JP6604923B2 - 操作機構移動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物を加工し、移動し、或いは対象物に対し所定の処理を施すなどの各種操作を行うための操作機構を上記対象物との関係において所要位置に移動制御するための操作機構移動制御装置に関するものである。
従来、被加工物を加工するための操作機構移動制御装置としては、小型から大型のものが種々の装置が知られている。当然のことであるが、小さい被加工物を少量加工する場合には、小型の装置が適している。
例えば、ネジ締付け、ハンダ付け、洗浄、組立、液体塗布、注油、ピン圧入等の支援に用いられる卓上ロボット装置が特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、卓上型ロボットによる作業の自由度を高めて多種類の作業を行い、卓上型ロボットの剛性を高め、ワークと作業工具との相対移動範囲を多種類に変更することを目的とした卓上型ロボットが開示されている。この卓上型ロボットは、作業テーブルに対しXブロック、Yブロック、Zブロックをそれぞれの方向に移動可能に、また、着脱台座によりXブロックが着脱可能とされている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置は、長方形箱型のガイド機構に設けられたガイドレールに沿ってロボット駆動部が横方向に移動するように設計されているものである。このため、卓上ロボット装置を長時間使用することで長方形箱型のガイド機構がロボット駆動部の重さにより変形や撓みが発生し、ロボット駆動部がスムーズに移動しづらくなることが憂慮される。
また、特許文献2に記載のロボットにあっては、X方向ブロックをX方向レールに沿ってX方向に移動するように設計されている。このため、卓上ロボット装置を長時間使用することでX方向レールに装着されている、モータ、Z方向レール、X方向ブロック、Z方向ブロック、などの重量によりX方向レールに歪みや撓みが発生する虞れがあり、X方向ブロックがスムーズに移動しづらくなる等の問題が危惧される。
そこで、本願出願人は、貫通孔を有する基台に、貫通孔を有する回転盤を複数重ねて配置し、貫通孔にはスライダを配置した駆動装置の出願を行った。この装置は、回転盤の回転によりスライダを移動させるものであるため、構成部材の重量による各部の歪みが生じ難いものである(特許文献3参照)。
特開平6−143062号公報 特開2002−66965号公報 特開2015−87007号公報
しかしながら、貫通孔を有する基台に、貫通孔を有する回転盤を複数重ねて配置した構成であるため、基台の一方の面に構成部材が集中し、装置が複雑化し大型化する傾向がある。
本発明は、上記のような従来の操作機構移動制御装置が有している弱点を克服せんとしてなされたもので、その目的は、構成部材の重量による各部の歪みや歪みが生じ難く、しかも、装置が複雑化し大型化することを防ぐことが可能な操作機構移動制御装置を提供することである。更に、各部が回転する場合に相互に回転を阻害することなく、適切に操作機構の移動制御を行うようにすることを目的とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置は、第1の平面とこの第1の平面の裏面である第2の平面を有し、前記第1の平面から前記第2の平面へ貫通する第1の円形孔が形成された平板状の基台と、前記第1の円形孔に臨むように前記基台に設けられた第1の軸受と、前記第1の軸受において前記第1の平面側に突出して回転可能に遊嵌され、前記第1の円形孔と同一方向に貫通した第2の円形孔が形成された第1の円盤状回転体と、前記第2の円形孔に臨むように前記第1の円盤状回転体に設けられた第2の軸受と、前記第2の軸受において前記第2の平面側に突出して回転可能に遊嵌され、前記第1の円形孔と同一方向に貫通した第3の円形孔が形成された第2の円盤状回転体と、前記第3の円形孔に設けられた第3の軸受と、前記第3の軸受において軸方向に移動可能に遊嵌され、一端側に操作機構が取り付けられる棒状体と、前記第1の円盤状回転体を回転させる第1の回転機構及びこの第1の回転機構を駆動する第1の駆動源と、前記第2の円盤状回転体を回転させる第2の回転機構及びこの第2の回転機構を駆動する第2の駆動源と、前記棒状体を軸方向に移動させる第3の駆動機構及びこの第3の駆動機構を駆動する第3の駆動源とを具備することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の駆動源は第1のモータであり、前記第1の回転機構は前記第1の円盤状回転体の円周側壁部に巻回され、前記第1のモータの回転により前記第1の円盤状回転体を回転させる第1のベルトであり、前記第2の駆動源は、第2のモータであり、前記第2の回転機構は前記第2の円盤状回転体の円周側壁部に巻回され、前記第2のモータの回転により前記第2の円盤状回転体を回転させる第2のベルトであることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円盤状回転体の円周側壁部及び前記第2の円盤状回転体の円周側壁部は、歯車状に歯が形成され、前記第1のベルトと前記第2のベルトは、前記歯に係合する係合歯を有することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1のモータを前記第2の平面に設け、この第1のモータの回転軸を前記第1の平面側に突出させて該第1のモータの回転軸に歯付きのプーリを嵌合して、前記第1のベルトを搬送し、前記第2のモータを前記第2の円盤状回転体において前記第1の平面側に設け、この第2のモータの回転軸を前記第2の平面側に突出させて該第2のモータの回転軸に歯付きのプーリを嵌合して、前記第2のベルトを搬送するように構成したことを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第3の駆動源は、前記第2の円盤状回転体において前記第1の平面側に設けられた第3のモータであり、前記第3の駆動機構は前記第3のモータの回転軸に嵌合された円盤プーリの表面における外周近傍から前方へ突出して設けられたアームと、前記棒状体に設けられ前記アームを回転可能に挟持する挟持手段であることを特徴とすることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の軸受は、前記第1の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリであり、前記第2の軸受は、前記第2の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリであることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、第1の円盤状回転体は、前記第1の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリの凹部に係合するフランジを有し、第2の円盤状回転体は、前記第2の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリの凹部に係合するフランジを有することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円形孔は、基台の中心よりずれた位置に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円盤状回転体及び第2の円盤状回転体は互いに同一方向、または互いに逆方向に回転し、前記第1の円盤状回転体及び前記第2の円盤状回転体の回転速度は同一、または異ならせて回転することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円盤状回転体と前記第2の円盤状回転体は、それぞれ単独で、時計回りにも、反時計回りにも回転することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記棒状体に回転運動を行わせる第4の駆動機構と、この第4の駆動機構を駆動する第4の駆動源とを有することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第4の駆動源は第4のモータであり、前記第4の駆動機構は、前記第4のモータの回転軸に嵌合された歯付きのプーリと、前記棒状体に嵌合された歯付きのフランジと、頭部及び下端部に歯付きのプーリが嵌合された回転伝達柱と、前記第4のモータの回転軸に嵌合された歯付きのプーリと前記回転伝達柱の頭部に嵌合されたプーリとを結合する歯付きのベルトと、前記棒状体に嵌合された歯付きのフランジと前記回転伝達柱の下端部に嵌合されたプーリとを結合する歯付きのベルトとにより構成されることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記回転伝達柱は、第2の円盤状回転体の回転軸上に回転可能に立設されており、前記第4のモータの回転軸は、第1の円盤状回転体の回転軸に一致するように、前記第4のモータが設けられていることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置によれば、基台の第1の平面側に第1の円盤状回転体が突出して回転可能に遊嵌され、第1の円盤状回転体において基台の他方側である第2の平面側に第2の円盤状回転体が突出して回転可能に遊嵌されているので、構成部材の重量による各部の歪みや歪みが生じ難く、しかも、装置が複雑化し大型化することを防ぐことが可能である。
本発明に係る操作機構移動制御装置では更に、前記第1のモータを前記第2の平面に設け、この第1のモータ回転軸を前記第1の平面側に突出させて該第1のモータ回転軸に第1歯付きプーリを嵌合して、前記第1のベルトを搬送し、前記第2のモータを前記第2の円盤状回転体において前記第1の平面側に設け、この第2のモータ回転軸を前記第2の平面側に突出させて該第2のモータ回転軸に第2歯付きプーリを嵌合して、前記第2のベルトを搬送するように構成しているので、構成部材が一面側に集中することなく、装置が複雑化し大型化することを防ぐことが可能である。更に、各部が回転する場合に相互に回転を阻害することなく、適切に操作機構の移動制御を行うことが可能である。
本発明に係る操作機構移動制御装置の実施形態の組立斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における要部の実施形態の組立斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における要部の実施形態の完成状態を示す斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における要部の実施形態の組立斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における要部の実施形態の完成状態を示す斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における完成状態の実施形態を斜め上方から見た斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における完成状態の実施形態を斜め下方から見た斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における完成状態の実施形態の平面図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における完成状態の実施形態の側面図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における完成状態の実施形態を斜め上方から見た詳細構成を示す斜視図。 本発明に係る操作機構移動制御装置における完成状態の実施形態の詳細構成を示す側面図。
以下、添付図面を参照して本発明に係る操作機構移動制御装置の実施形態を説明する。各図において同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。操作機構移動制御装置は、図1、図2に示すように、基台10に幾つかの構成要素を設けた構成を有する。基台10は、第1の平面10aと、この第1の平面10aの裏面である第2の平面10bを有し、上記第1の平面10aから上記第2の平面10bへ貫通する第1の円形孔11が形成された平板状の例えばステンレスなどの金属により構成することができる。基台10は、平面形状が、略長方形の1短辺の2隅を大きく切削した6角形形状となっている。この操作機構移動制御装置の構成要素の多くは、例えばステンレスなどの金属により構成することができる。
上記基台10には、第1の軸受12が取り付けられる。この第1の軸受12は、上記第1の円形孔11に臨むように設けられた複数(この例では、4個)のプーリにより構成することができる。この第1の軸受12には、第1の円盤状回転体20が上記第1の平面10a側に突出した状態で回転可能に遊嵌される。
図2、図3に示すように、第1の円盤状回転体20における基台10の第1の平面10a側の面には、薄いリング状のフランジ24が取り付けられる。フランジ24の外径は、第1の円盤状回転体20の外径及び第1の円形孔11の径より僅かに大きく、フランジ24の内径は、第1の円盤状回転体20の外径より僅かに小さい。従って、第1の円盤状回転体20にフランジ24が取り付けられた状態では、第1の円盤状回転体20における基台10側の第1の平面10aから外側にフランジ24(フランジ24の一部)が突出する。フランジ24の外縁部が、プーリである第1の軸受12の凹部に係合させられる。これによって、フランジ24が取り付けられた第1の円盤状回転体20は、フランジ24が4つの第1の軸受12に係合した状態で回転可能となる。
図1、図2、図3に示すように、第1の円盤状回転体20には、第1の円盤状回転体20の円周縁に隣接した周縁を有する第2の円形孔21が穿設されている。第2の平面10b側から上記第2の円形孔21に臨むように、第1の円盤状回転体20の第2の平面10b側には、第2の軸受22が設けられる。この第2の軸受22は、上記第2の円形孔21に臨むように設けられた複数(この例では、4個)のプーリにより構成することができる。この第2の軸受22には、第2の円盤状回転体30が上記第2の平面10b側に突出して回転可能に遊嵌される。
第2の円盤状回転体30における基台10における第2の平面10a側の面には、薄いリング状のフランジ32が取り付けられる。フランジ32の外径は、第2の円盤状回転体30の外径及び第2の円形孔21の径より僅かに大きく、フランジ32の内径は、第2の円盤状回転体30の外径より僅かに小さい。従って、第2の円盤状回転体30にフランジ32が取り付けられた状態では、第2の円形孔21の外径から第2の円盤状回転体30における第2の平面10a側の面へ、フランジ32(フランジ32の一部)が突出する。フランジ32の外縁部が、プーリである第2の軸受22の凹部に係合させられる。これによって、フランジ32が取り付けられた第2の円盤状回転体30は、フランジ32が4つの第2の軸受22に係合した状態で回転可能となる。
図1、図4、図5、図10、図11に示すように、第2の円盤状回転体30には、上記第1の円形孔11と同一方向に貫通した第3の円形孔33が形成されている。第3の円形孔33の外周の一部が第2の円盤状回転体30の外周の一部に隣接するように、第3の円形孔33が穿設されている。第3の円形孔33には、外筒43と内筒44により構成される第3の軸受45が設けられる。
第3の軸受45における外筒43は、内筒44を収容するものであり、頭部には外周に係合歯が設けられたフランジ46が設けられている。外筒43が第3の円形孔33に挿入されて第2の円盤状回転体30の表面にフランジ46が当接した状態で、外筒43の下方にナットなどの固定部材47(図7)が係合される。これによって、外筒43が第3の円形孔33内に上下方向に移動不可能で、且つ、第3の円形孔33内において回動可能に固定される。
内筒44には、筒の外壁を一周するように複数条のスリット44bが形成され、複数条のスリット44bは複数のガイド凸部44a及び嵌合片44cによって連結されている。これにより、内筒44は一つの部品として機能する。内筒44における壁部に設けられたガイド凸部44aは、内側に凸部に形成され、内筒44における壁部に設けられた嵌合片44cは、外側に凸部に形成されている。一方、スライダ50の軸部51は棒状であり、長手方向に延びる一条の溝52が形成されている。この一条の溝52には、内筒44の壁部に形成されたガイド凸部44aが係合し、スライダ50の上下移動のガイドとなる。
外筒43の所定位置には、嵌合孔43aが形成されており、この嵌合孔43aに、内筒44における壁部に設けられた嵌合片44cが嵌合し、内筒44と外筒43は一体化される。従って、第3の軸受45においては、棒状体であるスライダ50が軸方向に移動可能であるが、第3の軸受45の回転に伴って回転する。
スライダ50の軸部51の先端にはストッパである円盤状の天板53が嵌合され固定されている。軸部51の天板53と反対側の先端部には、図示しない操作機構が取り付けられる。この操作機構は、対象物を加工し、移動し、或いは対象物に対し所定の処理を施すなどの各種操作を行うための機構とすることができ、操作機構の制御は操作機構の図示しない制御部によって行うことができる。該スライダ50における軸部51の天板53から所定の距離を置いて、円環状のローラガイド54が固定されている。
図10、図11に示すように、第3のモータ80の回転軸に係合された円盤プーリ83の表面における外周近傍から前方へ突出して設けられたアーム84が、天板53とローラガイド54の間隙に介装される。この第3のモータ80が回転して円盤プーリ83が回転されると、アーム84は天板53とローラガイド54により構成される挟持手段の間隙に回転可能に挟持された状態で回転しながら上下動する。このため、アーム84は天板53とローラガイド54が固定されている軸部51を上下に移動させることができる。
図2、図3に示すように、第1の円盤状回転体20における第1の平面10a側であって、第2の円形孔21から離間した、第1の円盤状回転体20の周縁部には、平面形状が面取りされた四角形状の凹部26が形成され、凹部26の底部には貫通孔27が形成されている。この凹部26には、図6と図7に示されるように、第2のモータ60が配設されて固定される。第2のモータ60の回転軸60a(図9)は貫通孔27を介して第2の平面10b側へ突出する。第2のモータ60の回転軸60aには外周に歯61が形成されたプーリ62が嵌合されている。
プーリ62の回転面には、第2の円盤状回転体30が設けられている。第2の円盤状回転体30の外周にも歯31が形成されている。プーリ62の外周と第2の円盤状回転体30の外周には、係合歯付きの第2の第2のベルト36が巻回されている。第2の第2のベルト36の係合歯と歯31とは係合し、第2の第2のベルト36の係合歯とプーリ62の歯61が係合する。このため、第2のモータ60が回転するとプーリ62が回転して第2の第2のベルト36が搬送され、第2の第2のベルト36が搬送されると第2の円盤状回転体30が回転する。
基台10の第2の平面10bにおいて、第1の円形孔11から遠い隅の一方には、図示しないが、凹部26と同形の凹部が形成され、この凹部の底部には貫通孔27と同形の貫通孔が形成されている。この凹部には、図1と図6と図7に示されるような第1のモータ70が配設されて固定される。第1のモータ70の回転軸70aは上記貫通孔を介して第1の平面10a側へ突出する。第1のモータ70の回転軸70aには外周に歯71が形成されたプーリ72が嵌合されている。
プーリ72の回転面には、第1の円盤状回転体20が設けられている。第1の円盤状回転体20の外周にも歯23が形成されている。プーリ72の外周と第1の円盤状回転体20の外周には、係合歯付きの第1の第1のベルト76が巻回されている。第1の第1のベルト76の係合歯と歯23とは係合し、第1の第1のベルト76の係合歯とプーリ72の歯71が係合する。このため、第1のモータ70が回転するとプーリ72が回転して第1の第1のベルト76が搬送され、第1の第1のベルト76が搬送されると第1の円盤状回転体20が回転する。
図10、図11に示されるように、第2のモータ60が設けられている位置から最遠方側の周縁部付近の第2の円盤状回転体30上には、第3の円形孔33から突出しているスライダ50に臨むように、回転軸をスライダ50に向けた状態の第3のモータ80が設けられる。具体的には、第2の円盤状回転体30における第1の面10a側から上方へ延びる複数の脚部82に第3のモータ80を載置する平板88が設けられている。平板88の概ね中央部には、第3のモータ80の前面を取り付ける取付板86が立設されている。平板88には、スライダ50の軸部51の軸受となるブッシュ88が設けられている。この第3のモータ80の回転軸には、円盤プーリ83が嵌合されている。円盤プーリ83には、表面円周部から前方へ突出した小円柱状のアーム84が設けられている。
図11に示すように、基台10のプーリ72が突出している付近には、スタッド13が立設されている。スタッド13の最上部には、載置板14の一端が固定され、載置板14の他端は第2の円盤状回転体30の上部空間まで延びている。載置板14の他端には、第4のモータ90が回転軸を下方へ向けて設けられている。第4のモータ90が回転軸は、載置板14の図示しない孔を介して反対側へ突出しており、回転軸には歯付きのプーリ91が嵌合されている。
第4のモータ90と第3のモータ80との中間部には、回転伝達柱92が第2の円盤状回転体30上に立設されている。回転伝達柱92は、第2の円盤状回転体30の回転軸上(回転中心)に回転可能に立設されているので、自転するが立設位置は移動しない。回転伝達柱92の頭部及び下端部には、歯付きのプーリ93、94が嵌合されている。
プーリ91とプーリ93との歯には、歯付きのベルト95の歯が係合され、歯付きのベルト94はプーリ91とプーリ93とを回転を伝達する。96は、歯付きのベルト94をプーリ91へ押圧するサポート用のプーリ98を設けるためのアーム板97を固定するスタッドである。上記第4のモータ90の回転軸は、第1の円盤状回転体20の回転軸(回転中心)に一致するように、第4のモータ90が設けられている。
また、前述の通り、回転伝達柱92は、第2の円盤状回転体30の回転軸上(回転中心)に回転可能に立設されている(回転軸が一致している)。このために、第1の円盤状回転体20と第2の円盤状回転体30が独立にまたは同時に回転しても、第4のモータ90の回転軸と回転伝達柱92の回転軸の距離は変わることなく、歯付きのベルト95が外れることはない。また、アーム板97の先端に設けられたプーリ98は歯付きのベルト94をプーリ91へ押圧した状態で、プーリ91の周囲を回転する。
第3の軸受45のフランジ46の周壁には、歯が稙設されており、このフランジ46の歯とプーリ93の歯には、歯付きのベルト85の歯が係合され、歯付きのベルト85はフランジ46とプーリ93とを回転を伝達する。従って、第4のモータ90が回転すると、回転軸の回転はプーリ91、ベルト95、プーリ93、回転伝達柱92、プーリ94、ベルト85を介してフランジ46へ伝達され、第3の軸受45が回転する。従って、第3の軸受45に回転方向に固定されたスライダ50が回転する。
以上のように構成された操作機構移動制御装置を図8〜図11に示す。これらの図においては、第3のモータ80や第4のモータ90など他の図と異なる構成が示されているが、他の図は図10などの構成を簡略化して示したものである。本実施形態に係る操作機構移動制御装置を上方から透視した平面図が図8に示すようであり、側面図が図9に示すようになる。また、図10は、本実施形態に係る操作機構移動制御装置を上方から見た斜視図であり、図11は側面図である。図11に示すように、基台10は脚部15により底板16から所定寸法だけ上方に設けられている。第1のモータ70、第2のモータ60、第3のモータ80、第4のモータ90は、いずれもステッピングモータであり、これらのモータに対する回転制御は、図示しない制御部から行われる。この制御部によって、第1の円盤状回転体20及び第2の円盤状回転体30は互いに同一方向、または互いに逆方向に回転し、上記第1の円盤状回転体20及び上記第2の円盤状回転体30の回転速度は同一、または異ならせて回転することができる。
上記において、第1のモータ70を回転させると、第1のベルト76が搬送され、第1の円盤状回転体20が回転する。第1の円盤状回転体20の回転により、その回転軸を中心として第2のモータ60と第2の円盤状回転体30が回転する。第2の円盤状回転体30には、スライダ50が設けられているので、スライダ50も第1の円盤状回転体20の回転軸を中心として回転される。
また、第2のモータ60が回転されると、第2のベルト36が搬送され、第2の円盤状回転体30が回転する。第2の円盤状回転体30の回転により、その回転軸を中心として第3のモータ80とスライダ50が回転する。
更に、第3のモータ80が回転されると、円盤プーリ83が回転され、アーム84は天板53とローラガイド54が固定されている軸部51を上下に移動させるのでスライダ50が上下移動する。軸部51の天板53と反対側の先端部には、操作機構が取り付けられるので、この操作機構を上記第1の円盤状回転体20の回転と第2の円盤状回転体30の回転により平面上の所望の位置へ位置付けることができる。このような動作によって操作機構を平面上の所望の位置へ位置付ける途中において或いは位置付けが終了した後に、スライダ50における軸部51を上下移動させて操作機構を上下方向の所望の位置に動かすことができる。また、第4のモータ90が回転されると、スライダ50における軸部51を回動させて操作機構を平面の所定角度方向へ向けるように動かすことができる。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置は、第1の平面10aとこの第1の平面10aの裏面である第2の平面10bを有し、前記第1の平面10aから前記第2の平面10bへ貫通する第1の円形孔11が形成された平板状の基台10と、前記第1の円形孔11に臨むように前記基台10に設けられた第1の軸受12と、前記第1の軸受12において前記第1の平面10a側に突出して回転可能に遊嵌され、前記第1の円形孔11と同一方向に貫通した第2の円形孔21が形成された第1の円盤状回転体20と、前記第2の円形孔21に臨むように前記第1の円盤状回転体20に設けられた第2の軸受22と、前記第2の軸受22において前記第2の平面10b側に突出して回転可能に遊嵌され、前記第1の円形孔11と同一方向に貫通した第3の円形孔33が形成された第2の円盤状回転体30と、前記第3の円形孔33に設けられた第3の軸受45と、前記第3の軸受45において軸方向に移動可能に遊嵌され、一端側に操作機構が取り付けられる棒状体であるスライダ50と、前記第1の円盤状回転体20を回転させる第1の回転機構及びこの第1の回転機構を駆動する第1の駆動源と、前記第2の円盤状回転体30を回転させる第2の回転機構及びこの第2の回転機構を駆動する第2の駆動源と、前記棒状体であるスライダ50を軸方向に移動させる第3の駆動機構及びこの第3の駆動機構を駆動する第3の駆動源とを具備する。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の駆動源は第1のモータ70であり、前記第1の回転機構は前記第1の円盤状回転体20の円周側壁部に巻回され、前記第1のモータ70の回転により前記第1の円盤状回転体20を回転させる第1のベルト76であり、前記第2の駆動源は、第2のモータ60であり、前記第2の回転機構は前記第2の円盤状回転体30の円周側壁部に巻回され、前記第2のモータ60の回転により前記第2の円盤状回転体30を回転させる第2のベルト36である。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円盤状回転体20の円周側壁部及び前記第2の円盤状回転体30の円周側壁部は、歯車状に歯が形成され、前記第1のベルト76と前記第2のベルト36は、前記第1の円盤状回転体20の円周側壁部及び前記第2の円盤状回転体30の前記歯に係合する係合歯を有する。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1のモータ70を前記第2の平面10bに設け、この第1のモータ70の回転軸70aを前記第1の平面10a側に突出させて該第1のモータ70の回転軸70aに歯付きのプーリ72を嵌合して、前記第1のベルト76を搬送し、前記第2のモータ60を前記第2の円盤状回転体30において前記第1の平面10a側に設け、この第2のモータ60の回転軸60aを前記第2の平面10b側に突出させて該第2のモータ60の回転軸60aに歯付きのプーリ62を嵌合して、前記第2のベルト36を搬送するように構成したものである。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第3の駆動源は、前記第2の円盤状回転体30において前記第1の平面10a側に設けられた第3のモータ80であり、前記第3の駆動機構は前記第3のモータ80の回転軸に嵌合された円盤プーリ83の表面における外周近傍から前方へ突出して設けられたアーム84と、前記棒状体に設けられ前記アーム84を回転可能に挟持する挟持手段であることを特徴とする。挟持手段は、天板53とローラガイド54である。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の軸受12は、前記第1の円形孔11に臨むように設けられた複数のプーリであり、前記第2の軸受22は、前記第2の円形孔21に臨むように設けられた複数のプーリである。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、第1の円盤状回転体20は、前記第1の円形孔11に臨むように設けられた複数のプーリの凹部に係合するフランジ24を有し、第2の円盤状回転体30は、前記第2の円形孔21に臨むように設けられた複数のプーリの凹部に係合するフランジ32を有する。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円形孔11は、基台10の中心よりずれた位置に設けられている。
上記のように、本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円盤状回転体20及び第2の円盤状回転体30は互いに同一方向、または互いに逆方向に回転し、前記第1の円盤状回転体20及び前記第2の円盤状回転体30の回転速度は同一、または異ならせて回転する。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第1の円盤状回転体20と前記第2の円盤状回転体30は、それぞれ単独で、時計回りにも、反時計回りにも回転する。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記棒状体に回転運動を行わせる第4の駆動機構と、この第4の駆動機構を駆動する第4の駆動源とを有することを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記第4の駆動源は第4のモータ90であり、前記第4の駆動機構は、前記第4のモータ90の回転軸に嵌合された歯付きのプーリ91と、前記スライダ(棒状体)50に嵌合された歯付きのフランジ46と、頭部及び下端部に歯付きのプーリ93、94が嵌合された回転伝達柱92と、前記第4のモータ90の回転軸に嵌合された歯付きのプーリ91と前記回転伝達柱92の頭部に嵌合されたプーリ93とを結合する歯付きのベルト95と、前記スライダ(棒状体)50に嵌合された歯付きのフランジ46と前記回転伝達柱92の下端部に嵌合されたプーリとを結合する歯付きのベルト85とにより構成されることを特徴とする。
本発明に係る操作機構移動制御装置では、前記回転伝達柱92は、第2の円盤状回転体30の回転軸上(回転中心)に回転可能に立設されており、前記第4のモータ90の回転軸は、第1の円盤状回転体20の回転軸(回転中心)に一致するように、前記第4のモータ90が設けられていることを特徴とする。
なお、上記実施形態においては、回転機構として、歯付きのプーリと歯付のベルトを用いたが、これに限定されない。例えば、歯車などを組み合わせて回転機構を構成しても良い。また、プーリと歯付のベルトをチェーンなどにより構成しても良い。更に、操作機構の位置を検出するセンサを設けるならば、歯の付かないプーリと歯の付かないベルトを用いても良い。また、棒状体を回転及び上下移動させるため、棒状体の周面にネジを形成し、このネジに内孔にネジが形成された円環状の歯車を螺合させ、歯車を所定位置に固定して駆動源により回転させる構成としても良い。
10 基台
10a 第1の平面
10b 第2の平面
11 第1の円形孔
12 第1の軸受
13 スタッド
14 載置板
15 脚部
16 底板
20 第2の円盤状回転体
21 第2の円形孔
22 第2の軸受
23 歯
24 フランジ
26 凹部
27 貫通孔
30 第2の円盤状回転体
31 歯
32 フランジ
33 第3の円形孔
36 第2のベルト
43 外筒
43a 嵌合孔
44 内筒
44b ガイド凸部
44c 嵌合片
45 第3の軸受
46 フランジ
47 固定部材
50 スライダ
51 軸部
52 溝
53 天板
54 第2の歯車
60 第2のモータ
60a 回転軸
61 歯
62 プーリ
70 第1のモータ
70a 回転軸
71 歯
72 プーリ
76 第1のベルト
80 第3のモータ
81 第1の歯車
83 円盤プーリ
84 アーム
85 歯付きのベルト
90 第4のモータ
91 プーリ
92 回転伝達柱
93 プーリ
94 プーリ
95 歯付きのベルト
96 スタッド
97 アーム板
98 プーリ

Claims (13)

  1. 第1の平面とこの第1の平面の裏面である第2の平面を有し、前記第1の平面から前記第2の平面へ貫通する第1の円形孔が形成された平板状の基台と、
    前記第1の円形孔に臨むように前記基台に設けられた第1の軸受と、
    前記第1の軸受において前記第1の平面側に突出して回転可能に遊嵌され、前記第1の円形孔と同一方向に貫通した第2の円形孔が形成された第1の円盤状回転体と、
    前記第2の円形孔に臨むように前記第1の円盤状回転体に設けられた第2の軸受と、
    前記第2の軸受において前記第2の平面側に突出して回転可能に遊嵌され、前記第1の円形孔と同一方向に貫通した第3の円形孔が形成された第2の円盤状回転体と、
    前記第3の円形孔に設けられた第3の軸受と、
    前記第3の軸受において軸方向に移動可能に遊嵌され、一端側に操作機構が取り付けられる棒状体と、
    前記第1の円盤状回転体を回転させる第1の回転機構及びこの第1の回転機構を駆動する第1の駆動源と、
    前記第2の円盤状回転体を回転させる第2の回転機構及びこの第2の回転機構を駆動する第2の駆動源と、
    前記棒状体を軸方向に移動させる第3の駆動機構及びこの第3の駆動機構を駆動する第3の駆動源と
    を具備することを特徴とする操作機構移動制御装置。
  2. 前記第1の駆動源は第1のモータであり、前記第1の回転機構は前記第1の円盤状回転体の円周側壁部に巻回され、前記第1のモータの回転により前記第1の円盤状回転体を回転させる第1のベルトであり、
    前記第2の駆動源は、第2のモータであり、前記第2の回転機構は前記第2の円盤状回転体の円周側壁部に巻回され、前記第2のモータの回転により前記第2の円盤状回転体を回転させる第2のベルトであることを特徴とする請求項1に記載の操作機構移動制御装置。
  3. 前記第1の円盤状回転体の円周側壁部及び前記第2の円盤状回転体の円周側壁部は、歯車状に歯が形成され、前記第1のベルトと前記第2のベルトは、前記歯に係合する係合歯を有することを特徴とする請求項2に記載の操作機構移動制御装置。
  4. 前記第1のモータを前記第2の平面に設け、この第1のモータの回転軸を前記第1の平面側に突出させて該第1のモータの回転軸に歯付きのプーリを嵌合して、前記第1のベルトを搬送し、
    前記第2のモータを前記第2の円盤状回転体において前記第1の平面側に設け、この第2のモータの回転軸を前記第2の平面側に突出させて該第2のモータの回転軸に歯付きのプーリを嵌合して、前記第2のベルトを搬送するように構成したことを特徴とする請求項3に記載の操作機構移動制御装置。
  5. 前記第3の駆動源は、前記第2の円盤状回転体において前記第1の平面側に設けられた第3のモータであり、前記第3の駆動機構は前記第3のモータの回転軸に嵌合された円盤プーリの表面における外周近傍から前方へ突出して設けられたアームと、前記棒状体に設けられ前記アームを回転可能に挟持する挟持手段であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の操作機構移動制御装置。
  6. 前記第1の軸受は、前記第1の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリであり、前記第2の軸受は、前記第2の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の操作機構移動制御装置。
  7. 第1の円盤状回転体は、前記第1の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリの凹部に係合するフランジを有し、
    第2の円盤状回転体は、前記第2の円形孔に臨むように設けられた複数のプーリの凹部に係合するフランジを有することを特徴とする請求項6に記載の操作機構移動制御装置。
  8. 前記第1の円形孔は、基台の中心よりずれた位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の操作機構移動制御装置。
  9. 前記第1の円盤状回転体及び第2の円盤状回転体は互いに同一方向、または互いに逆方向に回転し、前記第1の円盤状回転体及び前記第2の円盤状回転体の回転速度は同一、または異ならせて回転することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の操作機構移動制御装置。
  10. 前記第1の円盤状回転体と前記第2の円盤状回転体は、それぞれ単独で、時計回りにも、反時計回りにも回転することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の操作機構移動制御装置。
  11. 前記棒状体に回転運動を行わせる第4の駆動機構と、この第4の駆動機構を駆動する第4の駆動源とを有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の操作機構移動制御装置。
  12. 前記第4の駆動源は第4のモータであり、前記第4の駆動機構は、前記第4のモータの回転軸に嵌合された歯付きのプーリと、前記棒状体に嵌合された歯付きのフランジと、頭部及び下端部に歯付きのプーリが嵌合された回転伝達柱と、前記第4のモータの回転軸に嵌合された歯付きのプーリと前記回転伝達柱の頭部に嵌合されたプーリとを結合する歯付きのベルトと、前記棒状体に嵌合された歯付きのフランジと前記回転伝達柱の下端部に嵌合されたプーリとを結合する歯付きのベルトとにより構成されることを特徴とする請求項11に記載の操作機構移動制御装置。
  13. 前記回転伝達柱は、第2の円盤状回転体の回転軸上に回転可能に立設されており、前記第4のモータの回転軸は、第1の円盤状回転体の回転軸に一致するように、前記第4のモータが設けられていることを特徴とする請求項12に記載の操作機構移動制御装置。
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