JP6591079B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、固定子の内周側に回転子が配置された内転型の回転電機であって、回転子の鉄心内に磁石を埋め込んだ回転電機に関する。
従来、回転子の各磁極に用いる磁石量を増やして回転電機の出力を向上させる方法のひとつに、回転子の鉄心内に磁石を放射状に埋め込み、各磁極を回転子の接線方向に向ける構造がある。この場合、回転子の周方向に鉄心と永久磁石が交互に配置される。
回転子の鉄心と、回転子の中心軸から回転電機の出力を取り出すため、回転子の外周に配置された各鉄心と中心軸とを機械的に連結する必要がある。ただし、埋め込まれた永久磁石の磁束が回転子内で漏洩して短絡するのを防止するため、鉄心と中心軸とを連結する部材を細長くして、当該部分における磁気抵抗を増大させ、連結部材を介する漏洩磁束を低減する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許3772115号公報(図2)
回転子に配設された永久磁石の磁束は、固定子を経由しない限り回転電機の出力には寄与しない。永久磁石の磁束量には上限があるので、漏洩磁束を低減することで回転電機の出力を向上させることが可能である。このような回転子において、さらに漏洩磁束を低減して回転電機の特性向上を図るには、中心軸と各鉄心とを連結する連結部の磁気抵抗を増大させる必要がある。連結部は、鉄心と一体で強磁性体の鋼板から加工されているため、磁気抵抗を増大させるには、連結部の断面積を低減させる、あるいは連結部を長くすることが有効である。
一方、連結部は、回転子が高速で回転した場合の遠心力や、回転子の外周部で発生するトルクに耐え得る必要がある。磁気特性を向上させるために連結部の断面積を低減したり、長くしたりすると連結部の剛性や強度が低下し、遠心力やトルクに耐えられなくなる恐れがある。また逆に、遠心力やトルクに耐えるような強固な連結部とすると、連結部を介する漏洩磁束が増加して回転電機の特性が低下するという、一種のトレードオフの関係が存在する。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、回転子鉄心における漏洩磁束が少なく、剛性の高い回転子を有する回転電機を提供することを目的とする。
この発明に係る回転電機は、
固定子と、前記固定子の内側で回転する円柱状の永久磁石型の回転子と、前記固定子を収納するフレームとを有する回転電機において、
前記回転子は、回転子鉄心と、複数の永久磁石と、回転軸とからなり、
前記回転子鉄心は、
前記回転子鉄心の内周側に存在し、前記回転軸に嵌合される円環状の積層環状部と、
前記回転子鉄心の外周側に存在し、2つの前記永久磁石によって周方向の両側面から挟まれる、軸方向に垂直な断面が扇型状の積層扇状部と、
前記積層環状部と、前記積層扇状部とを、径方向に対して斜めに接続する積層連結部とからなり、
周方向に隣り合う前記永久磁石は、周方向に等間隔に、前記積層扇状部の間に配置され、周方向に反対に着磁されており、
前記回転子鉄心を構成する第一薄板は、前記積層環状部となる部分である環状部と、前記積層扇状部となる部分である扇状部と、前記積層連結部となる部分である連結部とを有し、
前記回転子鉄心は、前記第一薄板を軸方向に反転させた形状の薄板を含むものである。
この発明に係る回転電機によれば、積層連結部を径方向に対して斜めに配置することにより、積層連結部の長さを長くし、積層連結部における磁気抵抗を増大させて回転子鉄心の漏洩磁束を低減させることができる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機の切断面を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子の分解斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子を軸方向に垂直に切断した断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子の切断面を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る回転子の切断面を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る回転子の切断面を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る回転子の切断面を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子鉄心の1極分を切り出した斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子を軸方向に垂直に切断した断面図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る回転電機100を図を用いて説明する。なお、本明細書において、特に断り無く「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」、というときは、それぞれ、回転子の「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」をいうものとする。
図1は、回転電機100の軸方向に垂直な切断面を示す図である。
回転電機100は、モータフレーム2と、モータフレーム2内に固定された円筒形の固定子3と、固定子3の内周面に外周面を対向させて回転する回転子6とからなる。固定子3は、固定子鉄心31に固定子巻線32を巻回したものである。固定子鉄心31と固定子巻線32の間には両者が電気的に短絡するのを防止するための絶縁部材が配置されているが、本図では省略している。固定子巻線32は、3以上の多相の巻線群で構成され、制御装置(図示せず)を用いて回転子6の位相に応じて所定の電流を各相の巻線に順次通電することで、回転子6を回転させる。
回転子6は、固定子3の内周面との間に一定の空隙を介して配置されている。回転子6は、回転子鉄心60と永久磁石8と、回転軸65とからなる。また、回転子鉄心60は、最も内周側に存し、回転軸65に嵌合される円環状の積層環状部61と、最も外周側に存在し、2つの永久磁石8によって周方向の両側面から挟まれる積層扇状部62と、積層環状部61と積層扇状部62とを径方向に対して斜めに接続する積層連結部63とからなる。すなわち、周方向に偶数個の積層扇状部62が並び、それらの間が永久磁石8を組み込むためのスペースとなる。
回転子6に発生する回転トルクが回転軸65を介して外部に出力されるため、積層環状部61と回転軸65とは、回転トルクに耐えるよう強固に、機械的に固定する必要がある。固定方法として圧入や溶接あるいは、回り止めのキーを組み込むといった手段が取られる。
回転軸65は、図示しない軸受によって固定子3及びモータフレーム2に対して回転可能に支持されている。回転子6には偶数個の永久磁石8が、周方向に隣り合う、回転子鉄心60の積層扇状部62間に組付けられ、回転子6の径方向に垂直、すなわち回転子6の接線方向に磁極が向けられている。周方向に隣り合う永久磁石8の磁極は周方向に反対に着磁されており、2つの永久磁石8の間に挟まれた積層扇状部62が、回転子6の磁極として機能する。
なお、永久磁石を組み込んだ回転子においては、永久磁石の配置に様々な種類があるが、本発明では、図1に示すように、永久磁石8を回転子鉄心60の内部に放射状に配置し、その磁極を回転子6の上述の接線方向としたものを対象とする。
図2は、回転子6の回転軸65を除く分解斜視図である。
図2は、回転子鉄心60の構成および永久磁石8の配置が判るように分解したものであり、回転子鉄心60が薄板を軸方向に積み重ねて構成されていること、および、直方体の永久磁石8が放射状に、回転子鉄心60内に軸方向から嵌め込まれていることを表している。
図3および図9は、回転子6を軸方向に垂直に切断した断面図である。
図4(a)は、回転子6を薄板7a(第一薄板)の部分で軸方向に垂直に切断した切断面を示す図である。
図4(b)は、回転子6を薄板7b(第一薄板を軸方向に反転させた形状の薄板)の部分で軸方向に垂直に切断した切断面を示す図である。
回転子鉄心60は、強磁性体の素材からなる薄板7a、7b(一般的には鋼板)を多数積層して構成されている。薄板7a、7bは、回転子鉄心60の積層環状部61となる部分である環状部71a、71bと、積層扇状部62となる部分である扇状部72a、72bと、積層連結部63となる部分である連結部73a、73bとからなる。薄板7a、7bは、実際には同じ形状の物である。すなわち、薄板7bは、薄板7aを軸方向に反転させたものである。薄板7aの、環状部71aと扇状部72aとを繋ぐ連結部73aは、回転子6の半径方向、すなわち、図4(a)に示す回転子6の中心から扇状部72aの中心を結ぶC1−C2線に対して時計回り方向に所定の角度だけ傾斜している。したがって、表裏が反転している薄板7bの連結部73bは、反時計回り方向に所定の角度だけ傾斜している。このように、連結部73aと連結部73bとは、回転子6の径方向に対して傾斜する方向が反対となる。
回転子鉄心60は、これら2種類の薄板7a、7bを混在して積層されている。図2では積層1枚ごとに、薄板7a−7b−7a−7b・・・と交互に薄板7aと薄板7bを積み重ねた状態を示している。薄板7a、7bの積層のパターンはこれに限定されるものではなく、一定枚数ごとに薄板7aと薄板7bとを切り替えて積層してもよく、例えば3枚ごとに切り替える場合は、薄板7a−7a−7a−7b−7b−7b−7a−7a−7a・・・と積層する。
回転子鉄心60の各積層間は、隣接して積層された薄板7a、7b同士で固定される。扇状部72a、72bや、環状部71a、71bに設けた抜きかしめによって、軸方向に積層された薄板7a、7b同士を固定する方法が一般的である。この場合、厳密に言うと、薄板7bは、薄板7aを軸方向に反転させたものであるため、かしめに用いる凹凸部は逆転させた形状となる。薄板7a、7b同士を溶接、あるいは接着といった固定方法で固定してもよい。
なお、固定子鉄心31も同様に薄板を積層して構成することが一般的であるが、固定子鉄心31に用いる薄板は板材の表面に絶縁被膜を備えており、積層された薄板間が電気的に絶縁されている。これにより固定子鉄心31内で渦電流を生じにくくさせ、渦電流による損失の低減を図っている。回転子鉄心60に用いる薄板7a、7bについても、固定子鉄心31と同様に絶縁被膜を備えた薄板を用いてもよいが、回転子鉄心60の場合は、絶縁被膜を備えない薄板を用いてもよい。
永久磁石8の磁束は、固定子3を経由しない限り回転電機100の出力には寄与しない。永久磁石8の磁束量には上限があるので、図3の漏洩磁束Tに示すような永久磁石8の内周側で短絡する磁束を低減することで回転電機100の出力を向上させることが可能である。
漏洩磁束Tを低減させるためには、磁束が漏洩する経路の磁気抵抗を増大させる方法が有効である。その方法として、積層環状部61の径方向の厚みを薄くして、積層環状部61の磁気抵抗を増大させる方法が考えられる。しかし、積層環状部61の内側には回転軸65が隙間なく配置されており、強磁性体である鉄を回転軸65に用いることが一般的であるため、漏洩磁束Tは、回転子鉄心60の積層環状部61だけでなく、回転軸65を経由した経路もとる。従って、積層環状部61の径方向の厚みを薄くしても、結果的に大きな効果は得られず、積層連結部63の磁気抵抗を増大させることが回転電機100の特性向上の最も有効な手段となる。
一方、積層連結部63は、積層扇状部62と積層環状部61とを繋いでおり、回転子6が回転する際に積層扇状部62や永久磁石8に作用する遠心力に耐える必要があるとともに、積層扇状部62に作用する回転トルクを積層環状部61に伝達し、回転軸65から出力するという機能が求められる。
よって、積層連結部63の断面積を単純に減らすだけでは、積層扇状部62、永久磁石8を含む回転子6の外周部と積層環状部61との間のねじり方向の剛性が低下してしまう。
そこで、本実施の形態では、積層環状部61と積層扇状部62とを径方向に対して斜めに接続する積層連結部63を設けることにより、積層連結部63の長さを長くして、当該部分の磁気抵抗を増大させた。また、薄板7aと、薄板7aを軸方向に反転させた形状とした薄板7bとを用いることにより、積層環状部61と積層扇状部62とを連結する積層連結部63を、径方向に対して角度の異なる連結部73a、73bにより構成した。
次に、積層連結部の構成について詳細を説明する。
図8は、回転子鉄心60の1極分を切り出した斜視図である。
積層環状部61と積層扇状部62とを連結する積層連結部63が、径方向に対して角度の異なる連結部73a、73bにより構成されている。また、図3および図8に示すように、積層環状部61と積層連結部63を軸方向から見ると連結部73a、73bを2辺、積層環状部61の外周の縁を残りの1辺とした略3角形状と見ることができる。そして、三角形状部が軸方向に積層されていることから、積層環状部61と積層連結部63を合わせて略3角柱が形成されているとみることができる。ただし、連結部73a、73bで構成されている2面に関しては、これを積層しても完全な平面は構成されず、はしご状の面となる。これにより、積層連結部63の剛性を向上できる。
また、1つの積層扇状部62に繋がっている連結部73aが、周方向に隣り合う積層扇状部62の連結部73bと軸方向に重ならないようにする方が望ましい。この理由を以下に説明する。
積層連結部63は、周方向に隣り合う積層扇状部62の間に生じる漏洩磁束を低減させるために設けている。漏洩磁束は、積層扇状部62から、各連結部73a、73b、積層環状部61を経由し、周方向に隣り合う積層扇状部62に繋がっている連結部73a、73bを通る経路を流れる。このとき、連結部73aと連結部73bとが積層環状部61側で軸方向に重なった位置に配置されていると、磁束が重なった位置で積層方向に流れる。
すなわち、漏洩磁束は、積層環状部61を経由せず、連結部73aから連結部73bに、直接、軸方向に短絡する経路を通る。このため、漏洩磁束の経路の長さが大幅に短くなり、漏洩磁束を低減させるという積層連結部63の効果が大きく損なわれるからである。
図9に示すように、角度Pは、周方向に隣り合う2つの積層扇状部62の、それぞれの径方向の中心線R1と中心線R2とがなす角である。回転子6の極数をNとすると、角度P=360°/Nである。
角度Qは、積層連結部63が積層環状部61に繋がっている箇所の周方向外側部分と回転子6の中心とを結んだ線R3と、積層扇状部62の径方向の中心線R1とがなす角である。回転子6の中心側において、周方向に隣り合う積層連結部63同士が軸方向に重ならないためには、上記角度Qは、Q<P/2を満たさなければならない。
なお、図2、図9に示すように、薄板7a、7bの連結部73a、73bと、環状部71a、71b及び扇状部72a、72bとの接続部の周方向両端部には、円弧状のフィレット形状部Fを設けることが望ましい。積層連結部63には、積層扇状部62で発生するトルクを、積層環状部61を介して回転子6に伝達する機能がある。トルクが作用した際に積層連結部63の内部で最も応力が大きくなる部分は、各連結部73a、73bが、環状部71a、71b及び扇状部72a、72bに接続されている部分である。これらの部分は、回転子鉄心60の軸方向に垂直な断面積が大きく変化する部分であるため、応力集中によって大きな力が負荷される。これらの部分にフィレット形状部Fを設けて上記断面積の変化を緩やかにして応力集中を低減させることにより、連結部73a、73bの幅をより狭くすることが可能となり、漏洩磁束の低減効果を向上できる。
本発明の実施の形態1に係る回転電機によれば、漏洩磁束Tは、積層連結部63と積層環状部61とを経由する。積層連結部63の長さを長く、径方向に対して斜めに配置することにより、積層連結部63の太さを細くして、積層連結部63における磁気抵抗を増大させることにより漏洩磁束Tを低減させることができる。
また、周方向に隣り合う積層連結部63は、回転子6の中心側において軸方向に重ならないので、漏洩磁束が、積層連結部63において軸方向に漏洩することを防止できる。
また、各薄板7a、7bのみで見ると扇状部72a、72bに接続される連結部73a、73bは、それぞれ1箇所ずつであるが、積層された回転子鉄心60においては、薄板7a、7b間が固定されている。これにより、積層連結部63は、図3に示すように、略3角柱となり一体となる。このとき、各連結部73a、73bは交互に筋交いとなって回転子鉄心60のねじれに対する剛性を上げることができる。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2に係る回転電機を図を用いて実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
本発明に係る回転子鉄心は強磁性体の薄板、例えば鋼板を軸方向に多数積層して構成している。回転子の外周部にある積層扇状部や永久磁石に作用する遠心力、回転トルクによっては、積層された全薄板に連結部を設けなくても強度、剛性を満たす場合がある。
図5は、本実施の形態に係る回転子206を、連結部を有しない積層において軸方向に垂直に切断した切断面を示す図である。回転子鉄心260は、実施の形態1で説明した薄板7a、7b(図5では見えない)と、本実施の形態で追加する薄板7c1(第二薄板)、薄板7c2(第三薄板)の4種類(薄板7a、7bは、軸方向に反転しているだけなので実質的には3種類)の薄板を積層して構成されている。薄板7c1は、実施の形態1で説明した環状部71a、71bと同形状であり、積層環状部61となる薄板である。同様に、薄板7c2は、扇状部72a、72bと同形状であり、積層扇状部62となる薄板である。
回転子鉄心260は、これらの薄板7a、7b、7c1、7c2を混在させて積層する。なお、薄板7c1と7c2とは、同じ積層にセットで用いる。
2種類の薄板7a、薄板7bをそれぞれ同数積層し、その間に薄板7c1と7c2による積層を挟むように積層する。例を示すと、薄板7a、7b、7c1+7c2、7a、7b、7c1+7c2・・・や、薄板7a、7a、7b、7b、7c1+7c2、7a、7a、7b、7b、7c1+7c2・・・などの順に積層する。
薄板7c1と薄板7c2とは、連結部を備えていないので、これらの薄板7c1、7c2のみでは回転子鉄心を構成できない。しかし、回転子鉄心260の薄板7aと薄板7bとは、積層間でお互いに固定されているため、薄板7a、薄板7bと一緒に薄板7c1、7c2を積層することにより、薄板7c1、7c2だけが遠心力によって径方向にずれるといったことはない。
上述の最初の例では、積層された各薄板のうち、連結部を持たない薄板7c1、7c2による積層数は、全体の1/3であるため、薄板7c1と薄板7c2を用いずに積層鉄心を積層した場合と比べて、回転子鉄心260の連結部の強度が2/3に低下する。しかし、強度が2/3に低下しても、回転子鉄心260として必要な強度を満たしていれば全く問題ない。
なお、各薄板の積層パターンは、上述の例に限定されるものではなく、連結部を持たない薄板7c1、7c2のセットを混在して積層してあればよい。薄板7c1、7c2からなる積層を混在させる割合は、回転子鉄心260として必要な連結部の強度から求めることが可能である。
上述の2番目の例のように、薄板7c1と薄板7c2とからなる積層の割合を1/5にすれば、薄板7c1、7c2を混在させない場合と比較して強度が4/5になる。また、積層する薄板を1枚毎に変えずに、同じ種類の薄板を複数枚重ねてもよい。
薄板7a、薄板7bは、連結部73a、73bを備えており、漏洩磁束をできるだけ低減できる形状としているものの、磁束の漏洩を完全に無くすことはできない。一方、本実施の形態に係る薄板7c1、7c2の間には連結部がないため、薄板7c1と薄板7c2との間においては、漏洩磁束をゼロに近づけることが可能である。従って、回転子鉄心260を構成する一部の薄板ではあるが、連結部を備えない薄板7c1、7c2を積層中に混在させることにより、回転子鉄心260全体での漏洩磁束を低減することができ、回転電機の出力向上もしくは同等出力での製品小型化が可能となる。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3に係る回転電機を図を用いて実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図6(a)、図7(a)は、回転子306を薄板307aの部分で軸方向に垂直に切断した切断面を示す図である。
図6(b)、図7(b)は、回転子306を薄板307bの部分で軸方向に垂直に切断した切断面を示す図である。
図6(a)〜図7(b)は、回転子306を構成する4種類の積層における薄板の構成を示している。
ここで、図6(a)に示す積層を積層S1(第一積層)、図6(b)に示す積層を積層S2(第二積層)、図7(a)に示す積層を積層S3(第三積層)、図7(b)に示す積層を積層S4(第四積層)とする。
積層S1には、薄板307aと(第四薄板)、実施の形態2で使用した薄板7c2(第三薄板)とが用いられている。また、積層S2には、薄板307bと薄板7c2とが用いられている。積層S3は、積層S1の構成と同じであるが、積層S1に対して、扇状部372aの1個分だけ、薄板307aと各薄板7c2を時計回りにずらした位置に配置している。積層S4は、積層S2の構成と同じであるが、積層S2に対して、扇状部372bの1個分だけ、薄板307bと各薄板7c2を時計回りにずらした位置に配置している。薄板307aの表裏を反転させると薄板307bとなる。
薄板307aの、環状部371aと扇状部372aとを繋ぐ連結部373aは、回転子6の半径方向に対して時計回り方向に所定の角度だけ傾斜している。したがって、表裏が反転している薄板307bの連結部373bは、反時計回り方向に所定の角度だけ傾斜している。このように、連結部373aと連結部373bとは、径方向に対して傾斜する方向が反対となるのは実施の形態1と同様である。
また、薄板307a、307bの扇状部372a、372bの周方向の間には、扇状部372cだけで構成された薄板7c2を備える。よって、同一積層の扇状部に注目すると、1つ置きに、半分の個数の扇状部だけが環状部371a、371bと繋がっていることになる。すなわち、図6(a)、(b)に示すように、各扇状部にP1〜P14までの番号を付与すると、積層S1、S2においては、偶数番の扇状部372a、372bだけが、環状部371a、371bに連結されており、図7(a)、(b)に示すように、積層S3、S4においては奇数番の扇状部372a、372bだけが、環状部371a、371bに連結されていることになる。本実施の形態においては、環状部371a、371bが積層環状部となり、扇状部372a、372b、372cとが積層扇状部となり、連結部373a、373bが積層連結部となる。
回転子鉄心360は、これら4種類の積層により構成されている。
積層パターンとしては例えば、各積層を1層ずつ、積層S1、S2、S3、S4と並べる場合や、それぞれの積層を複数層(ここでは2層)ずつ、積層S1、S1、S2、S2、S3、S3、S4、S4・・・と並べてもよい。
いずれの場合も、4種類の積層をほぼ同数ずつ積層する。基本的には同数ずつ積層するが、回転子鉄心360の軸方向の長さと、薄板307a、307bの板厚とから求められる回転子鉄心360の積層数が4の倍数ではない場合に、薄板の種類によって、枚数が異なる場合が生じる。
図6、図7に示すように、本実施の形態では、14極の回転子306の例で説明している。図6(b)に示すように、各永久磁石8の磁極は回転子の周方向(接線方向)を向いており、かつ、周方向に隣り合う永久磁石8は、極性が逆になっている。そのため、永久磁石8に挟まれた各扇状部372a、372b、これらと同形状の薄板7c2は、周方向にN極、S極、N極、S極・・・と並ぶことになる。図6(b)の場合、P1がN極、P2がS極の順で交互に極性が入れ替わり、奇数番の扇状部がN極、偶数番の扇状部がS極である。
扇状部と環状部とを繋ぐ連結部を細長くする理由は、回転子内部での漏洩磁束を低減するためである。ただし、磁束が漏洩するのは異なる磁極間であり、例えばN極からN極には磁束は漏洩しない。
そこで、交互に異なる極性となる扇状部を1つ置きに環状部と連結すれば、その積層に限定すれば、環状部と連結されている扇状部は、全て同じ極性の扇状部となる。同じ極性の磁極間では磁束は漏洩しないので、連結部を介する漏洩磁束をさらに低減することができる。
また、実施の形態1と同様に連結部373a、373bの角度を変えた2種類の薄板307a、307bを積層することで、回転子鉄心360のねじり剛性を上げることができる。ただし、上述のように1つの積層に注目すると、連結部373a、373bは1つ置きの扇状部にだけに繋がっているので、軸方向から見て残りの半分の扇状部を連結する、周方向に扇状部1個分だけずらした各2種類、計4種類の積層が必要となる。
この発明の実施の形態3に係る回転電機によれば、3種類の薄板を用いた4種類の積層により回転子鉄心360を構成することにより、連結部373a、373bを介した回転子鉄心360内での漏洩磁束をさらに低減することが可能である。なお、実施の形態2と同様に、環状部と扇状部のみで構成される積層を別途設けてもよい。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

Claims (4)

  1. 固定子と、前記固定子の内側で回転する円柱状の永久磁石型の回転子と、前記固定子を収納するフレームとを有する回転電機において、
    前記回転子は、回転子鉄心と、複数の永久磁石と、回転軸とからなり、
    前記回転子鉄心は、
    前記回転子鉄心の内周側に存在し、前記回転軸に嵌合される円環状の積層環状部と、
    前記回転子鉄心の外周側に存在し、2つの前記永久磁石によって周方向の両側面から挟まれる、軸方向に垂直な断面が扇型状の積層扇状部と、
    前記積層環状部と、前記積層扇状部とを、径方向に対して斜めに接続する積層連結部とからなり、
    周方向に隣り合う前記永久磁石は、周方向に等間隔に、前記積層扇状部の間に配置され、周方向に反対に着磁されており、
    前記回転子鉄心を構成する第一薄板は、前記積層環状部となる部分である環状部と、前記積層扇状部となる部分である扇状部と、前記積層連結部となる部分である連結部とを有し、
    前記回転子鉄心は、前記第一薄板を軸方向に反転させた形状の薄板を含む回転電機。
  2. 前記回転子鉄心を構成する第一積層は、
    前記積層環状部となる部分である環状部と、周方向に1つ置きの前記積層扇状部となる部分である扇状部と、前記積層連結部となる部分である連結部とを有する第四薄板と、前記第四薄板の隣り合う前記扇状部の間に配置され、前記扇状部と同形状であって、前記積層扇状部となる第三薄板とで構成され、
    前記回転子鉄心を構成する第二積層は、前記第一積層を構成する前記第三薄板及び前記第四薄板を軸方向に反転して構成され、
    前記回転子鉄心を構成する第三積層は、前記第一積層を構成する前記第三薄板及び前記第四薄板を周方向に、前記扇状部1個分だけ回転させて構成され、
    前記回転子鉄心を構成する第四積層は、前記第三積層を構成する前記第三薄板及び前記第四薄板を軸方向に反転して構成されている請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記回転子鉄心を構成する積層には、前記環状部と同形状であって前記積層環状部となる第二薄板と、前記扇状部と同形状であって、前記積層扇状部となる第三薄板のみで構成される積層を含む請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
  4. 周方向に隣り合う前記積層連結部同士は、前記回転子の中心側において軸方向に重ならない請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
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