JP6596786B2 - 弾性表面波センサおよび検出方法 - Google Patents
弾性表面波センサおよび検出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6596786B2 JP6596786B2 JP2015126761A JP2015126761A JP6596786B2 JP 6596786 B2 JP6596786 B2 JP 6596786B2 JP 2015126761 A JP2015126761 A JP 2015126761A JP 2015126761 A JP2015126761 A JP 2015126761A JP 6596786 B2 JP6596786 B2 JP 6596786B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acoustic wave
- surface acoustic
- sample
- reaction field
- moisture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
この場合、被測定物質の抗原で反応場上の多孔性基材を満たして表面の1次抗体と抗原を反応させた後、2次抗体に置換する必要がある。
図1は、本発明の実施形態による弾性表面波センサ100の全体構成を模式的に示す図である。
図1の上段側には、弾性表面波センサ100の上面図が示され、下段側には、弾性表面波センサ100の側面図が示されている。
センサ部120は、圧電基板121、反応場122、櫛形の送信電極123および受信電極124を備えている。ここで、圧電基板121は、弾性表面波Wを伝搬させることができるものであれば、特に限定されないが、例えば36度Y板90度X軸伝播の水晶基板であり、または、36度Y板X軸伝播タンタル酸リチウム(LiTaO3)である。弾性表面波Wは、圧電基板121の表面に沿って伝搬する波であり、例えば、横波の伝播するすべり弾性表面波である。
・紙、スポンジ、その他の保湿部材
・メンブレン(ラテラルフロー用テストストリップに使用される部材、例えば、ニトロセルロースやナイロン等)
・ビニールテープ、プラスティックチューブ、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックシート、その他の非保湿材
・液体を保持することができる構造体(例えば、プール)
ただし、上記の例に限定されず、反応場で反応に寄与しなかった余分な試料を他の試料に置換することができることを限度に、吸湿部材140の吸湿容量は任意に設定し得る。
また、保湿部材130と吸湿部材140との間の最小距離を後述の所定距離Lとすることを限度に、吸湿部材140の形状は任意に設定し得る。
ここでは、保湿部材130に保持された試料の置換に着目して、弾性表面波センサ100の動作を説明する。
図4は、本発明の実施形態による弾性表面波センサ100の反応場122上の液状の試料を置換する原理を補足説明するための図である。ここで、図4(A)は、本発明の実施形態によるサンドイッチアッセイ法において反応場122上の試料を入れ替る過程で反応場122上に保持される物質(抗体および抗原)を示す。また、図4(B)は、従来技術によるサンドイッチアッセイ法において反応場122上に保持される抗体および抗原を参考的に示す。
図5は、本発明の実施形態による弾性表面波センサ100の効果を説明するための図である。図5では、上述の図4(A)に示す試料の滴下を2回に分けた場合に受信電極124で受信される弾性表面波の位相変化量と、上述の図4(B)に示す試料を混合液として滴下を1回とした場合に受信電極124で受信される弾性表面波の位相変化量を示している。また、図5において、太い線のハッチングが付されたヒストグラムと、細い線のハッチングが付されたヒスとグラムは、それぞれ異なる実験ロットの測定結果を示している。即ち、図5は、2回の比較実験の結果を示している。
次に、保湿部材130と吸湿部材140との配置関係の変形例を説明する。
図6は、本発明の実施形態による弾性表面波センサ100に備えられた保湿部材130と吸湿部材140との配置関係の変形例を模式的に示す図である。
第1変形例では、保湿部材130と吸湿部材140とが、水平方向(横方向)に所定距離Lだけ隔てて配置されている。
第1変形例によれば、弾性表面波センサ100の鉛直方向(縦方向)のサイズを抑えることができる。
第2変形例では、保湿部材130と吸湿部材140とは、垂直方向(鉛直方向)に所定距離Lだけ隔てて配置され、吸湿部材140は、保湿部材130の面に対向して配置されている。
第2変形例によれば、弾性表面波センサ100の水平方向のサイズを抑えることができ、弾性表面波センサ100を小型化することができる。また、保湿部材130と吸湿部材140と間の対向面積が増えるので、吸湿部材140が保湿部材130から試料を吸収するのに必要とされる時間を短縮することができる。
第3変形例では、一つの保湿部材130と複数の吸湿部材140が、水平方向に所定距離Lだけ隔てて配置される。第3変形例では、保湿部材130は、複数の面を有する立体(多面体)として形成される。保湿部材130の外周の複数の面のそれぞれの面もしくは2つ以上の面に、吸湿部材140が個別に対向して配置されている。図6(C)の例では、保湿部材130の外周の4つの側面のそれぞれに吸湿部材140が個別に対向して配置されている。保湿部材130と吸湿部材140との間の対向面は距離Lだけ離間されている。ただし、各部材の対向面の間の距離は、全て等しい距離である必要はなく、それぞれ異なる距離であってもよい。
第3変形例によれば、弾性表面波センサ100の垂直方向のサイズを抑えつつ、側面に配置した吸湿部材140の数だけ吸湿容量を増やすことができる。
第4変形例では、吸湿部材140は、反応場122の下側に拡張された形状(例えば、L字状)を有している。上述の第1変形例と同様に、保湿部材130と吸湿部材140は水平方向に所定距離Lだけ隔てて配置されている。
第4変形例によれば、弾性表面波センサ100の水平方向および垂直方向のサイズを抑えつつ、吸湿部材140の吸湿容量を増やすことができる。
第5変形例では、吸湿部材140は、吸湿部材本体140aと糸状体140bとを組み合わせて構成されている。吸湿部材本体140aは、上述の第1変形例等の吸湿部材140と同様の素材である。ただし、第5変形例では、吸湿部材本体140aは、保湿部材130に近接して配置される必要はない。糸状体140bは、吸水性を有する任意の糸状の部材である。
第5変形例によれば、吸湿部材140の配置の自由度を改善することができる。
第6変形例では、吸湿部材140は、直方体から構成され、その短辺の一つが保湿部材130から所定距離Lだけ離れるようにして配置されている。即ち、吸湿部材140の局所的な部位が、保湿部材130から所定距離Lだけ離間した位置に保湿部材130と対向するように配置されている。ただし、吸湿部材140は、直方体に限らず、吸湿性を発揮し得ることを限度に任意の形状に形成され得る。また、保湿部材130と対向する吸湿部材の局所的な部位は、辺に限らず、頂点であってもよい。
第6変形例によれば、保湿部材130と対向する吸湿部材140の部位を局所的に限定することにより、吸湿部材140の形状の自由度を改善することができる。
図7は、本発明の実施形態による弾性表面波センサ100を用いた測定プロセスの例を示す図である。
図7に示すプロセスPAでは、第1段階以前に、測定者が、1次抗体を反応場122に直接固定しておく。第1段階で、測定者が2次抗体を含む試料を保湿部材130に滴下する。第2段階で、測定者が、抗原を含む試料を保湿部材130に滴下する。第3段階で、測定者が、3次抗体を含む試料を保湿部材130に滴下すると、反応場122上の試料が置換される。このプロセスPAは、上述した図3に示す測定手順に相当する。この場合の置換の原理も、上述の図3を参照して説明したものと同様である。
プロセスPAによれば、反応場122に固定された1次抗体を含む3種類の抗体を用いた抗原抗体反応に対応することが可能となる。また、2次抗体を標識できない場合や、さらなる信号の増幅に有効である。
プロセスPBによれば、2次抗体を滴下する前に反応場122を洗浄するので、不要な抗原を除去することができる。
プロセスPCによれば、反応場122に一度形成された抗原(抗原α1)と抗体(2次抗体)の複合体を解離液によって解離させることにより、反応場122を再度反応可能な状態にすることができ、弾性表面波センサ100の再利用が可能になる。
例えば、保湿部材130(多孔性基材)に2次抗体等、反応場122上での反応に必要とされる任意の反応物質を予め保湿部材130に付着させておいてもよい。
Claims (7)
- 反応場を伝搬した弾性表面波の変化として前記反応場で生じた反応を検出する弾性表面波センサであって、
前記反応場上に設けられ、抗体と抗原との双方または何れか一方を含む溶液と、前記反応場の洗浄に供される洗浄液と、前記反応の促進、抑制、初期化の何れかに供される液体との全てまたは一部を前記反応場上に保つ保湿部材と、
前記保湿部材に保持された液状物質の余剰分が前記保湿部材から突出し得る距離に亘った位置にて、前記保湿部材に対して空間を介して配置され、前記溶液と前記洗浄液と前記液体との何れかである液状物質が前記保湿部材に供給されたときに、前記余剰分を吸収する吸湿部材と、
を備えたことを特徴とする弾性表面波センサ。 - 請求項1に記載の弾性表面波センサにおいて、
前記吸湿部材は、
前記保湿部材の保湿容量よりも大きい容量の吸湿容量を有することを特徴とする弾性表面波センサ。 - 請求項1に記載の弾性表面波センサにおいて、
前記保湿部材から前記吸湿部材に吸湿容量を超えて導かれた液状物質の余剰分を前記吸湿部材の外部に誘導する経路を更に備えたことを特徴とする弾性表面波センサ。 - 請求項1ないし3の何れか1項に記載の弾性表面波センサにおいて、
前記吸湿部材は、
吸湿部材本体と、
前記吸湿部材本体と前記保湿部材との間に少なくとも一方の端部が離れて設けられ、前記保湿部材から前記吸湿部材本体に前記液状物質の余剰分を導く糸状体と、
を備えたことを特徴とする弾性表面波センサ。 - 請求項1ないし4の何れか1項に記載の弾性表面波センサにおいて、
前記吸湿部材は、
前記保湿部材の面に対向して配置されたことを特徴とする弾性表面波センサ。 - 請求項1ないし4の何れか1項に記載の弾性表面波センサにおいて、
前記保湿部材は、
複数の側面を有する立体として形成され、
前記吸湿部材は、
前記保湿部材の複数の側面に個別に対向して配置されたことを特徴とする弾性表面波センサ。 - 弾性表面波センサの反応場を伝搬した弾性表面波の変化として前記反応場で生じた反応を、前記弾性表面波センサを用いて検出する検出方法であって、
液状の第1試料を前記反応場上に保持する第1段階と、
前記第1試料を前記反応場上に保持した状態で、前記反応場を伝搬した第1弾性表面波を検出する第2段階と、
前記第1試料が保持された前記反応場上に対して、前記反応の促進、抑制、初期化の何れかに供される液状の第2試料を滴下していくことで、前記反応場上に保持される前記第1試料を第2試料に置き換えることにより、前記第2試料を前記反応場上に保持する第3段階と、
前記第2試料を前記反応場上に保持した状態で、前記反応場を伝搬した第2弾性表面波を検出する第4段階と、
前記第1弾性表面波と前記第2弾性表面波とから、前記反応場を伝搬した弾性表面波の変化を検出する第5段階と、
を含む検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015126761A JP6596786B2 (ja) | 2015-06-24 | 2015-06-24 | 弾性表面波センサおよび検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015126761A JP6596786B2 (ja) | 2015-06-24 | 2015-06-24 | 弾性表面波センサおよび検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017009492A JP2017009492A (ja) | 2017-01-12 |
JP6596786B2 true JP6596786B2 (ja) | 2019-10-30 |
Family
ID=57763205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015126761A Active JP6596786B2 (ja) | 2015-06-24 | 2015-06-24 | 弾性表面波センサおよび検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6596786B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018105072A1 (ja) * | 2016-12-07 | 2018-06-14 | 京セラ株式会社 | 検出方法、および検出装置 |
JP6953085B2 (ja) * | 2017-10-11 | 2021-10-27 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサ |
EP3745124A4 (en) * | 2018-01-23 | 2021-10-13 | Kyocera Corporation | MEASUREMENT PROCESS AND DEVICE |
JP7251901B2 (ja) * | 2019-03-27 | 2023-04-04 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを用いる抗体抗原混和検出方法 |
JP7217187B2 (ja) * | 2019-03-27 | 2023-02-02 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを用いる抗原濃度検出方法 |
JP7368403B2 (ja) * | 2021-01-25 | 2023-10-24 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサの滴下検出装置及び滴下検出プログラム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100507548C (zh) * | 2003-12-30 | 2009-07-01 | 3M创新有限公司 | 检测目标生物分析物的系统及方法 |
JP6154569B2 (ja) * | 2011-11-01 | 2017-06-28 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサ |
CA2856161C (en) * | 2011-11-01 | 2017-02-14 | Japan Radio Co., Ltd. | Surface acoustic wave sensor |
JP6221136B2 (ja) * | 2013-09-06 | 2017-11-01 | 日本無線株式会社 | 弾性表面波センサ |
JP6194015B2 (ja) * | 2013-11-29 | 2017-09-06 | 京セラ株式会社 | センサ装置 |
-
2015
- 2015-06-24 JP JP2015126761A patent/JP6596786B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017009492A (ja) | 2017-01-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6596786B2 (ja) | 弾性表面波センサおよび検出方法 | |
US5283037A (en) | Chemical sensor utilizing a surface transverse wave device | |
JP4933956B2 (ja) | 弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置。 | |
US10466194B2 (en) | Piezoelectric biochips having fluidic channels | |
JP6633034B2 (ja) | センサ装置 | |
JP2008122105A (ja) | 弾性波センサ及び検出方法 | |
JP6975828B2 (ja) | センサ装置 | |
JP6154569B2 (ja) | 弾性表面波センサ | |
JP6285428B2 (ja) | センサ、検出方法、検出システム、および検出装置 | |
JP6043061B2 (ja) | 弾性表面波センサ | |
US9678042B2 (en) | Surface acoustic wave sensor | |
JP6532057B2 (ja) | 検査方法 | |
JP2007225546A (ja) | 弾性表面波センサ | |
JP6322875B2 (ja) | 弾性表面波センサ | |
JP6953085B2 (ja) | 弾性表面波センサ | |
WO2016121864A1 (ja) | 検出対象のセンシング方法 | |
US10731198B2 (en) | Sensor, detection method, detection system, and detection device | |
US20160327575A1 (en) | Sensor | |
JP2017120240A (ja) | センサ装置およびそれを用いた検出方法 | |
JP4127192B2 (ja) | 水晶振動子電極表面へのレセプタ固定方法およびレセプタ固定水晶振動子の製造方法 | |
JP6284220B2 (ja) | 表面弾性波センサおよび表面弾性波センサ装置 | |
Fukuura et al. | Biosensor | |
Goto et al. | Simulation for viscoelastic effects of SH-SAW biosensor |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180618 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20181102 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190322 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190423 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190620 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190903 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190913 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6596786 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |