JP3122319B2 - 錫−117m−含有放射性治療剤 - Google Patents

錫−117m−含有放射性治療剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定のキレート化剤と
のSn−117m(Sn−117m)第二錫錯体を含ん
で成る医薬組成物、並びに骨の痛みの緩和及び骨転移障
害を処置する規定の用量範囲におけるかかる医薬組成物
の利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】主として、骨癌及びあらゆる箇所(例え
ばとりわけ肺、前立腺及び乳癌)で発生する腫瘍に由来
する骨転移はかなりの痛みをもたらしめる。前立腺又は
乳癌を有する患者の約60〜80%、そして肺癌患者の
約50%に、その病気の進行中に骨転移が発症する。こ
のような三タイプの癌は毎年骨転移を発症する400,
000患者のうちのほぼ80%を占める。これらの患者
の半分以上が、その転移障害の結果として重度の慢性骨
痛を体験する。
【0003】かかる骨痛の緩和は、人的理由、及び腫瘍
性障害の適切で有効な臨床処置の補助の両者にとって非
常に所望されている。かかる重度な骨痛を緩和する慣用
の方法には、麻酔性鎮痛薬及びその他の痛み抑制剤によ
る処置が含まれる。かかる方法は不十分であり、その理
由はそれらは痛みの起源に臨床的に向けられていないこ
と、並びにかかる強力な薬剤の患者の個性、精神状態及
び意識レベルに及ぼす作用にある。
【0004】数多くの放射性薬剤が転移損傷由来の骨痛
の緩和のために用いられている。それらはとりわけ、リ
ン−32(Joshiら、1965,J.Amer.M
ed,Assoc.193:621−623)、ストロ
ンチウム−89クロリド(Robinsonら、198
7,Nucl,Med.Biol.14:219−22
2)、サマリウム−153 EDTMP(Logan
ら、1987,J.Nucl.Med.28:505−
509)、レニウム−186 HEDP(Maxon
ら、1990,Radiology 176:155−
159)及びヨウ素−131 ヒドロキシベンジリデン
ジホスホネート(HBDP)(Eisenhutら19
86,J.Nucl.Med.27:1255−126
1)である。そのうち、ストロンチウム−89クロリド
は1993年6月において市場流布に関してFDAによ
り承認された。
【0005】一般に、内的投与型放射治療組成物の利用
は非癌性組織、特に骨髄の崩壊に基づき、顕著な毒性を
もたらしうる。既知の放射性薬剤による処置は、無秩序
な照射に由来する所望されない副作用を理由に制約され
ている。骨転移の処置において、特定の制約は、赤色髄
により吸収される放射線の量が、造血系の幹細胞、即
ち、赤及び白血球の骨髄抑制又は弱体化を回避するほど
に十分に少なくなければならないことにある。骨髄に対
する放射線損傷は典型的には、治療的用量において骨髄
毒性をもたらしてしまう、骨髄比に比しての骨腫瘍の中
で吸収された放射線の所望より低めの比の結果である。
これは骨転移を処置するための32P−含有放射性薬剤の
使用の主たる制約である。
【0006】従って、最少限の毒性をもたらすが、非常
に有効な再現性のある結果を供する放射性医薬組成物及
び処置を利用できることが好都合である。
【0007】骨における局在化にとって特に有用なラジ
オアイソトープはSn−117mである。この錫のラジ
オアイソトープはサイクロトン又は核反応槽のいづれか
の中で簡単、且つ経絡的に製造でき、そして容易に入手
できる。これは14日の半減期を有し、そして慣用の骨
放射線治療において用いられているその他のラジオアイ
ソトープより顕著に低いエネルギー(それ故、骨髄細胞
殺傷能力)を有する変換電子を発する。更に、かかる変
換電子の(水中での)平均域は32P, 186Re, 153
m, 131I又は89Srのβ−粒子放射の域の2〜10分
の1である。最後に、Sn−117mは慣用のシンチグ
ラフィックイメージングカメラによって検出可能なガン
マー線を放射する。
【0008】骨に局在化するSn−117m−ラベル化
第二錫(Sn4+)キレートの製造及び診断用放射性薬剤
としてのその利用は引用することで本明細書に組入れる
米国特許第4,533,541号(Srivastav
aら、1985年8月6日承認)に記載されている。こ
の文献は、メチレンジホスホネート(MDP)、ピロホ
スフェート(PYP)、エチリデンヒドロキシニナトリ
ウムホスホネート(EHDP)及びジエチレントリアミ
ン五酢酸(DTPA)のSn−117m第二錫錯体の製
造、並びに骨格骨のシンチグラフィックイメージングの
ための放射性診断剤としてのかかる組成物の有用性につ
いて述べている。
【0009】Srivastavaらは、血液、筋肉、
腎臓又は肝臓による取込みの実質的な排除による骨の中
へのSn−117m第一錫錯体の優先的な局在化を述べ
ている。
【0010】Osterら、1985,Int.J.N
ucl.Med.Biol.12:175−184は、
Sn−117m第二錫錯体が骨髄ではなく皮質骨に局在
することを示すオートラジオグラフィー研究を述べてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】骨転移に由来する痛み
のための効果的な治療の必要性が医療業界において残っ
ている。シンチグラフィックイメージングにとってのそ
の利用は従来技術において知られるが、ヒト骨格骨にお
ける癌に関係する痛みを緩和する、又はヒト骨格骨にお
ける癌を処置するためのSn−117第二錫錯体を伴う
任意の組成物又は処置の示唆はされていない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は骨転移又はその
他の骨腫瘍に関係する骨痛の効果的な臨床処置及び緩和
のための医薬組成物を提供する。本発明はかかる重度な
骨痛を緩和するのに有用なSn−117mの第二錫錯体
を提供する。本発明の組成物は骨転移及びその他の骨腫
瘍の放射性治療処置にとって有用、且つ効果的でもあ
る。
【0013】第一の観点において、本発明は、ヒトにお
ける癌に関係する骨格骨における痛みを緩和するのに有
効な、Sn−117m(Sn4+)キレート錯体と、医薬
品を製造するための医薬的に許容される担体とを含んで
成る医薬組成物を提供する。好適な態様において、Sn
−117mは、メチレンジホスホネート(MDP)、ピ
ロホスフェート(PYP)、エチリジンヒドロキシニナ
トリウムホスホネート(EDHP)もしくは最も好まし
くはジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)又はそれ
らの混合物と錯形成している。本発明の医薬組成物は約
0.1mCi /mg〜約80Ci/mgのSn−117mの比活
性を有するSn−117mを含んで成る。好適な態様に
おいて、本発明の医薬組成物におけるSn−117mの
比活性は、約2〜約20mCi /mgのSn−117m、よ
り好ましくは約2〜約17mCi /mgのSn−117m、
そして最も好ましくは約2〜約12mCi /mgのSn−1
17mである。
【0014】骨転移に関係する痛みの緩和又は軽減のた
めの本発明の医薬組成物の利用において、本発明の医薬
組成物は70kgの体重当り約6mCi 〜約50mCi の用量
において投与する、好適な態様において、この投与する
用量は70kgの体重当り、約10〜約50mCi のSn−
117m、より好ましくは約10〜約30mCi のSn−
117m、最も好ましくは約12〜約25mCi のSn−
117mとする。これは、約4mCi 〜約130mCi 、好
ましくは約7mCi 〜約130mCi 、より好ましくは約7
mCi 〜約80mCi 、及び最も好ましくは約9mCi 〜約6
5mCi の範囲の用量に相当する。
【0015】本発明の医薬組成物の最も好適な態様はD
TPAでキレートされたSn4+−117mを含んで成
る。かかる好適な態様における特定の配合物において、
この医薬組成物は総量の錫に対して約10〜約45倍過
剰量のDTPA、好ましくは総量の錫に対して約15〜
約30倍過剰量のDTPA、又は最も好ましくは総量の
錫に対して約20倍過剰量のDTPAを含んで成る。
【0016】本発明のこの観点の更なる別の態様におい
て、Sn4+−117mキレート及び医薬的に許容される
担体を含んで成る本医薬組成物は毒性調節剤も含んで成
りうる。本発明の医薬組成物の中へのかかる毒性調節剤
の一体化は、Sn−117m(Sn4+)キレート錯体の
投与にかかわるインビボ毒性を下げるように働く。好適
な態様において、この毒性調節剤は二価のカルシウムイ
オンを含んで成る。最も好適な毒性調節剤は塩化カルシ
ウム二水和物(CaCl2 ・2H2 O)である。更なる
好適な態様において、この毒性調節剤は、第二錫キレー
ト化性基の約60%〜約90%のモル量を占める。より
好ましくは、この毒性調節剤は、第二錫キレート化性基
の約70%〜約90%モル量を占める。最も好ましく
は、この毒性調節剤はこの組成物中の第二錫キレート化
性基の約80%モル量を占める。
【0017】第二の観点において、本発明は骨転移及び
一次骨腫瘍性障害に関係する痛みを軽減するための方法
を提供し、この方法は、本発明の医薬組成物をヒトに投
与する工程を含んで成る。好適な態様において、骨痛を
軽減するためにヒトに投与する医薬組成物は、総量の錫
に対して約20倍過剰量のDTPAを含んで成り、且つ
毒性調節剤、即ち二価のカルシウムイオンを、該組成物
におけるDTPAの約80%モル量であるような量で更
に含んで成る、約2〜約12mCi /mgの比活性を有する
Sn4+−117m DTPAキレートを含んで成り、7
0kgの体重当り約12〜約25mCi の用量において投与
し、この用量は約9〜約65mCi の投与量に相当する。
【0018】第三の観点において、本発明は、癌、特に
ヒトにおける骨格骨の一次及び転移腫瘍性損傷の放射線
治療処置において有効な、Sn−117m(Sn4+
キレート錯体と、医薬品を製造するための医薬的に許容
される担体とを含んで成る医薬組成物を提供する。好適
な態様において、Sn−117mは、メチレンジホスホ
ネート(MDP)、ピロホスフェート(PYP)、エチ
リジンヒドロキシ二ナトリウムホスホネート(EDH
P)もしくは最も好ましくはジエチレントリアミン五酢
酸(DTPA)又はそれらの混合物と錯形成している。
本発明の医薬組成物は約0.1mCi/mg〜約80C
i/mgのSn−117mの比活性を有するSn−11
7mを含んで成る。好適な態様において、本発明の医薬
組成物におけるSn−117mの比活性は、約2〜約2
0mCi/mgのSn−117m、より好ましくは約2
〜約17mCi/mgのSn−117m、そして最も好
ましくは約2〜約12mCi/mgのSn−117mで
ある。
【0019】ヒトにおける骨格骨における一次又は転移
腫瘍性障害を処置するための本発明の医薬組成物の利用
において、本発明の医薬組成物は70kgの体重当り約6
mCi〜約50mCi の用量において投与する、好適な態様
において、この投与する用量は70kgの体重当り、約1
0〜約50mCi のSn−117m、より好ましくは約1
0〜約30mCi のSn−117m、最も好ましくは約1
2〜約25mCi のSn−117mとする。これは約4mC
i 〜約130mCi 、好ましくは約7mCi 〜約130mCi
、より好ましくは約7mCi 〜約80mCi 、そして最も
好ましくは約9〜約65mCi の用量範囲に相当する。
【0020】ヒトにおける骨格骨の一次又は転移腫瘍性
障害を処置するための本発明の医薬組成物の最も好適な
態様はDTPAでキレートされたSn4+−117mを含
んで成る。かかる好適な態様における特定の配合物にお
いて、この医薬組成物は総量の錫に対して約10〜約4
5倍過剰量のDTPA、好ましくは総量の錫に対して約
15〜約30倍過剰量のDTPA、又は最も好ましくは
総量の錫に対して約20倍過剰量のDTPAを含んで成
る。
【0021】本発明のこの観点の更なる別の態様におい
て、Sn4+−117mキレート及び医薬的に許容される
担体を含んで成る本医薬組成物は、毒性調節剤も含んで
成りうる。本発明の医薬組成物の中へのかかる毒性調節
剤の一体化は、Sn−117m(Sn4+)キレート錯体
の投与にかかわるインビボ毒性を下げるように働く。好
適な態様において、この毒性調節剤は二価のカルシウム
イオンを含んで成る。最も好適な毒性調節剤は塩化カル
シウム二水和物(CaCl2 ・2H2 O)である。更な
る好適な態様において、この毒性調節剤は、第二錫キレ
ート化性基の約60%〜約90%のモル量を占める。よ
り好ましくは、この毒性調節剤は、第二錫キレート化性
基の約70%〜約90%モル量を占める。最も好ましく
は、この毒性調節剤はこの組成物中の第二錫キレート化
性基の約80%モル量を占める。
【0022】第四の観点において、本発明はヒトにおけ
る一次又は骨腫瘍性障害の放射線治療処置のための方法
を提供し、この方法は、本発明の医薬組成物をヒトに投
与する工程を含んで成る。好適な態様において、放射線
治療処置プロトコールにおいてヒトに投与する医薬組成
物は、総量の錫に対して約20倍過剰量のDTPAを含
んで成り、且つ毒性調節剤、即ち二価のカルシウムイオ
ンを、該組成物におけるDTPAの約80%モル量であ
るような量で更に含んで成る、約2〜約12mCi /mgの
比活性を有するSn4+−117m DTPAキレートを
含んで成り、70kgの体重当り約20〜約50mCi の用
量において投与する。
【0023】本発明の更なる別の観点においては、一次
又は転移骨腫瘍性障害に関係する骨格骨痛を軽減するた
めの方法を提供し、ここで本発明の医薬組成物を構成す
る、腫瘍性部位に局在した鎮痛剤の量はガンマーシンチ
グラフィーによりモニターする。また、ヒトにおける一
次又は転移骨腫瘍性障害の放射線治療処置のための方法
も提供し、ここで本発明の医薬組成物を構成する、腫瘍
性部位に局在した鎮痛剤の量はガンマーシンチグラフィ
ーによりモニターする。
【0024】本発明の更なる観点において、ガンマーシ
ンチグラフィーによってヒトにおける骨格骨における一
次又は転移腫瘍性障害の放射線治療処置の臨床効果をモ
ニターするための方法を提供し、ここで、腫瘍性部位に
局在した薬剤の量の削減が効果的な放射線治療を示唆す
る。
【0025】更に、ヒトにおける骨格骨における腫瘍性
部位に局在した治療的に有効な量の本発明の医薬組成物
の維持のための方法であって、ガンマーシンチグラフィ
ーによってこの腫瘍性部位に局在した前記放射性薬剤の
量のモニターし、そしてこの腫瘍性部位においてこの放
射線薬剤の治療的に有効な量を維持するのに十分な量の
この放射線薬剤を投与することによる方法を提供する。
【0026】本発明は更に、本発明の放射性医薬組成物
を用意するためのキットも提供する。Sn4+−117m
と錫キレート化剤との錯体を形成するためのキットは所
定量の錫キレート化剤を含む密閉バイヤルを含んで成
る。
【0027】本発明はSn−117mの第二錫キレート
を含んで成る医薬組成物を提供する。本発明は、本発明
の医薬組成物の投与によって骨痛を取る、緩和する、又
は軽減するための方法を提供する。本発明はまた、骨転
移を含む骨癌の処置のための方法であって、本発明の医
薬組成物の投与による方法を提供し、かかる処置は疾患
の低下、退化又は治癒をもたらしめる。本発明はまた、
骨における癌に由来する痛みを処置しながら、同時に骨
組織の中の本発明の組成物の分布のイメージングを通じ
て患者の状態をモニターすることを可能とする方法を提
供する。
【0028】本明細書で用いる「錫キレート化剤」及び
「錫キレート化性剤」は、第一錫及び/又は第二錫の錫
金属イオンを効果的にキレート化でき、且つ生理学的な
条件のもとで錫と安定なキレートを形成することのでき
る様々な化学成分のいづれか又はその混合物を包括する
ことを意図している。
【0029】本明細書で用いる「毒性調節剤」は、本発
明の医薬組成物の一部としてのキレート化されていない
錫キレート化性剤の投与の作用、主に低カルシウム血症
作用の阻害又は妨害できる様々な剤を包括することを意
図している。この語は、かかるキレート化性剤と、イン
ビボで存在しており、且つ本発明の医薬組成物を投与す
るヒトの生理学的健全性及び代謝的完全性にとって必須
で有利を任意の一価又は二価金属カチオンとの錯体の形
成を防ぐことのできる任意の剤を包括もする。
【0030】Sn−117m及びその他の放射性核種の
物理的性質を表1に示す。示しているその他の核種と異
なり、Sn−117mはβ粒子発射体ではない。その代
わり、Sn−117mは特定のエネルギー(127−1
29及び152Kev)の豊富(114%)な変換電子
の放射を伴う異性遷移によって衰退する。Sn−117
mのこのような変換電子は、腫瘍を抱える骨にとって十
分でありながら、ほとんどの骨髄に対してかなりわずか
な照射量を授ける範囲を有する。この表に示すその他の
核種はSn−117mの変換電子の限界域より有意に長
い平均域を有する。例えば、P−32とSn−117m
の匹敵の放射線量に由来する骨髄損傷をマウス脾臓コロ
ニー形成単位技術を利用して評価したとき、その測定値
は、P−32が、治療レベルでのSn−117mより、
骨髄に対して約28倍毒性であることを示した(Mau
snerら、1989,J.Nucl.Med.30
1754)。従って、有効な量のSn−117mキレー
ト錯体の毒性はその他の核種の使用において見い出せる
ものよりもかなり低い。
【0031】
【表1】
【0032】158.6KeVの主要光子がまた、Sn
−117mの壊変の86.4%で存在することがまた、
上記表に示されている。放される光子(ガンマ、γ)
は、外部のγイメージングによるSn−117mの生物
分布の効果的モニターリングを可能にする(SPECT
の平面)。他の核種は、光子放出を欠いており、又は従
来のγイメージング法のために所望されるよりも少い光
子を豊富に放す。
【0033】従って、骨の苦痛の緩和及び付随する身体
イメージングが行なわれ得ることもまた、本発明の特徴
である。さらに、腫瘍及び特に転移が、疾病の後退、緩
解又は治癒をもたらす一定の放射性同位体調製物により
都合良く処理され、そしてモニターされ得る。
【0034】たとえば、図1は、骨に広がった前立腺癌
を有する患者におけるγカメラ像を示す。左側のパネル
は、テクネチウム−99m−MDP、すなわち従来の骨
スキャンニング剤の像の前方(右側)及び後方(左側)
を示す。右側のパネルは、10mCi のSn−117m
(Sn4+)DTPAの注入に続いて4日後に得られた同
じ患者における前方(左側)及び後方(右側)の像を示
す。二種の核種の分布に類似性があることが注目され
る。また、Sn−117m化合物の投与量は、本発明の
方法に従って苦痛を緩和することが見出された範囲の投
与量内であることが注目される。
【0035】図2は、骨転移を有する癌患者における5
mCi のSn−117m DTPAの注入に続いて4日後
に得られた像を示す。左側のパネルは、骨におけるSn
−117m分布の全身像の前方(左側)及び後方(右
側)を示す。右側のパネルは、同じ患者における骨格の
一部のSPECT(Single Photon Em
ission Computed Tomograph
y)からの三次元再投影像を示す。むらのある明るいス
ポットは、骨への癌の広がりを示す。
【0036】Sn−117mは非弾性的中性子散乱反応
により下記例1に記載されるようにして調製される。標
的は、約1〜約10週間、好ましくは約2〜約5週間、
及び最とも好ましくは約3週間、核反応器からの中性子
により照射され、ここで前記照射は2〜8mCi /mgの比
活性を有するSn−117mを生成する。2週までの半
減期(上記表1に示されるような)により、放射線治療
目的のためのSn−117mの十分な量の生成は経済的
に実施可能である。
【0037】本発明の医薬組成物を含んで成るSn−1
17mキレートは、金属Sn−117mから調製され
る。金属がまず、最少量の濃塩酸に溶解され、そして次
に水により希釈され、1〜4NのHClにおける第1錫
溶液が生成される。8〜40モル倍過剰のキレート化剤
が添加され、そしてpHが水酸化ナトリウムを用いてpH4
〜pH7の間に調節される。錯体形成が達成された後、錫
金属が過酸化水素により4+酸化状態(第二錫形)に酸
化される。
【0038】このようにして調製されたSn4+−117
mは、本発明の医薬組成物を調製するために使用され
る。医薬組成物は、医薬的に許容できる塩、たとえば塩
化ナトリウム、緩衝液、たとえばトリスのナトリウム又
はカリウム塩、シトレート及びアセテート、及び医薬的
に許容できる賦形剤及び保存剤、並びに同様のものを含
む水溶液として配合される。
【0039】本発明の方法において、本発明の医薬組成
物は、処理される病理学に適切なルート、好ましくは、
所望により医薬的に許容できる希釈剤、たとえば生理学
的食塩水により希釈された、約0.1〜100mlの溶液
での静脈内注射又は浸入により投与される。
【0040】本発明により供給される医薬組成物は、約
0.1mCi /mg〜約80Ci/mgの比活性を有する第二錫
−117mから成り、約6mCi 〜約50mCi /70kg体
重で投与され、これは約4mCi 〜約130mCi の投与量
に相当する。組成物は、錫を十分にキレート化するため
に、約10〜約45モル過剰のキレート化剤、及び最と
も好ましくはDTPAを含む。任意に及び好都合には、
毒性調節剤、最とも好ましくはCaCl2 ・2H2 Oが
DTPAのモル量の約80%の量で医薬組成物に含ま
れ、これは対象への投与に基づいて血液からカルシウム
のキレート化を制限し、そしてそれによって血清石灰減
少症を回避する。本発明の医薬組成物の最終組成物の好
ましい態様(2mCi /mgのSn4+−117mの比活性を
有する)は、次の通りである:体重70kgの患者に基づ
いて、6〜50mCi のSn4+−117m;5〜25mgの
Sn4+−117m;335〜1700mgのDTPA及び
100〜500mgのCaCl2 ・2H2 O。より高い比
活性の調製物のためには、それらの成分が比例的に調節
される。
【0041】Sn−117mは、骨格の骨の苦痛を緩和
し、そして一次及び転移性骨腫瘍性疾患を処理するため
に好都合である。なぜならば、低い骨髄毒性を伴って、
骨格に特異的に局在することが本発明により見出された
からである。生物分布研究の結果は下記表2に示され
る。
【0042】ヒト癌患者に対する研究において、Sn4+
−117m−DTPAは骨格に特異的に局在することが
見出された。骨格の摂取は投与された量の平均64±1
3%であり、280±65時間の骨における滞留時間を
有する。対照的に、身体の他の部分における滞留時間は
18±10時間であった。
【0043】骨病巣、たとえば転移性前立腺、乳又は肺
癌は放射性ラベルを選択的に蓄積し;骨病巣と正常な骨
との間の活性比は典型的には約5:1であることは、ひ
じょうに重要な発見である。
【0044】
【表2】塩化物としてのSr;HEDPとしてのRe;
EDTMPとしてのSm;オルトホスフェートとしての
P;BDP3としてのI;(4+)DTPAとしてのS
n;MDPとしてのTc.
【0045】本発明の医薬組成物により処理された動物
に見出される骨髄毒性の相対的欠乏は特に重要である。
たとえば、図3及び4は、標準のコロニー形成単位アッ
セイによりアッセイされる場合、32P骨髄を用いての従
来の処理に比較して、Sn−117m DTPAによる
処理の効果を示す。定量研究において、骨素面線量は、
205±50ラド/mCi であることが評価され、そして
骨髄線量は約11ラド/mCi であった。それらの結果
は、Sn4+−117m DTPAが骨、より特定には骨
病変部、たとえば転移性腫瘍に効果的且つ特異的に局在
し、そして本発明の医薬組成物の本明細書に開示される
臨床的使用を示す。
【0046】本発明の結果として、ヒト骨格における癌
に関連する耐えがたい苦痛が、その苦痛の源を選択的に
攻撃する剤による処理により劇的に減じられた。従っ
て、全体的な鎮静効果よりも患者の生命の性質に対して
実質的に弱くない効果的な苦痛調節手段が得られる。さ
らに結果として、付与される薬物の使用が有意に減じら
れる。
【0047】本発明は有意な又は最少の毒性も誘導しな
いで、ヒト骨格における癌の処置においてひじょうに効
果的であるSn−117m錯体を用いての処理方法及び
特定の組成物を提供することが、驚くべきことには且つ
予想外に見出された。それらの利点は、本発明の医薬組
成物を発見することによって実現され、そして本明細書
に見出される結果は本発明のパラメーター外の処理及び
/又は組成物により観察されたことがない。
【0048】投与される線量の局在化がγシンチグラフ
ィーによりモニターされ得ることは本発明の利点であ
る。Sn4+−117mのこの物理的な特徴は、苦痛緩和
及び癌放射線治療への統合的な臨床学的アプローチを可
能にする。なぜならば、それは腫瘍性病変の部位への特
定線量の投与を可能にし、放射性医薬の局在化のモニタ
ーを可能にし、腫瘍部位での臨床学的有効量の維持を可
能にし、そして非骨格組織において毒性レベル以下のレ
ベルで放射性同位体を維持することによって骨髄及び正
常な組織の毒性の回避を可能にするからである。
【0049】それらの化合物を製造するための及びラベ
リングするための方法は、次の例に十分に例示されてお
り、ここで例1は、Sn−117mの調製を記載し;例
2はSn−117m−キレート錯体の調製を記載し;例
3はSn−117m−含有医薬組成物の調製を記載し;
例4はSn−117mキレートの放射性化学及び放射性
医薬純度のアッセイを記載し;例5はヒト癌患者におけ
る骨格の苦痛の緩和を示す。それらの例は上記方法及び
好都合な結果の観点を示す。それらの例は例示的であっ
て、本発明を限定するものではない。
【0050】
【実施例】例 1 Sn−117mの調製 Sn−117mを非弾性中生子散乱反応を用いて生成し
た:117 Sn(n,n′,r)→ 117mSn。 酸化物としての富化されたSn−117m(84%)
を、Oak RidgeNational Labor
atory,Oak Ridge,TNから得た。その
酸化物を、水素流において600℃で2〜5時間の還元
により金属に転換した。その金属を石英アンプル中に密
封し、照射のための標的(4〜100mg)を調製した。
照射は、Brookhaven National L
aboratoryでHigh Flux Beam
Reactorにおいて又はOak Ridge Na
tional Laboratory でHigh F
lux Isotope Reactorにおいて4週
間までの間、行なわれた。
【0051】例 2 Sn−117mキレート錯体の調製 例1で調製された、Sn−117mを含むアンプルを窒
素グローブボックス中で開き、そしてその内容物を0.
2mlの濃塩酸に加熱しながら溶解した。次に、溶解され
た錫(Sn2+)を、3Nの水酸化ナトリウムによりpH6
に前もって調節されている20倍のモル過剰のDTPA
の酸性塩に添加した。錫の添加の後、前記pHを、3N及
び、1Nの水酸化ナトリウムを用いて6に再調節した。
その溶液を無菌下で濾過し、殺菌した多注入ボトルに入
れ、これに蓋をし、そしてグローブボックスから取り出
した。ボトルを再び計量し、体積を計った。その溶液
を、煮沸水の浴に含浸することによって加熱し、錯化を
完結した。冷却の後、2倍過剰量の30%過酸化水素を
添加し、Sn2+をSn4+に酸化し、そしてサンプルを再
び5分間、煮沸水の浴中で加熱し、そして次に冷却し、
そしてグローブボックスに移した。
【0052】例 3 Sn−117m医薬組成物の調製 例2に記載されているようにして調製されたSn−11
7m DPTAのサンプルに、塩化カルシウム二水和物
の等モル量(DTPAに対して)の80%を添加した。
その溶液のpHをpH6からpH4に下げ、そして再調節はし
なかった。その溶液を殺菌した多−注入ボトル中に0.
2μmのフィルターを通して濾過し、そしてその体積を
殺菌した等張塩溶液10mlに調節した。
【0053】例 4 医薬許容性のアッセイ 例3で調製されたサンプルを、ゲルマニウムγ分光計に
より放射能及び放射性純度についてアッセイした。発熱
性を、カブトガニ(ゲル化)アメーバー株細胞溶解物発
熱物質キット(Whittaker Bioprodu
cts,Walkersville,MD)を用いて調
べた。最終生成物のアリコートをクロマトグラフィー紙
のストリップ上にスポットし、そして1mg/mlのDTP
A、pH5.6の溶液により進行せしめた。Sn−117
m(Sn4+)DTPAは溶媒フロントにそって移動し、
そしていづれかの加水分解された及び/又は錯化されな
かった錫は元の点のままであった。正常なマウスにおけ
る組織分布を個々の試験について決定し、そして品質管
−追加の測定としてこれまでに公開されたデータと比較
した。存在するなら、加水分解された錫は、マウスにお
ける肝臓及び脾臓中への高い%の摂取をもたらす。
【0054】例 5 ヒト癌患者における骨格の骨の苦痛の緩和 14人の患者が調節された臨床研究に包含され、そのう
ち9人は男性で5人が女性であった。患者に、kg体重当
たり33〜156μCiを提供するのに十分な、Sn−1
17mキレート錯体含有組成物(例3に記載される)を
投与した。この方法は、Institutional:
Review Board及びUnited Stat
es Food and Drug Administ
ration(FDA)により許可された。すべての対
象は、情報公開の承諾を与えた。
【0055】治療の開始の前、Tc −99m MDP骨
イメージング研究を得た。完全な血液計数、たとえば示
差及び血小板計数、電解質及び血液化学を得た。放射性
療法又は化学療法は前の月まで患者に導入されていなか
った。ホルモン療法は、患者がホルモン療法されている
場合、彼らの臨床学的状態において改良がなければ、3
ヵ月以上の間続けられた。
【0056】Sn−117m(Sn4+)DTPAを、5
〜10分間にわたって内部浸入により投与した。患者
は、尿検体が得られる時点で、2時間観察された。完全
な尿収集物を4日間にわたって得、そして血液検体を4
日目に得た。これは、骨摂取の評価を可能にした。Sn
−117m分布をモニターするための2つのイメージン
グ研究を、最初の週で得、そして反復化学を1週で得
た。完全な血液計数を少なくとも2ヵ月間、毎週後、そ
してその後、時々得た。反復Tc−99m MDP骨イ
メージング研究を、2ヵ月で行なった。
【0057】患者は、2週間、毎日、苦痛レベル及び部
位の記録を取り、そして次に次の6週間、1週当たり2
度記録を取った。それらのデータを記録するための並び
に医薬の記録を維持するための形が提供された。この研
究の結果は下記表に示される。その表に提供されるデー
タは、本発明のSn−117m(Sn4+)DTPAを含
む組成物の1回の投与に起因する苦痛の投与量依存性軽
減又は緩和を示す。
【0058】表に示されるように、何人かの患者は死亡
し、又はこの処理の回避を必要とされた。苦痛の軽減に
関するデータはそれらの患者からは得られなかった(患
者に1〜3及び5)。低投与量のSn−117mキレー
ト組成物を有する他の患者は、その処理に対して種々の
応答を示し、1人の患者は軽減は存在しなかったことを
示した。臨床期間において、比較的低い投与量での患者
の応答が見込まれたが、しかし実施できるほど十分に予
測できなかった。
【0059】応答の予測能力は、より高い投与量範囲を
用いることによってひじょうに改良される。たとえば、
約9mCi /70kg(約129μCi/kg又は7.4mCi よ
りも多い投与量)以上を受けた7人の患者のうち、すべ
ては苦痛の軽減を経験し;5人は卓越した軽減を経験
し、そして2人は部分的軽減を経験した。従って、体重
70kg当たり少なくとも約9mCi 〜約25mCi の投与量
は、効果的であるのみならず、また癌患者における予測
できる苦痛の緩和を提供する。従って、Sn−117m
キレートを含む組成物を用いての骨の苦痛の処置は、体
重70kg当たり約9mCi 〜約25mCi で行なわれること
が好ましい。
【0060】
【表3】
【0061】さらに、この研究における患者は造血毒性
の証拠を示さなかった。1人の患者、すなわち患者11
から得られた典型的なデータの組は、Sn−117mキ
レート(10.4mCi)の一回の投与に続いて3ヵ月間に
わたって白血球細胞(WBC)の計数又は血小板の計数
の低下を示さない。結果として、一定の苦痛の低下のた
めに効果的であることが見出されている範囲内のSn−
117mキレートの投与量はまた、患者に対して非毒性
であることが予測され得る。
【0062】従って、患者が付随する骨髄毒性を引き起
こさないで骨の苦痛の緩和のために処理されることは本
発明のもう1つの利点であり、ここで前記毒性は血流に
おける白血球細胞(白血球)、血小板及びヘモグロビン
レベルを下げる、生命の脅威をもたらすものである。他
の骨緩和剤、たとえばSr−89は、骨の苦痛の緩和に
おいて有効な量で骨髄抑制を引き起こすことが知られて
おり、それによってそれらの治療効能を著しく減じる。
【0063】これまでの化学療法又は放射線療法により
処理されている患者は、さらなる可能な悲劇的な劣化イ
オン骨髄機能の危険性を伴わないでSn−117mによ
る骨の苦痛の緩和のために処理され得。また、骨の苦痛
の緩和のためにSn−117mを受けた患者は、彼らの
骨髄統合性はSn−117mにより処理されないので、
追加の化学療法又は放射線療法を受けるために十分であ
る。それらの利点は、他の既知の骨苦痛緩和剤にはない
ものである。前記の開示は本発明の特定の態様を示すも
のであり、そして本発明の範囲内で変更又は修飾が行な
われ得ることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】軽減及び処置用量レベルでの本発明の放射性イ
メージング能力の効果を示す、図面に代わるX線写真。
【図2】緩和剤及び処置剤としても利用できうるレベル
での本発明のイメージング能力を示す、図面に代わるX
線写真であって、(A)は骨におけるSn−117m分
布の全身像の前及び後方部であり;(B)は同じ患者の
骨の一部のSPECTからの三次元像である。
【図3】前立腺癌を有する患者における白血球及び血小
板に及ぼす本発明の方法及び組成物の効果を示すグラ
フ。
【図4】コロニー形成単位活性、対、投与したSn4+
117m DTPA及び32Pの用量のグラフ。
フロントページの続き (72)発明者 サレッシュ シー.スリバスタバ アメリカ合衆国,ニューヨーク 11733, セトーケット,ペンロープ ドライブ 8 (72)発明者 ジョージ イー.メインケン アメリカ合衆国,ニューヨーク 11953, ミドル アイランド,チェダー ブラン チ ストリート 36 (72)発明者 レオナルド エフ.モーズナー アメリカ合衆国,ニューヨーク 11790, ストニー ブルック,セビル レーン 16 (72)発明者 ハロルド エル.アトキンス アメリカ合衆国,ニューヨーク 11733, セトーケット,セダー レーン 30 (56)参考文献 米国特許4533541(US,A) Appl.Radiat.Isot, (1992)43[9],p1117〜1122 Seninass in Oncol ogy(1993)20[3],Suppl2 (June)p22〜26 Radiology.(1993)186 [1]p279−283

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造血毒性を伴わないでヒトにおける癌関
    連骨格痛を緩和するための医薬組成物であって、Sn−
    117m(Sn4+)キレート錯体及び医薬的に許容でき
    るキャリヤーを含んで成り、0.1mCi /mg〜80Ci/
    mgSn−117mの比活性を有し、そして体重70kg当
    たり12mCi 〜50mCi の投与量で投与される医薬組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記Sn−117m(Sn4+)キレート
    錯体が、メチレンジホスホネート、ピロホスフェート、
    エチレンジヒドロキシニナトリウムホスホネート、ジエ
    チレントリアミン五酢酸及びそれらの混合物から成る群
    から選択されたキレート化剤から構成される請求項1記
    載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 前記Sn−117m錯体がSn−117
    m(Sn4+)−DTPAを含んで成る請求項1又は2記
    載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 体重70kg当たり12mCi 〜30mCi の
    Sn−117mの投与量で投与される請求項1〜3のい
    ずれか1項記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 体重70kg当たり12〜25mCi のSn
    −117mの投与量で投与される請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 2〜20mCi /mgSn−117mの比活
    性を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の医薬組成
    物。
  7. 【請求項7】 2〜17mCi /mgSn−117mの比活
    性を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の医薬組成
    物。
  8. 【請求項8】 2〜12mCi /mgSn−117mの比活
    性を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の医薬組成
    物。
  9. 【請求項9】 合計の錫に対して10倍〜45倍のモル
    過剰のDTPAを含んで成る請求項1〜8のいずれか1
    項記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 合計の錫に対して15〜30倍のモル
    過剰のDTPAを含んで成る請求項1〜8のいずれか1
    項記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 合計の錫に対して20倍のモル過剰の
    DTPAを含んで成る請求項1〜8のいずれか1項記載
    の医薬組成物。
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