JP6607110B2 - 車両用注意喚起装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自車両に衝突するおそれのある他車両が検知された場合に、ドライバーに注意喚起を行う車両用注意喚起装置に関する。
従来から、特許文献1に提案されているように、自車両の周辺に存在する他車両と車車間通信を行うことにより、自車両と他車両との接近状態を把握して、自車両に衝突するおそれのある他車両が検知されたときに、ドライバーに注意喚起を行う車両用注意喚起装置が知られている。
特許第5673476号公報
こうした車車間通信を利用した車両用注意喚起装置では、他車両から送信された情報(他車両の絶対位置、車体の向いている絶対方位、および、車速など)に基づいて自車両に接近する他車両を検知する。従って、実際には、他車両が自車両に衝突しないような状況であっても、他車両が自車両に接近しているということだけで、ドライバーへの注意喚起が行われる。例えば、図11に示すように、自車両Aの走行する道路と他の道路とが立体交差している場合、自車両Aの走行路に対して立体交差する道路を走行している他車両Bとは衝突し得ない。従来の車両用注意喚起装置では、こうした状況下においても、他車両が自車両に接近しているということで注意喚起を行う。こうした不必要な注意喚起は、ドライバーに対して煩わしさを感じさせてしまう。また、車両用注意喚起装置の信頼性が低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、不必要な注意喚起が行われる頻度を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、
自車両の周辺に存在する他車両と車車間通信を行うことにより、自車両が交差点に進入する際の自車両と他車両との接近状態を把握して、その接近状態に基づいて自車両に衝突するおそれのある他車両を注意喚起の対象車両として検知する対象車両検知手段(11,12,13,14)と、
前記対象車両が検知されたときに、前記対象車両に対してドライバーに注意を払わさせるように注意喚起用の機器(37,38)を作動させる注意喚起手段(20)と
を備えた車両用注意喚起装置において、
自車両が進入する交差点の状況を表す交差点情報を取得する交差点情報取得手段(16)と、
自車両の前方を走行する先行車両が存在するか否かについて判定する先行車両有無判定手段(15)と、
前記対象車両が自車両に衝突し得ないと前記交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合、および、法規上において前記対象車両が自車両に衝突しないと前記交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合の少なくとも一方と、前記先行車両有無判定手段によって前記先行車両が存在すると判定されている場合とにおいて、前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する作動制限手段(17,18,19)と
を備えたことにある。
本発明においては、対象車両検知手段が、自車両の周辺に存在する他車両と車車間通信を行うことにより、自車両が交差点に進入する際の自車両と他車両との接近状態を把握して、その接近状態に基づいて自車両に衝突するおそれのある他車両を注意喚起の対象車両として検知する。対象車両が検知されたときに、注意喚起手段は、ドライバーに注意を払わさせるように注意喚起用の機器を作動させる。
不必要な注意喚起を行うとドライバーに煩わしさを感じさせてしまう。そこで、本発明においては、交差点情報取得手段が、自車両が進入する交差点の状況を表す交差点情報を取得する。また、先行車両有無判定手段が自車両の前方を走行する先行車両が存在するか否かについて判定する。そして、作動制限手段が、対象車両が自車両に衝突し得ないと交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合、および、法規上において対象車両が自車両に衝突しないと交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合の少なくとも一方と、先行車両有無判定手段によって先行車両が存在すると判定されている場合とにおいて、その対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。
従って、対象車両が自車両に接近していても、実際には、対象車両が自車両に衝突しないと推定される場合には、ドライバーへの注意喚起が行われない。また、自車両の前方を先行車両が走行している状況においては、自車両が対象車両と出会い頭衝突する可能性が非常に低い。従って、先行車両が存在すると判定されている場合においても、ドライバーへの注意喚起が行われない。これにより、不必要な注意喚起が行われる頻度が低減される。この結果、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。また、車両用注意喚起装置の信頼性を向上させることができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路に他の道路が立体交差する地点を交差点として含めた前記交差点の状況を表す交差点情報であって、前記交差点が前記立体交差する地点であるか否かを推定可能な情報を取得し(S14)、
前記作動制限手段は、前記交差点が前記立体交差する地点であると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が自車両に衝突し得ない方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する(S11)ように構成されたことにある。
道路が立体交差している場合には、自車両に対して他車両が左右から衝突することはなく、また、自車両が右左折することもない。そこで、交差点情報取得手段は、交差点情報として、自車両の走行する道路に他の道路が立体交差する地点を交差点として含めた交差点の状況を表す交差点情報であって、交差点が立体交差する地点であるか否かを推定可能な情報を取得する。そして、作動制限手段は、交差点が立体交差する地点であると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を対象車両が自車両に衝突し得ない方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。従って、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点における中央分離帯の有無を推定可能な情報を取得し(S16)、
前記作動制限手段は、前記交差点に中央分離帯が設けられていると推定される場合には、自車両に対する前記中央分離帯の設置方向に基づいて前記対象車両が自車両に衝突し得ないと推定される方位を設定し、その設定した方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する(S17,S11)ように構成されたことにある。
交差点に中央分離帯が設けられている場合には、中央分離帯の設置方向によって、自車両に対して他車両が衝突し得るか否かを判定することができる。そこで、交差点情報取得手段は、交差点における中央分離帯の有無を推定可能な情報を取得する。そして、作動制限手段は、交差点に中央分離帯が設けられていると推定される場合には、自車両に対する中央分離帯の設置方向に基づいて対象車両が自車両に衝突し得ないと推定される方位を設定し、その設定した方位から自車両に接近している対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。従って、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点に信号機が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し(S15)、
前記作動制限手段は、前記交差点に信号機が設置されていると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する(S11)ように構成されたことにある。
信号機が設定されている交差点においては、ドライバーが法規を遵守するものとみなして、他車両が自車両に衝突しないと推定される。そこで、交差点情報取得手段は、交差点に信号機が設置されているか否かを推定可能な情報を取得する。そして、作動制限手段は、交差点に信号機が設置されていると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。従って、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点を交差する道路の優先関係を推定可能な情報を取得し(S19)、
前記作動制限手段は、前記交差点を交差する道路が自車両の走行する道路に対して非優先となる道路であると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する(S11)ように構成されたことにある。
非優先となる道路を走行している車両は、交差点に進入する場合、その交差点の手前において停止するものと推定される。そこで、交差点情報取得手段は、交差点を交差する道路の優先関係を推定可能な情報を取得する。そして、作動制限手段は、交差点を交差する道路が自車両の走行する道路に対して非優先となる道路であると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。従って、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路が前記交差点と接続される位置に自車両の走行する道路に対する一時停止標識が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し(S19)、
前記作動制限手段は、前記位置に前記一時停止標識が設置されていないと推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する(S11)ように構成されたことにある。
交差点に接続される道路の優先関係は、自車両の走行する道路に対する一時停止標識の有無によって推定することができる。そこで、交差点情報取得手段は、自車両の走行する道路が交差点と接続される位置に自車両の走行する道路に対する一時停止標識が設置されているか否かを推定可能な情報を取得する。そして、作動制限手段は、その位置に一時停止標識が設置されていないと推定される場合には、自車両の左方位および右方位を対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。従って、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
自車両のウインカーの作動状態を検出するウインカー検出手段(12)と、
前記ウインカー検出手段によって、前記ウインカーが対向車線を横切る方向を指し示していることが検出されている場合を除いて、自車両に前方位から接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する前方位注意喚起作動制限手段(S21,S22,S23)とを備えたことにある。
対向車線を横切るように交差点を曲がる場合(左側通行車両が交差点を右折する場合、および、右側通行車両が交差点を左折する場合)は、ドライバーに対して前方位の対向車両に注意させる必要がある。そこで、ウインカー検出手段は、自車両のウインカーの作動状態を検出する。そして、前方位注意喚起作動制限手段は、ウインカー検出手段によって、ウインカーが対向車線を横切る方向を指し示していることが検出されている場合を除いて、自車両に前方位から接近している対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。従って、対向車両の接近に対してドライバーに注意喚起する機能を維持しつつ、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
また、本発明は、上述した作動制限手段において、注意喚起の対象となる支援対象方位を絞り込むという構成を備えることによって、上記目的を達成させることもできる。
この場合、本発明の一側面の特徴は、
前記作動制限手段は、
自車両に衝突し得ないと前記交差点情報に基づいて推定される他車両の方位、および、法規上において自車両に衝突しないと前記交差点情報に基づいて推定される他車両の方位の少なくとも一方を、注意喚起の対象となる支援対象方位から除外することにより、前記支援対象方位の絞り込みを行う絞り込み手段(17)を備え、
前記対象車両検知手段によって検知された前記対象車両が、前記絞り込み手段によって絞り込まれた支援対象方位に存在していない場合には、前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成(18,19)されたことにある。
本発明の一側面においては、作動制限手段が、絞り込み手段を備えている。絞り込み手段は、自車両に衝突し得ないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位、および、法規上において自車両に衝突しないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位の少なくとも一方を、注意喚起の対象となる支援対象方位から除外することにより、支援対象方位の絞り込みを行う。作動制限手段は、対象車両検知手段によって検知された対象車両が、絞り込み手段によって絞り込まれた支援対象方位に存在していない場合には、その対象車両に対する注意喚起手段の作動を禁止する。
従って、他車両が自車両に接近していても、実際には、他車両が自車両に衝突しないと推定される場合には、ドライバーへの注意喚起が行われない。これにより、不必要な注意喚起が行われる頻度が低減される。この結果、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路に他の道路が立体交差する地点を交差点として含めた前記交差点の状況を表す交差点情報であって、前記交差点が前記立体交差する地点であるか否かを推定可能な情報を取得し(S14)、
前記絞り込み手段は、前記交差点が前記立体交差する地点であると推定される場合には、自車両に衝突し得ないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外する(S11)ように構成されたことにある。
本発明の一側面によれば、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点における中央分離帯の有無を推定可能な情報を取得し(S16)、
前記絞り込み手段は、前記交差点に中央分離帯が設けられていると推定される場合には、自車両に対する前記中央分離帯の設置方向に基づいて自車両に衝突し得ないと推定される他車両の方位を設定し、その設定した方位を前記支援対象方位から除外する(S17,S11)ように構成されたことにある。
本発明の一側面によれば、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点に信号機が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し(S15)、
前記絞り込み手段は、前記交差点に信号機が設置されていると推定される場合には、法規上において自車両に衝突しないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外する(S11)ように構成されたことにある。
本発明の一側面によれば、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点を交差する道路の優先関係を推定可能な情報を取得し(S19)、
前記絞り込み手段は、自車両が走行する道路が前記交差点を交差する他の道路よりも優先となる道路である場合には、法規上において自車両に衝突しないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外する(S11)ように構成されたことにある。
本発明の一側面によれば、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路が前記交差点と接続される位置に一時停止標識が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し(S19)、
前記絞り込み手段は、前記位置に前記一時停止標識が設置されていないと推定される場合には、法規上において自車両に衝突しないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外する(S11)ように構成されたことにある。
本発明の一側面によれば、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
本発明の一側面の特徴は、
自車両のウインカーの作動状態を検出するウインカー検出手段(12)と、
前記ウインカー検出手段によって、前記ウインカーが対向車線を横切る方向を指し示していることが検出されている場合を除いて、自車両に対する前方位を前記支援対象方位から除外する前方位除外手段(S21,S22,S23)と、
前記対象車両検知手段によって検知された前記対象車両が、前記前方位除外手段によって除外された前記前方位に存在している場合には、前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する前方位注意喚起作動制限手段(18)と
を備えたことにある。
本発明の一側面によれば、対向車両の接近に対してドライバーに注意喚起する機能を維持しつつ、ドライバーへの注意喚起を適正に制限することができる。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成要件に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る車両用注意喚起装置の概略システム構成図である。 出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンを表すフローチャートである。 右直対応支援対象方位設定ルーチンを表すフローチャートである。 立体交差の判定方法を説明する説明図である。 支援対象方位を表す説明図である。 提示画像を表す説明図である。 交差点有無の判定方法を説明する説明図である。 中央分離帯の設置方向を表す説明図である。 一時停止標識の有無を判定する判定方法を説明する説明図である。 支援対象方位と提示画像との関係を表す説明図である。 立体交差地点における不必要な注意喚起を説明する状況説明図である。 信号機のある交差点における不必要な注意喚起を説明する状況説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の車両用注意喚起装置の概略システム構成図である。尚、本明細書においては、車両が左側を通行する法規を有する国において、本実施形態の車両用注意喚起装置が使用されることを前提として説明する。
車両用注意喚起装置1は、マイクロコンピュータを主要部として備えた注意喚起ECU10を備えている。ECUは、Electric Control Unitの略である。本明細書において、マイクロコンピュータは、CPUとROM及びRAM等の記憶装置を含み、CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。また、この車両用注意喚起装置が搭載された車両を、他車両と区別する必要がある場合には、「自車両」と呼ぶ。
注意喚起ECU10は、車車間通信用無線機31、GPS受信機32、カメラセンサ33、ナビゲーション装置34、先行車両センサ35、記憶装置36、ディスプレイ37、スピーカ38、および、車両情報網(CAN:Control Area Network)39に接続されている。
車車間通信用無線機31は、自車両周辺の車車間通信機能を有する他車両と通信するための装置であり、通信アンテナと通信処理装置とを備える。車車間通信用無線機31は、通信アンテナで自車両から車車間通信可能範囲内に存在する他車両に対して車車間通信信号を送信するとともに、車車間通信可能範囲内に存在する他車両からの車車間通信信号を受信する。車車間通信用無線機31は、他車両から車車間通信信号を受信した場合、その車車間通信信号を復調して他車両からの情報を取り出して注意喚起ECU10に供給する。また、車車間通信用無線機31は、注意喚起ECU10から供給された自車両の情報を変調し、通信アンテナからその変調した信号を送信する。車車間通信で送受信する情報としては、自車両(受信の場合は他車両)の絶対位置、絶対方位角、および、車速などである。
GPS受信機32は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して、自車両の絶対位置を検出するための装置であり、GPSアンテナと通信処理装置とを備える。GPS受信機32は、GPSアンテナでGPS衛星からのGPS信号を受信し、一定時間ごとに、GPS信号を復調し、復調されたGPS信号の情報に基づいて自車両の絶対位置(緯度および経度)を算出し、絶対位置を表す情報を注意喚起ECU10に送信する。
カメラセンサ33は、例えば、自車両前方を撮影する車載カメラと、車載カメラによって撮影された画像を処理する画像処理装置とを備える。カメラセンサ33は、車載カメラから出力された画像情報を画像処理装置にて解析処理することによって、撮影された画像に含まれている道路標識、および、信号機を認識し、認識した道路標識の情報(道路標識情報)および、認識した信号機の情報(信号機情報)を注意喚起ECU10に送信する。
ナビゲーション装置34は、地図情報等を記憶したデータベースと、経路案内等を行うためのヒューマンマシンインターフェースであるタッチパネルと、データベースに記憶されている情報に基づいて各種の演算処理を行うデータ処理装置とを備える。また、ナビゲーション装置34は、データベースから必要情報を抽出して注意喚起ECU10に供給する機能を備えている。データベースに記憶されている地図情報には、道路情報(交差点情報を含む)が含まれている。道路情報には、交差点その他道路網表現上の結節点を表すノードに関するノード情報と、ノード相互間の道路区間を表すリンクに関するリンク情報とが含まれている。
先行車両センサ35は、自車両の前方を走行している先行車両を検出するセンサであって、例えば、レーダーセンサが用いられる。先行車両センサ35は、ミリ波帯の電波(ミリ波と呼ぶ)を自車両の前方に放射し、放射範囲内にミリ波を反射する先行車両が存在する場合には、その反射波によって、自車両と先行車両との距離、自車両に対する他車両の方向、および、自車両に対する他車両の相対速度を検出する。先行車両センサ35は、先行車両に関する情報を注意喚起ECU10に供給する。尚、先行車両センサ35は、レーダーセンサに限るものでは無く、例えば、ステレオカメラを備えたカメラセンサ33などを用いることもできる。
記憶装置36は、例えば、半導体メモリ、あるいは、ハードディスクなどであって、後述する支援対象方位マップ、および、注意喚起用提示画像などを記憶している。
ディスプレイ37は、例えば、ヘッドアップディスプレイ(以下、HUDと呼ぶ)である。HUDは、自車両内の各種ECUおよびナビゲーション装置34からの表示情報を受信し、その表示情報を自車両のフロントガラスの一部の領域(表示領域)に映し出す。注意喚起ECU10は、後述する注意喚起対象物が検知されたときに、注意喚起用提示画像をHUDに送信する。これにより、HUDは、表示領域の一部を使って、注意喚起用提示画像を表示する。尚、ディスプレイ37としては、HUDに限るものでは無く、メータディスプレイ、あるいは、ナビゲーション装置34のタッチパネル等を用いてもよい。メータディスプレイは、スピードメータ、タコメータ、フューエルゲージ、ウォーターテンペラチャーゲージ、オド/トリップメータ、および、ウォーニングランプ等のメータ類を集合させてダッシュボードに配置した表示パネルである。
スピーカ38は、注意喚起ECU10からの供給された注意喚起用音信号に従って鳴動し、ドライバーに注意喚起する。尚、スピーカ38に代えてブザーを設けてもよい。
車両情報網39は、各種車両制御用ECU、および、各種センサに接続された車載ネットワークであって、センサ情報を注意喚起ECU10に提供する。注意喚起ECU10が車両情報網39から提供を受けるセンサ情報は、自車両に関する情報であって、車速情報、方位情報、および、ウインカー情報などである。方位情報は、方位角センサによって得られる情報であって、車体の向いている絶対方位角(例えば、北を0°(360°)として時計回りに東を90°、南を180°、西を270°とする)を表す。ウインカー情報は、ウインカースイッチによって得られる情報であって、ウインカーの作動状態を表す。
注意喚起ECU10は、マイクロコンピュータにより構成され、その機能に着目すると、他車両情報取得部11、自車両情報取得部12、相対位置方位算出部13、対象車両選択部14、先行車両有無判定部15、交差点・道路情報取得部16、支援対象方位設定部17、注意喚起決定部18、提示画像選択部19、および、注意喚起出力部20を備えている。
他車両情報取得部11は、車車間通信用無線機31を介して自車両周辺に位置する他車両の絶対位置、絶対方位、および、車速を、他車両情報として取得する。この場合、他車両は、車車間通信用無線機、GPS受信機、方位角センサ、および、車速センサ等を備えており、そのGPS受信機で検出された他車両の絶対位置、方位角センサによって検出された絶対方位角、車速センサによって検出された車速を表す情報(他車両情報)を、車車間通信用無線機を介して自車両に送信する。
自車両情報取得部12は、GPS受信機32によって検出される自車両の絶対位置、車両情報網39を介して得られる情報(方位角センサの検出値である絶対方位角、車速センサの検出値である車速)を、自車両情報として取得する。また、自車両情報取得部12は、車車間通信用無線機31を介して、自車両周辺に位置する他車両に対して自車両情報を送信する。また、自車両情報取得部12は、自車両のウインカーの作動状態を表すウインカー情報(ウインカースイッチの検出信号)についても取得する。
相対位置方位算出部13は、他車両情報取得部11が取得した他車両情報と、自車両情報取得部12が取得した自車両情報とに基づいて、自車両と他車両との相対位置、相対方位を算出する。相対位置は、自車両の位置を基準とした他車両の位置を表す。また、相対方位は、自車両に対して他車両の存在する方向、および、自車両の向いている方位を基準とした他車両の向いている方位を表す。
対象車両選択部14は、相対位置方位算出部13により算出した相対位置および相対方位と、自車両の車速と、他車両の車速とに基づいて、自車両と他車両との接近状態を把握して、自車両に衝突するおそれのある他車両を選択する。例えば、対象車両選択部14は、自車両から設定距離だけ前方となる所定エリア内に他車両が進入すると予測される場合、現時点から他車両がその所定エリア内に進入するまでの予測時間(衝突予測時間と呼ぶ)を演算し、衝突予測時間が注意喚起閾値以下となる他車両を注意喚起の対象車両(自車両に衝突するおそれのある他車両)として選択する。衝突予測時間は、他車両と所定エリアとの間の距離を他車両の車速で除算するなどして算出することができる。この選択された対象車両は、注意喚起対象の候補であって、後述する支援対象方位設定部17によって設定された支援対象方位に存在する場合に限って、最終的な注意喚起の対象車両に決定される。
先行車両有無判定部15は、先行車両センサ35の出力する情報を入力し、先行車両(自車両の前方を自車両と同じ方向に走行している車両)の有無を判定する。この場合、先行車両有無判定部15は、自車両と先行車両との距離(車間距離)が予め設定した所定距離以下であり、かつ、先行車両の車速が予め設定した設定速度以下である場合に、自車両の前方に先行車両が存在していると判定する。
交差点・道路情報取得部16は、自車両が進入する交差点に関連する情報、および、その交差点に接続される道路に関連する情報を取得する。例えば、交差点・道路情報取得部16は、GPS受信機32によって検出される自車両の位置(緯度、経度)に基づいて、ナビゲーション装置34のデータベースを検索して、自車両周辺のノード情報とリンク情報とを取得する。ノード情報には、交差点の位置(緯度、経度)を表す情報が含まれている。従って、自車両位置情報とノード情報から、自車両が走行している道路の前方の交差点位置を把握することができる。尚、ノード情報には、道路が立体交差する地点(位置)を表す情報も含まれている。従って、交差点の位置を表す情報には、道路が立体交差する地点(位置)を表す情報も含まれている。
また、ノード情報には、各ノードごとに、信号機が設けられているか否かを表す信号機有無情報が含まれている。これにより、自車両が進入する交差点における信号機の有無を判定することができる。尚、カメラセンサ33によって自車両の前方画像から信号機が認識された場合には、それによって、信号機の有無を判定することもできる。
また、リンク情報には、各リンクごとに中央分離帯が設けられているか否かを表す中央分離帯有無情報が含まれている。これにより、自車両周辺の道路における中央分離帯の有無を判定することができる。
また、ノード情報とリンク情報とから、自車両が進入する交差点が立体交差しているか否かについて推定することができる。例えば、自車両が進入する交差点(対象交差点と呼ぶ)から所定半径内のエリアを通るリンクを抽出し、抽出したリンクの中に対象交差点と接続関係を有さないリンクが存在する場合には、対象交差点は、立体交差していると推定することができる。例えば、図4に示す例では、4つのノードn1,n2,n3,n4によって1つの対象交差点の形状が表されており、その対象交差点の任意の一点であるノードn3を中心とした半径R1m以内に、対象交差点と接続していないリンクL1が存在する(図中の符号Aは自車両を表している)。こうした状況においては、対象交差点は、立体交差している可能性があり、本実施形態では、こうした交差点に関しては、立体交差していると推定する。尚、ノード情報に、立体交差の有無を表す情報が含まれている場合には、その情報を用いて立体交差点の有無を推定してもよい。
上記のように対象交差点が立体交差しているか否かについて推定する手法は、高い推定精度を保証できるものではない。しかし、本実施形態の車両用注意喚起装置は、できるだけ不必要(過剰)な注意喚起によってドライバーに煩わしさを与えないようにすることを目的として設計されている。また、後述するように、対象交差点が立体交差していると推定される場合には、ドライバーへの注意喚起が禁止される。そのため、車両用注意喚起装置は、高い推定精度が得られなくても、対象交差点が立体交差していると推定される要素(対象交差点の近傍に、対象交差点と接続しないリンクが存在すること)が検出される場合には、交差点が立体交差していると推定する。
また、交差点・道路情報取得部16は、カメラセンサ33から送信される道路標識情報を取得する。道路標識情報は、道路標識の種類を判別した情報である。本実施形態においては、この道路標識情報に基づいて、自車両の前方に一時停止標識が存在しているかについて判定する。
この交差点・道路情報取得部16は、本発明の交差点情報取得手段に相当する。
支援対象方位設定部17は、交差点・道路情報取得部16およびウインカー作動検出部から取得した各種の情報に基づいて、後述する支援対象方位設定ルーチンを実施することにより、注意喚起支援の対象となる方位(支援対象方位と呼ぶ)を絞り込む。この支援対象方位設定部17で取り扱われる方位とは、自車両を基準とした他車両の位置、つまり、自車両に対して他車両の存在する相対的な方向を表す。
記憶装置36に記憶されている支援対象方位マップは、支援対象方位を区分したデータである。この支援対象方位マップによって、図5(a)に示すように、自車両Aに対して前方の所定角度範囲(車両前後方向前側軸に対して左右に所定角度だけ広がる範囲)である前方位と、図5(b)に示すように、自車両に対して左側の所定角度範囲(車幅方向左側軸に対して前後に所定角度だけ広がる範囲)である左方位と、図5(c)に示すように、自車両に対して右側の所定角度範囲(車幅方向右側軸に対して前後に所定角度だけ広がる範囲)である右方位との3つの方位の範囲が定義される。支援対象方位設定部17は、この支援対象方位マップで区分される3つの方位のうちから任意の方位を選択することにより、その選択した方位を支援対象方位に設定する。自車両における後方位については、最初から、支援対象方位に含まれていない。
注意喚起決定部18は、対象車両選択部14で選択された対象車両の存在する方位と、支援対象方位設定部17によって設定された支援対象方位とに基づいて、ドライバーへの注意喚起の必要性を判定する。具体的には、注意喚起決定部18は、支援対象方位設定部17によって設定された支援対象方位に対象車両選択部14で選択された対象車両が存在する場合には、その対象車両に対するドライバーへの注意喚起が必要であると判定する。逆に、注意喚起決定部18は、対象車両選択部14で対象車両が選択されていても、その対象車両が、支援対象方位設定部17によって設定された支援対象方位に位置していない場合には、ドライバーへの注意喚起が不要であると判定する。
従って、支援対象方位設定部17が設定した支援対象方位によって、ドライバーへの注意喚起の許可、および、禁止が決定される。
提示画像選択部19は、注意喚起決定部18によって対象車両に対するドライバーの注意喚起が必要であると判定された場合、その対象車両が位置する支援対象方位に応じた注意喚起用提示画像(以下、単に提示画像と呼ぶ)を選択する。記憶装置36には、図6に示すような、4種類の提示画像F1,F2,F3,F4が記憶されている。
図6(a)に示す提示画像F1は、支援対象方位に左方位が含まれており、かつ、左方位に対象車両が検知されている場合に選択される。この提示画像F1は、自車両が交差点に進入するときに、自車両の左方位から交差点に進入してくる他車両に対してドライバーに注意を払わさせる画像である。
図6(b)に示す提示画像F2は、支援対象方位に右方位が含まれており、かつ、右方位に対象車両が検知されている場合に選択される。この提示画像F2は、自車両が交差点に進入するときに、自車両の右方位から交差点に進入してくる他車両に対してドライバーに注意を払わさせる画像である。
図6(c)に示す提示画像F3は、支援対象方位に左方位および右方位が含まれており、かつ、左方位および右方位にそれぞれ対象車両が検知されている場合に選択される。この提示画像F3は、自車両が交差点に進入するときに、自車両の右方位および左方位から交差点に進入してくる他車両に対してドライバーに注意を払わさせる画像である。
提示画像F1,F2,F3は、それぞれ、自車両が交差点に進入するときに他車両と出会い頭衝突をするおそれのある状況において選択される。従って、これらの提示画像F1,F2,F3を、以下、出会い頭衝突注意画像と呼ぶ。
図6(d)に示す提示画像F4は、支援対象方位に前方位が含まれており、かつ、前方位に対象車両が検知されている場合に選択される。この提示画像F4は、自車両が交差点を右折するときに、前方位から交差点に直進してくる対向車両に対してドライバーに注意を払わさせる画像である。以下、この提示画像を右直衝突注意画像と呼ぶ。
尚、提示画像F1〜F4に関しては、任意にデザインできるものである。また、「出会い頭注意」および「右折注意」という文字表示を省略して、アイコンのみの表示であってもよい。また、矢印によって対象車両の方位を示さずに、例えば、「左注意」、「右注意」、「左右注意」、および、「前方注意」といった文字表示によって、ドライバーに注意を払わさせる方向を示す提示画像であってもよい。
注意喚起出力部20は、注意喚起決定部18によって対象車両に対するドライバーへの注意喚起が必要であると判定された場合、提示画像選択部19によって選択された提示画像を表す情報をディスプレイ37に送信するとともに、注意喚起用音信号をスピーカ38に送信する。これにより、ディスプレイ37に提示画像が表示され、スピーカ38から注意喚起音が発生する。
次に、支援対象方位設定部17の実施する支援対象方位設定ルーチンについて説明する。図2は、出会い頭衝突防止用の支援対象方位を設定する支援対象方位設定ルーチン(出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンと呼ぶ)である。また、図3は、右折時における対向車両との衝突(右直衝突と呼ぶ)防止用の支援対象方位を設定する支援対象方位設定ルーチン(右直対応支援対象方位設定ルーチンと呼ぶ)である。
支援対象方位設定部17は、出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンおよび右直対応支援対象方位設定ルーチンを所定の演算周期にて並行して実施する。出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンにおいては、自車両に対する左方位および右方位に関しての支援対象方位の設定を行う。一方、右直対応支援対象方位設定ルーチンにおいては、自車両に対する前方位に関しての支援対象方位の設定を行う。支援対象方位設定部17で設定される最終的な支援対象方位は、出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンで設定された支援対象方位と、右直対応支援対象方位設定ルーチンによって設定された支援対象方位とを足し合わせた方位である。
まず、出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンから説明する。支援対象方位設定部17は、出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンを起動すると、ステップS10において、先行車両の有無を判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、先行車両有無判定部15から判定結果信号を読み込み、先行車両が存在しているとの判定結果が得られている場合には、ステップS11において、左方位および右方位を支援対象方位から除外する処理を行って、本ルーチンを一旦終了する。支援対象方位設定部17は、本ルーチンを所定の演算周期で繰り返すため、直前の演算時において左方位および/または右方位が支援対象方位として設定されていた場合には、支援対象方位から左方位および/または右方位が除外される。
先行車両が走行している状況においては、自車両が他車両と出会い頭衝突する可能性が非常に低い。そこで、支援対象方位設定部17は、こうした状況においては、出会い頭衝突防止用の支援対象方位を設定しない。
支援対象方位設定部17は、先行車両有無判定部15から先行車両が存在しないという判定結果が得られている場合、続く、ステップS12において、自車両が道路内を走行しているか否かについて判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、GPS受信機32によって検出される自車両位置と、ナビゲーション装置34のデータベースに記憶されている道路位置とのマッチングの有無により、その判定を行う。自車両が道路上に位置していると判定されない場合については、自車両が道路外を走行していると判定する。支援対象方位設定部17は、自車両が道路外を走行していると判定した場合、ステップS11の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。従って、左方位および右方位については、支援対象方位として設定されない。
支援対象方位設定部17は、自車両が道路内を走行していると判定した場合、続く、ステップS13において、交差点の有無を判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、交差点・道路情報取得部16によって取得されたノード情報で特定される交差点の位置と、GPS受信機32によって検出される自車両位置とに基づいて、自車両周辺の交差点位置を把握し、図7に示すように、自車両Aの位置が交差点中心位置Oから所定半径R2m内に入っている場合に、「交差点有」と判定する。以下、この交差点を対象交差点と呼ぶ。
自車両が交差点から離れた位置にいる場合には、他車両との出会い頭衝突が発生しない。従って、この場合、支援対象方位設定部17は、ステップS11の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。従って、左方位および右方位については、支援対象方位として設定されない。
支援対象方位設定部17は、「交差点あり」と判定した場合、続く、ステップS14において、対象交差点が立体交差しているか否かについて判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、交差点・道路情報取得部16によって取得された自車両周辺におけるノード情報とリンク情報とに基づいて、対象交差点が立体交差しているか否かについて判定する。具体的には、支援対象方位設定部17は、対象交差点から所定半径内のエリアを通るリンクを抽出し、対象交差点と接続関係を有さないリンクが存在する場合には、対象交差点が立体交差していると判定する。尚、支援対象方位設定部17は、ノード情報に立体交差の有無を表す情報が含まれている場合には、その情報を用いて対象交差点が立体交差しているか否かを判定する。
自車両の走行する道路と他の道路とが立体交差している場合には、自車両は左右方向から接近する他車両とは衝突し得ない。つまり、出会い頭衝突は、発生し得ない。従って、支援対象方位設定部17は、対象交差点が立体交差していると判定した場合には、他車両が自車両に衝突し得ないと扱って、ステップS11の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。
支援対象方位設定部17は、対象交差点が立体交差していないと判定した場合、続く、ステップS15において、対象交差点に信号機が設置されているか否かについて判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、交差点・道路情報取得部16によって取得されたノード情報に含まれる信号機有無情報に基づいて判定するが、カメラセンサ33によって自車両の前方に信号機が設置されていることが検出された場合には、それによって、信号機の有無を判定してもよい。
信号機の設置されている交差点においては、ドライバーが法規(道路交通法等)を遵守するという前提において、他車両との出会い頭衝突が発生しないと推定できる。本実施形態における車両用注意喚起装置は、不必要(過剰)な注意喚起によってドライバーに煩わしさを与えないようにすることを目的として設計されている。そのため、信号機の設置されている交差点においては、ドライバーが法規を遵守するものとみなして、極力、不必要な注意喚起が行われる頻度を低減する。従って、対象交差点に信号機が設置されている場合には、支援対象方位設定部17は、自車両の左方位および右方位を他車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱って、ステップS11の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。
支援対象方位設定部17は、対象交差点に信号機が設置されていないと判定した場合、続く、ステップS16において、対象交差点に中央分離帯が設けられているか否かについて判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、交差点・道路情報取得部16によって取得されたリンク情報に含まれる中央分離帯有無情報に基づいて判定する。例えば、対象交差点に接続される道路(リンク)の中央分離帯情報を読み込み、対象交差点に中央分離帯が設けられているか否かについて判定する。
支援対象方位設定部17は、対象交差点に中央分離帯が設けられている判定した場合、続く、ステップS17において、中央分離帯の設置方向を判定する。図8(a)に示すように、中央分離帯Cの設置方向が、自車両Aの走行路の形成方向と平行である場合、つまり、自車両Aの走行路に設けられた中央分離帯Cが対象交差点にまで続いている場合には、他車両との出会い頭衝突が発生し得ない。従って、この場合、支援対象方位設定部17は、自車両の左方位および右方位を他車両が自車両に衝突し得ないと推定される方位であるとして扱って、ステップS11の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。
一方、図8(b)に示すように、中央分離帯Cの設置方向が自車両Aの走行路の形成方向と交差する方向である場合、つまり、自車両Aの走行路とは異なる道路に設けられた中央分離帯Cが交差点にまで続いている場合には、自車両Aの右方位から交差点に進入してくる他車両と出会い頭衝突する可能性がある。この場合、支援対象方位設定部17は、ステップS18において、右方位を支援対象方位に設定して本ルーチンを一旦終了する。従って、左右方位のうち右方位に制限された支援対象方位が設定される。また、直前の演算時において左方位が支援対象方位として設定されていた場合には、支援対象方位から左方位が除外される。
尚、道路に中央分離帯が設けられていても、その道路が接続される交差点内において、中央分離帯が設けられていないこともある。そうした交差点は、規模が大きく、ほとんどの場合、信号機が設けられていることから、ステップS15によって、既に判定対象から除外されている。従って、上述のように、リンク情報から交差点内における中央分離帯の有無を判定することができる。
支援対象方位設定部17は、対象交差点に中央分離帯が設けられていないと判定した場合、続く、ステップS19において、自車両の走行路が対象交差点と接続される位置に、自車両の走行する道路に対する一時停止標識が設置されているか否かについて判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、交差点・道路情報取得部16によって取得された道路標識情報を読み込みんで、一時停止標識が検出されている場合には、図9に示すように、自車両A(正確にはカメラセンサ33)から一時停止標識STPまでの残距離D1と、自車両Aから対象交差点の中心位置Oまでの残距離D2とを算出する。支援対象方位設定部17は、残距離D1,D2の差ΔD(=|D1−D2|)を演算し、差ΔDが閾値以下の場合に、自車両Aの走行路が対象交差点と接続される位置に、自車両の走行する道路に対する一時停止標識STPが設置されている(一時停止標識あり)と判定する。
あるいは、支援対象方位設定部17は、上記の残距離D1が閾値以下の場合に、「一時停止標識あり」と判定してもよい。尚、交差点・道路情報取得部16が対象交差点における一時停止標識の有無の判定処理を行って、支援対象方位設定部17が、ステップS19において、その判定結果を参照してもよい。
自車両の走行路が対象交差点と接続される位置に一時停止標識が設けられていない場合には、自車両の走行路は、対象交差点に接続する他の道路に対して優先となる関係にある(即ち、自車両の走行路が優先道路である)と推定できる。従って、自車両の走行路に交差する道路を走行している他車両は、対象交差点に進入する手前で一時停止すると考えられる。つまり、自車両との出会い頭衝突が発生しないと考えられる。そこで、支援対象方位設定部17は、一時停止標識が設けられていないと判定した場合、自車両の左方位および右方位を他車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱って、ステップS11の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。
一方、自車両の走行路が対象交差点と接続される位置に一時停止標識が設けられている場合には、自車両の走行路は、対象交差点に接続する他の道路に対して優先とはならない関係にある(即ち、自車両の走行路が非優先道路である)と推定できる。従って、自車両の走行路に交差する道路を走行している他車両は、一時停止することなくそのまま対象交差点に進入する可能性が十分ある。従って、自車両は、他車両と出会い頭衝突するおそれがある。
そこで、支援対象方位設定部17は、一時停止標識が設けられていると判定した場合、ステップS20において、左方位と右方位とを支援対象方位に設定して本ルーチンを一旦終了する。従って、支援対象方位が、左方位および右方位にのみに制限される。
支援対象方位設定部17は、本ルーチンを所定の演算周期にて繰り返す。これにより、出会い頭衝突を防止するための支援対象方位が、交差点の状況に応じて設定される。
次に、右直対応支援対象方位設定ルーチン(図3)について説明する。この右直対応支援対象方位設定ルーチンにおいて、上述した出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンと同じ処理については、共通のステップ符号を用いて説明を省略する。
支援対象方位設定部17は、先行車両が存在している(S10)、自車両が道路外を走行している(S12)、対象交差点が立体交差している(S14)、対象交差点に中央分離帯が設けられている(S16)、という4つの条件が1つでも成立する場合には、その処理をステップS21に進める。支援対象方位設定部17は、このステップS21において、前方位を支援対象方位から除外する処理を行う。支援対象方位設定部17は、このステップS21の処理を行うと、本ルーチンを一旦終了する。
支援対象方位設定部17は、こうした4つの条件が全て成立していない場合、ステップS22において、右ウインカーが作動しているか否かについて判定する。この場合、支援対象方位設定部17は、自車両情報取得部12によって取得されているウインカーの作動状態を表すウインカー情報を読み込み、右ウインカーが作動しているか否かについて判定する。ドライバーが自車両を右折させようとしている場合、上記の4つの条件が全て成立していない状況においては、自車両の前方から交差点に直進してくる対向車両に対して、ドライバーに注意を払わさせる必要がある。
そこで、支援対象方位設定部17は、右ウインカーが作動している場合には、その処理をステップS23に進めて、前方位を支援対象方位に設定して本ルーチンを一旦終了する。一方、支援対象方位設定部17は、右ウインカーが作動していない場合には、ステップS21の処理を実施して、本ルーチンを一旦終了する。従って、支援対象方位から前方位が除外される。
支援対象方位設定部17は、本ルーチンを所定の演算周期にて繰り返すことにより、右直衝突を防止するための支援対象方位を交差点の状況に応じて設定する。尚、本実施形態の車両用注意喚起装置は、左側通行車両に適用されるが、右側通行車両に適用する場合には、左ウインカーの作動の有無を判定する。この場合、本明細書におけるウインカーの作動に関連する記載に関しては、「右」を「左」に置き換えればよい。つまり、ステップS22においてウインカーの作動を検出する方向は、自車両が対向車線を横切る方向である。
支援対象方位設定部17は、出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンによって設定した支援対象方位と、右直対応支援対象方位設定ルーチンによって設定した支援対象方位とを足し合わせた方位を、最終的な支援対象方位に設定する。例えば、出会い頭対応支援対象方位設定ルーチンによって設定した支援対象方位が右方位であって、右直対応支援対象方位設定ルーチンによって設定した支援対象方位が前方位である場合には、最終的な支援対象方位は、右方位と前方位である。
支援対象方位設定部17は、設定した支援対象方位を注意喚起決定部18に供給する。上述したように、注意喚起決定部18は、支援対象方位設定部17によって設定された支援対象方位に対象車両選択部14で選択された対象車両が存在する場合には、その対象車両に対するドライバーの注意喚起が必要であると判定する。注意喚起決定部18によって対象車両に対するドライバーの注意喚起が必要であると判定された場合、提示画像選択部19は、その対象車両が位置する支援対象方位に応じた提示画像を選択する。これにより、注意喚起出力部20は、提示画像選択部19によって選択された提示画像をディスプレイ37に表示する。
従って、交差点の状況、および、右ウインカーの作動状況によって支援対象方位が絞り込みされることで、不必要な注意喚起を低減することができる。
尚、提示画像選択部19は、出会い頭衝突注意画像を表示する条件と、右直衝突注意画像を表示する条件との両方が成立している場合には、危険度の高い出会い頭衝突の防止を優先して、出会い頭衝突注意画像を選択する。
例えば、図10の(a)欄に示すように、支援対象方位が前方位、左方位、および、右方位に設定されている状況においては、左方位に対象車両が存在する場合に出会い頭衝突注意画像F1が表示され、右方位に対象車両が存在する場合には出会い頭衝突注意画像F2が表示され、左方位と右方位とに対象車両が存在する場合に出会い頭衝突注意画像F3が表示され、前方位に対象車両が存在する場合に右直衝突注意画像F4が表示される。また、前方位に対象車両が存在する場合であっても、左方位と右方位との少なくも一方に対象車両が存在する場合には、出会い頭衝突注意画像F1、F2およびF3のうちの何れか一つの適切な画像が表示される。
また、図10の(b)欄に示すように、支援対象方位が左方位、および、右方位に設定されている状況(前方位が除外されている状況)においては、左方位に対象車両が存在する場合に出会い頭衝突注意画像F1が表示され、右方位に対象車両が存在する場合に出会い頭衝突注意画像F2が表示され、左方位と右方位とに対象車両が存在する場合に出会い頭衝突注意画像F3が表示される。また、この状況においては、前方位に対象車両が存在していても、右直衝突注意画像F4は表示されない。
また、図10の(c)欄に示すように、支援対象方位が右方位に設定されている状況(左方位と前方位とが除外されている状況)においては、右方位に対象車両が存在する場合にのみ、出会い頭衝突注意画像F2が表示され、それ以外の方位に対象車両が存在していても、出会い頭衝突注意画像F1,F3および右直衝突注意画像F4は表示されない。
また、図10の(d)欄に示すように、支援対象方位が前方位に設定されている状況(左方位と右方位とが除外されている状況)においては、前方位に対象車両が存在する場合にのみ、右直衝突注意画像F4が表示され、それ以外の方位に対象車両が存在していても、出会い頭衝突注意画像F1,F2,F3は表示されない。
また、図10の(e)欄に示すように、支援対象方位が前方位と右方向とに設定されている状況(左方位が除外されている状況)においては、右方位に対象車両が存在する場合には出会い頭衝突注意画像F2が表示され、前方位に対象車両が存在する場合に右直衝突注意画像F4が表示される。また、右方位と前方位とに対象車両が存在する場合には、優先的に出会い頭衝突注意画像F2が表示される。また、この状況においては、左方位に対象車両が存在していても、出会い頭衝突注意画像F1およびF3の何れも表示されない。
以上説明した本実施形態の車両用注意喚起装置1によれば、自車両が進入する交差点(道路が立体交差する地点も含む)の状況を表す交差点情報に基づいて、支援対象方位が設定される。つまり、自車両に衝突し得ないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位、および、法規上において自車両に衝突しないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位が除外された対象支援方位が設定される。そして、対象車両が、その設定された支援対象方位に存在していない場合には、その対象車両に対するドライバーへの注意喚起が禁止される。換言すれば、対象車両が自車両に衝突し得ないと交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合、および、法規上において対象車両が自車両に衝突しないと交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合において、対象車両に対するドライバーへの注意喚起が禁止される。従って、対象車両が自車両に接近していても、実際には、対象車両が自車両に衝突しないと推定される場合には、ドライバーへの注意喚起が行われない。これにより、不必要な注意喚起が行われる頻度が低減される。この結果、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。また、車両用注意喚起装置の信頼性を向上させることができる。
例えば、図11に示すように、自車両Aの走行する道路と他の道路とが立体交差している場合、自車両Aの走行路に対して立体交差する道路を走行している他車両Bとは衝突し得ない。従来装置では、こういう状況下において、他車両Bの接近に基づいてドライバーへの注意喚起が行われてしまうが、本実施形態によれば、支援対象方位からすべての方位が除外されるため、他車両Bが自車両Aに接近してもドライバーへの注意喚起が行われない。これにより、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。
また、例えば、図12に示すように、自車両Aが交差点で信号待ちしている場合、別の道路から交差点に進入する他車両Bとは衝突しない。従来装置では、こういう状況下において、他車両Bの接近に基づいてドライバーへの注意喚起が行われてしまうが、本実施形態によれば、信号機の設置されている交差点においては、対象方位から左方位および右方位が除外されるため、他車両Bが自車両Aに接近してもドライバーへの注意喚起が行われない。これにより、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。
また、中央分離帯の設置されている交差点においては、自車両に対する中央分離帯の設置方向に基づいて、自車両に衝突し得ないと推定される他車両の方位が設定され、その設定された方位が支援対象方位から除外される。従って、不必要な注意喚起が行われる頻度を低減することができる。
また、信号機の設置されていない交差点においては、自車両が走行する道路が、交差点を交差する他の道路よりも優先となる道路である場合、支援対象方位から左方位および右方位が除外される。これにより、不必要な注意喚起が行われる頻度が低減される。この場合、一時停止標識の有無に基づいて道路の優先関係が判定されるため、その優先関係を適切に判定することができる。
また、右ウインカーの作動が検出されている場合を除いて、支援対象方位から前方位が除外されるため、右直衝突に対する注意喚起機能を維持しつつ、不必要な注意喚起が行われる頻度を低減することができる。
以上、本実施形態に係る車両用注意喚起装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、自車両に衝突し得ないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位、および、法規上において自車両に衝突しないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位を、支援対象方位から除外するが、何れか一方の方位(自車両に衝突し得ないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位、あるいは、法規上において自車両に衝突しないと交差点情報に基づいて推定される他車両の方位)についてのみ、支援対象方位から除外してもよい。例えば、対象交差点が立体交差していると推定されるケース(ケース1)、対象交差点に中央分離帯が設置されていると推定されるケース(ケース2)、対象交差点に信号機が設置されていると推定されるケース(ケース3)、対象交差点に一時停止標識が設置されていないと推定されるケース(ケース4)の何れか一つのケースにおいて、支援対象方位から各ケースに応じた方位を除外するようにしてもよい。あるいは、上記のケース1〜4を任意に複数組み合わせて、それらのケースが1つでも検出されたときに、検出されたケースに応じた方位を支援対象方位から除外してもよい。
また、本実施形態においては、右ウインカーの作動の有無に基づいて支援対象方位における前方位の設定を切り替えるが、必ずしも、そうした構成を設けなくてもよい。
また、本実施形態においては、自車両に衝突するおそれのある対象車両を、衝突予測時間に基づいて設定するが、必ずしも、衝突予測時間に基づく必要はない。例えば、自車両と、自車両に接近する他車両との距離に基づいて、その距離が閾値以下となる場合に、その他車両を対象車両に設定するなどしてもよい。
1…車両用注意喚起装置、10…注意喚起ECU、11…他車両情報取得部、12…自車両情報取得部、13…相対位置方位算出部、14…対象車両選択部、15…先行車両有無判定部、16…交差点・道路情報取得部、17…支援対象方位設定部、18…注意喚起決定部、19…提示画像選択部、20…注意喚起出力部、31…車車間通信用無線機、32…GPS受信機、33…カメラセンサ、34…ナビゲーション装置、35…先行車両センサ、36…記憶装置、37…ディスプレイ、38…スピーカ、39…車両情報網、A…自車両、B…他車両。

Claims (14)

  1. 自車両の周辺に存在する他車両と車車間通信を行うことにより、自車両が交差点に進入する際の自車両と他車両との接近状態を把握して、その接近状態に基づいて自車両に衝突するおそれのある他車両を注意喚起の対象車両として検知する対象車両検知手段と、
    前記対象車両が検知されたときに、前記対象車両に対してドライバーに注意を払わさせるように注意喚起用の機器を作動させる注意喚起手段と
    を備えた車両用注意喚起装置において、
    自車両が進入する交差点の状況を表す交差点情報を取得する交差点情報取得手段と、
    自車両の前方を走行する先行車両が存在するか否かについて判定する先行車両有無判定手段と、
    前記対象車両が自車両に衝突し得ないと前記交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合、および、法規上において前記対象車両が自車両に衝突しないと前記交差点情報に基づいて推定される方位から自車両に接近している場合の少なくとも一方と、前記先行車両有無判定手段によって前記先行車両が存在すると判定されている場合とにおいて、前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する作動制限手段と
    を備えた車両用注意喚起装置。
  2. 請求項1記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路に他の道路が立体交差する地点を交差点として含めた前記交差点の状況を表す交差点情報であって、前記交差点が前記立体交差する地点であるか否かを推定可能な情報を取得し、
    前記作動制限手段は、前記交差点が前記立体交差する地点であると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が自車両に衝突し得ない方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成された車両用注意喚起装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点における中央分離帯の有無を推定可能な情報を取得し、
    前記作動制限手段は、前記交差点に中央分離帯が設けられていると推定される場合には、自車両に対する前記中央分離帯の設置方向に基づいて前記対象車両が自車両に衝突し得ないと推定される方位を設定し、その設定した方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成された車両用注意喚起装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点に信号機が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し、
    前記作動制限手段は、前記交差点に信号機が設置されていると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成された車両用注意喚起装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか一項記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点を交差する道路の優先関係を推定可能な情報を取得し、
    前記作動制限手段は、前記交差点を交差する道路が自車両の走行する道路に対して非優先となる道路であると推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成された車両用注意喚起装置。
  6. 請求項5記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路が前記交差点と接続される位置に自車両の走行する道路に対する一時停止標識が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し、
    前記作動制限手段は、前記位置に前記一時停止標識が設置されていないと推定される場合には、自車両の左方位および右方位を前記対象車両が法規上において自車両に衝突しないと推定される方位であるとして扱い、その方位から自車両に接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成された車両用注意喚起装置。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか一項記載の車両用注意喚起装置において、
    自車両のウインカーの作動状態を検出するウインカー検出手段と、
    前記ウインカー検出手段によって、前記ウインカーが対向車線を横切る方向を指し示していることが検出されている場合を除いて、自車両に前方位から接近している前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する前方位注意喚起作動制限手段と
    を備えた車両用注意喚起装置。
  8. 請求項1記載の車両用注意喚起装置において、
    前記作動制限手段は、
    自車両に衝突し得ないと前記交差点情報に基づいて推定される他車両の方位、および、法規上において自車両に衝突しないと前記交差点情報に基づいて推定される他車両の方位の少なくとも一方を、注意喚起の対象となる支援対象方位から除外することにより、前記支援対象方位の絞り込みを行う絞り込み手段を備え、
    前記対象車両検知手段によって検知された前記対象車両が、前記絞り込み手段によって絞り込まれた支援対象方位に存在していない場合には、前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止するように構成された車両用注意喚起装置。
  9. 請求項8記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路に他の道路が立体交差する地点を交差点として含めた前記交差点の状況を表す交差点情報であって、前記交差点が前記立体交差する地点であるか否かを推定可能な情報を取得し、
    前記絞り込み手段は、前記交差点が前記立体交差する地点であると推定される場合には、自車両に衝突し得ないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外するように構成された車両用注意喚起装置。
  10. 請求項8または9記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点における中央分離帯の有無を推定可能な情報を取得し、
    前記絞り込み手段は、前記交差点に中央分離帯が設けられていると推定される場合には、自車両に対する前記中央分離帯の設置方向に基づいて自車両に衝突し得ないと推定される他車両の方位を設定し、その設定した方位を前記支援対象方位から除外するように構成された車両用注意喚起装置。
  11. 請求項8ないし請求項10の何れか一項記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点に信号機が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し、
    前記絞り込み手段は、前記交差点に信号機が設置されていると推定される場合には、法規上において自車両に衝突しないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外するように構成された車両用注意喚起装置。
  12. 請求項8ないし請求項11の何れか一項記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、前記交差点を交差する道路の優先関係を推定可能な情報を取得し、
    前記絞り込み手段は、自車両が走行する道路が前記交差点を交差する他の道路よりも優先となる道路である場合には、法規上において自車両に衝突しないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外するように構成された車両用注意喚起装置。
  13. 請求項12記載の車両用注意喚起装置において、
    前記交差点情報取得手段は、前記交差点情報として、自車両の走行する道路が前記交差点と接続される位置に一時停止標識が設置されているか否かを推定可能な情報を取得し、
    前記絞り込み手段は、前記位置に前記一時停止標識が設置されていないと推定される場合には、法規上において自車両に衝突しないと推定される他車両の方位である左方位および右方位を前記支援対象方位から除外するように構成された車両用注意喚起装置。
  14. 請求項8ないし請求項13の何れか一項記載の車両用注意喚起装置において、
    自車両のウインカーの作動状態を検出するウインカー検出手段と、
    前記ウインカー検出手段によって、前記ウインカーが対向車線を横切る方向を指し示していることが検出されている場合を除いて、自車両に対する前方位を前記支援対象方位から除外する前方位除外手段と、
    前記対象車両検知手段によって検知された前記対象車両が、前記前方位除外手段によって除外された前記前方位に存在している場合には、前記対象車両に対する前記注意喚起手段の作動を禁止する前方位注意喚起作動制限手段と
    を備えた車両用注意喚起装置。
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