JP6599578B1 - ボトルキャップの製造方法、ボトルキャップ前駆体用金型、及びその製造方法 - Google Patents

ボトルキャップの製造方法、ボトルキャップ前駆体用金型、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低廉な製造コストで、エンドリングの除去が容易なボトルキャップを提供することを目的とする。【解決手段】キャップ本体と、エンドリングとを含む、ボトルに取り付けられるボトルキャップにおいて、前記エンドリングは、前記エンドリングの円周方向に対して垂直方向に三角形状の溝である凹部を1ヶ所有し、前記凹部の最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下の肉厚であり、前記エンドリングは、前記ボトルの開栓時に凹部が断裂することによって、前記ボトルから除去が可能になるように構成されている、ボトルキャップを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、ボトルキャップ、その製造方法、ボトルキャップ用金型、及びその製造方法に関する。
使用後の飲料ボトルは、素材の異なるボトル部分とキャップを分別して回収する必要がある。しかし、開栓後に残るエンドリングとボトルを分離することが難しく、エンドリングをボトルに付けたまま回収し、リサイクル工場で粉砕した後、水に浮かべて比重の違う素材を分別するという煩雑な工程を経て再利用されている。エンドリングを外すための専用工具も市販されているが、刃物で危険が伴い、用途も限られるため一般に普及していないのが現状である。中国がプラスチック廃棄物の輸入を禁止し、日本国内での処分需要が高まるなか、効率よくプラスチック廃棄物をリサイクルすることが求められている。例えば特許文献1では、「樹脂製ボトルキャップのエンドリング除去構造並びにこれを備えた容器」に関する発明が提案されている。
特願2009−151245号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシステムは、エンドリングを除去するための操作説明が必要であり、直感的には操作できない複雑な構造を有しているため、エンドリングの除去操作が煩雑であるという問題が生じる。また、ボトルの飲み口に特殊なスロープを付ける必要があり、ボトルの製造工程にも変更が必要となるため、製造コストが増大するという問題が生じる。
本発明の一態様のボトルキャップは、
キャップ本体と、エンドリングとを含む、ボトルに取り付けられるボトルキャップにおいて、
前記エンドリングは、三角形状の凹部を1ヶ所有し、前記凹部の最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下の肉厚であり、
前記エンドリングは、前記ボトルの開栓時に凹部が断裂することによって、前記ボトルから除去が可能になるように構成されているものである。
本発明の一態様のボトルキャップによれば、低廉な製造コストで、エンドリングの除去が容易なボトルキャップを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるボトルキャップの開栓とエンドリングの除去の流れを示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる凹部を外側に設けたボトルキャップの模式図である。 本発明の一実施形態にかかる凹部を内側に設けたボトルキャップの模式図である。 本発明の一実施形態にかかるボトルキャップの開栓時にエンドリングにかかる応力を示す概要図である。 本発明の一実施形態にかかるボトルキャップの開栓時にエンドリングにかかる応力を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかるボトルキャップの製造工程の一部の模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
1.ボトルキャップ
図1は、ボトルキャップ1の開栓とエンドリング12の除去の流れを示す模式図である。
図1(a)は、ボトル2にボトルキャップ1が密着している開栓前の状態を示す。
ボトルキャップ1は、キャップ本体11とエンドリング12からなり、ボトル2の下段フランジ31上に位置している。なお、キャップ本体11とエンドリング12とは後述する複数のリブ22で連結している。
エンドリング12は、エンドリング12の円周方向に対して垂直方向に三角形状の溝である凹部21を1ヶ所有している。
キャップ本体11はその内部にめねじ山を有しており、ボトル2はおねじ山4を有している。図1(a)は、ボトル2とボトルキャップ1が、上記のめねじ山及びおねじ山4を利用して密着している。
なお、一般的なボトルキャップであれば、キャップ本体11は、射出成形で製造される都合上、エンドリング12の近傍に縦型の溝を持たないやや盛り上がった部位が形成される。その場合、当該盛り上がった部位にも、凹部が形成される。しかしながら、当該部位は本発明の技術的特徴を表すものではないため、本願に置いては図面への表示や明細書中への記載を省略することとする。
図1(b)は、ボトル2に対して、ボトルキャップ1またはその一部であるキャップ本体11をひねることにより、エンドリング12の凹部21が断裂した状態を示す。
図1(c)は、ボトル2に対してキャップ本体11をさらにひねることにより、キャップ本体11がボトル2から取り外された状態を示す。エンドリング12は、ボトル2が備える下段フランジ31上に乗っている状態である。
図1(d)は、キャップ本体11の取り外し後、元々凹部だった箇所が断裂したエンドリング12を取り外した状態を示す。
図1(d)において、エンドリング12は、元々凹部だった箇所がわずかに開裂している状態であるため、ボトル2から容易に取り外し可能である。一方、エンドリング12の開裂はわずかであるため、ユーザがボトル2の使用中に意図せずにエンドリング12が外れてゴミとして捨てられるようなことも起こりにくい。
図2は、本発明の一実施形態にかかるエンドリング12の凹部21を外側に設けた場合の模式図である。
図3は、本発明の一実施形態にかかるエンドリング12の凹部21を内側に設けた場合の模式図である。
キャップ本体11とエンドリング12とは、複数の微細なリブ22で結合していて、ボトルキャップ1を回したときの圧力でエンドリング12の凹部21が断裂する。さらに、エンドリング12の凹部21の断裂とほぼ同時か又はその直後に、リブ22が断裂してキャップ本体11とエンドリング12が分離する。以下、その概要を説明する。
まず、図4(a)で示すように、キャップ本体11を開栓方向に旋回させる際に、当該旋回により発生する応力51(以下、応力51と略記する)がキャップ本体11に作用する。この時、キャップ本体11は、リブ22を介してエンドリング12とつながっているため、応力51はキャップ本体11とエンドリング12とを一体とする全体に対して作用する。
その後、図4(b)で示すように、応力51を作用されたキャップ本体11とエンドリング12とを一体とする全体は、ボトル2が有するおねじ山4とキャップ本体11が有するめねじ山との螺合を開放する方向、すなわち鉛直上向きの軸方向に、ボトル2が有するおねじ山4とキャップ本体11が有するめねじ山とのネジ作用による軸力52を発生する。なお、図4(b)は、キャップ本体11およびエンドリング12の内面を中心から見た様子を示す。
ところで、ボトル2は、おねじ山4の最下端であり傾斜せず水平な凸部である上段フランジ32を一体形状として有する。他方、エンドリング12は、リング内向きの表面でかつリング上端側に一定の間隔で、凸状の係合物(例えば、周知技術であるフラップ等)13を有する。そして、図4(b)で示すように、係合物13の上面は、上段フランジ32の下面と接触している。
ここで、図4(b)で示すように、ボトル2が有するおねじ山4とキャップ本体11が有するめねじ山とのネジ作用により発生する軸力52は、エンドリング12が有する係合物13に作用する。しかし、上述したように、係合物13は、ボトル2が一体形状として有する上段フランジ32と接触しているため、反作用として抵抗力を受け、エンドリング12は鉛直下向きの軸方向に、軸力53を受ける。
従って、軸力53は、上記応力51と逆方向に、抵抗力として応力55を発生させる。なお、上記応力51のうち、リブ22を介しエンドリング12に伝達される力を応力54とすると、応力54と応力55は、エンドリング12の部材内部で相互に逆方向、すなわち円周方向に引っ張り合う力として作用し合う。
応力54と応力55は、エンドリング12内部の任意の質点に均等に作用し合うため、エンドリング12に切り欠き等が無い場合、エンドリング12内部の各質点に作用する引っ張り合う力は均衡状態を維持する。すなわち、この場合、エンドリング12の断裂に要する応力が大きいため、([0029]で後述する理由により)エンドリング12の断裂より先にリブ22が断裂し、エンドリング12の断裂は発生しない。
他方、図5(a)で示すように、エンドリング12に三角形状の溝である凹部21を切り欠きとして設ける場合、以下の理由によりエンドリング12の断裂は発生する。
エンドリング12は、三角形状の溝である凹部21を設ける。また、エンドリング12は、図5(a)で示される切り残し部60を発生させる。切り残し部60は、例えば0mm以上0.5mm以下の肉厚である。
一般に、切り欠き等の無い部材の断面Aに一様な荷重Pがかかっている場合、荷重がかかる部材の断面積Saとおくと、応力σはσ=荷重P/断面積Saで求められる。また、応力集中係数α(一般に1以上である)とおき、公称応力σo(=P/Sb)とおくと、最大応力は、σmax=α×σoで求められることが知られている。断面Aの一部を切り欠いた断面B(断面積Sbとおく)とすると、Sa>Sb、すなわちσo>σであり、α>1であるから、σmax>σとなる。よって、部材の一部に切り欠きがある場合、局所に応力集中し、切り欠き部の断面Bに発生する応力は、平均応力(=P/Sb)よりも大きな応力σmaxとなる。すなわち、切り欠きがある場合は、切り欠きがない場合の荷重より小さな荷重で破壊に至る。換言すると、同一荷重に対して、切り欠きがある場合の引張強度(破壊限界点で部材が耐えられる最大応力を示す)は、切り欠きがない場合の引張強度より小さくなる。
従って、図5(b)で示すように、エンドリング12に設けた切り残し部60が例えば0mm以上0.5mm以下の肉厚である場合、三角形状の溝である凹部21に応力54と応力55が集中し、エンドリング12は凹部21を起点に円周方向に断裂する。
なお、エンドリング12の切り残し部60の長さを増加させると、切り欠き部の断面積が減少するため、部材の引張強度は増加する。すなわち、切り残し部60の長さを所定の長さ、例えば0.5mmより大きいものとすると、エンドリング12の部材の引張強度が大きくなり、断裂に必要な応力を上回る。よって、切り残し部60の長さを所定の長さ、例えば0.5mmより大きいものとすると、エンドリング12は断裂しない。
また、図4(b)で示すように、エンドリング12に応力54と応力55が作用し合うのに伴い、軸力52と軸力53がリブ22に対して作用する。そして、三角形状の溝である凹部21が円周方向に断裂する時点より早く、リブ22が軸力52と軸力53の引っ張り合いにより断裂した場合、キャップ本体11とエンドリング12は分離されるため、応力51がエンドリング12に伝達されず、応力54は消滅する。すなわち、この場合、三角形状の溝である凹部21は円周方向に断裂しない。従って、エンドリング12の凹部21の断裂が発生する場合は、リブ22の断裂より必ず早く、あるいはリブ22の断裂と同時に発生する。
三角形状の溝である凹部21の幅70は、特に限定されないが、図4(a)で示されるキャップ本体11が有するスリット41の間隔幅と同一とする。三角形状の溝である凹部21の幅70と、キャップ本体11が有するスリット41の間隔幅を同一とすることで、溝幅とスリット幅が揃って見えるため、ボトルキャップ1は需要者に外観上の違和感を与えることを防止できる。
また、凹部21の断面形状を、例えば四角形や円形等とすることも考えられるが、多角形の中で最小の点と直線のみで構成される三角形とすることで、エンドリング12は断面内のねじれや曲げ等の分散による応力のロスを低減でき、応力を切り欠き形状に対し効率良く集中させることができる。さらに、凹部21の形状を、三角形状の溝とすることで、例えば四角形状や円形状等とする場合に比べて、ボトルキャップ1は需要者に外観上の違和感を与えることを防止できる。
また、三角形状の溝である凹部21は、エンドリング12の任意の位置に1箇所有する。三角形状の溝である凹部21が複数箇所ある場合、応力が分散するため効率的に切り欠き部に集中せず、凹部21が1箇所ある場合に比べ、エンドリング12の断裂に要する応力が増加する。また、三角形状の溝である凹部21が複数箇所ある場合に断裂したとしても、エンドリング12がばらばらになってユーザの意図にかかわらずエンドリング12がボトル2から離脱してしまうなど、回収に支障が出る。従って、三角形状の溝である凹部21をエンドリング12の任意の位置に1箇所有することで、エンドリング12は上記問題を防止できる。
エンドリング12の凹部21は外側でも内側でも、初期開栓時に断裂される効果は同じである。
美観をよくするために凹部21をエンドリングの内側にしてもよいし、分別のしやすさを消費者に訴求するために外側に設けてもよい。
エンドリング12は、ボトル2に対してボトルキャップ1が未開栓の状態であることを示すために設けられている。上述したように、ボトルキャップ1を一度開栓してしまうと、リブ22が断裂してキャップ本体11とエンドリング12が分離してしまい、再度結合することはないため、開栓済みであることが容易に判別できる。
ボトルキャップの素材は、特に制限されないが、加工の容易性から通常は、熱可塑性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリウレタン(PUR)などの樹脂が挙げられ、コスト、調達の容易性、加工の容易性などの点から、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル系樹脂などが特によく用いられる。ポリエステル系樹脂としては、特に制限されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンフラノエート(PEF)、PET−G等が挙げられる。コストの低さ、入手の容易性、加工の容易性などの観点から、ポリプロピレン(PP)がよく用いられる。
ボトルの素材は、特に制限されず、上記のボトルキャップの素材と同様のものを使用することができる。特に加工の容易性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)がよく用いられる。
2.ボトルキャップの製造方法
図6は、本発明の一実施形態にかかるボトルキャップ1の製造工程の一部の模式図である。
ボトルキャップ前駆体3は、中空の円柱状の形状であり、一方の底面部分がなくなっている開口部を有している。また、ボトルキャップ前駆体3は、その内部の底面部分を有する閉口部よりの位置に、めねじ山を有している。
ボトルキャップ前駆体3は、その内部の開口部よりの位置に、最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下の肉厚である三角形状の凹部を1ヶ所有している。凹部は、ボトルキャップ前駆体3の開口部から、開口部の断面に対して垂直方向に開口部から1mm以上5mm以下の長さである。
飲料をボトル2に充填した後、ボトルキャップ前駆体3をボトル2に、ひねりながら押し込むことで、おねじ山4とめねじ山を噛み合わせて装着する(図6(a)(b))。その後、初期開栓時にキャップ本体11とエンドリング12が分離するように、ボトルキャップ前駆体3の凹部の閉口部側の先端付近を、円周方向に複数の微細なリブ22が残るようにカットすることで、ボトルキャップ1が完成する(図6(c))。
ボトル2には通常は下段フランジ31が設けられているため、ボトル2にボトルキャップ1を装着した後に、下段フランジ31及び後にキャップ本体11となる部位を損傷しないように、凹部を設けることは技術的に難しい。仮にそのような製造方法を採用したとしても、歩留まりが悪くなったり、製造コストが高くなるという問題が生じる。
したがって、ボトルキャップ1は、ボトルキャップ前駆体3をボトル2に装着した後に、キャップ本体11とエンドリング12との切れ目をカットすることが好ましい。
ボトルとボトルキャップの製造においては、成形したい形状に合わせて、射出成形、押出成形、ブロー成形などの公知の製造方法を適宜採用することができる。
ボトルキャップ前駆体の成形方法としては、通常は射出成形が用いられるが、他には、押出成形によりシートを形成した後に当該シートを真空状態にした金型の間に挟んで絞り加工する熱成形(真空成型)を用いることもできる。
ボトルの成形方法としては、通常はブロー成形が用いられるが、例えば、押出成形により一旦パリソンのような予備成形体を形成して固化させた後に、最終金型内で予備成形体の内部に延伸ロッドを突き出しながら高圧空気を吹き込んでストレッチブロー成形(二軸延伸ブロー成形)する方法や、押出成形により一旦パリソンのような予備成形体を形成し、固化する前に最終形状金型に嵌めて空気を吹込み膨らませてブロー成形する方法や、押出成形した多層チューブを最終形状金型で挟み込み、そのまま空気を吹込みブロー成形する方法(ダイレクトブロー成形)等を用いることができる。
すなわち、ボトルキャップ1の典型的な製造方法は、
樹脂成形工程と、カット工程とを有しており、
前記樹脂成形工程は、ボトルキャップ前駆体を製造する工程であり、
前記ボトルキャップ前駆体は、中空の円柱状の形状であり、一方の底面部分がなくなっている開口部を1ヶ所有しており、内部の前記開口部とは反対側の位置にめねじ山を有しており、最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下の肉厚であり、前記開口部の断面に対して垂直方向に、開口部から1mm以上5mm以下の長さの三角形状の凹部を1ヶ所有するものであり、
前記カット工程は、前記ボトルキャップ前駆体を、ボトルに装着した後に、ボトルキャップ前駆体3の凹部の前記開口部と反対側の先端付近を、円周方向にカットすることで、ボトルキャップを製造するものである。
ここで、ボトルキャップ前駆体は、大規模な製造工程の改修等は必要なく、簡便な金型の改良のみで製造できることを説明する。
ボトルキャップに凹部を設ける場合、既存のボトルキャップ用金型の凹部に対応する位置に、レーザー溶接や入駒方式を利用して凸部を形成するだけで簡便に製造することができる。他の冶具や設備を改修、または新規に購入する必要はない。
ボトルキャップ用金型は成型品を囲んで雄型と雌型に分割され、雄型はコア、雌型はキャビティと呼ばれる。凸部をレーザー溶接する部位は、金型のコア、キャビティどちら側でもよい。
ボトルキャップ用金型の凸部の形状は限定されないが三角形状の筋であることが望ましい。他の形状でも可能であるが、三角形状の方がレーザー溶接する面積が広くなるため、金型の耐久性が向上する。
ボトルキャップ前駆体及びエンドリングの凹部は、1箇所のみとする。凹部を複数個所設けると、初期開栓時にエンドリングがばらばらになってユーザの意図にかかわらずエンドリングがボトルから離脱してしまうなど、ボトルから分離し、回収に支障が出るためである。
また、ボトルキャップ前駆体及びエンドリングに凹部を2箇所以上設けると、キャップ本体とエンドリングが開裂せずにリブが接続された状態のままで、ボトルキャップをボトルから取り外すことができてしまうため、未開栓の状態であることを示すという機能を果たすことができなくなってしまう。
ボトルに飲料を充填し、ボトルキャップ前駆体を装着する方法は、従来公知の方法を適宜用いることができ、特に制限されない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
ボトルキャップは溶かしたプラスチック原料を注射のように圧力をかけて金型内部に注入し、固化させて成形する。そのため、凹部の肉厚が薄すぎるとプラスチック樹脂の充填が難しくなり完成品の歩留まりが下がる恐れがあり、さらに、コアとキャビティの距離が狭くなるため高精度の位置決めが要求され、場合によっては金型が破損する可能性がある。逆に、厚くなると開栓により強い力が必要になり、握力の弱い高齢者などが不便を感じる可能性があり、凹部の断裂の容易性を確保する観点から好ましくない。また、慎重に開栓しないと、中の液体がこぼれ出る恐れがある。
従って、本発明の凹部の最も薄い部分は、0mm以上0.5mm以下の肉厚であり、0.03mm以上0.2mm以下であることが好ましく、0.05mm以上0.15mm以下であることがさらに好ましく、0.06mm以上0.1mm以下であることが特に好ましい。
凹部の長さ、すなわちエンドリングの円周方向に対して垂直方向の幅は、特に制限されないが、通常は1mm以上5mm以下であり、1mm、2mm、3mm、4mm、5mmなどであり、これらのいずれかの値の間であってもよい。
図2及び図3において、リブは略三角形の突起物のような形状で表されているが、リブの形状は特に制限されない。リブの形状は、例えば、略長方形や略球体のような形状でもよく、1つのリブがキャップ本体11やエンドリング12を結合している面積も特に限定されない。
キャップ本体とエンドリングとを連結するリブの個数は、特に制限されないが、キャップ本体とエンドリングとの連結の堅牢性を確保する観点から、4個以上30個以下であり、好ましくは6個以上24個以下であり、より好ましくは8個以上20個以下である。
リブの数が少なすぎると、エンドリングが開裂した際に、リブが接続された状態のままで、ボトルキャップをボトルから取り外すことができてしまうため、未開栓の状態であることを示すという機能を果たすことができなくなってしまう。
エンドリングの凹部は、製造の容易性や、凹部の断裂の再現性を確保する観点から、エンドリングの円周方向に対して垂直に、且つ直線上に設けられていることが好ましい。
換言すれば、本発明が適用されるボトルキャップは、次のような構成を有する、各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用されるボトルキャップは、
キャップ本体と、エンドリングとを含む、ボトルに取り付けられるボトルキャップにおいて、
前記エンドリングは、前記エンドリングの円周方向に対して垂直方向に三角形状の溝である凹部を1ヶ所有し、前記凹部の最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下の肉厚であり、
前記エンドリングは、前記ボトルの開栓時に凹部が断裂することによって、前記ボトルから除去が可能になるように構成されている、ボトルキャップである。
本発明が適用されるボトルキャップは、従来の形態よりエンドリングの除去が容易であり、飲料ボトルの分別回収効率の向上が期待される。特別な道具も必要としないため、消費者及びリサイクル業者は分別作業を容易に行うことができる。
本発明が適用されるボトルキャップの製造方法は、
樹脂成形工程と、カット工程とを有するボトルキャップの製造方法であり、
前記樹脂成形工程は、ボトルキャップ前駆体を製造する工程であり、
前記ボトルキャップ前駆体は、中空の円柱状の形状であり、一方の底面部分がなくなっている開口部を1ヶ所有しており、内部の前記開口部とは反対側の位置にめねじ山を有しており、最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下以下の肉厚であり、前記開口部の断面に対して垂直方向に、開口部から1mm以上5mm以下の長さの三角形状の凹部を1ヶ所有するものであり、
前記カット工程は、前記ボトルキャップ前駆体を、ボトルに装着した後に、ボトルキャップ前駆体3の凹部の前記開口部と反対側の先端付近を、円周方向にカットすることで、ボトルキャップを製造するものである、
ボトルキャップの製造方法である。
本発明が適用されるボトルキャップの製造方法は、複雑な製造方法や製造装置を用いずに、簡便な方法で、エンドリングを容易に取り外しできるボトルキャップを製造することができる。
本発明が適用されるボトルキャップ用金型は、
コアとキャビティからなるボトルキャップ用金型であって、
前記コアと前記キャビティとの少なくともいずれか一方のエンドリングに接する面に、前記エンドリングの円周方向に対して垂直方向に三角形状の筋である凸部が設けられ、
射出成形により、上述のボトルキャップを製造できるように構成された、ボトルキャップ用金型である。
本発明が適用されるボトルキャップ用金型の製造方法は、
コアとキャビティからなるボトルキャップ用金型に対して、
前記コアと前記キャビティとの少なくともいずれか一方のエンドリングに接する面に、レーザー溶接又は入駒方式により筋を設け、当該筋を三角形状に加工することで前記凸部を形成する、上述のボトルキャップ用金型の製造方法である。
本発明が適用されるボトルキャップの製造に使用される金型は、既存のボトルキャップ用金型のエンドリングに対応する部位に、レーザー溶接により凸部を形成し製造することができる。そのため、本発明が適用されるボトルキャップの製造に関して、金型以外の冶具や設備の改修、または新規購入は必要なく、低コストで実施できる。
本発明が適用されるボトルキャップ用金型は、既存の金型に対して簡易な加工を施すだけで、容易に除去可能なエンドリングを有するボトルキャップを製造することができるものである。
ボトルキャップに凹部を設ける際、大規模な製造工程の改修等をすることなく、簡便な金型の改良のみで製造できる。また、ボトルの構造を変更する必要はなく、ボトルの製造ラインは既存のものをそのまま使用できる。
1 ボトルキャップ
2 ボトル
3 ボトルキャップ前駆体
4 おねじ山
11 キャップ本体
12 エンドリング
13 係合物
21 凹部
22 リブ
31 下段フランジ
32 上段フランジ
41 スリット
51 応力
52 軸力
60 切り残し
70 凹部21の幅

Claims (3)

  1. 樹脂成形工程と、カット工程とを有するボトルキャップの製造方法であり、
    前記樹脂成形工程は、ボトルキャップ前駆体を製造する工程であり、
    前記ボトルキャップ前駆体は、中空の円柱状の形状であり、一方の底面部分がなくなっている開口部を1ヶ所有しており、内部の前記開口部とは反対側の位置にめねじ山を有しており、最も薄い部分において0mm以上0.5mm以下であり0mmを含まない肉厚であり、前記開口部の断面に対して垂直方向に、前記開口部から1mm以上5mm以下の長さの三角形状の凹部を1ヶ所有するものであり、
    前記カット工程は、前記ボトルキャップ前駆体を、ボトルに装着した後に、ボトルキャップ前駆体の凹部の前記開口部と反対側の先端付近を、円周方向にカットすることで、ボトルキャップを製造するものである、
    ボトルキャップの製造方法。
  2. 請求項1に記載のボトルキャップの製造方法に用いられるボトルキャップ前駆体用金型であって、
    前記金型はコアとキャビティからなり、
    前記コアと前記キャビティとの少なくともいずれか一方における、前記ボトルキャップ前駆体の前記カット工程後にエンドリングとなる部分に接する面に、前記ボトルキャップ前駆体の円周方向に対して垂直方向に三角形状の筋である凸部が設けられた、
    ボトルキャップ前駆体用金型。
  3. コアとキャビティからなるボトルキャップ前駆体用金型に対して、
    前記コアと前記キャビティとの少なくともいずれか一方のエンドリングに接する面に筋を設け、当該筋を三角形状に加工することで前記凸部を形成する、請求項2に記載のボトルキャップ前駆体用金型の製造方法。
JP2019044787A 2018-10-26 2019-03-12 ボトルキャップの製造方法、ボトルキャップ前駆体用金型、及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6599578B1 (ja)

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