JP6608740B2 - 車両用モータ駆動装置、車両用電動パワーステアリング装置、及び車両用モータの駆動方法 - Google Patents

車両用モータ駆動装置、車両用電動パワーステアリング装置、及び車両用モータの駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両用モータ駆動装置、車両用電動パワーステアリング装置、及び車両用モータの駆動方法に関し、詳しくは、PWM制御により車両用ブラシレスモータを駆動する技術に関する。
特許文献1には、複数種類のパルス周期から2種類以上のパルス周期を選択するパルス周期選択手段と、パルス周期選択手段によって選択されたパルス周期の合計を制御周期として設定する制御周期設定手段と、制御周期設定手段によって設定された制御周期ごとにオン・オフのデューティ比を変更して操作信号を伝達する操作信号伝達手段と、を有するスイッチング装置が開示されている。
特開2013−038916号公報
車両用モータのPWM制御においては、キャリア周波数(スイッチング周波数)を切り替えることで、狭域帯ノイズを低減することが可能である。
しかし、一定時間の制御周期を設定し、この制御周期毎にデューティ比を更新する一方、前記制御周期内でキャリア周波数を複数種に切り替える構成とした場合、キャリア周波数の切り替えに同期してモータ指令値を変更する処理が必要となり、また、係る処理が割り込み処理になることからマイクロコンピュータなどの演算処理部品の演算負荷が増大する。
係る演算負荷の増大に対応するためには、演算処理能力が高い高性能で高価な演算処理部品を採用する必要が生じたり、演算負荷の増大による発熱量の増大に対処するために放熱能力を高める必要が生じたりする。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、演算処理部品における演算負荷の増大を抑制しながらPWM制御に伴う狭域帯ノイズを低減することができる、車両用モータ駆動装置、車両用電動パワーステアリング装置、及び車両用モータの駆動方法を提供することを目的とする。
そのため、本願発明に係る車両用モータ駆動装置は、その一態様として、第1巻線群と前記第1巻線群に電力を供給する第1インバータとの組み合わせからなる第1系統と、第2巻線群と前記第2巻線群に電力を供給する第2インバータとの組み合わせからなる第2系統とを有する車両用ブラシレスモータをPWM制御により駆動する車両用モータ駆動装置であって、前記第1系統及び前記第2系統において、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比の更新及び前記キャリア信号の周波数の切り替えを実施するとともに、前記キャリア信号の周波数の切り替えを、前記第1系統の前記キャリア信号の周波数と前記第2系統の前記キャリア信号の周波数とが異なるように実施する制御部を備える。
また、本願発明に係る車両用モータの駆動方法は、その一態様として、第1巻線群と前記第1巻線群に電力を供給する第1インバータとの組み合わせからなる第1系統と、第2巻線群と前記第2巻線群に電力を供給する第2インバータとの組み合わせからなる第2系統とを有する車両用ブラシレスモータをPWM制御により駆動する車両用モータの駆動方法であって、前記第1系統及び前記第2系統において、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比の更新及び前記キャリア信号の周波数の切り替えを実施し、前記キャリア信号の周波数の切り替えを、前記第1系統の前記キャリア信号の周波数と前記第2系統の前記キャリア信号の周波数とが異なるように実施する。
上記発明によると、PWM制御に伴う狭域帯ノイズを低減しつつ系統間の相互干渉によるノイズ増加を抑制できると共に、狭域帯ノイズを低減するための処理による演算負荷の増大が抑制されるため、駆動装置を構成する演算処理部品に求められる演算処理能力や放熱能力を低く抑制できる。
本発明の実施形態における車両用電動パワーステアリング装置のシステム構成図である。 本発明の実施形態におけるモータ駆動回路及び3相ブラシレスモータの回路図である。 本発明の実施形態における制御回路部の制御機能を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態におけるキャリア周波数の切り替えパターンを例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態におけるキャリア周波数の切り替えパターンを例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態における巻線群とインバータ回路との組み合わせを2系統備えた電動モータの駆動回路を示す回路図である。 本発明の実施形態におけるキャリア周波数の切り替えパターンを例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態におけるキャリア周波数の切り替えパターンを例示するタイムチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
以下の実施の形態は、車両用電動パワーステアリング装置において操舵補助力(アシストトルク)を発生するモータの駆動制御に、本発明に係る車両用モータ駆動装置及び車両用モータの駆動方法を適用した例である。
図1は、実施の形態における車両用電動パワーステアリング装置のシステム構成の一態様を示す。
図1に示す電動パワーステアリング装置100は、車両200において、電動モータ130によって操舵補助力(アシストトルク)を発生させる。
電動パワーステアリング装置100は、ステアリングホイール110、操舵トルクセンサ120、電動モータ130、制御ユニット(駆動装置)150、電動モータ130の回転を減速してステアリングシャフト(ピニオンシャフト)170に伝達する減速機160などを備える。
操舵トルクセンサ120及び減速機160は、ステアリングシャフト170を内包するステアリングコラム180内に配置される。
ステアリングシャフト170の先端にはピニオンギア171が設けられ、ピニオンギア171はラックギア172に噛み合う。そして、ピニオンギア171が回転することで、ラックギア172が車両200の進行方向左右に水平移動する。
更に、ラックギア172の両端にはそれぞれ車輪204の操舵機構202が設けられていて、ラックギア172が水平移動することで車輪204の向きが変わるよう構成されている。
操舵トルクセンサ120は、車両の運転者がステアリングホイール110を操作することでステアリングシャフト170に発生する操舵トルクを検出し、操舵トルクの検出信号STを制御ユニット150に出力する。
制御ユニット150は、マイクロコンピュータ(演算処理装置)、電動モータ130に電力を供給するインバータ、インバータの駆動回路などを備える。なお、制御ユニット150の構成は、後で詳細に説明する。
制御ユニット150には、モータ制御(操舵補助力の設定)に用いる情報信号として、操舵トルクセンサ120が出力する操舵トルク信号STの他、車速センサ190が出力する車速信号VSPなどが入力される。
そして、制御ユニット150は、操舵トルク信号ST、車速信号VSPなどの情報に基づき目標トルク(目標の操舵補助力)を演算し、目標トルクに基づくパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御によって電動モータ130への通電を制御し、以って、電動モータ130の発生トルク、つまり操舵補助力を制御する。
このように、制御ユニット150は、電動パワーステアリング装置100の電動モータ130を駆動制御する機能を有している。
図2は、制御ユニット150の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、電動モータ130は、スター結線される3相巻線U、V、Wからなる巻線群130Aを備えた3相同期電動機(3相ブラシレスモータ)である。
制御ユニット150は、電動モータ130に電力を供給するインバータ回路部150A、マイクロコンピュータ及びプリドライバを含む制御回路部(制御手段)150B、モータ電流を検出する電流センサ150C、電動モータ130の磁極位置を検出する角度センサ150D、インバータ回路部150Aに電源供給する電源供給回路部150Eなどを含んで構成され、電流センサ150C及び角度センサ150Dが出力する検出信号は、制御回路部150Bに入力される。
図3は、制御回路部150Bによる電動モータ130の駆動制御を概略的に示す機能ブロック図である。
図3において、トルク-電流変換部151は、操舵トルク信号ST、車速信号VSPなどの情報に基づき設定された目標トルクの信号を入力し、目標トルクを2軸の回転座標系(d−q座標系)のd軸目標電流及びq軸目標電流に変換して出力する。
また、第1座標変換部152は、電流センサ150Cで検出された各相電流値をそのときのモータ角度に基づいて2軸の回転座標系のd軸実電流Id及びq軸実電流Iqに変換する。
そして、d軸目標電流、q軸目標電流とd軸実電流Id、q軸実電流Iqとの差分(偏差、制御エラー)がPI制御部153に入力される。
PI制御部(比例・積分制御部)153は、目標電流と実電流との差分に基づき、2軸の回転座標系の指令電圧Vq,Vdを決定して、第2座標変換部154に出力する。
第2座標変換部154は、指令電圧Vq,Vdをそのときのモータ角度に基づいて3相指令電圧Vu,Vv,Vwに変換すると共に、変調波としての3相指令電圧Vu,Vv,Vwを三角波キャリア信号と比較することで、インバータ1A,1Bのスイッチング素子を駆動するためのスイッチングゲート波形(FETスイッチ指令)を生成し、インバータ回路部150Aを構成するスイッチング素子に出力する。つまり、第2座標変換部154は、PWM制御として、3相指令電圧Vu,Vv,Vwと三角波キャリア信号との比較によって、スイッチングゲート波形(FETスイッチ指令)のデューティ比を設定する。
なお、本実施形態では、一態様としてキャリア信号を三角波とするが、一定傾斜で上昇変化した後ステップ的にレベルが低下する変化を繰り返す、所謂鋸波のキャリア信号を用いることができる。
次に、制御ユニット150(制御回路部150B)によるPWM制御におけるキャリア信号(三角波キャリア)の周波数設定を説明する。
本実施形態において、制御ユニット150(制御回路部150B)は、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比を更新すると共にキャリア信号の周波数を切り替える制御手段としての機能を有し、図4は、係るキャリア周波数の切り替え処理の一態様を示すタイムチャートである。
図4のタイムチャートに示すPWM制御においては、キャリア信号の3周期からなる期間(そのときのキャリア周波数の3周期分の時間間隔)を制御周期CPとし、係る制御周期CP毎にデューティ比を更新すると共にキャリア信号の周波数fを3種類f1、f2、f3(f1<f2<f3)に切り替える例である。
ここで、キャリア周波数f1、f2、f3それぞれの周期をT1、T2、T3とすると、f1=1/T1、f2=1/T2、f3=1/T3(T1>T2>T3)であり、キャリア周波数f1を選択するときの制御周期CP1はCP1=T1×3、キャリア周波数f2を選択するときの制御周期CP2はCP2=T2×3、キャリア周波数f2を選択するときの制御周期CP3はCP3=T3×3となる(CP1>CP2>CP3)。
制御ユニット150は、キャリア信号の周波数f(Hz)をf1→f2→f3→f1→・・・の順で切り替え、制御周期CP(sec)を、T1×3→T2×3→T3×3→T1×3→・・・の順で変化させる。
つまり、制御ユニット150(制御回路部150B)は、時刻t0にてキャリア周波数fをf1に設定しデューティ比を決定すると、その後、周波数fがf1であるキャリア信号の3周期分の期間(CP1=T1×3)が経過するまでは、周波数fをf1に保持し、かつ、デューティ比を時刻t0での値に維持する。
そして、制御ユニット150は、時刻t0から制御周期CP1(CP1=T1×3)が経過した時刻t1にて、キャリア周波数fをf1からf2に切り替えると共にデューティ比の更新を行い、その後、周波数fがf2であるキャリア信号の3周期分の期間(CP2=T2×3)が経過するまでは、周波数fをf2に保持し、かつ、デューティ比を時刻t1での値に維持する。
制御ユニット150は、時刻t1から制御周期CP2(CP2=T2×3)が経過した時刻t2にて、キャリア周波数fをf2からf3に切り替えると共にデューティ比の更新を行い、その後、周波数fがf3であるキャリア信号の3周期分の期間(CP3=T3×3)が経過するまでは、周波数fをf3に保持し、かつ、デューティ比を時刻t2での値に維持する。
そして、制御ユニット150は、時刻t2から制御周期CP3(CP3=T3×3)が経過した時刻t3にて、キャリア周波数fをf3からf1に戻すと共にデューティ比の更新を行い、以後キャリア信号の3周期分の制御周期CPが経過する毎に、キャリア周波数fをf1→f2→f3→f1→f2→・・・の順で切り替える処理を繰り返し、また、制御周期毎にデューティ比の更新演算を行う。
このように、デューティ比の更新周期である制御周期CPは、キャリア周波数fが一定に保持される期間であって、そのときのキャリア周期の所定数分の長さを有する期間であり、制御周期CP毎にキャリア周波数fが切り替えられることで、制御周期CPの長さはキャリア周波数fの切り替えに応じて周期的に変化し、前回と今回とで異なる時間になる。
図4に示したPWM制御によると、制御ユニット150は、キャリア周波数f(スイッチング周波数)を高速で切り替えるので、特定周波数の電波(ノイズ)の発信強度を低減し、狭帯域ノイズを低減することができる。
また、図4に示したPWM制御によると、制御ユニット150は、制御周期CP(デューティ比を更新する周期)毎にキャリア周波数fを切り替え、制御周期内ではキャリア周波数fの切り替えを実施しないので、割り込み処理を抑制して演算負荷を低減することができる。
このため、制御ユニット150(制御回路部150B)を構成するマイクロコンピュータなど演算処理部品として、演算処理能力が比較的低く安価な部品を採用して製品コストを低減し、及び/又は、演算負荷の低減によって演算処理部品での発熱量が抑制されるので、演算処理部品の放熱構造の簡略化によって製品コストを低減することができる。
なお、図4に示したPWM制御の一態様では、制御ユニット150は、キャリア周波数fを段階的に高くする昇順パターン(f1→f2→f3)を繰り返すが、図5に示すように、キャリア周波数fを段階的に低くする降順パターン(f3→f2→f1)を繰り返すことができる。
図5に示す切り替えパターンを採用する場合、制御ユニット150(制御回路部150B)は、時刻t10にてキャリア周波数fをf3に設定しデューティ比を決定すると、その後、周波数fがf3であるキャリア信号の3周期分の期間(CP3=T3×3)が経過するまでは、周波数fをf3に保持し、かつ、デューティ比を時刻t10での値に維持する。
そして、制御ユニット150は、時刻t10から制御周期CP3(CP3=T3×3)が経過した時刻t11にて、キャリア周波数fをf3からf2に切り替えると共にデューティ比の更新を行い、その後、周波数fがf2であるキャリア信号の3周期分の期間(CP2=T2×3)が経過するまでは、周波数fをf2に保持し、かつ、デューティ比を時刻t11での値に維持する。
制御ユニット150は、時刻t11から制御周期CP2(CP2=T2×3)が経過した時刻t12にて、キャリア周波数fをf2からf1(f1<f2<f3)に切り替えると共にデューティ比の更新を行い、その後、周波数fがf1であるキャリア信号の3周期分の期間(CP1=T1×3)が経過するまでは、周波数fをf1に保持し、かつ、デューティ比を時刻t12での値に維持する。
そして、制御ユニット150は、時刻t12から制御周期CP1(CP1=T1×3)が経過した時刻t13にて、キャリア周波数fをf1からf3に戻すと共にデューティ比の更新を行い、以後キャリア信号の3周期分の制御周期CPが経過する毎に、キャリア周波数fをf3→f2→f1→f3→f2→・・・の順で切り替える処理を繰り返し、また、制御周期毎にデューティ比の更新演算を行う。
また、制御ユニット150は、中間周波数f2を最初又は最後の順番に設定したパターン、つまり、f2→f1→f3、f2→f3→f1、f1→f3→f2、f3→f1→f2のいずれかのパターンを繰り返すことができ、キャリア周波数fの切り替えパターンは、昇順パターン又は降順パターンに限定されない。
更に、制御ユニット150は、昇順パターン、降順パターン、中間周波数f2を最初又は最後の順番に設定したパターンのうちの複数を採用してキャリア周波数fを切り替えることができる。
例えば、制御ユニット150は、昇順パターン及び降順パターンを採用し、キャリア周波数fをf1→f2→f3→f2→f1→・・・の順で切り替える処理を繰り返すことができる。
また、制御ユニット150(制御回路部150B)は、キャリア周波数fを2種類又は4種類以上に切り替えることができる。制御ユニット150(制御回路部150B)は、キャリア周波数fを4種類以上に切り替える場合、任意の切り替え順で周波数切り替えを行え、また、一定の切り替えパターンを繰り返す処理と、切り替えパターンを複数種に変更する処理とのいずれかを採用することができる。
また、デューティ比の更新周期(制御周期)はキャリア1周期の3倍の期間に限定されず、制御ユニット150は、キャリア1周期のn倍(nは2以上の整数)の期間を制御周期とすることができる。
また、図2に示した電動モータ(ブラシレスモータ)130は、巻線群130Aと当該巻線群130Aに電力を供給するインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を1系統だけ備えるが、巻線群と当該巻線群に電力を供給するインバータ回路部からなる系統を複数備えた電動モータ130において、各系統で、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎にデューティ比を更新すると共にキャリア信号の周波数を切り替える構成とすることができる。
図6は、巻線群とインバータ回路部との組み合わせからなる系統を複数備えた電動モータ130の一態様を示す図である。
図6の電動モータ130は、第1巻線群130A−1と当該第1巻線群130A−1に電力を供給するインバータ回路部150A−1との組み合わせからなる第1系統と、第2巻線群130A−2と当該第2巻線群130A−2に電力を供給するインバータ回路部150A−2との組み合わせからなる第2系統とを備え、更に、第1、第2系統は、それぞれに、制御回路部150B−1,150B−2、電源供給回路部150E−1,150E−2、電流センサ150C−1,150C−2を備えている。
図6に示した巻線群130Aとインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を2系統有する電動モータ130において、各系統の制御回路部150B−1,150B−2は、例えば、図7のタイムチャートに示すようにして、デューティ比、制御周期及びキャリア周波数を設定することができる。
図7のタイムチャートにおいて、図7(A)は第1系統でのデューティ比、制御周期及びキャリア周波数の変化を例示し、図7(B)は第2系統でのデューティ比、制御周期及びキャリア周波数の変化を例示し、両系統は共に、キャリア信号の3周期分の期間を制御周期CPとし、制御周期CP毎にキャリア周波数fを切り替えると共にデューティ比を更新するよう構成され、キャリア周波数fは3種類f1、f2、f3(f1<f2<f3)に切り替えられる。
図7(A)に示す第1系統でのキャリア周波数の切り替えパターンでは、図4の切り替えパターンと同様に、制御周期CP毎にキャリア周波数fがf1→f2→f3の順(昇順)で切り替えられる。一方、図7(B)に示す第2系統でのキャリア周波数の切り替えパターンは、制御周期CP毎にキャリア周波数fがf2→f3→f1の順で切り替えられる。つまり、図7に示すPWM制御の一態様では、各系統の制御回路部150Bは、第1系統のキャリア周波数と第2系統のキャリア周波数とを相互に異なるパターンで切り替える。
更に、図7に示した2系統でのキャリア周波数の切り替え処理では、各系統のキャリア周波数が同一周波数になる期間がなく、2系統は相互にキャリア周波数が異なる状態でPWM制御される。これにより、第1系統のキャリア周波数と第2系統のキャリア周波数を同じパターンで切り替えた場合と比べ、系統間の相互干渉によるノイズ増加を抑制することができるため、巻線群130Aとインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を2系統有する電動モータ130のPWM制御において、狭帯域ノイズを効果的に低減することができる。
なお、巻線群130Aとインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を2系統有する電動モータ130において、各系統のキャリア周波数の切り替えは、巻線群130Aとインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を1系統だけ備える電動モータ130と同様に行わせることができる。つまり、キャリア周波数の切り替え順は、降順又は昇順に限定されず任意に設定することができ、キャリア周波数の種類も3種類に限定されるものではない。
また、巻線群130Aとインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を3系統以上備える電動モータ130においても、各系統のキャリア周波数を相互に異なるパターンで切り替え、更に、各系統が相互に異なるキャリア周波数でPWM制御されるよう構成することができる。
また、巻線群130Aとインバータ回路部150Aとの組み合わせからなる系統を2系統有する電動モータ130において、図8に示すようなキャリア周波数の設定によっても、各系統のキャリア周波数を異ならせることができる。
図8に示す例では、第1系統及び第2系統の双方で、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎にデューティ比を更新するPWM制御が実施されるが、図8(A)に示す第1系統のキャリア周波数fはf4に固定で、図8(B)に示す第2系統のキャリア周波数fはf5(f4<f5)に固定である。
ここで、キャリア周波数f4でのキャリア1周期をT4、キャリア周波数f5でのキャリア1周期をT5(T4>T5)とすると、第1系統の制御周期CP4はCP4=T4×3で、第2系統の制御周期CP5はCP5=T5×3(CP5<CP4)となる。
係る構成では、2つの系統を同じキャリア周波数fでPWM制御する場合に比べて系統間の相互干渉によるノイズ増加を抑制することができるため、狭帯域ノイズを低減できる。なお、第1系統のキャリア周波数と第2系統のキャリア周波数を同じパターンで切り替えても、2つの系統を同じ周波数fでPWM制御する場合に比べて狭帯域ノイズを低減できる。
以上、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば種々の変形態様を採り得ることは自明である。
上記実施形態の電動モータ130は、電動パワーステアリング装置100において操舵補助力(アシストトルク)を発生させるブラシレスモータであるが、電動パワーステアリング装置100を構成するモータに限定されず、車両の油圧式自動変速機において作動油を供給するオイルポンプを駆動するブラシレスモータや、車両の内燃機関の冷却装置において冷却水を循環させるウォータポンプを駆動するブラシレスモータなどの車両用ブラシレスモータに本願発明に係るPWM制御(制御周期及びキャリア周波数の設定処理)を適用することができる。
ここで、上述した実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
車両用モータ駆動装置は、その一態様において、PWM制御により車両用ブラシレスモータを駆動する車両用モータ駆動装置であって、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比を更新すると共に前記キャリア信号の周波数を切り替える制御手段を備える。
前記車両用モータ駆動装置の好ましい態様において、前記制御手段は、前記キャリア信号の周波数を3種類以上に切り替える変更パターンを繰り返す。
別の好ましい態様では、前記車両用ブラシレスモータは、巻線群と前記巻線群に電力を供給するインバータとの組み合わせからなる系統を複数有し、前記制御手段は、各系統における前記キャリア信号の周波数を相互に異なるパターンで変更する。
さらに別の好ましい態様では、前記車両用ブラシレスモータは、巻線群と前記巻線群に電力を供給するインバータとの組み合わせからなる系統を複数有し、前記制御手段は、相互に前記キャリア信号の周波数が異なる状態で各系統をPWM制御する。
さらに別の好ましい態様では、前記車両用ブラシレスモータは、巻線群と前記巻線群に電力を供給するインバータとの組み合わせからなる系統を2系統有し、前記制御手段は、一方の系統の前記キャリア信号の周波数を昇順で複数に切り替えるパターンを繰り返し実行し、他方の系統の前記キャリア信号の周波数を降順で複数に切り替えるパターンを繰り返し実行する。
また、車両用モータ駆動装置は、その一態様において、巻線群と前記巻線群に電力を供給するインバータとの組み合わせからなる系統を複数有する車両用ブラシレスモータをPWM制御により駆動する車両用モータ駆動装置であって、各系統を相互に異なるキャリア周波数で制御する制御手段を備える。
また、車両用電動パワーステアリング装置は、その一態様において、PWM制御により車両用ブラシレスモータを駆動する車両用モータ駆動装置であって、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比を更新すると共に前記キャリア信号の周波数を切り替える制御手段を備えた車両用モータ駆動装置を含んで構成される。
また、車両用モータの駆動方法は、その一態様において、PWM制御により車両用ブラシレスモータを駆動する車両用モータの駆動方法であって、キャリア信号の複数周期からなる制御周期を設定し、前記制御周期毎にデューティ比を更新すると共に前記キャリア信号の周波数を切り替える。
100…電動パワーステアリング装置、130…電動モータ、130A…巻線群、150…制御ユニット、150A…インバータ回路部、150B…制御回路部(制御手段)、150C…電流センサ、150D…角度センサ、150E…電源供給回路部、151…トルク-電流変換部、152…第1座標変換部、153…PI制御部、154…第2座標変換部154

Claims (3)

  1. 第1巻線群と前記第1巻線群に電力を供給する第1インバータとの組み合わせからなる第1系統と、第2巻線群と前記第2巻線群に電力を供給する第2インバータとの組み合わせからなる第2系統とを有する車両用ブラシレスモータをPWM制御により駆動する車両用モータ駆動装置であって、
    前記第1系統及び前記第2系統において、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比の更新及び前記キャリア信号の周波数の切り替えを実施するとともに、
    前記キャリア信号の周波数の切り替えを、前記第1系統の前記キャリア信号の周波数と前記第2系統の前記キャリア信号の周波数とが異なるように実施する制御部を備えた、
    車両用モータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両用モータ駆動装置を備えた、車両用電動パワーステアリング装置。
  3. 第1巻線群と前記第1巻線群に電力を供給する第1インバータとの組み合わせからなる第1系統と、第2巻線群と前記第2巻線群に電力を供給する第2インバータとの組み合わせからなる第2系統とを有する車両用ブラシレスモータをPWM制御により駆動する車両用モータの駆動方法であって、
    前記第1系統及び前記第2系統において、キャリア信号の複数周期からなる制御周期毎に、デューティ比の更新及び前記キャリア信号の周波数の切り替えを実施し、
    前記キャリア信号の周波数の切り替えを、前記第1系統の前記キャリア信号の周波数と前記第2系統の前記キャリア信号の周波数とが異なるように実施する、
    車両用モータの駆動方法。
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