JP6604071B2 - 圧電振動デバイス - Google Patents

圧電振動デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP6604071B2
JP6604071B2 JP2015149241A JP2015149241A JP6604071B2 JP 6604071 B2 JP6604071 B2 JP 6604071B2 JP 2015149241 A JP2015149241 A JP 2015149241A JP 2015149241 A JP2015149241 A JP 2015149241A JP 6604071 B2 JP6604071 B2 JP 6604071B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base
radius
frame portion
notch
upper layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015149241A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017034328A (ja
Inventor
啓弘 金澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daishinku Corp filed Critical Daishinku Corp
Priority to JP2015149241A priority Critical patent/JP6604071B2/ja
Publication of JP2017034328A publication Critical patent/JP2017034328A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6604071B2 publication Critical patent/JP6604071B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)

Description

本発明は表面実装型の圧電振動デバイスに関する。
圧電振動デバイスとして、例えば表面実装型の水晶振動子や水晶発振器が広く用いられている。例えば表面実装型の水晶発振器は、絶縁性材料からなるベース(パッケージ)に設けられた収納部の中に、水晶などからなる圧電振動素子と集積回路素子などの電子部品素子が実装され、蓋で収納部を気密封止した構造となっている。前記ベースの外底面には複数の外部接続端子が形成されている。圧電振動デバイスは、外部接続端子で外部回路基板上の搭載パッドとはんだなどの導電性接合材により電気的機械的に接合されることで外部回路基板に搭載される。
このような圧電振動デバイスの中には、特許文献1に開示されているように、圧電振動素子と接続された圧電接続端子を設けることで、ICなどの他の電子部品素子による電気的な特性に影響されることなく、圧電振動素子の単体としての電気的特性の評価や周波数調整を実施するものが従来から提案されている。
実開平5−65110号
しかしながら、上述のような圧電振動デバイスは、近年のパッケージの小型化の進展とともに、パッケージ収納部の収納スペースの確保とパッケージの機械的な強度の確保が難しくなってきているのが現状である。特に、パッケージの主体となりセラミック材料の積層体により構成するベースでは、ベース内底部分の周囲にある枠部の幅により、ベースの外形寸法とベースの収納部の容積が決定されるとともに、外部からの衝撃や気密性を確保するための機械的な強度にも大きく影響する。加えて、ベース底面に形成された外部接続端子以外の場所に圧電接続端子を別途形成する構成では、ベースの側面のいずれかの領域に圧電接続端子が形成されるため、圧電接続端子が形成される堤部分に形状的な制限を受けやすくなる。このような問題点は、圧電振動デバイスの小型化とともにますます困難になっているのが現状である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、パッケージの小型化に対応させながら圧電接続端子を構成することができるより信頼性の高い圧電振動デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、セラミック材料からなる基板部と枠部の積層体で構成され、上層と中層と下層の少なくとも3層以上の積層体により外装部と収納部を形成する直方体形状のベース、上記ベース上層の枠部上面に接合され、上記ベース上層の枠部による収納部を気密封止する蓋、上記ベース下層の下面に形成され、外部と接続するための外部接続端子、上記ベース上層と上記ベース中層と上記ベース下層との外周縁の4隅にのみ形成され、ベースの高さ方向に沿って伸長した円弧状の切欠き部、上記ベース上層の内周縁の4隅に形成された円弧状の内側切欠き部、上記ベースの収納部に収納される圧電振動素子と電子部品素子、上記ベース中層の切欠き部に形成され、上記圧電振動素子と電気的に接続される圧電接続端子、を備えており、上記ベース上層の切欠き部の半径をR1とし、上記ベース中層の切欠き部の半径をR2とし、上記ベース上層の内側切欠き部の半径をR3とし、上記ベース上層の枠部の4隅を除いた4辺のうちの最小幅寸法を同一で一定幅のWで形成した場合、R1<R2<R3≦Wとなる。
上記発明によれば、圧電振動素子の特性を計測できる圧電接続端子を形成するための切欠き部をベースの積層体の枠部の幅が広く機械的強度の比較的強い4隅にのみ構成している。このため、機械的強度の比較的弱く、ベースの収納部を狭めること影響しやすい積層体の枠部の4辺部分に切欠き部を構成する必要がない。
特に、上記圧電接続端子をベース中層の切欠き部にのみ形成しているので、ベース上層の枠部に対して圧電接続端子が形成された切欠き部を形成することによる封止部などの形状的な制限を与えない。
また、上記ベース上層の切欠き部の半径をR1とし、上記ベース中層の切欠き部の半径をR2とし、上記ベース上層の枠部の4隅を除いた4辺のうちの最小幅寸法をWで形成した場合、これらの寸法に大小関係を成立するように構成しR1<R2≦Wとしている。このような大小関係を成立させることで、ベース上層の枠部を含めて外周縁の4隅に切欠き部を形成しても、圧電接続端子として機能させるために必要な半径の切欠き部を確保することができる。加えて、ベース上層の枠部の4隅の幅寸法をベース上層の枠部の4辺の幅寸法に対して極端に狭められることがない。つまり、ベース上層の枠部の4隅の領域における機械的な強度を低下させることもなく、蓋を接合するための4隅の領域を狭めることもなくなる。
特に、上記ベース上層の切欠き部の半径R1と上記ベース中層の切欠き部の半径R2が同径の場合に比べて、上記ベース上層の切欠き部の半径R1を上記ベース中層の切欠き部の半径R2より小径化することで、ベース上層の上面の封止用メタライズパターンの形成位置をベース4隅に延出して形成することができる。このため、蓋を接合するための接合領域を拡大できるので、気密封止性を高めることができる。
さらに、上記ベース上層の切欠き部の半径R1と上記ベース中層の切欠き部の半径R2が同径の場合に比べて、上記ベース中層の切欠き部の半径R2を上記ベース上層の切欠き部の半径R1より大径化することで、検査プローブや測定用治具の端子を圧電接続端子により一層接触させやすくできる。
また、上記構成において、ベースの平面視外形寸法のうち長辺の寸法が1.6mm以下で短辺の寸法が1.2mm以下であり、かつ上記ベース中層の切欠き部の半径R2の寸法を0.085mm以上0.2mm以下としたことを特徴とする圧電振動デバイス。
この場合、上述の作用効果に加えて、1.6mm×1.2mm以下に小型化された圧電振動デバイスでは、必要な収納部の容量を確保しながら枠部の幅寸法を確保することが困難となっており、ベースの機械的強度と気密封止性を低下させることなく、検査プローブや測定用治具の端子を圧電接続端子に確実に接触させる切欠き部が得られる。
以上のように、パッケージの小型化に対応させながらより信頼性の高い圧電接続端子を構成することができるより信頼性の高い圧電振動デバイスを提供することができる。
本発明の実施形態に係る水晶発振器の概略構成を示す断面図である。 図1の底面図である。 図1の蓋をする前の平面図である。 図1のベースのみの平面図である。 図4の方形状の点線部分を拡大した図である。 本発明の他の実施形態に係る水晶発振器の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に述べる本発明の実施形態において、圧電振動デバイスとして、例えば発振回路を有するIC(電子部品素子)を内蔵した表面実装型水晶発振器を例に挙げて説明する。
本発明の実施形態を図1乃至5を用いて説明する。水晶発振器1は略直方体状のパッケージであり、平面視では略矩形、断面では凹形状となっている。水晶発振器1は、ベース2と、水晶振動素子(圧電振動素子)3と、IC4と、蓋5とが主な構成部材となっている。
本実施形態では、例えば水晶発振器1の平面視の外形サイズ(ベース2の平面視外形寸法)は縦横が約1.6mm(長辺)×1.2mm(短辺)のもの(タイプA)と、縦横が約1.2mm(長辺)×1mm(短辺)のもの(タイプB)となっており、水晶発振器1は電子部品素子として発振回路を有するIC4を内蔵している。なお、前述の水晶発振器の平面視外形サイズは一例であり、前記外形サイズ以外のパッケージサイズであっても本発明は適用可能である。以下、水晶発振器1を構成する各部材の概略について詳述する。
ベース2はセラミック材料からなる長辺と短辺を有する平面視略矩形の基板部と枠部の積層体で構成され、上層と中層と下層の少なくとも3層以上の積層体により外装部2bと収納部2aを形成する直方体形状の容器である。
本実施形態では、ベース2は、ベース下層となる平板状(平面視略矩形)の基板部20と、当該基板部20の一主面201の外周部200に沿って上方に伸び外周縁210と内周縁211とが平面視略矩形で形成されベース中層となる第1枠部21と、当該第1枠部21の外周部200に沿って上方に伸び外周縁220と内周縁221とが平面視略矩形で形成されベース上層となる第2枠部22(枠部)とが主な構成部材(断面凹形状)との3層構成となっている。
そして、これらの基板部20の一主面201による内底面と、第1枠部21の内周縁より内側の内部空間と、第2枠部の内周縁より内側の内部空間とを組み合わせることで、ベースの収納部2aが構成されている。
ベース2の内部では、下方面には第1枠部21により構成され、後述するIC4を収納する第1の収納部21aが形成され、当該第1の収納部の底面から上部に突き出し、後述する水晶振動素子3の端部を保持する保持台21bと、前記第1の収納部を介して前記保持台と対向位置する枕部21dが形成されている。また、第1の収納部21aの上方には第2枠部22により構成された第2の収納部22aが形成されている。
ベース2の外部では、基板部20と第1枠部21と第2枠部22とは、各外周縁が平面視略同一の矩形で形成され、かつ各外周縁の4隅にのみベースの高さ方向に沿って伸長した円弧状の切欠き部20cと21cと22cが形成されている。このうち、図1,図2に示すように、第2枠部22は半径R1の円弧状の切欠き部で、基板部20と第1枠部21とは同一の半径R2の円弧状の切欠き部で構成している。
つまり、第2枠部22の外周縁の4隅には半径R1の円弧状の切欠き部22c(22c1,22c2,22c3,22c4)が形成され、第1枠部21の外周縁の4隅には半径R2の円弧状の切欠き部21c(21c1,21c2,21c3,21c4)が形成され、基板部20の外周縁の4隅には半径R2の円弧状の切欠き部20c(20c1,20c2,20c3,20c4)が形成されている。
これらの基板部20の切欠き部20c1,20c2,20c3,20c4と、第1枠部21の切欠き部21c1,21c2,21c3,21c4と、第2枠部22の切欠き部22c1,22c2,22c3,22c4とは、後述するように積層された際に重畳されることで、ベース2の一体化された切欠き部を構成する。
このとき、第2枠部22の切欠き部の半径R1と基板部20と第1枠部21の切欠き部の半径R2との関係は、R1<R2となるように構成している。本形態の一例としては、タイプAが半径R1を0.1mmとし、半径R2を0.12mm、タイプBが半径R1を0.085mmとし、半径R2を0.12mmとしている。
また、図3,図4に示すように、第2枠部22の内周縁の4隅には、半径R3の円弧状の内側切欠き部22dが形成されている。つまり、第2枠部22の内周縁の4隅には、第2枠部22の内周壁の高さ方向に沿って伸長(第2枠部22を貫通する)する半径R3の円弧状の内側切欠き部22d(22d1,22d2,22d3,22d4)が形成されている。
このとき、第2枠部22の内側切欠き部22dの半径R3と、第2枠部22の切欠き部の半径R1と、基板部20と第1枠部21の切欠き部の半径R2との関係は、R1<R2<R3となるように構成してもよい。本形態の一例として、タイプAでは半径R3を0.15mmとしている。
また、図4,図5に示すように、第2枠部22の外周縁と内周縁との4隅を除いた4辺の寸法が一定の幅寸法Wで形成されているため、4辺のうちの最小幅寸法もWとして形成している。このとき、第2枠部22の幅寸法Wと、第2枠部22の切欠き部の半径R1と、基板部20と第1枠部21の切欠き部の半径R2との関係は、R1<R2≦Wとなるように構成している。本形態の一例としては、タイプAが幅寸法Wを0.15mmとし、タイプBが幅寸法Wを0.12mmとしている。つまり、タイプAが「R1(0.1mm)<R2(0.12mm)<W(0.15mm)」の関係になり、タイプBが「R1(0.085mm)<R2(0.12mm)=W(0.12mm)」の関係を満たすように設定されている。
これらの構成により、小型化対応により第1枠部21と第2枠部22の幅が縮小されたとしても、幅に余裕のある4隅にのみ外側切欠き部20cと21cと22cと内側切欠き部22dとを形成することで、ベース全体としての機械的な強度を弱めることがない。また、第2枠部22の最小幅寸法Wに対して、第2枠部22の切欠き部の半径R1を小さくすることで、枠部の辺幅と4隅の幅のバランスが保たれ、かつ第2枠部22の切欠き部の半径R1を形成する枠部の四隅の領域もゆとりをもたせることができる。結果として、第2枠部22と蓋5との封止領域も必要以上に狭めることもなくなるので、水晶振動素子2の気密封止性能を低下させることもない。加えて、第2枠部22の切欠き部の半径R1に対して、第1枠部21の切欠き部の半径R2を大きくすることで、封止領域の面積を狭めることなく第1枠部の切欠き部の寸法のみをより大きく設計することができる。
また、本形態では、第2枠部22の幅寸法を短辺側と長辺側で区別することなく一定幅のWとしており、第2枠部によって得られる封止領域の幅寸法の均一化と第2枠部の外周強度の均一化が行える。
また、図4,図5に示すように、第2枠部22の内側切欠き部22dの半径R3と、基板部20と第1枠部21の切欠き部の半径R2と、第2枠部22の切欠き部の半径R1と、第2枠部22の幅寸法Wとの関係は、R1<R2<R3≦Wとなるように構成してもよい。本形態のタイプAでは、「R1(0.1mm)<R2(0.12mm)R3(0.15mm)=W(0.15mm)」の関係としている。
このため、第2枠部22の内側切欠き部22dの半径R3に対して、第2枠部22の4辺の幅寸法Wを同寸法以上にすることで、枠部の辺幅と4隅の幅のバランスが保たれ、かつ第2枠部22の切欠き部の半径R1を形成する枠部の四隅の領域もゆとりをもたせることができる。
ベース2の下層である基板部20の下面には、図2に示すように、4隅の切欠き部20c1,20c2,20c3,20c4に隣接するベースの素地部が露出する絶縁領域Zを介在するとともに、4隅の切欠き部20c1,20c2,20c3,20c4に近接して外部と接続するための外部接続端子GT1,GT2,GT3,GT4が形成されている。
ベース2の下層である基板部20の上面(第1の収納部21aの内底面)には、図4に示すように、後述する集積回路素子2と接続される複数の配線パターンH21〜H26が並んで形成されている。この配線パターンのうちH21〜H24は、下部に貫通接続する図示しない導電ビアVを介して、各々が外部接続端子GT1,GT2,GT3,GT4に電気的に導出されている。
ベース2の中層である第1枠部21の上面(第2の収納部22aの底面)には、後述する水晶振動素子3を搭載する保持台21bが形成されており、その上面には後述する水晶振動素子3と接続される第2の配線パターンH27,H28とが形成されている。保持台21bは第1枠部21の一部が収納部2a(第1の収納部21a)の方に突出することで構成されている。これら第2の配線パターンH27,H28は、下部に貫通接続する導電ビアVを介して、配線パターンH25,H26に電気的に導出されている。
ベース2の中層である第1枠部21の外周縁の4隅の切欠き部のうち、切欠き部21c1,21c2の上部には、後述する水晶振動素子3と電気的に接続される圧電接続端子AT1,AT2が形成されている。圧電接続端子AT1は第2の配線パターンH27から電気的に導出されており、圧電接続端子AT2は第2の配線パターンH28から電気的に導出されている。このため、圧電接続端子AT1,AT2に対して、圧電振動素子特性装置のコンタクトプローブを接触することで後述する水晶振動素子3単独の特性を測定することができる。
なお、ベース2の平面視の外形サイズが1.6mm×1.2mm以下に小型化されたものにおいては、圧電接続端子AT1,AT2が形成される第1枠部21の切欠き部の半径R2は、0.085mm〜0.2mmに設定することが望ましい。これは、検査プローブや測定用治具の端子などをスムーズかつ確実に接触させながら、ベースの機械的強度を低下させない寸法範囲となる。つまり、0.085mmより小さいと上記端子とのコンタクトが取れにくくなり、0.2mmより大きいと第1枠部21の4隅の幅が小さくなり機械的強度が弱くなりやすく、気密性も確保しにくくなる。また、第2枠部22の切欠き部の半径R1については、0.05mm以上の大きさで形成することで、ベースのコーナー部におけるかけの抑制や蓋との接合時の応力を緩和の面で望ましい構成となる。また、ベース2の平面視の外形サイズが1.6mm×1.2mm以下の小型化されたものにおいては、第2枠部22の4辺の最小幅寸法Wについては、収納部の容積確保の面と機械的強度確保の面、封止領域確保の面などを考慮して、0.085mm〜0.2mmに設定することが望ましい。
なお、圧電接続端子AT1,AT2は、ベース2の中層である第1枠部21の切欠き部21c1,21c2の上面にのみ形成されており、この切欠き部に上下に隣接するベース2の下層である基板部20の切欠き部20c1,20c2の上面とベース2の上層である第2枠部22の切欠き部22c1,22c2の上面には形成されないように構成している。
ベース2の上層である第2枠部22の上面には、後述する蓋5を接合するための封止部222が形成されている。本形態では封止部222をメタライズにより構成しており、この封止部222と後述する蓋5とは金属ろう材など接合材によって接合される。
以上のように構成された基板部20と第1枠部21と第2枠部22の各々は、セラミックグリーンシート(アルミナ)となっている。外部接続端子GT1〜GT4、配線パターンH21〜H26、第2の配線パターンH27,H28、圧電接続端子AT1,AT2、封止部222の各々は、タングステンあるいはモリブデン等によるメタライズ層の上面にニッケルメッキ層、金メッキ層の各層が形成された構成である。これら3つのシートが積層された状態で焼成によって一体成形されることで、ベース2を構成している。
なお、これらの各シート(基板部のシート・第1枠部のシート・第2枠部のシート)については、積層間の内部配線の延出形態に応じて単層だけでなく複数層に分けて形成してもよい。より具体的には、第1枠部21と第2枠部22の間に他の枠体に相当するシートを1層以上追加し、4層以上の積層体からなるベースとして構成してもよい。
第1の収納部21aの内底面に搭載されるIC4は、C−MOSなどのインバータ増幅器(発振用増幅器)を内蔵したワンチップの集積回路素子であり、後述する水晶振動素子3とともに発振回路を構成する。IC4の底面側には複数のパッドが形成されている。IC4は、例えば金などの金属バンプCを介して、IC2の複数のパッドとベース2に形成された配線パターンH21〜H26とを例えばFCBにより接続される。本形態では、金属バンプにより接合した構成を例にしているが、金属ワイヤバンプを用いてもよい。
なお、本形態で用いられるIC4は、水晶振動素子3の周波数信号を増幅する発振回路部のみを具備したいわゆるSPXO用のICに限らず、周波数調整回路を付加機能として具備されたいわゆるVCXO用のICであってもよく、温度補償機能などが付加機能として具備されたいわゆるTCXO用のICでもよい。また、これらを組みあわされたICであってもよい。IC4としては、CMOS以外のバイポーラ、バイCMOSなどであってもよい。
IC4の上方で、収納部2aの同一空間である第2の収納部22aには所定の間隔を持って水晶振動素子3が搭載される。水晶振動素子3は例えば矩形状のATカット水晶振動板であり、その表裏面には励振電極と引出電極が各々形成されている。これらの電極は、例えば、クロムまたはニッケルの下地電極層と、銀または金の中間電極層と、クロムまたはニッケルの上部電極層とから構成された3層の積層薄膜、またはクロムやニッケルの下地電極層と、銀または金の上部電極層とから構成された2層の積層薄膜である。これら各電極は真空蒸着法やスパッタリング法等の薄膜形成手段により形成することができる。
水晶振動素子3とベース2との接合は、例えばペースト状であり銀フィラー等の金属微小片を含有するシリコーン系の導電樹脂接着剤(導電性接合材)Sを用いている。図1に示すように、導電性樹脂接着剤Sは、第2の配線パターンH27,H28のうちの一部の上面に塗布されるとともに、導電性樹脂接着剤Sを水晶振動素子3と保持台21bの間に介在させ硬化させることで、お互いを電気的機械的に接合している。以上により、水晶振動素子3の一端部をベース2の第1の収納部21aの底面から隙間を設けながら、水晶振動素子3の対向する他端部をベースの保持台21bに接合して、片持ち保持される。なお、本形態では、シリコーン系の導電樹脂接着剤により接合した構成を例にしているが、この導電性接合材として他の導電性樹脂接着剤や金属バンプ、金属メッキバンプなどのバンプ材料、ろう材を用いてもよい。
ベース2を気密封止する蓋5は、例えば、コバール等からなるコア材に金属ろう材(封止材)が形成された構成である。この金属ろう材からなる接合材51がベース2の封止部222と接合される構成となる。金属製の蓋5の平面視外形はセラミックベースの当該外形とほぼ同じであるか、若干小さい構成となっている。
収納部2aにIC4と水晶振動素子3が格納されたベース2の封止部222に対して金属製の蓋5にて被覆し、金属製の蓋5の接合材51とベースの封止部222を溶融硬化させ、気密封止を行うことで表面実装型の水晶発振器1の完成となる。
このように構成された表面実装型の水晶発振器1は、図示しない回路基板の配線パターンに対してはんだなどの接合材を用いて接合される。
なお、本発明の実施形態では基板部20の一主面側(上方)のみに枠部を形成した断面凹形状のベースを例にして説明しているが、図6に示すように、2層の基板部23(ベース中層1)と基板部24(ベース中層2)の一主面側(上方)と他主面側(下方)の両面に上枠部25と下枠部26を形成した断面略H型のベースのものに適用してもよい。図6では、上枠部25の円弧状の切欠き部25cの半径R1とそれ以外(基板部23,24、下枠部26)の円弧状の切欠き部(23c,24c,26c)の半径R2とは全て同じ径として構成している。また、圧電接続端子AT1,AT2は基板部23,24の切欠き部23c,24cに形成している。
本発明の実施形態による表面実装型水晶発振器1によれば、水晶振動素子3のみの特性を計測できる圧電接続端子AT1,AT2を形成するための切欠き部21c1,21c2をベースの積層体の枠部の幅が広く機械的強度の比較的強い4隅にのみ構成しているため、機械的強度の比較的弱く、ベースの収納部を狭めること影響しやすい積層体の枠部の4辺部分に切欠き部を構成する必要がない。加えて、第2枠部22の4辺部分の寸法が全て同じW寸法で形成されているため、ベース2の外装部の一部を構成する第2枠部22の外周では同じ強度とすることができ、各辺により機械的強度の弱い部分がなくなる。
特に、圧電接続端子AT1,AT2をベース中層の第1枠部21の切欠き部21c1,21c2にのみ形成しているので、ベース上層の第2枠部22に対して圧電接続端子が形成された切欠き部を形成することによる形状的な制限を与えない。加えて、ベース上層の第2枠部22の切欠き部22c1,22c2,22c3,22c4の半径をR1とし、ベース中層の第1枠部21の切欠き部21c1,21c2,21c3,21c4の半径をR2とし、ベース上層の第2枠部22の外周縁と内周縁との4隅を除いた4辺の寸法が一定の幅寸法Wで形成した場合、これらの寸法に大小関係を成立するように構成しR1<R2≦Wとしている。このような大小関係を成立させることで、ベース上層の第2枠部22を含めて外周縁の4隅に切欠き部20cと21cと22cを形成しても、圧電接続端子AT1,AT2として機能させるために必要な半径の切欠き部を確保することができる。加えて、ベース上層の第2枠部22の4隅の幅寸法をベース上層の第2枠部22の4辺の幅寸法に対して極端に狭められることがない。つまり、ベース上層の第2枠部22の4隅の領域における機械的な強度を低下させることもなく、蓋5を接合するための封止部221の4隅の領域を狭めることもなくなる。
特に、ベース上層の第2枠部22の切欠き部22c1,22c2,22c3,22c4の半径R1とベース中層の第1枠部21の切欠き部21c1,21c2,21c3,21c4の半径R2が同径の場合に比べて、ベース上層の切欠き部の半径R1をベース中層の切欠き部の半径R2より小径化することで、ベース上層の第2枠部22の上面の封止部221の形成位置をベース4隅に延出して形成することができる。このため、蓋5を接合するための接合領域を拡大できるので、気密封止性を高めることができる。さらに、ベース中層の切欠き部の半径R2をベース上層の切欠き部の半径R1より大径化することで、検査プローブや測定用治具の端子を圧電接続端子により一層接触させやすくできる。
以上のように、パッケージの小型化に対応させながらより信頼性の高い圧電接続端子AT1,AT2を構成することができるより信頼性の高い水晶発振器1を提供することができる。
また、上記した本実施例では、圧電振動素子としてATカット水晶振動板を用いているが、これに限定されるものでなく、音叉型水晶振動片であってもよい。また、圧電振動素子として水晶を材料としているが、これに限定されるものではなく、圧電セラミックスやLiNbO3等の圧電単結晶材料を用いてもよい。すなわち、任意の圧電振動素子が適用可能である。また、圧電振動素子を片持ち保持するものを例にしているが、圧電振動素子の両端を保持する構成であってもよい。
また、上述した本発明の実施形態では電子部品素子としてICを使用した水晶発振器(圧電発振器)を例にしているが、サーミスタやダイオードなどの感温素子やその他の機能電子部品素子を使用した機能部品付きの水晶振動子(圧電振動子)にも本発明は適用可能である。
また、本実施例では、金属ろう材による封止を例にしたが、これに限定されるものではなく、シーム封止、ビーム封止(例えば、レーザビーム、電子ビーム)やガラス封止等でも適用することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電振動デバイスの量産に適用できる。
1 水晶発振器(圧電振動デバイス)
2 ベース
3 水晶振動素子(圧電振動素子)
4 IC
5 蓋
C 金属バンプ
S 導電性樹脂接着剤

Claims (2)

  1. セラミック材料からなる基板部と枠部の積層体で構成され、上層と中層と下層の少なくとも3層以上の積層体により外装部と収納部を形成する直方体形状のベース、
    上記ベース上層の枠部上面に接合され、上記ベース上層の枠部による収納部を気密封止する蓋、
    上記ベース下層の下面に形成され、外部と接続するための外部接続端子、
    上記ベース上層と上記ベース中層と上記ベース下層との外周縁の4隅にのみ形成され、ベースの高さ方向に沿って伸長した円弧状の切欠き部、
    上記ベース上層の内周縁の4隅に形成された円弧状の内側切欠き部、
    上記ベースの収納部に収納される圧電振動素子と電子部品素子、
    上記ベース中層の切欠き部に形成され、上記圧電振動素子と電気的に接続される圧電接続端子、
    を備えており、
    上記ベース上層の切欠き部の半径をR1とし、
    上記ベース中層の切欠き部の半径をR2とし、
    上記ベース上層の内側切欠き部の半径をR3とし、
    上記ベース上層の枠部の4隅を除いた4辺のうちの最小幅寸法を同一で一定幅のWで形成した場合、
    R1<R2<R3≦Wとなる
    ことを特徴とする圧電振動デバイス。
  2. 請求項1に記載の圧電振動デバイスであって、
    上記ベースの平面視外形寸法のうち長辺の寸法が1.6mm以下で短辺の寸法が1.2mm以下であり、かつ上記ベース中層の切欠き部の半径R2の寸法を0.085mm以上0.2mm以下とした
    ことを特徴とする圧電振動デバイス。
JP2015149241A 2015-07-29 2015-07-29 圧電振動デバイス Active JP6604071B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015149241A JP6604071B2 (ja) 2015-07-29 2015-07-29 圧電振動デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015149241A JP6604071B2 (ja) 2015-07-29 2015-07-29 圧電振動デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017034328A JP2017034328A (ja) 2017-02-09
JP6604071B2 true JP6604071B2 (ja) 2019-11-13

Family

ID=57988951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015149241A Active JP6604071B2 (ja) 2015-07-29 2015-07-29 圧電振動デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6604071B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7044005B2 (ja) * 2018-07-31 2022-03-30 株式会社大真空 圧電振動デバイス

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002064354A (ja) * 2000-08-18 2002-02-28 Daishinku Corp 表面実装型圧電振動子用パッケージおよび表面実装型圧電振動子用パッケージの製造方法
JP2003198310A (ja) * 2001-12-26 2003-07-11 Kyocera Corp 圧電振動子収納用パッケージ
JP2003218265A (ja) * 2002-01-21 2003-07-31 Tokyo Denpa Co Ltd 電子部品容器
JP4222020B2 (ja) * 2002-12-17 2009-02-12 セイコーエプソン株式会社 圧電発振器
JP5162219B2 (ja) * 2007-11-28 2013-03-13 日本電波工業株式会社 表面実装用の水晶発振器
JP4620752B2 (ja) * 2008-04-16 2011-01-26 日本電波工業株式会社 表面実装用の水晶デバイス
JP2013065602A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyocera Corp 電子部品収納用パッケージ
JP6075375B2 (ja) * 2012-06-19 2017-02-08 株式会社大真空 表面実装型圧電発振器
JP6290066B2 (ja) * 2014-10-24 2018-03-07 京セラ株式会社 温度補償型圧電発振器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017034328A (ja) 2017-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5339681B2 (ja) 表面実装用の水晶振動子
JP5900582B1 (ja) 圧電振動デバイス
JP2007158918A (ja) 表面実装用の水晶発振器
JP6458621B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP2013058864A (ja) 圧電デバイス
JP6679945B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP2016178629A5 (ja)
JP2010062959A (ja) 表面実装型圧電発振器およびその特性測定方法
JP2010035078A (ja) 圧電発振器
JP4501875B2 (ja) 圧電振動デバイスおよびその製造方法
JP2011199577A (ja) パッケージ、電子デバイス、および電子デバイスの製造方法
JP4784055B2 (ja) 圧電発振器
JP5910351B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP6604071B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP5188932B2 (ja) 圧電発振器
JP5171148B2 (ja) 圧電発振器
JP7044005B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP6569267B2 (ja) 圧電発振器
JP6098255B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2007073652A (ja) 圧電振動デバイス
JP6131798B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2019193207A (ja) 圧電振動デバイス
JP5188933B2 (ja) 圧電発振器
JP2016189512A5 (ja)
JP6098224B2 (ja) 表面実装型圧電発振器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6604071

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250