JP6606802B2 - 高配向FePt磁気記録媒体、高配向FePt磁気記録媒体を用いた熱アシスト磁気記録装置、高配向FePt磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

高配向FePt磁気記録媒体、高配向FePt磁気記録媒体を用いた熱アシスト磁気記録装置、高配向FePt磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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本発明は、高配向FePt磁気記録媒体におけるMgO下地制御層及びその下地制御層を用いた高配向FePt磁気記録媒体、特に、L10-FePt合金薄膜の[001]方向を基板面に垂直に成長させるためのMgO下地制御層に関する。
ハードディスクドライブ(HDD)は、安価・大容量・不揮発という長所を兼ね備えているので、大容量データのストレージデバイスとして多用されている。HDDの中で情報を磁気的に記録する部分を磁気記録媒体(以下、「媒体」と省略する。)と呼ぶが、現在使われている媒体は約8nmの粒径のCoCrPt合金の結晶粒がSiO2の非磁性マトリックス中に均一に分散したような微細組織を持った垂直磁化膜である。現在の記録密度は約800 Gbit/in2であるが、1 Tbit/in2を超える密度を実現することが期待されている。媒体の高密度化には、CoCrPt合金の更なる微粒子化が必要である。しかし、CoCrPt合金の磁気異方性は小さく、1 Tbit/in2を実現するのに必要とされる5 nm以下のサイズでは熱エネルギーにより強磁性結晶粒の磁化が不安定になる。これを克服するには、結晶磁気異方性Kuの大きな強磁性材料を媒体に使う必要がある。
上記のようなKuの大きな材料として注目されているのがL10の規則構造を持つFePtである(例えば、特許文献1参照)。FePtは、7MJ/m3と、CoCrPt合金よりも一桁高い磁気異方性を持つので、4nmまでサイズを低減することが可能である。しかし、微粒子サイズを小さくすると同時に、磁化反転磁場が3T以上の大きな値になり、書き込み用の磁気ヘッドが発生できる磁場(約1T)を上回り、現行の記録方式では書き込みができない。この問題を解決する新しい磁気記録方式として、書き込みの時のみ局所的に媒体をキュリー点(強磁性が消滅する温度)近くまで温度を上げ、書き込みを行う熱アシスト磁気記録(Heat Assisted Magnetic recording,HAMR)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
FePtは磁気異方性が大きいためHAMR用媒体材料として約10年前から注目され、実用化のための多くの研究がなされている。しかし、媒体作製に用いられるスパッタ法でFePt薄膜を作製すると不規則構造が形成される。それを規則化させるための熱処理温度が高いため媒体に適した粒子分散型の微細組織(グラニュラー膜)を得ることが難しかった。そこで、FePtと相分離傾向の強いCを非磁性マトリックスに、FePtの配向を制御するためにMgOを下地として選択することにより、加熱基板上にFePt-Cを成膜し、媒体に適用可能な微細組織を持つ垂直磁化膜を作製することが提案されている(例えば、特許文献3、非特許文献1参照)。その後、ガラス基板に金属層を介してMgO成長させた下地に成長させたFePt-CまたはFePtAg-C系垂直磁化膜がすべてのハードディスクメーカーで追試され、現在では熱アシスト磁気記録媒体のプロトタイプとなっている。
磁気記録再生のための十分な信号雑音(SN)比を得るためには、FePtの磁化反転磁界の分散(SFD)を10%以下に抑えることが要求される。しかし現在プロトタイプとして使われているFePt-C系媒体のSFDは30%程度と非常に大きい。SFDの低減には、FePt結晶粒のサイズ分散の低減と(001)方向を基板に垂直に配向させることが必要である。サイズ分散はFePt-C系で15%程度に抑えられるが、L10-FePt結晶の(001)方位分散については現行のMgO下地を用いたHAMR媒体では十分ではない。現行のプロトタイプFePt-C系HAMR媒体はすべて(001)配向したMgO下地を用いているが、FePtの結晶磁化容易軸(001) 方向がMgO下地の結晶方位分散とともに、大きく分散してしまう。
また、FePt-Cグラニュラー薄膜にAgを添加することにより、高い磁気異方性と微粒子・狭分散の微細組織を両立することが提案されている(非特許文献2参照)。これを実用化するためにはノイズの低減を図る必要があり、アスペクト比1.5以上の柱状構造が必要である。しかし、FePt-CまたはFePtAg-C系グラニュラー薄膜の膜厚が6nm以上で磁性相が厚さ方向に2層構造となってしまい、第2層目のFePt粒子が垂直配向しないために垂直異方性が損なわれる。このため、2層構造の成長を抑え、FePt粒子が柱状構造を得るための技術開発が必要とされていた。
上記の課題を解決するために、FePtとの相分離傾向の弱い酸化物を用いた実験が行われた。その結果、TiOやCrOでは柱状構造が実現するものの、保磁力が大きく減少した(非特許文献3参照)。これは、酸化物を構成する金属がFePt粒子内に固溶し、FePtのL10構造への規則化の駆動力を弱めるためである。様々な非磁性マトリックスを用いた検討以外に、薄いFePt-Cを下地とし、その上にFePt-TiOやFePt-SiO2などを成膜し高規則度と柱状構造の両立を目指したが(非特許文献3参照)、いずれも課題解決には至らなかった。
上記の課題を解決し、例えば1Tbit/in2を超える記録密度を実現するのに必要な、高規則度と柱状構造の両立するFePtAg-C系またはFePt-Cグラニュラー薄膜を用いた垂直磁気記録媒体を提供することを目的とした発明が公知である(特許文献4参照)。この発明は、基板上に少なくともFePt合金を主成分とする材料からなる磁性層を備えた垂直磁気記録媒体であり、前記磁性層として、FePtAg-C層またはFePt-C層の上に、(A)FePtAg層もしくはFePt層、または(B)前記FePtAg-C層もしくは前記FePt-C層とは炭素濃度が異なるFePtAg-C層もしくはFePt-C層を設けた積層膜を多段に積層したものであり、各層の膜厚を0.1nm以上6nm未満とすることも示されている。
特開2008−91009号公報 特開2011−198455号公報 特開2011−146089号公報 WO2015/037425
A.Perumal, Y. K. Takahashi, and K. Hono, Appl. Phys. Express. 1, 101301 (2008) L. Zhang,Y.K. Takahashi, A. Perumaland K. Hono, J. Magn. Magn. Mater322, 2658 (2010) B.S.D.Ch.S.Varaprasad, M. Chen, Y.K. Takahashi and K. Hono, IEEE Trans. Magn49, 718 (2013)
上記のように、FePt-Cグラニュラー薄膜は次世代の磁気記録方式である熱アシスト磁気記録用の媒体として検討されている。FePt-Cを媒体に応用するためには、L10構造を持つFePt相が約6nmの結晶粒・10%以下の粒径の狭分散・長さ/粒径比1.5以上の柱状構造を満たす微細組織が必要である。これに加えて良好な信号雑音比(SNR)を実現するには、磁化反転磁界の分散(SFD)を10%以下に抑える必要がある。そのためには、L10-FePt結晶の磁化容易軸(001)方向が基板に垂直に強く配向する必要がある。
FePt-C媒体では、FePt粒子の配向制御のためにMgO下地が用いられる。これまでの研究により、FePtの磁化容易軸分散はMgO下地の結晶粒の(001)方位の分散に起因することがわかっており、(001)方向に高配向したMgO下地を実現するための配向制御層の開発が必要とされていた。
本発明は、上記の課題を解決しようとするものであり、L10-FePt合金薄膜の(001)方向を基板面に垂直に成長させるために、(001)方向に高配向したMgO下地を実現することを課題とする。
本発明においては、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)基板上又は熱吸収層を設けた基板上に形成されたCrBを下地とする(001)配向したMgO下地制御と、
前記MgO下地制御層の上に、L1 −FePt合金薄膜の(001)方向を前記基板面に垂直に成長させてなる磁性層であって、
前記L1 −FePt合金薄膜が、次の組成式:
(Fe Pt 1−x 1−z Ag (0.4<x<0.55、0<z<0.2)
であることを特徴とする高配向FePt磁気記録媒体。
(2) 基板上又は熱吸収層を設けた基板上に形成されたCrBを下地とする(001)配向したMgO下地制御層と、
前記MgO下地制御層の上に、L1−FePt合金薄膜の(001)方向を前記基板面に垂直に成長させてなる磁性層であって、
前記L1 −FePt合金薄膜が、次の組成式:
(Fe Pt 1−x 1−z Ag −C (0.4<x<0.55、0<z<0.2、0<v≦50vol%)
であることを特徴とする高配向FePt磁気記録媒体。
(3)前記熱吸収層が、Ta,Cu(TaとCuの積層膜を含む)、NiTa合金からなる群から選択された材料よりなることを特徴とする前記(1)又は(2)の高配向FePt磁気記録媒体
(4)前記磁性層が、L1 −FePt合金薄膜を主体とする結晶粒子と、C,B,Al ,SiO ,TiO ,及びCr から選択される1つ以上を含有する非磁性物質を主体とする粒界部を有するグラニュラー構造の強磁性層を含む複合膜であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項の高配向FePt磁気記録媒体
(5)さらに、前記磁性層の上部又は下部に補助記録層を設けると共に、前記補助記録層の組成は、A1構造のFePtを含む強磁性合金であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項の高配向FePt磁気記録媒体
(6)さらに、磁性層と補助記録層との間に、交換結合制御層を設けると共に、前記交換結合制御層の組成は、Ru又はRu合金であることを特徴とする前記(5)の高配向FePt磁気記録媒体。
(7)前記(1)〜(6)のいずれか1項の高配向FePt磁気記録媒体を用いた熱アシスト磁気記録装置。
(8)前記(1)〜(6)のいずれか1項の高配向FePt磁気記録媒体の製造方法であって、スパッタリング成膜時の基板温度を650℃以上に維持して、完全に規則化したL1 型構造を有するFePt合金微粒子を島状に成長させることを特徴とする高配向FePt磁気記録媒体の製造方法。
ここで、「高配向」とは、L1−FePt結晶の磁化容易軸(001)方向が基板面に垂直に強く配向していることをいう。
本発明では、CrBを下地とすることにより、MgO下地を(001)方向に高配向させることができ、L10-FePt合金薄膜の(001)方向を基板面に垂直に成長させることができる。
本発明の一実施形態である高配向FePt媒体の層構造を示す概略図 比較例1の薄膜の層構造を示す模式図 実施例1の薄膜の層構造を示す模式図 比較例2の薄膜の層構造を示す模式図 比較例1の薄膜のX線回折パターン 実施例1の薄膜のX線回折パターン 比較例2の薄膜のX線回折パターン 比較例1のMgO(220)のX線回折パターン 実施例1のMgO(220)のX線回折パターン 比較例1の断面TEM像 実施例1の断面TEM像 比較例1の面内および垂直方向の磁化曲線 実施例1の面内および垂直方向の磁化曲線 比較例2の面内および垂直方向の磁化曲線 本発明の高配向FePt媒体を用いた熱アシスト磁気記録装置の例を示す概略図
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
図1は、本発明の一実施形態である高配向FePt媒体(垂直磁気記録媒体)の層構造を示す概略図である。図において、高配向FePt媒体は、基板上に、熱吸収層、CrB下地層、MgO下地層、及びFePt合金を主成分とする材料からなる磁性層(FePt合金薄膜)をこの順に備えている。
基板としては、限定されるものではないが、公知のガラス基板、Si基板等が好ましく用いられる。基板用ガラスとしては、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ソーダタイムガラス等が挙げられるが、中でもアルミノシリケートガラスが好適である。また、アモルファスガラス、結晶化ガラスを用いることができる。なお、化学強化したガラスを用いると、剛性が高く好ましい。Si基板としては、Si単結晶基板、熱酸化Si基板等を用いることができる。本発明において、基板主表面の表面粗さはRmaxで10nm以下、Raで0.3nm以下であることが好ましい。
熱アシスト磁気記録装置においては、媒体への書き込み時にレーザーによって書き込み領域が一時的に600K以上の高温になるため、熱吸収層を設けることが好ましい。熱吸収層の材料としては、例えば、Ta,Cu(TaとCuの積層膜を含む)、NiTa合金のような熱伝導率の良い金属が挙げられる。熱吸収層の厚さは、特に限定されるものではないが、50〜150nmが好ましい。熱吸収層は、スパッタリング法を用いて基板上に形成することができる。
本発明は、基板上、好ましくは熱吸収層を設けた基板上に、CrB下地層を形成することを特徴とする。(001)方向に高配向したMgO下地を実現するために、CrB下地を設ける。CrB下地層の厚さは、1.0nm以上が好ましい。CrB下地層は、スパッタリング法を用いて形成することができる。CrBターゲットを用いて、DC電力、Arガス圧を調整して、成膜速度0.04〜0.05nm/secの条件で、DCスパッタリングにより形成することが好ましい。Arガスの代わりにKrガスを用いることもできる。また、CrターゲットとBターゲットを用いた同時スパッタリングとすることもできる。CrBはアモルファスとすることが好ましい。
基板がガラス基板や熱酸化Si基板のように表面がアモルファスの場合には、直接、アモルファスCrBを成長させることが可能である。
MgO下地制御層は、磁性層(L10-FePt合金薄膜)におけるL10結晶構造の磁化容易軸の垂直配向性(結晶配向を基板面に対して垂直方向に配向させること)、結晶粒径の均一な微細化、及びグラニュラー構造を形成する場合の粒界偏析、等を好適に制御するために用いられる。本発明においては、CrB下地層を形成し、その上にMgO下地層を設けることにより、実施例に示すように、両者からなるMgO下地制御層を(001)方向に高配向させることができる。CrBを下地とするMgO下地層は、上層の磁性層中のL10構造のFePt(001)との格子定数ミスマッチが10%以内であることが好ましい。磁性層中のL10-FePt合金との格子不整合が上記範囲内であることにより、MgO下地制御層によるFePt磁性層の結晶配向性の乱れを抑制し、微細構造を改善する効果が良好に発揮される。
MgO下地層の厚さは、特に制約されないが、磁性層(FePt合金薄膜)の構造制御を行うのに必要最小限の膜厚とすることが好ましく、例えば5〜30nm程度の範囲とすることが適当である。MgOはメガオームの抵抗を有するから、MgO下地層は、RFスパッタリングを用いて形成することが好ましい。電力100〜400WでArを用いてRFスパッタリングを行うことにより、多結晶MgO層を形成することができる。電力1000Wとしてもよい。
本発明において、磁気記録層である磁性層は、FePt合金を主成分とするL10-FePt合金薄膜であることが好ましい。FePt合金は、結晶磁気異方性定数(Ku)が高く、磁性粒子を微細化しても熱安定性を確保できるので、磁気記録媒体の高記録密度化にとって好適である。
本発明においては、(001)方向に高配向したMgO下地層を用いることにより、L10-FePt合金薄膜の(001)方向を基板面に垂直に成長させることができる。
本発明において、媒体の超高記録密度化のために、磁性層は、L10-FePt合金を主体とする結晶粒子と、例えばC,B,Al2O3,SiO2,TiO2,Cr2O3などの非磁性物質を主体とする粒界部を有するグラニュラー構造の強磁性層(グラニュラー磁性層)を含む複合膜であることが好ましい。具体的な上記グラニュラー磁性層を構成するL10-FePt合金薄膜としては、例えばC(カーボン)を含有するFePtやFePtAg(FePtをAgで合金化したもの)が挙げられる。また、このグラニュラー磁性層の膜厚は、例えば20nm以下であることが好ましい。
磁性層(L10-FePt合金薄膜)の組成は、次式を充足することが好ましい。
(FexPt1-x)1-zAgz-Cv
ここで、0.4<x<0.55、0≦z<0.2、0≦v≦50vol%である。(FexPt1-x)1-zAgzは(100-v)vol%である。30vol%≦v≦50vol%とすることがより好ましい。
Fe:Ptを1:1に近い組成とすることで、L10型/A1相の規則・不規則変態温度が一番高くなることから、高いL10規則の駆動力が得られる。
FePtのL10型構造の規則化の促進を目的として、FePtをAgで合金化することが好ましい。この場合、上記のように、FePtに対しAgを原子比で0〜20%の割合で含ませる。
FePt-C層又はFePtAg-C層中のCは膜成長中に、FePt又はFePtAgと相分離し、グラニュラー構造の非磁性マトリックスを形成する。
高保磁力を示すFePt合金薄膜を形成するためには、高い一軸磁気異方性を有する規則化したL10型構造を有する合金を生成する必要がある。工業的に広く用いられているスパッタリング法や蒸着法などの気相急冷法などにより合金薄膜を成膜すると、磁気異方性の小さい不規則相であるfcc合金相の薄膜が形成されることになる。本発明において、完全に規則化したL10型構造を有するFePt合金微粒子を島状に成長させるためには、スパッタリング成膜時の基板温度を650℃以上に維持することが好ましい。
高保磁力を有する高配向磁性薄膜を超高密度磁気記録媒体用途に利用するためには島状の合金微粒子の粒径を微小とする必要がある。金属の表面エネルギーは融点に比例し、表面エネルギーの大きい金属はぬれ性が小さいので、膜厚を例えば20nm以下となるように薄く成膜すれば、合金微粒子の形状は小さな島状となる。この島状の合金微粒子上に、さらに合金を成膜することで、島状の合金微粒子を初期成長核として作用させ、島状の合金微粒子を微小に形成することが可能となる。
スパッタリングそのもののプロセスについては公知のものをはじめとして各種の装置や条件を適宜に採用することができる。特にDCマグネトロンスパッタリング法で形成すると均一な成膜が可能となるので好ましい。
例えばFePt合金を構成するFeとPtの各々のターゲット、又はFePtAg合金を構成するFeとPtとAgの各々のターゲットを用いた同時スパッタリングでもよく、組成が予備的に調整されたFePt合金ターゲット、又はFePtAg合金ターゲットを用いたスパッタリングでもよい。
上記のFeとPtを主成分とする合金ターゲットは、成膜される磁性層中のFeとPtの組成が1:1に近い組成、具体的には、FexPt1-xのxが0.4<x<0.55となるように作製することが好ましい。また、FeとPtの各々のターゲットを用いる場合は、各々のターゲットに投入する電力を制御することにより、およそ1:1の成膜速度にすることができる。
非磁性マトリックスとなるC,B,Al2O3,SiO2,TiO2,Cr2O3などの材料は、FePt合金、FePtAg合金を用いるスパッタリングの場合には、上記材料を含んだ合金ターゲットを用意し、同時スパッタリングの場合には、それぞれのターゲットを用意し同時に成膜を行う。
また、FePt合金+非磁性マトリックスとなる化合物の2つのターゲットを使った同時スパッタリングでもよい。また、非磁性マトリックスの体積分率は成膜速度を制御することにより変更することができる。
例えばCを含有するFePt合金を成膜する場合には、FePtとCの同時スパッタリング(コスパッタ)を採用することができる。FePt合金ターゲットとCターゲットを用い、実施例に示すように、FePtスパッタリング中に、Cターゲットの電力を制御し、Cの成膜速度を変化させる方法が好ましい。
上記磁性層(L10-FePt合金薄膜)の成膜後に、必要に応じて、基板を加熱処理(アニール処理)してもよい。300〜700℃のアニール処理温度を採用することができる。
また、磁性層の上部又は下部に補助記録層を設けてもよい。補助記録層を設けることによって、磁気記録層の高密度記録性と低ノイズ性、保磁力制御に加えて高熱耐性を付け加えることができる。補助記録層の組成は、例えばA1構造のFePtを含む強磁性合金とすることができる。また強磁性層を成膜するかわりに、イオン照射やプラズマダメージによりL10型構造を持つFePt磁性体の一部をA1構造に不規則化させ、保磁力を制御することもできる。補助記録層の膜厚は0〜10nm程度が好ましい。補助記録層は、例えばスパッタリング法で形成することができる。
さらに、磁性層と補助記録層との間に、交換結合制御層を設けてもよい。交換結合制御層を設けることにより、グラニュラー磁性層と補助記録層との間の交換結合の強さを制御して記録再生特性を最適化することができる。交換結合制御層としては、例えば(RuやRu合金)などが用いられる。交換結合制御層の膜厚は0〜10nm程度が好ましい。交換結合制御層は、例えばスパッタリング法で形成することができる。
磁性層(垂直磁気記録層)の上には、保護層を設けることが好ましい。保護層を設けることにより、磁気記録媒体上を浮上飛行する磁気ヘッドから磁気記録媒体表面を保護することができる。保護層の材料としては、たとえば炭素系保護層が好ましい。保護層の膜厚は3〜7nm程度が好ましい。保護層は、例えばプラズマCVD法やスパッタリング法で形成することができる。
上記保護層の上には、更に潤滑層を設けることが好ましい。潤滑層を設けることにより、磁気ヘッドと磁気記録媒体間の磨耗を抑止でき、磁気記録媒体の耐久性を向上させることができる。潤滑層の材料としては、たとえばパーフロロポリエーテル(PFPE)系化合物が用いられる。潤滑層は、例えばディップコート法で形成することができる。潤滑層の膜厚は0〜10nm程度が好ましい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
(比較例1)
チャンバー内で、まず、ガラス基板上に、100nmの膜厚のアモルファスNiTa層(a-NiTa層)を、NiTaターゲットを用いて、DCスパッタリング法により形成した。室温で、Arガス圧5.8mTorr、成膜速度3.33 nm/minの条件とした。
次に、NiTa層上に、10nmの膜厚の多結晶MgO下地層を、MgOターゲットを用いて、RFスパッタリング法により形成した。室温で、電力100W、Arガス圧39mTorr、成膜速度0.33 nm/minの条件とした。
続いて、多結晶MgO下地層上に、10nmの膜厚のFePt-30vol%Cを、DCスパッタリング法により形成した。650℃、Arガス圧5.8mTorrで、FePtターゲットとCターゲットを用いたFePtとCのコスパッタを採用した。FePtスパッタリング中に、CターゲットのDC電力を125W-135W-145W-125W-135Wと変化させることにより、Cの成膜速度を変化させた。それぞれのDC電力で2分ずつ行い、全体で10分成膜し、成膜速度0.95 nm/minとした。
図2(a)に、上記のようにして作製した比較例1の「ガラス基板/NiTa(100nm)/多結晶MgO(10nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜の層構造の模式図を示す。
(実施例1)
チャンバー内で、まず、熱酸化膜付きSi単結晶基板上に、8nmの膜厚のTa層を、DCスパッタリング法により形成した。室温で、DC電力1000W、Krガス圧0.05Paの条件とした。
上記Ta層上に、115nmの膜厚のCu層を、DCスパッタリング法により形成した。室温で、DC電力500W、Arガス圧0.1Paの条件とした。
上記Cu層上に、27nmの膜厚のTa層を、DCスパッタリング法により形成した。室温で、DC電力1000W、Krガス圧0.05Paの条件とした。
上記のようにして形成した「Ta(8nm)/Cu(115nm)/Ta(27nm)」層上に、2nmの膜厚のCrB層を、CrBターゲットを用いて、DCスパッタリング法により形成した。室温で、DC電力500W、Arガス圧0.1Pa、成膜速度は0.04〜0.05nm/secの条件とした。CrBはアモルファスであった。
次に、CrB層上に、5nmの膜厚の多結晶MgO下地層を、RFスパッタリング法により形成した。室温で、電力400W、Arガス圧0.1Paの条件とした。
続いて、多結晶MgO下地層上に、10nmの膜厚のFePt-30vol%Cを、比較例1と同様に、DCスパッタリング法により形成した。
図2(b)に、上記のようにして作製した実施例1の「熱酸化膜付きSi単結晶基板/Ta(8nm)/Cu(115nm)/Ta(27nm)/CrB(2nm)/MgO(5nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜(FePt媒体)の層構造の模式図を示す。
(比較例2)
チャンバー内で、MgO単結晶基板上に、10nmの膜厚のFePt-30vol%Cを、比較例1と同様に、DCスパッタリング法により形成した。
図2(c)に、上記のようにして作製した比較例1の「MgO単結晶基板/FePt-30 vol %C(10 nm)」の薄膜の層構造の模式図を示す。
(X線回折パターン)
上記のようにして作製した比較例1、実施例1、比較例2の薄膜について、θ・2θ法でX線回折測定を行った。
図3(a)に、比較例1の「ガラス基板/NiTa(100nm)/多結晶MgO(10nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜、図3(b)に、実施例1の「熱酸化膜付きSi単結晶基板/Ta(8nm)/Cu(115nm)/Ta(27nm)/CrB(2nm)/MgO(5nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜、図3(c)に、比較例2の「MgO単結晶基板/FePt-30vol%C(10nm)」の薄膜のX線回折パターンを示す。いずれもFePt(001)、FePt(002)からの回折線が強く観測されていることからFePtが(001)に強く配向していることがわかる。図3(a)に示すように、CrB下地のないMgO(図2(a)参照)では、FePtからの回折線がブロードであるのに対し、図3(b)に示すように、CrB下地を挿入したMgO(図2(b)参照)では、FePtからの回折線が急峻に変化していることがわかる。CrB下地を挿入したMgO(多結晶)では、図3(c)に示すMgO単結晶基板(図2(c)参照)を用いた場合よりも、FePtからの回折線が急峻になっている。
図4(a)に、比較例1のMgO(220)のX線回折パターン、図4(b)に、実施例1のMgO(220)のX線回折パターンを示す。CrB下地を挿入することによりMgO(220)の強度が増加し、MgOの(001)高配向が実現していることがわかる。すなわち、MgO(220)の強度の増加はMgO(220)の配向が高くなっていることを意味しているから、同じMgOを観察しているので、(001)の配向も高くなっているといえる。
(断面TEM像)
上記のようにして作製した比較例1、実施例1の薄膜について、加速電圧200kVの電子顕微鏡を用いて室温で断面TEM像の撮影を行った。
図5(a)に、比較例1の「ガラス基板/NiTa(100 nm)/多結晶MgO(10 nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜、図5(b)に、実施例1の「熱酸化膜付きSi単結晶基板/Ta(8nm)/Cu(115nm)/Ta(27nm)/CrB(2nm)/MgO(5nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜の断面TEM像を示す。いずれのMgO層も平坦・均一に形成されていることがわかる。
(磁気特性)
上記のようにして作製した比較例1、実施例1、比較例2の薄膜について、振動試料型磁力計を用いて室温で磁気特性の測定を行った。
図6(a)に、比較例1の「ガラス基板/NiTa(100nm)/多結晶MgO(10nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜、図6(b)に、実施例1の「熱酸化膜付きSi単結晶基板/Ta(8nm)/Cu(115nm)/Ta(27nm)/CrB(2nm)/MgO(5nm)/FePt-30vol%C(10nm)」からなる薄膜、図6(c)に、比較例2の「MgO単結晶基板/FePt-30vol%C(10nm)」の薄膜の磁気特性(面内及び垂直方向の磁化曲線)を示す。図6(b)においては、MgOにCrB下地を設けたことによりFePt粒子の配向性が向上したため、図6(a)と比較して、面内のヒステリシス及びゼロ磁場付近のキンクが大幅に低減している。一般に面内磁気成分の指標として用いられている残留磁化比(Mr///Mr^)がCrBなしでは0.159であるが、CrBを挿入することにより0.124と改善している。MgO単結晶基板を用いた場合、図6(c)に示されるように、磁気特性は優れているが、MgO単結晶基板は高価で実用には向かない。
(熱アシスト磁気記録装置)
本発明の高配向FePt磁気記録媒体は、図7に示されるような公知の熱アシスト磁気記録装置に用いることができる。熱アシスト磁気記録装置は、書き込みヘッド1と読み取りヘッド2とから構成される。
書き込みヘッド1は、書き込み磁極10、磁束戻り磁極11、書き込み磁極10を磁束戻り磁極11に接続するヨーク12、ヨーク12に取り付けられた書き込みコイル13、及び、ヨーク12を通って延在し、磁極10、11の間に配置された加熱部材から構成される。加熱部材は、レーザー発生部(光源)14、レーザー光源14から発生したレーザーをヘッド先端まで導く光導波路15、光導波路15の先端部の近接場光発生部16から構成される。すなわち、レーザー光源14からの半導体レーザーを、光導波路15の先端部の近接場光発生部16に集光させ、近接場光発生部16から発生した近接場光により、媒体17を加熱することができる。
書き込み電流が書き込みヘッド1のコイル13を通って書き込み磁極10において磁場を生成し、この磁場が書き込み磁極10の下の媒体17の磁気記録層を磁化する。
読み取りヘッド2は、一対の磁気透過性シールドS1、S2、及びこれら両シールド(S1、S2)で挟まれた磁気抵抗(MR)素子20で構成される。磁気抵抗(MR)素子20は、例えば、センス電流がヘッドを構成する層を通って垂直に通過するトンネル効果MR(TMR)素子である。
媒体17の磁気記録層に記録されたビットの検出(読み取り)は、TMR素子20により行なわれる。一対の磁気透過性シールドS1、S2がTMR素子20の両側に配置されていて、読み取り中であるビット以外のビットからの磁束がTMR素子20に到達するのを防止している。
本発明のMgO下地制御層を用いた高配向FePt媒体は、L10-FePt結晶の磁化容易軸(001)方向が基板に垂直に強く配向しているから、熱アシスト磁気記録用の媒体として有用である。
1 書き込みヘッド
10 書き込み磁極
11 磁束戻り磁極
12 ヨーク
13 書き込みコイル
14 レーザー発生部(光源)
15 光導波路
16 近接場光発生部
17 媒体
2 読み取りヘッド
S1 磁気透過性シールド
S2 磁気透過性シールド
20 TMR素子

Claims (8)

  1. 基板上又は熱吸収層を設けた基板上に形成されたCrBを下地とする(001)配向したMgO下地制御層と、
    前記MgO下地制御層の上に、L1 −FePt合金薄膜の(001)方向を前記基板面に垂直に成長させてなる磁性層であって、
    前記L1 −FePt合金薄膜が、次の組成式:
    (Fe Pt 1−x 1−z Ag (0.4<x<0.55、0<z<0.2)
    であることを特徴とする高配向FePt磁気記録媒体
  2. 基板上又は熱吸収層を設けた基板上に形成されたCrBを下地とする(001)配向したMgO下地制御層と、
    前記MgO下地制御層の上に、L1−FePt合金薄膜の(001)方向を前記基板面に垂直に成長させてなる磁性層であって、
    前記L1 −FePt合金薄膜が、次の組成式:
    (Fe Pt 1−x 1−z Ag −C (0.4<x<0.55、0<z<0.2、0<v≦50vol%)
    であることを特徴とする高配向FePt磁気記録媒体。
  3. 前記熱吸収層が、Ta,Cu(TaとCuの積層膜を含む)、NiTa合金からなる群から選択された材料よりなることを特徴とする請求項1又は2に記載の高配向FePt磁気記録媒体。
  4. 前記磁性層が、L1 −FePt合金薄膜を主体とする結晶粒子と、C,B,Al ,SiO ,TiO ,及びCr から選択される1つ以上を含有する非磁性物質を主体とする粒界部を有するグラニュラー構造の強磁性層を含む複合膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高配向FePt磁気記録媒体。
  5. らに、前記磁性層の上部又は下部に補助記録層を設けると共に、前記補助記録層の組成は、A1構造のFePtを含む強磁性合金であることを特徴とする請求項〜4のいずれか1項に記載の高配向FePt磁気記録媒体。
  6. さらに、磁性層と補助記録層との間に、交換結合制御層を設けると共に、前記交換結合制御層の組成は、Ru又はRu合金であることを特徴とする請求項5に記載の高配向FePt磁気記録媒体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の高配向FePt磁気記録媒体を用いた熱アシスト磁気記録装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の高配向FePt磁気記録媒体の製造方法であって、スパッタリング成膜時の基板温度を650℃以上に維持して、完全に規則化したL1 型構造を有するFePt合金微粒子を島状に成長させることを特徴とする高配向FePt磁気記録媒体の製造方法。
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