JP6606889B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機は、固定スクロールと可動スクロールとを有する圧縮機構を備えている。固定スクロールは、ハウジング等を介してケーシングに固定されている。可動スクロールは、モータによって回転するクランクシャフトに接続され、固定スクロールに対して旋回する。可動スクロールの旋回運動によって、固定スクロールおよび可動スクロールによって形成される圧縮室の容積が減少し、圧縮室に導入された冷媒が圧縮される。
特許文献1(特開平3−130588号公報)に開示されるように、圧縮機構には、圧縮室に冷媒を導入するための吸入管が取り付けられている。吸入管は、固定スクロールに形成された吸入孔に、Oリング等の弾性部材を介して気密状に嵌め込まれている。特許文献1に開示のスクロール圧縮機では、Oリングは、吸入孔の内周面に形成された環状溝に嵌め込まれ、吸入管は、吸入孔に挿入されてケーシングに固定されている。Oリングは、圧縮機構の外部空間と吸入孔とを仕切っている。
しかし、吸入孔内部に設置される弾性部材を介して吸入管が固定スクロールに取り付けられている場合、吸入管が固定スクロールに直接接触していると、スクロール圧縮機の運転中の騒音が大きくなるおそれがある。これは、スクロール圧縮機の運転中には、可動スクロールの旋回運動によって固定スクロールが振動し、固定スクロールの振動が吸入管を介してケーシングに伝播するためである。固定スクロール、吸入管およびケーシングの振動は、運転中のスクロール圧縮機の音圧レベルを上昇させる。
本発明の目的は、運転中の騒音を抑制することができるスクロール圧縮機を提供することである。
本発明の第1観点に係るスクロール圧縮機は、ケーシングと、圧縮機構と、クランクシャフトと、モータと、吸入管とを備える。圧縮機構は、固定スクロールと可動スクロールとを有し、ケーシングに収容される。可動スクロールは、固定スクロールと噛み合って圧縮室を形成する。クランクシャフトは、固定スクロールに対して可動スクロールを旋回させる。モータは、クランクシャフトを回転させる。吸入管は、圧縮機構に取り付けられ、圧縮室に冷媒を導く。固定スクロールは、圧縮機構の外部空間および圧縮室と連通する吸入孔を有する。吸入管は、固定スクロールと非接触の状態で、弾性体を介して吸入孔に取り付けられる。弾性体は、吸入管の径方向および軸方向の両方において吸入管と固定スクロールとの間に挟み込まれて、吸入管と固定スクロールとを連結している。
このスクロール圧縮機では、吸入管は、弾性体によって、固定スクロールと接触することなく圧縮機構に取り付けられている。そのため、スクロール圧縮機の運転時において、固定スクロールの振動は、弾性体に吸収されて吸入管に伝達されないので、吸入管の振動に起因するケーシングの振動が抑制される。従って、このスクロール圧縮機は、弾性体によって、運転中の騒音を抑制することができる。
本発明の第2観点に係るスクロール圧縮機は、第1観点に係るスクロール圧縮機であって、弾性体は、第1弾性部と、第2弾性部とを有する。第1弾性部は、吸入孔の内部において、径方向に沿って吸入管と固定スクロールとを連結する。第2弾性部は、吸入孔の外部において、軸方向に沿って吸入管と固定スクロールとを連結する。
このスクロール圧縮機では、第1弾性部は、固定スクロールの水平方向の振動を吸収し、第2弾性部は、固定スクロールの鉛直方向の振動を吸収する。そのため、弾性体は、固定スクロールの任意の振動を効率的に吸収することができる。
本発明の第3観点に係るスクロール圧縮機は、第2観点に係るスクロール圧縮機であって、弾性体は、第1弾性部および第2弾性部が一体となった部材である。
本発明の第4観点に係るスクロール圧縮機は、第2観点に係るスクロール圧縮機であって、弾性体は、互いに分離している第1弾性部および第2弾性部から構成される。
本発明の第5観点に係るスクロール圧縮機は、第4観点に係るスクロール圧縮機であって、第1弾性部および第2弾性部の少なくとも一方は、Oリングである。
本発明の第6観点に係るスクロール圧縮機は、第2乃至第5観点のいずれか1つに係るスクロール圧縮機であって、吸入孔の内部に設けられ、圧縮室からの冷媒の逆流を防止するための逆止弁をさらに備える。逆止弁は、吸入管によって冷媒が圧縮室に導かれていないときに吸入管の下端と接触する弁端面を有する。
本発明の第7観点に係るスクロール圧縮機は、第2乃至第5観点のいずれか1つに係るスクロール圧縮機であって、吸入孔の内部に設けられ、圧縮室からの冷媒の逆流を防止するための逆止弁をさらに備える。逆止弁は、吸入管によって冷媒が圧縮室に導かれていないときに第1弾性部の下端と接触する弁端面を有する。
本発明の第8観点に係るスクロール圧縮機は、第7観点に係るスクロール圧縮機であって、第1弾性部は、径方向の内側に突出している吸入管支持部を有する。吸入管支持部は、吸入管の下端と接触している。
このスクロール圧縮機では、第1弾性部は、吸入管の下端と逆止弁の弁端面との間に位置する吸入管支持部を有している。そのため、スクロール圧縮機の運転時において、逆止弁は吸入管と接触しないので、逆止弁が吸入管に当たる音の発生が抑制される。
本発明に係るスクロール圧縮機は、運転中の騒音を抑制することができる。
第1実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 固定スクロールの下面図である。 可動スクロールの上面図である。 可動スクロールの第2ラップおよび圧縮室が示された固定スクロールの下面図である。 図1の吸入管の近傍を示す拡大図である。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図の一部であって、吸入管の近傍を示す拡大図である。 第3実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図の一部であって、吸入管の近傍を示す拡大図である。 変形例Bに係るスクロール圧縮機の縦断面図の一部であって、吸入管の近傍を示す拡大図である。 変形例Dに係るスクロール圧縮機の縦断面図の一部であって、吸入管の近傍を示す拡大図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るスクロール圧縮機101について、図面を参照しながら説明する。スクロール圧縮機101は、空気調和装置等の冷凍装置に用いられる。スクロール圧縮機101は、冷凍装置の冷媒回路を循環する冷媒ガスを圧縮する。
(1)スクロール圧縮機の構成
スクロール圧縮機101は、互いに噛み合う渦巻き形状のラップを有する2つのスクロール部材を用いて冷媒を圧縮する圧縮機である。スクロール圧縮機101は、高低圧ドーム型のスクロール圧縮機である。
図1は、スクロール圧縮機101の縦断面図である。スクロール圧縮機101は、主として、ケーシング10と、圧縮機構15と、ハウジング23と、オルダム継手39と、駆動モータ16と、下部軸受60と、クランクシャフト17と、吸入管19と、逆止弁80と、吐出管20とから構成される。次に、スクロール圧縮機101の各構成要素について説明する。
(1−1)ケーシング
ケーシング10は、円筒状の胴部ケーシング部11と、胴部ケーシング部11の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、胴部ケーシング部11の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部13とから構成される。ケーシング10は、ケーシング10の内部および外部において圧力や温度が変化した場合に、変形および破損が起こりにくい剛性部材で成型されている。ケーシング10は、胴部ケーシング部11の円筒状の軸方向が鉛直方向に沿うように設置される。
ケーシング10の内部には、圧縮機構15と、圧縮機構15の下方に配置されるハウジング23と、ハウジング23の下方に配置される駆動モータ16と、鉛直方向に延びるように配置されるクランクシャフト17等が収容されている。ケーシング10の壁部には、吸入管19および吐出管20が気密状に溶接されている。
ケーシング10の底部には、潤滑油が貯留される油溜まり空間10aが形成されている。潤滑油は、スクロール圧縮機101の運転中において、圧縮機構15等の摺動部の潤滑性を良好に保つために使用される。
(1−2)圧縮機構
圧縮機構15は、ケーシング10の内部に収容され、低温低圧の冷媒ガスを吸引および圧縮して、高温高圧の冷媒ガス(以下、「圧縮冷媒」という。)を吐出する。圧縮機構15は、主に、固定スクロール24と、可動スクロール26とから構成される。固定スクロール24は、ケーシング10に対して固定されている。可動スクロール26は、固定スクロール24に対して公転運動を行う。図2は、鉛直方向に沿って視た固定スクロール24の下面図である。図3は、鉛直方向に沿って視た可動スクロール26の上面図である。
(1−2−1)固定スクロール
固定スクロール24は、第1鏡板24aと、第1鏡板24aに直立して形成される渦巻き形状の第1ラップ24bとを有する。第1鏡板24aには、主吸入孔24cが形成されている。主吸入孔24cは、吸入管19と、後述する圧縮室40とを接続する空間である。主吸入孔24cは、低温低圧の冷媒ガスを吸入管19から圧縮室40に導入するための吸入空間を形成する。主吸入孔24cには、後述する逆止弁80が設置されている。
第1鏡板24aの中央部には、吐出孔41が形成され、第1鏡板24aの上面には、吐出孔41と連通する拡大凹部42が形成されている。拡大凹部42は、第1鏡板24aの上面に凹設された空間である。固定スクロール24の上面には、拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより固定されている。固定スクロール24および蓋体44は、ガスケット(図示せず)を介して密着してシールされている。拡大凹部42に蓋体44が覆い被せられることにより、圧縮機構15の運転音を消音させるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24には、マフラー空間45と連通し、固定スクロール24の下面に開口する第1圧縮冷媒流路46が形成されている。第1鏡板24aの下面には、図2に示されるように、C字形状の油溝24eが形成されている。
(1−2−2)可動スクロール
可動スクロール26は、円盤形状の第2鏡板26aと、第2鏡板26aに直立して形成される渦巻き形状の第2ラップ26bとを有する。圧縮機構15は、非対称形状のラップを有している。すなわち、固定スクロール24の第1ラップ24bと、可動スクロール26の第2ラップ26bとは、互いに非対称となるように形成されている。第2鏡板26aの下面中央部には、上端軸受26cが形成されている。可動スクロール26には、給油細孔63が形成されている。給油細孔63は、第2鏡板26aの上面外周部と、上端軸受26cの内側の空間とを連通している。
固定スクロール24および可動スクロール26は、第1ラップ24bと第2ラップ26bとが噛み合うことにより、第1鏡板24aと、第1ラップ24bと、第2鏡板26aと、第2ラップ26bとによって囲まれる空間である圧縮室40を形成する。圧縮室40の容積は、可動スクロール26の公転運動によって徐々に減少する。可動スクロール26の公転中に、固定スクロール24の第1鏡板24aおよび第1ラップ24bの下面は、可動スクロール26の第2鏡板26aおよび第2ラップ26bの上面と摺動する。以下、可動スクロール26と摺動する固定スクロール24の面を、スラスト摺動面24dと呼ぶ。図4は、可動スクロール26の第2ラップ26bの位置および圧縮室40が示された固定スクロール24の下面図である。図4において、ハッチングされた領域は、固定スクロール24のスラスト摺動面24dを表す。図4において、スラスト摺動面24dの外縁は、公転する可動スクロール26の第2鏡板26aの外縁の軌跡を表す。図4に示されるように、固定スクロール24の油溝24eは、スラスト摺動面24dに納まるように第1鏡板24aの下面に形成されている。
(1−3)ハウジング
ハウジング23は、圧縮機構15の下方に配置されている。ハウジング23の外周面は、胴部ケーシング部11の内周面に気密状に接合されている。これにより、ケーシング10の内部空間は、ハウジング23の下方の高圧空間S1と、ハウジング23の上方の空間である上部空間S2とに区画されている。ハウジング23は、固定スクロール24を載置し、固定スクロール24と共に可動スクロール26を挟持している。ハウジング23の外周部には、第2圧縮冷媒流路48が鉛直方向に貫通して形成されている。第2圧縮冷媒流路48は、ハウジング23の上面において第1圧縮冷媒流路46と連通し、ハウジング23の下面において高圧空間S1と連通する。
ハウジング23の上面には、クランク室S3が凹設されている。ハウジング23には、ハウジング貫通孔31が形成されている。ハウジング貫通孔31は、クランク室S3の底面中央部から、ハウジング23の下面中央部まで、ハウジング23を鉛直方向に貫通している。以下、ハウジング23の一部であり、かつ、ハウジング貫通孔31が形成されている部分を、上部軸受32という。ハウジング23には、ケーシング10の内面近傍の高圧空間S1とクランク室S3とを連通する油戻し通路23aが形成されている。
(1−4)オルダム継手
オルダム継手39は、可動スクロール26とハウジング23との間に設置される環状の部材である。オルダム継手39は、公転している可動スクロール26の自転を防止するための部材である。
(1−5)駆動モータ
駆動モータ16は、ハウジング23の下方に配置されるブラシレスDCモータである。駆動モータ16は、主に、ケーシング10の内面に固定されるステータ51と、ステータ51の内側にエアギャップを設けて配置されるロータ52とから構成される。
ステータ51の外周面には、ステータ51の上端面から下端面に亘り、かつ、周方向に所定間隔をおいて切欠形成されている複数のコアカット部が設けられている。コアカット部は、胴部ケーシング部11とステータ51との間を鉛直方向に延びるモータ冷却通路55を形成する。
ロータ52は、その回転中心を鉛直方向に貫通するクランクシャフト17に連結されている。ロータ52は、クランクシャフト17を介して、圧縮機構15に接続されている。
(1−6)下部軸受
下部軸受60は、駆動モータ16の下方に配置される。下部軸受60の外周面は、ケーシング10の内面に気密状に接合されている。下部軸受60は、クランクシャフト17を支持する。下部軸受60の上端には、油分離板65が取り付けられている。油分離板65は、ケーシング10の内部に収容される平板状の部材である。油分離板65は、下部軸受60の上端面に固定されている。
(1−7)クランクシャフト
クランクシャフト17は、ケーシング10の内部に収容される。クランクシャフト17は、その軸方向が鉛直方向に沿うように配置されている。クランクシャフト17は、その上端部の軸心が上端部を除く部分の軸心に対してわずかに偏心している形状を有している。クランクシャフト17は、バランスウェイト18を有する。バランスウェイト18は、ハウジング23の下方かつ駆動モータ16の上方の高さ位置において、クランクシャフト17に密着して固定されている。
クランクシャフト17は、ロータ52の回転中心を鉛直方向に貫通してロータ52に連結されている。クランクシャフト17は、その上端部が上端軸受26cに嵌入することで、可動スクロール26に接続されている。クランクシャフト17は、上部軸受32および下部軸受60によって支持されている。
クランクシャフト17は、その軸方向に延びている主給油路61を内部に有している。主給油路61の上端は、クランクシャフト17の上端面と第2鏡板26aの下面とによって形成される油室67と連通している。油室67は、第2鏡板26aの給油細孔63を介して、スラスト摺動面24dおよび油溝24eに連通し、圧縮室40を介して最終的に低圧空間S2に連通する。主給油路61の下端は、油溜まり空間10aの潤滑油中に浸漬している。
クランクシャフト17は、主給油路61から分岐する第1副給油路61a、第2副給油路61bおよび第3副給油路61cを有している。第1副給油路61a、第2副給油路61bおよび第3副給油路61cは、水平方向に延びている。第1副給油路61aは、クランクシャフト17と可動スクロール26の上端軸受26cとの摺動面に開口している。第2副給油路61bは、クランクシャフト17とハウジング23の上部軸受32との摺動面に開口している。第3副給油路61cは、クランクシャフト17と下部軸受60との摺動面に開口している。
(1−8)吸入管
吸入管19は、ケーシング10の外部から圧縮機構15へ、冷媒回路の冷媒を導入するための管である。吸入管19は、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、上部空間S2を鉛直方向に貫通する。吸入管19の内端部は、固定スクロール24の主吸入孔24cに嵌め込まれている。吸入管19の内端部は、ケーシング10の内部空間における吸入管19の端部である。
図5は、スクロール圧縮機101の縦断面図の一部であり、吸入管19の近傍を示す拡大図である。吸入管19は、弾性体70を介して、固定スクロール24の主吸入孔24cに取り付けられている。弾性体70は、吸入管19と、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。図5に示されるように、吸入管19は、固定スクロール24と接触していない。
弾性体70は、第1弾性部71と第2弾性部72とが一体となった部材である。弾性体70は、例えば、ゴム製の部材である。第1弾性部71は、主吸入孔24cの内部において吸入管19の径方向に沿って吸入管19と固定スクロール24とを連結し、吸入管19が貫通する孔を有する管状部材である。第1弾性部71の下端は、吸入管19の下端よりも上方に位置している。第2弾性部72は、主吸入孔24cの外部において吸入管19の軸方向に沿って吸入管19と固定スクロール24とを連結し、吸入管19が貫通する孔を有する管状部材である。吸入管19の径方向は、水平方向であり、吸入管19の軸方向は、鉛直方向である。第2弾性部72の下端面の一部は、第1弾性部71の上端面に接続されている。弾性体70は、吸入管19の径方向および軸方向の両方に沿って、吸入管19と固定スクロール24とを連結している。
吸入管19は、突出部19aを有している。突出部19aは、吸入管19の外周面から、吸入管19の径方向に突出している部分である。第2弾性部72の上端面の少なくとも一部は、突出部19aの下端面と接触している。第2弾性部72の下端面の一部であって、第1弾性部71の上端面に接続されていない表面は、固定スクロール24の第1鏡板24aの上端面と接触している。すなわち、弾性体70の第2弾性部72は、鉛直方向において、吸入管19の突出部19aと、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている部分を有する。また、弾性体70の第1弾性部71は、水平方向において、吸入管19と、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。
(1−9)逆止弁
逆止弁80は、主吸入孔24cの内部に設置され、圧縮室40から吸入管19へ向かう冷媒の流れを禁止する部材である。逆止弁80は、主として、弁体部材81と、付勢部材82とを有している。
弁体部材81は、吸入管19の下端の下方において、主吸入孔24cの内部に配置される部材である。弁体部材81は、弁端面81aを有している。弁端面81aは、弁体部材81の上端面であり、吸入管19の下端と接触し得る面である。弁端面81aの面積は、吸入管19の下端の開口の面積よりも大きい。弁体部材81の弁端面81aが吸入管19の下端と接触している状態では、吸入管19の下端の開口は弁体部材81によって塞がれているので、吸入管19の内部空間は、主吸入孔24cと連通していない。弁体部材81の弁端面81aが吸入管19の下端と接触していない状態では、吸入管19の下端の開口は弁体部材81によって塞がれていないので、吸入管19の内部空間は、主吸入孔24cと連通している。このように、弁体部材81は、鉛直方向の位置に応じて吸入管19の下端の開口を開閉することができる。
付勢部材82は、弁体部材81の下方において、主吸入孔24cの内部に配置される弾性部材である。付勢部材82は、例えば、バネである。付勢部材82は、弁体部材81を吸入管19の下端に向けて付勢する。すなわち、付勢部材82は、弁体部材81を鉛直方向に押し上げる力を、弁体部材81に与える。
吸入管19内の圧力が主吸入孔24cの圧力より高いとき、弁体部材81は、吸入管19内の圧力によって鉛直方向下方に向かう力を受ける。弁体部材81が受ける力が、付勢部材82の付勢力より大きい場合、弁体部材81は下方に移動して、弁体部材81が吸入管19の下端から離れる。これにより、吸入管19の内部空間と主吸入孔24cとが連通して、吸入管19内の冷媒が主吸入孔24cを介して圧縮室40に流入する。
吸入管19内の圧力が主吸入孔24cの圧力より低いとき、弁体部材81は、主吸入孔24cの圧力によって鉛直方向上方に向かう力を受ける。同時に、弁体部材81は、付勢部材82から上方に向かう力を受ける。そのため、弁体部材81は、吸入管19の下端に向かって押し付けられ、吸入管19の下端の開口は、弁体部材81によって塞がれる。これにより、圧縮室40から主吸入孔24cを介して吸入管19内に向かう冷媒の流れが防止される。
(1−10)吐出管
吐出管20は、高圧空間S1からケーシング10の外部へ、圧縮冷媒を吐出するための管である。吐出管20は、ケーシング10の胴部ケーシング部11に気密状に嵌入されている。吐出管20は、高圧空間S1を水平方向に貫通する。ケーシング10内にある吐出管20の開口部20aは、ハウジング23の近傍に位置している。
(2)スクロール圧縮機の動作
本実施形態に係るスクロール圧縮機101の動作について説明する。最初に、スクロール圧縮機101を備える冷媒回路を循環する冷媒の流れについて説明する。次に、スクロール圧縮機101内部における潤滑油の流れについて説明する。
(2−1)冷媒の流れ
最初に、駆動モータ16が駆動することによって、ロータ52が回転する。これにより、ロータ52に固定されているクランクシャフト17が軸回転する。クランクシャフト17の軸回転運動は、上端軸受26cを介して可動スクロール26に伝達される。クランクシャフト17の上端部の軸心は、クランクシャフト17の軸回転運動の軸心に対して偏心している。可動スクロール26は、オルダム継手39を介してハウジング23に係合されている。これにより、可動スクロール26は、自転することなく、固定スクロール24に対して公転運動を行う。
圧縮される前の低温低圧の冷媒は、吸入管19から主吸入孔24cを経由して、圧縮機構15の圧縮室40に供給される。可動スクロール26の公転運動により、圧縮室40は容積を徐々に減少させながら固定スクロール24の外周部から中心部に向かって移動する。その結果、圧縮室40の冷媒は圧縮されて圧縮冷媒となる。圧縮冷媒は、吐出孔41からマフラー空間45へ吐出された後、第1圧縮冷媒流路46および第2圧縮冷媒流路48を経由して、高圧空間S1へ吐出される。そして、圧縮冷媒は、モータ冷却通路55を下降して、駆動モータ16の下方の高圧空間S1に到達する。そして、圧縮冷媒は、流れの向きを反転させて、他のモータ冷却通路55および駆動モータ16のエアギャップを上昇する。最終的に、圧縮冷媒は、吐出管20からスクロール圧縮機101の外部に吐出される。
(2−2)潤滑油の流れ
最初に、モータ16が駆動することによってロータ52が回転し、これにより、クランクシャフト17が軸回転する。クランクシャフト17の軸回転によって圧縮機構15が駆動し、高圧空間S1に圧縮冷媒が吐出されると、高圧空間S1内の圧力が上昇する。また、主給油路61の上端は、油室67および給油細孔63を介して低圧空間S2に連通している。これにより、主給油路61の上端と下端との間に差圧が発生する。その結果、油溜まり空間10aに貯留されている潤滑油は、差圧によって、主給油路61の下端から吸引され、主給油路61内を油室67に向かって上昇する。
主給油路61を上昇する潤滑油のほとんどは、順に、第3副給油路61c、第2副給油路61bおよび第1副給油路61aに分流する。第3副給油路61cを流れる潤滑油は、クランクシャフト17と下部軸受60との摺動面を潤滑した後、高圧空間S1に供給されて油溜まり空間10aに戻される。第2副給油路61bを流れる潤滑油は、クランクシャフト17とハウジング23の上部軸受32との摺動面を潤滑した後、高圧空間S1およびクランク室S3に供給される。高圧空間S1に供給された潤滑油は、油溜まり空間10aに戻される。クランク室S3に供給された潤滑油は、ハウジング23の油戻し通路23aを経由して高圧空間S1に供給され、油溜まり空間10aに戻される。第1副給油路61aを流れる潤滑油は、クランクシャフト17と可動スクロール26の上端軸受26cとの摺動面を潤滑した後、クランク室S3に供給され、高圧空間S1を経由して、油溜まり空間10aに戻される。
主給油路61内を上端まで上昇して油室67に到達した潤滑油は、差圧によって、給油細孔63を流れて油溝24eに供給される。油溝24eに供給された潤滑油の一部は、スラスト摺動面24dをシールしながら、低圧空間S2および圧縮室40に漏れ出す。このとき、もともと高温高圧である潤滑油は、低圧空間S2および圧縮室40に存在する圧縮前の冷媒ガスを加熱する。また、圧縮室40に流入した潤滑油は、微小な油滴の状態で圧縮冷媒に混入される。圧縮冷媒に混入された潤滑油は、圧縮冷媒と同じ経路を通って、圧縮室40から高圧空間S1へ吐出される。その後、潤滑油は、圧縮冷媒と共にモータ冷却通路55を下降した後に、油分離板65に衝突する。油分離板65に付着した潤滑油は、高圧空間S1を落下して油溜まり空間10aに戻される。
(3)スクロール圧縮機の特徴
スクロール圧縮機101の運転時において、固定スクロール24は、クランクシャフト17の回転によって公転する可動スクロール26と摺動して振動する。図5に示されるように、吸入管19は、弾性体70を介して、固定スクロール24の主吸入孔24cに取り付けられており、吸入管19は、固定スクロール24と接触していない。そのため、固定スクロール24の振動は、弾性体70に吸収されて吸入管19に伝達されない。
弾性体70が固定スクロール24の振動を吸収する機構について説明する。弾性体70は、第1弾性部71および第2弾性部72から構成される。第1弾性部71は、水平方向において吸入管19と固定スクロール24との間に挟まれる弾性部材である。第2弾性部72は、鉛直方向において吸入管19と固定スクロール24との間に挟まれる弾性部材である。第1弾性部71は、吸入管19の径方向(水平方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。第2弾性部72は、吸入管19の軸方向(鉛直方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。これにより、弾性体70は、固定スクロール24の任意の方向における振動を効果的に吸収することができる。
吸入管19は、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されているので、吸入管19の振動は、ケーシング10に伝達される。ケーシング10の振動は、運転中のスクロール圧縮機101から発せられる騒音の原因となる。しかし、固定スクロール24の振動は、弾性体70に吸収されて吸入管19に伝達されないので、吸入管19の振動に起因するケーシング10の振動が抑制される。すなわち、スクロール圧縮機101の運転時において、固定スクロール24の振動が、吸入管19を介してケーシング10に伝達されることが抑制される。従って、スクロール圧縮機101は、吸入管19と固定スクロール24との間に設置される弾性体70によって、運転中の騒音を抑制することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係るスクロール圧縮機201について説明する。スクロール圧縮機201の基本的な構成および動作は、第1実施形態のスクロール圧縮機101と同じであるので、スクロール圧縮機101とスクロール圧縮機201との相違点を主に説明する。
(1)スクロール圧縮機の構成
スクロール圧縮機201は、吸入管119を備える。吸入管119以外のスクロール圧縮機201の構成要素は、第1実施形態のスクロール圧縮機101と同じである。図6は、スクロール圧縮機201の縦断面図の一部であり、吸入管119の近傍を示す拡大図である。
吸入管119は、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管119は、上部空間S2を鉛直方向に貫通する。吸入管119の内端部は、固定スクロール24の主吸入孔24cに嵌め込まれている。吸入管119は、弾性体170を介して、固定スクロール24の主吸入孔24cに取り付けられている。弾性体170は、吸入管119と、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。図6に示されるように、吸入管119は、固定スクロール24と接触していない。
弾性体170は、第1弾性部171および第2弾性部172の2つの部材から構成される。第1弾性部171および第2弾性部172は、互いに分離している。第1弾性部171および第2弾性部172は、例えば、ゴム製の部材である。第1弾性部171は、主吸入孔24cの内部において吸入管119の径方向に沿って吸入管119と固定スクロール24とを連結しているOリングである。第2弾性部172は、主吸入孔24cの外部において吸入管119の軸方向に沿って吸入管119と固定スクロール24とを連結しているOリングである。弾性体170は、吸入管119の径方向および軸方向の両方に沿って、吸入管119と固定スクロール24とを連結している。第1弾性部171は、第2弾性部172の下方に設置されている。
吸入管119は、突出部119aを有している。突出部119aは、吸入管119の外周面から、吸入管119の径方向に突出している部分である。突出部119aの下方において、吸入管119の外周面には、環状の第1リング溝119b1が形成されている。突出部119aの下端面には、環状の第2リング溝119b2が形成されている。第1リング溝119b1は、Oリングである第1弾性部171が嵌め込まれる溝である。第2リング溝119b2は、Oリングである第2弾性部172が嵌め込まれる溝である。第1リング溝119b1の深さは、第1弾性部171の外径と内径との差(Oリングの太さ)より短い。第2リング溝119b2の深さは、第2弾性部172の外径と内径との差より短い。そのため、第1リング溝119b1に嵌め込まれた第1弾性部171は、吸入管119の外周面から径方向外側に向かってはみ出している。第2リング溝119b2に嵌め込まれた第2弾性部172は、吸入管119の突出部119aの下端面から下方に向かってはみ出している。これにより、第1弾性部171および第2弾性部172が取り付けられた吸入管119を、主吸入孔24cに挿入して固定スクロール24に取り付けると、第1弾性部171および第2弾性部172によって、吸入管119は、固定スクロール24と接触することなく固定スクロール24に取り付けられる。
従って、弾性体170の第1弾性部171は、水平方向において、吸入管119と、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。弾性体170の第2弾性部172は、鉛直方向において、吸入管119の突出部119aと、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。
(2)スクロール圧縮機の特徴
弾性体170は、第1弾性部171および第2弾性部172から構成される。第1弾性部171は、水平方向において吸入管119と固定スクロール24との間に挟まれる弾性部材である。第2弾性部172は、鉛直方向において吸入管119と固定スクロール24との間に挟まれる弾性部材である。第1弾性部171は、吸入管119の径方向(水平方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。第2弾性部172は、吸入管119の軸方向(鉛直方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。これにより、弾性体170は、固定スクロール24の任意の方向における振動を効果的に吸収することができる。そのため、スクロール圧縮機201の運転時において、固定スクロール24の振動が吸入管119を介してケーシング10に伝達されることが抑制される。従って、スクロール圧縮機201は、吸入管119と固定スクロール24との間に設置される弾性体170によって、運転中の騒音を抑制することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係るスクロール圧縮機301について説明する。スクロール圧縮機301の基本的な構成および動作は、第1実施形態のスクロール圧縮機101と同じであるので、スクロール圧縮機101とスクロール圧縮機301との相違点を主に説明する。
(1)スクロール圧縮機の構成
スクロール圧縮機301は、吸入管219を備える。吸入管219以外のスクロール圧縮機301の構成要素は、第1実施形態のスクロール圧縮機101と同じである。図7は、スクロール圧縮機301の縦断面図の一部であり、吸入管219の近傍を示す拡大図である。
吸入管219は、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管219は、上部空間S2を鉛直方向に貫通する。吸入管219の内端部は、固定スクロール24の主吸入孔24cに嵌め込まれている。吸入管219は、弾性体270を介して、固定スクロール24の主吸入孔24cに取り付けられている。弾性体270は、吸入管219と、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。図7に示されるように、吸入管219は、固定スクロール24と接触していない。
弾性体270は、第1弾性部271と第2弾性部272と第3弾性部273とが一体となった部材である。弾性体270は、例えば、ゴム製の部材である。第1弾性部271は、主吸入孔24cの内部において吸入管219の径方向に沿って吸入管219と固定スクロール24とを連結し、吸入管219が貫通する孔を有する管状部材である。第2弾性部272は、主吸入孔24cの外部において吸入管219の軸方向に沿って吸入管219と固定スクロール24とを連結し、吸入管219が貫通する孔を有する管状部材である。第3弾性部273は、主吸入孔24cの内部において吸入管219の軸方向に沿って吸入管219と逆止弁80とを連結し、吸入管219が貫通する孔を有する管状部材である。第3弾性部273は、第1弾性部271よりも吸入管219の径方向内側に向かって突出している部分を有する。第2弾性部272の下端面の一部は、第1弾性部271の上端面に接続されている。第3弾性部273の上端面の一部は、第1弾性部271の下端面に接続されている。弾性体270は、吸入管219の径方向および軸方向の両方に沿って、吸入管219と固定スクロール24とを連結している。
吸入管219は、突出部219aを有している。突出部219aは、吸入管219の外周面から、吸入管219の径方向に突出している部分である。第2弾性部272の上端面の少なくとも一部は、突出部219aの下端面と接触している。第2弾性部272の下端面の一部であって、第1弾性部271の上端面に接続されていない表面は、固定スクロール24の第1鏡板24aの上端面と接触している。すなわち、弾性体270の第2弾性部272は、鉛直方向において、吸入管219の突出部219aと、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている部分を有する。また、第3弾性部273の上端面の一部であって、第1弾性部271の下端面に接続されていない表面は、吸入管219の下端と接触している。第3弾性部273の下端面は、逆止弁80の弁体部材81の弁端面81aと接触している。すなわち、弾性体270の第3弾性部273は、鉛直方向において、吸入管219と弁体部材81との間に挟まれている部分を有する。
従って、弾性体270の第1弾性部271は、水平方向において、吸入管219と、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。弾性体270の第2弾性部272は、鉛直方向において、吸入管219の突出部219aと、固定スクロール24の第1鏡板24aとの間に挟まれている。弾性体270の第3弾性部273は、鉛直方向において、吸入管219と、逆止弁80の弁体部材81との間に挟まれている。
(2)スクロール圧縮機の特徴
弾性体270は、第1弾性部271、第2弾性部272および第3弾性部273から構成される。第1弾性部271は、水平方向において吸入管219と固定スクロール24との間に挟まれる弾性部材である。第2弾性部272は、鉛直方向において吸入管219と固定スクロール24との間に挟まれる弾性部材である。第3弾性部273は、鉛直方向において吸入管219と逆止弁80との間に挟まれる弾性部材である。第1弾性部271および第3弾性部273は、吸入管219の径方向(水平方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。第2弾性部272は、吸入管219の軸方向(鉛直方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。これにより、弾性体270は、固定スクロール24の任意の方向における振動を効果的に吸収することができる。そのため、スクロール圧縮機301の運転時において、固定スクロール24の振動が吸入管219を介してケーシング10に伝達されることが抑制される。従って、スクロール圧縮機301は、吸入管219と固定スクロール24との間に設置される弾性体270によって、運転中の騒音を抑制することができる。
<変形例>
本発明の実施形態に対する適用可能な変形例について説明する。
(1)変形例A
第1乃至第3実施形態では、図5〜7に示されるように、固定スクロール24の主吸入孔24cの内部に逆止弁80が設置されている。しかし、主吸入孔24cの内部に逆止弁80が設置されていなくてもよい。この場合においても、スクロール圧縮機101,201,301は、弾性体70,170,270によって運転中の騒音を抑制することができる。
(2)変形例B
第1実施形態では、弾性体70は、第1弾性部71および第2弾性部72から構成される。第1弾性部71の下端は、吸入管19の下端よりも上方に位置している。しかし、第1弾性部71の下端は、吸入管19の下端よりも下方に位置していてもよい。
図8は、本変形例のスクロール圧縮機101の縦断面図の一部であり、吸入管19の近傍を示す拡大図である。図8では、第1実施形態と同じ参照符号が用いられている。図8に示されるように、弾性体70の第1弾性部71の下端は、吸入管19の下端よりも下方に位置している。
本変形例では、逆止弁80の弁体部材81の弁端面81aは、弾性体70の第1弾性部71の下端と接触し得る。そのため、スクロール圧縮機101の運転中において、弁体部材81は吸入管19と接触しないので、弁体部材81が吸入管19の下端に当たる音の発生が防止される。
(3)変形例C
第2実施形態では、弾性体170は、第1弾性部171および第2弾性部172である2つのOリングから構成される。しかし、第1弾性部171および第2弾性部172は、それぞれ、吸入管119の第1リング溝119b1および第2リング溝119b2に嵌め込むことができる形状を有していれば、Oリング以外の部材であってもよい。
(4)変形例D
第3実施形態では、弾性体270は、第1弾性部271、第2弾性部272および第3弾性部273から構成される。しかし、弾性体270は、第2弾性部272を有していなくともよい。この場合、吸入管219は、突出部219aを有していなくてもよい。
図9は、本変形例のスクロール圧縮機301の縦断面図の一部であり、吸入管219の近傍を示す拡大図である。図9では、第3実施形態と同じ参照符号が用いられている。図9に示されるように、弾性体270は、第1弾性部271および第3弾性部273のみから構成される。また、吸入管219は、突出部219aを有していない。
本変形例では、弾性体270は、第1弾性部271と第3弾性部273とが一体となった部材である。弾性体270の第1弾性部271は、吸入管219の径方向(水平方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。第3弾性部273は、吸入管219の軸方向(鉛直方向)における固定スクロール24の振動を吸収する。これにより、弾性体270は、固定スクロール24の任意の方向における振動を効果的に吸収することができる。
本発明に係るスクロール圧縮機は、運転中の騒音を抑制することができる。
10 ケーシング
15 圧縮機構
16 駆動モータ(モータ)
17 クランクシャフト
19 吸入管
24 固定スクロール
24c 主吸入孔(吸入孔)
26 可動スクロール
40 圧縮室
70 弾性体
71 第1弾性部
72 第2弾性部
80 逆止弁
81a 弁端面
101 スクロール圧縮機
273 第3弾性部(吸入管支持部)
特開平3−130588号公報

Claims (8)

  1. ケーシング(10)と、
    固定スクロール(24)と、前記固定スクロールと噛み合って圧縮室(40)を形成する可動スクロール(26)とを有し、前記ケーシングに収容される圧縮機構(15)と、
    前記固定スクロールに対して前記可動スクロールを旋回させるクランクシャフト(17)と、
    前記クランクシャフトを回転させるモータ(16)と、
    前記圧縮機構に取り付けられ、前記圧縮室に冷媒を導く吸入管(19)と、
    を備え、
    前記固定スクロールは、前記圧縮機構の外部空間および前記圧縮室と連通する吸入孔(24c)を有し、
    前記吸入管は、前記固定スクロールと非接触の状態で、弾性体(70)を介して前記吸入孔に取り付けられ、
    前記弾性体は、前記吸入管の径方向および軸方向の両方において前記吸入管と前記固定スクロールとの間に挟み込まれて、前記吸入管と前記固定スクロールとを連結している、
    スクロール圧縮機(101)。
  2. 前記弾性体は、
    前記吸入孔の内部において、前記径方向に沿って前記吸入管と前記固定スクロールとを連結する第1弾性部(71)と、
    前記吸入孔の外部において、前記軸方向に沿って前記吸入管と前記固定スクロールとを連結する第2弾性部(72)と、
    を有する、
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記弾性体は、前記第1弾性部および前記第2弾性部が一体となった部材である、
    請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記弾性体は、互いに分離している前記第1弾性部および前記第2弾性部から構成される、
    請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記第1弾性部および前記第2弾性部の少なくとも一方は、Oリングである、
    請求項4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記吸入孔の内部に設けられ、前記圧縮室からの前記冷媒の逆流を防止するための逆止弁(80)をさらに備え、
    前記逆止弁は、前記吸入管によって前記冷媒が前記圧縮室に導かれていないときに前記吸入管の下端と接触する弁端面(81a)を有する、
    請求項2から5のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記吸入孔の内部に設けられ、前記圧縮室からの前記冷媒の逆流を防止するための逆止弁(80)をさらに備え、
    前記逆止弁は、前記吸入管によって前記冷媒が前記圧縮室に導かれていないときに前記第1弾性部の下端と接触する弁端面(81a)を有する、
    請求項2から5のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記第1弾性部は、前記径方向の内側に突出している吸入管支持部(273)を有し、
    前記吸入管支持部は、前記吸入管の下端と接触している、
    請求項7に記載のスクロール圧縮機。
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