JP6597831B2 - 石炭を含む成形物用バインダー - Google Patents

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Description

本発明は、石炭を含む成形物用バインダーに関するものである。例えば、コークス炉に装入炭の一部として使用する成形炭に使われるバインダーや、その他、石炭を含む粉体を加圧成形しブリケットを作る際のバインダーを含む。
従来、石炭を含む成形物の成形性維持、及び強度の付与を目的として、タール、タール残渣物、アスファルト、石炭ピッチ、及びアスファルトを蒸留または重質化したピッチ(石油ピッチ)の瀝青物等のバインダーが用いられてきた。
例えば、特許文献1では、ロードタールをバインダーとして使用した、石炭を含む成形物である、劣質炭を多配合した高炉用コークスが提案されている。
また、特許文献2では、石油ピッチ及び蒸留タールをバインダーとして使用した、石炭を含む成形物である、高炉用コークスが提案されている。
特公昭60−9547号公報 特許4879706号公報
しかしながら、上記バインダーを使用する場合、成形物の成形性を維持し、強度を付与する為には、成形物全量に対するバインダー添加濃度を高くする必要があるため、処理コストが高くなる等の課題を有していた。
また、石炭等と上記バインダーを混練する際、上記バインダーは常温では粘度が高く、均一に混練することができない為、蒸気を使用して高温状態で混練する必要がある。その為、高温加熱が可能な専用設備が必要となり、設備投資費用が増加するという課題を有していた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、低添加濃度で十分な強度を発揮し、常温で使用可能である石炭を含む成形物用バインダーを提供することを課題とする。
本発明は、固有粘度が2.0dl/g以上の高分子ポリマーを含有する、石炭を含む成形物用バインダーが、低添加濃度で十分な強度を発揮し、常温で使用可能であることを見出したことに基づくものである。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[6]を提供する。
[1]固有粘度が2.0dl/g以上の高分子ポリマーを含有することを特徴とする、石炭を含む成形物用バインダー。
[2]前記高分子ポリマーが、アニオン性ポリマー、又はカチオン性ポリマーであることを特徴とする、上記[1]に記載の石炭を含む成形物用バインダー。
[3]前記高分子ポリマーを含むエマルションを含有することを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載の石炭を含む成形物用バインダー。
[4]上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のバインダーを用いることを特徴とする、石炭を含む成形物の製造方法。
[5]前記高分子ポリマーをエマルションとして添加する、上記[4]に記載の石炭を含む成形物の製造方法。
[6]圧縮成形により成形する、上記[4]又は[5]に記載の石炭を含む成形物の製造方法。
本発明によれば、低添加濃度で十分な強度を発揮し、常温で使用可能である石炭を含む成形物用バインダーを提供することができる。また、本発明の製造方法を用いると、常温で石炭を含む成形物を製造することが可能となる為、特別な装置を必要としないことから、設備投資費用を削減することも可能となる。
以下、本発明の石炭を含む成形物用バインダーを詳細に説明する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタアクリル(メタクリル)」を意味する。
[石炭を含む成形物用バインダー]
本発明の石炭を含む成形物用バインダーは、固有粘度が2.0dl/g以上の高分子ポリマーを含有する。固有粘度が2.0dl/g以上の高分子ポリマーを含有することによって、低添加濃度で十分な強度を発揮し、常温で使用可能である石炭を含む成形物用バインダーを提供することができる。
石炭を含む成形物用バインダーには、固有粘度が2.0dl/g以上の高分子ポリマー以外に、例えば、タール、タール残渣物、アスファルト、石炭ピッチ、及びアスファルトを蒸留または重質化したピッチ(石油ピッチ)の瀝青物等のバインダー等、従来バインダーに使用されている成分が含まれていてもよい。しかし、低添加濃度で十分な強度を発揮する石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、石炭を含む成形物用バインダー中の高分子ポリマーの含有量は、0.5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上である。
石炭を含む成形物用バインダーの有効成分中における高分子ポリマーの含有量は、低添加濃度で十分な強度を発揮する石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは98質量%以上であり、特に100質量%であることが好ましい。ここで、有効成分とは、バインダーから水等の溶媒を除いた成分を意味する。
また、石炭を含む成形物用バインダーには、樹脂のみ、高分子ポリマーを含む水溶液、高分子ポリマーを含むエマルション等を含有していてもよく、高分子ポリマーを含むエマルションを含有することが好ましい。比較的粘度が低くかつ液状であるエマルションを含有することにより、石炭を含む成形物を構成する成分との混練が容易になり、効果を発揮するまでに要する時間も短縮することができる。
成形物用バインダーが当該エマルションを含む場合、当該エマルションの他に、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて、例えば安定剤、従来バインダー等の他の成分を含有してもよい。成形物用バインダーが当該エマルションを含有する場合、成形物用バインダー中におけるエマルションの含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは98質量%以上であり、特に100質量%であることが好ましい。
また、成形物用バインダーが当該エマルションを含有する場合、エマルション中の有効成分の含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは35質量%以上であり、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。
成形物用バインダーが当該水溶液を含む場合、当該水溶液の他に、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて、例えば安定剤、従来バインダー等の他の成分を含有してもよい。成形物用バインダーが当該水溶液を含有する場合、成形物用バインダー中における水溶液の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは98質量%以上であり、特に100質量%であることが好ましい。
また、成形物用バインダーが当該水溶液を含有する場合、水溶液中の有効成分の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、好ましくは3.5質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは2.5質量%以下である。
<高分子ポリマー>
石炭を含む成形物用バインダーに含まれる高分子ポリマーは、固有粘度が2.0dl/g以上である。高分子ポリマーは、低添加濃度で十分な強度を発揮する石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、アニオン性ポリマー、又はカチオン性ポリマーであることが好ましい。
アニオン性ポリマーは、固有粘度が2.0dl/g以上であれば、特に限定されるものではない。
アニオン性ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸又はその塩の重合体、アクリルアミド部分加水分解物の重合体、(メタ)アクリル酸又はその塩とアクリルアミドとの共重合体、部分スルホメチル化アクリルアミドの重合体、(2−アクリルアミド)−2−メチルプロパンスルホン酸塩とアクリルアミドとの共重合体、及び(メタ)アクリル酸又はその塩とアクリルアミドと(2−アクリルアミド)−2−メチルプロパンスルホン酸塩との三元共重合体等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらのうち、低添加濃度で十分な強度を発揮し、常温で使用可能である石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、(メタ)アクリル酸ナトリウムの重合体、及び(メタ)アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドとの共重合体が好ましく、アクリル酸ナトリウムの重合体、及びアクリル酸ナトリウムとアクリルアミドとの共重合体がより好ましく、アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドとの共重合体が更に好ましい。
カチオン性ポリマーは、固有粘度が2.0dl/g以上であれば、特に限定されるものではない。
カチオン性ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル塩化メチル4級塩の重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドの重合体、アルキルアミンエピクロルヒドリン縮合物の重合体、及びアルキルアミンエピクロルヒドリン縮合物とアクリルアミドとの共重合体、(メタ)アクリル酸2−トリメチルアミニオエチルクロライドとアクリルアミドとの共重合体等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらのうち、低添加濃度で十分な強度を発揮し、常温で使用可能である石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、(メタ)アクリル酸2−トリメチルアミニオエチルクロライドとアクリルアミドとの共重合体が好ましく、アクリル酸2−トリメチルアミニオエチルクロライドとアクリルアミドとの共重合体がより好ましい。
<固有粘度>
本発明の石炭を含む成形物用バインダーに含まれる高分子ポリマーは、固有粘度が2.0dl/g以上である。
なお、アニオン性ポリマーについては1.0N塩化ナトリウム水溶液、カチオン性ポリマーについては1.0N硝酸ナトリウム水溶液、ノニオン性ポリマーについては1.0N塩化ナトリウム水溶液、両性ポリマーについては1.0N硝酸ナトリウム水溶液を溶媒としてそれぞれ30℃で測定した値である。
固有粘度は[η]で表され、下記のHugginsの式を用いて算出された値とする。
Hugginsの式: ηSP/C=[η]+k’[η]
上記式において、ηSP:比粘度(=ηrel−1)、k’:Huggins定数、C:ポリマー溶液濃度、ηrel:相対粘度を表す。
異なる濃度の架橋ポリマーの溶液を調製し、各濃度の溶液に対して比粘度ηSPを求めて、ηSP/C対Cの関係をプロットし、Cを0に外挿した切片の値が固有粘度[η]である。
比粘度ηSPは、下記実施例に示す方法により求められる。
本発明において、高分子ポリマーの固有粘度は、低添加濃度で十分な強度を発揮する石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、2.0dl/g以上であり、好ましくは3.0dl/g以上、更に好ましくは4.0dl/g以上であり、石炭との混練のし易さの観点から、好ましくは30dl/g以下、より好ましくは26dl/g以下、更に好ましくは22dl/g以下である。
[石炭を含む成形物]
本発明の石炭を含む成形物は、少なくとも石炭を含む。石炭以外に含まれる成分は、特に限定されるものではないが、例えば、鉄鋼石、金属酸化物、植物性廃棄物(バイオマス)、消石灰等が挙げられる。
石炭を含む成形物中の石炭の含有量は、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上である。
また、石炭を含む成形物は、石炭を含む粉体を成形して得られるものであることが好ましい。
成形物に含まれる石炭は、特に限定されるものではないが、例えば、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、及び褐炭等が挙げられる。
石炭を含む成形物における高分子ポリマーの含有量は、十分な強度を発揮する石炭を含む成形物を得る観点から、石炭を含む成形物を構成する成分(石炭が含有する水分を除く)の全量に対して、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.10質量%以上であり、処理コストを抑制する観点から、好ましくは10.00質量%以下、より好ましくは5.00質量%以下、更に好ましくは1.00質量%以下である。
なお、従来バインダーを高分子ポリマーと併用してバインダーとして使用する場合、石炭を含む成形物中の従来バインダーの含有量は、石炭を含む成形物を構成する成分(石炭が含有する水分を除く)の全量に対して、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
[石炭を含む成形物の製造方法]
石炭を含む成形物の製造方法は、特に限定されるものではないが、圧縮成形により成形して製造することが好ましい。圧縮成形により成形することにより、強度に優れた成形物が得られ易くなる。
圧縮成形時の圧力は、強度に優れた石炭を含む成形物を得る観点から、好ましくは0.5t/cm以上、更に好ましくは1.0t/cm以上であり、好ましくは10t/cm以下、更に好ましくは5t/cm以下である。
石炭を含む成形物用バインダー中の高分子ポリマーは、低添加濃度で十分な強度を発揮する石炭を含む成形物用バインダーを得る観点から、アニオン性ポリマー、又はカチオン性ポリマーを用いることが好ましい。
また、高分子ポリマーは、石炭を含む成形物を製造する際、石炭を含む成形物を構成する成分に、樹脂の状態で添加してもよく、また、水溶液にして添加してもよく、エマルションにして添加してもよい。その中でも、石炭を含む成形物を構成する成分との混練のし易さ、及び効果を発揮するまでに要する時間の短縮化の観点から、比較的粘度が低くかつ液状であるエマルションとして添加することが好ましい。
更に、前記高分子ポリマーは、石炭を含む成形物を構成する成分との混練のし易さを考慮して、2流体ノズル等を用いて細かな液滴で噴霧して添加してもよい。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[成形物の製造]
実施例1、4〜5、7
常温下で、含有水分量が8質量%である石炭100gに、石炭中の水分以外の成分とバインダーの有効成分の合計量に対するバインダーの有効成分の濃度が0.2質量%となるように、表1に示される高分子ポリマー濃度(有効成分濃度)を有するエマルションを添加し、エマルション添加量と水との合計が2gとなるように水を霧吹きで散布した後、2分間スパーテルで混合した。
混合した後、得られた混合物に1軸の圧縮成形機で約1.0t/cmの圧力を加え、高さ約4cm、直径約2cmの円筒型成形炭を作製した。
実施例2〜3、6
常温下で含有水分量が8質量%である石炭100gを、温度105℃にて120分間加熱することにより、石炭中の水分を蒸発させ乾燥した。
次に、高分子ポリマー濃度(有効成分濃度)が表1に示される濃度になるように、水に対して表1に示される高分子ポリマーを添加し、マグネチックスターラーを用いて20分間撹拌した。このようにして、バインダーとして、高分子ポリマーを水に溶解させた水溶液を得た。
次に、上記のように乾燥させた石炭(乾燥前の重量100g)に、石炭中の水分以外の成分とバインダーの有効成分の合計量に対するバインダーの有効成分の濃度が0.2%となるように、得られた水溶液を10ml添加し、2分間スパーテルで混合した。
混合した後、得られた混合物に1軸の圧縮成形機で約1.0t/cmの圧力を加え、高さ約4cm、直径約2cmの円筒型成形炭を作成した。
比較例1
密封条件で、80℃に加熱し、かつ含有水分量が8質量%である石炭100gに、80℃に加熱したタールを、石炭中の水分以外の成分とタール(バインダー)の合計量に対するタール濃度が5.0質量%となるように添加し、2分間スパーテルで混合した。
得られた混合物に1軸の圧縮成形機で約1.0t/cmの圧力を加え、高さ約4cm、直径約2cmの円筒型成形炭を作成した。
比較例2〜5
常温下で含有水分量が8質量%である石炭100gを、温度105℃にて120分間加熱することにより、石炭中の水分を蒸発させ乾燥した。
次に、高分子ポリマー濃度(有効成分濃度)が表1に示される濃度になるように、水に対して表1に示される高分子ポリマーを添加し、マグネチックスターラーを用いて20分間攪拌した。このようにして、バインダーとして、高分子ポリマーを水に溶解させた水溶液を得た。
次に、上記のように乾燥させた石炭(乾燥前の重量100g)に、石炭中の水分以外の成分とバインダーの有効成分の合計量に対するバインダーの有効成分の濃度が、0.2質量%となるように、得られた水溶液を添加し、2分間スパーテルで混合した。
混合した後、得られた混合物に1軸の圧縮成形機で約1.0t/cmの圧力を加え、高さ約4cm、直径約2cmの円筒型成形炭を作成した。
[測定]
<固有粘度>
バインダーとして用いる高分子ポリマーの固有粘度を、以下のようにして求めた。
(1)キャノンフェンスケ粘度計(株式会社草野化学製No.75)5本をガラス器具用中性洗剤に1日以上浸漬後、脱イオン水で十分洗浄し、乾燥させた。
(2−1)バインダーNoA1〜A4、Z2、及びZ3については、水を用いて高分子ポリマー濃度が0.2質量%となるように溶液を作製し、ガラスフィルター3G2で全量濾過した後、得られた0.2質量%溶液50mLに2N塩化ナトリウム水溶液50mLを加え、マグネチックスターラーにて500rpmで20分間撹拌することによって、高分子ポリマー濃度0.1質量%の1N塩化ナトリウム水溶液を得た。これを、1N塩化ナトリウム水溶液で希釈して0.02〜0.1質量%の範囲内の5段階の濃度の高分子ポリマー試料溶液を調製した。なお、1N塩化ナトリウム水溶液(1N−NaCl)をブランク液とした。
(2−2)バインダーNoA5〜A7、Z4、及びZ5については、前記(2−1)において、2N又は1N塩化ナトリウム水溶液の代わりに2N又は1N硝酸ナトリウム水溶液を用いて高分子ポリマー試料溶液を調製した。なお、1N硝酸ナトリウム水溶液(1N−NaNO)をブランク液とした。
(3)温度30℃(±0.02℃以内)に調整した恒温水槽内に、前記粘度計5本を垂直に取り付けた。各粘度計にホールピペットにてブランク液10mLを入れた後、温度を一定にするために約30分間静置した。その後、スポイト栓を用いて液を吸い上げ、自然落下させて、標線を通過する時間をストップウォッチで1/100秒単位まで測定した。この測定を、各粘度計について5回繰り返し、平均値をブランク値(t)とした。
(4)上記で調製した5段階の濃度の高分子ポリマー試料溶液各10mLを、ブランク液の測定を行った粘度計5本に入れ、温度を一定にするために約30分間静置した。その後、ブランク液の測定と同様の操作を3回繰り返し、濃度ごとの通過時間の平均値を測定値(t)とした。
(5)前記ブランク値t及び測定値t、及び高分子ポリマー試料溶液の濃度C[質量/体積%](=C[g/dL])から、相対粘度ηrel、比粘度ηSP、及び還元粘度ηSP/C[d L/g]を下記の関係式から求めた。
ηrel=t/t
ηSP=(t−t)/t=ηrel−1
これらの値から、上述したHugginsの式に基づく固有粘度の求め方に従って、各高分子ポリマーの固有粘度[η]を算出した。
[評価]
<流動性>
常温下における、石炭に添加直前の高分子ポリマーを含むエマルション、高分子ポリマー水溶液、及びタールの流動性を、目視により評価した。その結果を表1に示す。
実施例1、4〜5、7のように、石炭へ添加する際のバインダーの形態がエマルションであると、流動性があり、実施例2〜3、6のように、石炭へ添加する際のバインダーの形態が水溶液であると、全て流動性が無くゲル状であった。比較例1は常温下であることから流動性がなく、比較例2〜5においては、固有粘度が低いことから、流動性があった。
流動性があると、石炭を含む成型物を構成する成分との混練が容易になる。
<強度(残存率)>
成形炭を、各実施例、及び各比較例の条件で3個作製し、それぞれの重量を測定した後、3個の成形炭の平均重量を求め、落下試験前の平均重量とした。
重量を測定した成形炭を、2mの高さから落下させ、壊れた成形炭の最も大きな塊の重量を測定した。上記落下試験を、各実施例、及び各比較例の条件で、3個ずつ行った。壊れた成形炭の最も大きな塊の重量から、各条件における壊れた成形炭の最も大きな塊の平均重量を求め、落下試験後の平均重量とした。そして、下記の式を用いて残存率を計算し、成形炭の強度の指標とした。
落下試験後の平均重量(g)/落下試験前の平均重量(g)×100=残存率(質量%)
その結果を表1に示す。残存率が高いほど、強度に優れる。
Figure 0006597831
表1中の略語は以下のとおりである。
NaA:アクリル酸ナトリウム
AAm:アクリルアミド
DAA:アクリル酸2−トリメチルアミニオエチルクロライド
AAECH:アルキルアミンエピクロルヒドリン縮合物
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
表1の結果より、実施例1〜7のバインダーは、比較例1のバインダーに比べて、低添加濃度で十分な強度を発揮することがわかる。更に、実施例1〜7のバインダーは、常温で使用可能であるのに対し、比較例1のバインダーは、加熱して使用する必要がある。
また、実施例1〜7と比較例2〜5の比較により、固有粘度が2.0dL/gであることで、十分な強度を発揮することがわかる。
更に、実施例3と実施例4との比較により、高分子ポリマーがエマルションである方が、水溶液に比べて、流動性があり、バインダーの粘度が低くなることがわかる。よって、高分子ポリマーがエマルションであることで、石炭を含む成型物を構成する成分との混練が容易になると考えられる。

Claims (5)

  1. 固有粘度が2.0dl/g以上の高分子ポリマーを含む水溶液又はエマルションを含有する、石炭を含む成形物用バインダーであって、
    前記高分子ポリマーが、アクリル酸ナトリウムの重合体、アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドとの共重合体、及びアクリル酸2−トリメチルアミニオエチルクロライドとアクリルアミドとの共重合体から選ばれる少なくとも1種である、石炭を含む成形物用バインダー。
  2. 前記高分子ポリマーを含むエマルションを含有することを特徴とする、請求項に記載の石炭を含む成形物用バインダー。
  3. 請求項1又は2に記載のバインダーを用いることを特徴とする、石炭を含む成形物の製造方法。
  4. 前記高分子ポリマーをエマルションとして添加する、請求項に記載の石炭を含む成形物の製造方法。
  5. 圧縮成形により成形する、請求項3又は4に記載の石炭を含む成形物の製造方法。
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