以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のクライアントPC100(情報処理装置)、画像形成装置200を用いた本情報処理システムの構成の一例を示すシステム構成図である。クライアントPC100は、画像形成装置200とLAN400を介して通信可能な構成となっている。画像形成装置200には、カードリーダ300が接続した構成となっている。
次に図2を用いてクライアントPC100のハードウェア構成について説明する。
図2において、2001はCPUで、システムバス2004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM2003あるいは外部メモリ2011には、CPU2001の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
2002はRAMで、CPU2001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU2001は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM2003あるいは外部メモリ2011からRAM2002にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、2005は入力コントローラで、キーボード(KB)2009や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。2006はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)2010等の表示器(第1の表示部)への表示を制御する。なお、図2では、CRT2010と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
2007はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ2011へのアクセスを制御する。
2008は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
なお、CPU2001は、例えばRAM2002内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT2010上での表示を可能としている。また、CPU2001は、CRT2010上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
ハードウェア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ2011に記録されており、必要に応じてRAM2002にロードされることによりCPU2001によって実行されるものである。
次に図3を用いて、本発明の実施形態における画像形成装置200のハードウェア構成について説明する。
図3は、画像形成装置200のコントローラユニット5000のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3において、コントローラユニット5000は、画像入力デバイスとして機能するスキャナ5015や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ5014と接続されるとともに、図1に示したLAN400のようなローカルエリアネットワークや、例えばPSTNまたはISDN等の公衆回線(WAN)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行なう。
図3に示すように、コントローラユニット5000は、CPU5001、RAM5006、ROM5002、外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))5007、ネットワークインタフェース(Network I/F)5003、モデム(Modem)5004、操作部インタフェース(操作部I/F)5005、外部インタフェース(外部I/F)5009、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)5008、ラスタイメージプロセッサ(RIP)5010、プリンタインタフェース(プリンタI/F)5011、スキャナインタフェース(スキャナI/F)5012、画像処理部5013等で構成される。
CPU5001は、システム全体を制御するプロセッサである。
RAM5006は、CPU5001が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記憶するための画像メモリである。
ROM5002は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。
外部記憶装置(ハードディスクドライブHDD)5007は、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。
操作部インタフェース(操作部I/F)5005は、操作部(UI)5018(第2の表示部)とのインタフェース部であり、操作部5018に表示する画像データを操作部5018に対して出力する。
また、操作部I/F5005は、操作部5018から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU5001に伝える役割をする。なお、操作部5018はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
ネットワークインタフェース(Network I/F)5003は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行なう。
モデム(MODEM)5004は公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
外部インタフェース(外部I/F)5009は、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS−232C等の外部入力を受け付けるインタフェース部であり、本実施形態においては、認証で必要となるICカード読み取り用のカードリーダ300が接続されている。
そして、CPU5001は、この外部I/F5009を介してカードリーダ300によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。尚、ICカードに限らず、ユーザを特定することが可能な記憶媒体であればよい。この場合、記憶媒体には、ユーザを識別するための識別情報が記憶される。この識別情報は、記憶媒体の製造番号でも、ユーザが企業内で与えられるユーザコードであってもよい。
以上のデバイスがシステムバス上に配置される。
一方、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)5008は、システムバス5016と画像データを高速で転送する画像バス5017とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
画像バス5017は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス5017上には以下のデバイスが配置される。
ラスタイメージプロセッサ(RIP)5010は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
プリンタインタフェース(プリンタI/F)5011は、プリンタ5014とコントローラユニット5000を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
また、スキャナインタフェース(スキャナI/F)5012は、スキャナ5015とコントローラユニット5000を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
画像処理部5013は、入力画像データに対し、補正、加工、編集を行うことや、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部5013は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
スキャナI/F5012に接続されるスキャナ5015は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部5018から読み取り起動指示することにより、CPU5001がスキャナに指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし、原稿画像の読み取り動作を行う。
プリンタI/F5011に接続されるプリンタ5014は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微小ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU5001からの指示によって開始する。尚、プリンタ5014には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
操作部I/F5005に接続される操作部5018は、液晶ディスプレイ(LCD)表示部を有する。LCD上にはタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されると、その位置情報を操作部I/F5005を介してCPU5001に伝える。また、操作部5018は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
ここで、操作部5018のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色のLEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態であるか否かを示す。また、操作部5018のストップキーは、稼動中の動作を止める働きをする。また、操作部5018のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部5018からの設定を初期化する時に用いる。
外部I/F5009に接続されるカードリーダ300は、CPU5001からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のFeliCa(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、読み取った情報を外部I/F5009を介してCPU5001へ通知する。
以上で図3に示す画像形成装置200のハードウェア構成の説明を終了する。
次に図4を用いて本発明の情報処理システムにおけるクライアントPC100と画像形成装置200の機能ブロック図について説明を行う。
<クライアントPC100>
クライアントPC100上の印刷データ生成部150は、クライアントPC100にインストールされているプリンタドライバの印刷設定を元に印刷データを生成する。
クライアントPC100上の印刷設定管理部151は、クライアントPC100にインストールされているプリンタドライバを介して印刷データの印刷設定を設定、管理する。
クライアントPC100上の表示制御部152は、CRT2010に印刷データのプレビュー表示を行う。
クライアントPC100上の印刷設定管理部151は、印刷指示を受け付けた印刷データのプレビュー表示が済んでいるか否かの情報を生成する。
<画像形成装置200>
画像形成装置200上のカードリーダ制御部250は、カードリーダ300にかざされたカード情報(製造番号)を取得する。
画像形成装置200上のICカード認証サーバ通信部251は、不図示のICカード認証サーバと認証要求の送受信を行う。
画像形成装置200上の認証部252は、認証システム全般の制御及び、認証に成功した際には当該ユーザ情報を用いて画像形成装置200の利用を許可させるものとする。
画像形成装置200上の表示制御部253は、印刷データのプレビュー表示を行う。
画像形成装置200上の出力制御部254は、画像形成装置200のボックス内に格納された文書を出力(印刷)する(印刷制御手段)。
画像形成装置200上のアプリケーション部255は、画像形成装置200のプリント・スキャン等のアプリケーション機能を示している。
画像形成装置200上のデータ受信部256は、クライアントPC100と通信し、ユーザの印刷データを受信する。
以上で図4に示す、クライアントPC100と画像形成装置200の機能構成の説明を終了する。尚、図4に示す機能構成は一例であって、これに限定されない。
次に、図5に示すフローチャートを用いて本発明の実施形態における処理の説明を行う。尚、本フローチャートは一例であってこれに限定されず、処理の主体をそれぞれ置きかえることも本発明の範囲に含まれるものである。
ステップS100では、クライアントPC100のCPU2001が、文書作成アプリケーションの起動指示を受け付けたか否かを判定する。例えば文書作成アプリケーションのアイコンのダブルクリックを受け付けたか否かによって、起動指示を受け付けたか否かを判定する。アプリケーションについては、説明のために文書作成アプリケーションとしたが、これに限定されない。
ステップS101では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS100で起動指示を受け付けた文書作成アプリケーションを起動させる。
ステップS102では、クライアントPC100のCPU2001が、起動された文書作成アプリケーション上の画面で、印刷設定画面の表示指示を受け付けたか否かを判定する。印刷設定画面の表示指示を受け付けた場合には処理をステップS103に進め、そうでない場合には処理をステップS113に進める。
ステップS103では、クライアントPC100のCPU2001が、外部メモリ2011に記憶される印刷設定画面600を表示する。例えば図6に示す印刷設定画面600である。印刷設定画面600には、印刷を行うための印刷設定をユーザが指定することの可能なメニューが設けられている。
ステップS104では、クライアントPC100のCPU2001が、図6に示す印刷設定画面600の印刷設定を行うメニューを介して印刷設定の指定を受け付ける。
ステップS105では、クライアントPC100のCPU2001が、メモリ上に記憶する確認ステータスを「0」にする。確認ステータスとは、ユーザがプレビュー表示をしたか否かを示すフラグである。このように印刷設定を受け付けた後に確認ステータスを「0」とすることで、例えば印刷設定が変更された場合であっても確認ステータスが「1」となったままを防ぐことができる。これにより、確認ステータスを正しい状態にすることが可能である。
ステップS106では、クライアントPC100のCPU2001が、ユーザからプレビュー表示の指示を受け付けたか否かを判定する。例えば、図6の印刷設定画面600における「出力方法」のメニューで、「編集+プレビュー」をプルダウンで選択を受け付けた状態でOKボタン602の押下を受け付けることにより、プリンタドライバで作成された印刷データのプレビュー表示をすることができる。プレビュー表示の指示を受け付けたと判定された場合には処理をステップS107に進め、そうでない場合には、プレビュー表示の指示を受け付けるまで待機する。
ステップS107では、クライアントPC100のCPU2001が、プレビュー表示をするための画像であるプレビュー画像を生成すべく、プリンタドライバのアプリケーションを起動する。
ステップS108では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS107で起動されたプリンタドライバのアプリケーションが、ユーザによりプレビュー表示指示を受け付けた、文書データであり、文書作成アプリケーションで作成された文書データを取得する。
ステップS109では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS108で取得した文書データと、ステップS104で設定を受け付けた印刷設定に基づいてプレビュー画像を生成する。
ステップS110では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS110で生成したプレビュー画像をCRT2010に表示する。例えば図6に示すプレビュー画像表示画面610に示すようにプレビュー画像の表示がされる。印刷設定画面600で設定された印刷設定が反映されたプレビュー画像が表示される。例えば、図6のように印刷設定画面600でページレイアウトが2in1の設定がされていることにより、プレビュー画像表示画面610では2in1でプレビュー画像が表示されている。このようにして、実際の印刷結果をユーザが視認することができるのが、プリンタドライバで作成された印刷データのプレビュー表示である。
ステップS111では、クライアントPC100のCPU2001が、プレビュー画像が全ページプレビュー済みか否かを判定する。プレビュー画像表示画面610には、生成されたプレビュー画像をすべて閲覧できるよう、操作ボタン612が設けられており、操作ボタン612の操作によって、プレビュー画像を切り替えることができる。ステップS109で生成されたプレビュー画像ごとにプレビューフラグを設けて、プレビュー表示がなされるとフラグを立てることによって、すべてのプレビュー画像がプレビュー表示済みか否かを判定する。なお、すべてのプレビュー画像がプレビュー表示されたか否かの判定はこれに限定されず、他の実施方法であっても構わない。
ステップS112では、クライアントPC100のCPU2001が、メモリ上の確認ステータスを「1」にしてフラグを立てる(生成手段)。このように実際に印刷するための印刷データのプレビュー表示を行うときにのみフラグを立てておくことにより、フラグが立っていない印刷データに関しては後述するように画像形成装置においてプレビュー表示を行わせるように制御でき、確実にユーザにさせることでユーザが意図しない印刷を削減するという効果がある。
ステップS113では、クライアントPC100のCPU2001が、文書作成アプリケーションのプレビュー表示を受け付けたか否かを判定する。例えば図7に示すアプリケーション印刷プレビュー表示指示受付画面700の印刷プレビューボタン701の押下を受け付けたか否かを判定する。文書作成アプリケーションのプレビュー表示を受け付けたと判定した場合には処理をステップS114に進め、そうでない場合には処理をステップS102に戻す。
ステップS114では、クライアントPC100のCPU2001が、文書作成アプリケーションで作成された文書データのプレビュー画像を生成する。
ステップS115では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS114で生成されたプレビュー画像をCRT2010に表示する。例えば図7に示すアプリケーション印刷プレビュー表示画面710である。アプリケーション印刷プレビュー表示画面710では、印刷設定を加味しないプレビュー画像が表示される。その後、ステップS115の処理の後に確認ステータスを「1」にする処理を設けることなく、S116に遷移する。このようにステップS115の処理の後に確認ステータスを「1」にする処理を設けないことにより、印刷設定が加味されていないプレビュー画像の表示の場合にはプレビュー表示をしていないこととみなすことにより、適切なプレビュー表示をさせることを可能とする効果がある。
なお、本実施形態ではステップS115の処理の後は確認ステータスを「1」にする処理を設けていない例を用いて説明したが、必ずこの構成とする必要はなく、ステップS115の処理の後に確認ステータスを「1」とするようにしても構わない。
ステップS116では、クライアントPC100のCPU2001が、ユーザから印刷指示を受け付けたか否かを判定する。印刷指示を受け付けたと判定した場合は処理をステップS117に進め、そうでない場合には処理をステップS100に戻す。
ステップS117では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS104で受け付けた印刷設定と確認ステータスとを反映させた印刷データを作成する。印刷データとは例えばPDL(Page Description Language)データである。PDLデータの中に、印刷設定や確認ステータスなどの書誌情報データが含まれている。書誌情報データとは例えば図8に示す書誌情報データ800である。書誌情報データ800には、文書名801、ユーザID802、日付803、ページ数804、部数805、文書カラー806、印刷方法807、ページレイアウト808、用紙サイズ809、確認ステータス810が含まれている。文書名801は文書データの名称である。ユーザID802はクライアントPC100にログインしたユーザのユーザIDである。日付803は印刷指示が行われた日付を示す。ページ数804は印刷指示がされた印刷データのページ数である。部数805は印刷をする部数を示す。文書カラー806は印刷する印刷データをカラーで印刷するかモノクロで印刷するかを示す情報である。印刷方法807は、片面印刷か両面印刷かを示す情報である。ページレイアウト808は、印刷データのページのレイアウトを示す情報である。用紙サイズ809は印刷される用紙のサイズを示す情報である。確認ステータス810は、ユーザがプレビュー表示をしたか否かを示すフラグである。
ステップS118では、クライアントPC100のCPU2001が、ステップS117で作成された印刷データを画像形成装置200に対して送信する。
ステップS119では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS118で送信された印刷データを受信する(情報取得手段)。
ステップS120では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS119で受信した印刷データを画像データに変換する。画像データとは例えばビットマップデータである。
ステップS121では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS120で変換された画像データをHDD5007に格納する。
ステップS122では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS119で受信した印刷データを解析する。具体的には、印刷データ(PDLデータ)の中に含まれる書誌情報データ800を探すことを行う。
ステップS123では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS119で受信した印刷データに含まれる書誌情報データ800に基づいて、HDD5007に記憶される書誌情報データテーブル900にレコードを追加する。図9に示す書誌情報データテーブル900には、ジョブID901、文書名801、画像データ902、ユーザID802、日付803、ページ数804、部数805、文書カラー806、印刷方法807、ページレイアウト808、用紙サイズ809、確認ステータス810が対応づいて記憶されている。ジョブID901はジョブを一意に識別するIDであり、コンピュータにより任意に割り振られるIDが格納される。画像データ902は、ステップS121で格納された画像データの保存場所を示すものである。書誌情報データテーブル900はユーザIDごとに管理されている。
以上で図5に示すフローチャートの説明を終了する。
次に図10のフローチャートを用いて本発明の実施形態の、印刷データの印刷に係る処理の説明を行う。
ステップS200では、画像形成装置200のCPU5001が、図11に示すICカード認証画面1100を表示する。この時、カードリーダはカード読み取り状態とし、ユーザによりカードリーダにカードをかざされることによって、カードリーダ制御部に対し、カード情報を含むカードイベントを送信するものとする。
ステップS201では、画像形成装置200のCPU5001が、カードリーダから送信されたカードイベントを受信し、ICカード認証サーバに対し認証要求を送信する。認証に成功すると画像形成装置200にログインする。なお、本実施形態では、画像形成装置200にログインする構成を設けているが、必ずしも画像形成装置200にログインをしなくてもよい。
ステップS202では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS201でログインしたユーザのユーザ情報(ユーザID)を取得する。
ステップS203では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS202で取得したユーザIDに対応する書誌情報データテーブル900を取得する。
なお、本実施形態では、ユーザ認証をユーザIDで行う例を説明したが、これ以外でも構わない。
ステップS204では、画像形成装置200のCPU5001が、図12に示す文書一覧画面1200を操作部5018に表示する。文書一覧画面1200は、書誌情報データテーブル900に記憶された情報をそれぞれ表示することによって、ユーザが印刷指示を行った印刷データを、一覧でユーザに閲覧させることが可能な画面である。
ステップS205では、画像形成装置200のCPU5001が、文書一覧画面1200に表示された文書名の選択をユーザより受け付ける。文書名の選択を受け付けると、文書名のチェックボックスにチェックが入る。
ステップS206では、画像形成装置200のCPU5001が、文書一覧画面1200のプレビュー/印刷設定ボタン1201の選択を受け付けたか否かを判定する。プレビュー/印刷設定ボタンの選択を受け付けた場合には処理を図14のステップS300に進め、そうでない場合には処理をステップS207に進める。
ステップS207では、画像形成装置200のCPU5001が、文書一覧画面1200のプリント開始ボタン1202の押下を受け付けたか否かを判定する(印刷指示受付手段)。プリント開始ボタン1202が押下された場合は処理をステップS209にすすめ、そうでない場合には処理をステップS208に進める。
ステップS208では、画像形成装置200のCPU5001が、文書一覧画面1200のログアウトボタン1203の押下を受け付けたか否かを判定する。ログアウトボタン1203の押下を受け付けたと判定した場合には処理を終了させ、そうでない場合には処理をステップS204に進める。
ステップS209では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS205で選択を受け付けた文書のジョブID901を特定する。
ステップS210では、画像形成装置200のCPU5001が、書誌情報データテーブル900を参照する。
ステップS211では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS209で特定したジョブID901に対応するページ数804を取得し(ページ数取得手段)、取得したページ数804が所定の値(本実施形態では2)以上か否かを判定する。ページ数804が2以上である場合には処理をステップS213に進め、ページ数が2未満である場合には処理をステップS212に進める。
ステップS212では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS209で特定したジョブID901に対応する確認ステータス810を「1」とする。このようにページ数が1ページであれば、無駄に出力する恐れがないため、一度もプレビュー表示をしていなくても、印刷を開始できるようにしてもよい。また、ページ数が所定の値未満である場合に、確認ステータスを「1」に設定する処理は、画像形成装置200で行うのではなく、予めクライアントPC100側で判断して設定しておいてもよい。
なお、ステップS211、212に示す確認ステータスの変更処理は必須の構成ではなく、ステップS211、212の処理を行わずに、所定のページ数未満であったとしても必ずプレビュー表示を行うようにしてもよい。
ステップS213では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS206で特定された印刷データのうち、未処理の印刷データがあるか否かを判定する。未処理の印刷データがある場合には処理をステップS210に戻し、そうでない場合には処理をステップS214に進める。
ステップS214では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS209で特定された印刷データのうち、確認ステータス810が「0」となっている印刷データのジョブID901を抽出する(判定手段)。
ステップS215では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS214で確認ステータス810が「0」となっている印刷データのジョブID901をあるか否か(抽出できたか否か)を判定する。選択された文書データのうち確認ステータス810が「0」となっている印刷データのジョブID901があると判定された場合には処理をステップS216に進め、そうでない場合には処理をステップS220に進める。
ステップS216では、画像形成装置200のCPU5001が、HDD5007に記憶されたプレビュー未確認警告画面1300を取得する。
ステップS217では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS216で取得したプレビュー未確認警告画面1300を操作部5018に表示する(画面表示手段)。例えば図13に示すプレビュー未確認警告画面1300である。プレビュー未確認警告画面1300は、ユーザがクライアントPCと画像形成装置のいずれにおいてもプレビュー表示がされていないことを警告する画面である。なお、このプレビュー未確認警告画面1300は必ずしも表示する必要は無く、いきなりプレビュー画面1500を表示するようにしてもよい。
ステップS218では、画像形成装置200のCPU5001が、プレビュー未確認警告画面1300のプレビュー/印刷設定ボタン1201の押下を受け付けたか否かを判定する。プレビュー/印刷設定ボタン1201の押下を受け付けた場合には処理を図14のステップS300に進め、そうでない場合には処理をステップS219に進める。
ステップS219では、画像形成装置200のCPU5001が、プレビュー未確認警告画面1300の一覧に戻るボタン1302の押下を受け付けたか否かを判定する。一覧に戻るボタン1302の押下を受け付けた場合には処理をステップS204に戻し、そうでない場合には処理をステップS218に戻す。
ステップS220では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS209で特定されたジョブID901に対応する画像データ902を参照することで、画像データを読み出し、印刷を実行する。
以上で、図10に示すフローチャートの処理の説明を終了する。
次に図14に示すフローチャートを用いて画像形成装置200でのプレビュー表示の処理について説明を行う。
ステップS300では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS205で選択された文書のジョブID901に対応する画像データ902に格納された画像データを取得する。
ステップS301では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS300で取得した画像データを表示する画面であるプレビュー画面1500を操作部5018に表示する(表示制御手段)。例えば図15に示すプレビュー画面1500である。
このようにして、クライアントPC100でプレビュー表示が済んでいないと判定される印刷データを画像形成装置200の操作部5018でプレビュー表示させることにより、確実にユーザに印刷しようとする印刷データのプレビュー表示をさせることが可能となり、ユーザの意図しない印刷を減らすことができる。
更にクライアントPC100でプレビュー表示された印刷データについては、画像形成装置200でプレビュー表示をすることなく印刷をすることを可能とし、同一の印刷データに対してユーザが2度プレビュー表示の確認をしなくて済み、使い勝手がよくなるという効果をもたらす。
ステップS302では、画像形成装置200のCPU5001が、プレビュー画面1500のいずれのボタンを押下したかを判定する。閉じるボタン1503を押下したと判定した場合には処理をステップS304に進め、印刷設定変更ボタン1502を押下したと判定した場合には処理をステップS303に進める。
ステップS303では、画像形成装置200のCPU5001が、印刷設定を変更することの可能なGUIが新たに操作部5018に表示され、印刷設定の変更を受け付ける。ここで受け付けることの可能な印刷設定は例えば印刷部数などである。印刷設定の変更を受け付け、処理をステップS302に戻す。
ステップS304では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS300で取得した画像データの全ページをプレビューしたか否かを判定する。プレビュー画面1500には図15に示すようにページ送りボタン1501が設けられており、このボタンの操作を受け付けることでユーザに全画像データのプレビュー表示をさせることを可能にする。具体的には、画像データごとにプレビューフラグを設けて、プレビュー表示がなされることによりフラグを立て、フラグに基づいてすべての画像データがプレビュー表示されたか否かを判定するという方法によって可能である。全ページをプレビューしたと判定した場合には処理をステップS305に進め、そうでない場合には処理をステップS302に戻す。ステップS302に戻す際に、エラー画面を表示させることによってユーザに全ページのプレビューを促すようにしてもよい。なお、S304の処理は本発明の必須構成ではなく、全ページ確認しなくとも印刷設定条件は確認することができるため、少なくとも1ページがプレビュー表示されていれば確認ステータスを確認済みに設定するようにしてもよい。
ステップS305では、画像形成装置200のCPU5001が、ステップS205で選択された文書のジョブID901に対応する確認ステータスを「1」にする。処理を図10のステップS204に戻す。
このようにして、印刷データを画像形成装置200で確認させることができる。
以上、本発明によれば、印刷データのプレビュー表示を画像形成装置での印刷前にユーザに確実に確認させることにより、誤った印刷設定の印刷によるコスト削減、資源の削減を行うことができる仕組みを提供することができる。
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。