少なくとも一部は、典型的には水相に回収されることができる。この方法はさらに、RCM含有有機相から分離するために、ターゲット核種物質を含む水相を固定化する工程を含むことができる。典型的には水相の固定化は、適切な天然クレイまたは合成クラックフィラーを反跳捕獲材料の懸濁液に添加して、それによって水相を吸収することにより達成されることができる。クレイは、水に曝露した時大きく膨潤する高い水吸収能を有するクレイから選択されることができる。このようなクレイは、ターゲット核種物質が沈降する前に、水相を満たす、すなわち固定化するであろうことが期待される。好ましくは、クレイは、モンモリロナイトクレイ、例えばベントナイトクレイ、Ca−ベントナイトクレイ、アタパルジャイト、MD−ベントナイト、およびEccabond−N/ベントナイトから選択されることができる。
本発明は、本発明の方法により生成される場合、放射性核種を含む。
本発明の別の態様によって、
少なくとも1種のターゲット核種物質を含むターゲット媒体が提供される照射区間と、
該照射区間中における該ターゲット媒体との中性子照射の関係で提供された中性子照射源と、
ターゲット核種物質から放出される放射性核種を捕獲するために配置された炭素系反跳捕獲材料であって、結晶学的レベルにおいて空のかご構造を有さない、炭素系反跳捕獲材料と、
を含む、放射性核種の生成配置が提供される。
ターゲット核種物質と反跳捕獲材料は、上記のものでよい。中性子照射源もまた上記のものでよい。
本発明を以下の非限定例を参照してさらに詳細に記載する。
例では、特にいくつかの癌の治療に好ましいため、および活性化準安定(m)スズ−117(117mSn)が通常のガンマ線検出器を使用して、その理想的な160keVガンマ線放出により容易に検出できるため、スズ(Sn)はターゲット核種物質用の金属として選択されている。すなわちスズの場合、高比放射能の117mSnが、スズ−116(116Sn)を含有するターゲット媒体の中性子照射により、以下の(n,γ)核反応にしたがって生成される:
116Sn(n,γ)117mSn (1)
ここで、生じる放射活性117mSn核は、γ−放出により高反跳エネルギーを得て、このように117mSn原子がターゲット核種物質の元々の格子から放出または反跳される。
すべての試薬は分析グレードであり、Merck KGaA(ドイツ国Darmstadt)およびSigma−Aldrich Chemie GmbH(ドイツ国Steinheim)から得た。
例1:
ターゲット媒体は、ターゲット核種物質として、10ミクロン粉末の平均粒径を有する粉末型の99%を超える純度のSnOとナノ粉末型のSnOと、反跳捕獲材料としてナノ粉末型または黒鉛粉末中の99%を超える純度の炭素との組合せから選択された。
照射後、すなわち116Sn(n,γ)117mSn反応(1)後に、炭素または黒鉛反跳捕獲材料から反跳した117mSn原子を抽出するために、アスコルビン酸と塩酸(HCl)の溶液をそれぞれ0.50moldm−3の濃度で調製した。
50mg(0.37mmol)のSnOまたは50mg(0.33mmol)のSnOを、反跳捕獲材料としての50mgの炭素ナノ粉末または黒鉛粉末と混合した組合せを含むターゲット媒体を表1に記載のように調製した。
調製したターゲット媒体を次に、ポリエチレンカプセル中に密封した。ターゲット核種物質と反跳捕獲材料の各組合せの2種のターゲットを調製した:1つは0.50moldm−3のHCl溶液を使用して抽出され、2つ目は0.50moldm−3のアスコルビン酸溶液を用いて抽出される。
ターゲット媒体は、Reactor Institute of the Delt University of Technology(オランダDelft)(TU Delft)の核反応炉で放射線照射するために調製した。次に、安全に扱えるように低い放射線レベルまでクールダウンまたは崩壊させ、短寿命の汚染物質からの偽カウントを低下させるために、ターゲット媒体に10時間放射線照射し、5日間にわたって放置して冷却させた。
反跳した117mSn放射性核種を、あらかじめ調製したHClとアスコルビン酸溶液を用いて、炭素または黒鉛媒体から抽出した。10ml体積の各酸性溶液をそれぞれ、開いたポリエチレンカプセルを含む放射線照射したターゲット媒体に加え、それによってターゲット核種物質と捕獲媒体とを酸性溶液中に含むターゲット媒体の各懸濁液を生成させた。直ちに各懸濁液の2mlの試料を取って、濃縮係数への参照として、総ターゲット収率または溶解した非放射線照射酸化物のバックグランドを測定し、次に2mlの対応する酸性溶液を加え、室温でそれぞれ0.25時間、0.5時間、1時間、5時間、48時間、および7日間放置して温置した。
下記の表1に示した各時間間隔で、0.22μmフィルターでろ過して、2mlの懸濁液試料を抽出した。反跳捕獲材料から酸性溶液中に溶解または浸出された117mSnイオンは、前述のように溶液中で維持され、そしてろ液中に収集され、未反応のまたは非反跳の安定な酸化スズのターゲット核種物質と反跳捕獲材料は基本的にフィルター中に残り、さらに浸出させるために2mlの追加溶液でカプセル中に洗い流し戻した。したがって、ろ液は、溶解した未反応の酸化スズに対して富化された放射活性117mSn放射性核種の濃縮物を含有する。下記の表1に示すように7日間の温置期間後に取った試料を、反跳捕獲材料の懸濁液を超音波浴中に1時間入れた後に、取り出した。最大60分の試料まで、懸濁液を再度加えて10mlの一定量を維持し、15分間隔で渦混合した。
超音波処理により得られた結果を再生するために、別の一組の試験において、ターゲット媒体を3重に調製した。これらを48時間温置し、ここで1時間超音波曝露をする前および後に試料を採取した。試験の7日目に第2の試料群を採取した。次に2mlの試料内の117mSn活性をγスペクトル分析により測定し、そして照射終了(end of bombardment(EOB))時の活性を算出した。これらをデルフト工科大学応用科学部の放射線、放射性核種、核反応炉学科(the Department of Radiation, Radionuclides & Reactors, Faculty of Applied Sciences, Delft University of Technology)の機器中性子放射化分析(the Instrumental Neutron Activation Analysis, INAA) 施設で分析した。比放射能と濃縮係数の測定のために、総スズ濃度を、誘導結合プラズマ発光分光分析法( Inductively Coupled Plasma−Optical Emission Spectrometry, ICP−OES)により、適切なスズの波長189.926nmで測定した。
本発明の態様の方法により、黒鉛とアモルファス炭素反跳捕獲媒体の両方で117mSn放射性核種がうまく濃縮され、SnOについて34の濃縮係数(表1に記載)が達成され、0.50moldm−3HCl溶液中で比放射能と収率がそれぞれ2.53MBqmmol−1と0.07%を達成した。一方、おそらく使用した酸性媒体中における放射線照射していないターゲットSnOの溶解が比較的容易なため、SnOは低い比放射能を与えた。
酸性溶液を使用して、反跳捕獲媒体からの放射性核種の抽出のための低pH条件を維持し、反跳スズイオンの加水分解と結果として起こる沈降(特にSnO(すなわちSn4+)について)の確率を最小にしたが、これは、酸化物中の反跳スズとターゲットのスズとのろ過による分離を実質的に不可能にするであろう。アスコルビン酸およびHClの両方は共に強い還元剤であり、溶解した117mSnの酸化を最小にし、これは同様に加水分解を引き起こすであろう。弱酸(pH2)であるアスコルビン酸はHCl(pH0.4)より反応性が低い。これはより高い比放射能を達成するのに有利であると考えられる。なぜなら、より強いHClはまた、放射線に照射されていないターゲット酸化物を容易に溶解させるからであり、これは、HCl中でSnOより約1000倍溶解性が高いSnOについてより顕著な作用である(表1を表2と比較されたい)。
表1では、HClによる抽出について分析した試料の結果が与えられ、下記表2は、アスコルビン酸による抽出について同じ結果を示す。SnOでは、溶解したスズの量は、約3日間の温置までほぼ一定であった。しかし、SnOはより不安定であり、溶解したスズのわずかな経時的上昇を示した。アスコルビン酸は有機酸であるため、適度の非極性の疎水性作用により、炭素または黒鉛粒子を溶液中に懸濁もしくは分散することを可能にする利点を有し、したがってより広い表面積が酸と接触して、反跳活性物(recoiled activity)を有効に抽出することを可能にする。さらにアスコルビン酸は錯化剤として作用することが報告されており、これは次に抽出された117mSnイオンに結合し、これを溶液中に維持し、その間スズの加水分解を最小にし、ろ過により分離を可能にする。
追加の対照実験(表3)を行い、ここでHClとアスコルビン酸について、非放射線照射(コールド)SnOとSnOを使用して抽出操作を繰り返し、酸が酸化物を溶解する程度を測定した(溶解したスズ含量はICP−OESにより測定した)。これらの試験は、スズ酸化物と各酸との反応性を確認するのに有用であった。
抽出の有効性と成功は、このプロセスの各工程で達成される濃縮係数により監視した。これを、試料の117mSn比放射能(各時点での)と初期の総ターゲット収率との比率として計算した。初期総ターゲット収率は、SnOとSnOについてそれぞれ0.11±0.02MBqmmol−1と0.10±0.02MBqmmol−1であった。選択された間隔(15、30、および60分、5および48時間)で達成された、測定された117mSn活性(MBqml−1)(γスペクトル分析により測定した)とスズ濃度(mmoldm−3)(ICP−OESにより測定した)の比として計算した比放射能(MBqmmol−1)の傾向を、表1および2は示す。放射線照射後、117mSnを溶解して、2〜34の濃縮係数を得た。
一般にHClとアスコルビン酸の両方の溶液は、117mSnを抽出するのに有効であった。しかし、酸化スズ、SnO中でより反応性が高い程、そしてより酸性が強い溶液、HClほど、それぞれ収率が高いようであるが、比放射能と濃縮係数は低い。その結果、SnOの方が良好であり、アスコルビン酸による抽出は、表2の検出不可能な117mSnにより観察されるように、むだであった。0.50moldm−3のHClで処理後に、炭素の存在下で34の濃縮係数と0.07%の収率が達成された(表1)。
それぞれ48時間と7日間の温置後の1時間の超音波処理は、比放射能には大きな影響を与えず、したがって濃縮係数は実質的に変化しなかった。対照として、この試験では他のアイソトープ(すなわち113Sn、113mSn、125Sn、および125mSn)も追跡し、その濃縮係数は117mSnと同様であった。これらは同じ(n,γ)反応により生成され、特にその即時γ線のエネルギーは同様であるため、これは予測されたことであった。
HClは反跳活性物を溶解させるのに優れており、一方アスコルビン酸は反跳捕獲材料とのより大きな表面積を可能にし、同時に117mSnを錯化して、これを溶液中に維持し、そして望まれない加水分解と沈降を防ぐため、最適な抽出媒体はおそらくアスコルビン酸とHClとの組合せであることが予測される。組合せとそれぞれの理想的濃度については、例えばガラス電極電位差測定法を使用する化学種別分析試験による、さらなる最適化が必要であろう。より長い放射線照射時間はまた、明らかに収率および/または濃縮係数を上昇させるであろう。
例2:
本発明の別の例では、酸による抽出の前に酸化物から反跳捕獲材料を分離および単離する選択肢を調べる。この目的は、比放射能を低下させる「コールド」(放射線を照射されていない)のスズの存在を最小にし、放射線照射したが反跳していない[117mSn]SnOまたは[117mSn]SnO(これらは偽陽性を与え得る)が酸抽出物/ろ液中に抽出されるのを避けるためである。そのような方法の1つは、放射線照射後の物質を、それぞれ水とテトラブロモエタン(TBE)またはトルエンに加える初期有機/水性液体−液体抽出を含む。有機溶媒の選択は、有機相と水相の好適な方向性に依存する。
TBEと水とを使用する分離(各酸化物の下の最初の欄、表4)では、スズ酸化物は上部の水層中に懸濁されたままであり、一方炭素または黒鉛は下部の有機層に分散される。炭素と黒鉛は溶媒自体には溶解されないが、反跳捕獲媒体とスズ酸化物の極性の差によって分離が達成される。有機相と水相、および器具(すなわち、ガラス器具やシリンジ)への117mSn活性の分布を、キャピンテック(Capintec)イオン化チャンバーで測定し、表4に見られるような結果を得た。注意深い取り扱いが必要であったが、かなり良好な分離が達成された。しかし酸化物は最終的に水層−有機層界面(すなわち、上部の水層の底)に沈降し、これは、表4のTBE欄に見られるように、相分離中のオーバーシューティングの場合にTBE相で抽出された。
TBEの代わりにトルエンを使用すると、有機相と水相が逆転し、すなわちトルエン層が上になる。こうすることにより、有機相から遠い(下部の)水層の底におけるスズ酸化物の沈降は、抽出をより効率的にし(各酸化物の下のトルエンの欄、表4)、黒鉛または炭素を有する酸化物を収集する確率を効率的に最小にする。分離は良好であり、あまり取り扱いは必要ではなかった。さらに、有機相中にスズ酸化物が存在するリスクは小さかった。しかしトルエンの薄膜が水成分の表面の周りに発生し、これは黒鉛を少し含有し、容易に分離されなかった。
本例の試験では、反跳捕獲媒体から反跳活性物は抽出されず、これらの工程の実現性の証明をしただけであった。反跳捕獲媒体からの反跳117mSnイオン(最終的に水相中に入るであろう)の速すぎる抽出を避けるために、抽出には水を使用し、酸や緩衝液は使用しなかった。本発明者らは、液体−液体抽出法が面倒であり、そしてオーバーシューティングに対して敏感であることを見いだしたが、これらの工程の改良により有効なプロセスとなるかも知れない。
さらに収率は大きくない(それぞれ2.2%と2.6%)が、目的は純粋に、生成物核種の質量または容量当たりの高率の放射活性(BqまたはCi)を達成することであろう。収率は、さらなる実験と最適化により最終的に改良することができる。
例3:
さらなる例では、反跳117mSnのさらなる処理と抽出のために有機層をデカントするかまたは洗い去ることができるように、例2で概説した相分離の選択肢は、酸化物を含む水相のクレイによる固定化を含むように拡大される。
これらの実験では、5つのクレイと普通の家庭用クラックフィラーを固化/固定化剤とした、すなわち:(1)ベントナイト−MD/0104/Environment;(2)Ca−ベントナイト/カルシウム100#/0106/1−06−10−12−03;(3)アタパルジャイト;(4)MD−ベントナイト/0101;(5)エッカボンド(Eccabond)−N/ベントナイト;および(6)アルコリン(Alcolin)内部クラックフィラー(Polyfilla);すべて、the Orange Free State, South Africa (G & W Base & Industrial Minerals, Germiston, 1428, Gauteng, South Africa)のKoppiesから得られ、家庭用クラックフィラー(Plyfilla)は地域の工具店から得ることができる。これらを次に、水相がそれぞれのクレイで飽和されるまで、例2の2つの抽出混合物に注意深く加えた。水1mlについて約1gのクレイが必要であった。クラックフィラーを含むすべてのクレイは、有機層中で分散しなかった;トルエンの場合、これらは真っ直ぐ遮られることなく下に落ちて、最終的に下の水と反応した。TBEについては、クレイは上の水層中に分散されたままであり、有機相への侵入はなかった。クレイ1、4、および5は全体に同様の性能であり、水とゆっくり反応し、水層中に沈降することはなかった。その代わりこれらのクレイは、水面の近く、すなわちメニスカスで反応した。このため、反応しなかった水の一部はクレイの下(添加した新鮮なクレイは到達できない)に捕捉された。クレイ2と3はよりゆっくり反応したが、これらは最終的に水相中で沈降し、すべての水と良好な接触と反応をした。クラックフィラーについて、同じことが観察された。混合物をわずかに攪拌するとクラックフィラーの沈降が促進された。最終的に、クラックフィラー以外のすべてのクレイが膨潤した。クレイ2と3は最も好ましい挙動を示し、トルエンで使用するのに最適であった。クラックフィラーも、特にTBEで良好に挙動した。しかしクレイの場合、トルエンはクレイの導入後15分以内にデカントする必要があり、一方クラックフィラーでは、トルエンでもTBEでも、分離前に一晩硬化させることが好ましいが、その場合でも硬化は弱かった。トルエンを用いるすべての場合で、クレイとクラックフィラーはトルエン内を下降中に、ある程度の炭素を捕捉した。クラックフィラーの充分な硬化を促進するために、NaSOを1:1の質量比で加え、こうすることによりNaSOは過剰の水を吸収して、クラックフィラーの乾燥と硬化を促進する。しかしほんのわずかしか改良されなかった。
逆のアプローチ、すなわち有機溶媒の代わりになる溶融パラフィンワックスを使用して反跳捕獲媒体を固定化または固化/封入することも可能である。しかしこれは、ワックスの不適切な硬化を避けるために、高温での操作を必要とするであろう。
別の分離手段は、振盪装置中での粉末の乾燥密度分離によるものであろう。
反跳捕獲材料が酸化物からうまく分離できたら、上記のように酸浸出により、または酸素中での炭素系物質の燃焼により、反跳活性物は単離または抽出されることができ、[117mSn]SnOまたは[117mSn]SnOおよび二酸化炭素ガスを与えることができると考えられる。
例1〜3で使用された特定の方法は、使用されるターゲット核種物質の形態が、厳しい放射線照射条件ならびに放射線照射後の処理および単離の簡便さの両方にとって、回復力がありかつ好適であったため、生成の観点から好適な経路を提供すると考えられる。
放射能標識したスズIIとIV、すなわち[117mSn]−Sn(II)と[117mSn]−Sn(IV)は、RNTによる骨疼痛の緩和のための有望な放射性医薬の成分として推奨されている。放射性核種117mSnは崩壊すると転換電子を放出し、組織中で約0.2mm〜0.3mmの短い距離範囲を有することが報告されており、これが117mSnを骨癌の治療のために理想的であるとし、これは、感受性骨髄の放射線照射への曝露、したがって117mSnの放射毒性が限定されるためである。放射性医薬としてのその魅力は、崩壊事象の約86%で放出される159keVのガンマ線によりさらに増強され、このためこれは、例えば、腫瘍部位の適用において優れた診断イメージング用放射性核種となる。
上記例で示されるように、スズが好適な標的核種として選択される場合、酸化物SnOとSnOはターゲット核種物質の好適な分子形態である。出願人らは、スズの酸化あ物が他のスズ化合物より、長時間の放射線照射中の放射線損傷に対して抵抗性が強いことを見いだした。出願人らはさらに、スズのこれらの酸化物が、捕獲された放射性核種を放射線照射後に回収するのに使用される抽出溶媒に対して、一般的に化学的に不活性であることを見いだした。スズのこれらの酸化物もまた、それぞれ1080℃と1127℃の融点で熱安定性であり、これは、酸化物が曝露される反応条件で特に有利である。
ターゲット核種物質としてのSnOおよびSnOと同様に、出願人は、反跳捕獲材料として炭素と黒鉛は、厳しい化学的処理に耐えることができ、そして希酸中で不活性であることを見いだした。出願人は、反跳した117mSn原子/イオンが、反跳捕獲材料に対して緩くから適度に安定に結合していることを見いだした。この特徴は、厳しい化学的処理に対する炭素と黒鉛の頑強性および希酸中の不活性さと組合せると、希酸中のRMCの溶解により原子/イオンが反跳捕獲材料から溶出または浸出されることを可能にする。反跳捕獲材料として炭素と黒鉛はまた、より大きな中性子流束と長い曝露期間に対して頑強であり、1014cm−2−1のフィルターされていない中性子流束中の2時間以内の放射線照射で、熱外中性子により損傷される場合があるC60フラーレンとは異なる。黒鉛は炭素の同素体であり、炭素原子が縮合6員環の平らなシート中で共有結合している。このシートはゆるく重なり、弱いファンデアワールス力により結合している。逆に炭素はアモルファスであり、黒鉛と異なり、原子の結晶性配列が欠如している。本発明者らは理論に拘束されるつもりはないが、反跳117mSn原子/イオンは炭素または黒鉛格子内にインターカレートされ、ここから後に、例えば酸素中で炭素RCMを燃焼させて富化された[117mSn]スズ酸化物を放出するとともにCOガスを放出することにより、化学的および/または物理的手段により抽出することができると期待される。
本出願人は、本特許出願の出願時に公知であった放射性核種を生成するための商業的に使用されていた方法が、衝撃の最後(EOB)に25Cig−1(約88MBqmmol−1)もの報告された比放射能を有する117mSn放射性核種を与え、そしてこれがCurative Technologies Corporation (CTC)のような業者から得ることができることを承知している。この程度の比放射能は、例えば、the Reactor Institute of Atomic Reactors (RIAR)(ロシア国Dimitrovgrad)の高流束SM−3反応炉で約35日間、すなわち117Sn(n,n’)117mSn反応で、117Sn中で92%に富化したスズ金属の非弾性中性子散乱照射により達成することができる。あるいは117mSnは、上記の(n,γ)中性子捕獲反応116Sn(n,γ)117mSnによって熱外中性子照射により生成することができるが、この反応の中性子捕獲断面に関する反応率(0.14バーン(barns))は一般的に低すぎて、従来法により低コストで高比放射能の117mSnを生成することはできない。
しかし上記の(n,γ)反応において、生じる核は、中性子捕獲時の即時γ線放出の結果として反跳運動エネルギーを獲得し、これは通常の熱反応によって達成される活性化エネルギーより顕著に大きく(化学結合エネルギーは、典型的には1〜5eVの範囲であり、そして反跳により核から得られる反跳エネルギーは一般的に10MeVを大きく超える)、同時に原子は化学変換され、したがって反跳原子の化学結合または結合価は、上記のように低い状態に下がる。これは、結合の差に基づく化学的抽出を可能にする。さらに、「反跳爆縮」の現象(ここで、反跳放射活性原子は、空のフラーレン(C60またはC80)化合物内に埋め込みまたは捕獲される)を適用することにより、キャリアーの無い放射性化学品、例えば、メタロフラーレン類(例えば177Lu@C60および153Sm@C80、ここでルテニウム−177(177Lu)とサマリウム−153(153Sm)は、それぞれC60−およびC80−フラーレンかご内に捕捉される)を調製することができる。上記のものは、ジラルド・チャルマー(Szilard−Chalmers)の原理に基づくプロセスの典型例である。
空のかご構造物としてフラーレン、および同じ理由によりバッキーボールは、本発明のRCMとして理想的であるが、この経路の欠点は、このような炭素構造が純粋な熱中性子の反応炉流束中において放射線照射に耐えることができるだけであって、熱外中性子への2時間以内の曝露で放射線損傷により変形されることである。
本発明において、「空のかご」構造を持たないアモルファス炭素や黒鉛のような炭素系物質の使用は、これらの炭素系マトリックスが放射線損傷をより受けにくいため、116Snとの(n,γ)反応から117mSn反跳原子を捕獲するための反跳捕獲媒体として推奨される。このように、比較的低コストかつ最少の物質的むだで高比放射能の反跳117mSnを達成する問題は、具体的に対処される。
表1:天然SnOおよびSnOを含むターゲットでの、0.50モルdm−3のHCl中種々の温置時間での、ICP OESによって測定された抽出試料当りの全スズ濃度、それぞれの117mSnの比放射能、および抽出収率
Figure 0005647273
表2:天然SnOおよびSnOを含むターゲットでの、0.50モルdm−3のアスコルビン酸溶液中種々の温置時間での、ICP OESによって測定された抽出試料当りの全スズ濃度、それぞれの117mSnの比放射能、および抽出収率(ここで、γ−スペクトルの結果は検出限界(1グラムのサンプル当り1.8Bq)より低く、活性比および濃縮係数は、表中においてダッシュ(−)で表わされているように計算できなかった)
Figure 0005647273
表3:周囲温度において3日までの0.50モルdm−3のHCl中または0.50モルdm−3のアスコルビン酸溶液中でのSnOおよびSnOの溶解
Figure 0005647273
表4:炭素系反跳捕獲媒体、炭素または黒鉛から酸化スズを分離するための液体−液体抽出技術語の、有機層および水相中に存在する117mSn活性のパーセンテージ(%)
Figure 0005647273
(態様)
(態様1)
照射区間において、中性子照射を用いて、少なくとも1種のターゲット核種物質を含むターゲット媒体を照射し、それによってターゲット核種物質中に放射性核種を生成させる工程であって、該生成と共に生成された放射性核種の少なくとも幾つかが該ターゲット核種物質から放出される工程と、
結晶学的レベルにおいて空のかご構造を有さない炭素系反跳捕獲材料中に放出された放射性核種を捕獲しかつ収集する工程と、
を含んでなる、放射性核種の生成方法。
(態様2)
該ターゲット核種物質が、純粋な金属および金属化合物からなる群から選択される、態様1に記載の方法。
(態様3)
該ターゲット核種物質の金属が、原子番号21のスカンジウムから原子番号83のビスマス(両方の元素を含む)の範囲の元素周期律表中の金属元素の群から選択され、したがってヒ素、セレン、臭素、クリプトン、テルル、ヨードおよびキセノンの非金属元素が除外される、態様2に記載の方法。
(態様4)
該ターゲット核種物質の金属が、スズである、態様3に記載の方法。
(態様5)
該反跳捕獲材料が、アモルファス炭素、炭素同素体、およびそれらの混合物から選択される、態様1〜4のいずれか一項に記載の方法。
(態様6)
該ターゲット核種物質および該反跳捕獲材料が、いずれも、それぞれ最大で約50nmの平均粒径を有する、微粉化した粒子状形態にある、態様1〜5のいずれか一項に記載の方法。
(態様7)
該ターゲット核種物質と該反跳捕獲材料とを混合する工程であって、したがって該ターゲット媒体がターゲット核種物質と反跳捕獲材料との両方を含む、工程を含む、態様6に記載の方法。
(態様8)
該ターゲット媒体を照射する工程が、中性子源からの中性子流束の経路中に該ターゲット媒体を置く工程を含む、態様1〜7のいずれか一項に記載の方法。
(態様9)
希薄および/または濃縮された酸性抽出溶媒を用いて該反跳捕獲材料を処理し、それによって反跳捕獲材料の懸濁液を生成させ、そして該反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を化学的に抽出しまたは浸出させて、放射性核種の富化した抽出溶媒を得ることによって、該反跳捕獲材料から該捕獲された放射性核種を回収する工程を含む、態様1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(態様10)
該捕獲された放射性核種の半減期を超えない期間の間、該反跳捕獲材料の懸濁液を温置する工程を含む、態様9に記載の方法。
(態様11)
遠心分離、渦分離および/またはろ過の手段によって、該反跳捕獲材料から放射性核種の富化した抽出溶媒を回収または分離する工程を含む、態様9または10に記載の方法。
(態様12)
アルカリ性抽出溶媒を用いて該反跳捕獲材料を処理することによって、該反跳捕獲材料から該捕獲された放射性核種を回収する工程を含む、態様1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(態様13)
酸素中で該反跳捕獲材料を燃焼させることによって、該反跳捕獲材料から該捕獲された放射性核種を回収する工程を含む、態様1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(態様14)
該ターゲット媒体が該反跳捕獲材料と該ターゲット核種物質との混合物を含む場合、該反跳捕獲材料から放射性核種を回収する前に、該ターゲット核種物質から該反跳捕獲材料を分離する工程を含む、態様9〜13のいずれか一項に記載の方法。
(態様15)
該ターゲット核種物質から該反跳捕獲材料を分離する工程が、液体−液体抽出溶媒として水性液体および有機液体を使用する液体−液体抽出によって達成される、態様14に記載の方法。
(態様16)
少なくとも1種のターゲット核種物質を含むターゲット媒体が提供される照射区間と、
該照射区間中における該ターゲット媒体との中性子照射の関係で提供された中性子照射源と、
該ターゲット核種物質から放出される放射性核種を捕獲するために配置された炭素系反跳捕獲材料であって、結晶学的レベルにおいて空のかご構造を有さない、炭素系反跳捕獲材料と、
を含んでなる、放射性核種の生成配置。

Claims (15)

  1. 照射区間において、中性子照射を用いて、少なくとも1種のターゲット核種物質を含むターゲット媒体を照射し、それによってターゲット核種物質中に放射性核種を生成させる工程であって、該生成と共に生成された放射性核種の少なくとも幾つかが該ターゲット核種物質から放出される工程と、
    結晶学的レベルにおいて空のかご構造を有さない炭素系反跳捕獲材料中に放出された放射性核種を捕獲しかつ収集する工程と、
    該反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を回収する工程と、
    を含んでなる、放射性核種の生成方法。
  2. 該ターゲット核種物質が、純粋な金属および金属化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 該ターゲット核種物質の金属が、原子番号21のスカンジウムから原子番号83のビスマス(両方の元素を含む)の範囲の元素周期律表中の金属元素の群から選択され、したがってヒ素、セレン、臭素、クリプトン、テルル、ヨードおよびキセノンの非金属元素が除外される、請求項2に記載の方法。
  4. 該ターゲット核種物質の金属が、スズである、請求項3に記載の方法。
  5. 該反跳捕獲材料が、アモルファス炭素、炭素同素体、およびそれらの混合物から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 該ターゲット核種物質および該反跳捕獲材料が、いずれも、それぞれ最大で約50nmの平均粒径を有する、微粉化した粒子状形態にある、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 該ターゲット核種物質と該反跳捕獲材料とを混合する工程であって、したがって該ターゲット媒体がターゲット核種物質と反跳捕獲材料との両方を含む、工程を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 該ターゲット媒体を照射する工程が、中性子源からの中性子流束の経路中に該ターゲット媒体を置く工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 希薄および/または濃縮された酸性抽出溶媒を用いて該反跳捕獲材料を処理し、それによって反跳捕獲材料の懸濁液を生成させ、そして該反跳捕獲材料から捕獲された放射性核種を化学的に抽出しまたは浸出させて、放射性核種の富化した抽出溶媒を得ることによって、該反跳捕獲材料から該捕獲された放射性核種回収が行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 該捕獲された放射性核種の半減期を超えない期間の間、該反跳捕獲材料の懸濁液を温置する工程を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 遠心分離、渦分離および/またはろ過の手段によって、該反跳捕獲材料から放射性核種の富化した抽出溶媒を回収または分離する工程を含む、請求項9または10に記載の方法。
  12. アルカリ性抽出溶媒を用いて該反跳捕獲材料を処理することによって、該反跳捕獲材料から該捕獲された放射性核種を回収する工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  13. 酸素中で該反跳捕獲材料を燃焼させることによって、該反跳捕獲材料から該捕獲された放射性核種を回収する工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  14. 該ターゲット媒体が該反跳捕獲材料と該ターゲット核種物質との混合物を含む場合、該反跳捕獲材料から放射性核種を回収する前に、該ターゲット核種物質から該反跳捕獲材料を分離する工程を含む、請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 該ターゲット核種物質から該反跳捕獲材料を分離する工程が、液体−液体抽出溶媒として水性液体および有機液体を使用する液体−液体抽出によって達成される、請求項14に記載の方法。
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