JP6591129B1 - 金属塩化物生成装置、および金属粉体の製造方法 - Google Patents

金属塩化物生成装置、および金属粉体の製造方法 Download PDF

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Abstract

製造装置の破損や破壊を防ぎ、安定的に金属粉体を製造することができる方法、この方法が実現可能な金属塩化物生成装置、および金属塩化物生成装置を含む金属粉体の製造システムを提供する。金属塩化物生成装置は、金属を導入するための金属導入口を有する第1の加熱炉と、第1の加熱炉と連結される第2の加熱炉とを備える塩化炉、第1の加熱炉を加熱する第1のヒータ、および第2の加熱炉を加熱する第2のヒータを有する金属塩化物生成装置を有する。第2の加熱炉は、金属の塩化物のガスを排出するための排出口を有する。塩化炉は、塩素を含むガスを導入するための第1のガス導入口を有し、第1のガス導入口は、第1のヒータと第2のヒータのいずれか一方に囲まれる。

Description

本発明の実施形態の一つは、金属塩化物生成装置、金属粉体を製造するためのシステム、およびそのシステムを用いる金属粉体の製造方法に関する。
微細な金属粒子(金属粉体)は種々の分野で利用されており、例えば銅やニッケル、銀などの高い導電性を示す金属の粉体は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の内部電極などの電子部品の原材料として広く利用されている。このような金属粉体を製造する方法はいくつか知られているが、その一例として気相法が挙げられる。この方法では、例えば特許文献1、2に開示されているように、金属塩化物のガスを水素などの還元性ガスと接触させて還元することで金属粉体が形成される。
特公平6−76609号公報 特開平10−219313号公報
本発明の実施形態の一つは、製造装置の破損や破壊を防ぎ、安定的に金属粉体を製造することができる方法、この方法が実現可能な金属塩化物生成装置、および金属塩化物生成装置を含む金属粉体の製造システムを提供することを課題の一つとする。
本発明に係る実施形態の一つは金属塩化物生成装置である。この金属塩化物生成装置は、金属を導入するための金属導入口を有する第1の加熱炉と、第1の加熱炉と連結される第2の加熱炉とを備える塩化炉、第1の加熱炉を加熱する第1のヒータ、および第2の加熱炉を加熱する第2のヒータを有する。第2の加熱炉は、金属の塩化物のガスを排出するための排出口を有する。塩化炉は、塩素を含むガスを導入するための第1のガス導入口を有し、第1のガス導入口は、第1のヒータと第2のヒータのいずれか一方に囲まれる。
本発明に係る実施形態の一つは金属塩化物生成装置である。この金属塩化物生成装置は、金属を導入するための金属導入口と、窒素を導入するためのガス導入口とを有する第1の加熱炉、第1の加熱炉と連結され、金属の塩化物を排出するための排出口を有する第2の加熱炉、第1の加熱炉を加熱する第1のヒータ、第2の加熱炉を加熱する第2のヒータ、および窒素を加熱するための第3のヒータを有する。
本発明に係る実施形態の一つは金属粉体を製造する方法である。この方法は、第1のヒータと第2のヒータによって加熱されるように構成される塩化炉において金属を塩素ガスと反応させて金属の塩化物を生成すること、および塩化炉に設けられる第1のガス導入口から塩素を含むガスを導入することで塩化物の蒸気を還元炉に輸送することを含む。第1のガス導入口は、第1のヒータと第2のヒータのいずれか一方に囲まれる。
本発明に係る実施形態の一つは金属粉体を製造する方法である。この方法は、加熱された窒素を塩化炉に導入しながら塩化炉において金属を塩素ガスと反応させて金属の塩化物を生成すること、および塩素を含むガスを用いて塩化物の蒸気を還元炉に輸送することを含む。
本発明に係る実施形態の一つは金属塩化物生成装置である。この金属塩化物生成装置は、金属を導入するための金属導入口を有する第1の加熱炉と、第1の加熱炉と連結される第2の加熱炉とを備える塩化炉を有する。第2の加熱炉は、金属の塩化物のガスを排出するための排出口、および塩素を含むガスを導入するための第1のガス導入口を有する。
本発明に係る実施形態の一つは金属塩化物生成装置である。この金属塩化物生成装置は、第1の加熱炉と、第1の加熱炉と連結される第2の加熱炉とを備える塩化炉を有する。第1の加熱炉は、金属を導入するための金属導入口、および塩素を含むガスを導入するための第1のガス導入口を有する。第2の加熱炉は、金属の塩化物のガスを排出するための排出口を有する。第1のガス導入口は、金属を導入するための金属導入口よりも第1の加熱炉と第2の加熱炉の連結部により近く位置する。金属塩化物生成装置はさらに第1の加熱炉を加熱する第1のヒータを有してもよい。また、第1のガス導入口は第1のヒータに囲まれてもよい。
本発明の実施形態の一つに係る金属粉体製造システムの概略構成図。 本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置の模式的側面図。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省くことがある。
本明細書および特許請求の範囲において、ある構造体の上、あるいは下に他の構造体を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」、あるいは「下」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、直上、あるいは直下に他の構造体を配置する場合と、ある構造体の上方あるいは下方に、さらに別の構造体を介して他の構造体を配置する場合との両方を含むものとする。また、上記構造体の配置は、主に金属の塩化物のガスの移動順序に基づき説明され、上と称される構造体と下と称される構造体が、例えば水平に位置する場合も含まれる。
(第1実施形態)
本発明の実施形態の一つに係る金属塩化物生成装置110、およびこれを含む金属粉体製造システム(以下、単にシステムと記す)100を説明する。
1.全体構成
図1にシステム100の構成の概要を示す。システム100は、主な構成として、金属塩化物生成装置110と還元炉200を備える。図示しないが、システム100はさらに、還元炉200に接続される分離装置300や、還元炉200または分離装置300に接続されるバグフィルターなどの回収装置を備えてもよい。金属塩化物生成装置110と還元炉200は第1の輸送管112によって連結され、還元炉200と分離装置300は第2の輸送管202によって連結される。
金属塩化物生成装置110は、0価の金属と塩素ガスの反応によって金属の塩化物(以下、単に塩化物と記す)を生成することを機能の一つとして有する。塩化物は金属塩化物生成装置110内で気体(蒸気)として存在し、金属の種類や反応条件によっては一部が液体として存在する。塩化物の蒸気は第1の輸送管112を通して還元炉200に導入される。金属としては、銅や銀、ニッケルなどを用いることができる。用いる金属の形状に制約は無く、例えばペレット状、ワイヤー状、プレート状の金属を使用することができる。
還元炉200は、第1の輸送管112と接続され、金属塩化物生成装置110から輸送される塩化物の蒸気を還元炉200内に導入するためのガス導入口(第5のガス導入口)204を有する。還元炉200はさらに、塩化物を還元するための還元性ガスである水素やヒドラジン、アンモニア、メタンなどを導入するためのガス導入口(第6のガス導入口)206を備える。還元炉200内で塩化物が還元され、これによって金属粉体が生成される。還元炉200には外部から図示しないガス導入口を介して窒素ガスなどの不活性ガスが導入され、これによって生成した金属粉体が冷却されるとともに第2の輸送管202を通して分離装置300や回収装置へ輸送される。
詳細な説明は割愛するが、分離装置300は、金属粉体に含まれる凝集物や、還元炉200内で副生する金属の焼結物を除去することで金属粉体を精製する機能を有する。回収装置は、精製された金属粉体を窒素ガスから単離するために設けられる。図1には詳細は示されないが、後述するように、金属塩化物生成装置110には種々のガスを導入するためのガス導入口が設けられる。
2.金属塩化物生成装置
金属塩化物生成装置110の断面模式図を図2に示す。金属塩化物生成装置110は、主な構成として、塩化炉120、塩化炉120を囲むように設けられ、塩化炉120を加熱するための第1のヒータ160と第2のヒータ162を有する。第1のヒータ160と第2のヒータ162は、それぞれ独立に制御することが可能である。
塩化炉120は第1の加熱炉122と第2の加熱炉124を備える。図2に示した例では、第2の加熱炉124は第1の加熱炉122の下に位置するが、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124を水平に配置してもよい。また、還元炉200も第1の加熱炉122や第2の加熱炉124に下に設けてもよく(図1参照)、あるいはこれらを水平に配置してもよい。また、図2に示した例では、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124の連結部123の内径は他の部分より小さいが、図3に示すように、第1の加熱炉122から第2の加熱炉124に至るまで、塩化炉120の内径は同一でもよい。あるいは、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124の内径が異なってもよい。
任意の構成として、塩化炉120は、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124を区分けする仕切り部材126を有してもよい(図3参照)。すなわち、塩化炉120は、第1の加熱炉122、および仕切り部材126によって第1の加熱炉122と連結される第2の加熱炉124を備えてもよい。仕切り部材126は少なくとも一つの開孔が備えられており、これにより、第1の加熱炉122や第2の加熱炉124に導入されるガス、これらで生成する塩化物の蒸気が仕切り部材126を通過することができる。詳細な説明は割愛するが、開孔の数や大きさ、配置などは反応条件や塩化物の蒸気圧、用いる金属の形状や大きさなどを考慮して適宜設計すればよい。また、溶融した塩化物が生成する場合、液状の塩化物が仕切り部材126を通過できるように仕切り部材126を設計すればよい。図3には、金属がペレット114として第1の加熱炉122内に仕切り部材126上に配置された態様が示されている。
塩化炉120に用いられる材料としては、石英やセラミックなどを利用することができ、用いる金属やその塩化物の融点を考慮して選択することができる。仕切り部材126に用いられる材料としては、例えば石英やアルミナ、ジルコニアなどの金属もしくは半金属の酸化物、セラミック、窒化ホウ素などの窒化物、黒鉛などが挙げられる。
図2に示すように、第1の加熱炉122には、金属を第1の加熱炉122に導入するための金属導入口128を有する。塩化に用いる塩素を含むガスは、金属導入口128を用いて第1の加熱炉122に導入してもよい。あるいは、任意の構成としてガス導入口(第3のガス導入口)130を設け、バルブ132を介して塩素を含むガスを導入してもよい。塩素を含むガスは、塩素を希薄するための窒素やアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを含んでもよい。不活性ガスと塩素を含むガス(以下、混合ガスとも記す)を用いることで、塩素の量を容易に、かつ精密に制御することが可能となる。図2に示した例では、第3のガス導入口130は第1のヒータ160に囲まれているが、第3のガス導入口130は第1のヒータ160に囲まれず、第1のヒータ160から露出されてもよい。
第1の加熱炉122は第1のヒータ160によって加熱され、第1の加熱炉122内に配置された金属は金属導入口128、および/または第3のガス導入口130から導入される塩素ガスと反応し、金属の塩化物を与える。塩化物は、金属の種類によって塩化炉120内で気体(蒸気)として存在する、あるいは気体と液体との間の平衡状態を取る。後者の場合、塩化物は一部が溶融状態であり、一部は蒸気として存在する。第1の加熱炉122内で生成する溶融塩化物と塩化物の蒸気は、連結部123(仕切り部材126を設ける場合にはその開孔)を介して第2の加熱炉124へ移動する。
第2の加熱炉124は、第1の加熱炉122で生成した塩化物の蒸気を還元炉200に輸送すること、および溶融した塩化物が生じる場合にはこれを気化して塩化物の蒸気を生成し、これを還元炉200に輸送することを主な機能として有する。第2の加熱炉124は第2のヒータ162に囲まれて加熱される。上述したように、第1のヒータ160と第2のヒータ162は独立に制御され、それぞれ異なる温度で第1の加熱炉122と第2の加熱炉124を加熱することができる。第2の加熱炉124の温度が第1の加熱炉122の温度よりも高くなるように第1のヒータ160と第2のヒータ162が駆動される。例えば第2の加熱炉124の温度が200〜300℃高くなるように第1の加熱炉122と第2の加熱炉124の温度を制御することで、溶融した塩化物が生成して第1の加熱炉122から第2の加熱炉124へ移動した場合でも塩化物を第2の加熱炉124内で速やかに気化させることができる。
なお、溶融した塩化物を効率よく気化させるため、第2の加熱炉124内に気化補助材140を充填してもよい。気化補助材140としては、例えば石英やアルミナ、ジルコニアなどの金属もしくは半金属の酸化物、セラミック、窒化ホウ素などの窒化物、黒鉛を含む粒子やペレットであり、これにより、溶融した塩化物を気化するための広い加熱面積を提供することができる。
第2の加熱炉124は、第1の加熱炉122、あるいは第2の加熱炉124で生成する塩化物の蒸気を還元炉200へ輸送するための排出口134を有する。さらに、塩化炉120、より詳細には第1の加熱炉122と第2の加熱炉124の少なくともいずれか一方には、塩素を含むガスを導入するためのガス導入口(第1のガス導入口)136が設けられる。第1のガス導入口136は、第1のヒータ160と第2のヒータ162のいずれか一方に囲まれるように配置してもよい。図2に示した例では、第1のガス導入口136は第2の加熱炉124に設けられ、第2のヒータ162に囲まれる。第1のガス導入口136はさらに、バルブ138を介し、図示しない塩素ガス源(ボンベなど)と接続される。第1のガス導入口136を介して導入される塩素を含むガスも、不活性ガスを含んでもよい。
塩化物の蒸気を還元炉200へ輸送するための排出口134は第2の加熱炉124の底部よりも高い位置に配置することが望ましい。これは、溶融した塩化物が気化しない状態で還元炉200に流入することを防ぐためである。
第1のガス導入口136を第2の加熱炉124に設ける場合、第1のガス導入口136は排出口134よりも低い位置(第1の加熱炉122からより遠い位置)に配置することができる。これは、溶融した塩化物は第2の加熱炉124の下部に溜まりやすいため、第2の加熱炉124の下部から塩素を含むガスを導入することで効率よく塩化物のガスを排出口134へ導入することができるためである。
金属導入口128や第1のガス導入口136、第3のガス導入口130から導入された塩素を含むガスは塩化炉120に陽圧を与える。このため、塩化炉120で生成した塩化物の蒸気は、この陽圧によって排出口134を介して第1の輸送管112に導入され、還元炉200へ輸送される。金属導入口128や第3のガス導入口130から導入された塩素は、全て、あるいは大部分は金属との反応によって消費される。しかしながら、第1のガス導入口136から導入される塩素は、金属導入口128や第3のガス導入口130から導入される塩素と比較すると金属との反応に対する寄与が小さく、消費率が小さい。したがって、塩化物の蒸気は、少なくとも第1のガス導入口136を介して加えられる塩素と接しながら還元炉200へ輸送される。
上述したように、還元炉200へ輸送された塩化物は還元炉200内で還元されて金属粉末を与える。得られた金属粉末はさらに分離装置300へ輸送されて精製され、さらに回収装置によって単離される。
3.塩素の寄与
本実施形態のシステム100の金属塩化物生成装置110では、金属導入口128や第3のガス導入口130を介して塩素を含むガスが導入される。このガスは、金属を塩化するため、および生成した塩化物の蒸気を第2の加熱炉124に輸送するための陽圧を与えるために導入される。
一方、金属塩化物生成装置110ではさらに、第1のガス導入口136を介して塩素を含むガスが第2の加熱炉124に導入され、塩化炉120に陽圧を与える。これにより、効率よく塩化物の蒸気を排出口134へ送り込み、塩化物の蒸気を速やかに還元炉200へ輸送することができる。その結果、第2の加熱炉124に塩化物が残存する、あるいは第2の加熱炉124や第1の輸送管112内で塩化物が固化、析出するという不具合を抑制することができる。また、第6のガス導入口206を介して還元炉200に導入される還元性ガスが第1の輸送管112を逆流することも同時に防止することができる。このため、第1の輸送管112内で塩化物が還元されて金属が析出して第1の輸送管112を詰まらせたり破損させたりする不具合も防止することができる。
ここで、第1のガス導入口136を介して導入される塩素を含むガスは、上述したように、単に塩化物の蒸気を排出口134を介して還元炉200へ導入する陽圧を与えるための物理的手段としてだけではなく、以下に述べるように、システム100の不具合の発生をより効果的に防止するための化学的手段としても機能する。
金属と塩化物は以下の式で表される平衡状態で存在する。
例えば金属が銅の場合には、以下の平衡が成立している。
金属の種類や温度にも依存するが、仮に塩化炉120で金属が全て塩化物となったとしても、この平衡の存在のため、塩化物の一部は金属へ戻る。このため、第2の加熱炉124や第1の輸送管112において金属が析出し、詰まりを発生させる要因となる。
しかしながら、この平衡系に塩素ガスを導入して平衡を右側(塩化物側)にシフトさせることで、気体状態の塩化物が金属として析出することを防ぐことができることを発明者は見出した。すなわち、第1のガス導入口136を介して導入される塩素は、第1の加熱炉122内に投入された金属の塩化にはほとんど消費されないため、第2の加熱炉124や第1の輸送管112内で塩化物の蒸気と接することができる。このため、第1のガス導入口136を介して導入される塩素は、化学的手段として上記金属−塩化物間の平衡を塩化物側へシフトさせることに寄与する。その結果、第2の加熱炉124や第1の輸送管112内で塩化物のガスから金属が析出し、これによって第1の輸送管112の詰まりや破損、第2の加熱炉124の破壊といった不具合をより効果的に抑制することができる。
このように、物理的手段としてのみならず、化学的手段として第1のガス導入口136から塩素を含むガスを導入することで、破損や破壊が生じることなく安定的に長時間駆動可能な金属粉体製造システムを提供することができ、さらにこのシステムを利用することで、金属粉末を効率よく製造することが可能となる。
4.変形例
金属塩化物生成装置110は、図2や図3に示した構成に限られない。例えば図4に示すように、塩化炉120は、化学的手段として機能する塩素を含むガスを供給するガス導入口を複数備えてもよい。塩素ガスは不活性ガスとともに供給されてよい。図4に示した例では、第2の加熱炉124に塩素を含むガスを導入するためのガス導入口(第2のガス導入口)142がさらに設けられている。第2のガス導入口142は、排出口134よりも上に配置することができる。すなわち、第1の加熱炉122から排出口134までの距離が、第1の加熱炉122から第2のガス導入口142までの距離よりも大きくなるように第2のガス導入口142を設けることができる。第2のガス導入口142は図示しない塩素源と連結され、塩素を含むガスの供給はバルブ144によって制御される。
このような構成を採用することで、化学的手段としての寄与を増大させ、より効果的に第2の加熱炉124や第1の輸送管112内における金属の析出を防止することができる。
あるいは図5に示すように、金属塩化物生成装置110は、加熱された不活性ガスを導入するためのガス導入口(第4のガス導入口)146、および第3のヒータ164を有してもよい。第4のガス導入口146は第1の加熱炉122に設けられ、バルブ148を介して第3のヒータ164に連結される。第3のヒータは不活性ガスを加熱する機能を有する。
加熱された不活性ガスを第1の加熱炉122に供給することにより、第1の加熱炉122の温度低下を引き起こすことなく、塩化炉120内により大きな陽圧を与えることができる。このため、第1の加熱炉122で生成した塩化物の全て、あるいは大部分が気体状態を維持したまま第2の加熱炉124から第1の輸送管を介して還元炉200へ導入することが可能となる。塩化物の沸点が高い場合には第2の加熱炉124における気化に比較的長い時間を要するため、この構成は沸点の高い塩化物を与える金属の粉体を製造する際に特に有効である。
なお、第4のガス導入口146と第3のヒータ164を設ける場合、必ずしも第1のガス導入口136や第2のガス導入口142は設けなくてもよい(図6参照)。塩化物の沸点が比較的低い場合には、この構成を採用することで効率よくシステム100を駆動することができ、かつ、システム100の製造コストを削減でき、これにより、低コストで金属粉体を提供することが可能となる。
(第2実施形態)
本実施形態では、システム100を用いる金属粉体の製造方法について述べる。ここでは、図2に示した金属塩化物生成装置110を備えるシステム100を用いて金属粉体を製造する方法を例として説明する。第1実施形態で述べた構成と同様、あるいは類似する構成については説明を割愛することがある。
まず、金属導入口128を介して金属を第1の加熱炉122に投入する。上述したように、金属としては銅や銀、ニッケルなどを使用することができる。第2の加熱炉124にはあらかじめ気化補助材140を充填してもよい。
次に、第1のヒータ160、第2のヒータ162を用いてそれぞれ第1の加熱炉122、第2の加熱炉124を加熱する。第1の加熱炉122の温度は、金属の種類にも依存するが、例えば800℃以上1000℃以下の範囲で適宜設定することができる。金属の融点よりも低い温度に第1の加熱炉122の温度を設定することで、原料である金属(金属のペレット114)の溶融を防止することができる。第1の加熱炉122において、金属が塩素と反応して塩化物を与える。
一方、第2の加熱炉124の温度は、第1の加熱炉122の温度よりも高く設定すればよい。金属の種類にも依存するが、例えば900℃以上1200℃以下の範囲で適宜設定することができる。塩化物の沸点よりも高い温度に第2の加熱炉124の温度を設定することで、塩化物を速やかに気化することができる。
第1の加熱炉122と第2の加熱炉124の加熱とともに、塩素を含むガスを第1のガス導入口136を介して第2の加熱炉124に導入する。また、金属導入口128、および/または第3のガス導入口130を介して塩素を含むガスを第1の加熱炉122に導入する。第1のガス導入口136を介して第2の加熱炉124に導入する塩素を含むガスに不活性ガスを混合する場合、例えばこの混合ガス中の塩素濃度を0.001wt%以上20wt%以下、あるいは0.01wt%以上10wt%以下、あるいは0.1wt%以上2wt%以下とすればよい。これらのガスの流量はスケールに応じて適宜調整すればよい。第2のガス導入口142(図4参照)を用いて塩素を含むガスを導入する場合には、第1のガス導入口136と第2のガス導入口142を介して導入される塩素を含むガスの組成や総流量は互いに同一でもよく、異なってもよい。例えば第1のガス導入口136を介して導入される塩素を含むガスの流量を第2のガス導入口142を介して導入される塩素を含むガスのそれよりも大きくしてもよい。第1のガス導入口136や第2のガス導入口142を介して第2の加熱炉124に導入される塩素を含むガス中の塩素の量は、金属導入口128、および/または第3のガス導入口130を介して第1の加熱炉122に導入される塩素を含むガス中に含まれる塩素の量よりも少ないことが好ましい。これにより、得られる金属粉体の塩素含有量を低減することができる。
なお、図4、図5に示した例のように、加熱された窒素ガスを第1の加熱炉122に導入する場合、窒素ガスの温度は例えば800℃以上1000℃以下とすればよい。
塩化炉120で生成する塩化物の蒸気は排出口134から排出され、第1の輸送管112を経由し、第5のガス導入口204から還元炉200へ導入される。水素やヒドラジン、アンモニア、メタンなどから選択される還元性ガスは第6のガス導入口206(図1参照)から供給され、その流量や濃度は塩化物と反応する化学量論比以上となるように調整すればよい。還元炉で生成した金属の粉体は、還元炉200に導入される窒素ガスによって物理的に分離装置300やバグフィルターなどの回収装置(図示しない)へ運ばれ、単離される。以上の工程により、金属の粉体を製造することができる。
第1実施形態で述べたように、第1のガス導入口136や第2のガス導入口142から第2の加熱炉124に導入される塩素を含むガスは、物理的手段として速やかに、かつ安定的に塩化物の蒸気を還元炉200へ輸送する機能を有するだけでなく、化学的手段として金属の析出を防止する機能を有する。このため、本実施形態を適用することにより、安定的に駆動でき、かつ金属粉体を効率よく製造することが可能な金属粉体製造システムを提供することができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、金属塩化物生成装置110と構造が異なる金属塩化物生成装置116の構造を説明する。第1実施形態で述べた構成と同一、あるいは類似する構成については説明を割愛することがある。
金属塩化物生成装置116は、少なくとも第1の加熱炉122と第2の加熱炉124の内径が異なる点、第2の加熱炉124がチューブ形状を有する点で金属塩化物生成装置110と構造が異なる。
より具体的には、図7に示すように、第2の加熱炉124はチューブ形状を有し、その内径は第1の加熱炉122と比較して小さい。このような形状とすることで、より効果的に塩化物の蒸気と塩素ガスを混合することができ、第1のガス導入口136を介して導入される塩素を含むガスの物理的、化学的効果を増大させることができる。
第1のガス導入口136は第1の加熱炉122に設けられ、第1のヒータ160に囲まれる。第1のガス導入口136は金属導入口128よりも第2の加熱炉124により近くなるように配置することが好ましい。これは、溶融した塩化物が生じる場合、塩化物が第1の加熱炉122の下部に堆積し、この部分で気化が優先的に生じるためである。したがって、図7に示すように、上面が第1のガス導入口136よりも上に位置するように気化補助材140を第1の加熱炉122内に配置することが好ましい。ペレット114は気化補助材140上に、気化補助材140と接するように配置することができる。
このような構成において第1のヒータ160、第2のヒータ162を駆動して塩化炉120を加熱し、金属導入口128、および/または第3のガス導入口130から塩素を含むガスを導入することにより、金属と塩素ガスとの反応が生じて塩化物が生成する。蒸気として存在する塩化物は気化補助材140の隙間を通って第2の加熱炉124へ移動する。一方、溶融状態にある液状の塩化物は、気化補助材140の層を浸透する間に第1のヒータ160から供給される熱エネルギーを吸収して気化し、その後第2の加熱炉124へ移動する。このように、金属塩化物生成装置116では、第1の加熱炉122において塩化物の生成と溶融状態の塩化物の気化が生じる。
金属塩化物生成装置110と同様、第1のガス導入口136から導入される塩素を含むガスは、物理的手段として塩化物の蒸気を第2の加熱炉124へ導入するだけでなく、化学的手段として塩化物から金属が析出することを防ぐことができる。このため、チューブ状の第2の加熱炉124内においても金属や塩化物の析出を効果的に抑制することができ、破損や破壊を引き起こすことなく、安定的にシステム100を動作させることができ、効率よく金属の粉体を提供することができる。
さらに、図7に示すように、チューブ状の第2の加熱炉124を折りたたむことで占有面積の増大を招くことなく全長を増大させてもよい。塩化物の沸点が高い場合には第2の加熱炉124における気化に比較的長い時間を要するため、この構成は沸点の高い塩化物を与える金属の粉体を製造する際に特に有効である。
(実施例1)
本実施例では、図2に示した構造を基本構造として有する金属塩化物生成装置110を備えたシステム100を用いて銅粉体を製造した例を説明する。具体的には、第1の加熱炉122に銅のペレットを配置し、第2の加熱炉124に石英のペレットを配置した。この状態で第1のヒータ160と第2のヒータ162を用い、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124がそれぞれ900℃、1150℃になるよう加熱を行った。金属導入口128と第1のガス導入口136からそれぞれ窒素と塩素を含む混合ガスを導入した。混合ガスの塩素濃度は表1に示すとおりである。表1には第1のガス導入口136から導入される混合ガスの流量を1.0とした場合の金属導入口128から導入される混合ガスの流量比(すなわち、第1のガス導入口136から導入される混合ガスに対する金属導入口128から導入される混合ガスの流量比)も記載した。反応時間は10時間とした。
反応終了後、第1のヒータ160と第2のヒータ162を取り外し、塩化炉120を観察した。その結果、第2の加熱炉124の下部に塩化銅の堆積は観察されず、第2の加熱炉124の破損も生じないことが確認された。
(実施例2)
本実施例では、図4に示した構造を基本構造として有する金属塩化物生成装置110を備えるシステム100を用いて銅粉体を製造した例を説明する。具体的には、第1の加熱炉122に銅のペレットを配置し、第2の加熱炉124に石英のペレットを配置した。この状態で第1のヒータ160と第2のヒータ162を用い、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124がそれぞれ900℃、1150℃になるよう加熱を行った。金属導入口128、第1のガス導入口136、および第2のガス導入口142からともに窒素と塩素を含む混合ガスを導入した。反応は二段階で行った。第1のガス導入口136から導入される混合ガスの流量を1.0とした際の、第2のガス導入口142および金属導入口128から導入される混合ガスの流量、およびそれぞれの混合ガス中の塩素濃度は表2に示すとおりである。第1のガス導入口136と第2のガス導入口142は同一の混合ガス源に接続されており、これらのガス導入口から導入される混合ガスの各成分の濃度は同一である。第1段階と第2段階の反応時間はそれぞれ9時間、8時間であった。
各段階の反応終了後、第1のヒータ160と第2のヒータ162を取り外し、塩化炉120を観察した。その結果、実施例1と比較し、塩化炉120内部の金属銅の析出が大幅に減少したことが確認された。また、第1の輸送管112内部の銅の析出も減少したことが確認された。
(実施例3)
本実施例では、図2に示した構造を基本構造として有する金属塩化物生成装置110を備えるシステム100を用い、第1のガス導入口136から導入される混合ガスの塩素濃度の影響を検討した結果を示す。具体的には、第1の加熱炉122に銅のペレットを配置し、第2の加熱炉124に石英のペレットを配置した。この状態で第1のヒータ160と第2のヒータ162を用い、第1の加熱炉122と第2の加熱炉124がそれぞれ900℃、1150℃になるよう加熱を行った。金属導入口128と第1のガス導入口136からともに窒素と塩素を含む混合ガスを導入した。第1のガス導入口136から導入される混合ガスの流量を1.0とした際の金属導入口128から導入される混合ガスの流量を3.2に固定し、金属導入口128から導入される混合ガスの塩素濃度を43wt%に固定し、第1のガス導入口136から導入される混合ガス中の塩素ガス濃度を表3に示すように変化させた。表3における実験3は比較例であり、第1のガス導入口136から窒素のみが導入された実験である。反応時間は10時間とした。
表3に示すように、第1のガス導入口136から塩素を含むガスを導入することにより、計算値(目標反応量)とほぼ同量の銅粉体が得られることが分かった(実験1、2)。これに対し、塩素ガスを第1のガス導入口136から導入しない場合(実験3)、回収量は目標反応量から乖離し、実験1と実験2と比較して低い回収率にとどまった。これは、塩化炉120内で銅が析出していることを示唆する。
反応終了後、第1のヒータ160と第2のヒータ162を取り外し、塩化炉120を観察した。その結果、第1のガス導入口136から塩素を含むガスを導入した場合には、塩化炉120内において銅が析出しない、あるいは析出してもシステム100の駆動には影響を及ぼさない程度の量であった。これに対し、塩素ガスを第1のガス導入口136から導入しない場合(実験3)、塩化炉120内で銅が析出したことが目視で観察された。
実施例1、2、3から理解されるように、本発明の実施形態を適用することにより、金属や塩化物が塩化炉120内部に堆積する、あるいは第1の輸送管112内部に析出するなどの不具合が抑制可能であることが確認された。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の表示装置を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
100:金属粉体製造システム、110:金属塩化物生成装置、112:第1の輸送管、114:ペレット、116:金属塩化物生成装置、120:塩化炉、122:第1の加熱炉、123:連結部、124:第2の加熱炉、126:仕切り部材、128:金属導入口、130:第3のガス導入口、132:バルブ、134:排出口、136:第1のガス導入口、138:バルブ、140:気化補助材、142:第2のガス導入口、144:バルブ、146:第4のガス導入口、148:バルブ、160:第1のヒータ、162:第2のヒータ、164:第3のヒータ、200:還元炉、202:第2の輸送管、204:第5のガス導入口、206:第6のガス導入口、300:分離装置

Claims (14)

  1. 金属を導入するための金属導入口を有する第1の加熱炉、および前記第1の加熱炉と連結される第2の加熱炉を備える塩化炉、
    前記第1の加熱炉を加熱する第1のヒータ、ならびに
    前記第2の加熱炉を加熱する第2のヒータを有し、
    前記第2の加熱炉は、前記金属の塩化物のガスを排出するための排出口を有し、
    前記塩化炉は、塩素を含むガスを導入するための第1のガス導入口を有する、金属塩化物生成装置。
  2. 前記第1のガス導入口は前記第2の加熱炉に設けられ、前記排出口と比較して前記第1の加熱炉から遠くに配置される、請求項1に記載の金属塩化物生成装置。
  3. 前記第1のガス導入口は前記第1の加熱炉に設けられ、
    前記第1のガス導入口は、前記金属導入口よりも前記第1の加熱炉と前記第2の加熱炉の接続部に近い、請求項1に記載の金属塩化物生成装置。
  4. 前記第2の加熱炉は、塩素を含むガスを導入するための第2のガス導入口をさらに含み、
    前記第2のガス導入口は、前記排出口と比較して前記第1の加熱炉により近く配置される、請求項2に記載の金属塩化物生成装置。
  5. 前記第2のヒータは、前記第1の加熱炉の温度よりも高い温度で前記第2の加熱炉を加熱するように構成される、請求項1に記載の金属塩化物生成装置。
  6. 前記第1の加熱炉は、塩素を含むガスを導入するための第3のガス導入口をさらに有し、
    前記第3のガス導入口は、前記第1のヒータから露出される、請求項1に記載の金属塩化物生成装置。
  7. 前記第1の加熱炉は、
    窒素を導入するための第4のガス導入口、および
    前記窒素を加熱するための第3のヒータを有する、請求項1に記載の金属塩化物生成装置。
  8. 前記第2の加熱炉の内径は、前記第1の加熱炉の内径より小さい、請求項1に記載の金属塩化物生成装置。
  9. 第1のヒータを有する第1の加熱炉と、前記第1の加熱炉に接続され、第2のヒータを有する第2の加熱炉とを備える塩化炉の前記第1の加熱炉において金属を塩素ガスと反応させて前記金属の塩化物を生成すること
    前記第2の加熱炉において、前記塩化物を気化すること、および
    前記第1の加熱炉または前記第2の加熱炉に設けられる第1のガス導入口から塩素を含むガスを導入することで前記塩化物の蒸気を還元炉に輸送することを含む、金属粉体を製造する方法。
  10. 前記第2の加熱炉において行われる前記塩化物の前記気化は、前記塩化物を生成する温度よりも高い温度で行う、請求項に記載の方法。
  11. 前記第1のガス導入口は前記第1の加熱炉に設けられる、請求項に記載の方法。
  12. 前記第1のガス導入口は前記第2の加熱炉に設けられる、請求項に記載の方法。
  13. 前記塩化物の前記蒸気の前記還元炉への輸送は、前記第2の加熱炉に設けられる排出口を介して行われ、
    塩素を含む前記ガスの導入は、前記第1のガス導入口、および前記第2の加熱炉に設けられる第2のガス導入口を用いて行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1の加熱炉に加熱された窒素を導入することをさらに含む、請求項に記載の方法。

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