JP6605300B2 - アキシャルギャップ型回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転子と固定子が軸方向にギャップを有して対向配置されているアキシャルギャップ型回転電機に係り、特に固定子の冷却に関する。
大トルクを得られる回転電機として、永久磁石を有する円板状の回転子と、この回転子を挟み込むように配置され、コイルを巻装したコアを周方向に配置して構成されている固定子を備えるアキシャルギャップ型回転電機が知られている。
このようなアキシャルギャップ型回転電機においては、その運転時に、コイル等の発熱により温度が上昇し、回転子を構成している永久磁石の磁力低下や、前記コイルの破損などを引き起こす。このため、アキシャルギャップ型回転電機を冷却するための技術が、多数提案されており、例えば、特開2006−42535号公報(特許文献1)に記載されたものなどが知られている。この特許文献1のものでは、コイルに沿って配置された冷却管を備え、この冷却管に冷却媒体を流すことにより、効率的に固定子を冷却するようにした回転電機が記載されている。
特開2006−42535号公報
上記特許文献1のものでは、コイルに沿って配置された冷却管を備え、この冷却管に冷却媒体を流す構成としているため、回転電機とは別に、冷却媒体を流すための循環用ポンプや冷却媒体を冷却するための外部冷却装置が必要となり、全体としての装置が大型化する課題がある。
本発明の目的は、小型で効率的に固定子を冷却することのできるアキシャルギャップ型回転電機を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、回転軸に固定された回転子と、コイルを巻装した複数のコアを周方向に配置した固定子とが軸方向にギャップを有して対向配置されているアキシャルギャップ型回転電機であって、隣り合う前記コイル間に、前記コアと比較して熱伝導率の高い部材で構成され周方向に複数枚積層されたプレートを設け、前記プレートは隣り合う前記コイルに接するように配置され固定されていることを特徴とする。
本発明の他の特徴は、回転軸に固定された回転子と、コイルを巻装した複数のコアを周方向に配置した固定子とが軸方向にギャップを有して対向配置されているアキシャルギャップ型回転電機であって、前記固定子と前記回転子を収容するケースと、隣り合う前記コイル間に配設されると共に前記コイルに接触し、前記コアと比較して熱伝導率の高いプレートとを備え、前記プレートはその一部が前記ケースに直接接続されて固定されていることにある。
本発明によれば、小型で効率的に固定子を冷却することのできるアキシャルギャップ型回転電機を得ることができる効果が得られる。
本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例1を示す斜視図で、ケースの一部を破断して示す図である。 図1に示す一方の固定子のみを示す斜視図である。 図2のIII−III線矢視断面図である。 本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例2を示す斜視図で、図1に相当する図である。 図4に示すアキシャルギャップ型回転電機の縦断面図である。 図4、図5に示す本発明の実施例2における別の形態を示す縦断面図である。 本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例3を示す斜視図で、図1に相当する図である。 図7に示すアキシャルギャップ型回転電機の縦断面図である。 図7、図8に示す本発明の実施例3における別の形態を示す縦断面図である。 本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例4を示す図で、図2に相当する図である。 図10の要部を拡大して示す要部拡大平面図である。 図10、図11に示す本発明の実施例4における別の形態を示す図で、図10に相当する図である。 図12のXIII−XIII線矢視断面図である。
以下、本発明のアキシャルギャップ型回転電機の具体的実施例を、図面を用いて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例1を図1〜図3を用いて説明する。図1は本実施例1のアキシャルギャップ型回転電機を示す斜視図で、ケースの一部を破断して示す図、図2は図1に示す一方の固定子のみを示す斜視図、図3は図2のIII−III線矢視断面図である。
まず、図1により、本実施例1のアキシャルギャップ型回転電機(以下、単に回転電機とも言う)20の全体構成を説明する。回転電機20は、複数個の永久磁石(図示せず)を周方向に配列して構成されている円板状の回転子1と、この回転子1を挟み込むように、この例では、上下に配置された2つの固定子2を備えている。前記回転子1は、回転軸(シャフト)3に固定されている。
前記回転子1及び前記固定子2はケース5内に収容されている。前記ケース5は、上下の2つの円板部材5aと、前記2つの円板部材5aの外周部を接続する円筒状の外周部材5bにより構成されている。前記回転軸3は、前記ケース5の円板部材5aに設けられている軸受4に回転自在に支持されている。従って、前記回転子1は前記回転軸3及び前記軸受4を介して、前記ケース5に回転自在に支持されている。
次に、本実施例における前記固定子2の構成を図2及び図3も用いて詳細に説明する。なお、図2は、図1において前記回転子1を挟んで上下に配置されている2つの固定子2のうち、下側の固定子2のみを示している。図1、図2に示すように、前記固定子2は、周方向に複数のスロット7を有するコア6を備え、本実施例では、前記コア6は、円板状のバックヨーク部6aと、このバックヨーク部6aから軸方向に突出し、周方向に複数個配列されたティース部6bを備えている。この複数個のティース部6b間には、それぞれ前記スロット7が形成されており、前記ティース部6bにはコイル8が巻装され、このコイル8は前記スロット7に収められている。
前記コア6は、薄い円筒状の電磁鋼板を半径方向に積層して構成されている。また、図2、図3に示すように、隣り合う前記コイル8の間には周方向の隙間(前記各スロット7の部分におけるコイル8間の隙間)10が形成されており、この隙間10に、本実施例では、熱伝導率の高い板材を周方向に複数枚積層したプレート9を配設している。このプレート9は前記スロット7の底部(バックヨーク部側)において前記コア6に固定されている。
前記プレート9は、前記コア6と比較して熱伝導率の高い金属部材、例えば銅やアルミニウムなどの薄板で構成され、このプレート9の表面には絶縁性のある被膜が形成されている。なお、前記プレート9は金属部材には限られず、熱伝導性の高いグラファイトなどの板材で構成するようにしても良い。
隣り合う前記コイル8間には周方向の前記隙間10が形成されているが、この隣り合うコイル8間の隙間10は、周方向に複数配置されている全ての前記スロット7の部分において一定とは限らず、組み立て誤差等により互いに異なる隙間となることが多い。これに対し、本実施例においては、前記隙間10を埋めるように複数枚のプレート9を配設しているので、前記隙間10の大きさ(間隔)に合わせて、積層するプレート9の枚数を調整することにより、前記コイル8と前記プレート9を密着させることができる。
なお、前記コア6、前記コイル8及び前記プレート9は互いに接着剤により接着して固定されている。また、これらの構成部品で構成されている前記固定子2は、図1に示すように、前記ケース5に固定され、このケース5の内部は、絶縁性のある油で充填されている。
上述したように構成されている本実施例のアキシャルギャップ型回転電機20は、回転軸3に加わる負荷に対して位置を保持するような用途、または、低速で角度を変化させるような用途に用いられる。回転電機20の回転角度位置を保持する場合、または低速で角度を変える場合には、前記コイル8に必要な電流を流すため、前記コイル8は発熱する。
前記コイル8が発熱すると、この発生した熱は、コイル8が固定されている前記コア6を介して前記ケース5に伝えられ、該ケース5の表面から外部に放熱される。また、前記コイル8で発生した熱は、このコイル8に密着して設けられている前記プレート9を介して、このプレート9が接しているスロット7の底部からコア6のバックヨーク部6aを介してケース5に伝達され、ケース5の表面から外部に放熱される。前記プレート9は前記コア6よりも熱伝導率の高い素材で構成されているため、回転電機20内部の熱を、低い熱抵抗でケースに伝達できるため、固定子2、特にコイル8を効率的に冷却することができる。
また、固定子2を製造する際には、加工誤差や組立誤差により、隣り合うコイル8間の隙間10にバラつきが生じ、一定とはならない。そのため、前記隙間10に一定の厚みの1枚のプレート9を挿入するだけでは、コイル8との間に隙間が残り、冷却効率が低下する。しかし、本実施例によれば、積層した薄板状のプレート9を複数枚前記隙間10に挿入するため、組立時に挿入するプレート9の枚数を前記隙間10の大きさに応じて調整することにより、周方向の何れのスロット7の部分においても、コイル8に対しプレート9を密着させることができる。従って、コイル8で発生する熱を、前記プレート9を介して効率良くケース5に伝達でき、外部に効率良く放熱することが可能となる。
本実施例のアキシャルギャップ型回転電機20は、前述したように、負荷に対して位置を保持するような用途や低速で角度を変化させるような用途などに主に用いられる。このため、前記コイル8に流す電流は、直流または低周波数の交流を用いる。
交流電流を流す場合、その周波数は磁石の極数と回転電機20の回転速度で決まり、例えば極数が10極、回転速度が60rpmの場合、電流の周波数は5Hzとなる。
前記プレート9に渦電流の影響が現れるかどうかは、表皮厚さ(表皮深さ)を目安に判断することができる。前記表皮厚さとは表皮効果により電流密度が高くなる導体表面からの厚さ(深さ)である。前記プレート9の厚みが前記表皮厚さよりも小さければ、渦電流の影響はほとんど現れない。銅における表皮厚さは、電流の周波数が5Hzであれば、約30mmとなるので、前記プレート9の合計の厚みが30mmより小さければ、前記プレート9に渦電流が現れるのを抑制でき、渦電流の影響はほとんどない。従って、本実施例によれば、渦電流の発生を抑制しつつコイル8に発生する熱を、前記プレート9により効率良く前記ケース5に伝達し、効率良く放熱することができる。
次に、図4〜図6を用いて、本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例2を説明する。本実施例2の説明において、上述した図1〜図3と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分であり、同一部分については説明を省略し、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
本実施例2は上記実施例1に対して、アキシャルギャップ型回転電機の冷却効率をより高めることができるようにしたものである。まず、図4及び図5を用いて、本実施例2を説明する。図4は本実施例2のアキシャルギャップ型回転電機を示す斜視図で、ケースの一部を破断して示す図、図5は図4に示すアキシャルギャップ型回転電機の縦断面図である。
図4に示すように、固定子2は、周方向に複数のスロット7を有するコア6と、スロット7に収められたコイル8を備える。隣り合うコイル8の隙間10には、実施例1と同様にプレート9が複数枚積層されて設けられている。
本実施例2においては、図5に示すように、前記プレート9には、それぞれ軸方向に延びる複数の凸部9aが形成されており、これらの凸部9aは、コア6のバックヨーク部6aを軸方向に貫通し、更にケース5の円板部材5aも軸方向に貫通して、前記ケース5の表面から外部に露出するように構成されている。また、前記凸部9aは前記コア6及び前記ケース5の円板部材5aに固定されている。前記凸部9aは、図5に示す例では、各プレート9に、それぞれ径方向に3個設けられているが、1以上であれば良く、凸部9aの数が多いほど放熱効果を向上できる。
なお、図4、図5に示す例では、前記凸部9aの端部(端面)は前記ケース5の外表面と同一面となるようにして露出させているが、前記凸部9aの端部を前記ケース5の外側に更に延長するように設けても構わない。
上述したように、本実施例2では、前記プレート9が前記ケース5に直接接触するため、前述した実施例1と比較してプレート9からケース5までの熱抵抗をより低くすることができ、コイル8を効率良く冷却することができる。また、前記プレート9を前記ケース5の外部にまで延長して突出させ、露出するようにしたものでは、コイル8で発生した熱を直接ケース5の外側に放熱できるから、冷却効率を更に高めることができる。
図4、図5に示す例では、前記プレート9の凸部9a端部を、前記ケース5の外表面に露出させるようにしているが、前記凸部9aを、前記ケース5を貫通しないように構成しても良く、この例を、図6を用いて説明する。図6は図4、図5に示す本発明の実施例2における別の形態(変形例)を示す縦断面図である。
図6に示す変形例では、プレート9に設けている凸部9aを、ケース5を貫通させずに、ケース5の途中で止めているものである。即ち、ケース5の内面に設けた凹部5cに前記プレート9の凸部9aを嵌め込んで固定するようにしている。他の構成は図4、図5に示すものと同様である。
この図6に示すように、前記プレート9の凸部9aを、前記ケース5を貫通させず、ケース5の厚み方向の途中で止めるように構成しても、コイル8で発生する熱を、コイル8に密着するプレート9と前記凸部9aを介して、確実に前記ケース5に伝達させることができる。この例においても、上記実施例1のものより、コイル8で発生する熱を確実にケース5に伝達でき、このケース5を介して外部に熱を効率良く放散させることができる。
なお、前記凸部9aは、図4〜図6に示す例では、全てのプレート9に設けているが、複数枚積層されているプレート9の少なくとも1枚に前記凸部9aを設けるようにすれば、コイル8で発生する熱を、前記プレート9及び凸部9aを介してケース5の円板部材5aに伝達でき、上記実施例1と比べて放熱効果を向上できる。
図7〜図9を用いて、本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例3を説明する。本実施例3の説明において、上述した図1〜図6と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分であり、同一部分については説明を省略し、実施例1、2と異なる部分を中心に説明する。
本実施例3は、上記実施例2と同様に、上記実施例1に対して、アキシャルギャップ型回転電機の冷却効率をより高めることができるようにしたものである。まず、図7及び図8を用いて、本実施例3を説明する。図7は本実施例3のアキシャルギャップ型回転電機を示す斜視図で、ケースの一部を破断して示す図、図8は図7に示すアキシャルギャップ型回転電機の縦断面図である。
図7に示すように、固定子2が、周方向に複数のスロット7を有するコア6と、スロット7に収められたコイル8を備え、隣り合うコイル8の隙間10には、実施例1、2と同様にプレート9が複数枚積層されて設けられている。
本実施例3においては、図7、図8に示すように、前記プレート9の外径方向端部には、それぞれ外径方向に延長された凸部9bが形成されており、この凸部9bは、ケース5の外周部材5bを径方向に貫通し、前記ケース5の外周面から更に外側まで延長させて、外部に露出させるように構成している。また、前記凸部9bは前記ケース5の外周部材5bに固定されている。
前記凸部9bは、図7、図8に示す例では、全てのプレート9の外径方向端部に設けているが、複数枚積層されているプレート9の少なくとも1枚に前記凸部9bを設けるようにすれば、コイル8で発生する熱を、前記プレート9及び凸部9bを介してケース5の外周部材に伝達でき、上記実施例1と比べて放熱効果を向上できる。
また、前記凸部9bの端部(端面)は、前記ケース5における外周部材5bを径方向に貫通させ、その外周面から更に外側まで延長させて、外部に露出させているが、前記凸部9bの端部を、前記外周部材5bの外周面と同一面となるようにして露出させても良い。
上述した図7、図8に示す例では、前記プレート9の凸部9b端部を、前記ケース5の外周面から露出させるようにしているが、前記凸部9bを、前記ケース5を貫通しないように構成しても良く、この例を、図9を用いて説明する。図9は図7、図8に示す本発明の実施例3における別の形態(変形例)を示す縦断面図である。
図9に示す変形例では、プレート9に設けている凸部9bを、ケース5を貫通させずに、ケース5の外周部材5bの内周面に接するようにして固定しているものである。なお、ケース5の外周部材5bの内周面に凹部を設けて、この凹部に前記プレート9の凸部9bを嵌め込んで固定するようにしても良い。他の構成は図7、図8に示すものと同様である。
この図9に示すように、前記プレート9の凸部9bを、前記ケース5を貫通させず、ケース5の内面、或いはケース5の厚み方向の途中で止めるように構成しても、コイル8で発生する熱を、コイル8に密着するプレート9と前記凸部9aを介して、前記ケース5に伝達させることができる。この例においても、上記実施例1のものより、コイル8で発生する熱を確実にケース5に伝達でき、このケース5を介して外部に熱を効率良く放散させることができる。
上述したように、図7〜図9に示す本実施例3では、コイル8で発生する熱を、前記プレート9及び凸部9bを介して前記ケース5の外周部材5bに伝達するように構成しているため、上記実施例2と同様に、プレート9からケース5までの熱抵抗をより低くすることができ、効率良く冷却することができる。また、前記プレート9の凸部9bを前記ケース5の外周部材5bの外側に露出させるようにしたものでは、コイル8で発生した熱を直接ケース5の外側に放熱でき、冷却効率を更に高めることができる。
更に、本実施例3では、前記コイル8で発生する熱を、前記プレート9及び凸部9bを介してケース5の外周部材5bに伝達するようにしているので、以下の効果も得られる。
即ち、前記コア6は前記ケース5の上下の円板部材5aに固定されているため、前記円板部材5aは固定子2で発生する熱を、前記コア6から前記円板部材5aに伝達される。従って、前記円板部材5aは元々放熱に寄与している。しかし、前記ケース5の前記外周部材5bはあまり放熱に寄与していなかった。
これに対し本実施例3では、コイル8で発生する熱を、前記プレート9及び凸部9bを介して前記ケース5の外周部材5bに伝達するので、この外周部材5bを有効に利用して外部に放熱するようにしている。このため、上記実施例1、2と比較し、放熱に寄与するケース5の表面積を拡大することができ、より効率良く冷却することができる。
このように、本実施例3によれば、上記実施例1、2に対して、より冷却効率の高いアキシャルギャップ型回転電機を得ることができる。
なお、本実施例3と上述した実施例2を組合せることも可能であり、これらの組合せとすることにより、更に冷却効率を向上することもできる。
また、上記実施例2及び3においても、前記プレート9を複数枚積層する例で説明したが、上記実施例2及び3のものにおいては、前記プレート9を複数枚積層するものには限定されず、前記プレート9が1枚のみのものであっても同様に適用できるものである。即ち、前記プレート9に、軸方向に延びる前記凸部9a或いは外径方向に延長された前記凸部9bの少なくとも何れかを設け、前記凸部9aまたは9bを直接、前記ケース5の円板部材5aまたは外周部材5bに接続して固定する。このように構成しても、前記コイル8で発生する熱を、1枚の前記プレート9と前記凸部9aまたは9bを介して、前記ケース5に直接伝達することができ、冷却効率の高いアキシャルギャップ型回転電機を得ることができる。本発明はこのような形態も含むものである。
図10〜図13を用いて、本発明のアキシャルギャップ型回転電機の実施例4を説明する。本実施例4の説明において、上述した図1〜図9と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分であり、同一部分については説明を省略し、実施例1〜3と異なる部分を中心に説明する。
本実施例4は、上述した実施例1〜3のものに対して、組み立て性をより向上できるアキシャルギャップ型回転電機としたものである。まず、図10及び図11を用いて、本実施例4を説明する。図10は本実施例4のアキシャルギャップ型回転電機を示す図で、図2に相当する図、図11は図10の要部を拡大して示す要部拡大平面図である。
図10に示すように、固定子2が、周方向に複数のスロット7を有するコア6と、スロット7に収められたコイル8を備え、隣り合うコイル8の隙間10には、実施例1〜3と同様に、銅などの熱伝導率の高い金属部材で構成されたプレート9が複数枚積層されて設けられている。前記プレート9は前記スロット7の底部で、前記コア6に固定される。
本実施例4においては、図10、図11に示すように、複数枚積層されている前記プレート9は、それぞれくさび状の板材で構成されており、それらの表面には絶縁性の被膜が形成されている。前記くさび状のプレート9は、この例では、互い違いに2枚かみ合わせて構成されている。即ち、内周側が厚く、外周側が薄いプレート9Aと、外周側が厚く、内周側が薄いプレート9Bを組合せて、コイル8間の隙間10に配設している。
複数枚積層するプレート9を、このような組合せとして配設することにより、隣り合うコイル8間の隙間10の大きさに合わせて、2枚のくさび状プレート9A,9Bのかみ合わせる深さを変えるようにすれば、コイル8にプレート9を密着させることができる。
上記実施例1では、コイル8とプレート9を密着させるために、積層するプレート9の枚数を調整する必要があり、薄いプレート9を多数積層するか、或いは厚さの異なるプレートを用意し、前記隙間10に応じて積層するプレートを組合せる必要がある。これに対し、本実施例3では、予め用意された2枚のくさび状のプレート9A,9Bのみを用意しておき、前記隙間10に応じて2枚のくさび状プレート9A,9Bのかみ合わせる深さを調整するだけでコイル8とプレート9を密着させることができる。このため、回転電機20の組み立てが容易になり、組み立て性を向上できる効果が得られる。
なお、図10、図11に示す例では、くさび状プレート9Aと9Bを半径方向にかみ合う構成としているが、2枚のくさび状プレートを軸方向など、他の方向にかみ合わせる構成としても良い。即ち、2枚のくさび状プレートのうち、一方を、軸方向に対して、上側が厚く、下側を薄くしたくさび状プレートと、下側が厚く、上側を薄くしたくさび状プレートの組合せとし、軸方向にかみ合わせる深さを調整すれば、コイル8とプレート9を密着させることができる。なお、前述した上側/下側は軸方向を上下方向とした場合であり、軸方向を左右方向とした場合には、前記上側/下側はそれぞれ左側/右側となる。
次に、本実施例4の別の形態を図12及び図13により説明する。図12は本実施例4における別の形態(変形例)を示す図で、図10に相当する図、図13は図12のXIII−XIII線矢視断面図である。
上述した図10、図11に示す例では、前記プレート9を2枚のくさび状プレート9A,9Bで構成した例を説明したが、図12及び図13に示す例では、前記プレート9を3枚のくさび状プレート9C,9D,9Eで構成するようにしたものである。また、この例における前記くさび状プレート9C,9D,9Eは、図13に示すように、3枚のくさび状プレートを軸方向にかみ合わせた例を示している。
即ち、軸方向に対して、上側が厚く、下側を薄くした中央のくさび状プレート9Cと、下側が厚く、上側を薄くした両側のくさび状プレート9D,9Eの組合せとしている。このような組合せとしても、軸方向にかみ合わせる深さを調整すれば、コイル8とプレート9を密着させることができる。
更に詳しく説明すると、隣り合うコイル8の一方には前記くさび状プレート9Dを接触させ、他方のコイル8には前記くさび状プレート9Eを接触させた状態で、前記くさび状プレート9Cを、前記2つのくさび状プレート9Dと9E間に、それらと対向するようにかみ合わせて挿入する。このように構成することにより、前記中央のくさび状プレート9Cを下方に押し込むことにより、両側の前記くさび状プレート9D,9Eを押し広げ、コイル8にプレート9D,9Eを密着させることができる。また、コア6のバックヨーク部6aにも押し付ける方向に力が働くため、コア6、コイル8及びプレート9をそれぞれ密着させることができ、冷却効率を高めることができる。
なお、前述した上側/下側は軸方向を上下方向とした場合であり、軸方向を左右方向とした場合には、前記上側/下側はそれぞれ左側/右側となる。
また、図12、図13に示す例では、3枚のくさび状プレート9C〜9Eを軸方向にかみ合う構成としているが、3枚のくさび状プレートを半径方向にかみ合わせる構成としても良い。例えば、3枚のくさび状プレートのうち、中央のプレート9を、半径方向に対して、外周側が厚く、内周側が薄いプレート(図11のくさび状プレート9Bに相当)とし、両側のプレート9を、内周側が厚く、外周側が薄いプレート(図11のくさび状プレート9Aに相当)として組合せ、コイル8間の隙間10に配置しても良い。このように構成しても、前記中央のプレートを半径方向の内周側に押し込むことにより、両側のくさび状プレートを押し広げ、コイル8にプレート9を密着させることができる。
他の構成は図10、図11に示すものと同様である。
以上説明した本発明の各実施例によれば、コイルで発生する熱を回転電機の外部まで放熱するための熱抵抗を効果的に低減することができるから、外部冷却装置を用いることなく、小型で効率的に固定子を冷却することのできるアキシャルギャップ型回転電機を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
更に、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…回転子、2…固定子、3…シャフト、4…軸受、
5…ケース、5a…円板部材、5b…外周部材、5c…凹部、
6…コア、6a…バックヨーク部、6b…ティース部、
7…スロット、8…コイル、
9…プレート、9a,9b…凸部、9A〜9E…くさび状プレート、
10…隙間、20…アキシャルギャップ型回転電機。

Claims (8)

  1. 回転軸に固定された回転子と、コイルを巻装した複数のコアを周方向に配置した固定子とが軸方向にギャップを有して対向配置されているアキシャルギャップ型回転電機であって、
    隣り合う前記コイル間に、前記コアと比較して熱伝導率の高い部材で構成され周方向に複数枚積層されたプレートを設け、
    前記プレートは隣り合う前記コイルと前記コアに接するように配置され固定されると共に、前記プレートは複数枚の対向するくさび状の板を積層して構成されている
    ことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  2. 請求項1に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記固定子と前記回転子を収容するケースを備え、
    前記固定子は、周方向に複数のスロットを有するコアを備え、このコアは、円板状のバックヨーク部と、このバックヨーク部から軸方向に突出し、周方向に複数個配列されたティース部を備え、これら複数個のティース部間にはそれぞれ前記スロットが形成され、前記ティース部には前記コイルが巻装され、このコイルは前記スロットに収められていることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  3. 請求項2に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記プレートはその少なくとも一部が前記バックヨーク部を軸方向に貫通して前記ケースに固定されていることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  4. 請求項2に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記プレートはその少なくとも一部が外径方向に延長されて前記ケースを構成する円筒状の外周部材に固定されていることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  5. 請求項3または4に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記ケースに固定される前記プレートの少なくとも一部は、前記ケースの外部側に露出されていることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  6. 請求項1〜4の何れか一項に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記プレートを構成する部材は、前記コアよりも熱伝導率の高い金属部材であることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  7. 請求項1〜4の何れか一項に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記プレートを構成する部材はグラファイトであることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
  8. 請求項1〜4の何れか一項に記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    回転電機の回転数は60rpm以下であることを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機。
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