以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<写真シール作成装置の外観構成>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集済み画像を提供するゲーム機である。画像の提供は、シール紙に印刷した形で行われることもあるし、サーバに送信した画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にする形で行われることもある。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設などの施設や店舗に設置される。利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。利用者は1人であることもあるが、主に、1組あたり2人や3人等の複数人である。
写真シール作成装置1で遊ぶ利用者は、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像を、手書きの文字やスタンプ画像を合成して編集することにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、撮影画像や編集済み画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、事前接客部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前接客部20は、撮影部21の両側面に設置されており、それぞれの前方の空間が、事前接客処理を行う事前接客空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理を行う撮影空間となる。
事前接客部20は、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする事前接客処理を行う装置である。事前接客部20には、利用者による代金を受け取る硬貨投入口、各種の操作に用いられるタブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。事前接客部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前接客空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体とした撮影処理を行う装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル41Aにより構成され、左側面が側面パネル41B(図3)により構成され、さらに、正面が正面パネル42により構成される。なお、側面パネル41A,41Bそれぞれには、上述した事前接客部20が設置される。
背景部22は、正面を向いて撮影を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図3)から構成される。
撮影部21の右側面を構成する側面パネル41Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aは、上部が板状の部材である連結部23Aによって連結され、下部が、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。撮影部21の左側面を構成する側面パネル41Bと背景部22の側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられ、上部において連結部23B(図示せず)によって連結され、下部において連結部23B’(図示せず)によって連結される。
撮影部21の側面パネル41A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、撮影部21の側面パネル41B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、撮影によって得られる撮影画像において利用者の背景に写る所定の色の背景カーテンが収納される。背景カーテンユニット25は、撮影と連動して、適宜、撮影空間内に、例えば緑色のクロマキー用のカーテンを下ろす。
なお、クロマキー用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるようにしてもよい。クロマキー用のカーテンを背景として撮影が行われる場合には、合成用の背景画像を複数種類用意し、撮影処理や編集処理においてクロマキー処理を行うことで、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにする。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれた天井が形成され、その天井の一部として天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像の編集処理を行う装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。
図1および図2において見える編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集を行うことができるように、編集ユニット12の正面側と背面側には編集に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集ユニット12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の左側にも、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせることによって構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端にレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が撮影画像の編集を行う編集空間となる。
また、後述するが、編集ユニット12の右側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の右側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、事前接客部20の前方の空間である事前接客空間A0−1または事前接客空間A0−2において硬貨投入口に代金を投入した利用者は、タブレット内蔵モニタに表示される画面に従って各種の設定を、タッチペンを用いて行う。事前接客空間A0−1,A0−2においては、例えば、撮影空間で行われる撮影に関する条件の選択などが事前接客作業として行われる。
事前接客作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影を行う。出入り口G1は側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の開口であり、出入り口G2は側面パネル41Bと側面パネル52Bの間の開口である。
なお、事前接客空間A0−1と事前接客空間A0−2のそれぞれにおいて、2組の利用者が同時に事前接客作業を行うことが可能であるが、先に事前接客作業を終えた利用者が、撮影空間A1へと案内される。このとき、事前接客部20は、事前接客作業を終えていない利用者に対して、撮影処理に関するガイダンスを行うなどして、先に撮影空間A1に入った利用者が撮影を終えるまで待機させるようにする。
撮影を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は撮影画像の編集を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集を行うことができる。
編集が終了した後、撮影画像や編集画像の印刷が開始される。画像の印刷が終了すると、編集空間A2−1での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前接客部の構成>
図4は、側面パネル41A(または側面パネル41B)に設置される事前接客部20の正面側の構成例を示す図である。
事前接客部20の上方にはタブレット内蔵モニタ71が設けられる。タブレット内蔵モニタ71を挟んで左側にタッチペン72Aが設けられ、右側にタッチペン72Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ71は、タッチペン72Aまたは72Bを用いて操作入力が可能なタブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ71には、コース選択や背景選択などの事前接客処理に用いられる画面が表示される。2人の利用者が同時に事前接客作業を行う場合、タッチペン72Aはタブレット内蔵モニタ71に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン72Bはタブレット内蔵モニタ71に向かって右側にいる利用者により用いられる。
タブレット内蔵モニタ71の下には、事前接客処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカ73が設けられ、スピーカ73の下には、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口74が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42が、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル42の中央には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
カメラ91の上に設けられた正面ストロボ93は、乳白アクリル板よりなる横長楕円形の発光面1つと縦長楕円形の発光面2つを有する。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラユニット81の下に設けられたタッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボ82が設置される。上ストロボ82は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、上方から利用者を照射する。
ベース部43の中央には利用者の下半身および足元を照射する足元ストロボ83が設けられる。
ベース部43の上面には、足元ストロボ83の上面を挟んでスペース84A,84Bが左右に形成される。スペース84A,84Bは、撮影を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ103が取り付けられる。
<編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば撮影画像の編集に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図8は、編集ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の右側面下方にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられており、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<写真シール作成装置の内部構成>
図9は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図9において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してあり、重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、事前接客部208A,208B、撮影部209、編集部210A,210B、および印刷部211の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報等を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば撮影画像や編集済み画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末に表示されたり、ダウンロードされたりする。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
事前接客部208Aは、事前接客空間A0−1にいる利用者を対象とした事前接客処理を行う。事前接客部208Aは、タブレット内蔵モニタ71、タッチペン72A,72B、スピーカ73、および硬貨処理部221から構成される。事前接客部208Bは、事前接客部208Aと同一の構成を有しており、事前接客空間A0−2にいる利用者を対象とした事前接客処理を行う。なお、以下、事前接客部208A,208Bを特に区別しない場合には、単に、事前接客部208という。
タブレット内蔵モニタ71は、制御部201による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の選択処理が行われる。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口74に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
撮影部209は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部209は、背景制御部231、照明装置232、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ233から構成される。
背景制御部231は、制御部201から供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25による背景カーテンの上げ下ろしを制御する。
照明装置232は、撮影空間A1内の各ストロボであり、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21の正面ストロボ93、上ストロボ82、足元ストロボ83、背景部22の背面中央ストロボ101、背面右ストロボ102、および背面左ストロボ103が設けられる。
カメラ91は、制御部201によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像(画像データ)を制御部201に出力する。
編集部210Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を行う。編集部210Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ241から構成される。編集部210Bは、編集部210Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を行う。なお、以下、編集部210A,210Bを特に区別しない場合には、単に、編集部210という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
印刷部211は、印刷待ち空間A3にいる利用者に印刷済みのシール紙を提供する印刷処理を行う。印刷部211は、プリンタ251を含むように構成される。プリンタ251にはシール紙ユニット252が装着される。
プリンタ251は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、撮影画像や編集済み画像をシール紙ユニット252に収納されているシール紙261に印刷し、シール紙排出口161に排出する。
<制御部の構成>
図10は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図10に示す機能ブロックのうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201においては、事前接客処理部301、撮影処理部302、編集処理部303、および印刷処理部304が実現される。
事前接客処理部301は、事前接客部208の各部を制御し、事前接客処理を行う。撮影処理部302は、撮影部209の各部を制御し、撮影処理を行う。編集処理部303は、編集部210の各部を制御し、編集処理を行う。印刷処理部304は、印刷部211のプリンタ251を制御し、印刷処理を行う。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前接客処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される起動信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、ステップS2において、事前接客処理部301は、事前接客空間A0−1と事前接客空間A0−2のうち、硬貨の投入がなされた方の事前接客空間に対応する事前接客部208を制御し、撮影条件の選択、さらには、撮影空間において流れるBGMの選択などを利用者に行わせることで、各種の設定を行う事前接客処理を行う。
なお、撮影条件には、撮影空間で行われる撮影によって得られる撮影画像において被写体の背景となる背景画像やその背景画像を分類するカテゴリ、撮影画像に対して施される画像処理や撮影時の照明制御等によって決まる被写体の写りなどがある。
ステップS3において、事前接客処理部301は、事前接客作業を行っている利用者が、撮影空間A1へ移動可能であるか否かを判定する。具体的には、事前接客処理部301は、前の組の利用者の撮影作業の進行状況に基づいて、撮影空間A1が使用中であるか否かを判定し、撮影空間A1が使用中で、事前接客作業を行っている利用者の撮影空間A1への移動が不可能であると判定した場合、処理はステップS2に戻り、例えば撮影処理に関するガイダンス等を行うことで、事前接客処理を継続して行う。
そして、ステップS3において、撮影空間A1が使用中でなく、撮影空間A1へ移動可能であると判定された場合、処理はステップS4に進み、事前接客処理部301は、事前接客空間A0−1または事前接客空間A0−2にいる利用者に対して、撮影空間A1への移動を案内する。撮影空間A1への移動の案内は、事前接客部208のタブレット内蔵モニタ71に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ73から出力させることによって行われる。
ステップS5において、撮影処理部302は、撮影部209を制御し、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を取得する撮影処理を行う。
撮影処理においては、例えば7回の撮影が行われ、撮影結果として7枚の撮影画像が得られる。もちろん、撮影が行われる回数は7回に限られない。
ステップS6において、撮影処理部302は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部209のタッチパネルモニタ92に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ233から出力させることによって行われる。
ステップS7において、編集処理部303は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部210を制御し、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に落書き編集を行わせ、落書き編集が施された編集済み画像を生成する編集処理を行う。編集処理においては、シール紙に印刷される編集済み画像や撮影画像の配置や、シール紙において編集済み画像や撮影画像が配置される領域以外の領域のデザイン(色や図柄を含む)を表すシールレイアウトも、利用者の選択によって決定される。
なお、編集済み画像や撮影画像は、外部のサーバを介して、利用者の所有する携帯電話機等の携帯端末に送信される。そこで、編集処理においては、携帯端末が、サーバにアクセスするのに必要なURLが記載されたメールを受信するために必要な、携帯端末のメールアドレスを、利用者に入力させるようにする。
これにより、サーバは、利用者により入力されたメールアドレス宛てに、携帯端末がサーバにアクセスするのに必要なURLが記載されたメールを送信する。そして、そのURLに基づいて、利用者が所有する携帯端末が、インターネットなどのネットワークを介して、サーバにアクセスすることで、サーバに送信された編集済み画像や撮影画像が携帯端末に提供される。
ステップS8において、印刷処理部304は、撮影処理により得られた撮影画像、または編集処理により得られた編集済み画像を、印刷画像としてプリンタ251に出力してシール紙に印刷する印刷処理を行う(開始する)。
印刷が終了すると、ステップS9において、プリンタ251は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。このとき、編集処理部303は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して、印刷が終了した旨をタブレット内蔵モニタ131に表示させることで、印刷待ち空間A3への移動を案内する。印刷待ち空間A3への移動の案内は、音声をスピーカ241から出力させることによって行われるようにしてもよい。
なお、編集処理を終えてからシール紙の印刷が終了するまでの時間、利用者に、所定のゲームを行わせるようにしてもよい。例えば、一見同一に見え、互いに相違する点を数か所含む2枚の画像をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、所定時間内に、その相違する点を利用者に発見させる、いわゆる間違い探しを行わせるようにする。
これにより、利用者は、編集処理を終えてからシール紙の印刷が終了するまでの時間を退屈することなく過ごすことができる。
<事前接客処理の流れ>
次に、図12のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS2の事前接客処理の流れを説明する。
事前接客処理が開始されると、事前接客処理部301は、タブレット内蔵モニタ71やスピーカ73等を制御して、写真シール作成ゲームの流れを案内する画像や音声を出力することにより、利用者に対して写真シール作成ゲームのガイダンスを行う。
そして、ステップS31において、事前接客処理部301が、背景コース選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させ、タッチペン72A,72Bを用いた利用者からの指示を受け付けることで、利用者に、背景コースを選択させる。事前接客処理部301は、利用者からの指示の受け付け結果に基づいて、撮影条件の1つとして、複数の背景コースのうちのいずれか1つを選択する。背景コース選択画面は、撮影画像に合成される背景画像のタイプを決定する背景コースの選択に用いられる画面である。背景コースには、例えば、背景画像のタイプとして、背景画像が合成された撮影画像が、楽しく愉快な雰囲気の仕上がりとなる背景画像が提供される「エンジョイショット」コースと、背景画像が合成された撮影画像が、落ち着いたやや大人っぽい雰囲気の仕上がりとなる背景画像が提供される「キレイショット」コースとがある。
ステップS32において、事前接客処理部301が、写りコース選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させ、タッチペン72A,72Bを用いた利用者からの指示を受け付けることで、利用者に、写りコースを選択させる。事前接客処理部301は、利用者からの指示の受け付け結果に基づいて、撮影条件の1つとして、複数の写りコースのうちのいずれかを選択する。写りコース選択画面は、撮影画像における被写体の写りを決定する写りコースの選択に用いられる画面である。
ステップS33において、事前接客処理部301が、名前入力画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させ、タッチペン72A,72Bを用いた利用者からの指示を受け付けることで、利用者それぞれの名前を入力させる。名前入力画面は、利用者による名前の入力に用いられる画面である。
ステップS34において、事前接客処理部301が、セット背景選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させ、タッチペン72A,72Bを用いた利用者からの指示を受け付けることで、利用者に、セット背景を選択させる。事前接客処理部301は、利用者からの指示の受け付け結果に基づいて、撮影条件の1つとして、複数のセット背景のうちのいずれか1つを選択する。
なお、セット背景は、所定のテーマで統一された複数の背景画像を1組のセットとして構成され、ここでは、ステップS31において選択された背景コースに応じたタイプの背景画像から構成されるセット背景がセット背景選択画面に表示される。
図13は、セット背景の選択の際に表示されるセット背景選択画面の例を示す図である。
セット背景選択画面には、セット背景が、「おすすめ」、「カラー」、「デザイン」、「イベント」といったカテゴリ毎のボタン421乃至424によって切り替えて表示されるようになされており、図13の例では、「おすすめ」ボタン421が選択されている。「おすすめ」ボタン421が選択されているセット背景選択画面には、6つのセット背景431乃至436がそれぞれのテーマ毎に表示されている。
なお、図示はしないが、例えば「イベント」ボタン424が選択された場合のセット背景選択画面には、季節に応じたイベントや、誕生日などの記念日をテーマとしたセット背景が表示されるようになる。
図13のセット背景選択画面に表示されているセット背景は、ステップS31において背景コースとして「エンジョイショット」コースが選択された場合のセット背景とされる。「エンジョイショット」コースが選択された場合のセット背景を構成する背景画像には、撮影画像における被写体の背景に合成される画像に加え、被写体の前景に合成されるスタンプ画像やフレーム画像といった前景画像を含む背景画像が1,2枚程度用意されている。例えば、撮影処理において7回行われる撮影のうちの1回目から6回目の撮影に対応する6枚の背景画像のうち、2回目と6回目の撮影に対応する2枚の背景画像に前景画像が含まれるものとするが、6枚全ての背景画像に前景画像が含まれるようにしてもよい。
図12のフローチャートに戻り、ステップS35において、事前接客処理部301が、コラージュ撮影コース選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させ、タッチペン72A,72Bを用いた利用者からの指示を受け付けることで、利用者に、コラージュ撮影の撮影コースを選択させる。事前接客処理部301は、利用者からの指示の受け付け結果に基づいて、撮影条件の1つとして、複数のコラージュ撮影の撮影コースのうちのいずれか1つを選択する。
コラージュ撮影とは、撮影処理において行われる7回の撮影のうちの7回目の撮影であり、この撮影により得られる7枚目の撮影画像が、所定のデザインが施されたデザイン画像上に配置されてなる合成画像であるコラージュ撮影画像を得るための撮影とされる。そして、コラージュ撮影コース選択画面は、コラージュ撮影画像に対して所定の画像処理を施すか否かを決定するコース選択に用いられる画面である。
ステップS36において、事前接客処理部301が、BGM選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させ、タッチペン72A,72Bを用いた利用者からの指示を受け付けることで、利用者に、撮影空間において流れるBGMを選択させる。事前接客処理部301は、利用者からの指示の受け付け結果に基づいて、撮影空間において流れるBGMを選択する。
BGMが選択されると、処理は図11のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
<撮影処理の流れ>
次に、図14のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS5の撮影処理の流れを説明する。
撮影処理が開始されると、撮影処理部302が、「タッチしてね!」などといったメッセージをタッチパネルモニタ92に表示させ、利用者からの指示を受け付けることで、ステップS51において、撮影処理部302は、スピーカ233を介して、事前接客処理において利用者により選択されたBGM(楽曲)の出力を開始する。このとき、タッチパネルモニタ92には、利用者により選択された楽曲、すなわち、スピーカ233から出力される楽曲の楽曲名が表示されるようにする。
なお、タッチパネルモニタ92に対する利用者の操作によってBGMの出力が開始されるのではなく、利用者の撮影空間への移動を検知してから所定の時間が経過したことによってBGMの出力が開始されるようにしてもよい。
続いて、撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92やスピーカ233等を制御して、まっすぐ立っている利用者の顔および上半身がそのまままっすぐ写る画像を撮影するアップ撮影のガイダンスを行った後、ステップS52において、アップ撮影を行う。
具体的には、撮影処理部302は、カメラ91を制御し、利用者の頭の上から腰付近までの範囲が写った画像の取り込みを開始させ、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)をタッチパネルモニタ92に表示させる(ライブビュー表示を行う)。次に、撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。そして、撮影タイミングになったとき、撮影処理部302は、カメラ91を制御して撮影を行い、まっすぐ立っている利用者の顔および上半身がそのまままっすぐ写った静止画像であるアップ撮影画像を取得する。取得されたアップ撮影画像は、撮影結果としてタッチパネルモニタ92に表示される。
ステップS52においてアップ撮影が2回行われると、撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92やスピーカ233等を制御して、まっすぐ立っている利用者の顔および上半身が左右のどちらかに傾いて写る画像を撮影するななめ撮影のガイダンスを行った後、ステップS53において、2回のななめ撮影を行う。
ななめ撮影の詳細については、基本的にはアップ撮影と同様であるので、その説明は省略するが、ななめ撮影によって、まっすぐ立っている利用者の顔および上半身が左右のどちらかに傾いて写った静止画像であるななめ撮影画像が取得される。
ステップS53においてななめ撮影が2回行われると、撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92やスピーカ233等を制御して、まっすぐ立っている利用者の全身が写る画像を撮影する全身撮影のガイダンスを行った後、ステップS54において、2回の全身撮影を行う。
全身撮影の詳細についてもまた、基本的にはアップ撮影と同様であるので、その説明は省略するが、全身撮影によって、まっすぐ立っている利用者の全身が写った静止画像である全身撮影画像が取得される。
このようにして、7回行われる撮影のうちの1回目乃至6回目の撮影が行われる。なお、この間も、スピーカ233を介して、事前接客処理において選択された楽曲がBGMとして出力されている。
ここで、図15を参照して、1回目乃至6回目の撮影の際にタッチパネルモニタ92に表示される撮影画面の例について説明する。
撮影画面の下側の領域には、事前接客処理において選択されたセット背景に含まれる6枚の背景画像それぞれに、モデルを被写体として撮影された6枚のモデル画像それぞれが合成された6枚のサンプル画像521−1乃至521−6が表示される。図15の例では、事前接客処理において選択されたセット背景431を構成する6枚の背景画像が、サンプル画像521−1乃至521−6にそれぞれ合成されて表示されている。
サンプル画像521−1乃至521−6それぞれに合成されている背景画像は、1回目乃至6回目の撮影により得られる撮影画像のそれぞれに合成される。すなわち、例えば、サンプル画像521−1に合成されている背景画像は1回目の撮影により得られるアップ撮影画像に合成され、サンプル画像521−3に合成されている背景画像は3回目の撮影により得られるななめ撮影画像に合成され、サンプル画像521−5に合成されている背景画像は5回目の撮影により得られる全身撮影画像に合成される。
撮影画面においては、n(nは1乃至6の整数)回目の撮影が行われるときに、サンプル画像521−nが大きく表示されるとともに、撮影画面のほぼ中央に表示されるライブビュー画像表示領域522には、サンプル画像521−nに合成されている背景画像に、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像が表示される。
図15の例では、サンプル画像521−2が大きく表示され、ライブビュー画像表示領域522にはサンプル画像521−2に合成されている背景画像に、ライブビュー画像531−2が合成されて表示されている。すなわち、図15は、2回目の撮影が行われる際の撮影画面の例を示している。
ここで、上述したように、2回目の撮影に対応する背景画像には、被写体の背景に合成される画像に加え、被写体の前景に合成される前景画像が含まれる。具体的には、図15の例では、ライブビュー画像531−2に映る2人の利用者それぞれの頭にキャップを模したスタンプ画像551が、ライブビュー画像のほぼ中央にハート型のスタンプ画像552が、それぞれ前景画像として合成されている。
ライブビュー画像において、スタンプ画像551は、利用者それぞれの顔(頭)の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの頭の位置に合成されている。一方、スタンプ画像552は、2人の利用者の位置、顔の大きさや向きによらず、予め決められた位置に合成されている。
なお、撮影画面におけるライブビュー画像表示領域522の左側には、サンプル画像521−1に合成されている背景画像に1回目の撮影により得られた撮影画像531−1に合成されて表示され、ライブビュー画像表示領域522の右側には、サンプル画像521−3に合成されている背景画像531−3、およびサンプル画像521−4に合成されている背景画像531−4が、3次元的に重畳しているように表示されている。
2回目の撮影が終わると、撮影の結果得られたアップ撮影画像は、撮影画面におけるライブビュー画像表示領域522の左側に、背景画像531−3,531−4と対称的に表示されるとともに、サンプル画像521−2が表示されていた領域にも、サンプル画像521−2に代わって、2回目の撮影により得られたアップ撮影画像が表示されるようになる。
次いで、3回目の撮影が行われるときには、サンプル画像521−3が大きく表示されるとともに、ライブビュー画像表示領域522には、ライブビュー画像表示領域522の右側に表示されていた背景画像531−3が移動して、ライブビュー画像(被写体は図示せず)に合成されて表示されるようになる。
このようにして順次撮影が行われ、6回目の撮影が終わると、撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92やスピーカ233等を制御して、コラージュ撮影のガイダンスを行った後、ステップS55において、7回目の撮影として、コラージュ撮影を行う。
コラージュ撮影により、被写体の画像が所定のデザインを施したデザイン画像上に配置されてなるコラージュ撮影画像が、7枚目の撮影画像として得られる。
7回目の撮影が終わると、ステップS56において、撮影処理部302が、目・明るさ選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させ、利用者からの指示を受け付けることで、撮影画像における被写体(利用者)の目の大きさおよび肌の明るさを選択し、1枚目乃至7枚目の撮影画像における被写体の目の大きさおよび肌の明るさを、選択された目の大きさや肌の明るさに変更するように加工する。
ステップS56の処理が終わって所定時間が経過した後、撮影処理部302は、スピーカ233を介して出力されている、事前接客処理において利用者により選択されたBGM(楽曲)の出力を停止する。その後、処理は図11のステップS5に戻り、それ以降の処理が行われる。
上述したように、本実施の形態の写真シール作成装置においては、ライブビュー画像において、利用者の顔の所定の部位(器官)に対応するスタンプ画像が、利用者の顔の大きさと向きに応じてその大きさと向きが調整され、ライブビュー画像における利用者の顔に合成されて表示される。
そこで、以下においては、上述したようなライブビュー画像の表示を実現する構成および処理の流れについて説明する。
<本発明の写真シール作成装置の機能構成例>
図16は、本発明の写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。図16に示す機能ブロックのうちの合成処理部611および表示制御部612は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
合成処理部611は、カメラ91により取り込まれた取り込み画像における利用者の顔の所定の部位に、その所定の部位に対応する合成用画像(スタンプ画像)を合成する。取り込み画像は、リアルタイムで表示される動画像であるライブビュー画像であってもよいし、利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像である撮影画像であってもよい。
表示制御部612は、合成処理部611によって、利用者の顔の所定の部位にスタンプ画像が合成された取り込み画像を、モニタ613に表示させる。
モニタ613は、写真シール作成装置1が備えるタッチパネルモニタなどとして構成され、表示制御部612の制御に基づいた表示を行う。
<本発明の写真シール作成装置による表示処理>
次に、図17のフローチャートを参照して、図16の写真シール作成装置1により実行される表示処理について説明する。図17の表示処理は、例えば、図15に示される撮影画面においてライブビュー画像531−2が表示される際に実行される。
ステップS71において、合成処理部611は、取り込み画像として、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像における利用者の顔を認識する。顔認識は、顔の各部位(目や鼻など)の相対位置や大きさ、形状、顔の輪郭などの特徴を抽出することで行われる。顔認識によれば、顔の数(すなわち利用者の人数)、顔の向き、性別や年齢、表情などを推定することができる。
ステップS72において、合成処理部611は、利用者の顔の認識結果に基づいて、利用者が4人以下であるか否かを判定する。4人以下であると判定された場合、処理はステップS33に進む。
なお、利用者の顔の認識結果ではなく、既に行われた撮影により得られた撮影画像に写る人物の数により、利用者の人数が判定されるようにしてもよい。
ステップS73において、合成処理部611は、利用者の顔の部位に対応するスタンプ画像を、ライブビュー画像において認識された利用者の顔の部位に合成する。このとき、合成処理部611は、認識された利用者の顔の大きさおよび向きに応じて、スタンプ画像の大きさおよび向きを調整して、そのスタンプ画像を、ライブビュー画像において対応する利用者の顔の部位に合成する。
なお、利用者の顔の向きには、ライブビュー画像における2次元平面上の向きに加え、顔を左右に振る向きや、上下にうなずく向きも含まれる。この場合、スタンプ画像は、ライブビュー画像における2次元平面上の向きに加え、見た目上、奥行き方向にも変形するように、その向きが調整される。したがって、例えば、利用者の顔が斜め横を向いている場合に、その目の部分に合成されるスタンプ画像は、利用者の顔が正面を向いている場合に合成されるスタンプ画像と比べて、縦につぶれて見えるような形状となる。また、利用者の顔が斜め上を向いている場合に、その目の部分に合成されるスタンプ画像は、利用者の顔が正面を向いている場合に合成されるスタンプ画像と比べて、横につぶれて見えるような形状となる。
また、ここでは、スタンプ画像は、静止画像であるものとするが、アニメーション画像であってもよい。
ステップS74において、表示制御部612は、スタンプ画像が合成されたライブビュー画像を、タッチパネルモニタ92として構成されるモニタ613に表示させる。
なお、ライブビュー画像は、リアルタイムで表示される動画像であるので、ステップS33においては、スタンプ画像は、ライブビュー画像における利用者の動きに合わせて(追従して)、その大きさおよび向きが調整されながら合成される。この場合、動画像を構成するフレーム画像のうちの所定枚数のフレーム画像毎に動き量の平均値を求め、その平均値に基づいて、スタンプ画像の大きさおよび向きを調整するようにしてもよい。
一方、ステップS72において、利用者の人数が4人以下でない、すなわち5人より多いと判定された場合、ライブビュー画像上にはスタンプ画像が表示されず、処理は終了する。
以上の処理によれば、図15の撮影画面に表示されるライブビュー画像において、2人の利用者の動きに合わせて、利用者の頭それぞれに、利用者の顔の大きさおよび向きに応じたスタンプ画像551が合成されて表示されるようになるので、利用者に、ライブビュー画像上にあらかじめ表示されたスタンプ画像に合わせて立ち位置や姿勢を変えさせる必要もなく、より簡単に、面白味のある画像を提供することが可能となる。
また、利用者の人数が多い場合に、利用者それぞれの顔にスタンプ画像が合成されると、最終的に得られる撮影画像の見た目が煩雑な印象になるおそれがある。そこで、以上の処理においては、利用者の人数が5人より多い場合には、スタンプ画像は表示されないようになされるので、最終的に得られる撮影画像の見た目が煩雑な印象になることを避けることができるようになる。
なお、図15の例では、利用者それぞれの顔の位置に応じて、スタンプ画像の形状が変形されるようになされている。具体的には、利用者それぞれの顔の位置が所定の距離より近い場合、利用者それぞれの頭に合成されるスタンプ画像551のキャップのつばが、それぞれ外側(利用者のいない方向)に向くように、スタンプ画像551の形状が変形される。
これにより、利用者それぞれの頭に、スタンプ画像551同士が重なることなく合成されるようになる。
なお、利用者の人数が3人以上の場合には、両端にいる利用者以外の利用者の頭に合成されるスタンプ画像551のキャップのつばが、少なくとも隣にいる利用者の頭に合成されるスタンプ画像551に重ならないように、その形状が変形されるようになされる。例えば、スタンプ画像として、髪型のポニーテールを模したスタンプ画像が利用者の頭に合成されるような場合でも、そのポニーテールの部分が、少なくとも隣にいる利用者の頭に合成されるスタンプ画像に重ならないように、その形状が変形されるようになされる。
また、スタンプ画像551同士が重なった場合には、その旨を報知するメッセージが撮影画面上に表示されたり、音声がスピーカ233から出力されるようにしてもよいし、スタンプ画像551のいずれか一方の重なっている部分や全体が消去されるようにしてもよい。
さらに、利用者の顔の向きや大きさと、合成されるスタンプ画像の形状によっては、ライブビュー画像において、その合成されるスタンプ画像の一部が途切れて表示されるようにしてもよい。また、この場合、合成されるスタンプ画像の形状が適切になるように、「少し下がってね!」などと、利用者に立ち位置の変更を促すメッセージが撮影画面上に表示されたり、音声がスピーカ233から出力されるようにしてもよい。
以上においては、利用者の顔の所定の部位として、利用者の頭に合成されるスタンプ画像の例について説明してきたが、利用者の頭以外の他の部位に合成されるスタンプ画像が用意されるようにしてもよい。
図18乃至図22は、他のスタンプ画像が合成されているライブビュー画像の例を示している。
図18の例では、ライブビュー画像531に映る2人の利用者それぞれの両眼の部分に、炎を模したスタンプ画像631が、前景画像として合成されている。
ライブビュー画像531において、スタンプ画像631は、利用者それぞれの顔の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの両眼の位置に合成されている。
図19の例では、ライブビュー画像531に映る2人の利用者それぞれの両眼の部分に、サングラスを模したスタンプ画像632が、前景画像として合成されている。
ライブビュー画像531において、スタンプ画像632は、利用者それぞれの顔の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの両眼の位置に合成されている。
図20の例では、ライブビュー画像531に映る2人の利用者それぞれの口の部分に、唇を模したスタンプ画像633が、前景画像として合成されている。
ライブビュー画像531において、スタンプ画像633は、利用者それぞれの顔の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの口の位置に合成されている。
図21の例では、ライブビュー画像531に映る2人の利用者それぞれの頭の部分に、金髪の女性のかつらを模したスタンプ画像634が、前景画像として合成されている。
ライブビュー画像531において、スタンプ画像634は、利用者それぞれの顔の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの頭の位置に合成されている。
なお、上述したスタンプ画像は、事前接客処理において選択されたセット背景によって決まるものとされるが、利用者が複数の場合には、利用者毎に異なるスタンプ画像が合成されるようにしてもよい。具体的には、利用者毎に、顔認識により識別された利用者それぞれの性別や年齢に応じたスタンプ画像が合成されるようにする。
例えば、顔認識により、図22に示されるライブビュー画像531に映る2人の利用者のうち、右側の利用者が女性として識別され、左側の利用者が男性として識別された場合には、右側の利用者の頭の部分には、金髪の女性のかつらを模したスタンプ画像634が合成され、左側の利用者の頭の部分には、男性のかつらを模したスタンプ画像635が合成される。
なお、利用者それぞれの性別や年齢は、顔認識により識別されるのではなく、撮影前などに利用者自身に選択させるようにしてもよい。この場合、右側の利用者は女性で、左側の利用者は男性、などといった利用者の位置関係を変えないように、利用者に対して立ち位置を案内するガイダンスが出力されるようにする。
また、上述したスタンプ画像以外にも、利用者の鼻の部分や耳の部分に合成されるスタンプ画像が用意されるようにしてもよい。
なお、ライブビュー画像において顔認識が正しく行われず、顔の部位の一部が検出されなかった場合には、検出された部位に対応するスタンプ画像が合成されるようにしてもよい。例えば、利用者が目を閉じている場合に、サングラスを模したスタンプ画像が合成されるのではなく、かつらを模したスタンプ画像が合成されるようにする。
また、顔認識により利用者の笑顔のレベルを判定し、判定されたレベルによって合成されるスタンプ画像が変更されるようにしてもよい。
さらに、利用者それぞれの顔の位置に応じて、合成されるスタンプ画像が変更されるようにしてもよい。利用者それぞれの顔の位置が所定の距離より近い場合、利用者それぞれは、親しい友達同士またはカップルであると推測されるので、例えば、図15の例において、キャップを模したスタンプ画像551それぞれに代えて、2人の利用者の頭を覆う相合傘を模したスタンプ画像が合成されるようにしてもよい。
以上のようにして、より面白味のある画像を提供することが可能となる。
以上においては、ライブビュー画像として、アップ撮影が行われる際のライブビュー画像の表示の例について説明してきたが、全身撮影が行われる際のライブビュー画像には、顔以外の、手や足、腰などの利用者の身体の所定の部位に対応するスタンプ画像(例えば、手袋やブーツ、しっぽなどを模したスタンプ画像)が合成されるようにしてもよい。この場合、ライブビュー画像において、利用者の身体を認識するために、肌色領域の識別や、モーションキャプチャなどを用いた人物検出処理の結果に基づいて、スタンプ画像が合成される。
なお、以上において、ライブビュー画像に表示されるスタンプ画像を表示させないようにするボタンを、撮影画面上に設けるようにしてもよい。
また、上述で説明したスタンプ画像は、撮影結果としての撮影画像にも合成され、そのスタンプ画像が合成された撮影画像は、編集処理における編集の対象となる。
<編集画面の例>
ここで、図23を参照して、編集処理において表示される編集画面の例について説明する。
編集画面は、主な構成が、一部を除き左右に2つずつ設けられているが、図23に示される編集画面は、タブレット内蔵モニタ131に表示される編集画面の左半分のみを示している。
編集対象画像表示領域711には、その上側に示される、7枚の撮影画像のうちの6枚の撮影画像に対応するサムネイル画像P1乃至P6の中から利用者が選択したサムネイル画像に対応する撮影画像が、編集対象画像として表示される。
図23の例では、編集対象画像における2人の利用者それぞれの頭の部分にスタンプ画像551が、編集対象画像のほぼ中央にスタンプ画像552がそれぞれ合成されている。
編集対象画像表示領域711の左側には、サーバに送信するための画像の編集を行うときに操作されるケータイおまけボタン712と、編集対象画像に対して、所定の落書き編集を1回の操作で行うときに操作される一発らくがきボタン713が表示される。
ケータイおまけボタン712が操作されると、ケータイおまけ(携帯端末用の待受画像や、メールやブログ等に添付される画像)の作成を行うことができる。また、一発らくがきボタン713が操作されると、複数の合成用画像が合成された編集済み画像を1回の操作で作成することができる。
さらに、一発らくがきボタン713の下側には、7枚の撮影画像のうちの、サムネイル画像P1乃至P6として表示されない1枚の撮影画像に対して、その撮影画像専用の落書き編集を行うときに操作される特別らくがきボタン714が表示される。
編集対象画像表示領域711の下側には、編集対象画像表示領域711に表示されている編集対象画像に対して、落書き編集を行うための編集機能を提供する編集ツールを利用者に選択させるための編集用パレット715が表示されている。
編集用パレット715には、編集ツールが、「おすすめ」、「ペン」、「スタンプ」、「メッセージ」、「メイクアップ」、「いたずら」といったカテゴリ毎のタブで分類されて表示されるようになされており、図23の例では、「いたずら」タブが選択されている。
さらに、図23に示されるように、「いたずら」タブには、編集ツールが、「一発いたずら」、「いたずら」、「おそろい」、「ふきだし」、「サングラス・めがね」といった、種類毎のボタンで分類されて表示されるようになされており、図23の例では、編集用パレット715において、「一発いたずら」ボタンが選択されている。
「一発いたずら」ボタンが選択されている編集用パレット715には、グループ毎に分類された複数のスタンプ画像の集合として、メガネスタンプ画像群731、つけ耳スタンプ画像群732、はなスタンプ画像群733、およびパーツスタンプ画像群734が表示されている。
ここでは、グループ(スタンプ画像群)それぞれに含まれるスタンプ画像として、編集対象画像における利用者の所定の部位、具体的には顔の部位に対応して分類されたスタンプ画像が表示される。そして、いずれかのスタンプ画像が選択されると、編集処理部303によって、顔認識処理に基づいて顔の各部位が認識された上で、選択されたスタンプ画像が、そのグループに対応する顔の部位に合成される。
例えば、メガネスタンプ画像群731は、編集対象画像における利用者の目の部分に合成される、メガネやサングラスを模したスタンプ画像のグループに分類される合成用画像からなる。編集用パレット715において、メガネスタンプ画像群731に含まれるいずれかのスタンプ画像が選択されると、そのスタンプ画像が、編集対象画像表示領域711に表示されている編集対象画像における利用者それぞれの目の部分に、一括して合成される。
なお、「一発いたずら」ボタンによる編集機能は、図16を参照して説明した構成において、取り込み画像を編集対象画像として、図17を参照して説明した表示処理が行われるようにすることで実現することができる。
さて、編集対象画像表示領域711の右側上方には、撮影処理において利用者の顔の部位に合成されたその部位に対応するスタンプ画像の一部または全部を消去するための消しゴムボタン716が設けられている。
ここで、図24を参照して、消しゴムボタン716の詳細について説明する。
消しゴムボタン716には、くっつきイタズラ消しゴムボタン751、フレーム消しゴムボタン752、および専用消しゴムボタン753が設けられている。
くっつきイタズラ消しゴムボタン751は、撮影処理において利用者の顔の部位に合成されたその部位に対応するスタンプ画像を消去するためのボタンである。なお、撮影処理において利用者の顔の部位に合成されたその部位に対応するスタンプ画像を、以下適宜、くっつきイタズラという。
図24の左側に示されるように、くっつきイタズラ消しゴムボタン751に「くっつきイタズラ消す」と表示されている状態で、利用者の入力によりくっつきイタズラ消しゴムボタン751が押下されると、編集対象画像におけるくっつきイタズラが消去され、くっつきイタズラ消しゴムボタン751の表示が、図24の右側に示されるように、「くっつきイタズラ戻す」に変わる。
逆に、図24の右側に示されるように、くっつきイタズラ消しゴムボタン751に「くっつきイタズラ戻す」と表示されている状態で、利用者の入力によりくっつきイタズラ消しゴムボタン751が押下されると、編集対象画像において消去されたくっつきイタズラが再び表示され、くっつきイタズラ消しゴムボタン751の表示が、図24の左側に示されるように、「くっつきイタズラ消す」に変わる。
フレーム消しゴムボタン752は、くっつきイタズラに加えて、撮影処理において2人の利用者の位置、顔の大きさや向きによらず、予め決められた位置に合成されたスタンプ画像(例えばスタンプ画像552)を消去するためのボタンである。
図24の左側に示されるように、フレーム消しゴムボタン752に「フレーム消す」と表示されている状態で、利用者の入力によりフレーム消しゴムボタン752が押下されると、編集対象画像における、撮影処理において合成されたスタンプ画像が全て消去され、フレーム消しゴムボタン752の表示が、図24の右側に示されるように、「フレーム戻す」に変わる。
逆に、図24の右側に示されるように、フレーム消しゴムボタン752に「フレーム戻す」と表示されている状態で、利用者の入力によりフレーム消しゴムボタン752が押下されると、編集対象画像において消去された撮影処理において合成されたスタンプ画像が再び表示され、フレーム消しゴムボタン752の表示が、図24の左側に示されるように、「フレーム消す」に変わる。
専用消しゴムボタン753は、くっつきイタズラを含む、撮影処理において合成されたスタンプ画像を部分的に消去するためのボタンである。タッチペン132Aまたは132Bにより、専用消しゴムボタン753が押下され、編集対象画像に合成されているくっつきイタズラなどの、撮影処理において合成されたスタンプ画像の一部が選択されることで、これらのスタンプ画像において選択された部分が消去される。
以上のように、撮影処理において合成されたスタンプ画像は、利用者の入力に応じて編集されるようになされている。
なお、編集用パレット715に表示されるスタンプ画像として、撮影処理において合成されたスタンプ画像(くっつきイタズラ)と同一のスタンプ画像を用意するようにし、そのスタンプ画像が選択されると、顔認識処理に基づいて顔の各部位が認識された上で、選択されたスタンプ画像が、対応する顔の部位に合成されるようにしてもよい。これにより、撮影処理において、くっつきイタズラが合成される位置がずれた場合であっても、編集処理においてその位置を適切な位置に修正することができるようになる。なお、編集処理においては、利用者の入力によって、くっつきイタズラが合成される位置が決定されるようにしてもよい。
さらに、編集画面において、編集対象画像に合成されているスタンプ画像の位置を微調整するための微調整ボタンを設けるようにすることでも、撮影処理において、くっつきイタズラが合成される位置がずれた場合であっても、編集処理においてその位置を適切な位置に修正することができるようになる。
<コラージュ撮影画像の例>
上述したように、撮影処理においては、7回目の撮影としてコラージュ撮影が行われ、コラージュ撮影画像が得られる。
ここで、図25および図26を参照して、コラージュ撮影画像の例について説明する。
図25の例では、コラージュ撮影画像810の左側に、撮影画像811,812が、互いに隣接するように縦に配置され、コラージュ撮影画像810の右側に、撮影画像813,814,815が、互いに隣接するように縦に配置されている。撮影画像811,812と撮影画像813,814,815との間には、所定のデザインが施されたデザイン画像が配置されている。
撮影画像811乃至815は、いずれも7回目の撮影により得られた7枚目の撮影画像であり、撮影画像811乃至813,815はその一部分、撮影画像814はその全部とされる。なお、撮影画像811と撮影画像815とは、7枚目の撮影画像をある位置で分断した画像であり、撮影画像812と撮影画像813とは、7枚目の撮影画像を他のある位置で分断した画像である。すなわち、撮影画像811と撮影画像815とをそれぞれ組み合わせた画像、撮影画像812と撮影画像813とをそれぞれ組み合わせた画像は、いずれも7枚目の撮影画像となる。
図26の例では、コラージュ撮影画像820の左側に、撮影画像821が配置され、コラージュ撮影画像820の右側に、撮影画像822乃至824が、互いに隣接するように縦に配置されている。撮影画像821と撮影画像822乃至824との間には、所定のデザインが施されたデザイン画像が配置されている。
撮影画像821乃至824もまた、いずれも7回目の撮影により得られた7枚目の撮影画像であり、撮影画像822乃至824はその一部分、撮影画像821はその全部とされる。なお、撮影画像822乃至824は、いずれも7枚目の撮影画像の同一の一部分とされ、それぞれに異なる画像処理(画像の明るさや透明感、色調を変更するフィルタ加工)が施されている。
このように、本実施の形態の写真シール作成装置1におけるコラージュ撮影によれば、利用者に対して、従来にない仕上がりの画像を提供することができるようになる。
なお、上述した例では、コラージュ撮影画像に配置される撮影画像は、7回目の撮影により得られた1枚の撮影画像を基にしたものとしたが、1回目から7回目の撮影により得られた7枚の撮影画像が配置されるようにしてもよい。
また、上述した例では、コラージュ撮影画像に配置される複数の撮影画像は、互いに隣接するように縦に配置されるものとしたが、横に配置されるようにしてもよいし、行列状に配置されるようにしてもよい。
また、7回目の撮影(コラージュ撮影)の際にも、ライブビュー画像に、所定のくっつきイタズラ(顔の所定の部位に対応するスタンプ画像)が合成されるようにしてもよい。この場合、コラージュ撮影画像には、くっつきイタズラの合成が反映される撮影画像と、くっつきイタズラの合成が反映されない撮影画像とが配置されるようにしてもよい。
なお、以上のように、撮影処理より先に行われる事前接客処理において、背景画像(セット背景)を利用者に選択させた上で、撮影処理より後に行われる編集処理において、背景画像(セット背景)を利用者に再び選択させることで、撮影画像に合成された背景画像を変更させるようにしてもよい。
また、撮影処理より先に行われる事前接客処理において、背景画像(セット背景)を利用者に選択させるのではなく、撮影処理より後に行われる編集処理において、背景画像(セット背景)を利用者に選択させるようにしてもよい。
この場合、例えば、セット背景選択画面に表示されるセット背景を構成する背景画像それぞれに、撮影処理により得られた撮影画像それぞれが合成されるようにしてもよい。
<他の実施の形態>
ところで、上述した実施の形態の写真シール作成装置においては、事前接客部208において事前接客処理が行われるものとしたが、事前接客部208を設けず、事前接客処理が行われないようにしてもよい。この場合、硬貨投入返却口74が撮影部21に設けられ、硬貨処理部221が撮影部209に設けられるようにする。
すなわち、図11のフローチャートを参照して説明した写真シール作成装置1の処理では、ステップS1において、撮影処理部302が、撮影空間において所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定する。硬貨が投入されたと判定された場合、ステップS2乃至S4はスキップされ、それ以降の撮影処理や編集処理が行われる。
<撮影処理の流れ>
ここで、図27のフローチャートを参照して、本実施の形態における撮影処理の流れについて説明する。
ステップS111において、撮影処理部302は、コース選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。コース選択画面は、利用者の人数に応じた撮影コースの選択に用いられる画面である。
図28は、コース選択画面の例を示す図である。
コース選択画面の中央上方には「撮りたいコースを選んでね」のメッセージが表示され、その下方左側には、2人用コースを選択するときに操作(選択)される選択ボタン901が設けられる。選択ボタン901には、2人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが表示されている。また、選択ボタン901の右側には、カップルコースを選択するときに操作される選択ボタン902が設けられる。選択ボタン902には、カップルコースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが表示されている。
コース選択画面の下方には、3人用コースを選択するときに操作される選択ボタン903、4人用コースを選択するときに操作される選択ボタン904、および、証明写真コースを選択するときに操作される選択ボタン905が、横に並んで設けられる。選択ボタン903には、3人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが表示され、選択ボタン904には、4人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが表示されている。また、選択ボタン905には、証明写真コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが表示されている。
詳細な説明は省略するが、証明写真コースは、証明写真に利用可能な証明写真用画像の提供を受けるためのコースであり、証明写真コースにおいては、証明写真のためにあらかじめ決められたポーズをとって行う撮影、その撮影によって得られた撮影画像の中から選択された証明写真用画像の調整、そして、調整後の証明写真用画像の印刷の処理が行われる。
なお、以下においては、証明写真コース以外の撮影コースが選択された場合の処理について説明する。
ステップS112において、撮影処理部302は、コース選択画面において選択されたコースに応じた撮影を行う。
例えば、2人用コース、カップルコース、および3人用コースが選択された場合には、全部で7回の撮影が行われ、4人用コースが選択された場合には、全部で6回の撮影が行われる。また、2人用コースおよびカップルコース、3人用コース、4人用コースのそれぞれのコースにおいて得られる撮影画像は、その縦横比がそれぞれ異なるものとなる。具体的には、人数が多いコースほど、得られる撮影画像は横長の画像となる。
それぞれのコースにおいて、1回目の撮影により得られた撮影画像は、後述する編集処理において行われるレタッチ処理の対象となる。レタッチ処理は、利用者の操作に基づいて、撮影画像における被写体(利用者)の所定の部分に対して加工を施す処理とされる。
また、それぞれのコースにおいて、最後の撮影(すなわち、2人用コース、カップルコース、および3人用コースが選択された場合には7回目の撮影、4人用コースが選択された場合には6回目の撮影)は、携帯端末に送信するための画像を得るための撮影とされる。
なお、硬貨が投入されてから、1回目の撮影が行われるまでに所定の時間が経過した場合には、最後の撮影より1回前の撮影(すなわち、2人用コース、カップルコース、および3人用コースが選択された場合には6回目の撮影、4人用コースが選択された場合には5回目の撮影)はスキップされる。
以上のようにして、撮影処理が行われる。
<編集処理の流れ>
次に、図29のフローチャートを参照して、本実施の形態における編集処理の流れについて説明する。
編集処理が開始されると、ステップS131において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131に名前入力画面を表示させる。名前入力画面は、利用者の名前の入力に用いられる画面である。
ステップS132において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131に性別選択画面を表示させる。性別選択画面は、利用者の性別の選択に用いられる画面である。なお、性別選択画面は、撮影処理においてカップルコースが選択された場合のみ表示され、撮影処理において、2人用コース、3人用コース、または4人用コースが選択された場合には、ステップS132はスキップされる。
図30は、性別選択画面の例を示す図である。
性別選択画面の中央上方には「性別を選んでね」のメッセージが表示され、その下方には、顔画像表示領域911Lと顔画像表示領域911Rとが離れて設けられる。顔画像表示領域911Lは、撮影処理における1回目の撮影により得られた2人の利用者が写る撮影画像からトリミングされた、左側に写る人物の顔が拡大して表示される領域である。また、顔画像表示領域911Rは、右側に写る人物の顔が拡大して表示される領域である。
また、顔画像表示領域911Lの左側、顔画像表示領域911Rの右側には、それぞれ性別選択ボタン912L,912Rが設けられる。性別選択ボタン912L,912Rは、それぞれ対応する顔画像表示領域911L,911Rに表示されている人物の性別を選択するためのボタンである。性別選択ボタン912L,912Rの一方において、「女」および「男」のいずれかが選択されると、性別選択ボタン912L,912Rの他方においては、性別選択ボタン912L,912Rの一方において選択されなかった性別が自動的に選択されるようになされる。
図30の例では、顔画像表示領域911Lに男性の顔が表示され、性別選択ボタン912Lにおいては「男」が選択されている。一方、顔画像表示領域911Rに女性の顔が表示され、性別選択ボタン912Rにおいては「女」が選択されている。
ここで選択された性別に基づいて、後述する落書き編集処理の際に、タブレット内蔵モニタ131に対する立ち位置に応じた編集ツールが提供されるようになる。
ステップS133において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131にレタッチ画面を表示させる。レタッチ画面は、撮影画像に写る被写体(利用者)毎に、被写体の目の大きさや明るさ、顔の大きさ、肌の明るさの変更を受け付けるための画面である。レタッチ画面には、撮影処理における1回目の撮影により得られた撮影画像から被写体それぞれの顔の領域がトリミングされた画像が表示される。レタッチ画面に対して、利用者が所定の操作を行うことで、撮影画像それぞれにおける被写体の目の大きさや明るさ、顔の大きさ、肌の明るさを変更するレタッチ処理が施される。
ステップS134において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131にセット背景選択画面を表示させる。
セット背景が選択されると、タブレット内蔵モニタ131やスピーカ241などが制御されて、落書き作業の流れを案内する画像や音声が出力されることにより、利用者に対して落書き作業のガイダンスが行われる。
その後、ステップS135において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させる。
そして、ステップS136において、編集処理部303は、編集部210Aまたは編集部210B(利用者が編集作業を行う方)の各部を制御して、利用者による撮影画像に対する落書き作業を受け付ける落書き編集処理を行う。
落書き作業が終了すると、ステップS137において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131に分割数選択画面を表示させる。分割数選択画面は、シール紙の分割数を選択させるための画面であり、利用者によりシール紙の分割数が選択されることで、シールレイアウトが決定される。
ステップS138において、編集処理部303は、タブレット内蔵モニタ131に携帯送信確認画面を表示させる。携帯送信確認画面は、撮影処理により得られた撮影画像や、編集処理により得られる編集済み画像を、外部のサーバを介して利用者の所有する携帯電話機等の携帯端末に送信するか否かを、利用者に選択させるための画面である。
以上のようにして、編集処理が行われる。
<セット背景選択画面の例>
ここで、図29の編集処理のステップS134において表示されるセット背景選択画面について説明する。
(2人用コース、3人用コース、または4人用コースのセット背景選択画面の例)
図31は、撮影処理において2人用コース、3人用コース、または4人用コースが選択された場合に表示されるセット背景選択画面の例を示している。
セット背景選択画面の上方中央には、「好きなセット背景を選んでね」のメッセージが表示され、その下に、6枚の撮影画像が2行3列に配置されて表示される。上述したように、セット背景は、あらかじめ設定された背景画像のセットであり、所定のテーマに沿って選択された複数の背景画像から構成される。撮影画像が6枚の場合、1つのセット背景は6枚の背景画像の組み合わせによって構成される。利用者は、撮影画像921−1乃至921−6に合成するセット背景をセット背景選択画面において選択することができる。
6枚の撮影画像の上段には、左から順に撮影画像921−1乃至921−3が配置され、下段には、左から順に撮影画像921−4乃至921−6が配置される。撮影画像921−1乃至921−6は、例えば撮影順に配置される。撮影画像921−1乃至921−6に写る利用者の背景は、背景画像が選択されることに応じて即時に変更される。
撮影画像921−1乃至921−6の下側には、選択肢としてのセット背景が表示される横長の領域であるセット背景パレット922が設けられ、撮影画像921−1乃至921−6の右側には、セット背景パレット922において選択されているセット背景を、撮影画像921−1乃至921−6に合成されるセット背景として決定するためのOKボタン923が設けられている。
セット背景パレット922には、セット背景が、「いたずら」、「パステル」、「ビビッド」、「カラー」といったジャンル毎のタブに表示されるようになされており、図31の例では、「カラー」タブが選択されている。「カラー」タブには、「モノクロセット」、「グレーホワイトセット」、「ヌーディーセット」、「パステルセット」、「グレー×ピンクセット」、「パステルブルーセット」、「ミントパステルセット」、「モノトーンwallセット」の8つのセット背景931乃至938がテーマ毎に表示されている。
「カラー」タブに表示されるセット背景931乃至938それぞれには、色の種類を表すテーマが与えられており、「カラー」タブに表示されるセット背景931乃至938は、それぞれテーマに合った、統一感のある6枚の背景画像が配置されて構成される。
さらに、セット背景パレット922の右下方には、人物ONボタン941および人物OFFボタン942が設けられている。人物ONボタン941が選択されると、セット背景パレット922に表示されているセット背景931乃至938に表示されているセット背景それぞれは、6枚の撮影画像が合成された状態で表示される。人物OFFボタン942が選択されると、それぞれのセット背景は、6枚の撮影画像が合成されていない状態で表示される。
図31の例では、人物OFFボタン942が選択されており、セット背景パレット922に表示されているセット背景931乃至938それぞれは、6枚の撮影画像が合成されていない状態で表示されている。
図32は、図31の状態から人物ONボタン941が選択された場合のセット背景選択画面の例を示しており、セット背景パレット922に表示されているセット背景931乃至938それぞれは、6枚の撮影画像が合成された状態で表示されている。
このように、セット背景パレット922に表示される選択肢としてのセット背景それぞれを、撮影画像と合成させて表示させることで、利用者は、セット背景を合成させた後の撮影画像の仕上がりを確認しながら、セット背景を選択することができる。
なお、セット背景において、背景画像それぞれは、合成される撮影画像の撮影順に配置されるものとする。
図33は、セット背景パレット922において「いたずら」タブが選択されている場合のセット背景選択画面の例を示している。
「いたずら」タブには、「いたずらセット1」、「いたずらセット2」、「いたずらセット3」、「いたずらセット4」、「いたずらセット5」、「いたずらセット6」、「いたずらセット7」、「いたずらセット8」の8つのセット背景951乃至958がテーマ毎に表示されている。「いたずら」タブに表示されるセット背景951乃至958それぞれには、イラストや図柄によって面白さを表現する種々のテーマが与えられている。「いたずら」タブに表示されるセット背景951乃至958もまた、それぞれテーマに合った、統一感のある6枚の背景画像が配置されて構成される。
なお、セット背景パレット922において「いたずら」タブが選択されている場合、セット背景パレット922に、人物ONボタン941および人物OFFボタン942は設けられず、セット背景パレット922に表示されているセット背景951乃至958それぞれは、6枚の撮影画像が合成された状態で表示されている。
すなわち、「いたずら」タブが選択されているセット背景パレット922において、セット背景951乃至958それぞれは、常に6枚の撮影画像が合成された状態で表示されることになる。
また、「いたずら」タブが選択されているセット背景パレット922に表示されるセット背景を構成する背景画像として、撮影画像における被写体の背景に合成される画像に加え、被写体の前景に合成されるスタンプ画像やフレーム画像といった前景画像を含む背景画像が用意されている。この前景画像もまた、セット背景それぞれのテーマに合ったものとされる。なお、セット背景を構成する6枚全ての背景画像に前景画像が含まれるものとするが、6枚のうちの所定枚数の背景画像に前景画像が含まれるようにしてもよい。
具体的には、図34に示されるように、図33のセット背景選択画面に表示される撮影画像921−1に写る2人の利用者それぞれの頭には、ウサギの耳を模したスタンプ画像961が、撮影画像921−1の下方には、ハート型のスタンプ画像962および所定の文字列を含むスタンプ画像963が、それぞれ前景画像として合成されている。
撮影画像921−1において、スタンプ画像961は、利用者それぞれの顔(頭)の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの頭の位置に合成されている。一方、スタンプ画像962,963は、2人の利用者の位置、顔の大きさや向きによらず、予め決められた位置に合成されている。
また、図35に示されるように、図33のセット背景選択画面に表示される撮影画像921−4に写る2人の利用者それぞれの鼻と両頬には、犬や猫などの動物の鼻とひげを模したスタンプ画像971が、撮影画像921−4の下方には、所定の文字列を含むスタンプ画像972が、それぞれ前景画像として合成されている。
撮影画像921−4において、スタンプ画像971は、利用者それぞれの顔の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、利用者それぞれの鼻および両頬の位置に合成されている。一方、スタンプ画像972は、2人の利用者の位置、顔の大きさや向きによらず、予め決められた位置に合成されている。
なお、図34および図35を参照して説明したスタンプ画像の他にも、口紅を塗った唇を模したリップ画像や、利用者の頬に施されるチークを模したチーク画像など、化粧に関するスタンプ画像を用意してもよい。このようなスタンプ画像により、普段化粧をしない女子高生などの利用者に対して、利用者自身があたかも化粧を施したような撮影画像を提供することができ、利用者の満足度を向上させることができる。
また、図34のスタンプ画像962,963や、図35のスタンプ画像972は、予め決められた位置に合成されるものとしたが、撮影画像における利用者の位置に応じて、例えば利用者の顔に重ならない位置などに配置されて合成されるようにしてもよい。
なお、図33の例では、撮影画像921−1乃至921−3,921−5,921−6の被写体は、いずれも同一のポーズおよび配置で写っているが、実際にはそれぞれ異なるポーズおよび配置で写ることになる。したがって、前景画像としてのスタンプ画像は、撮影画像それぞれに写る被写体(利用者)のポーズや配置に応じた大きさ、向き、および位置に調整されて、撮影画像それぞれに合成されるようになる。
この「いたずら」タブにおける表示機能は、図16を参照して説明した構成において、取り込み画像を撮影画像として、図17を参照して説明した表示処理が行われるようにすることで実現することができる。
なお、図31乃至図33の例において、セット背景パレット922において「パステル」タブまたは「ビビッド」タブが選択された場合には、「カラー」タブが選択された場合と同様、セット背景パレット922の右下方には、人物ONボタン941および人物OFFボタン942が表示されるものとする。
また、図29の編集処理のステップS134において、セット背景選択画面が最初に表示された状態(初期状態)では、セット背景パレット922において「いたずら」タブが選択されているものとする。
以上においては、撮影処理において2人用コース、3人用コース、または4人用コースが選択された場合に表示されるセット背景選択画面の例について説明してきたが、以下においては、撮影処理においてカップルコースが選択された場合に表示されるセット背景選択画面の例について説明する。
(カップルコースのセット背景選択画面の例)
図36は、撮影処理においてカップルコースが選択された場合に表示されるセット背景選択画面の例を示している。
図36に示されるセット背景選択画面は、図31などに示されるセット背景選択画面と基本的に同様にして構成されるが、セット背景パレット922において、「いたずら」タブ、「パステル」タブ、「ビビッド」タブ、および「カラー」タブに加え、「カップル」タブが設けられている点で異なる。
図36の例では、「カップル」タブが選択されている。「カップル」タブには、上述した「いたずら」タブにも表示される「いたずらセット1」、「いたずらセット2」、「いたずらセット3」、「いたずらセット4」の4つのセット背景951乃至954に加え、「カップル」タブ独自の「カップルセット1」、「カップルセット2」、「カップルセット3」、「カップルセット4」の4つのセット背景981乃至984が表示されている。
「カップル」タブに表示されるセット背景981乃至984それぞれには、例えばカップルの中の良さを表すテーマが与えられている。「カップル」タブに表示されるセット背景981乃至984は、それぞれテーマに合った、統一感のある6枚の背景画像が配置されて構成される。
また、セット背景パレット922の右下方には、人物ONボタン941および人物OFFボタン942が設けられている。人物ONボタン941および人物OFFボタン942により、セット背景パレット922に表示されているセット背景のうち、セット背景981乃至984それぞれを、6枚の撮影画像が合成された状態で表示させたり、6枚の撮影画像が合成されていない状態で表示させたりすることができる。
なお、セット背景パレット922に表示されているセット背景のうち、セット背景951乃至954それぞれは、人物ONボタン941および人物OFFボタン942によらず、常に6枚の撮影画像が合成された状態で表示される。
このように、セット背景パレット922において「カップル」タブが選択されている場合、セット背景パレット922には、カップルについてのテーマに沿ったセット背景と、「いたずら」タブのテーマに沿ったセット背景とが混在して表示されるようになる。
この「カップル」タブにおける表示機能も、「いたずら」タブにおける表示機能と同様、図16を参照して説明した構成において、取り込み画像を撮影画像として、図17を参照して説明した表示処理が行われるようにすることで実現することができる。
なお、カップルコースにおいては、「いたずら」タブなどに表示されるセット背景を構成する、前景画像を含む背景画像が撮影画像に合成される際、その前景画像は、合成される被写体(利用者)の性別によって異なるものになる。例えば、撮影画像に、上述したリップ画像を含む背景画像が合成される場合、女性に利用者の唇の部分には、口紅を厚めに塗った唇を模したリップ画像が合成され、男性の利用者の唇の部分には、口紅を薄めに塗った唇をリップ画像が合成されるようにする。
また、カップルコースにおいては、図29の編集処理のステップS134において、セット背景選択画面が最初に表示された状態(初期状態)では、セット背景パレット922において「カップル」タブが選択されているものとする。
なお、本実施の形態におけるセット背景選択画面においては、セット背景パレット922に表示される所定のセット背景が選択された状態でOKボタン923が操作されることで、選択されたセット背景が、撮影画像に合成させるセット背景として決定されるものとする。なお、セット背景選択画面が表示されてから所定時間内にOKボタン923が操作されなかった場合、その時点で選択されているセット背景が、撮影画像に合成させるセット背景として決定されるものとする。
また、上述した説明では、「いたずら」タブが選択されているセット背景パレット922には、人物ONボタン941および人物OFFボタン942が表示されないものとしたが、人物ONボタン941および人物OFFボタン942が表示されるようにしてもよい。この場合、人物OFFボタン942が選択されることにより、背景画像に合成された被写体(利用者)とともに、背景画像に含まれるスタンプ画像(前景画像)が表示されなくなるようにしてもよい。
さらに、上述した説明では、撮影画像に写る被写体(利用者)それぞれに、顔の所定の部位に対応するスタンプ画像が合成されるものとするが、利用者が所定の人数より多い場合には、撮影画像上にスタンプ画像が合成されないようにしてもよいし、「いたずら」タブ自体が表示されないようにしてもよい。
なお、以上においては、セット背景選択画面においてセット背景を選択させることで、複数の撮影画像に対応する背景画像を一括で選択させるようにしたが、複数の撮影画像に対応する背景画像を個別に選択させるようにしてもよい。
さらに、上述で説明した前景画像を含む背景画像においては、背景画像と前景画像とは1対1で対応付けられているものとするが、1つの背景画像に対して、その背景画像のテイストに合致する複数の前景画像を対応付けるようにしてもよい。この場合、その背景画像については、複数の前景画像から、撮影画像に合成させる前景画像を利用者に選択させるようにする。
また、事前接客処理が行われるようにし、その事前接客処理において、背景画像(セット背景)を利用者に選択させるようにした場合、図31などのセット背景選択画面には、利用者が写る撮影画像921−1乃至921−6に代えて、モデルを被写体としたモデル画像が表示されるようにしてもよい。ここで、モデル画像に、前景画像としてのスタンプ画像を含む背景画像が合成される場合、モデル画像において、そのスタンプ画像は、モデルそれぞれの顔の大きさおよび向きに応じてその大きさおよび向きが調整されて、モデルの顔の所定の位置に合成される。なお、撮影時のライブビュー画像は、例えば図15などを参照して説明した形態と同様にして表示される。
以上においては、撮影画像として、アップ撮影が行われた場合の撮影画像の表示の例について説明してきたが、全身撮影が行われた場合の撮影画像には、顔以外の、手や足、腰などの利用者の身体の所定の部位に対応するスタンプ画像(例えば、手袋やブーツ、しっぽなどを模したスタンプ画像)が合成されるようにしてもよい。この場合、撮影画像において、利用者の身体を認識するために、肌色領域の識別や、所定の人物検出処理の結果に基づいて、スタンプ画像が合成される。
さらに、以上においては、撮影コースによって撮影画像の縦横比が異なるため、その縦横比に応じて、「いたずら」タブに表示されるセット背景を構成する背景画像に含まれるスタンプ画像が変更されるようにしてもよい。例えば、撮影画像の縦横比が縦長である場合、「いたずら」タブに表示されるセット背景を構成する背景画像に含まれるスタンプ画像を縦方向に長さのあるスタンプ画像に代えるようにしてもよい。
また、利用者の顔の所定の部位に対応するスタンプ画像は、レイヤ構造上、撮影画像より上層にあるので、そのスタンプ画像は、落書き編集処理の際に表示される編集画面において、利用者の操作によって選択可能に表示された上で、他の合成用画像(スタンプ画像など)と同様に拡大/縮小、移動、回転などすることができる。
さらに、利用者の顔の所定の部位に対応するスタンプ画像を合成した撮影画像が、携帯端末に送信されるようにした場合、スタンプ画像をアニメーション画像とし、携帯端末に表示された撮影画像上で、スタンプ画像が動いて表示されるようにしてもよい。
なお、上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた撮影画像や編集済み画像をシール紙に印刷するとともに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供する構成を採るものとしたが、撮影画像や編集済み画像をシール紙に印刷せずに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ったり、逆に、撮影画像や編集済み画像をサーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。