以下、本発明の一実施形態を、図1〜図15を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[構成]
図1には、一実施形態に係る放送受信装置100及び通信装置300の配置関係が示されている。図1に示されるように、本実施形態では、放送受信装置100及び通信装置300は、移動体である車両CR内に配置されるようになっている。そして、放送受信装置100は、通信装置300と近距離無線通信が可能となっている。
放送受信装置100は、放送局から送信される地上デジタルテレビジョン放送波を受信して処理する。また、放送受信装置100は、移動体通信網と無線通信して、サービス事業者の通信コンテンツサーバ等にアクセス可能となっている。そして、放送受信装置100は、サービス事業者から電気通信回線を介して配信される通信コンテンツを取得して処理する。すなわち、放送受信装置100は、放送サービス及び通信サービスを組み合せた放送通信連携サービスを実施する装置となっている。ここで、放送受信装置100は、A階層放送(第2放送、ワンセグ放送)の放送コンテンツ及びB階層放送(第1放送、12セグ放送)の放送コンテンツを再生可能な装置となっている。放送受信装置100の構成については、後述する。
通信装置300は、例えば、スマートフォンであり、移動体通信網と無線通信して、サービス事業者の通信コンテンツサーバ等にアクセス可能となっている。そして、通信装置300は、放送受信装置100と連携して、サービス事業者から電気通信回線を介して配信される通信コンテンツを取得して処理する。通信装置300の構成については、後述する。また、通信装置300と放送受信装置100との間の連携についても後述する。
なお、通信装置300としては、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の通信装置であってもよい。
ここで、放送通信連携サービスは、放送局及びサービス事業者から送信されるアプリケーションを実行することにより実現されるようになっている。そして、実行されるアプリケーションには、放送番組に関連する連動アプリケーションと、放送番組に関連しない非連動アプリケーションとに分類される。本実施形態では、放送受信装置100と通信装置300とが連携して実行するアプリケーションは、連動アプリケーションとなっている。
なお、本実施形態に係る放送受信装置100及び通信装置300の配置関係を概略的に説明するため、図1には、1つの放送局及び1つのサービス事業者を示しているが、放送受信装置100は、図示しない他の放送局から放送される放送波の受信が可能であるとともに、図示しない他のサービス事業者のコンテンツサーバにもアクセス可能となっている。また、通信装置300は、図示しない他のサービス事業者のコンテンツサーバにもアクセス可能となっている。
<放送受信装置100の構成>
次に、上記の放送受信装置100の構成について、説明する。
放送受信装置100は、図2に示されるように、アンテナ110と、RF処理ユニット120と、無線通信ユニット130と、インターフェイス135と、再生処理ユニット140とを備えている。また、放送受信装置100は、入力ユニット150と、音出力ユニット160と、表示ユニット170と、制御ユニット190とを備えている。
上記のアンテナ110は、放送局から送信されている地上デジタルテレビジョン放送波を受信する。アンテナ110による受信信号RFSは、RF処理ユニット120へ送られる。
上記のRF処理ユニット120は、アンテナ110から送られた受信信号RFSを受ける。そして、RF処理ユニット120は、制御ユニット190から送られた選局指令CSLに従って、選局すべき放送局の信号を受信信号RFSから抽出する選局処理を行い、所定の中間周波数帯の成分を有する中間周波信号IFD(以下、単に「信号IFD」という)に変換する。こうして得られた信号IFDは、再生処理ユニット140へ送られる。ここで、信号IFDは、デジタル信号となっている。なお、RF処理ユニット120は、受信処理部の一部の機能を果たすようになっている。
上記の無線通信ユニット130は、不図示のアンテナ等を備えて構成されている。この無線通信ユニット130は、当該アンテナから受信した受信信号を処理して、再生処理ユニット140及び制御ユニット190で処理可能なデジタルデータ信号に変換する。また、無線通信ユニット130は、制御ユニット190から送られた送信信号を処理して、無線信号に対応する信号に変換し、アンテナへ送る。
この無線通信ユニット130を利用し、制御ユニット190による制御のもとで、通信コンテンツのロケーション情報等を指定した通信コンテンツの取得要求をサービス事業者の通信コンテンツサーバへ送信することにより、無線通信ユニット130は、所望の通信コンテンツCCDを受信することができる。こうして受信された通信コンテンツCCDは、再生処理ユニット140へ送られる。
また、この無線通信ユニット130を利用し、制御ユニット190による制御のもとで、連動アプリケーションのロケーション情報等を指定した連動アプリケーションの取得要求をサービス事業者のサーバへ送信することにより、無線通信ユニット130は、所望の連動アプリケーションを受信することができる。こうして受信された連動アプリケーションは、制御ユニット190へ送られる。
上記のインターフェイス135は、放送受信装置100と通信装置300との間におけるデータ授受に際して利用される。例えば、放送受信装置100が受信した放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報、端末連携技術に必要なアプリケーションファイル等は、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送られる。また、放送受信装置100が受信した放送の放送番組情報、放送番組に関連する情報等の端末連携技術に必要な情報は、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送られる。
また、制御ユニット190が生成した後述する通信コンテンツの「提示制御情報」は、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送られる。なお、インターフェイス135は、放送受信装置における制御部の一部の機能を果たすようになっている。
上記の再生処理ユニット140は、制御ユニット190による制御のもとで、RF処理ユニット120から送られる信号IFD及び無線通信ユニット130から送られる通信コンテンツCCDを処理して、表示ユニット170へ供給する映像データIDTを生成する。また、再生処理ユニット140は、制御ユニット190による制御のもとで、RF処理ユニット120から送られる信号IFDを処理して、音出力ユニット160へ供給する音声データADTを生成する。再生処理ユニット140の構成の詳細については、後述する。
上記の入力ユニット150は、放送受信装置100の本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット170の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。また、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
この入力ユニット150を利用者が操作することにより、放送受信装置100の動作内容の設定や動作指令の入力が行われる。例えば、希望放送局を指定した選局指定、通信コンテンツに基づく映像の表示指定等の利用者による入力が、入力ユニット150を利用して行われる。入力ユニット150への入力内容は、入力データIPDとして、制御ユニット190へ送られる。
上記の音出力ユニット160は、(i)再生処理ユニット140から送られた音声データADTをアナログ信号に変換するDA(Digital to Analogue)変換器と、(ii)当該DA変換器から出力されたアナログ信号を増幅する増幅器と、(iii)増幅されたアナログ信号を音声に変換するスピーカとを備えて構成されている。この音出力ユニット160は、選局されているチャンネルの放送波に対応する放送音声を再生出力する。
上記の表示ユニット170は、例えば、(i)液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)等の表示デバイスと、(ii)再生処理ユニット140から送られた映像データIDTに基づいて、当該表示デバイスに画像を表示させる表示制御回路とを備えている。この表示ユニット170は、映像データIDTに基づいて、選局されているチャンネルに対応する放送番組映像、通信コンテンツに基づく映像を再生表示する。また、表示ユニット170は、制御ユニット190による制御のもとで、「通信コンテンツの提示に関するメッセージ」を表示する。
上記の制御ユニット190は、様々な処理を行うとともに、放送受信装置100の全体の動作を制御する。なお、制御ユニット190の構成の詳細については、後述する。
《再生処理ユニット140の構成》
次に、再生処理ユニット140の構成について説明する。
再生処理ユニット140は、図3に示されるように、復調部141と、デマルチプレクサ部142と、放送コンテンツ処理部143とを備えている。また、再生処理ユニット140は、通信コンテンツ処理部144と、表示映像作成部145とを備えている。ここで、復調部141、デマルチプレクサ部142及び放送コンテンツ処理部143は、受信処理部の一部の機能を果たすようになっている。
上記の復調部141は、RF処理ユニット120から送られた信号IFDを受ける。そして、復調部141は、信号IFDに対してOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)復調を施す。こうして復調された信号は、信号DMDとして、デマルチプレクサ部142へ送られる。
また、復調部141は、信号IFDにおけるCNR(Carrier to Noise Ratio)を検出する。この検出結果は、検出値CNRとして、制御ユニット190へ送られる。
上記のデマルチプレクサ部142は、復調部141から送られた信号DMDを受ける。そして、デマルチプレクサ部142は、信号DMDの復号処理を行い、信号DMDをA階層データパケットAPK及びB階層データパケットBPKに分離する。こうして分離されたA階層データパケットAPK及びB階層データパケットBPKは、放送コンテンツ処理部143へ送られる。
また、デマルチプレクサ部142は、信号DMDの復号処理に際して、PSI(Program Specific Information)情報及びSI(Service Information)情報を取得する。こうして取得されたPSI情報及びSI情報は、制御ユニット190へ送られる。
ここで、PSI情報には、NIT(Network Information Table)情報等が含まれている。当該NIT情報には、選局放送局の中継局の物理チャンネル情報(周波数情報)が含まれている。また、当該NIT情報には、ネットワーク識別子が含まれ、当該ネットワーク識別子には、放送事業者識別情報及び地域識別情報を含む識別情報が記載されている。
SI情報には、BIT(Broadcast Information Table)情報、EIT(Event Information Table)情報等が含まれている。当該BIT情報には、放送局の系列識別(affiliation_ID)が含まれている。また、当該EIT情報には、放送番組の番組名、放送日時、番組内容などの番組に関する情報が記載されている。
また、デマルチプレクサ部142は、音声、番組映像、データ放送、PSI情報、SI情報以外の復号結果を、信号DBDとして制御ユニット190へ送る。かかる信号DBDに含まれる情報としては、アプリケーション情報テーブル、連動アプリケーションなどのアプリケーションファイル、放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報等がある。このアプリケーション情報テーブルには、アプリケーション名、アプリケーションID、アプリケーションの起動及び終了などを制御する制御情報、アプリケーションファイルの配信用サーバのロケーション情報及びアプリケーションファイルを特定する情報等が含まれている。なお、連動アプリケーションは、放送局が送信する放送信号から取得する場合もあるし、上述したように、サービス事業者のサーバから電気通信回線を介して取得する場合もある。
上記の放送コンテンツ処理部143は、デマルチプレクサ部142から送られたA階層データパケットAPK及びB階層データパケットBPKを受ける。そして、放送コンテンツ処理部143は、制御ユニット190から送られる選択指令SLBに従って、音声データADTを生成して音出力ユニット160へ送るとともに、放送コンテンツ映像データIBTを生成して表示映像作成部145へ送る。放送コンテンツ処理部143の構成の詳細については、後述する。
上記の通信コンテンツ処理部144は、制御ユニット190による制御のもとで、無線通信ユニット130から送られた通信コンテンツCCDを復号して、通信コンテンツ映像データICTを生成する。生成された通信コンテンツ映像データICTは、表示映像作成部145へ送られる。
上記の表示映像作成部145は、放送コンテンツ処理部143から送られる放送コンテンツ映像データIBTを受ける。また、表示映像作成部145は、通信コンテンツ処理部144から送られる通信コンテンツ映像データICTを受ける。そして、表示映像作成部145は、制御ユニット190から送られた映像作成指令ICCに従って、放送コンテンツ映像データIBT及び通信コンテンツ映像データICTに基づく映像データIDTを作成する。引き続き、表示映像作成部145は、生成された映像データIDTを表示ユニット170へ送る。
また、表示映像作成部145は、制御ユニット190から、通信コンテンツの提示に関するメッセージを作成すべき映像作成指令ICCを受けた場合には、放送コンテンツ映像データIBT及び通信コンテンツ映像データICTに基づく映像とともに、当該映像作成指令ICCで指定された内容のメッセージを含む映像データIDTを作成する。そして、表示映像作成部145は、当該生成された映像データを表示ユニット170へ送る。
(放送コンテンツ処理部143の構成)
上述した放送コンテンツ処理部143の構成について説明する。
放送コンテンツ処理部143は、図4に示されるように、A階層処理部231と、B階層処理部233と、選択部234とを備えている。
上記のA階層処理部231は、デマルチプレクサ部142から送られるA階層データパケットAPKを受ける。そして、A階層処理部231は、地上デジタル放送におけるA階層放送に採用されているH.264/AVC方式でエンコード化されたA階層データパケットAPKのソースデコード処理を行い、A階層放送に対応する音声データ及び映像データであるA階層データAAVを生成する。こうして生成されたA階層データAAVは、選択部234へ送られる。
上記のB階層処理部233は、デマルチプレクサ部142から送られるB階層データパケットBPKを受ける。そして、B階層処理部233は、地上デジタル放送におけるB階層放送に採用されているMPEG2方式でエンコード化されたB階層データパケットBPKのソースデコード処理を行い、B階層放送に対応する音声データ及び映像データであるB階層データBAVを生成する。こうして生成されたB階層データBAVは、選択部234へ送られる。
上記の選択部234は、A階層処理部231から送られたA階層データAAV及びB階層処理部233から送られたB階層データBAVを受ける。そして、選択部234は、制御ユニット190から送られた選択指令SLBに従って、A階層データAAV及びB階層データBAVのいずれかを選択する。選択部234において選択された階層データにおける音声データが、音声データADTとして音出力ユニット160へ送られる。また、選択部234において選択された階層データにおける映像データが、放送コンテンツ映像データIBTとして表示映像作成部145へ送られる。
《制御ユニット190の構成》
次いで、制御ユニット190の構成について説明する。
制御ユニット190は、図5に示されるように、記憶部191と、処理管理部192と、サーチ実行部193と、放送通信連携サービス実行部194とを備えている。
上記の記憶部191は、不揮発性の記憶素子を備えて構成されている。記憶部191には、制御ユニット190で利用される様々な情報データが記憶される。この記憶部191には、処理管理部192及びサーチ実行部193がアクセス可能となっている。
ここで、記憶部191に記憶される情報データについて、図6,7を参照して説明する。記憶部191に記憶される情報データには、図6に示されるように、番組情報PGIと、放送局情報STIとサーチリストSHLとが含まれている。また、記憶部191には、中継局受信可リストRRL及び系列局受信可リストARLも記憶されるようになっている。
上記の番組情報PGIには、現在選局中の希望放送局の番組名及び番組内容情報が記憶される。この番組情報PGIは、処理管理部192が生成し、記憶部191内に格納する。
上記の放送局情報STIには、現在選局中の希望放送局の識別情報及び系列識別が記憶される。この放送局情報STIは、サーチ実行部193が生成し、記憶部191内に格納する。
上記のサーチリストSHLには、図7に示されるように、希望放送局の中継局の物理チャンネルRCHj(j=1,…,J)を当該物理チャンネルRCHjに対応する周波数RFQjとともに登録する中継局リストRCL、及び、中継局リストRCLに登録されていない全ての物理チャンネルOCHk(k=1,…,K)を当該物理チャンネルOCHkに対応する周波数OFQkとともに登録するリストOCLから成るリストである。このサーチリストSHLは、サーチ実行部193が生成し、記憶部191内に格納する。なお、「J+K」は、UHF(Ultra High Frequency)における13チャンネルから52チャンネルまでの40チャンネルの現時点の地上デジタル放送に対応して、「40」となっている。
上記の中継局受信可リストRRL及び系列局受信可リストARLは、後述する代替局のサーチ処理により、サーチ実行部193が生成し、記憶部191内に格納する。中継局受信可リストRRL及び系列局受信可リストARLの内容については、後述する。
図5に戻り、上記の処理管理部192は、放送受信装置100の全体の動作を制御しつつ、様々な処理を行う。この処理管理部192により行われる処理には、利用者による希望放送局の選局指定に対応した選局処理、A階層放送及びB階層放送のうちのいずれかを出力対象放送に選択する階層選択処理が含まれる。また、処理管理部192により行われる処理には、サーチ実行部193の制御処理、通信装置300へ送信する通信コンテンツの提示制御情報の生成処理等が含まれる。
希望放送局の選局処理に際して、処理管理部192は、入力ユニット150から送られた選局指定を受けると、当該選局指定により指定された希望放送局に対応する選局指令CSLを生成する。そして、処理管理部192は、生成された選局指令CSLをRF処理ユニット120へ送る。
階層選択処理に際して、処理管理部192は、復調部141から送られたCNR(Carrier to Noise Ratio)の検出値CNRに基づいて、放送波の受信品質を評価する。そして、処理管理部192は、放送波の受信品質が第1所定値以上であるか否かの判定を行うことで、B階層放送に基づくコンテンツ再生が可能であるか否かを判断する。放送波の受信品質が第1所定値以上の場合には、処理管理部192は、B階層放送を出力対象放送に選択する選択指令SLBを生成して、選択部234へ送る。一方、放送波の受信品質が第1所定値未満の場合には、処理管理部192は、A階層放送を出力対象放送に選択する選択指令SLBを生成して、選択部234へ送る。
サーチ実行部193の制御処理に際して、処理管理部192は、通常再生処理中に、放送波の受信品質が第2所定値(<第1所定値)未満となるか否かの判定を行うことで、現在選局中の放送局(選局放送局)の代替局サーチが必要であるか否かを判断する。そして、処理管理部192は、放送波の受信品質が第2所定値未満となった場合に、サーチ指令を生成し、サーチ実行部193へ送る。
また、サーチ実行部193の制御処理に際して、処理管理部192は、サーチ実行部193から送られたサーチ用選局要求を受けると、当該サーチ用選局要求に従った選局指令CSLを生成する。処理管理部192は、こうして生成された選局指令CSLをRF処理ユニット120へ送る。
そして、代替局のサーチ処理が終了し、サーチ実行部193から送られる代替局チャンネル報告を受けると、処理管理部192は、当該代替局チャンネル報告に従って代替局を選局する選局指令CSLを生成する。そして、処理管理部192は、当該選局指令CSLをRF処理ユニット120へ送る。
通信コンテンツの提示制御情報の生成処理に際して、処理管理部192は、階層選択処理において、B階層放送からA階層放送に出力対象放送を変更するときには、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」旨の提示制御情報を生成する。
また、通信コンテンツの提示制御情報の生成処理に際して、代替局のサーチ処理が終了すると、処理管理部192は、サーチ実行部193から送られた系列局サーチフラグFLGA、ワンセグサーチフラグFLGOを受ける。そして、処理管理部192は、当該系列局サーチフラグFLGA、ワンセグサーチフラグFLGO、記憶部191内の番組情報PGI及びSI情報に含まれるEIT情報に基づいて、代替局がサーチ処理を行う前に選局していた放送局と同一の放送番組に関連する通信コンテンツに関する情報を送信しているか否かを判定する。処理管理部192は、当該判定の結果が否定的であった場合に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」旨、又は、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を完全に中止する」旨の提示制御情報を生成する。
また、通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止している場合に、処理管理部192は、階層選択処理でB階層放送を出力対象放送に選択するときには、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」旨の提示制御情報を生成する。こうして生成された提示制御情報は、放送通信連携サービス実行部194へ送られる。
本実施形態では、上述した「一旦中止」との用語は、放送波の受信品質の回復により、通信コンテンツ情報の提示の「再開」の可能性がある場合に使用する。また、「完全中止」との用語は、放送波の受信品質が回復したとしても、通信コンテンツ情報の提示の「再開」が行われない場合に使用する。
処理管理部192が実行する通信コンテンツの提示制御情報の生成処理の詳細については、後述する。なお、処理管理部192は、放送受信装置における制御部の一部の機能を果たすようになっている。
上記のサーチ実行部193は、デマルチプレクサ部142から送られたPSI情報に含まれるNIT情報に基づいて、まず、中継局リストRCLを生成する。引き続き、サーチ実行部193は、当該中継局リストRCLの末尾に、リストOCLを追加した「サーチリストSHL」を作成し、記憶部191内に格納する(図7参照)。
また、サーチ実行部193は、サーチ処理に際して、中継局受信可リストRRL、系列局受信可リストARLを生成する。
サーチ実行部193は、処理管理部192から送られたサーチ指令を受けると、代替局のサーチ処理を行う。かかるサーチ処理に際して、サーチ実行部193は、サーチリストSHLを参照して、サーチリストSHLに登録された周波数を先頭(一行目)から読み取り、周波数を指定したサーチ用選局要求を、処理管理部192へ向けて発行しつつ、復調部141から送られる検出値CNRに基づいて、受信状態を収集する。
サーチ実行部193は、当該受信状態の収集と並行して、デマルチプレクサ部142から送られたPSI情報に含まれるNIT情報の識別情報に基づいて、サーチ用選局要求により選局された放送局(以下、「サーチ放送局」とも記す)が、サーチ処理を行う前に選局していた放送局(以下、「サーチ前放送局」とも記す)の中継局であるかの判定を行う。また、サーチ実行部193は、「サーチ放送局」が「サーチ前放送局」の中継局ではないと判定した場合には、SI情報に含まれるBIT情報の系列識別(affiliation_ID)に基づいて、「サーチ放送局」が「サーチ前放送局」の系列局であるかの判定を行う。
サーチ実行部193は、収集した受信状態、上述した判定の結果に基づいて、サーチ前放送局の代替局を決定する。かかる決定結果は、代替局チャンネル報告として、処理管理部192へ報告される。
また、サーチ実行部193は、決定された代替局が「サーチ前放送局」の中継局である場合には、「OFF」に設定した系列局サーチフラグFLGAを処理管理部192へ送る。一方、決定された代替局が「サーチ前放送局」の系列局である場合には、サーチ実行部193は、系列局サーチフラグFLGAを「ON」に設定して、処理管理部192へ送る。
また、サーチ実行部193は、決定された代替局の放送波の受信品質が、第1所定値以上である場合には、「OFF」に設定したワンセグサーチフラグFLGOを処理管理部192へ送る。また、代替局の放送波の受信品質が、第1所定値未満である場合には、ワンセグサーチフラグFLGOを「ON」に設定して、処理管理部192へ送る。
サーチ実行部193が実行する処理の詳細については、後述する。なお、サーチ実行部193は、探索部の機能を果たすようになっている。
上記の放送通信連携サービス実行部194は、不図示の放送受信装置API(アプリケーションプログラムインタフェース:Application Program Interface)部と、端末連携API部とを備えて構成される。放送通信連携サービス実行部194は、入力ユニット150から送られた放送通信連携サービスの実行指定、デマルチプレクサ部142から送られた信号DBDに含まれるアプリケーション情報テーブル、連動アプリケーションなどのアプリケーションファイル、放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報等を受けて、放送通信連携サービスを実行する。ここで、放送受信装置API部は、放送受信装置APIを実行し、放送受信装置100内において放送通信連携サービスを利用可能にする。また、端末連携API部は、端末連携APIを実行し、通信装置300との間の端末連携技術を利用可能にする。
放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDに通信コンテンツの取得・更新情報が含まれている場合には、当該情報を参照して、通信コンテンツサーバから通信コンテンツデータを受信すべき旨の指令を無線通信ユニット130へ送る。引き続き、放送通信連携サービス実行部194は、当該受信する通信コンテンツデータの処理を行うべき旨の処理指令CECを生成して、通信コンテンツ処理部144へ送る。また、放送通信連携サービス実行部194は、実行しているアプリケーションに従って、番組映像と通信コンテンツに基づく映像とを同時に表示すべき旨の映像作成指令ICCを生成して、表示映像作成部145へ送る。
放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDにアプリケーション情報テーブルが含まれている場合には、当該テーブルを参照して、サーバから連動アプリケーションを受信すべき旨の指令を無線通信ユニット130へ送る。そして、放送通信連携サービス実行部194は、無線通信ユニット130が受信した連動アプリケーションを受け取る。
ここで、放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDに放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報が含まれている場合には、当該情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。また、放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDに、アプリケーション情報テーブルや通信装置用の連動アプリケーション等の端末連携技術に必要なアプリケーションファイルが含まれている場合には、当該アプリケーションファイルを、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。さらに、放送通信連携サービス実行部194は、放送番組情報、放送番組に関連する情報等を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。
また、放送通信連携サービス実行部194は、処理管理部192から送られた通信コンテンツの提示制御情報を受ける。そして、放送通信連携サービス実行部194は、当該提示制御情報で指定された内容のメッセージを含む映像データIDTを生成すべき映像作成指令ICCを生成し、表示映像作成部145へ送る。引き続き、放送通信連携サービス実行部194は、当該提示制御情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。
なお、放送通信連携サービス実行部194は、放送受信装置における制御部の一部の機能を果たすようになっている。
<通信装置300の構成>
次に、上記の通信装置300の構成について、説明する。
通信装置300は、図8に示されるように、記憶部310と、無線通信部330と、インターフェイス335とを備えている。また、通信装置300は、入力部350と、表示部370と、処理制御部390とを備えている。
上記の記憶部310は、不揮発性のメモリ等から構成されている。記憶部310は、放送受信装置100から送られたアプリケーションファイル等の様々なデータを記憶する。この記憶部310には、処理制御部390がアクセスできるようになっている。
上記の無線通信部330は、不図示のアンテナ等を備えて構成されている。この無線通信部330は、当該アンテナから受信した受信信号を処理して、処理制御部390で処理可能なデジタルデータ信号に変換する。また、無線通信部330は、処理制御部390から送られた送信信号を処理して、無線信号に対応する信号に変換し、アンテナへ送る。
この無線通信部330を利用し、処理制御部390による制御のもとで、通信コンテンツの取得・更新情報に含まれる通信コンテンツのロケーション情報等を指定した通信コンテンツの取得要求をサービス事業者の通信コンテンツサーバへ送信することにより、無線通信部330は、所望の通信コンテンツを受信することができる。こうして受信された通信コンテンツは、処理制御部390へ送られる。
また、この無線通信部330を利用し、処理制御部390による制御のもとで、アプリケーションファイルに含まれる連動アプリケーションのロケーション情報等を指定した連動アプリケーションの取得要求をサービス事業者のサーバへ送信することにより、無線通信部330は、所望の連動アプリケーションを受信することができる。こうして受信された連動アプリケーションは、処理制御部390へ送られる。
なお、無線通信部330は、第2取得部の一部の機能を果たすようになっている。
上記のインターフェイス335は、通信装置300と放送受信装置100との間におけるデータ授受に際して利用される。例えば、上述したように、放送受信装置100が受信した放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報、端末連携技術に必要なアプリケーションファイル等は、インターフェイス335を介して、通信装置300へ送られる。また、放送受信装置100が受信した番組放送の放送番組情報、放送番組に関連する情報等の端末連携技術に必要な情報は、インターフェイス335を介して、通信装置300へ送られる。
また、放送受信装置100が生成した通信コンテンツの提示制御情報は、インターフェイス335を介して、通信装置300へ送られる。なお、インターフェイス335は、第1取得部の一部の機能を果たすようになっている。
上記の入力部350は、キー部等を備えて構成されている。ここで、キー部としては、表示部370の液晶装置に設けられたタッチパネルを用いることができる。また、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。この入力部350を利用者が操作することにより、通信コンテンツに基づく映像の表示指定等の入力を行うことができる。
上記の表示部370は、表示デバイス等を備えて構成される。そして、表示部370は、処理制御部390から送られた通信コンテンツ映像データを受けると、当該通信コンテンツ映像データに基づいて、通信コンテンツに基づく映像を再生表示する。また、表示部370は、処理制御部390から送られた提示制御映像データを受けると、当該提示制御映像データに基づく「通信コンテンツの提示に関するメッセージ」を表示する。
上記の処理制御部390は、放送通信連携サービスを実行する。すなわち、処理制御部390は、インターフェイス335を介して、放送受信装置100から送られる放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報、通信装置用の連動アプリケーション等の端末連携技術に必要なアプリケーションファイル、放送番組情報、放送番組に関連する情報等を受信し、放送受信装置100との間の端末連携技術を実現する。
処理制御部390は、インターフェイス335を介して、放送受信装置100から送られた通信コンテンツの取得・更新情報を受けると、当該情報に基づいて、通信コンテンツサーバから通信コンテンツデータを受信すべき旨の指令を無線通信部330へ送る。引き続き、無線通信部330から送られた通信コンテンツデータを受けると、処理制御部390は、当該通信コンテンツデータを復号して、通信コンテンツ映像データを生成する。生成された通信コンテンツ映像データは、表示部370へ送られる。
また、処理制御部390は、インターフェイス335を介して、放送受信装置100から送られるアプリケーション情報テーブルを受けると、当該テーブルに基づいて、サーバから連動アプリケーションを受信すべき旨の指令を無線通信部330へ送る。そして、処理制御部390は、無線通信部330が受信した連動アプリケーションを受け取る。
また、処理制御部390は、インターフェイス335を介して、放送受信装置100から送られる通信コンテンツの提示制御情報を受ける。そして、処理制御部390は、当該提示制御情報で指定された内容のメッセージを含む映像データを生成して、表示部370へ送る。引き続き、処理制御部390は、当該提示制御情報で指定された内容の処理を実行する。例えば、提示制御情報の内容が「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」ものである場合には、処理制御部390は、当該内容のメッセージを含む映像データを生成して表示部370へ送る。
なお、処理制御部390は、第1取得部の一部、第2取得部の一部、及び、通信装置における制御部の機能を果たすようになっている。
[動作]
以上のようにして構成された放送受信装置100及び通信装置300の動作について、放送受信装置100の処理管理部192による通信コンテンツの提示制御情報の生成処理を含む制御処理、及び、サーチ実行部193による代替局のサーチ処理に主に着目して説明する。
<処理管理部192による制御処理>
まず、放送受信装置100の処理管理部192による通信コンテンツの提示制御情報の生成処理を含む制御処理について説明する。
前提として、利用者による希望放送局を指定した選局指定が、放送受信装置100に対して行われているものとする。また、通信装置300では、利用者が、当該希望放送局に対応した端末連携技術を利用するためのアプリケーションを起動しているものとする。
また、当初においては、選局指定した希望放送局の放送波の受信品質は、第1所定値以上になっているものとする。このため、放送受信装置100と通信装置300との間においては、放送通信連携システムの端末連携技術が有効に機能する状態になっている。
放送受信装置100では、選局指定が行われると、RF処理ユニット120が、希望放送局の信号を受信信号RFSから抽出する選局処理を行い、所定の中間周波数帯の成分を有する信号IFDに変換する。そして、RF処理ユニット120は、当該信号IFDを、再生処理ユニット140へ送る(図2参照)。
再生処理ユニット140では、復調部141が、RF処理ユニット120から送られた信号IFDの復調処理を行い、信号DMDを生成する。そして、復調部141は、生成された信号DMDをデマルチプレクサ部142へ送る(図3参照)。また、復調部141は、信号IFDにおけるCNRを検出し、検出値CNRを制御ユニット190へ逐次送る(図3参照)。次いで、デマルチプレクサ部142が、復調部141から送られた信号DMDの復号処理を行い、A階層データパケットAPK、B階層データパケットBPKを分離する。そして、デマルチプレクサ部142は、A階層データパケットAPK及びB階層データパケットBPKを放送コンテンツ処理部143へ送る(図3参照)。また、デマルチプレクサ部142は、信号DMDの復号処理に際して、PSI情報、SI情報を取得し、制御ユニット190へ送る(図3参照)。さらに、デマルチプレクサ部142は、信号DMDの復号処理で分離された信号DBDを、制御ユニット190の放送通信連携サービス実行部194へ送る(図3,5参照)。
検出値CNRを受けた制御ユニット190では、処理管理部192が、選局指定された希望放送局の放送波の受信品質が第1所定値以上であると評価する。そして、処理管理部192は、B階層放送(12セグ放送)を出力対象放送に選択する選択指令SLBを生成し、選択部234へ送る。
また、PSI情報、SI情報を受けた制御ユニット190では、処理管理部192が、SI情報に含まれるEIT情報から、希望放送局が放送している放送番組の番組名及び番組内容情報を取得する。そして、処理管理部192は、当該番組名、番組内容情報を、番組情報PGIとして記憶部191に格納する。なお、この番組情報PGIは、選局切替等により放送局の番組名、番組内容情報が変化した場合には、更新されるようになっている。
また、サーチ実行部193は、PSI情報に含まれるNIT情報から希望放送局の識別情報を取得し、SI情報に含まれるBIT情報から希望放送局の系列識別を取得する。そして、サーチ実行部193は、当該識別情報、系列識別を、放送局情報STIとして記憶部191に格納する。なお、この放送局情報STIは、選局切替等により放送局の識別情報、系列識別が変化した場合には、更新されるようになっている。
また、放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDに含まれるアプリケーション情報テーブル、連動アプリケーションなどのアプリケーションファイル、通信コンテンツの取得・更新情報等を受けて、放送通信連携サービスを実行する。かかる放送通信連携サービスの実行に際して、放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDに放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報が含まれている場合には、当該情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。また、放送通信連携サービス実行部194は、信号DBDに、端末連携技術に必要なアプリケーションファイルが含まれている場合には、当該アプリケーションファイルを、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。さらに、放送通信連携サービス実行部194は、放送番組情報、放送番組に関連する情報等を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。
一方、通信装置300では、放送受信装置100から送信された放送番組に関連する通信コンテンツの取得・更新情報、端末連携技術に必要なアプリケーションファイル、放送番組情報、放送番組に関連する情報等を受信し、放送受信装置100との間の端末連携技術を実現する。
このような状況のもとで、図9に示されるように、まず、ステップS11において、処理管理部192が、放送波の受信品質が第1所定値以上であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS11:Y)には、処理はステップS12へ進む。
ステップS12では、処理管理部192が、B階層放送を出力対象放送に選択しているか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS12:Y)には、処理はステップS11へ戻る。ステップS12における判定の結果が否定的であった場合(ステップS12:N)には、処理はステップS13へ進む。このステップS13では、処理管理部192が、B階層放送を出力対象放送に選択する選択指令SLBを生成する。そして、処理管理部192は、生成された選択指令SLBを選択部234へ送る。
引き続き、ステップS14において、処理管理部192が、後述するステップS18等の処理により、通信装置300での通信コンテンツ情報の提示が一旦中止中であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS14:N)には、処理はステップS11へ戻る。ステップS14における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS14:Y)には、処理はステップS15へ進む。
ステップS15では、処理管理部192が、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」ことを内容とする第1種提示制御情報を生成する。引き続き、処理管理部192は、当該第1種提示制御情報を、放送通信連携サービス実行部194へ送る。
こうして第1種提示制御情報が送られると、放送通信連携サービス実行部194は、まず、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成すべき映像作成指令ICCを表示映像作成部145へ送る。そして、表示映像作成部145が、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成して、表示ユニット170へ送る。この結果、放送受信装置100の表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。
引き続き、放送通信連携サービス実行部194は、第1種提示制御情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。通信装置300では、処理制御部390が、まず、第1種提示制御情報の内容を反映したメッセージを含む映像データを生成して表示部370へ送る。この結果、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。引き続き、処理制御部390は、通信コンテンツ映像データの生成を再開する。この結果、端末連携技術が機能している通信装置300において、通信コンテンツに基づく映像表示が行われる。この後、処理はステップS11へ戻る。
ステップS11における判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、処理はステップS16へ進む。このステップS16では、処理管理部192が、A階層放送を出力対象放送に選択しているか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS16:Y)には、処理は、後述するステップS19へ進む。
ステップS16における判定の結果が否定的であった場合(ステップS16:N)には、処理はステップS17へ進む。このステップS17では、処理管理部192が、A階層放送を出力対象放送に選択する選択指令SLBを生成する。そして、処理管理部192は、生成された選択指令SLBを選択部234へ送る。
こうして出力対象放送がB階層放送からA階層放送に切り替えられると、処理管理部192は、切替前と同一の放送番組に関連する通信コンテンツに関する情報を送信していないと判定する。そして、ステップS18において、処理管理部192が、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」ことを内容とする第2種提示制御情報を生成する。引き続き、処理管理部192は、当該第2種提示制御情報を、放送通信連携サービス実行部194へ送る。
こうして第2種提示制御情報が送られると、放送通信連携サービス実行部194は、まず、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成すべき映像作成指令ICCを表示映像作成部145へ送る。そして、表示映像作成部145が、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成して、表示ユニット170へ送る。この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」とのメッセージが表示される。
引き続き、放送通信連携サービス実行部194は、第2種提示制御情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。通信装置300では、処理制御部390が、まず、第2種提示制御情報の内容を反映したメッセージを含む映像データを生成して、表示部370へ送る。この結果、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」とのメッセージが表示される。引き続き、処理制御部390は、通信コンテンツ映像データの生成を一旦中止する。この結果、端末連携技術が機能していない通信装置300においては、通信コンテンツに基づく映像表示が行われなくなる。
引き続き、ステップS19において、処理管理部192が、放送波の受信品質が第2所定値未満であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS19:N)には、処理はステップS11へ戻る。ステップS19における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS19:Y)には、処理はステップS20へ進む。このステップS20では、処理管理部192が、サーチ指令を生成し、サーチ実行部193へ送る。
引き続き、ステップS21において、処理管理部192が、サーチ実行部193から送られる代替局チャンネル報告、系列局サーチフラグFLGA及びワンセグサーチフラグFLGOを受けたか否かを判断することにより、サーチ実行部193による代替局のサーチ処理が終了したか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、ステップS21の処理が繰り返される。
ここで、ステップS21の処理の繰り返し中においては、処理管理部192は、サーチ実行部193から送られたサーチ用選局要求を受ける。そして、処理管理部192は、当該サーチ用選局要求に従った選局指令CSLを生成し、RF処理ユニット120へ送る処理を実行する。サーチ実行部193による「代替局のサーチ処理」の詳細については、後述する。
サーチ実行部193による代替局のサーチ処理が終了し、ステップS21における判定の結果が肯定的になると(ステップS21:Y)、処理はステップS22へ進む。このステップS22では、処理管理部192は、代替局チャンネル報告に従って選局指令CSLを生成する。そして、処理管理部192は、当該選局指令CSLをRF処理ユニット120へ送る。この後、処理はステップS23へ進む。
ステップS23では、処理管理部192が、「提示制御情報の生成処理」を行う。かかるステップS23の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS23の処理が終了すると、処理はステップS11へ戻る。以後、ステップS11〜S23の処理が繰り返される。
《ステップS23における提示制御情報の生成処理》
次に、上述したステップS23における「提示制御情報の生成処理」について説明する。
この「提示制御情報の生成処理」は、図10に示されるように、まず、ステップS31において、処理管理部192が、デマルチプレクサ部142から送られたSI情報に含まれるEIT情報から、代替局(以下、「サーチ後放送局」とも記す)が放送している放送番組の番組名及び番組内容情報を、サーチ後番組名及びサーチ後番組内容情報として取得する。また、処理管理部192は、記憶部191に記憶した番組情報PGIの番組名及び番組内容情報を、サーチ前番組名及びサーチ前番組内容として読み取る。
引き続き、ステップS32において、処理管理部192が、系列局サーチフラグFLGAが「ON」となっているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)、すなわち、「サーチ後放送局」(選局切替先の代替局)が「サーチ前放送局」(選局切替前の放送局)の中継局であった場合には、処理管理部192は、「サーチ後放送局」のB階層放送が「サーチ前放送局」と同一の放送番組に関連する通信コンテンツに関する情報を送信していると判定する。そして、処理はステップS33へ進む。
ステップS33では、処理管理部192が、ワンセグサーチフラグFLGOが「ON」となっているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS33:N)、すなわち、「サーチ後放送局」が「サーチ前放送局」の中継局であり、かつ、「サーチ後放送局」の放送波の受信品質が第1所定値以上である場合には、処理はステップS34へ進む。
ステップS34では、処理管理部192が、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」ことを内容とする第1種提示制御情報を生成する。引き続き、処理管理部192は、当該第1種提示制御情報を、放送通信連携サービス実行部194へ送る。この後、処理は、後述するステップS37へ進む。
こうして第1種提示制御情報が送られると、上述したように、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。また、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。そして、通信装置300の処理制御部390が、通信コンテンツ映像データの生成を再開する。この結果、端末連携技術が機能している通信装置300において、通信コンテンツに基づく映像表示が行われる。
ステップS33における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS33:Y)、すなわち、「サーチ後放送局」が「サーチ前放送局」の中継局であり、かつ、「サーチ後放送局」の放送波の受信品質が第1所定値未満である場合には、処理はステップS35へ進む。このステップS35では、処理管理部192が、「引き続き、通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を中止する」ことを内容とする第3種提示制御情報を生成し、放送通信連携サービス実行部194へ送る。
こうして第3種提示制御情報が送られると、放送通信連携サービス実行部194は、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成すべき映像作成指令ICCを表示映像作成部145へ送る。そして、表示映像作成部145が、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成して、表示ユニット170へ送る。この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を中止する」とのメッセージが表示される。
引き続き、放送通信連携サービス実行部194は、第3種提示制御情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。通信装置300では、処理制御部390が、まず、第3種提示制御情報の内容を反映したメッセージを含む映像データを生成して、表示部370へ送る。この結果、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を中止する」とのメッセージが表示される。この後、処理はステップS37へ進む。なお、このステップS35の処理は、省略するようにしてもよい。
上述したステップS32における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS32:Y)、すなわち、「サーチ後放送局」が「サーチ前放送局」の系列局であった場合には、には、処理はステップS36へ進む。このステップS36では、処理管理部192が、「系列局対応処理」を行う。かかるステップS36の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS36の処理が終了すると、処理はステップS37へ進む。
ステップS37では、処理管理部192が、記憶部191に記憶した番組情報PGIの内容を、EIT情報から取得したサーチ後番組名及びサーチ後番組内容情報に更新する。また、処理管理部192は、系列局サーチフラグFLGA及びワンセグサーチフラグFLGOを「OFF」に設定する。ステップS37の処理が終了すると、ステップS23の処理が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS11へ戻る。
(ステップS36における系列局対応処理)
次いで、ステップS36における「系列局対応処理」について説明する。
この「系列局対応処理」は、図11に示されるように、まず、ステップS41において、処理管理部192が、「サーチ前番組名」及び「サーチ後番組名」が同一であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理管理部192は、「サーチ後放送局」のB階層放送が「サーチ前放送局」と同一の放送番組に関連する通信コンテンツに関する情報を送信していると判定する。そして、処理は、後述するステップS43へ進む。ステップS41における判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS42へ進む。
ステップS42では、処理管理部192が、「サーチ前番組内容」及び「サーチ後番組内容」が同一であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS42:Y)には、処理管理部192は、「サーチ後放送局」のB階層放送が「サーチ前放送局」と同一の放送番組に関連する通信コンテンツに関する情報を送信していると判定する。そして、処理はステップS43へ進む。このステップS43では、処理管理部192が、ワンセグサーチフラグFLGOが「ON」となっているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS43:N)、すなわち、「サーチ後放送局」の放送波の受信品質が第1所定値以上である場合には、処理はステップS44へ進む。
ステップS44では、処理管理部192が、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」ことを内容とする第1種提示制御情報を生成する。引き続き、処理管理部192は、当該第1種提示制御情報を、放送通信連携サービス実行部194へ送る。
こうして第1種提示制御情報が送られると、上述したように、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。また、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。そして、通信装置300の処理制御部390が、通信コンテンツ映像データの生成を再開する。この結果、端末連携技術が機能している通信装置300において、通信コンテンツに基づく映像表示が行われる。ステップS44の処理が終了すると、ステップS36の処理が終了する。そして、処理は上述した図10のステップS37へ進む。
ステップS43における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS43:Y)、すなわち、「サーチ後放送局」の放送波の受信品質が第1所定値未満である場合には、処理はステップS45へ進む。このステップS45では、処理管理部192が、上述した第3種提示制御情報を生成し、放送通信連携サービス実行部194へ送る。ステップS45の処理が終了すると、ステップS36の処理が終了する。そして、処理は上述した図10のステップS37へ進む。なお、このステップS45の処理は、省略するようにしてもよい。
一方、ステップS42における判定の結果が否定的であった場合(ステップS42:N)には、処理管理部192は、「サーチ後放送局」のB階層放送が「サーチ前放送局」と同一の放送番組に関連する通信コンテンツに関する情報を送信していないと判定する。そして、処理はステップS46へ進む。このステップS46では、処理管理部192が、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」ことを内容とする第4種提示制御情報を生成する。引き続き、処理管理部192は、当該第4種提示制御情報を、放送通信連携サービス実行部194へ送る。
こうして第4種提示制御情報が送られると、放送通信連携サービス実行部194は、まず、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成すべき映像作成指令ICCを表示映像作成部145へ送る。そして、表示映像作成部145が、当該情報の内容を反映したメッセージを含んだ映像データIDTを生成して、表示ユニット170へ送る。この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」とのメッセージが表示される。
引き続き、放送通信連携サービス実行部194は、第4種提示制御情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。通信装置300では、処理制御部390が、第4種提示制御情報の内容を反映したメッセージを含む映像データを生成して、表示部370へ送る。この結果、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」とのメッセージが表示される。この結果、端末連携技術が機能していない通信装置300においては、通信コンテンツに基づく映像表示が行われない。
ステップS46の処理が終了すると、ステップS36の処理が終了する。そして、処理は上述した図10のステップS37へ進む。
<サーチ実行部193による代替局のサーチ処理>
次に、放送受信装置100のサーチ実行部193による代替局のサーチ処理について説明する。
かかる代替局のサーチ処理は、図12に示されるように、まず、ステップS51において、サーチ実行部193が、処理管理部192から送られるサーチ指令を受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS51:N)には、ステップS51の処理が繰り返される。
ステップS51の処理の繰り返し中に、サーチ実行部193がサーチ指令を受けて、ステップS51における判定の結果が肯定的になると(ステップS52:Y)、処理はステップS52へ進む。ステップS52では、サーチ実行部193が、系列局サーチフラグFLGA及びワンセグサーチフラグFLGOを「OFF」に設定する。また、サーチ実行部193は、中継局受信可リストRRL及び系列局受信可リストARLの内容をクリアする。さらに、サーチ実行部193は、記憶部191に記憶した放送局情報STIの識別情報及び系列識別を、サーチ前識別情報及びサーチ前系列識別として読み取る。この後、処理はステップS53へ進む。
ステップS53では、サーチ実行部193が、「第1決定処理」を行う。かかるステップS53の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS53の処理が終了すると、処理はステップS54へ進む。
ステップS54では、サーチ実行部193が、ステップS53の第1決定処理で、代替局を決定したか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS54:Y)には、処理は、後述するステップS57へ進む。ステップS54における判定の結果が否定的であった場合(ステップS54:N)には、処理はステップS55へ進む。ステップS55では、サーチ実行部193が、「第2決定処理」を行う。かかるステップS55の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS55の処理が終了すると、処理はステップS56へ進む。
ステップS56では、サーチ実行部193が、ステップS55の第2決定処理で、代替局を決定したか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS56:N)には、処理は、ステップS53へ戻る。一方、ステップS56における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS56:Y)には、処理はステップS57へ進む。
ステップS57では、サーチ実行部193が、決定された代替局のチャンネルを、代替局チャンネル報告として処理管理部192へ送る。また、ステップS57では、サーチ実行部193は、後述する第1決定処理又は第2決定処理において「ON」又は「OFF」に設定した系列局サーチフラグFLGA及びワンセグサーチフラグFLGOを処理管理部192へ送る。さらに、ステップS57では、サーチ実行部193は、記憶部191に記憶した放送局情報STIの内容を、代替局の放送波のNIT情報から取得した識別情報及びBIT情報から取得した系列識別に更新する。そして、ステップS57の処理が終了すると、サーチ実行部193により代替局のサーチ処理が終了する。
《ステップS53における第1決定処理》
次いで、上述したステップS53における「第1決定処理」について説明する。
この「第1決定処理」は、図13に示されるように、まず、ステップS61において、サーチ実行部193が、サーチリストSHLの先頭(一行目)に登録されているチャンネルに対応する周波数をサーチ用選局周波数に指定する。引き続き、ステップS62において、サーチ実行部193が、当該サーチ用選局周波数を指定したサーチ用選局要求を処理管理部192へ送る。こうしてサーチ用選局要求が処理管理部192へ送られると、処理管理部192が、当該サーチ用選局要求に従った選局指令CSLを生成し、RF処理ユニット120へ送る。この結果、サーチ実行部193は、サーチ用選局周波数の放送波についての検出値CNR及びPSI情報、SI情報を取得する。この後、処理はステップS63へ進む。
ステップS63では、サーチ実行部193が、検出値CNR及びPSI情報、SI情報に基づいて、サーチ用選局周波数で選局された物理チャンネルに放送信号があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS63:N)には、処理は、後述するステップS66へ進む。
ステップS63における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS63:Y)には、処理はステップS64へ進む。このステップS64では、サーチ実行部193が、「代替局決定処理」を行う。かかるステップS64の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS64の処理が終了すると、処理はステップS65へ進む。
ステップS65では、サーチ実行部193が、ステップS64の代替局決定処理により、代替局を決定したか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS65:Y)には、ステップS53の処理が終了する。そして、処理は上述した図12のステップS54へ進む。
ステップS65における判定の結果が否定的であった場合(ステップS65:N)には、処理はステップS66へ進む。このステップS66では、サーチ実行部193が、サーチリストSHLにおける選局指定位置(選局指定行)が最後(最終行目)となっているか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS66:N)には、処理はステップS67へ進む。ステップS67では、サーチ実行部193が、サーチリストSHLにおける選局指定位置(選局指定行)を一つだけ下げる。この後、処理はステップS62へ戻る。
ステップS66における判定の結果が肯定的となった場合(ステップS66:Y)には、ステップS53の処理が終了する。そして、処理は上述した図12のステップS54へ進む。
(ステップS64における代替局決定処理)
次いで、ステップS64における「代替局決定処理」について説明する。
この「代替局決定処理」は、図14に示されるように、まず、ステップS71において、サーチ実行部193が、NIT情報から取得したサーチ放送局の識別情報及び記憶部191に記憶したサーチ前識別情報に基づいて、「サーチ放送局」が「サーチ前放送局」の中継局であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS71:Y)には、処理はステップS72へ進む。ステップS72では、サーチ実行部193が、放送波の受信品質が第1所定値以上であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS72:Y)には、処理はステップS73へ進む。
ステップS73では、サーチ実行部193が、現時点で選局しているサーチ放送局を、代替局に決定する。ステップS73の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS65へ進む。
一方、ステップS72における判定の結果が否定的であった場合(ステップS72:N)には、処理はステップS74へ進む。このステップS74では、サーチ実行部193が、現在選局しているサーチ用選局周波数及び当該周波数に対応する物理チャンネルを、受信品質とともに、記憶部191の「中継局受信可リストRRL」に登録する。ステップS74の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS65へ進む。
ステップS71における判定の結果が否定的であった場合(ステップS71:N)には、処理はステップS75へ進む。このステップS75では、サーチ実行部193が、BIT情報から取得したサーチ放送局の系列識別及び記憶部191に記憶したサーチ前系列識別に基づいて、「サーチ放送局」が「サーチ前放送局」の系列局であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS75:N)には、ステップS64の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS65へ進む。
一方、ステップS75における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS75:Y)には、処理はステップS76へ進む。このステップS76では、サーチ実行部193が、系列局サーチフラグFLGAを「ON」に設定する。この後、処理はステップS77へ進む。ステップS77では、サーチ実行部193が、放送波の受信品質が第1所定値以上であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS77:Y)には、上述したステップS73へ進む。ステップS73において、サーチ実行部193が、選局しているサーチ放送局を代替局に決定すると、ステップS64の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS65へ進む。
ステップS77における判定の結果が否定的であった場合(ステップS77:N)には、処理はステップS78へ進む。このステップS78では、サーチ実行部193が、現在選局しているサーチ用選局周波数及び当該周波数に対応する物理チャンネルを、受信品質とともに、記憶部191の「系列局受信可リストARL」に登録する。ステップS78の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS65へ進む。
《ステップS55における第2決定処理》
次いで、上述したステップS55における「第2決定処理」について説明する。
この「第2決定処理」は、図15に示されるように、まず、ステップS81において、サーチ実行部193が、中継局受信可リストRRLに周波数情報が登録されているか否かを判定することにより、受信可能な中継局があるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS81:Y)には、処理はステップS82へ進む。
ステップS82では、サーチ実行部193が、ワンセグサーチフラグFLGOを「ON」に設定する。引き続き、ステップS83において、サーチ実行部193が、記憶部191の中継局受信可リストRRLに登録されているチャンネルのうちから、受信品質が最も良好な物理チャンネルの放送局を、代替局に決定する。ステップS83の処理が終了すると、ステップS55の処理が終了する。そして、処理は上述した図12のステップS56へ進む。
ステップS81における判定の結果が否定的であった場合(ステップS81:N)には、処理はステップS84へ進む。このステップS84では、サーチ実行部193が、系列局受信可リストARLに周波数情報が登録されているか否かを判定することにより、受信可能な系列局があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS84:N)には、ステップS55の処理が終了する。そして、処理は上述した図12のステップS56へ進む。
ステップS84における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS84:Y)には、処理はステップS85へ進む。ステップS85では、サーチ実行部193が、ワンセグサーチフラグFLGOを「ON」に設定する。引き続き、ステップS86において、サーチ実行部193が、記憶部191の系列局受信可リストARLに登録されているチャンネルのうちから、受信品質が最も良好な物理チャンネルの放送局を、代替局に決定する。ステップS86の処理が終了すると、ステップS55の処理が終了する。そして、処理は上述した図12のステップS56へ進む。
以上説明したように、本実施形態では、放送受信装置100がB階層放送(12セグ放送)を出力対象放送に選択している場合に、放送受信装置100と通信装置300との間で、放送通信連携システムにおける端末連携技術が機能する。こうした端末連携技術が機能する状態から、A階層放送(ワンセグ放送)が出力対象放送に選択されると、処理管理部192は、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。そして、処理管理部192は、当該提示制御情報を放送通信連携サービス実行部194へ送る。
放送通信連携サービス実行部194は、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成すべき映像作成指令ICCを表示映像作成部145へ送る。そして、表示映像作成部145が、当該情報の内容を反映したメッセージを含む映像データIDTを生成して、表示ユニット170へ送る。この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」とのメッセージが表示される。
また、放送通信連携サービス実行部194は、当該提示制御情報を、インターフェイス135を介して、通信装置300へ送信する。通信装置300では、処理制御部390が、まず、提示制御情報の内容を反映したメッセージを含む映像データを生成して、表示部370へ送る。この結果、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を一旦中止する」とのメッセージが表示される。そして、処理制御部390は、通信コンテンツ映像データの生成を一旦中止する。
このため、階層放送の自動選択処理に起因して、端末連携技術が機能しなくなる場合に、当該技術が機能しなくなることを、利用者に認識させることができる。
また、本実施形態では、通信装置300での通信コンテンツ情報の提示が一旦中止中である状態から、B階層放送が出力対象放送に選択されると、処理管理部192は、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。そして、処理管理部192は、当該提示制御情報を放送通信連携サービス実行部194へ送る。
この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。また、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示され、処理制御部390は、通信コンテンツ映像データを生成する。このため、階層放送の自動選択処理により、端末連携技術が機能する状態に戻る場合には、当該技術が機能することを、利用者に認識させることができる。
また、本実施形態では、放送波の受信品質が第2所定値未満に低下すると、サーチ実行部193が希望放送局の代替局をサーチする。処理管理部192は、代替局(サーチ後放送局)がサーチ処理を行う前に選局していた放送局(サーチ前放送局)の中継局であり、かつ、サーチ後放送局の放送波の受信品質が第1所定値以上である場合には、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。そして、処理管理部192は、当該提示制御情報を放送通信連携サービス実行部194へ送る。
この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示される。また、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を再開する」とのメッセージが表示され、処理制御部390は、通信コンテンツ映像データを生成する。このため、自動サーチ処理により、代替局が中継局となり、端末連携技術が機能する状態に戻る場合には、当該技術が機能することを、利用者に認識させることができる。
一方、サーチ後放送局がサーチ前放送局の中継局であり、かつ、サーチ後放送局の放送波の受信品質が第1所定値未満である場合には、処理管理部192は、「引き続き、通信装置300での通信コンテンツ情報を中止する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。
この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を中止する」とのメッセージが表示される。また、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を中止する」とのメッセージが表示される。このため、自動サーチ処理により、代替局が中継局となり、端末連携技術が機能する状態に戻らない場合には、当該技術が機能しない状態が継続していることを、利用者に認識させることができる。
また、本実施形態では、サーチ後放送局がサーチ前放送局の系列局である場合に、処理管理部192は、サーチ前放送局の放送番組及びサーチ後放送局の放送番組の同一性を判断する。そして、当該同一性がないと判断した場合には、処理管理部192は、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。
この結果、表示ユニット170の所定領域に、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」とのメッセージが表示される。また、通信装置300の表示部370における所定領域に、「通信コンテンツ情報の提示を完全中止する」とのメッセージが表示され、処理制御部390は、通信コンテンツ映像データを中止する。このため、自動サーチ処理により、代替局が系列局となり、サーチ前放送局の放送番組及びサーチ後放送局の放送番組の同一性がない場合には、端末連携技術が機能しないことを、利用者に認識させることができる。
また、サーチ後放送局がサーチ前放送局の系列局であるときに、サーチ前放送局の放送番組及びサーチ後放送局の放送番組の同一性があると判断した場合には、処理管理部192は、サーチ後放送局の放送波の受信品質が第1所定値以上であるか否かを判定する。そして、当該放送波の受信品質が第1所定値以上である場合には、「通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を再開する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。
一方、サーチ後放送局の放送波の受信品質が第1所定値未満である場合には、「引き続き、通信装置300での通信コンテンツ情報の提示を中止する」ことを内容とする提示制御情報を生成する。そして、処理管理部192は、当該提示制御情報を放送通信連携サービス実行部194へ送る。
このため、自動サーチ処理により、代替局が中継局となり、端末連携技術が機能する状態に戻る場合には、当該技術が機能することを、利用者に認識させることができる。また、自動サーチ処理により代替局が中継局となり、端末連携技術が機能する状態に戻らない場合には、当該技術が機能しない状態が継続していることを、利用者に認識させることができる。
したがって、本実施形態によれば、移動体である車両の現在位置が移動することにより端末連携技術が機能しなくなるときには、当該技術が機能しなくなることを利用者に認識させて、利用者が、放送通信連携システムの端末連携技術を快適に利用することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、代替局のサーチ処理の開始条件を、放送波の受信品質が第1所定値よりも低い第2所定値未満となることとした。これに対して、サーチ処理の開始条件を、第1所定値未満となること、又は、第1所定値よりもわずかに高い値を設定し、当該設定値未満となることにしてもよい。この場合には、階層選択処理により出力対象放送がA階層放送へ変更されるとき、又は、A階層放送へ変更される前に、代替局のサーチ処理が開始されるため、上述した実施形態の動作と比べて、放送受信装置と通信装置との間で、端末連携技術が機能する状態の継続性を高めることができる。
また、上記の実施形態では、ステップS34,S44において、第1種提示制御情報の生成処理を行うようにしたが、当該処理を行わなくても、ステップS15において第1種提示制御情報の生成処理が行われるため、当該ステップS34,S44の処理を省略するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、代替局のサーチ処理の効率化を図るために、サーチリストの内容を、選局放送局の中継局リストを先頭にした。これに対して、地上デジタル放送に対応して、UHF(Ultra High Frequency)における13チャンネルから52チャンネルまでが、順番に、チャンネルに対応する周波数FQk(k=13,…,52)とともに登録されたリストを、サーチリストにしてもよい。
また、上記の実施形態では、サーチ前放送局の放送番組及びサーチ後放送局の放送番組の同一性の判断に際して、放送番組の番組名及び番組内容情報に基づき、いずれか一方が同一であることを同一性の判断条件としたが、放送番組の番組名及び番組内容情報の両方が同一であることを同一性の判断条件にしてもよい。
また、上記の実施形態では、放送受信装置は、通信コンテンツの取得・更新情報、アプリケーションファイル等を、近距離無線通信により通信装置へ送信することとした。これに対して、放送受信装置と通信装置との間を有線で接続し、放送受信装置は、通信コンテンツの取得・更新情報、アプリケーションファイル等を、有線により通信装置に送信するようにしてもよい。
また、上記の実施形態においては、車両に配置される放送受信装置及び通信装置に本発明を適用したが、車両以外の他の移動体に配置される放送受信装置及び通信装置にも本発明を適用することもできるし、家庭内に配置される放送受信装置及び通信装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記の放送受信装置の制御ユニットの一部又は全部、並びに、通信装置の処理制御部の一部又は全部を中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、上記の実施形態における制御ユニット、処理制御部の機能を実現するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。