JP6600259B2 - エレベータ装置 - Google Patents
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- F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
- F16F15/02—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems
- F16F15/04—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using elastic means
- F16F15/08—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using elastic means with rubber springs ; with springs made of rubber and metal
Description
しかしながら近年、エレベータの高速化によりシーブの回転周波数が上昇し、巻上機自身の固有周波数(固有振動数)と一致して、巻上機が共振する現象が現れることが明らかになった。そして幾つかの共振モードの中でも、特に巻上機が上下に揺れるモード、すなわちピッチングモードは、巻上機と繋がった乗りかごの乗り心地に直接影響を及ぼすため確実に抑制する必要がある。
そこで、本発明は、防振機構の一次的防振性能に影響することなく、簡易な構造で確実に巻上機に発生する共振上下振動を抑制することが可能なエレベータ装置を提供する。
なお、前述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明が適用されるエレベータ装置を示す概略構成図である。
図1において、エレベータ装置1は、昇降路2の頂部部分に形成した機械室3内に巻上機4が載置され、ボルト等の固定具によって機械室3の床面に固定されている。巻上機4は、本図では詳細に記載していないが、複数本の主ロープ5を懸架するためのシーブを有する。シーブから延びる主ロープ5の一端は、反らせプーリ6を介してつり合いおもり7の上端に連結されており、他端は乗りかご8の上端に連結されている。
巻上機4が稼働し、シーブが回転すると、その際の主ロープ5とシーブとの間の摩擦によって、シーブに懸架された主ロープ5がシーブの回転方向に沿って移動する。そして、主ロープ5の動きに従って、つり合いおもり7及び乗りかご8が上下に互いに反対方向に移動する。なお、図1では省略しているが、乗りかご8の昇降を円滑にするため、実際のエレベータ装置1では、乗りかご8及びつり合いおもり7の側面をガイドレールと呼ばれる案内部品で案内する構成となっている。
図2は、本発明の一実施例に係る巻上機の構成及びその支持構造を示す側面図、図3は、図2においてA方向から見た巻上機の支持構造を示す正面図である。
図2に示すように、巻上機4は、電動機10、シーブ11、ブレーキディスク12、及び一対の軸受台13を有する。そして、シーブ11は、駆動軸14を有している。また、この巻上機4には、ブレーキ15及びマシンベース16が設けられている。このマシンベース16については後述するが、マシンベース載置部材として機能するマシンビーム17に載置されて固定されるものである。
電動機10は、マシンベース16の上に設置されている。この電動機10には、シーブ11に固定された駆動軸14の一端が回転可能に取り付けられる。駆動軸14は、一対の軸受台13によって回転可能に支持されている。電動機10が駆動すると駆動軸14が回転し、駆動軸14の回転に連動してシーブ11が回転する。
軸受台13は、電動機側軸受台13aとブレーキディスク側軸受台13bとから構成され、マシンベース16により支持されている。電動機側軸受台13aは、駆動軸14の軸方向における電動機10側の端部を支持する。また、ブレーキディスク側軸受台13bは、駆動軸14の軸方向における電動機10と反対側の端部とブレーキ15とを支持する。なお、本実施例では、電動機側軸受台13a及びブレーキディスク側軸受台13bの2つの軸受台により駆動軸14を支持しているが、1つの軸受台で駆動軸14を支持する構成にしてもよい。この場合、1つの軸受台は、電動機10の筐体と一体化され、駆動軸14の電動機10側の端部とブレーキ15を支持する構成となる。
シーブ11の外周面には、主ロープ5(図1に示す)を巻き掛ける巻き掛け部18が形成されている。この巻き掛け部18は、主ロープ5が巻き掛けられる複数のロープ収納溝18aを、シーブ11の軸方向に沿って所定の間隔にて備え、軸方向に相互に隣接するロープ収納溝18aの間には、当該溝を画成する凸部18bを有する。1つのロープ収納溝18aのシーブ11の軸方向における幅は、主ロープ5の直径と略同一又は主ロープ5の直径より僅かに大きい。
嵌合部21には、ブレーキディスク12が固定される。嵌合部21の外径は、突出部19の径よりも大きく形成されている。また、嵌合部21の軸方向の長さは、ブレーキディスク13の軸方向の長さと同じ、或いはやや大きく形成されている。
巻上機4は、マシンベース16にボルト等によって固定されて一体化されている。マシンべ−ス16には、H形鋼が使用されており、上下に平面部16aを備え、これらの平面部16aを縦方向に延びる支持面部16bによって支持する構造である。なお、マシンベース16の4つの側面すべてがH形鋼で形成されている。また、図2において、マシンベース16の左右の端面それぞれは、H形鋼が上記4つの側面を形成するH形鋼と嵌合し六面体を成している。
また、図2に示すように、ベース26は、脚部23が立設される筐体であり、機械室3を構成するコンクリートからなる床面に取り付け金具32及びボルト33により固定されている。ベース26には、ボルト31aによりブラケット材30aが取り付けられている。なお、図3に示すように、コンクリートからなる機械室3の床面には、一端が乗りかご8の上端に連結され、巻上機4を構成するシーブ11に巻き掛けられる主ロープ5の通過を可能とする開口部が設けられている。また、同様に、コンクリートからなる機械室3の床面には、一端がつり合いおもり7上端に連結され、反らせプーリ6を介して垂下する主ロープ5の通過を可能とする開口部が設けられている。
巻上機4の固有周波数(固有振動数)と共振に起因する複数の振動モードとは次の関係にある。水平振動モード<ヨーイングモード<ピッチングモード(電動機側)<ピッチングモード(ブレーキ側)。すなわち、巻上機4自身の振動における固有周波数は数Hzであるものの、上記固有周波数が増大するに従い、振動モードは、水平振動モード、ヨーイングモード、ピッチングモード(電動機側)、及びピッチングモード(ブレーキ側)へと移行する。
ヨーイングモードとは、図2に示す巻上機4を上面から見たときの巻上機4の中心線を軸として回転する振動モードである。このヨーイングモードにおいても、上述の上部主防振機構22及び下部主防振機構24により、一次的防振性能を達成できる。
しかしながら、上述のピッチングモード(電動機側)及びピッチングモード(ブレーキ側)における、巻上機4を構成するシーブ11の重心を中心とした円弧状の回転により生ずる上述の共振上下振動は、上部主防振機構22及び下部主防振機構24のみでは抑制することが困難となる。
また、本実施例によれば、上部主防振機構22、下部主防振機構24、及び上下振動防振機構30をそれぞれ設けることにより、従来のような複雑な構造の防振ゴムを用いることを要さず、したがって、コストの低減を図ることができる。
また、脚部23を支持する筐体となるベース26を設けることにより、堅牢に脚部23を立設することができ、ひいては防振性能の向上を図ることができる。
さらに、シーブ11の回転周波数が上昇し、巻上機4自身の固有周波数と一致して発生する共振水平振動は、ブラケット材40a、支持鉄板40b、防振ゴム40c、支持鉄板40d及びアーム42で構成される上部水平振動防振機構40と、脚部23、ベース26、ブラケット材50a、ボルト51a、支持鉄板50b、防振ゴム50c、支持鉄板50d及びボルト51b、51cで構成される下部水平振動防振機構50とで主に抑制される。すなわち、シーブ11の回転上昇に応じて巻上機4に発生する上述の複数モードの共振振動を、上下振動防振機構30、上部水平振動防振機構40、及び下部水振動防振機構50の組み合わせで抑制するようになっている。そして本実施例では、巻上機4に発生する共振上下振動及び共振水平振動を抑制する性能を、防振機構における二次的防振性能としている。
また、仮に、ベース26の設置を省略する場合には、上下振動防振機構30を構成するブラケット材30aをボルト31aにて機械室3に床面に締結固定すれば良い。
2・・・昇降路
3・・・機械室
4・・・巻上機
5・・・主ロープ
6・・・反らせプーリ
7・・・つり合いおもり
8・・・乗りかご
10・・・電動機
11・・・シーブ
12・・・ブレーキディスク
13・・・軸受台
13a・・・電動機側軸受台
13b・・・ブレーキディスク側軸受台
14・・・駆動軸
15・・・ブレーキ
16・・・マシンベース
16a・・・平面部
16b・・・支持面部
17・・・マシンビーム
18・・・巻き掛け部
18a・・・ロープ収納溝
18b・・・凸部
19・・・突出部
20・・・フランジ部
20a・・・対向面
21・・・嵌合部
22・・・上部主防振機構
22a・・・支持鉄板
22b・・・防振ゴム
22c・・・固定鉄板
23・・・脚部
24・・・下部主防振機構
24a・・・支持鉄板
24b・・・防振ゴム
24c・・・支持鉄板
24d・・・固定鉄板
25a,25b,25c,25d・・・ボルト
26・・・ベース
30・・・上下振動防振機構
30a・・・ブラケット材
30b・・・支持鉄板
30c・・・防振ゴム
30d・・・支持鉄板
31a,31b,31c・・・ボルト
32・・・取り付け金具
33・・・ボルト
40・・・上部水平振動防振機構
40a・・・ブラケット材
40b・・・支持鉄板
40c・・・防振ゴム
40d・・・支持鉄板
42・・・アーム
50・・・下部水平振動防振機構
50a・・・ブラケット材
50b・・・支持鉄板
50c・・・防振ゴム
50d・・・支持鉄板
51a,51b,51c・・・ボルト
Claims (9)
- 建屋に形成される昇降路内を昇降する乗りかご及びつり合いおもりと、前記乗りかご及び前記つり合いおもりを吊持する主ロープと、前記主ロープが巻回されるシーブを有する巻上機と、前記巻上機を支持するマシンベースと、前記マシンベースの下部に配置されるマシンビームとを備えたエレベータ装置において、
前記マシンベースと前記マシンビームとの間、及び/又は前記マシンビームと前記建屋側の間に配され、前記巻上機による振動の前記建屋への伝搬を抑制する主防振機構と、
少なくとも、前記マシンビームと前記建屋側との間に配される第1弾性体を有し、前記巻上機に生ずる共振上下振動を抑制する上下振動防振機構と、を備え、
前記上下振動防振機構は、上端が前記マシンビーム下部に固定されると共に下端が前記建屋側に固定される脚部と、一端が前記脚部に連結され、且つ他端が前記建屋側に固定される第1ブラケット材と、前記第1ブラケット材の一端と前記脚部との間に介設される前記第1弾性体とを備えることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1に記載のエレベータ装置において、
一端が前記マシンベースの下面より外側へ延在するアームに連結され、且つ他端が前記マシンビームの上面に固定される第2ブラケット材と、前記第2ブラケット材の一端と前記マシンベースの下面より外側へ延在するアームとの間に介設される第2弾性体を有し、前記巻上機に生ずる共振水平振動を抑制する上部水平振動防振機構を備えることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項2に記載のエレベータ装置において、
前記第1ブラケット材の他端に上面が連結され、且つ下面が前記建屋に固定されるベースと、一端が前記脚部に連結され且つ他端が前記ベースに固定される第3ブラケット材と、前記第3ブラケット材の一端と前記脚部との間に介設される第3弾性体を有し、前記巻上機に生ずる共振水平振動を抑制する下部水平振動防振機構を備えることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のエレベータ装置において、
前記主防振機構は、前記マシンベースの下面と、前記マシンビームの上面との間に配され、前記巻上機による振動の前記建屋への伝搬を抑制する上部主防振機構を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項3に記載のエレベータ装置において、
前記主防振機構は、前記マシンベースの下面と、前記マシンビームの上面との間に配され、前記巻上機による振動の前記建屋への伝搬を抑制する上部主防振機構を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項4に記載のエレベータ装置において、
前記主防振機構は、前記マシンビームの下面と前記建屋側の間に配され、前記巻上機による振動の前記建屋への伝搬を抑制する下部主防振機構を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項5に記載のエレベータ装置において、
前記主防振機構は、前記脚部の下面と前記ベースの上面との間に配され、前記巻上機による振動の前記建屋への伝搬を抑制する下部主防振機構を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項5に記載のエレベータ装置において、
前記第1弾性体及び前記第3弾性体のヤング率は、前記第2弾性体のヤング率より大きいことを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項7に記載のエレベータ装置において、
前記第1弾性体及び前記第3弾性体のヤング率は、前記第2弾性体のヤング率より大きいことを特徴とするエレベータ装置。
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