JP6605991B2 - 電子デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子デバイスの製造方法に関する。
従来より、ベース基板とリッド基板とを接合することで形成されたキャビティ内に電子素子が封入された電子デバイスが知られている。また、このような電子デバイスの製造方法において、陽極接合方法によってベースウェハとリッドウェハとを接合し、接合後、電子デバイスごとに個片化する技術が提案されている。
陽極接合方法によれば、ベースウェハとリッドウェハのそれぞれの接合面の間に接合膜を介在させた状態で、ベースウェハ又はリッドウェハと、接合膜とに電圧を印加することにより、ベースウェハとリッドウェハとを接合することが可能になる(特許文献1、2)。
特開2009−152824号公報 特開2011−10143号公報
しかしながら、上記従来技術には次の課題がある。
ベースウェハに対して外部電極を複数形成する際に、それぞれの外部電極の厚みが不均一になる場合がある。例えば、外部電極をめっきで形成する場合が挙げられる。
この場合、接合工程の際に、ベースウェハに対して外部電極側から陽極接合装置の陽極側治具を当接させ、外部電極を介して接合膜に電圧を印加すると、外部電極の厚みが不均一なので、一部の外部電極と、陽極側治具とが十分に当接しない。その結果、陽極側治具が当接しなかった外部電極と電気的に接続する電子素子が、接合工程の際に破損するといった課題がある。
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、不均一な厚みを有する外部電極が複数形成されているベースウェハと、リッドウェハとを陽極接合する接合工程を有する電子デバイスの製造方法において、接合工程の際に、ベースウェハに形成された外部電極に確実に電圧を印加可能な電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
第1ウェハに対して、少なくとも一つの貫通電極と、前記貫通電極の両端にそれぞれ接続する内部電極と外部電極とを形成し、少なくとも前記外部電極をめっきによって形成する電極形成工程と、
第1ウェハにおいて前記内部電極が形成される側の表面に接合膜を形成する接合膜形成工程と、
前記内部電極に対して電子素子を実装する実装工程と、
第1ウェハと第2ウェハとの間に形成されるキャビティ内に前記電子素子が収容されるように第1ウェハと第2ウェハとを接合する接合工程と、
接合された第1ウェハと第2ウェハとを、前記電子素子が収容されたパッケージごとに切断して個片化する切断工程と、
を備え、
前記接合膜形成工程では、
前記キャビティの周囲に形成される第1接合膜と、
第1接合膜と電気的に接続しつつ、前記内部電極のうち特定の内部電極と電気的に接続する第2接合膜と、を形成すると共に、
前記接合工程では、
前記外部電極に対してシート状の陽極部材を当接させ、第2ウェハに対して陰極部材を当接させた状態で前記陽極部材と前記陰極部材とに電圧を印加して陽極接合を行うことを特徴とする。
また、上記発明において、前記陽極部材は、前記外部電極よりも厚く、かつ可撓性部材によって形成されていることを特徴とする。
また、上記発明において、前記特定の内部電極を介して第2接合膜と電気的に接続する貫通電極が第1ウェハに複数形成されていることを特徴とする。
また、上記発明において、前記陽極部材はカーボン材料によって形成されていることを特徴とする。
また、上記発明において、前記電極形成工程では、前記貫通電極、前記特定の内部電極、前記内部電極、及び前記外部電極を同時に形成することを特徴とする。
また、上記発明において、前記陽極部材が電気的に接地されていることを特徴とする。
また、上記発明において、前記接合工程を真空下で行うことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、不均一な厚みを有する外部電極が複数形成されているベースウェハと、リッドウェハとを陽極接合する接合工程を有する電子デバイスの製造方法において、接合工程の際に、ベースウェハに形成された外部電極に確実に電圧を印加可能な電子デバイスの製造方法を提供する。
第1実施形態における電子デバイスの概略図。 第1実施形態における電子デバイスの概略図。 第1実施形態における電子デバイスの概略図。 第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法のフロー図 第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法のフロー図 第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法のフロー図 第1実施形態における陽極接合装置の概略構成図。 第1実施形態における第1ウェハの概略図。 第1実施形態における第1ウェハと第2ウェハの概略図。 第1実施形態における特定の内部電極の概略図。 第2実施形態における第1ウェハの概略図。 第2実施形態における特定の内部電極の概略図。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
図1〜図10を参照して、第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法について説明する。
(1−1:電子デバイスの概略構成)
図1〜図3を参照して、本実施形態における電子デバイス1の概略構成について説明する。本実施形態に係る電子デバイス1は、ベース基板20と、リッド基板10との間に形成されたキャビティ内に電子素子2が収容されたものである。
なお、本実施形態では、平板状のベース基板20に対して、凹部が形成されているリッド基板10が接合されていることにより、内部にキャビティが形成されているが、リッド基板10を平板状とし、ベース基板20に凹部を形成してもよい。また、ベース基板20とリッド基板10の両方に凹部を形成してキャビティを形成してもよい。
図1に示すように、ベース基板20とリッド基板10とは、第1接合膜21を介して接合されている。第1接合膜21は、ベース基板20の周縁部に形成されている。即ち、キャビティを囲むように第1接合膜21が形成されている。また、第1接合膜21は、腐食による劣化を防止するために、表面がSi等の保護膜(不図示)で覆われている。
図2に、電子デバイス1の概略図として、ベース基板20の上面図を示す。ベース基板20は、平板状に形成されており、4つの貫通電極24が形成されている。それぞれの貫通電極24の端面には、内部電極23が形成されている。図示するように、内部電極23と第1接合膜21とは電気的に接続されておらず、互いに絶縁状態になるように構成されている。なお、本実施形態では、キャビティ11内のそれぞれの角部近傍に計4つの貫通電極24、内部電極23が形成されているが、貫通電極24と内部電極23の数、位置はこれに限られるものではない。
図3に、電子デバイス1の概略断面図を示す。図示するように、ベース基板20には、一方の表面に外部電極25が形成されており、他方の表面には内部電極23が形成されている。そして、外部電極25と内部電極23とが貫通電極24によって電気的に接続されている。また、内部電極23上には、Au等のバンプにより電子素子2が実装されている。また、上述したように、キャビティ11の周縁には第1接合膜21が形成されている。
なお、本実施形態に係る電子デバイス1は、赤外線センサ、温度センサなどの各種センサ部品、その他半導体部品等に広く応用することができ、電子素子2としては、各種ICチップなどを採用することができる。
(1−2:ベースウェハ、リッドウェハの概略構成)
図8、図9を参照して、本実施形態におけるベースウェハ200(第1ウェハ)、リッドウェハ100(第2ウェハ)の概略構成について説明する。図8(a)は、ベースウェハ200の上面図、図8(b)は、ベースウェハ200に形成されている各キャビティ11の上面図である。
図8(a)に示すように、ベースウェハ200は、円形の一部を直線状に切り欠いた外周形状を有しており、外周から径方向に向かって所定の領域は非製品領域として形成されている。なお、本実施形態では、非製品領域に内部電極23は形成されていないが、アライメントマーク29が計4か所形成されている。このアライメントマーク29は、後述する接合工程において、ベースウェハ200とリッドウェハ100の位置決めに利用されるものである。アライメントマーク29の数、位置はこれに限定されるものではない。
さらに、非製品領域よりも内側には、製品領域が形成されており、複数のパッケージ領域(リッドウェハ100と接合した後にキャビティ11になり得る領域)が形成されている。そして、それらのパッケージ領域内には、複数の内部電極23が形成されている。なお、本実施形態では、製品領域のうちの最外領域に、「特定の内部電極27」が複数形成されている。ここで特定の内部電極27とは、後述する第2接合膜22を介して、第1接合膜21と電気的に接続される内部電極のことであり、第2接合膜22、第1接合膜21とは電気的に接続しない内部電極23とは異なる電極といえる。
また、図8(b)に示すように、パッケージ領域の周縁には、後述するリッドウェハ100と接合する第1接合膜21が形成されている。これにより、後述する接合工程の後では、キャビティ11を囲むように、第1接合膜21においてベースウェハ200とリッドウェハ100とを接合できるので、各キャビティ11を確実に封止することが可能になる。
図9を参照して、ベースウェハ200、リッドウェハ100の概略構成について説明する。上述のベースウェハ200に対して、リッドウェハ100には、キャビティ11に対応する凹部が形成されている。後述する接合工程では、ベースウェハ200とリッドウェハ100のそれぞれに形成されたアライメントマークを合わせるようにして両ウェハを重ねることで、各々のキャビティ11内に電子素子2を封入した状態で、両ウェハを接合することが可能になる。なお、内部電極23には電子素子2が実装されているが、上述の特定の内部電極27には、電子素子2は実装されていない。
(1−3:特定の内部電極27の概略構成)
図10を参照して、特定の内部電極27の概略構成について説明する。図10(a)は、特定の内部電極27が形成されたパッケージ領域の上面図であり、図10(b)は、特定の内部電極27が形成されたパッケージ概略構成図である。
図10(a)に示すように、特定の内部電極27は、貫通電極24の端面を覆うように形成されていると共に、キャビティ11の周囲の形成される第1接合膜21に対して、第2接合膜22を介して電気的に接続されている。即ち、貫通電極24、特定の内部電極27、第2接合膜22、第1接合膜21は、電気的に接続されている。
これにより、後述の陽極接合装置によって、外部電極25に電圧が印加されることにより、貫通電極24、特定の内部電極27、第2接合膜22を介して第1接合膜21に電圧を印加することが可能になるので、ベースウェハ200とリッドウェハ100とを陽極接合することが可能になる。
なお、本実施形態では、図10(a)、図10(b)に図示するように、キャビティ11の全面に第2接合膜22が形成されているが、第2接合膜22のパターンは、特定の内部電極27と第1接合膜21とを電気的に接続可能なパターンであればこれに限られるものではない。しかしながら、このようにキャビティ11の全面に第2接合膜22を形成することで、電圧の印加経路を十分に広く確保することが可能になる。よって、電圧を印加した際に、第2接合膜22が焼切れるなどの虞がなく、生産性の向上、歩留り低下を実現することが可能になる。
(1−4:陽極接合装置の概略構成)
次に、図7を参照して、陽極接合装置300の概略構成について説明する。
陽極接合装置300は、板状の陽極側治具31と、陰極側治具32(陰極部材)とを有しており、それぞれの治具が電源電圧に接続されている。また、本実施形態では、陽極側治具31が接地されている。
また、陽極側治具31の一方の面には、シート状の陽極部材33が設けられている。陽極部材33は、導電性を有する可撓性部材によって形成されている。本実施形態では、カーボンシートが用いられているが、耐熱性、導電性と可撓性を具備していれば、他の材料であってもよい。
このような構成によれば、接合工程において、互いに位置決めされた状態のベースウェハ200とリッドウェハ100とを陽極部材33と陰極側治具32によって挟持することで、ベースウェハ200、リッドウェハ100の両方に対して所望の電圧を印加し、両ウェハを陽極接合することが可能になる。
また、陽極部材33の厚みは、外部電極25のよりも厚くなるように設定されている。上述したように、本実施形態の外部電極25は、めっきによって形成されており、その厚さにはばらつきが生じるが、陽極部材33は、外部電極25の最大厚さよりも十分に厚くなるように形成されているものとする。
これにより、陽極部材33をベースウェハ200に対して当接させた状態において、全ての外部電極25と陽極部材33とを確実に接触させることができる。即ち、外部電極25の厚みにばらつきがあったとしても、可撓性を有し、かつ外部電極25よりも厚い陽極部材33によって、全ての外部電極25に確実に電圧を印加することが可能になる。
その結果、外部電極25から貫通電極24、特定の内部電極27、第2接合膜22、を介して第1接合膜21に電圧を印加することができるので、ベースウェハ200とリッドウェハ100とを陽極接合できる。なお、本実施形態では、陽極側治具31が接地されているので、電子素子2が接地状態と等価である。即ち、電圧を印加した場合に、過大電流が電子素子2の端子に印加される虞がなく、接合工程における電子素子2の損傷を防止できる。
(1−5:電子デバイスの製造方法)
次に、図4〜6を参照して、本実施形態に係る電子デバイス1の製造方法について説明する。なお、図4〜図6では、S1:研磨、洗浄、エッチング工程、S2:貫通孔形成工程、S3:電極形成工程、S4:接合膜形成工程、S5:研磨、洗浄、エッチング工程、S6:凹部形成工程、S7:素子実装工程、S8:接合工程、S9:切断工程、S10:検査工程、を図示しているが、図番が異なっていても、対応する工程には同一符号を付している。また、S1〜S4がベースウェハ200に対するプロセスS100であり、S5、S6が、リッドウェハ100に対するプロセスS200である。
(S1:研磨、洗浄、エッチング工程)
まず、ベースウェハ200を研磨・洗浄・エッチングを行う。ベースウェハ200の両面のうち、少なくともリッドウェハ100が接合される側の面に対しては、さらにポリッシュ加工を行う。これにより、ベースウェハ200の表面が鏡面出しされ、陽極接合を好適に行うことが可能な平坦度を確保できる。
ベースウェハ200、リッドウェハ100には、ガラス基板やシリコン基板等を適用可能であるが、陽極接合を行う際の熱膨張を考慮すると、ベースウェハ200、リッドウェハ100として、加熱・冷却時に割れない材料を選択するのが望ましい。そこで本実施形態では、ベースウェハ200にシリコン材料を、リッドウェハ100にテンパックスガラスを用いるものとする。
(S2:貫通孔形成工程)
次に、ベースウェハ200に対して複数の貫通孔26を形成する。貫通孔26を形成する際は、ブラスト加工、エッチング加工等の加工方法を用いる。なお、本実施形態では、ベースウェハ200としてシリコン材料を使用しているので、貫通孔26を形成した後に、ベースウェハ200の表面にシリコン酸化膜や窒化膜等による絶縁層(不図示)を形成することで、以降の工程でそれぞれの貫通孔26及びベースウェハ200表面に電極を形成した際に互いの電極が電気的に絶縁出来るようにしている。
(S3:電極形成工程)
次に、ベースウェハ200に対して、内部電極23、特定の内部電極27、貫通電極24、外部電極25を形成する。まず、上述の貫通孔形成工程で形成した貫通孔26に対して、気密を保つ為にCuめっきを施して貫通電極24を形成する。具体的には、スパッタ等によって貫通孔26に対してTi、Cr等の薄膜を形成し、さらにCuを連続して形成して下地層を作成する。
その後、内部電極23、外部電極25のパターンをドライフィルムで形成した後、Cuめっきを行い、内部電極23、特定の内部電極27、外部電極25、貫通電極24を同時に作成する。そして、Cuめっきを行った後、これらの電極の酸化を防ぎ、密着性を向上すべくNiめっき、及びAuめっきを行う。即ち、本実施形態では、めっきによる同時形成によって、内部電極23、特定の内部電極27、貫通電極24、外部電極25を形成しているので、貫通孔26を確実に封止出来ると共に、生産性の向上を図ることが可能になる。
(S4:接合膜形成工程)
次に、ベースウェハ200において内部電極23、特定の内部電極27が形成される側の表面に対して、第1接合膜21と第2接合膜22とを形成する。これらの接合膜は、内部電極23、特定の内部電極27をフォトレジスト等で保護をした後、AlやAl合金、Cr、Siの積層構造をスパッタ等の材料で一括形成し、その後、保護部をリフトオフ等の工程で取り除くことで同時に形成することができる。
ここで、第1接合膜21は、ベースウェハ200に形成されているパッケージ領域の周囲に形成されている。また、第2接合膜22は、ベースウェハ200に形成されている特定の内部電極27と、その内部電極27を囲む第1接合膜21とを電気的に接続する領域に形成されている。
このように第2接合膜22を形成することにより、ベースウェハ200において、外部電極25、貫通電極24、特定の内部電極27、第2接合膜22、第1接合膜21の順に電気的な接続を確保できる。即ち、外部電極25に電圧を印加することで、第1接合膜21全体に電圧を印加することできる。
(S5:研磨、洗浄、エッチング工程)
一方、リッドウェハ100のプロセスS200においては、まず、リッドウェハ100を研磨・洗浄・エッチングを行う。また、リッドウェハ100の両面のうち、少なくともベースウェハ200と接合される側の面に対しては、さらにポリッシュ加工を行う。これにより、リッドウェハ100の表面が鏡面出しされ、陽極接合を行える程度の平坦度を確保できる。
(S6:キャビティ形成工程)
次に、リッドウェハ100に対してキャビティ11用の凹部を形成する。凹部を形成する際は、まず凹部を形成しない部分をマスキングした後、ブラスト加工やエッチング加工等によって凹部を形成する。
また、ガラス等の基板で加工が容易な場合は、プレス加工等により凹部を形成した後、研磨により接合部を鏡面出ししてもよい。なお、ベースウェハ200においてS4工程で説明したように内部電極23、特定の内部電極27を形成した部分は、これらの電極が接合面に対して突出するため、リッドウェハ100の対応する部分には、少なくとも凹部を作成しておく必要がある。
(S7:素子実装工程)
次に、ベースウェハ200上に電子素子2を実装する工程を行う。素子実装工程では、まず、電子素子2の端子部にAu等のバンプを作成し、内部電極23上にフリップチップ実装を行い、電子素子2を実装する。なお、実装方法としては、他にダイボンド材等で電子素子2をダイボンドし、電子素子2の端子部と内部電極23とをワイヤーボンディング等で配線する方法も採用可能である。
(S8:接合工程)
次に、ベースウェハ200とリッドウェハ100とを陽極接合する接合工程を行う。なお、本実施形態の接合工程は真空下で行われる。接合工程を行う際は、まず、ベースウェハ200とリッドウェハ100との位置合わせを行う。具体的には、上述したように、陽極接合装置300において、ベースウェハ200の接合部(第1接合膜21)とリッドウェハ100の凹部側を対向させ、互いのウェハに形成されているアライメントマーク29を利用して位置合わせを行う。
位置合わせを行った後、ベースウェハ200の外部電極25側に、外部電極25の厚みよりも厚く、かつ可撓性材料で形成される陽極部材33を配置する。これにより、ベースウェハ200に対して加重を加えたときに、陽極部材33が撓むことで、ベースウェハ200を破損、変形させることなくベースウェハ200をホールドすることが出来る。
また、外部電極25の厚みにばらつきがあっても、陽極部材33の厚みが外部電極25よりも十分に厚いために、陽極部材33と、それぞれの外部電極25とを確実に接触させることができる。よって、全ての外部電極25と陽極部材33とを電気的に確実に接続することが出来る。
そして、陽極接合装置300に対して、ベースウェハ200とリッドウェハ100とをセットし、真空引き、加熱、加重印加を行い、電圧を印加する。この際、数百Vの電圧を印加することで、各ウェハの接合部には数〜数十mA程度の電流が流れることになる。
なお、本実施形態では、特定の内部電極27が、第2接合膜22を介して第1接合膜21と電気的に接続されており、第2接合膜22は充分な面積を有しているので、接合時に
電圧を印加する際、これらの接合膜と特定の内部電極27との導通部分が焼き切れる虞がない。
また、接合工程では、ベースウェハ200、リッドウェハ100に印加される電圧の大きさによっては、キャビティ11内に実装されている電子素子2の端子に電圧負荷がかかり、電子素子2が破損する可能性がある。
これに対して本実施形態では、上述のように全ての外部電極25に対して陽極部材33が当接して確実に電圧を印加でき、さらには特定の内部電極27を介して、外部電極25と第1接合膜21とが電気的に接続されており、また、陽極接合装置300の陽極側が電気的に接地されている。
その結果、陰極側治具32に電圧を加えると、第1接合膜21の接合部が陽極となり、陰極側に配置されたリッドウェハ100と接合部が陽極接合により接合されるとともに、電子素子2と接続された外部電極25を接地できる。
また、リッドウェハ100側に作成した凹部により、キャビティ11の空間によって電子素子2を空間的に分離できる。
よって、これらの効果から、電子素子2の端子に過大な電圧負荷が掛かることは無く、接合工程における電子素子2の破損を防ぐことができる。
(S9:切断工程)
接合工程の後、接合状態にあるウェハを、切断部50において、電子デバイス1のパッケージごとに切断する。具体的には、ベースウェハ200、又はリッドウェハ100のスクライブラインを、ブレードダイシングやレーザースクライブ等の加工によって切断、割断する。これにより、1つ1つに個片化された電子デバイス1を得ることができる。
(S10:検査工程)
個片化された後、それぞれの電子デバイス1の検査工程を行う。それぞれ個片化を行いパッケージ化された電子デバイス1の電気的特性、パッケージ気密検査等、必要な検査を行い、問題が無ければ電子デバイス1を梱包し、製品として出荷する。
以上より、本実施形態に係る電子デバイスの製造方法によれば、ベースウェハにおいて、不均一な厚さを有する外部電極が形成されている場合であっても、陽極接合時にこれらの外部電極に対して確実に電圧を印加することができるので、電子素子の破損を招くことなく、確実に陽極接合することができる。よって、生産効率の向上、製造コストの低下を達成できる。
<第2実施形態>
図11、図12を参照して、第2実施形態に係る電子デバイスの製造方法について説明する。なお、陽極接合装置300の構成、製造プロセスは、上述の第1実施形態と同様であるのでここではその説明を省略する。
(2−1:特定の内部電極の構成)
図11に、本実施形態におけるベースウェハ200の上面図を示す。本実施形態では、製品領域の最外領域に特定の内部電極27が複数設けられている。電子素子2が実装される内部電極23は、第1実施形態と同様にパッケージ領域の4隅に形成されているのに対し、特定の内部電極27は、4つの電極が近接領域に集合したパターンに構成されている。
そして、4つの電極が近接領域に集合したパターンが、製品領域の最外領域に8カ所形成されている。なお、特定の内部電極27の構成はこの構成に限られるものではなく、4つの電極からなるパターンではなく、例えば少なくとも1つの電極を有していればよい。
図12に、本実施形態における電子デバイス1の概略構成を示す。図12(a)は、ベース基板の上面図であり、図示するように、4つの特定の内部電極27が近接領域に集合したパターンが形成されている。そして、これらの内部電極27と第1接合膜21とが、第2接合膜22を介して電気的に接続されている。なお、第2接合膜22は、キャビティ11内の全面に形成されているが、第2接合膜22のパターンはこれに限られるものではない。また、特定の内部電極27に接続する外部電極25は、それぞれ特定の内部電極27の端面ごとに形成するのではなく、全ての特定の内部電極27電極の端面を覆うように形成してもよい(図12(b))。以上、本実施形態であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<その他の実施形態>
上記実施形態では、特定の内部電極27、内部電極23、貫通電極24、外部電極25をめっきで形成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、外部電極25のみをめっきで形成し、貫通電極24には金属製の芯材(金属ピンや金属ワイヤなど)を用い、内部電極27には周知の金属パッド等を用いてもよい。即ち、電極形成工程において、めっき法以外の形成手法を採用したとしても、本発明を適用することで、上述と同様の効果を得ることが可能になる。
1…電子デバイス、2…電子素子、10…リッド基板、11…キャビティ、20…ベース基板、21…第1接合膜、22…第2接合膜、23…内部電極、24…貫通電極、25…外部電極、26…貫通孔、27…特定の内部電極、28…パッケージ領域、29…アライメント部、31…陽極側治具、32…陰極側治具、33…陽極部材、50…切断部、100…リッドウェハ、200…ベースウェハ、300…陽極接合装置

Claims (7)

  1. 第1ウェハに対して、少なくとも一つの貫通電極と、前記貫通電極の両端にそれぞれ接続する内部電極と外部電極とを形成し、少なくとも前記外部電極をめっきによって形成する電極形成工程と、
    第1ウェハにおいて前記内部電極が形成される側の表面に接合膜を形成する接合膜形成工程と、
    前記内部電極に対して電子素子を実装する実装工程と、
    第1ウェハと第2ウェハとの間に形成されるキャビティ内に前記電子素子が収容されるように第1ウェハと第2ウェハとを接合する接合工程と、
    接合された第1ウェハと第2ウェハとを、前記電子素子が収容されたパッケージごとに切断して個片化する切断工程と、
    を備え、
    前記接合膜形成工程では、
    前記キャビティの周囲に形成される第1接合膜と、
    第1接合膜と電気的に接続しつつ、前記内部電極のうち特定の内部電極と電気的に接続する第2接合膜と、を形成すると共に、
    前記接合工程では、
    前記外部電極に対してシート状の陽極部材を当接させ、第2ウェハに対して陰極部材を当接させた状態で前記陽極部材と前記陰極部材とに電圧を印加して陽極接合を行うことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  2. 前記陽極部材は、前記外部電極よりも厚く、かつ可撓性部材によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。
  3. 前記特定の内部電極を介して第2接合膜と電気的に接続する貫通電極が、第1ウェハに複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイスの製造方法。
  4. 前記陽極部材はカーボン材料によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  5. 前記電極形成工程では、前記貫通電極、前記特定の内部電極、前記内部電極、及び前記外部電極を同時に形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  6. 前記陽極部材が電気的に接地されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  7. 前記接合工程を真空下で行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
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