JP2004142827A - プラスチックキャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】開栓時には係止リングはリング分離面において円周方向に分離された状態で容器側に残り、廃棄時には係止リングを容易に除去できるプラスチックキャップを提供する。
【解決の手段】開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ6を介して橋絡されるキャップ本体4と、係止リング8からなり、本体分離面7において接触している。内周面に多数の薄板状の係止板9が設けられている係止リング8はリング分離面11において切り離された状態で成形され、該リング分離面11は内周面においてリングブリッジ12によって橋絡され、リング分離面11にもっとも近い先行係止板群9aまたは後行係止板群9bのいずれかが他の係止板9よりも縦方向に高く成形されていることを特徴とするプラスチックキャップ。
【選択図】 図1
【解決の手段】開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ6を介して橋絡されるキャップ本体4と、係止リング8からなり、本体分離面7において接触している。内周面に多数の薄板状の係止板9が設けられている係止リング8はリング分離面11において切り離された状態で成形され、該リング分離面11は内周面においてリングブリッジ12によって橋絡され、リング分離面11にもっとも近い先行係止板群9aまたは後行係止板群9bのいずれかが他の係止板9よりも縦方向に高く成形されていることを特徴とするプラスチックキャップ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルやガラス製ボトル(以下、ボトルと略記することがある)等のボトルの口栓部の外周に螺着され、該口栓部を密封するプラスチックキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボトルの口栓部に螺着されて、該口栓部を密封するプラスチックキャップ(以下、単にキャップと呼ぶことがある)がある。このキャップには、キャップが開封された場合にその痕跡を残留させる不正開封表示機能(タンパーエビデンスまたはピルファープルーフとも呼ばれる)を備えたものが知られている。
【0003】
図6は、不正開封表示機能を備えた従来のキャップの一例を示す。ここに例示される従来のキャップ21は、キャップ本体24と、係止リング28と、本体ブリッジ26で構成される。キャップ本体24と係止リング28は、開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ26を介して橋絡され、本体分離面27において接触している。キャップ本体24は、天板22と、天板22の周縁から垂下する筒部23と、天板22の内壁面に固着された薄肉状に成形されたライナー30で構成され、筒部23の内周面には雌ねじ25が成形されており、ボトル41の口栓部42の外表面に成形された雄ねじ43と螺着される。係止リング28の内周面には多数の薄板状の係止板29が設けられている。
【0004】
前記キャップ21をボトル41の口栓部42に装着するときは、筒部23の内周面に設けられた雌ねじ25と口栓部42の外表面に設けられた雄ねじ43を螺合し、閉栓方向に回転させる。このとき前記薄板状の係止板29は、ボトル41の係止段部44を乗り越えて進行し、乗り越えた後はボトル41に向かって内方向に開いて係止段部44に係合する。こうしてキャップ21はボトル41の口栓部42に螺着され、口栓部42の先端がライナー30に圧着されることによりボトル41は密封される。
【0005】
次に前記キャップ21を開栓するときは、キャップ21を開栓方向に回転させる。回転に伴ってキャップ21は口栓部42の表面に設けられた雄ねじ43の螺子面に沿って上昇し、係止リング28の内周面に設けられた多数の薄板状の係止板29の先端が係止段部44の下面に係合して抜け止めされるために上昇が一時停止する。さらにキャップ21を開栓方向に回転させると、キャップ本体24と係止リング28を橋絡している多数の細い本体ブリッジ26に引張り力が作用する。該引張り力が本体ブリッジ26の強度を上回った時に本体ブリッジ26が破断され、キャップ本体24と係止リング28が本体分離面27に於いて分離する。すべての本体ブリッジ26はほぼ同時に前記引張り力を受けはじめるため、すべての本体ブリッジ26はほぼ同時に破断を開始する。キャップ1をさらに開栓方向に回転させることにより、キャップ本体24が口栓部42から取り除かれ、係止リング28はボトル側に残る。
【0006】
近年資源を有効に利用することが社会的責務とされ、ボトル41やキャップ21を再利用することが要求されている。再利用のためには、材質の異なるボトル41とキャップ21を分別廃棄することが要求されている。しかしながら前記従来のキャップ21の場合、キャップ21の係止リング28はボトル41側に巻き付いたまま残っており、分別廃棄するためには係止リング28をボトル41から取り除かなければならない。しかし係止リング28は切れ目のない環状形状であるためこれを取り除くにはわざわざナイフなどを用いて破断する必要があり、ボトル41はほとんどの場合係止リング28をつけたまま廃棄される結果となり、このことがボトル41の再利用において重大な問題となっている。
【0007】
前記問題を解決するために、特開2002−211604などでは係止リング28の下部に切り込みを設けているが、この場合でもティースプーンなどを使って係止リング28をわざわざ破断しなければならず、係止リング28をボトル41から取り除くための煩わしさは解消されてない。
【0008】
また前記問題を解決するための他の方法として、米国特許4,666,053号広報などでは、係止リング28の上端から下端にかけて他の部分より肉厚を薄くした垂直方向の溝部分を設け、かつキャップ本体24と係止リング28を橋絡している本体ブリッジの一部を幅広にしている。この構造により、キャップ21を開栓したときに、前記幅広の本体ブリッジが破断する前に前記の肉厚を薄くした垂直方向の溝部分が破断することにより、キャップ21をボトル41から取り外した直後には係止リング28がキャップ本体24につながった状態で取り除かれる。しかし再度キャップ本体24をボトル41の口栓部42に装着するときに、キャップ本体24に係止リング28がつながった状態のままでは取扱いが煩わしいため、係止リング28をキャップ本体24から引きちぎってしまうことになる。この結果バリができたりキャップ本体24が変形したりして、閉栓することが困難になる。またこの引きちぎった係止リング28を分別廃棄するための適切な場所に捨てれば良いが、キャップ21を初めて開栓してボトル41内の飲料を飲む時は近くに分別廃棄するための適切な場所がないことが多く、結局行楽地や自動販売機の周辺に係止リング28がまき散らされる結果となり新たな公害問題を発生させることになる。
【0009】
また、開栓するときにはキャップ21を開栓方向に回転させてすべての本体ブリッジ26を破断する必要があるが、この破断の開始がほぼ同時に行われるためにかなりの力が必要となり、力の弱い女性や子供にとっては苦痛を伴う作業である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、開栓時にキャップ21を開栓方向に回転させると、まず係止リング28が円周方向に破断され、続いてすべての本体ブリッジ26が順次破断され、しかも係止リング28はボトル41側に巻き付いたままになっているため行楽地や自動販売機の周辺に係止リング28がまき散らされることがなく、ボトル41を廃棄するときにキャップ本体24と既に円周方向に切断されている係止リング28とをボトル41から取り外し、容易に分別廃棄することができることを可能とするキャップを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決しようとする手段】
上記課題は、キャップ本体と係止リングと本体ブリッジで構成され、キャップ本体と係止リングは開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジを介して橋絡され本体分離面において接触し、キャップ本体は天板と天板の周縁から垂下する筒部で構成され、筒部の内周面には雌ねじが成形されボトルの口栓部の外表面に成形された雄ねじと螺着され、係止リングの内周面には多数の薄板状の係止板が設けられたキャップにおいて、係止リングはリング分離面において切り離された状態で成形され、該リング分離面を境にして相隣り合う係止リングの両端部のうち開栓方向にキャップを回転させたとき先行するリング分離面の先行端部と後行するリング分離面の後行端部とが係止リングの内周面においてリングブリッジによって橋絡され、先行端部側にある先行係止板群または後行端部側にある後行係止板群のいずれかが他のすべての係止板よりも垂直方向の高さが高く成形されていることを特徴とするキャップにより解決することができる。
【0012】
まず、先行係止板群が後行係止板群を含むすべての係止板よりも垂直方向の高さが高い例について説明する。前記した本発明のキャップをボトル口栓部に装着するときは、筒部の内周面に設けられた雌ねじと口栓部の外表面に設けられた雄ねじを螺合し、閉栓方向に回転させる。このとき前記薄板状の係止板は、ボトルの係止段部を乗り越えて進行し、乗り越えた後はボトルに向かって内方向に開いて係止段部に係合する。こうしてキャップはボトルの口栓部に螺着され、口栓部の先端がライナーに圧着されることによりボトルは密封される。
【0013】
次に、キャップを開栓するためにキャップを開栓方向に回転させたとき、キャップの上昇によって最初に高さの高い先行係止板群が係止段部の下端に係止され、高さの低い他のすべての係止板がまだ係止段部の下端に係止されない状態で一時停止する。さらにキャップを開栓方向に回転させると先行端部の上昇が停止し後行端部はさらに上昇しようとするため、先行端部と後行端部とを係止リングの内周面において橋絡している前記リングブリッジに剪断力または引張り力が作用し、リングブリッジが破断される。リングブリッジが破断されたことによってキャップが開栓されたことが確認でき、本発明は不正開封表示機能を有している。
【0014】
さらにキャップを開栓方向に回転させると、既にもっとも高さの高い先行係止板群が係止されされているため、先行端部側から後行端部側に向かってほぼ順次本体ブリッジが破断される。このように、キャップを開栓したときにはまず係止リングがリング分離面で破断されてボトルの係止段部に巻き付いた状態となるため、ボトルを廃棄する時には係止リングを手で容易にボトルから取り除くことができる。また本体ブリッジは、先行端部側から後行端部側に向かってほぼ順次破断されるため、小さい力で開栓することができる。
【0015】
また、リング分離面は垂直線状に設ける場合と垂直方向に対して斜めの直線状に設ける場合がある。垂直方向に対して斜めの直線状に設ける場合には、係止リングの下辺とリング分離面とが交わる角度が先行端部において鋭角になるような方向に傾けて設ける。
【0016】
また、最初にボトルにキャップを装着するとき、薄板状の係止板がボトルの係止段部を乗り越えて進行するときに係止リングの円周方向に引張り力が作用し、リングブリッジが破断することがあるので、リング分離面は単純な直線ではなく、直線または曲線を組み合わせた複合曲線状にし、該複合曲線の形状は係止リングの円周方向には嵌合して円周方向に作用する引張り力をそこで負担するために円周方向に閉じた形状で、一方垂直方向には前記複合曲線は何ら引っかかり合うことがなく上下方向に開いた形状に成形する場合がある。
【0017】
また、係止板の高さは、先行係止板群を高くしその他のすべての係止板を同じ高さにする場合と、高さの高い先行係止板群から高さの低い後行係止板群に向かって順次低くする場合がある。
【0018】
またリングブリッジが本体ブリッジよりも先に破断されるように、先行端部および後行端部の本体ブリッジの本数を多くしたり、または太さを太くして強度を増加させる場合がある。
【0019】
課題を解決しようとする手段として、以上の説明では先行係止板群が後行係止板群を含むすべての係止板よりも垂直方向の高さが高い例について述べているが、逆に後行係止板群が先行係止板群を含むすべての係止板よりも高さが高い場合も本発明の実施が可能である
【0020】
【発明の実施の形態】
図1から図5は、本発明のキャップの一実施形態を示す。図1において、キャップ1は、キャップ本体4と、係止リング8と、本体ブリッジ6で構成される。キャップ本体4と係止リング8は、開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ6を介して橋絡され、本体分離面7において接触している。キャップ本体4は、天板2と、天板2の周縁から垂下する筒部3と、天板2の内壁面に固着された薄肉状に成形されたライナー10で構成され、筒部3の内周面には雌ねじ5が成形されており、ボトル41の口栓部42の外表面に成形された雄ねじ43と螺着される。係止リング8の内周面には多数の薄板状の係止板9が設けられている。前記キャップ1において、係止リング8が垂直方向のリング分離面11において切り離された状態で成形され、該リング分離面11を境にして相隣り合う係止リング8の両端部のうち開栓方向にキャップ1を回転させたとき先行するリング分離面11の先行端部13と後行するリング分離面11の後行端部14とが係止リング8の内周面においてリングブリッジ12によって橋絡され、先行端部13にある先行係止板群9aが後行端部14にある後行係止板群9bを含むすべての係止板9よりも垂直方向に高く成形され、前記リング分離面11は先行端側の分離面が垂直または上方向を向いて成形されていることを特徴とする。図1示では先行係止板群9aは単体の係止板9であるが、複数の係止板9で構成しても良い。
【0021】
図1においてキャップ1を開栓方向に回転させたときキャップ1は上昇し、最初に先行係止板群9aが係止段部44の下端に係止され、高さの低い後行係止板群9bを含む他のすべての係止板9の先端はまだ係止段部44の下端に到達しない状態で一時停止する。さらにキャップ1を開栓方向に回転させると、係止リング8の内周面において先行端部13と後行端部14とを橋絡している前記リングブリッジ12に引張り力が作用し、該リングブリッジ12は破断される。この後さらにキャップ1を開栓方向に回転させると、筒部3と係止リング8を橋絡している多数の細い本体ブリッジ6に剪断力が作用して破断され、キャップ本体4がボトル41から取り除かれて開栓が完了する。
【0022】
図2に示される実施例では、リング分離面11aは垂直方向に対して斜めの直線状に設けられ、係止リング8の下辺とリング分離面11aとが交わる角度が先行端部において鋭角になるような方向に傾けて設ける。
【0023】
図3に示される実施例では、リング分離面11bを垂直方向に対して斜めの3本の直線を組み合わせて形成し、垂直方向に対しては上下に開かれた角度をもち円周方向に対しては閉じた角度をもつ複合曲線で、係止リング8の下辺とリング分離面11bとが交わる角度が先行端部13において鋭角で、先行端部13にある先行係止板群9aが後行端部14にある後行係止板群9bを含む他のすべての係止板9よりも垂直方向に高く設けている。垂直方向に対しては上下に開かれた角度とは、係止板9の先行端部13と後行端部14とを上下方向に引っ張ったとき、両端部が何ら引っかかりあうことなくリング分離面11bにおいて分離する角度をいい、これとは逆に閉じた角度とは、係止板9の先行端部13と後行端部14とを円周方向に引っ張ったとき、両端部が引っかかりあってリング分離面11bにおいて分離しない角度をいう。図3ではリング分離面11bは3本の直線が複合した例を示してあるが、直線と曲線あるいは曲線と曲線の組合せにおいても本発明を実施できる。
【0024】
図4に示される実施例では、垂直方向の高さが高い先行係止板群9aから垂直方向の高さが低い後行係止板群9bに向かって順次垂直方向の高さを低く成形している。
【0025】
図5に示される実施例では、先行端部13および後行端部14のそれぞれの上辺において、先行端補強本体ブリッジ6aおよび後行端補強本体ブリッジ6bが追加して設けられており、先行端部13にある本体ブリッジ6と先行端補強本体ブリッジ6aの断面積の合計および後行端部14にある本体ブリッジ6と後行端補強本体ブリッジ6bの断面積の合計がいずれもリングブリッジ12の断面積よりも大きく成形し、リングブリッジ12の方が本体ブリッジ6、6a、6bよりも先に破断することを確実にしている。
【0026】
以上の実施形態では、先行係止板群9aが後行係止板群9bを含むすべての係止板よりも垂直方向の高さが高い例について示しているが、逆に後行係止板群9bが先行係止板群9aを含む他のすべての係止板よりも高さが高い場合も本発明の実施が可能である。
【0027】
また以上の実施形態では、高さを高くする先行係止板群または後行係止板群は単体の例で説明しているが、単体の係止板に限定することはなく、高さを他の係止板より高くする係止板の幅および係止板と係止板の間隙の幅の総和が中心角にして5度〜270度であることが好ましく、この角度を満足すれば係止板は単体であっても複数枚であっても良い。
【0028】
また以上の実施形態では、リングブリッジ12、12a、12bは単体の例で説明しているが、複数本であっても良い。またリング分離面11、11a、11bは完全に分離して成形されその裏面でリングブリッジ12、12a、12bによって橋絡されている例について述べているが、リング分離面11、11a、11bが薄肉で接続されている例あるいはリング分離面11、11a、11bを接続して成形しその部分をミシン目状に穿孔しているような例でも良く、本体ブリッジ6、6a、6bが破断される前にリングブリッジ12、12a、12bが破断する強度の接続形態であれば良い。
【0029】
さらに以上の実施形態では、係止板9、9a、9bの形状は係止リング8の下辺から上方にのびた形状を例示したが、係止リング8における係止手段は上記実施形態における係止板9、9a、9bに限定されず、例えば特開平09−240707に記載されているウィングとビードとを含むタイプの係止手段や、特開2000−335613に記載されているピルファープルーフバンドの係止手段を採用しても良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明のプラスチックキャップは、以上説明したように構成されるので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0030】
開栓時にキャップを開栓方向に回転させるとリングブリッジが破断されるために係止リングが円周方向にリング分離面で分離され、係止リングを容易にボトルから取り除けるので、係止リングとキャップ本体をボトルから取り外して容易に分別廃棄することができる。しかも係止リングは開栓した後もボトル側に巻き付いたままになっているため、開栓直後に行楽地や自動販売機の周辺に係止リングがまき散らされる新たな公害問題は発生しない。
【0032】
リング分離面を単純な直線ではなく、直線と直線、直線と曲線あるいは曲線と曲線を組み合わせ上下方向に開いた複合面とすることにより、最初に閉栓するときに円周方向に作用する引張り力によってリングブリッジが破断されることを防ぐことができる。
【0033】
さらに、垂直方向の高さを高くした先行係止板群または後行係止板群から垂直方向の高さを低くした後行係止板群または先行係止板群に到るまでの係止板の高さを順次低くすることにより、高さの高い係止板の近傍にある本体ブリッジから高さの低い係止板の近傍にある本体ブリッジまでのすべての本体ブリッジをより確実に順次破断させることができるので、開栓に要する力は、本体ブリッジがほぼ同時に起こる場合よりもはるかに小さくて済み、力の弱い女性や子供も容易に開栓することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわるプラスチックキャップの一実施形態を示す一部断面図である。
【図2】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図3】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図4】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図5】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図6】従来のプラスチックキャップの一例を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1、21・・・プラスチックキャップ
2、22・・・天板
3、23・・・筒部
4、24・・・キャップ本体
5、25・・・雌ねじ
6、26・・・本体ブリッジ
6a・・・・・先行端補強本体ブリッジ
6b・・・・・後行端補強本体ブリッジ
7、27・・・本体分離面
8、28・・・係止リング
9、29・・・係止板
9a・・・・・先行端部係止板
9b・・・・・後行端部係止板
11、11a、11b・・・リング分離面
12、12a、12b・・・リングブリッジ
41・・・・・ボトル
42・・・・・口栓部
43・・・・・雄ねじ
44・・・・・係止段部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルやガラス製ボトル(以下、ボトルと略記することがある)等のボトルの口栓部の外周に螺着され、該口栓部を密封するプラスチックキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボトルの口栓部に螺着されて、該口栓部を密封するプラスチックキャップ(以下、単にキャップと呼ぶことがある)がある。このキャップには、キャップが開封された場合にその痕跡を残留させる不正開封表示機能(タンパーエビデンスまたはピルファープルーフとも呼ばれる)を備えたものが知られている。
【0003】
図6は、不正開封表示機能を備えた従来のキャップの一例を示す。ここに例示される従来のキャップ21は、キャップ本体24と、係止リング28と、本体ブリッジ26で構成される。キャップ本体24と係止リング28は、開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ26を介して橋絡され、本体分離面27において接触している。キャップ本体24は、天板22と、天板22の周縁から垂下する筒部23と、天板22の内壁面に固着された薄肉状に成形されたライナー30で構成され、筒部23の内周面には雌ねじ25が成形されており、ボトル41の口栓部42の外表面に成形された雄ねじ43と螺着される。係止リング28の内周面には多数の薄板状の係止板29が設けられている。
【0004】
前記キャップ21をボトル41の口栓部42に装着するときは、筒部23の内周面に設けられた雌ねじ25と口栓部42の外表面に設けられた雄ねじ43を螺合し、閉栓方向に回転させる。このとき前記薄板状の係止板29は、ボトル41の係止段部44を乗り越えて進行し、乗り越えた後はボトル41に向かって内方向に開いて係止段部44に係合する。こうしてキャップ21はボトル41の口栓部42に螺着され、口栓部42の先端がライナー30に圧着されることによりボトル41は密封される。
【0005】
次に前記キャップ21を開栓するときは、キャップ21を開栓方向に回転させる。回転に伴ってキャップ21は口栓部42の表面に設けられた雄ねじ43の螺子面に沿って上昇し、係止リング28の内周面に設けられた多数の薄板状の係止板29の先端が係止段部44の下面に係合して抜け止めされるために上昇が一時停止する。さらにキャップ21を開栓方向に回転させると、キャップ本体24と係止リング28を橋絡している多数の細い本体ブリッジ26に引張り力が作用する。該引張り力が本体ブリッジ26の強度を上回った時に本体ブリッジ26が破断され、キャップ本体24と係止リング28が本体分離面27に於いて分離する。すべての本体ブリッジ26はほぼ同時に前記引張り力を受けはじめるため、すべての本体ブリッジ26はほぼ同時に破断を開始する。キャップ1をさらに開栓方向に回転させることにより、キャップ本体24が口栓部42から取り除かれ、係止リング28はボトル側に残る。
【0006】
近年資源を有効に利用することが社会的責務とされ、ボトル41やキャップ21を再利用することが要求されている。再利用のためには、材質の異なるボトル41とキャップ21を分別廃棄することが要求されている。しかしながら前記従来のキャップ21の場合、キャップ21の係止リング28はボトル41側に巻き付いたまま残っており、分別廃棄するためには係止リング28をボトル41から取り除かなければならない。しかし係止リング28は切れ目のない環状形状であるためこれを取り除くにはわざわざナイフなどを用いて破断する必要があり、ボトル41はほとんどの場合係止リング28をつけたまま廃棄される結果となり、このことがボトル41の再利用において重大な問題となっている。
【0007】
前記問題を解決するために、特開2002−211604などでは係止リング28の下部に切り込みを設けているが、この場合でもティースプーンなどを使って係止リング28をわざわざ破断しなければならず、係止リング28をボトル41から取り除くための煩わしさは解消されてない。
【0008】
また前記問題を解決するための他の方法として、米国特許4,666,053号広報などでは、係止リング28の上端から下端にかけて他の部分より肉厚を薄くした垂直方向の溝部分を設け、かつキャップ本体24と係止リング28を橋絡している本体ブリッジの一部を幅広にしている。この構造により、キャップ21を開栓したときに、前記幅広の本体ブリッジが破断する前に前記の肉厚を薄くした垂直方向の溝部分が破断することにより、キャップ21をボトル41から取り外した直後には係止リング28がキャップ本体24につながった状態で取り除かれる。しかし再度キャップ本体24をボトル41の口栓部42に装着するときに、キャップ本体24に係止リング28がつながった状態のままでは取扱いが煩わしいため、係止リング28をキャップ本体24から引きちぎってしまうことになる。この結果バリができたりキャップ本体24が変形したりして、閉栓することが困難になる。またこの引きちぎった係止リング28を分別廃棄するための適切な場所に捨てれば良いが、キャップ21を初めて開栓してボトル41内の飲料を飲む時は近くに分別廃棄するための適切な場所がないことが多く、結局行楽地や自動販売機の周辺に係止リング28がまき散らされる結果となり新たな公害問題を発生させることになる。
【0009】
また、開栓するときにはキャップ21を開栓方向に回転させてすべての本体ブリッジ26を破断する必要があるが、この破断の開始がほぼ同時に行われるためにかなりの力が必要となり、力の弱い女性や子供にとっては苦痛を伴う作業である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、開栓時にキャップ21を開栓方向に回転させると、まず係止リング28が円周方向に破断され、続いてすべての本体ブリッジ26が順次破断され、しかも係止リング28はボトル41側に巻き付いたままになっているため行楽地や自動販売機の周辺に係止リング28がまき散らされることがなく、ボトル41を廃棄するときにキャップ本体24と既に円周方向に切断されている係止リング28とをボトル41から取り外し、容易に分別廃棄することができることを可能とするキャップを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決しようとする手段】
上記課題は、キャップ本体と係止リングと本体ブリッジで構成され、キャップ本体と係止リングは開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジを介して橋絡され本体分離面において接触し、キャップ本体は天板と天板の周縁から垂下する筒部で構成され、筒部の内周面には雌ねじが成形されボトルの口栓部の外表面に成形された雄ねじと螺着され、係止リングの内周面には多数の薄板状の係止板が設けられたキャップにおいて、係止リングはリング分離面において切り離された状態で成形され、該リング分離面を境にして相隣り合う係止リングの両端部のうち開栓方向にキャップを回転させたとき先行するリング分離面の先行端部と後行するリング分離面の後行端部とが係止リングの内周面においてリングブリッジによって橋絡され、先行端部側にある先行係止板群または後行端部側にある後行係止板群のいずれかが他のすべての係止板よりも垂直方向の高さが高く成形されていることを特徴とするキャップにより解決することができる。
【0012】
まず、先行係止板群が後行係止板群を含むすべての係止板よりも垂直方向の高さが高い例について説明する。前記した本発明のキャップをボトル口栓部に装着するときは、筒部の内周面に設けられた雌ねじと口栓部の外表面に設けられた雄ねじを螺合し、閉栓方向に回転させる。このとき前記薄板状の係止板は、ボトルの係止段部を乗り越えて進行し、乗り越えた後はボトルに向かって内方向に開いて係止段部に係合する。こうしてキャップはボトルの口栓部に螺着され、口栓部の先端がライナーに圧着されることによりボトルは密封される。
【0013】
次に、キャップを開栓するためにキャップを開栓方向に回転させたとき、キャップの上昇によって最初に高さの高い先行係止板群が係止段部の下端に係止され、高さの低い他のすべての係止板がまだ係止段部の下端に係止されない状態で一時停止する。さらにキャップを開栓方向に回転させると先行端部の上昇が停止し後行端部はさらに上昇しようとするため、先行端部と後行端部とを係止リングの内周面において橋絡している前記リングブリッジに剪断力または引張り力が作用し、リングブリッジが破断される。リングブリッジが破断されたことによってキャップが開栓されたことが確認でき、本発明は不正開封表示機能を有している。
【0014】
さらにキャップを開栓方向に回転させると、既にもっとも高さの高い先行係止板群が係止されされているため、先行端部側から後行端部側に向かってほぼ順次本体ブリッジが破断される。このように、キャップを開栓したときにはまず係止リングがリング分離面で破断されてボトルの係止段部に巻き付いた状態となるため、ボトルを廃棄する時には係止リングを手で容易にボトルから取り除くことができる。また本体ブリッジは、先行端部側から後行端部側に向かってほぼ順次破断されるため、小さい力で開栓することができる。
【0015】
また、リング分離面は垂直線状に設ける場合と垂直方向に対して斜めの直線状に設ける場合がある。垂直方向に対して斜めの直線状に設ける場合には、係止リングの下辺とリング分離面とが交わる角度が先行端部において鋭角になるような方向に傾けて設ける。
【0016】
また、最初にボトルにキャップを装着するとき、薄板状の係止板がボトルの係止段部を乗り越えて進行するときに係止リングの円周方向に引張り力が作用し、リングブリッジが破断することがあるので、リング分離面は単純な直線ではなく、直線または曲線を組み合わせた複合曲線状にし、該複合曲線の形状は係止リングの円周方向には嵌合して円周方向に作用する引張り力をそこで負担するために円周方向に閉じた形状で、一方垂直方向には前記複合曲線は何ら引っかかり合うことがなく上下方向に開いた形状に成形する場合がある。
【0017】
また、係止板の高さは、先行係止板群を高くしその他のすべての係止板を同じ高さにする場合と、高さの高い先行係止板群から高さの低い後行係止板群に向かって順次低くする場合がある。
【0018】
またリングブリッジが本体ブリッジよりも先に破断されるように、先行端部および後行端部の本体ブリッジの本数を多くしたり、または太さを太くして強度を増加させる場合がある。
【0019】
課題を解決しようとする手段として、以上の説明では先行係止板群が後行係止板群を含むすべての係止板よりも垂直方向の高さが高い例について述べているが、逆に後行係止板群が先行係止板群を含むすべての係止板よりも高さが高い場合も本発明の実施が可能である
【0020】
【発明の実施の形態】
図1から図5は、本発明のキャップの一実施形態を示す。図1において、キャップ1は、キャップ本体4と、係止リング8と、本体ブリッジ6で構成される。キャップ本体4と係止リング8は、開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ6を介して橋絡され、本体分離面7において接触している。キャップ本体4は、天板2と、天板2の周縁から垂下する筒部3と、天板2の内壁面に固着された薄肉状に成形されたライナー10で構成され、筒部3の内周面には雌ねじ5が成形されており、ボトル41の口栓部42の外表面に成形された雄ねじ43と螺着される。係止リング8の内周面には多数の薄板状の係止板9が設けられている。前記キャップ1において、係止リング8が垂直方向のリング分離面11において切り離された状態で成形され、該リング分離面11を境にして相隣り合う係止リング8の両端部のうち開栓方向にキャップ1を回転させたとき先行するリング分離面11の先行端部13と後行するリング分離面11の後行端部14とが係止リング8の内周面においてリングブリッジ12によって橋絡され、先行端部13にある先行係止板群9aが後行端部14にある後行係止板群9bを含むすべての係止板9よりも垂直方向に高く成形され、前記リング分離面11は先行端側の分離面が垂直または上方向を向いて成形されていることを特徴とする。図1示では先行係止板群9aは単体の係止板9であるが、複数の係止板9で構成しても良い。
【0021】
図1においてキャップ1を開栓方向に回転させたときキャップ1は上昇し、最初に先行係止板群9aが係止段部44の下端に係止され、高さの低い後行係止板群9bを含む他のすべての係止板9の先端はまだ係止段部44の下端に到達しない状態で一時停止する。さらにキャップ1を開栓方向に回転させると、係止リング8の内周面において先行端部13と後行端部14とを橋絡している前記リングブリッジ12に引張り力が作用し、該リングブリッジ12は破断される。この後さらにキャップ1を開栓方向に回転させると、筒部3と係止リング8を橋絡している多数の細い本体ブリッジ6に剪断力が作用して破断され、キャップ本体4がボトル41から取り除かれて開栓が完了する。
【0022】
図2に示される実施例では、リング分離面11aは垂直方向に対して斜めの直線状に設けられ、係止リング8の下辺とリング分離面11aとが交わる角度が先行端部において鋭角になるような方向に傾けて設ける。
【0023】
図3に示される実施例では、リング分離面11bを垂直方向に対して斜めの3本の直線を組み合わせて形成し、垂直方向に対しては上下に開かれた角度をもち円周方向に対しては閉じた角度をもつ複合曲線で、係止リング8の下辺とリング分離面11bとが交わる角度が先行端部13において鋭角で、先行端部13にある先行係止板群9aが後行端部14にある後行係止板群9bを含む他のすべての係止板9よりも垂直方向に高く設けている。垂直方向に対しては上下に開かれた角度とは、係止板9の先行端部13と後行端部14とを上下方向に引っ張ったとき、両端部が何ら引っかかりあうことなくリング分離面11bにおいて分離する角度をいい、これとは逆に閉じた角度とは、係止板9の先行端部13と後行端部14とを円周方向に引っ張ったとき、両端部が引っかかりあってリング分離面11bにおいて分離しない角度をいう。図3ではリング分離面11bは3本の直線が複合した例を示してあるが、直線と曲線あるいは曲線と曲線の組合せにおいても本発明を実施できる。
【0024】
図4に示される実施例では、垂直方向の高さが高い先行係止板群9aから垂直方向の高さが低い後行係止板群9bに向かって順次垂直方向の高さを低く成形している。
【0025】
図5に示される実施例では、先行端部13および後行端部14のそれぞれの上辺において、先行端補強本体ブリッジ6aおよび後行端補強本体ブリッジ6bが追加して設けられており、先行端部13にある本体ブリッジ6と先行端補強本体ブリッジ6aの断面積の合計および後行端部14にある本体ブリッジ6と後行端補強本体ブリッジ6bの断面積の合計がいずれもリングブリッジ12の断面積よりも大きく成形し、リングブリッジ12の方が本体ブリッジ6、6a、6bよりも先に破断することを確実にしている。
【0026】
以上の実施形態では、先行係止板群9aが後行係止板群9bを含むすべての係止板よりも垂直方向の高さが高い例について示しているが、逆に後行係止板群9bが先行係止板群9aを含む他のすべての係止板よりも高さが高い場合も本発明の実施が可能である。
【0027】
また以上の実施形態では、高さを高くする先行係止板群または後行係止板群は単体の例で説明しているが、単体の係止板に限定することはなく、高さを他の係止板より高くする係止板の幅および係止板と係止板の間隙の幅の総和が中心角にして5度〜270度であることが好ましく、この角度を満足すれば係止板は単体であっても複数枚であっても良い。
【0028】
また以上の実施形態では、リングブリッジ12、12a、12bは単体の例で説明しているが、複数本であっても良い。またリング分離面11、11a、11bは完全に分離して成形されその裏面でリングブリッジ12、12a、12bによって橋絡されている例について述べているが、リング分離面11、11a、11bが薄肉で接続されている例あるいはリング分離面11、11a、11bを接続して成形しその部分をミシン目状に穿孔しているような例でも良く、本体ブリッジ6、6a、6bが破断される前にリングブリッジ12、12a、12bが破断する強度の接続形態であれば良い。
【0029】
さらに以上の実施形態では、係止板9、9a、9bの形状は係止リング8の下辺から上方にのびた形状を例示したが、係止リング8における係止手段は上記実施形態における係止板9、9a、9bに限定されず、例えば特開平09−240707に記載されているウィングとビードとを含むタイプの係止手段や、特開2000−335613に記載されているピルファープルーフバンドの係止手段を採用しても良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明のプラスチックキャップは、以上説明したように構成されるので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0030】
開栓時にキャップを開栓方向に回転させるとリングブリッジが破断されるために係止リングが円周方向にリング分離面で分離され、係止リングを容易にボトルから取り除けるので、係止リングとキャップ本体をボトルから取り外して容易に分別廃棄することができる。しかも係止リングは開栓した後もボトル側に巻き付いたままになっているため、開栓直後に行楽地や自動販売機の周辺に係止リングがまき散らされる新たな公害問題は発生しない。
【0032】
リング分離面を単純な直線ではなく、直線と直線、直線と曲線あるいは曲線と曲線を組み合わせ上下方向に開いた複合面とすることにより、最初に閉栓するときに円周方向に作用する引張り力によってリングブリッジが破断されることを防ぐことができる。
【0033】
さらに、垂直方向の高さを高くした先行係止板群または後行係止板群から垂直方向の高さを低くした後行係止板群または先行係止板群に到るまでの係止板の高さを順次低くすることにより、高さの高い係止板の近傍にある本体ブリッジから高さの低い係止板の近傍にある本体ブリッジまでのすべての本体ブリッジをより確実に順次破断させることができるので、開栓に要する力は、本体ブリッジがほぼ同時に起こる場合よりもはるかに小さくて済み、力の弱い女性や子供も容易に開栓することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわるプラスチックキャップの一実施形態を示す一部断面図である。
【図2】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図3】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図4】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図5】本発明にかかわるプラスチックキャップの他の実施形態を示す一部断面図である。
【図6】従来のプラスチックキャップの一例を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1、21・・・プラスチックキャップ
2、22・・・天板
3、23・・・筒部
4、24・・・キャップ本体
5、25・・・雌ねじ
6、26・・・本体ブリッジ
6a・・・・・先行端補強本体ブリッジ
6b・・・・・後行端補強本体ブリッジ
7、27・・・本体分離面
8、28・・・係止リング
9、29・・・係止板
9a・・・・・先行端部係止板
9b・・・・・後行端部係止板
11、11a、11b・・・リング分離面
12、12a、12b・・・リングブリッジ
41・・・・・ボトル
42・・・・・口栓部
43・・・・・雄ねじ
44・・・・・係止段部
Claims (9)
- 天板(2)と天板(2)の周縁から垂下する筒部(3)で構成されるキャップ本体(4)と、開栓時に破断する多数の細い本体ブリッジ(6)と、該本体ブリッジ(6)を介して筒部の下端に連結される係止リング(8)から成り、筒部(3)の内周面にボトル(41)の口栓部(42)の外表面に成形された雄ねじ(43)と螺着される雌ねじ(5)を備え、係止リング(8)の内周面にはボトル(41)の該雄ねじ(43)の下方に位置する係止段部(44)の下端に係合する薄板状の係止板(9)が設けられたプラスチックキャップにおいて、係止リング(8)はリング分離面(11、11a、11b)において切り離された状態で成形され、該リング分離面(11、11a、11b)は内周面においてリングブリッジ(12,12a)によって橋絡され、開栓方向にキャップ(1)を回転させたときにリング分離面(11、11a、11b)より先行して進む係止リング(8)の先行端部(13)にある係止板(9)のうちの単体または複数枚からなる先行係止板群(9a)、またはリング分離面(11、11a、11b)より後行して進む係止リング(8)の後行端部(14)にある係止板(9)のうちの単体または複数枚からなる後行係止板群(9b)のいずれかが他のすべての係止板(9)よりも垂直方向の高さを高く設けたことを特徴とするプラスチックキャップ。
- リング分離面(11)を垂直方向の直線状に設けた請求項1記載のプラスチックキャップ。
- リング分離面(11a)を垂直方向に対して斜めの直線状に設け、係止リング(8)の下辺とリング分離面(11a)とが交わる角度が先行端部(13)において鋭角で、先行端部(13)にある先行係止板群(9a)が他のすべての係止板(9)よりも垂直方向に高く設けた請求項1記載のプラスチックキャップ。
- リング分離面(11a)を垂直方向に対して斜めの直線状に設け、係止リング(8)の下辺とリング分離面(11a)とが交わる角度が後行端部(14)において鋭角で、後行端部(14)にある後行係止板群(9b)が他のすべての係止板(9)よりも垂直方向に高く設けた請求項1記載のプラスチックキャップ。
- リング分離面(11b)を直線と曲線のいずれかまたは両方を組み合わせて形成し、垂直方向に対しては上下に開かれた角度をもつ複合曲線で、係止リング(8)の下辺とリング分離面(11b)とが交わる角度が先行端部(13)において鋭角で、先行端部(13)にある先行係止板群(9a)が他のすべての係止板(9)よりも垂直方向に高く設けた請求項1記載のプラスチックキャップ。
- リング分離面(11b)を直線と曲線のいずれかまたは両方を組み合わせて形成し、垂直方向に対しては上下に開かれた角度をもつ複合曲線で、係止リング(8)の下辺とリング分離面(11b)とが交わる角度が後行端部(14)において鋭角で、後行端部(14)にある後行係止板群(9b)が他のすべての係止板(9)よりも垂直方向に高く設けた請求項1記載のプラスチックキャップ。
- 垂直方向の高さが高い先行係止板群(9a)から垂直方向の高さが低い後行係止板群(9b)に向かって順次垂直方向の高さを低く成形した請求項3または5記載のプラスチックキャップ。
- 垂直方向の高さが高い後行係止板群(9b)から垂直方向の高さが低い先行係止板群(9a)に向かって順次垂直方向の高さを低く成形した請求項4または6記載のプラスチックキャップ。
- 先行端部(13)および後行端部(14)のそれぞれの上辺において、リング分離面(11、11a、11b)に近い単体または複数本の本体ブリッジ(6、6a、6b)の断面積の合計が、リングブリッジ(12,12a)の断面積よりもそれぞれ大きく成形した請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載のプラスチックキャップ。
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JP2008508151A (ja) * | 2004-07-30 | 2008-03-21 | サクミ コオペラティヴァ メッカニチ イモラ ソシエタ コオペラティヴァ | 閉止手段 |
JP2012171646A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Japan Crown Cork Co Ltd | 合成樹脂製容器蓋 |
JP2013010554A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-17 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 封緘付きネジキャップ |
JP2020070109A (ja) * | 2018-10-26 | 2020-05-07 | ▲邦▼男 須永 | ボトルキャップの製造方法、ボトルキャップ前駆体用金型、及びその製造方法 |
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2002
- 2002-10-25 JP JP2002349115A patent/JP2004142827A/ja active Pending
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