JP6597127B2 - 発光制御装置および撮影装置 - Google Patents
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Description
図1は、第1の実施の形態による撮影システムの構成を例示する図である。図1の撮影システムは、マスター無線アダプタ10および電子閃光装置20の双方が装着されたカメラ30と、リモート無線アダプタ10Aが装着された電子閃光装置20Aと、リモート無線アダプタ10Bが装着された電子閃光装置20Bと、リモート無線アダプタ10Cが装着された電子閃光装置20Cと、リモート無線アダプタ10Dが装着された電子閃光装置20Dと、によって構成された多灯フラッシュ撮影システムである。
なお、リモート無線アダプタ10A〜10Dは、電子閃光装置20A〜20Dの内部に内蔵させてもよいし、マスター無線アダプタ10は、カメラ30の内部に内蔵させてもよいし、電子閃光装置20に内蔵させてもよい。また、カメラ30、電子閃光装置20、20A〜20Dの少なくとも1つは、後述する光アダプタの機能を有していてもよい。
さらにまた、カメラ30のアクセサリシューに直接接続する電子閃光装置20を撮影補助光源として使わずに、電波通信を行う電子閃光装置20A〜20Dを撮影補助光源として用いる多灯フラッシュ撮影システムを構成してもよい。
図2において、電子閃光装置20および電子閃光装置20Aはそれぞれ、キセノン管などの発光管201と、発光制御回路202と、CPU203と、温度検出部204と、電池残量検出部205と、を含む。CPU203は、接続されている外部機器のCPU(リモート無線アダプタ10AのCPU105、またはカメラ30のCPU306)との間で有線通信を行いながら、発光管201の発光を制御する。
マスター無線アダプタ10およびリモート無線アダプタ10Aは、それぞれ、アンテナ101と、通信回路102と、CPU105とを含む。CPU105は、接続されている外部機器のCPU(電子閃光装置20AのCPU203、またはカメラ30のCPU306)との間で有線通信を行う他、他の無線アダプタとの間で行う電波通信の制御とを行う。
カメラ30は、撮影レンズ301と、シャッタ302と、撮像素子303と、測光センサ304と、シャッタ駆動装置305と、CPU306と、操作部材(レリーズスイッチ含む)307と、メモリ308と、表示部309と、を備える。
多灯フラッシュ撮影を行う場合、カメラ30のCPU306は、撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作(撮影指示)を検出してレリーズシーケンス処理を開始させる。そして、有線通信を介してマスター無線アダプタ10および電子閃光装置20へ発光指示を送出する。
カメラ30(CPU306)と、マスター無線アダプタ10(CPU105)との間の通信は、有線通信である。この有線通信は、カメラ30が主導して必要に応じて適宜行う。
また、カメラ30(CPU306)と、電子閃光装置20(CPU203)との間の通信も有線通信である。この有線通信も、カメラ30が主導して必要に応じて適宜行う。
マスター無線アダプタ10とリモート無線アダプタ10A、マスター無線アダプタ10とリモート無線アダプタ10B、マスター無線アダプタ10とリモート無線アダプタ10C、およびマスター無線アダプタ10とリモート無線アダプタ10Dとの間の通信は、それぞれ電波通信である。図3は、マスター無線アダプタ10がリモート無線アダプタ10A(リモート無線アダプタ10B、リモート無線アダプタ10C、またはリモート無線アダプタ10D)との間で行う電波通信を説明する図である。
各リモート無線アダプタ10A(10B、10Cまたは10D)と、電子閃光装置20A(20B、20Cまたは20D)との間の通信は、有線通信である。この有線通信は、各リモート無線アダプタ10A(10B、10Cまたは10D)がマスター無線アダプタ10との電波通信の後、対応する電子閃光装置との間で直ちに行う。
各電子閃光装置20および20A〜20Dの発光タイミングについて、図4を参照して説明する。図4は、電子閃光装置20および20A〜20Dから撮影補助光を発光させる多灯フラッシュ撮影において、TTL(through the lens)調光制御を行う場合のタイミングを例示する図である。
<全グループに対するモニタ発光の指示>
時刻t0にレリーズシーケンス処理を開始させたカメラ30(CPU306)は、マスター無線アダプタ10を介して全てのリモート無線アダプタ10A〜リモート無線アダプタ10Dへ、モニタ発光起動コマンドを電波通信でブロードキャスト送信する。レリーズシーケンス処理中の電波通信は、各リモート無線アダプタ10A〜10Dからの返信(ack)を要求しない一方方向の送信を複数回(例えば10回)繰り返す。
カメラ30(CPU306)はさらに、グループAの電子閃光装置20へモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。
モニタ発光起動コマンドを受信したグループAのリモート無線アダプタ10Aは、接続される電子閃光装置20Aへモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。本例の電子閃光装置20Aは、1番目にモニタ発光するグループAである。このため、電子閃光装置20Aは、上記モニタ発光タイミング(発光開始時間=td1)に対応する時刻t1において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
測光処理のタイミングとモニタ発光のタイミングとを合わせるように、モニタ発光起動コマンドに含める発光開始時間が決められている。
モニタ発光起動コマンドを受信したグループBのリモート無線アダプタ10Bは、接続される電子閃光装置20Bへモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。本例の電子閃光装置20Bは、2番目にモニタ発光するグループBである。このため、電子閃光装置20Bは、上記モニタ発光タイミング(発光開始時間=td1)に対応する時刻t1から上記グループ間のモニタ発光間隔T(インターバル時間)が経過した時刻t3において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
測光処理のタイミングとモニタ発光のタイミングとを合わせるように、モニタ発光起動コマンドに含める発光開始時間およびモニタ発光間隔Tが決められている。
モニタ発光起動コマンドを受信したグループCのリモート無線アダプタ10Cは、接続される電子閃光装置20Cへモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。本例の電子閃光装置20Cは、3番目にモニタ発光するグループCである。このため、電子閃光装置20Cは、上記モニタ発光タイミング(発光開始時間=td1)に対応する時刻t1から上記グループ間のモニタ発光間隔T(インターバル時間)×2が経過した時刻t5において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
測光処理のタイミングとモニタ発光のタイミングとを合わせるように、モニタ発光起動コマンドに含める発光開始時間およびモニタ発光間隔Tが決められている。
モニタ発光起動コマンドを受信したグループDのリモート無線アダプタ10Dは、接続される電子閃光装置20Dへモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。本例の電子閃光装置20Dは、4番目にモニタ発光するグループDである。このため、電子閃光装置20Dは、上記モニタ発光タイミング(発光開始時間=td1)に対応する時刻t1から上記グループ間のモニタ発光間隔T(インターバル時間)×3が経過した時刻t7において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
測光処理のタイミングとモニタ発光のタイミングとを合わせるように、モニタ発光起動コマンドに含める発光開始時間およびモニタ発光間隔Tが決められている。
総合演算処理後の時刻t9において、カメラ30(CPU306)は、マスター無線アダプタ10を介して全てのリモート無線アダプタ10A〜リモート無線アダプタ10Dへ、本発光起動コマンドを電波通信でブロードキャスト送信する。レリーズシーケンス処理中の電波通信であるので、各リモート無線アダプタ10A〜10Dからの返信(ack)を要求しない一方方向の送信を複数回(例えば10回)繰り返す。
カメラ30(CPU306)はさらに、グループAの電子閃光装置20へ本発光起動コマンドを有線通信で送信する。
上記本発光起動コマンドを受信した電子閃光装置20A〜20D、および電子閃光装置20は、上記本発光タイミング(発光開始時間=td2)に対応する時刻t10において、それぞれ目標本発光量で本発光を行う。シャッタ302が全開するタイミング(本撮影露光開始)と、本発光のタイミングとを合わせるように、本発光起動コマンドに含める発光開始時間=td2が決められている。
第1の実施の形態では、上述した通信において以下のような通信パケットが生成、送信される。図5は、通信パケットを例示する図であり、デジタル通信のフォーマットに則したものである。図5において、「preamble」4aは、通信の最初に送信する助走部分に相当するデータであり、受信側の無線アダプタ(例えば、リモート無線アダプタ10A〜リモート無線アダプタ10D)においてキャリア検出やAGC、位相基準の検出のために用いられる。受信側の無線アダプタは、「preamble」4aを検出すると、以降の信号の受信を可能にする。「preamble」4aは、例えば0 , 0 , 0 , 0・・・のような固定ビットパターンが設定される。
同じグループ内に複数の機器が存在する場合、例えばA1,A2,…と個別IDを付与する。また、個別IDに代えて、全ての機器を指定するためのID(全装置IDと呼び、例えば0(ゼロ))を指定してもよい。全装置IDは、例えばリモート無線アダプタ10A〜リモート無線アダプタ10Dの全てを「コマンド」4fの実行対象として指定する際に好適である。
図10は、カメラ30のCPU306が、撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作(撮影指示)を検出して開始させる撮影処理の流れを例示するフローチャートである。図10のステップS10において、CPU306は、マスター無線アダプタ10からモニタ発光起動コマンドを送信させるとともに、電子閃光装置20へモニタ発光起動コマンド(モニタ発光起動パケット)を送信してステップS20へ進む(図4の時刻t0)。
上述した多灯撮影時のタイミング(その1)は、シャッタ302の先幕の走行終了(Xオンタイミング)に合わせて本発光起動コマンドを送信する場合、いわゆる先幕シンクロを例に説明した。
多灯撮影時のタイミング(その2)では、バルブ撮影やタイム撮影など、撮影者の操作に基づいてシャッタ302の後幕の走行を開始させる場合であって、かつシャッタ302を開いている露光時間が上記所定時間(例えば0.1秒から1秒)より長く、かつ後幕の走行開始前に本発光を行うように本発光起動コマンドを送信する、いわゆる後幕シンクロの場合を例に説明する。
なお、バルブ撮影やタイム撮影であっても、シャッタ302を開いている露光時間が予め所定時間(例えば0.1秒から1秒)より短く決められており、シャッタ302の先幕の走行終了に合わせて本発光起動コマンドを送信する場合は、多灯撮影時のタイミング(その1)のように、本発光タイミング(発光開始時間=td2)と、各電子閃光装置20および20A〜20Dの目標本発光量と、を含めた本発光起動コマンドを用いる。
総合演算処理後の時刻t9において、カメラ30(CPU306)は、マスター無線アダプタ10を介して全てのリモート無線アダプタ10A〜リモート無線アダプタ10Dへ、発光ゲインパケットを電波通信でブロードキャスト送信する。レリーズシーケンス処理中の電波通信であるので、各リモート無線アダプタ10A〜10Dからの返信(ack)を要求しない一方方向の送信を複数回(例えば10回)繰り返す。
カメラ30(CPU306)はさらに、グループAの電子閃光装置20へ発光ゲインパケットを有線通信で送信する。
発光ゲインパケットには発光タイミング(発光開始時間)の情報が含まれないので、本発光起動パケットに比べて情報量が少ない。このため、送信時間の長さが本発光起動パケットに比べて短い。図11の例では、シャッタ302が全開する時刻t10aに、本撮影露光が開始される。
撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作の解除を検出すると、カメラ30(CPU306)は、時刻t10bにおいて、マスター無線アダプタ10を介して全てのリモート無線アダプタ10A〜リモート無線アダプタ10Dへ発光タイミングパケットを電波通信でブロードキャスト送信する。レリーズシーケンス処理中の電波通信であるので、各リモート無線アダプタ10A〜10Dからの返信(ack)を要求しない一方方向の送信を複数回(例えば10回)繰り返す。
カメラ30(CPU306)はさらに、グループAの電子閃光装置20へ発光タイミングパケットを有線通信で送信する。また、CPU306は、シャッタ駆動装置305へシャッタ302の後幕走行の開始を指示する。
発光タイミングパケットには目標発光量の情報が含まれないので、本発光起動パケットに比べて情報量が少ない。このため、送信時間の長さが本発光起動パケットに比べて短いことから、時刻t10bにおいて本発光起動パケットを送信する場合に比べて、撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作の解除から、シャッタ302の後幕走行開始(本撮影露光終了)までの時間を短縮できる。
図12は、カメラ30のCPU306が、撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作(撮影指示)を検出して開始させる撮影処理の流れを例示するフローチャートである。
ステップS10からステップS60までは、図10の場合と同様であるので説明を省略する。
なお、タイム撮影の場合、レリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作の解除を判定する代わりに、レリーズスイッチ(操作部材307)の再度の押下操作を判定する。
(1)発光制御装置として機能する撮影システムは、電子閃光装置20A〜20Dの発光量に関する情報と電子閃光装置20A〜20Dの発光タイミングに関する情報とを含む本発光起動パケット、電子閃光装置20A〜20Dの発光量に関する情報を含み電子閃光装置20A〜20Dの発光タイミングに関する情報を含まない発光ゲインパケット、および、電子閃光装置20A〜20Dの発光タイミングに関する情報を含み電子閃光装置20A〜20Dの発光量に関する情報を含まない発光タイミングパケットの少なくとも1つを電子閃光装置20A〜20Dに送信するマスター無線アダプタ10と、撮影条件に応じて、本発光起動パケット、発光ゲインパケットおよび発光タイミングパケットの少なくとも1つを電子閃光装置20A〜20Dに送信するようにマスター無線アダプタ10を制御するCPU306とを有する。例えば、目標本発光量74と本発光タイミング72とを1度に送信することに適した撮影条件か否かにより、通信回数の削減に有効な本発光起動パケットの送信と、発光ゲインパケットと発光タイミングパケットとを分けて送る送信とを適切に使い分けるので、通信回数を減らすことができる。通信回数が減れば、消費電力の軽減も図れる。
また、撮影者による操作があってから目標本発光量74および本発光タイミング72の双方を制御情報として含む本発光起動パケットを送って電子閃光装置20A〜20Dが本発光するまでの時間よりも、撮影者による操作があってから本発光タイミング92を制御情報として含む発光タイミングパケットを送って電子閃光装置20A〜20Dが本発光するまでの時間の方が短くなる。発光タイミングパケット(図9参照)の方が、本発光起動パケット(図7参照)よりデータ量が少ないからである。
(変形例1−1)
上述した説明では、モニタ発光を各グループで1回ずつ行う例を説明したが、モニタ発光を2回以上繰り返すようにしてもよい。カメラ30のCPU306は、モニタ発光後の演算処理において、測光センサ304による測光量が少なく測光値を示すデータのS/N比が悪いと判断したグループを対象に、総合演算処理を行う前に、発光量情報64(図6)で指定する目標モニタ発光量を前回よりも大きくして再度モニタ発光起動パケットを生成、送信させる。すなわち、CPU306は、マスター無線アダプタ10から2回目のモニタ発光起動コマンドを送信させるとともに、電子閃光装置20へ2回目のモニタ発光起動コマンドを送信する。
多灯撮影時の発光タイミング(その2)として、バルブ撮影やタイム撮影において、後幕の走行開始前に本発光を行う後幕シンクロを例に説明した。図11や図12による制御は、バルブ撮影やタイム撮影に限らず、長秒時露光を中止させる場合にも適用できる。長秒時露光は、例えば、30秒や1分、あるいはそれ以上の露光である。撮影者は、あらかじめ所定の本撮影露光時間による撮影を開始させたものの、本撮影露光時間の満了前に当該撮影を中止させるために所定の操作(例えば不図示の中止スイッチを操作する)を行う。
このように、例えば30秒以上の長秒時露光を開始後に露光途中で強制終了させる場合においても、上述した第2の指示方式へ切り替えて、後幕シンクロ撮影を適切に行うことができる。
上述した説明では、同期用データとして「SFD」4bを用いることにより、カメラ30および電子閃光装置20が処理を開始するタイミングと、電子閃光装置20A〜20Dが処理を開始するタイミングとを合わせる(同期をとる)ようにした。すなわち、受信側であるリモート無線アダプタ10AのCPU105は、送信側であるマスター無線アダプタ10から受信した通信パケットを解析し、上記「SFD」4bの読み込み完了を検出した時点を基準に、処理開始までの時間を計時する。この代わりに、送信側であるマスター無線アダプタ10から通信パケットを受信した時点を基準にしてもよい。
また、上述した実施例では、カメラ30に備えられたCPU306と、カメラ30に備えられたマスター無線アダプタ10とを用いて電子閃光装置20A〜20Eの制御をする例を説明したがこれに限定されるものではない。例えば、CPU306の機能とマスター無線アダプタ10の機能とが電子閃光装置20に備えられていてもよい。この場合、電子閃光装置20が電子閃光装置20A〜20Dの制御をすることができる。例えば、電子閃光装置20が、電子閃光装置20A〜20Dの発光量に関する情報と電子閃光装置20A〜20Dの発光タイミングに関する情報とを含む本発光起動パケット、電子閃光装置20A〜20Dの発光量に関する情報を含み電子閃光装置20A〜20Dの発光タイミングに関する情報を含まない発光ゲインパケット、および、電子閃光装置20A〜20Dの発光タイミングに関する情報を含み電子閃光装置20A〜20Dの発光量に関する情報を含まない発光タイミングパケットの少なくとも1つを電子閃光装置20A〜20Dに送信することができる。
上述した説明では、撮像素子303とは別に設けた測光センサ304によって、入射光の強さに応じた測光信号を出力させる例を説明した。しかしながら、カメラ30は、必ずしも撮像素子303と別に測光センサ304を備える必要はない。専用の測光センサを設けないカメラの場合には、撮像素子303によって入射光の強さに応じた測光信号を出力させる。第2の実施の形態や、第3の実施の形態についても同様である。
図13は、第2の実施の形態による撮影システムの構成を例示する図である。第2の実施の形態では、電波通信を行う無線アダプタ(マスター無線アダプタ10、リモート無線アダプタ10D、リモート無線アダプタ10E)と、無線で光通信を行う光アダプタ(リモート光アダプタ110A、リモート光アダプタ110B)とが混在する。異なる通信方式が存在する多灯フラッシュ撮影システムでは、電波通信により発光指示が行われる場合と、光通信により発光指示が行われる場合とで発光開始のタイミングがずれない発光制御が必要である。
このような場合の発光制御について、以下に説明する。
上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、カメラ30、電子閃光装置20、20A〜20D(電子閃光装置20、20A〜20E)の少なくとも1つは、マスター光アダプタとしての機能と、リモート光アダプタとの機能とを有する光アダプタを有していてもよい。
上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、カメラ30、電子閃光装置20、20A〜20D(電子閃光装置20、20A〜20E)の少なくとも1つは、マスター無線アダプタとしての機能と、リモート無線アダプタとの機能とを有する無線アダプタを有していてもよい。
上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、カメラ30、電子閃光装置20、20A〜20D(電子閃光装置20、20A〜20E)の少なくとも1つには、光アダプタ(マスター光アダプタ及びリモート光アダプタの少なくとも一方)及び無線アダプタ(マスター無線アダプタ及びリモート無線アダプタの少なくとも一方)が設けられていてもよい。
上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、光アダプタ(マスター光アダプタ及びリモート光アダプタの少なくとも一方)及び無線アダプタ(マスター無線アダプタ及びリモート無線アダプタの少なくとも一方)は、カメラ30、電子閃光装置20、20A〜20D(電子閃光装置20、20A〜20E)の少なくとも1つに内蔵されていてもよいし、カメラ30、電子閃光装置20、20A〜20D(電子閃光装置20、20A〜20E)の少なくとも1つから着脱可能に備えられていてもよい。
なお、電子閃光装置20を、リモート光アダプタ110A、110Bへ信号を送る光通信用の光源として使用するとともに、撮影用(すなわち撮影補助光源)としても使用するようにしてもよい。
また、図13の電子閃光装置20B、電子閃光装置20Dおよび電子閃光装置20Eは、いずれも電子閃光装置20Aと同様の構成であるので説明を省略する。さらに、リモート無線アダプタ10Dおよびリモート無線アダプタ10Eは、いずれも上述したリモート無線アダプタ10Aと同様の構成であるので説明を省略する。
図14のリモート光アダプタ110Aは、受光センサ103と、検出回路104と、CPU105とを含む。CPU105は、接続されている外部機器のCPU(電子閃光装置20AのCPU203)との間で有線通信を行う他、カメラ30側の電子閃光装置20と光通信を行う。
多灯フラッシュ撮影を行う場合、カメラ30のCPU306は、撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作(撮影指示)を検出してレリーズシーケンス処理を開始させる。そして、有線通信を介してマスター無線アダプタ10および電子閃光装置20へ発光指示を送出する。
電子閃光装置20は、以下のようにリモート光アダプタ110A、リモート光アダプタ110Bと光通信を行う。電子閃光装置20は、例えば発光管201を点滅させることにより、変調光をリモート光アダプタ110A、リモート光アダプタ110Bに向けて発する。変調光のパルス列には、例えば、発光指示としてのグループ情報、発光種別情報、および発光量情報が含められる。
各電子閃光装置20および20A、20B、20D、20Eの発光タイミングについて、図15を参照して説明する。図15は、第2の実施の形態による多灯フラッシュ撮影システムにおいて、TTL調光制御を行う場合のタイミングを例示する図である。
<光通信を行うグループAに対するモニタ発光の指示>
時刻t0にレリーズシーケンス処理を開始させたカメラ30(CPU306)は、電子閃光装置20を介してグループAのリモート光アダプタ110Aへ、モニタ発光指示を光通信で送信する。
モニタ発光指示を受信したグループAのリモート光アダプタ110Aは、接続される電子閃光装置20Aへモニタ発光指示を有線通信で送信する。モニタ発光指示を受けた電子閃光装置20Aは、時刻t1において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。電子閃光装置20Aがモニタ発光指示を受けた時刻t0からモニタ発光する時刻t1までの時間を発光開始時間(=td1)と呼ぶ。
カメラ30(CPU306)が測光処理を開始するタイミングは、グループAに対するモニタ発光指示を送信してから上記発光開始時間(td1)の経過後である。
カメラ30(CPU306)は、時刻t2において、電子閃光装置20を介してグループBのリモート光アダプタ110Bへ、モニタ発光指示を光通信で送信する。時刻t2は、時刻t1からグループ間のモニタ発光間隔T(上記インターバル時間)が経過する時刻t3より、上記発光開始時間(td1)だけ遡った時刻である。
モニタ発光指示を受信したグループBのリモート光アダプタ110Bは、接続される電子閃光装置20Bへモニタ発光指示を有線通信で送信する。モニタ発光指示を受けた電子閃光装置20Bは、時刻t3において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
カメラ30(CPU306)が測光処理を開始するタイミングは、グループBに対するモニタ発光指示を送信してから上記発光開始時間(td1)の経過後である。
一方、時刻t0にレリーズシーケンス処理を開始させたカメラ30(CPU306)は、時刻t0においてマスター無線アダプタ10を介してリモート無線アダプタ10D、リモート無線アダプタ10Eへ、モニタ発光起動コマンドを電波通信でブロードキャスト送信する。レリーズシーケンス処理中の電波通信は、各リモート無線アダプタ10D、10Eからの返信(ack)を要求しない一方方向の送信を複数回(例えば10回)繰り返す。
電波通信を行うグループDのリモート無線アダプタ10Dのモニタ発光は、第1の実施の形態の場合と同様である。すなわち、モニタ発光起動コマンドを受信したリモート無線アダプタ10Dは、接続される電子閃光装置20Dへモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。本例の電子閃光装置20Dは、3番目にモニタ発光するグループDである。このため、電子閃光装置20Dは、1番目の電子閃光装置10Aの発光タイミングに対応する時刻t1から上記グループ間のモニタ発光間隔T(インターバル時間)×2が経過した時刻t5において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
なお、測光処理のタイミングとモニタ発光のタイミングとを合わせるように、モニタ発光起動コマンドに含める発光開始時間およびモニタ発光間隔Tが決められている。
電波通信を行うグループEのリモート無線アダプタ10Eのモニタ発光も、第1の実施の形態の場合と同様である。すなわち、モニタ発光起動コマンドを受信したリモート無線アダプタ10Eは、接続される電子閃光装置20Eへモニタ発光起動コマンドを有線通信で送信する。本例の電子閃光装置20Eは、4番目にモニタ発光するグループEである。このため、電子閃光装置20Eは、時刻t1から上記グループ間のモニタ発光間隔T(インターバル時間)×3が経過した時刻t7において、目標モニタ発光量でモニタ発光を行う。
測光処理のタイミングとモニタ発光のタイミングとを合わせるように、モニタ発光起動コマンドに含める発光開始時間およびモニタ発光間隔Tが決められている。
総合演算処理後の時刻t9において、カメラ30(CPU306)は、電子閃光装置20を介してグループAのリモート光アダプタ110A、およびグループBのリモート光アダプタ110Bへそれぞれ、本発光指示を光通信で送信する。
本発光指示を受信したグループAのリモート光アダプタ110Aは、接続される電子閃光装置20Aへ本発光指示を有線通信で送信する。また、本発光指示を受信したグループBのリモート光アダプタ110Bは、接続される電子閃光装置20Bへ本発光指示を有線通信で送信する。
一方、総合演算処理後の時刻t9において、カメラ30(CPU306)はさらに、マスター無線アダプタ10を介してリモート無線アダプタ10D、リモート無線アダプタ10Eへ、本発光起動コマンドを電波通信でブロードキャスト送信する。レリーズシーケンス処理中の電波通信であるので、各リモート無線アダプタ10D、10Eからの返信(ack)を要求しない一方方向の送信を複数回(例えば10回)繰り返す。
上記本発光起動コマンドを受信した電子閃光装置20D、および電子閃光装置20Eは、上記本発光タイミング(発光開始時間=td2)に対応する時刻t10において、それぞれ目標本発光量で本発光を行う。シャッタ302が全開するタイミング(本撮影露光開始)と、本発光のタイミングとを合わせるように、本発光起動コマンドに含める発光開始時間=td2が決められている。
なお、カメラ30(CPU306)が電子閃光装置20を介して送信する上記本発光トリガのタイミングは、本発光起動コマンドに含める発光開始時間=td2に対応させるように決められている。これにより、光通信により発光指示が行われるグループA、グループBの本発光タイミングと、電波通信により発光指示が行われるグループD、グループEの本発光タイミングとが揃う。
図16は、第2の実施の形態による撮影処理の流れを説明するフローチャートである。カメラ30のCPU306は、撮影者によるレリーズスイッチ(操作部材307)の押下操作(撮影指示)を検出すると、図16のフローチャートによる処理を開始させる。
なお、撮影システムに光通信を行う無線アダプタのみが存在する場合、CPU306は後述するステップS3以降の処理を行う。
上記モニタ発光指示に基づき、電子閃光装置20Aおよび20Bによってモニタ発光の処理が開始される。
これにより、電子閃光装置20は、上記本発光起動コマンドに基づき、本発光指示をのせた変調光を発光管201から発する。
(1)発光制御装置として機能する撮影システムは、少なくとも1つの電子閃光装置を含む複数の電子閃光装置20A、20B、20D、20Eグループのそれぞれに対して、光を用いた光通信を行うか、電波を用いた電波通信を行うかを決定するCPU306と、CPU306により光を用いた光通信を行うことが決定されたグループに対して、光を用いた光通信を行うように制御を行い、CPU306により電波を用いた電波通信を行うことが決定されたグループに対して、電波を用いた電波通信を行うように制御を行うCPU306とを有する。これにより、電波通信を行うグループと、光通信を行うグループとが混在する場合に、電子閃光装置20A、20B、20D、20Eに対する制御情報を適切に送信させることができる。
また、CPU306は、光通信のみが可能な電子閃光装置を有するグループと、電波通信のみが可能な電子閃光装置を有するグループと、光通信及び電波通信が可能な電子閃光装置を有する(光通信のみが可能な電子閃光装置または電波通信のみが可能な電子閃光装置を有しない)グループとがある場合において、光通信のみが可能な電子閃光装置を有するグループを光を用いた通信を行うグループとして決定し、電波通信のみが可能な電子閃光装置を有するグループを電波を用いた通信を行うグループとして決定した後、光通信及び電波通信が可能な電子閃光装置を有するグループを、光を用いた通信を行うグループ又は電波を用いた通信を行うグループとして決定してもよい。
また、CPU306は、撮影者により光通信のみが可能な電子閃光装置と電波通信のみが可能な電子閃光装置とが同一のグループに設定されたことを検出し、警告表示をしてもよい。
(変形例2−1)
第2の実施の形態では、電波通信により発光指示が行われる電子閃光装置が、撮影者による操作によって決定される例を説明した。上記の決定を、カメラ30のCPU306が自動で行うようにしてもよい。電子閃光装置のCPU203は、例えば電源オン時に、リモート無線アダプタを介してマスター無線アダプタ10へ無線接続を要求する。この要求には、自己(電子閃光装置)の存在と、設定されているグループを示す情報を含める。なお、グループについてはあらかじめ撮影者による操作によって決定されている。
一方、CPU306は、撮影者による操作によって光通信により発光指示を行う決定をしている電子閃光装置(リモート光アダプタ)のグループに対しては、発光指示を光通信により行い、電波通信による発光指示をしないこととする。
リモート無線アダプタの電波通信機能と、リモート光アダプタの光通信機能の両方を備えたリモート両対応アダプタを設け、このリモート両対応アダプタに電子閃光装置を装着してもよい。リモート両対応アダプタに装着された電子閃光装置は、電波通信による発光指示と、光通信による発光指示の双方を受け付け可能になる。変形例2−2において、カメラ30のCPU306は、リモート両対応アダプタに装着された電子閃光装置に対する発光指示を、通常、電波通信によって行う。
また、上述した実施例では、カメラ30に備えられたCPU306と、カメラ30に備えられたマスター無線アダプタ10とを用いて電子閃光装置20A〜20Eの制御をする例を説明したがこれに限定されるものではない。例えば、CPU306の機能とマスター無線アダプタ10の機能とが電子閃光装置20に備えられていてもよい。この場合、電子閃光装置20が電子閃光装置20A〜20Eの制御をすることができる。例えば、電子閃光装置20が光を用いた光通信を行うことが決定されたグループに対して光を用いた光通信を行うように制御を行い、電波を用いた電波通信を行うことが決定されたグループに対して電波を用いた電波通信を行うことができる。
第3の実施形態では、カメラ30のCPU306が行う目標本発光量の演算例について説明する。上述したように、CPU306は、測光センサ304から出力された測光信号に基づいて、電子閃光装置の本発光時の目標発光量(目標本発光量)を演算する。
図17、図18は、カメラ30のCPU306が、撮影者によるメインスイッチ(307)のオン操作など(レリーズスイッチ(操作部材307)の半押し操作、アイコンのタップ操作でもよい)を検出して開始させるカメラ処理の流れを例示するフローチャートである。CPU306は、オン状態の場合に図17、図18による処理を繰り返し行う。図17のステップS210において、CPU306は、撮影準備動作を開始し、測光処理を行ってステップS220へ進む。具体的には、電子閃光装置20を発光させない状態でエリアセンサ304に蓄積処理を行わせる。
BV=Log2(Vo)+BvConst ……(1)
上式(1)において、Log2()は、2を底とした引数の対数値を返す関数である。Voは、ステップS210におけるエリアセンサ304の出力をA/D変換した値であり、光量に比例した値である。Voは、例えば0〜1023の値をとる。BvConstは、輝度値を算出するための定数項である。
SVPre1=AV+TV−BV−SvOfs ……(2)
上式(2)において、AVは撮影時の絞り値であり、単位系はAPEXである。また、TVは撮影時のシャッタ秒時設定であり、単位系はAPEXである。さらに、BVは上式(1)により算出した背景光による被写界輝度BVであり、単位系はAPEXである。SvOfsは電子閃光装置を使用して撮影する際に撮像感度に加味する値であり、固定値または、ユーザーが設定した撮影モード設定やシンクロモード、初期設定感度、使用する閃光装置に依存して決定する。
SVPre2=SVConst ……(3)
上式(3)において、SVConstは固定値または撮影者が事前に設定した値であり、被写界輝度BVには依存しない。
GNTemp=−Log2(PreVo)−SV+GNConst …(4)
上式(4)において、GNTempはガイドナンバーを対数化したAPEX単位系である。PreVoは、ステップS270におけるモニタ発光を行った際のエリアセンサ304の出力をA/D変換した値である。SVは、ステップS240またはS290で決定した撮像感度である。GNConstは、エリアセンサ304や撮影レンズ301に依存した発光量を算出するための定数である。
ΔSVMax=AV+TV−BV−SVPre1 ……(5)
上式(5)において、AVは撮影時の絞り値であり、TVは撮影時のシャッタ秒時設定であり、いずれも単位系はAPEXである。BVは上式(1)により算出した背景光による被写界輝度BVであり、単位系はAPEXである。また、SVPre1は、上式(2)により算出した第1の撮像感度であり、単位系はAPEXである。
ΔSV=GNMin−GNTemp ……(6)
上式(6)において、GNMinは、電子閃光装置20の最小発光量であり、ガイドナンバーを対数化したAPEX単位系である。最小発光量のガイドナンバーは、あらかじめ電子閃光装置20からCPU306へ有線通信で送信されている。GNTempは、上式(4)により算出された暫定本発光量である。
SV=SVPre1+ΔSV ……(7)
上式(7)において、SVPre1は、上式(2)により算出した第1の撮像感度であり、単位系はAPEXである。
GNTemp>GNMax ……(8)
ΔSV=GNMax−GNTemp ……(9)
上式(8)、(9)において、GNMaxは、電子閃光装置20の最大発光量であり、ガイドナンバーを対数化したAPEX単位系である。最大発光量のガイドナンバーは、あらかじめ電子閃光装置20からCPU306へ有線通信で送信されている。
ΔSVMax=AV+TV−BV−SVPre2 …(10)
上式(10)において、AVは撮影時の絞り値であり、TVは撮影時のシャッタ秒時設定であり、いずれも単位系はAPEXである。BVは上式(1)により算出した背景光による被写界輝度BVであり、単位系はAPEXである。また、SVPre2は、上式(3)により算出した第2の撮像感度であり、単位系はAPEXである。
GNTemp<GNMin ……(11)
ΔSV=GNMin−GNTemp ……(12)
上式(11)、(12)において、GNMinは、電子閃光装置20の最小発光量である。上述したように、最小発光量のガイドナンバーはあらかじめ電子閃光装置20からCPU306へ有線通信で送信されている。
SV=SVPre2+ΔSV ……(13)
上式(13)により算出された撮像感度SVは、例えば、電子閃光装置20の本発光量を可能な限り制御範囲内で最大にするような撮像感度であり、背景光の露出は考慮しない。このため、上式(13)により算出される撮像感度SVは、上式(7)により算出される撮像感度SVに比べて低い。例えば、夜景を背景とする人物の撮影であれば、電子閃光装置20が発する光束が到達する人物は適正露出に制御し得るが、電子閃光装置20が発する光束が到達しない背景は露出アンダーとなる場合がある。
GN=Power√2(GNTemp−ΔSV) ……(14)
上式(14)において、Power√2()は、√2の引数乗を返す関数である。
(1)カメラ30は、第1露出モードおよび第2露出モードの少なくとも1つを設定可能なCPU306と、CPU306が第1露出モードに設定されているとき、第1露出制御で撮影補助光を用いた撮影の露出の制御を行い、CPU306が第2露出モードに設定されているとき、第1露出制御とは異なる第2露出制御で撮影補助光を用いた撮影の露出の制御を行うCPU306とを有する。これにより、自由度の高いカメラの露出制御が可能となる。例えば、第1露出制御では、CPU306が第1の感度を設定して露出を制御し、第2露出モードでは、CPU306が第1の感度と異なる第2の感度を設定して露出を制御する。これにより、複数通りの露出で撮影を行うことができる。
また、例えば、第2撮影モードは、第1撮影モードに設定された場合と比較して背景が適正露出になるモードであってもよいし、第2撮影モードは、第1撮影モードに設定された場合と比較して主要被写体が適正露出にならなくてもよいし、第2撮影モードは、第1撮影モードに設定された場合と同様に主要被写体が適正露出になってもよい。
また、例えば、第2撮影モードは、風景を撮影する風景撮影モードと比較して背景が適正露出にならなくてもよいし、風景撮影モードと比較して主要被写体が適正露出になってもよいし、人物を撮影するポートレートモードと比較して背景が適正露出になってもよいし、ポートレートモードと比較して主要被写体がならなくてもよい。
(変形例3−1)
第3の実施の形態では、主要被写体を適正露出に制御するだけでなく、なるべく背景も適正露出に近づける第1露出モードと、専ら主要被写体を適正露出に制御する第2露出モードとの切り替えを、操作部材307を構成する露出モード切り替えスイッチの操作によって切り替えるようにした。この代わりに、第1露出モードと第2露出モードとの切り替えを、撮影シーンモードと連動させてCPU306が自動で切り替えるようにしてもよい。
第1露出モードと第2露出モードとの切り替えを、カメラ内蔵の電子閃光装置を発光させる場合と、上述したようにカメラ30に対して外付け可能に構成した電子閃光装置20を発光させる場合とで切り替えるようにしてもよい。CPU306は、例えばカメラ内蔵の電子閃光装置を発光させる場合に第1露出モードに切り替え、外付けの電子閃光装置20(電波通信や光通信によってリモート発光制御する場合を含む)を発光させる場合に第2露出モードに切り替える。
第1露出モードと第2露出モードとの切り替えを、多灯フラッシュ撮影システムで撮影する場合と、1灯(単灯)で撮影する場合とで切り替えるようにしてもよい。CPU306は、例えば多灯フラッシュ撮影システムで撮影する場合に第2露出モードに切り替え、1灯で撮影する場合に第1露出モードに切り替える。
第1露出モードと第2露出モードとの切り替えを、画像認識結果を用いて切り替えるようにしてもよい。CPU306は、例えば、主要被写体の背景にイルミネーション等を検出した場合に第1露出モードに切り替え、背景にイルミネーション等を検出しない場合に第2露出モードに切り替える。背景にイルミネーションがある場合は、背景も適正露出に近づけることが好ましいという考え方に基づき、上記切り替えを行う。
第1露出モードと第2露出モードとの切り替えを、画像認識結果を用いて切り替える場合において、主要被写体が画面に占める割合によって切り替えを行うようにしてもよい。CPU306は、例えば、主要被写体の人物が画面に占める面積比率が小さい場合に第2露出モードに切り替え、主要被写体の人物が画面に占める面積比率が小さくない場合には第1露出モードに切り替える。一般に、人物が小さい(背景が広い)場合は、撮影者が背景も撮りたい意図を有しているので、背景も適正露出に近づけることが好ましいという考え方に基づき、上記切り替えを行う。
10A、10B、10C、10D、10E…リモート無線アダプタ
20、20A、20B、20C、20D、20E…電子閃光装置
30…カメラ
72、92…本発光タイミング
74、83…目標本発光量
101…アンテナ
102…通信回路
105、203、306…CPU
110A,110B…リモート光アダプタ
201…発光管
202…発光制御回路
302…シャッタ
307…操作部材
308…メモリ
309…表示部
350…記録媒体
Claims (7)
- 発光装置の発光量に関する情報と前記発光装置の発光タイミングに関する情報とを含む第1制御情報、前記発光装置の発光量に関する情報を含み前記発光装置の発光タイミングに関する情報を含まない第2制御情報、および、前記発光装置の発光タイミングに関する情報を含み前記発光装置の発光量に関する情報を含まない第3制御情報の少なくとも1つを前記発光装置に送信する送信部と、
撮影条件に基づいて、前記第1制御情報、前記第2制御情報および前記第3制御情報の少なくとも1つを前記発光装置に送信するように前記送信部を制御する制御部とを有する発光制御装置。 - 請求項1に記載の発光制御装置において、
前記制御部は、先幕シンクロ撮影の場合、および、後幕シンクロ撮影かつ露光時間が予め決められており、かつ前記露光時間が所定時間より短い場合に前記発光装置に前記第1制御情報を送信するように前記送信部を制御する発光制御装置。 - 請求項1に記載の発光制御装置において、
前記制御部は、後幕シンクロ撮影かつ露光時間が所定時間より長い場合、および、後幕シンクロ撮影かつ撮影者による操作に基づき露光の終了時間を決定する場合の少なくとも一方であるときに、前記発光装置に前記第2制御情報および前記第3制御情報を送信するように前記送信部を制御する発光制御装置。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載された発光制御装置において、
前記送信部は、前記第1制御情報を送信するとき、前記発光装置の発光量に関する情報と前記発光装置の発光タイミングに関する情報とを含む通信パケットを送信し、前記第2制御情報を送信するとき、前記発光装置の発光量に関する情報を含む通信パケットを送信し、前記第3制御情報を送信するとき、前記発光装置の発光タイミングに関する情報を含む通信パケットを送信する発光制御装置。 - 請求項1から請求項4の何れか1項に記載された発光制御装置において、
前記第1制御情報、前記第2制御情報および前記第3制御情報の少なくとも1つを受信する受信部と、
光を発光する発光部とを有し、
前記制御部は、前記受信部が受信した前記第1制御情報、前記第2制御情報および前記第3制御情報の少なくとも1つに基づいて前記発光部を制御する発光制御装置。 - 請求項1から請求項5の何れか1項に記載された発光制御装置と、
光学系による像を撮像する撮像部とを有する撮影装置。 - 請求項6に記載の撮影装置において、
前記発光装置が発光処理を開始する時間と、前記開始する時間の基準となる基準情報とを有する前記発光タイミングに関する情報から前記基準情報を読み込んだときを基準にして露光の終了時間を決める露光制御部を備える撮影装置。
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