JP6607297B2 - 同軸ケーブル及び医療用ケーブル - Google Patents
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Description
[2]断面が円形であるモノフィラメント(ただし発泡体を除く)からなる絶縁糸を複数本、撚線からなる中心導体の直上に前記中心導体の撚り方向と逆方向に巻き付け、前記絶縁糸の上に、前記絶縁糸との間に空隙を有するように被覆層が設けられており、前記被覆層の外周に外部導体及びジャケットが設けられている同軸ケーブルを複数本有する同軸ケーブルユニットと、前記同軸ケーブルユニットの外周に有するシースと、を備えている医療用ケーブルにおいて、前記被覆層は、当該被覆層が内側に落ち込んで前記絶縁糸との間の空隙を潰さない硬さを有し、前記外部導体は、錫めっき銅線、錫めっき銅合金線、銀めっき銅線又は銀めっき銅合金線を多数本所定ピッチでらせん状に巻き付けて形成されている医療用ケーブル。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る同軸ケーブルの構造を示す横断面図である。
図1に示される本発明の第1の実施の形態に係る同軸ケーブル10は、絶縁性の糸2aを複数本撚り合わせた絶縁性撚線2を複数本、中心導体1の外周に巻き付けた構成を有する。
<空隙率の測定方法>
中心導体と絶縁性撚線と被覆層からなるケーブル半製品を、例えばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂中に配置して固め、その後、横断面を砥粒などで研磨する。研磨された横断面の画像より、中心導体、絶縁性撚線、及び被覆層の面積を計測する。この合計面積と被覆層外径(ケーブル半製品の外径)を直径とする円の面積との差が空隙の面積である。被覆層外径を直径とする円の面積に対し、空隙の面積が占める割合を計算することで空隙率が求められる。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る同軸ケーブルの構造を示す横断面図である。
図2に示される本発明の第2の実施の形態に係る同軸ケーブル20は、絶縁糸22を複数本、中心導体1の外周に巻き付けた構成を有する。第2の実施の形態に係る同軸ケーブル20は、絶縁性撚線2に替えて、絶縁糸22を中心導体1の外周に巻き付ける点においてのみ、第1の実施の形態に係る同軸ケーブル10と相違している。したがって、共通部分の説明は省略する。
図5に示される本発明の第2の実施の形態の変形例に係る同軸ケーブル40は、断面四角形の絶縁糸22に替えて、断面円形の絶縁糸42を用いている点においてのみ、第2の実施の形態に係る同軸ケーブル20と相違している。
本発明の実施の形態に係る医療用ケーブルは、上記本発明の実施の形態に係る同軸ケーブルを1本以上備えたケーブルコアを有する。
上記本発明の実施の形態に係る同軸ケーブル(例えば第1の実施形態に係る同軸ケーブル10)を複数本束ねて(束ねて撚り合せても良い)、同軸ケーブルユニット101とし、その同軸ケーブルユニット101複数本(図6では7本)をPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等からなるバインドテープ102で束ねてケーブルコアとし、その周囲に銀めっき銅線などの金属線を複数本巻き付け、又は編組してなるシールド層103を設け、そのシールド層103の周囲にPFAやPVC(ポリ塩化ビニル)などからなるシース104を設けることでプローブケーブル100が得られる。同軸ケーブルユニット101は、束ねた複数本の同軸ケーブルの外周に被覆層を有していることが好ましい。
本発明の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)中心導体との間や被覆層との間に空隙を設けることができるため、発泡絶縁層を備えることなく、当該発泡絶縁層と同様の機能を発揮できる新規な絶縁層を備えた同軸ケーブル及び当該同軸ケーブルを用いた医療用ケーブルを提供できる。
(2)ケーブル長手方向及び周方向に空隙がバラツキ無く設けられた同軸ケーブル及び当該同軸ケーブルを用いた医療用ケーブルを提供できる。
表1に示す構成材料を用いて同軸ケーブルを製造した。すなわち、素線径0.013mmの銀メッキ銅合金素線7本を撚り合せて内部導体とし、該内部導体の外周に絶縁糸としてPFAからなる横断面が円形のモノフィラメント(40μm径)を6本、巻付けピッチ1.2mmで巻き付け、該絶縁糸の外周に被覆層として厚さ0.005mmのホットメルト接着層付PETテープを巻き付け、該被覆層の外周に外部導体として素線径0.017mmの銀メッキ銅合金素線を26本螺旋状に巻き付け、該外部導体の外周にホットメルト接着層付PETテープとPETテープを順次巻き付け、外径0.193mmの同軸ケーブルを製造した。
実施例2では、絶縁糸として55μmの径の円形モノフィラメントを5本使用した点とそれに伴い外部導体の素線本数を変更した点以外は実施例1と同様にして外径0.213mmの同軸ケーブルを製造した。また、実施例3では、絶縁糸として横断面が長径50μm、短径40μmの楕円形のモノフィラメントを5本使用した点とそれに伴い外部導体の素線本数を変更した点以外は実施例1と同様にして外径0.223mmの同軸ケーブルを製造した。
3:被覆層、4:外部導体、5:ジャケット
10,20,30,40:同軸ケーブル
22,32,42:絶縁糸
100:プローブケーブル、101:同軸ケーブルユニット
102:バインドテープ、103:シールド層、104:シース
Claims (2)
- 断面が円形であるモノフィラメント(ただし発泡体を除く)からなる絶縁糸を複数本、撚線からなる中心導体の直上に前記中心導体の撚り方向と逆方向に巻き付け、前記絶縁糸の上に、前記絶縁糸との間に空隙を有するように被覆層が設けられており、前記被覆層の外周に外部導体及びジャケットが設けられており、
前記被覆層は、当該被覆層が内側に落ち込んで前記絶縁糸との間の空隙を潰さない硬さを有し、
前記外部導体は、錫めっき銅線、錫めっき銅合金線、銀めっき銅線又は銀めっき銅合金線を多数本所定ピッチでらせん状に巻き付けて形成されており、
ケーブル横断面において、前記中心導体、前記絶縁糸、及び前記被覆層の合計面積と前記被覆層外径を直径とする円の面積との差により求められる空隙の面積の前記円の面積に占める割合である空隙率が30〜55%であり、
ケーブル外径が0.213mm以下である、
同軸ケーブル。 - 断面が円形であるモノフィラメント(ただし発泡体を除く)からなる絶縁糸を複数本、撚線からなる中心導体の直上に前記中心導体の撚り方向と逆方向に巻き付け、前記絶縁糸の上に、前記絶縁糸との間に空隙を有するように被覆層が設けられており、前記被覆層の外周に外部導体及びジャケットが設けられている同軸ケーブルを複数本有する同軸ケーブルユニットと、
前記同軸ケーブルユニットの外周に有するシースと、
を備えている医療用ケーブルにおいて、
前記被覆層は、当該被覆層が内側に落ち込んで前記絶縁糸との間の空隙を潰さない硬さを有し、
前記外部導体は、錫めっき銅線、錫めっき銅合金線、銀めっき銅線又は銀めっき銅合金線を多数本所定ピッチでらせん状に巻き付けて形成されており、
ケーブル横断面において、前記中心導体、前記絶縁糸、及び前記被覆層の合計面積と前記被覆層外径を直径とする円の面積との差により求められる空隙の面積の前記円の面積に占める割合である空隙率が30〜55%であり、
ケーブル外径が0.213mm以下である、
医療用ケーブル。
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