JP6595690B1 - 自己昇降式作業台船の設置の方法および自己昇降式作業台船の設置のためのシステム - Google Patents

自己昇降式作業台船の設置の方法および自己昇降式作業台船の設置のためのシステム Download PDF

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Abstract

【課題】安定した状態で自己昇降式作業台船の複数の脚を水底に着座させることができる手段を提供する。【解決手段】自己昇降式作業台船5の複数の脚52を水底3に向かい降下させながら、複数の脚52の各々の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を3次元ソナー60あるいは測距器62で継続的に計測する。3次元ソナー60あるいは測距器62での計測の結果は表示装置57に表示する。複数の脚52の各々を所定時間長の期間内に着座させる。3次元ソナー60は、自己昇降式作業台船5の船体51の底部に設けられる。測距器62は、自己昇降式作業台船5の複数の脚52の各々に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、自己昇降式作業台船の設置の方法および自己昇降式作業台船の設置のためのシステムに関する。
海上工事に用いられる自己昇降式作業台船(SEP:Self Elevating Platform)は、複数のレグ(LEG)と呼ばれる脚を有しており、これらの複数の脚を着底させ(水底に着地させ)、水底の支持基盤に脚が着座し支持力が得られるまで引き続き脚を降下させる。そして、台船(プラットフォーム)の部分を水面上へと持ち上げることができる。このため、波浪による台船の動揺を抑えることができ、効率よく作業を行うことができる。
特許文献1には、自己昇降式作業台船において、脚を昇降させるための昇降装置が記載されている。
特開昭62−291313号公報
自己昇降式作業台船においては、複数の脚を水底へと降ろした際の着底時に、水底の地形の影響もあり複数の脚を同時に着座させることは困難である。そのため、複数の脚の各々に不均衡な荷重がかかる場合があり、各々の脚を昇降せるジャッキが破損する虞れがある。
上記の背景に鑑み、本発明は、安定した状態で複数の脚を水底に着座させることができる手段を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明は、自己昇降式作業台船の複数の脚を水底に向かい降下させながら、前記複数の脚の各々の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を計測機器で計測し、前記計測機器による計測の結果が示す前記複数の脚の各々の下部から水底までの距離の変化を用いて前記複数の脚の各々の着座の時間差が所定時間長内となるように前記複数の脚の各々の降下状態を調整する工程を備える自己昇降式作業台船の設置の方法を第1の態様として提供する。
第1の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、複数の脚の各々を所定時間長の期間内に着座させることができるので、安定した状態で複数の脚を水底に着座させることができる。
第1の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法であって、前記降下状態を調整する工程において、前記計測機器による計測の結果が、前記複数の脚のいずれかの降下先に着底に支障がある障害物があることを示す場合、船体位置を移動する、という構成が第2の態様として採用されてもよい。
第2の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、障害物により着底に支障が生じることを回避できる。
第1又は第2の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法であって、前記降下状態を調整する工程において、前記複数の脚を水底に向かい降下させながら、前記複数の脚の各々を昇降あるいは保持するときにジャッキにかかる油圧であって、前記複数の脚の各々にかかる油圧を油圧計で計測し、前記油圧計による計測の結果が示す前記複数の脚の各々にかかる圧力の変化を用いて前記複数の脚の各々の着座を判断する、という構成が第3の態様として採用されてもよい。
第3の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、複数の脚の各々の着座を確認することができる。
第1乃至第3のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置の方法において、前記計測機器は、音響測定器、光学センサ及び水深計の1以上を含む、という構成が第の態様として採用されてもよい。
の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、計測機器により複数の脚の各々の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を計測することができるので、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を確認することができる。
第1乃至第4のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置の方法において、雲台により前記計測機器の計測方向を変更する工程を備える、という構成が第の態様として採用されてもよい。
の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、1台の計測機器により、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を計測することができる。
第1乃至第のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置の方法において、前記計測機器は、前記複数の脚の各々に設置されている、という構成が第の態様として採用されてもよい。
の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、複数の脚を水底に向かい下降させるとともに、計測機器も水底に近づくため、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を正確に計測することができる。
第1乃至第のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置の方法において、前記複数の脚の各々の下端部の水底に対向する位置に設置されている、という構成が第の態様として採用されてもよい。
の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、複数の脚を水底に向かい下降させたときに、計測機器が水底に近い位置にあるため、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を正確に計測することができる。
第1乃至第のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置の方法において、前記計測機器は、前記自己昇降式作業台船の船体に設置されている音響測定器を含む、という構成が第の態様として採用されてもよい。
の態様の自己昇降式作業台船の設置の方法によれば、計測機器により、水底地盤の形状を計測することができる。
また、本発明は、自己昇降式作業台船の複数の脚の各々が水底に向かい降下するときに、前記複数の脚の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を計測する計測機器と、前記複数の脚の各々に関し前記計測機器による計測の結果が示す前記複数の脚の各々の下部から水底までの距離の変化を表示する表示装置とを備える自己昇降式作業台船の設置のためのシステムを第9の態様として提供する。
第9の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、作業者は、表示装置に表示された計測の結果を見ながら複数の脚の各々を着座させる作業を行うことができるため、安定した状態で複数の脚を水底に着座させることができる。
第9の態様のシステムであって、前記複数の脚の各々が水底に向かい降下するときに、前記複数の脚の各々を昇降あるいは保持するときにジャッキにかかる油圧であって、前記複数の脚の各々にかかる油圧を計測する油圧計を備え、前記表示装置は、前記油圧計による計測の結果が示す前記複数の脚の各々にかかる圧力の変化を表示する、という構成が第10の態様として採用されてもよい。
第10の態様の自己昇降式作業台船の設置のシステムによれば、複数の脚の各々の着座を確認することができる。
9又は第10の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記計測機器は、音響測定器、光学センサ及び水深計の1以上を含む、という構成が第11の態様として採用されてもよい。
11の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、計測機器により複数の脚の各々の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を計測して、表示装置に計測の結果を表示することができるので、表示装置で複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を確認することができる。
9乃至第11のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記計測機器は、前記複数の脚の各々に設置されている、という構成が第12の態様として採用されてもよい。
12の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、複数の脚を水底に向かい下降させるとともに、計測機器も水底に近づくため、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を正確に計測することができる。
12の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記計測機器は、前記複数の脚の各々の下端部の水底に対向する位置に設置されている、という構成が第13の態様として採用されてもよい。
13の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、複数の脚を水底に向かい下降させたときに、計測機器が水底に近い位置にあるため、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を正確に計測することができる。
9乃至第11のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記計測機器は、前記自己昇降式作業台船の船体に設置されている音響測定器を含む、という構成が第14の態様として採用されてもよい。
14の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、計測機器により、水底地盤の形状を計測することができる。
14の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記計測機器の計測方向を変更する雲台を備える、という構成が第15の態様として採用されてもよい。
15の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、1台の計測機器により、複数の脚の各々の位置あるいは水底地盤の形状を計測することができる。
9乃至第15のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記複数の脚の各々を水底に向かい降下させるジャッキの制御装置に対し、前記計測機器による計測の結果に応じた制御の指示を行う制御指示装置を備える、という構成が第16の態様として採用されてもよい。
16の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、複数の脚を水底に向かい下降させる制御を、作業員が行うことなく、自動で行うことが可能となる。
9乃至第16のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、水底地盤の形状を表す形状データを記憶する記憶手段を備え、前記表示装置は、前記複数の脚の各々に関し、前記計測機器により特定された当該脚の画像を前記形状データが表す水底地盤の画像にオーバーレイした画像を表示する、という構成が第17の態様として採用されてもよい。
17の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、予め計測しておいた水底地盤の形状を表す形状データを記憶手段に記憶させておくことができ、予め計測しておいた水底地盤の形状と複数の脚の各々の位置との関係を表示することができる。
9乃至第16のいずれかの態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記計測機器は水底地盤の形状を計測し、計測した水底地盤の形状を表す形状データを生成し、前記表示装置は、前記複数の脚の各々に関し、前記計測機器により特定された当該脚の画像を前記形状データが表す水底地盤の画像にオーバーレイした画像を表示する、という構成が第18の態様として採用されてもよい。
18の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、現在の水底地盤の形状を表す形状データを取得することができ、現在の水底地盤の形状と複数の脚の各々の位置との関係を表示することができる。
17又は第18の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムにおいて、前記表示装置が表示する前記水底地盤の画像及び前記脚の画像の少なくとも一方が仮想画像である、という構成が第19の態様として採用されてもよい。
19の態様の自己昇降式作業台船の設置のためのシステムによれば、水底地盤及び脚の画像の少なくとも一方が取得できない場合でも、仮想画像としてそれらを表示装置に表示することができる。
一実施形態に係る自己昇降式作業台船の設置のためのシステムの構成を示した図。 一実施形態に係る自己昇降式作業台船の設置のためのシステムの構成を示した図。 一実施形態に係る表示装置の機能的構成を示したブロック図。 一実施形態に係る表示装置が表示する画面を示した図。 一実施形態に係る表示装置が表示する画面を示した図。 変形例に係る自己昇降式作業台船の設置のためのシステムの構成を示した図。 変形例に係る脚の下端部の構成を示した図。 変形例に係る脚の下端部の構成を示した図。 変形例に係る表示装置が表示する画面を示した図。 変形例に係る光学カメラの設置と表示装置が表示する画面を示した図。
[実施形態]
以下に本発明の一実施形態に係る自己昇降式作業台船の設置のためのシステム1及びシステム1を用いて行われる自己昇降式作業台船の設置の方法を説明する。
図1及び図2は、自己昇降式作業台船の設置のためのシステム1の全体構成を模式的に示した図である。図1は、着底前の状態を示した上方から見た斜視図であり、図2は、着底動作時の状態を示した下方から見た斜視図である。
図1に示されるように、水面2上に自己昇降式作業台船5が浮かんでいる。自己昇降式作業台船5の船体51には、4本以上の脚52が設けられている。なお、本実施形態においては、脚52は4本として以下に説明するが、脚52の本数は4本に限られず、例えば6本等であってもよい。自己昇降式作業台船5を上方から見た場合の長方形状の四隅付近の位置に4本の脚52が設けられている。脚52は、船体51の上方から下方へと貫通して設けられており、上下方向への昇降が可能である。
自己昇降式作業台船5は、作業位置まで水上を航行して移動する。航行の際は、脚52は、船体51から上昇させた状態にする。船体51上の脚52が設けられた位置に、脚52を昇降させるためのジャッキ53が設けられている。4本の脚52の各々の位置にジャッキ53が設けられている。
船体51の上面には、行う作業の内容に応じて必要な機械類が搭載される。また、船体51の上面には、ブリッジ(船橋)55が設けられている。ブリッジ55内に表示装置57が設けられている。表示装置57は、コンピュータと、コンピュータに接続されたディスプレイ装置を備える。また、ブリッジ55内には、操作盤が設けられており、操作盤にはジョイスティック等により構成された操作部575が設けられている。
ジャッキ53内には、ジャッキ53による脚52の昇降を制御する制御装置54が設けられている。そして、ジャッキ53毎に設けられた制御装置54は、ブリッジ55内に設けられた操作部575での操作と連携してジャッキ53を制御する。制御装置54の各々は、基本的には作業者による操作部575に対する操作によって脚52を昇降させるが、表示装置57からの指示信号により、ジャッキ53を制御し、脚52に昇降動作を行わせてもよい。
ジャッキ53内に設置された制御装置54の各々には、油圧計541が設けられている。油圧計541は脚52の昇降時あるいは保持時に脚52にかかる油圧を計測し、計測した圧力値を出力することができる。
自己昇降式作業台船5が作業位置まで移動した後、ジャッキ53により4本の脚52の各々を水底3に向かい降下させる動作が行われ、4本の脚52の各々が水底3に着地する(以下、「着底する」という)。さらに、ジャッキ53による脚52を降下させる動作により、脚52が水底3の支持基盤に達し、水底3から支持力を得られる状態となる(以下、「着座する」という)。このように、ジャッキ53は脚52が着座した状態となるまで脚52を降下させる。脚52が着座したことが確認された後、ジャッキ53が引き続き脚52を降下させる動作をすると、船体51は水面2上に持ち上がった状態になり、水面2より高い位置で保持される。
自己昇降式作業台船5が作業位置まで移動して、4本の脚52を着座させるまでの間に、潮流、波浪等により自己昇降式作業台船5が水面2上を移動してしまい、作業位置から船体51がずれてしまう場合がある。これを防ぐため、本実施形態では、自動船位保持装置(DPS:Dynamic Positioning System;以下DPSという)を用いている。DPSは、船舶を、潮流、波浪等の外力に対して洋上の定点に自動的に保持するシステムである。
DPSは、センサシステムと推進システムを備える。センサシステムとしては、位置、方位、船速、揺れ等を検出するセンサが用いられる。そして、センサシステムで検出された情報に基づき、船体51の位置、方位を維持するために必要な力を推進システムによって生じさせる。
本実施形態では、推進システムの一例として、スラスタ58が用いられる。スラスタ58は、船体51の底部の4箇所に設けられている。スラスタ58は、脚52を降下させる際の位置調整、又は降下場所付近における短距離の移動の際に用いられる。
船体51の底部には、4台の3次元ソナー60が設置されている。3次元ソナー60は音響測定器の一例であり、水中の計測領域に対して1回の音波と当該音波の複数の反射波の受波を行い、送受波された音波の波形に基づき計測領域内の物体の3次元形状を実質的にリアルタイムで演算する。
4台の3次元ソナー60の各々は、4本の脚52の各々に近い位置に設置されており、脚52と脚52の下方の水底3とが計測領域となるように設置されている。4台の3次元ソナー60の各々の計測領域は、脚52の昇降方向に対して、計測領域内となる脚52の方向に向けて水底3まで延びている。図2に示したように、4台の3次元ソナー60の各々は、計測領域Mを有するように設置されている。このような構成により、3次元ソナーの各々は、脚52及び脚52の下方の水底3の地盤の形状を計測することができる。
4本の脚52の各々の下端部には、脚52を水底3で支持するスパッドカン521が設けられている。スパッドカン521の各々の側面には、光学カメラ61と測距器62が設置されている。光学カメラ61は、光学センサを含む計測機器の一例であり、光学センサにより2次元画像を撮影する。光学カメラ61は、撮影方向を水底3に向けて設置されており、脚52の下方の水底3の2次元画像を撮影する。測距器62は、音響測定器の一例であり、音波の送波あるいは光の照射により、物体までの距離を計測する。測距器62は計測方向を水底3に向けて設置されており、水底3までの距離を計測する。
なお、本実施形態においては、船体51という部材は、着底していない状態で、水面に浮くことができる部分を示している。船体51には、着底していない状態では、水面2の下方に沈む部分(水に浸かる部分)がある。3次元ソナー60は、船体51のうち、水に浸かる部分に設けられる。また、本実施形態においては、脚52という部材は、ジャッキ53によって昇降される部分全体を示している。脚52は、図1のように上昇させた状態でも下部は常に水に浸かっている。光学カメラ61、測距器62は、このような常に水に浸かっている部分に設置される。
図3は、表示装置57の機能的構成を示したブロック図である。すなわち、表示装置57が備えるコンピュータのプロセッサが、プログラムに従うデータ処理を実行することにより、表示装置57が図3に示す構成を備える装置として動作する。以下に、表示装置57が備える機能的構成を説明する。
計測データ取得・演算部571は、4台の3次元ソナー60の各々から、計測領域Mにおける3次元形状データを取得する。また、計測データ取得・演算部571は、4台の光学カメラ61の各々からの水底3の2次元画像データを取得する。さらに、計測データ取得・演算部571は、4台の測距器62の各々から、水底3までの距離データを取得する。計測データ取得・演算部571は、各脚52に設置された測距器62が計測した水底3までの距離データと別のシステムで計測され計測データ・演算部571に送信される4本の脚52の各々の降下された長さとから水深値を演算する。
船体51には、上述のDPSにおけるセンサシステムの一部としてGNSS(Global Navigation Satellite System/全地球測位衛星システム)63と慣性航法装置64が設けられている。計測データ取得・演算部571は、GNSS63から現在の位置情報を取得する。
慣性航法装置64は、初期値として与えられる位置からの自装置の方位及び姿勢の変化を継続的に計測することにより、自装置の現在位置を特定することができる。計測データ取得・演算部571は、GNSS63から取得する位置情報と、慣性航法装置64から取得する方位及び姿勢の変化情報により、3次元ソナー60、光学カメラ61、測距器62の位置を特定することができる。
圧力値データ取得部572は、制御装置54に設けられている油圧計541の各々から、ジャッキ53の各々にかかる圧力を示す圧力値データを取得する。
画像生成部573は、計測データ取得・演算部571が取得する3次元形状データと2次元画像データと距離データとを用いて、脚52の各々に対応する計測領域の3次元形状と、脚52の各々の下方の水底3の2次元画像と、水底3までの距離と、水深値とを表示する画面(以下、「モニタリング画面」という)の画像を生成する。さらに、モニタリング画面には、圧力値データ取得部572が取得する圧力値データを表示させることもできる。
表示部574は、ディスプレイ装置によって実現され、画像生成部573が生成するモニタリング画面の画像を表示する。
操作部575は、操作機器として操作盤に設けられたジョイスティック等によって、作業者が操作を行う。指示部576(制御指示装置の一例)は、操作部575に対して作業者が行う操作を受け付け、操作に対応する制御装置54の各々に対して指示データの出力を行う。
図4及び図5は、表示装置57の表示部574が表示するモニタリング画面を模式的に示した図である。モニタリング画面は、脚52の数に基づき領域A1、A2、A3、A4に4分割されている。領域A1、A2、A3、A4には、4本の脚52の各々に対応する3次元ソナー60、光学カメラ61、測距器62、油圧計541の各々から取得したデータに基づいた画像が表示される。
領域A1、A2、A3、A4の各々は、さらに4つの画像を表示する領域に分割されている。領域A1は領域A11〜A14に、領域A2は領域A21〜A24に、領域A3は領域A31〜A34に、領域A4は領域A41〜A44に、各々分割されている。
領域A11、A21、A31、A41には、脚52毎に設置された3次元ソナー60の各々から取得した3次元形状データに基づいた各脚52及び各脚52の下方の水底3の画像が表示される。領域A12、A22、A32、A42には、各スパッドカン521に設置された光学カメラ61から取得した2次元画像データに基づいた水底地盤画像が表示される。領域A13、A23、A33、A43には、各スパッドカン521に設置された測距器62から取得した距離データに基づいた脚52から水底3までの距離と、距離データに基づいて演算された水深値を示す画像が表示される。領域A13、A23、A33、A43の下部には脚52から水底3までの距離の数値が表示され、上部には水深値の数値が表示される。領域A14、A24、A34、A44には、油圧計541から取得した圧力値データに基づいた各ジャッキ53にかかる圧力値を示す画像が表示される。
図4(A)は、脚52の各々が船体51から水底3までの中間点付近まで下降した状態での表示装置57のモニタリング画面での表示を模式的に示した図である。
図4(B)は、脚52の各々の下部が水底3までの距離が所定値(ここでは1m)の位置まで下降した状態での表示装置57のモニタリング画面での表示を模式的に示した図である。図4(A)の状態から、時間が経過して脚52がさらに下降し、脚52の各々の下部が水底3までの距離が1mであることが表示されている。
本実施形態においては、脚52の各々を降下させている状態で、測距器62から取得する距離データが示す値が所定値となったとき、表示装置57の指示部576は、制御装置54に距離データが示す値が所定値となった脚52の停止を指示する指示データを送信する。その結果、脚52は、脚52の下部から水底3までの距離が所定値の位置(以下、「一時停止位置」という)で停止する。ここで、所定値(ここでは仮に1mとする)は、水底3の地盤の状態等から予め決められた値であり、脚52毎に所定値を設定することもできる。
4本の脚52のすべてが一時停止位置に到達して停止したとき、表示装置57の表示部574は、モニタリング画面の領域A13、A23、A33、A43の表示色を変更する等の処理をして、作業者に報知する。
図5(A)は、4本の脚52のうち対角に位置する2本の脚52が着座した状態での表示装置57のモニタリング画面での表示を模式的に示した図である。図4(B)の状態から、脚52の各々の降下を再度開始した後の状態を示している。モニタリング画面の領域A23と領域A33において、水底3までの距離が0と表示されており、対応する脚52が着底したことを示している。この場合、領域A23と領域A33の表示色を変更する等の処理をして、作業者に報知する。作業者は、着底後に脚52にかかる油圧が上昇したか否かをモニタリング画面の領域A24と領域A34の圧力値の表示で確認する。圧力値の上昇が確認された場合は、脚52が着座したと判断し、作業者は、脚52に対応する操作部575を操作する。その結果、指示部576から制御装置54に対して対応する脚52の降下を停止させる指示データが送信される。
図5(B)は、4本の脚52のすべてが着座した状態での表示装置57のモニタリング画面での表示を模式的に示した図である。モニタリング画面の領域A13、A23、A33、A43において、水底3までの距離が0と表示されており、かつ圧力値から脚52に一定の反力が得られていることが明らかなことから、4本すべての脚52が着座したことを示している。図5(A)の状態から、新たに着底、着座した脚52に対応する領域A13と領域A43の表示色を変更する等の処理をして、作業者に報知する。作業者は、着座したことが確認された脚52に対応する操作部575を操作する。その結果、指示部576から制御装置54に対して対応する脚52の降下を停止させる指示データが送信される。図5(B)の状態では、4本すべての脚52の降下が停止されていることになる。
次に、自己昇降式作業台船5の設置における作業者の作業手順を説明する。まず、作業者は、表示装置57のモニタリング画面を見て、水底3への着底に支障があるような障害物がないことを確認する。この確認は、モニタリング画面の領域A11、A21、A31、A41及び領域A12、A22、A32、A42の表示を見ることによって行う。これらの領域には、3次元ソナー60から取得した3次元形状データに基づく画像と、光学カメラ61から取得した2次元画像データに基づく画像が表示されている。支障があるような障害物の存在が確認された場合は、船体51の位置を移動させる等の処置をする。
支障があるような障害物がない場合は、作業者は、操作部575を操作して、脚52の各々の降下動作を開始させる。続いて、作業者は、モニタリング画面の各領域の表示を見ながら、脚52が順調に降下していることを確認する(図4(A)の状態)。
続いて、作業者は、モニタリング画面の領域A13、A23、A33、A43の表示を見ながら、脚52の各々が一時停止位置に達したか否かを確認する。本実施形態では、脚52が一時停止位置に達すると、制御装置54が対応する脚52の降下を自動的に停止させるので、作業者は特に操作をする必要はない。
続いて、作業者は、すべての脚52が一時停止位置に達したことが確認できた場合(図4(B)の状態)、作業者は、操作部575を操作して、脚52の各々の降下動作を再開させる。この際の降下速度は、一時停止位置までの降下速度よりも低速とする。
続いて、作業者は、モニタリング画面の領域A13、A23、A33、A43と領域A14、A24、A34、A44の表示を見ながら、脚52の各々が着底、着座していくことを確認する。着底したことは、領域A13、A23、A33、A43における水底3までの距離の表示が0になったことにより確認でき、その後、領域A14、A24、A34、A44における圧力値の表示が上昇したことによって着座したことを確認することができる。
4本の脚52の着底は、同時に行われるのが理想的であるが、水底3の地形の状態等により、4本の脚52の着座には時間差が生じることになる。しかしながら、船体51の安全面から時間差はできる限り小さくし、少なくとも対角に位置する2本の脚52には、ほぼ同時に荷重をかける必要がある。したがって、作業者は、リアルタイムで表示部574のモニタリング画面を確認しながら、着座のための操作を行う。
モニタリング画面を見て、4本の脚52の各々の下部から水底3までの距離を確認しながら、各々の距離がほぼ同じ値である場合は、作業者は、4本の脚52がほぼ同時に着座すると判断できる。この場合は、作業者は特に操作を行う必要はない。ここでは、4本の脚52が着座するタイミングがずれると予想される場合の操作について説明する。
ある1本の脚52が水底3に接近し、他の脚52よりも先に着座すると予想される場合、作業者は、その着座しそうな脚52と対角に位置する脚52に着目する。作業者は、対角する位置にある2本の脚52をほぼ同時に着座させるように操作をする。
ここで、対角に位置する2本の脚52の各々の水底3までの距離がほぼ同じ値であれば、ほぼ同時に着座すると予想されるので、操作をせず、着座するまでモニタリング画面での確認を続ける。
対角に位置する2本の脚52のうちの一方の脚52が他方より先に水底3に接近し、先に着座することが予想される場合、作業者は、先に着座しそうな脚52の降下を停止する操作を行う。そして、作業者は、モニタリング画面を見ながら、他方の脚52が、降下を停止した脚52と水底3までの距離が同じとなる位置まで降下するのを待つ。2本の脚52の水底3までの距離が同じになったら、降下を停止していた脚52の降下を再開する操作を行う。このようにして、先に着座しそうな脚52の降下を停止する操作をしながら、対角する位置の2本の脚52がほぼ同時に着座するように調整する。
対角する位置の2本の脚52が着座したとき、作業者は、着座した2本の脚52の降下を停止する操作を行う。そして、対角する位置の他の2本の脚52についても、ほぼ同時に着座するように同様の操作を行う。
作業者は、4本の脚52のすべてが着座した場合(図5(B)の状態)、4本の脚52に対応するすべてのジャッキ53を稼働し、船体51を水面2の上方の所定の位置まで持ち上げる指示を行う。
本実施形態では、作業者は、対角する位置にある2本の脚52をほぼ同時に着座させるように操作を行う。「ほぼ同時」とは、最初に一方の脚52が着座してから他方の脚52が着座するまでの時間が短いほど好ましいことを意味している。作業者は、この時間が十分に短い所定時間長の期間内とするように調整する。所定時間長とは、対角する位置にある2本の脚52の着座にある程度の時間差があっても、ジャッキ53や船体51そのものに支障がない時間である。
[変形例]
上述の実施形態は様々に変形され得る。以下に、それらの変形の例を示す。なお、以下に示す2以上の変形例が適宜組み合わされてもよい。
(1)上述の実施形態において、船体51の底部に脚52毎に対応させて4台の3次元ソナー60を設置するものとした。これに代えて、1台の3次元ソナー60を船体51の底部の中央付近に設置して、3次元ソナー60をパン(鉛直軸周りに回転)/チルト(水平軸周りに回転)させて4本の脚52の各々を含む3次元形状データを取得する構成としてもよい。
図6は、1台の3次元ソナー60を船体51の底部の中央付近に設置した自己昇降式作業台船の設置のためのシステムの構成を示した図である。3次元ソナー60は、雲台601に取り付けられており、雲台601は船体51の底部に固定されている。雲台601は、3次元ソナー60の計測方向を変更する役割を果たす。具体的には、雲台601は、チルトすることにより、3次元ソナー60を鉛直方向あるいは水平方向から傾斜させることにより、脚52と脚52の下方の水底を含む計測領域Mが得られるチルト方向位置を設定する。そして、雲台601は、1本の脚52の方向にパンして、3次元ソナー60を1本の脚52の方向に向かせた後、所定時間間隔で、他の脚52の方向に順次パンする。この動作を繰り返すことにより、4本すべての脚52とその下方の水底3を含む3次元形状データを所定時間間隔で順次取得して、表示装置57に表示する。
(2)上述した実施形態において、計測機器の例である光学カメラ61と測距器62は、脚52の下端部のスパッドカン521の側面に設置するものとした。これに代えて、計測機器を脚52の下端部の水底3に対向する位置に設置するものとしてもよい。
図7は、光学カメラ61と測距器62を脚52の下端部のスパッドカン521の底部に設けた構成を示した図である。図7(A)は脚52を側方から見た図であり、図7(B)はスパッドカン521の底面を下から上に見た図である。スパッドカン521の底面には、凹部5211が形成されており、凹部5211の内部に光学カメラ61と測距器62が設けられている。
このような構成により、光学カメラ61により脚52の真下の水底3の2次元画像が得られる。また、測距器62により、脚52の底部の真下までの距離を計測することができるため、より正確に着底までの距離を確認することができる。また、光学カメラ61と測距器62は凹部5211に設けられているため、着底時に破損する可能性が低くなる。
(3)上述した実施形態において、測距器62を脚52の各々の下端部のスパッドカン521の側面に設置して、水底3までの距離データを取得するものとした。これに代えて、脚52の各々の下端部のスパッドカン521の底部に、接触センサを設けるものとしてもよい。
図8は、そのような接触センサの一例として、棒状部材71と圧力センサ72とで構成される接触センサを脚52の下端部のスパッドカン521の底部に設けた構成を示した断面図である。棒状部材71は、スパッドカン521の内部に設けられた空間73から鉛直下方向にスパッドカン521の底面まで延びる孔74を貫通し、スパッドカン521の底面から鉛直下方向に所定長さ(例えば1m)だけ突出する。棒状部材71の上端と下端には、水平方向に広がる形状の鍔部71a、71bが設けられている。棒状部材71の上端の鍔部71aは、孔74の上端側から孔74を通過できないため、棒状部材71の下方へと落下を防止する支持部材となっている。空間73内の棒状部材71の上方には、圧力センサ72が設けられている。
脚52が下降して、スパッドカン521の底面と水底3との距離が所定長さまで近づくと、棒状部材71の下端の鍔部71bが水底3に接触する。さらに、脚52が下降すると、棒状部材71は、下端が水底3に接触しているため、下降できず、上端の鍔部71aが圧力センサ72に接触して、圧力センサ72に圧力がかかる。このとき、圧力センサ72から出力される信号が変化する。
表示装置57の計測データ取得・演算部571において、圧力センサ72からの出力信号を取得する構成とすれば、脚52の底部が水底3に所定距離(例えば1m)まで近づいたときに、圧力センサ72からの出力信号の変化を検知可能である。検知されたときに、指示部576から制御装置54に指示信号を出力して脚52の降下を停止すれば、図4(B)と同様の状態とすることができる。
その後、着底のためさらに脚52を降下すると、棒状部材71と圧力センサ72は破損する。再度着底を行う場合は、棒状部材71と圧力センサ72を取り替えればよい。または、スパッドカン521を取り外し、新たに棒状部材71と圧力センサ72が設けられたスパッドカン521を取り付ければよい。
(4)上述した実施形態において、表示装置57のモニタリング画面の領域A11には、3次元ソナー60から取得したリアルタイム画像(いわゆる実画像)を表示するものとした。これに代えて、仮想画像を用いてもよい。
図9は、3次元ソナー60による実画像からの仮想画像の生成を説明するための図である。図9(A)は、3次元ソナー60が計測した水底3の3次元形状を表す3次元形状データに基づいて、表示装置57の画像生成部573が生成した水底3の2方向から見た断面形状の画像である。この断面形状の画像は、計測された3次元形状データから生成したものであるが、実画像ではなく、仮想画像である。
図9(B)は、図9(A)の画像に脚52の仮想画像をオーバーレイして表示した画像である。画像生成部573は、3次元ソナー60が計測した脚52の3次元形状を表す3次元形状データに基づいて、水底3の断面形状に対する脚52の現在位置を特定する。そして、水底3の断面形状の画像内の対応する位置に、仮想画像として脚52をオーバーレイして表示する。
なお、3次元ソナー60による画像は、脚52が水底3に近づくと、脚52の下方の水底3の画像の一部が欠落する。したがって、図9(A)の断面形状の画像は、脚52があまり降下していない時点の3次元形状データを用いて生成するのが好ましい。
また、上記の例では、水底3の3次元形状を表す3次元形状データとして、システム1が備える計測機器である3次元ソナー60により計測された3次元形状を表す3次元形状データが用いられるものとしたが、これに代えて、システム1とは異なるシステムが備える計測機器により計測された水底3の3次元形状を表す3次元形状データが用いられてもよい。
例えば、システム1が記憶装置を備え、マルチビームソナーを搭載した調査船が航行する間に継続的にマルチビームソナーにより計測された水底3の3次元形状を表す3次元形状データを記憶装置に記憶させておき、表示装置57が記憶装置に記憶されている3次元形状データを用いて、図9(B)に例示される画像を表示してもよい。この場合、表示装置57は、記憶装置に記憶されている3次元形状データが表す水底3の3次元形状と、脚52との位置関係を正しく表示するために、例えば、GNSS63により計測される自己昇降式作業台船5の現在の位置と、慣性航法装置64により計測される自己昇降式作業台船5の現在の方位及び姿勢を用いる。
(5)上述した実施形態において、光学カメラ61を脚52のスパッドカン521に設置して、水底3の画像を取得するものとした。これに代えて、脚52のスパッドカン521に撮影方向を水底3に対し水平方向に向けて設置した光学カメラ61で隣の脚52とその下方の水底3の画像を取得するものとしてもよい。
図10は、光学カメラ61で隣の脚52の画像を取得するための構成を示す図である。図10(A)において、隣り合って設けられた2本の脚52の各々のスパッドカン521に光学カメラ61が対向して設置されている。各々の光学カメラ61の撮影範囲は、隣の脚52とその下方の水底3を含んでいる。図10(A)では、2本の脚52のみを記載しているが、他の2本の脚52についても同様の構成である。
図10(B)は、各々の光学カメラ61で取得された画像を示している。画像により、脚52と水底3との位置関係を確認することができる。
なお、脚52が水底3に近づくと、脚52から受ける水圧の影響で水が濁る傾向がある。この場合、脚52の画像が不鮮明になるので、図10(B)の画像内の脚52の実画像と同じ位置に、予め生成された脚52の仮想画像を表示してもよい。
(6)上述した実施形態において、光学センサを含む計測機器の例である光学カメラ61は脚52に配置されるものとした。これに代えて、光学カメラ61を船体51に設置してもよい。
(7)上述した実施形態においては、3次元ソナー60は、船体51に設置するものとしたが、複数の脚52の各々に設置してもよい。この場合、各々の3次元ソナーの計測領域は、設置されている脚52の先端部分とその下方の水底3が含まれるように設定する。
(8)上述した実施形態において、スパッドカン521の各々に測距器62を設置して水底3までの距離を計測するものとした。これに代えて、水圧により水深を計測する水深計を設置してもよい。この場合、水面2からの深さは測定できるが、水底3までの距離は直接測定できない。このため、3次元ソナー60の測定データにより船体51から水底3までの距離を取得するか、または、船体51の底部に測距計を設置して船体51から水底3までの距離を取得する。船体51から水底3までの距離と水深計での計測値との差により、水深計から水底3までの距離を算出する。
(9)上述した実施形態において、3次元ソナー60により計測された脚52とその下方の水底3の3次元形状データを取得して、表示装置57に表示するものとした。これに代えて、表示装置の記憶部に予め計測された水底3の3次元形状データを記憶しておき、これを用いて表示装置57に表示するものとしてもよい。
この変形例では、画像生成部573は、DPSで用いられる位置センサ、方位センサから位置情報、方位情報を取得する。そして、取得した位置情報、方位情報に対応した水底3の3次元形状データを記憶部から読み出し、モニタリング画面に水底3の画像を表示する。さらに、測距器62による水底3までの距離データに基づいて、予め生成されている脚52の仮想画像を、画像内の対応する位置に水底3の画像に重畳させて表示する。この変形例では、3次元ソナー60は必ずしも設置する必要はない。
(10)上述した実施形態において、表示装置57に表示される水底3までの距離に基づいてジャッキ53による脚52の降下を制御するものとした。これに代えて、表示装置57に表示される制御装置54の油圧計541からの圧力値データの変化に基づいて脚52の降下を制御するものとしてもよい。すなわち、圧力値データが上昇した油圧計541に対応する脚52は、着座したと認識して降下を順次停止させる。この変形例では、3次元ソナー60、光学カメラ61、測距器62は必ずしも設置する必要はない。
(11)上述した実施形態において、脚52の降下の制御は、一時停止位置に脚52が達するまでは、制御装置54により自動で降下制御を行い、一時停止位置からの再度の降下制御は、作業者のリアルタイムの操作により行うものとした。これに代えて、一時停止位置からの降下制御も自動で行ってもよい。
(12)上述した実施形態において、計測機器である3次元ソナー60、光学カメラ61、測距器62の位置を特定する手段として、方位及び姿勢を計測するために慣性航法装置64を用いるものとした。これに代えて、3軸傾斜計等の方位と姿勢の両方を計測する方位姿勢計測装置を用いるものとしてもよい。また、GNSS、コンパス等の方位を計測する方位計測装置と、2軸傾斜計等の姿勢を計測する姿勢計測装置とを用いるものとしてもよい。また、慣性航法装置、方位姿勢計測装置、姿勢計測装置は、計測機器である3次元ソナー、光学カメラ、測距器等に内蔵されるものとしてもよい。
(13)上述した実施形態においては、作業者は、対角する位置にある2本の脚52をほぼ同時に着座させる操作をするものとしたが、複数設けられている脚52のすべてをほぼ同時に着座させる操作をするものとしてもよい。
(14)上述した実施形態において、表示装置57はコンピュータを備え、プロセッサがプログラムに従う処理を実行することにより、図3に示した機能を備える装置が実現されるものとした。これに代えて、表示装置57が、図3に示される構成を備える専用装置であってもよい。
1…システム、2…水面、3…水底、5…自己昇降式作業台船、52…脚、53…ジャッキ、54…制御装置、55…ブリッジ、57…表示装置、58…スラスタ、60…3次元ソナー、61…光学カメラ、62…測距計、63…GNSS、64…慣性航法装置、71…棒状部材、72…圧力センサ、74…孔、521…スパッドカン、541…油圧計、571…計測データ取得・演算部、572…圧力値データ取得部、573…画像生成部、574…表示部、575…操作部、576…指示部、601…雲台、5211…凹部。

Claims (19)

  1. 自己昇降式作業台船の複数の脚を水底に向かい降下させながら、前記複数の脚の各々の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を計測機器で計測し、前記計測機器による計測の結果が示す前記複数の脚の各々の下部から水底までの距離の変化を用いて前記複数の脚の各々の着座の時間差が所定時間長内となるように前記複数の脚の各々の降下状態を調整する工程を備える
    自己昇降式作業台船の設置の方法。
  2. 前記降下状態を調整する工程において、前記計測機器による計測の結果が、前記複数の脚のいずれかの降下先に着底に支障がある障害物があることを示す場合、船体位置を移動する
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記降下状態を調整する工程において、前記複数の脚を水底に向かい降下させながら、前記複数の脚の各々を昇降あるいは保持するときにジャッキにかかる油圧であって、前記複数の脚の各々にかかる油圧を油圧計で計測し、前記油圧計による計測の結果が示す前記複数の脚の各々にかかる圧力の変化を用いて前記複数の脚の各々の着座を判断する
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記計測機器は、音響測定器、光学センサ及び水深計の1以上を含む
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 雲台により前記計測機器の計測方向を変更する工程を備える
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記計測機器は、前記複数の脚の各々に設置されている
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記計測機器は、前記複数の脚の各々の下端部の水底に対向する位置に設置されている
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記計測機器は、前記自己昇降式作業台船の船体に設置されている音響測定器を含む
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  9. 自己昇降式作業台船の複数の脚の各々が水底に向かい降下するときに、前記複数の脚の位置及び水底地盤の形状の少なくとも一方を計測する計測機器と、
    前記複数の脚の各々に関し前記計測機器による計測の結果が示す前記複数の脚の各々の下部から水底までの距離の変化を表示する表示装置と
    を備える自己昇降式作業台船の設置のためのシステム。
  10. 前記複数の脚の各々が水底に向かい降下するときに、前記複数の脚の各々を昇降あるいは保持するときにジャッキにかかる油圧であって、前記複数の脚の各々にかかる油圧を計測する油圧計を備え、
    前記表示装置は、前記油圧計による計測の結果が示す前記複数の脚の各々にかかる圧力の変化を表示する
    請求項9に記載のシステム。
  11. 前記計測機器は、音響測定器、光学センサ及び水深計の1以上を含む
    請求項9又は10に記載のシステム。
  12. 前記計測機器は、前記複数の脚の各々に設置されている
    請求項9乃至11のいずれか1項に記載のシステム。
  13. 前記計測機器は、前記複数の脚の各々の下端部の水底に対向する位置に設置されている
    請求項12に記載のシステム。
  14. 前記計測機器は、前記自己昇降式作業台船の船体に設置されている音響測定器を含む
    請求項9乃至11のいずれか1項に記載のシステム。
  15. 前記計測機器の計測方向を変更する雲台を備える
    請求項14に記載のシステム。
  16. 前記複数の脚の各々を水底に向かい降下させるジャッキの制御装置に対し、前記計測機器による計測の結果に応じた制御の指示を行う制御指示装置を備える
    請求項9乃至15のいずれか1項に記載のシステム。
  17. 水底地盤の形状を表す形状データを記憶する記憶手段を備え、
    前記表示装置は、前記複数の脚の各々に関し、前記計測機器により特定された当該脚の画像を前記形状データが表す水底地盤の画像にオーバーレイした画像を表示する
    請求項9乃至16のいずれか1項に記載のシステム。
  18. 前記計測機器は水底地盤の形状を計測し、計測した水底地盤の形状を表す形状データを生成し、
    前記表示装置は、前記複数の脚の各々に関し、前記計測機器により特定された当該脚の画像を前記形状データが表す水底地盤の画像にオーバーレイした画像を表示する
    請求項9乃至16のいずれか1項に記載のシステム。
  19. 前記表示装置が表示する前記水底地盤の画像及び前記脚の画像の少なくとも一方が仮想画像である
    請求項17又は18に記載のシステム。
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