JP6588055B2 - 細菌検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光が全反射する際に、その全反射面において発生するエバネッセント場を照明として用いる全反射照明や、光の全反射によって誘起される表面プラズモン共鳴や導波モード励起に伴って発生する増強電場を利用して、被検体液中に含まれる細菌を検出する細菌検出装置に関する。
光が全反射する際に、全反射面に発生する電場を用いて、蛍光標識された生体物質を観測したり、検出したりする技術は広く用いられている。例えば、全反射照明蛍光顕微鏡は、試料とカバーガラス或いはスライドガラスとの界面で入射光を全反射させ、これによって生じるエバネッセント場を励起光として利用し、ノイズとなるバックグラウンド光が少ない蛍光観察を行う技術である。表面プラズモン共鳴や導波モード励起が可能な電場増強層を用いると、より鮮明な蛍光観察が可能であることも知られている。
従来、被検体液が送液される流路を有する検出チップを備え、被検体液中に含まれる細菌(バクテリア)を検出する細菌検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
検出チップの流路には、表面プラズモン共鳴を発現する電場増強層(表面プラズモン共鳴励起層)が形成されている。
そして、細菌検出装置は、検出チップの流路が設けられている面とは反対の面側から電場増強層に光を照射し、被検体液中に含まれる細菌に結合させた蛍光標識から発せられる蛍光を光検出器で検出するようにして、被検体液中に含まれる細菌を検出するようになっている。
特に、この装置の検出チップの流路には、表面プラズモン共鳴を好適に励起させるプリズム機能が付与されているので、細菌に結合させた蛍光標識から発せられる蛍光を高感度で検出することが可能になっている。
特開2013−24606号公報
しかしながら、上記特許文献1の細菌検出装置の場合、被検体液中に含まれる細菌を高感度で検出して、被検体液中に細菌が含まれているか否かを精度よく判定することは可能であるが、流路の断面形状がV字型であるために流路表面全体に焦点を合わせること、すなわち流路表面で捕捉した細菌全体をイメージセンサー上で結像することが困難であり、被検体液中に含まれる細菌の数をカウントすることは困難であった。
本発明の目的は、被検体液中に含まれる細菌の数を好適にカウントできる細菌検出装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る細菌検出装置は、
光透過性を有し、その上面に表面プラズモン共鳴励起層が形成されている透明基板と、前記透明基板の上面側に蛍光標識が結合された細菌が含まれている被検体液を貯留する凹部を形成するために組み付けられている液体保持部材と、を有する検出チップと、
前記検出チップが載置されるステージと、
第1モータと、前記第1モータの回転力を前記ステージに伝達するコグドベルトを有し、前記ステージを一の方向に移動させる第1駆動機構と、
第2モータと、前記第2モータの回転力を前記ステージに伝達する円筒カムを有し、前記ステージを一の方向と直交する方向に移動させる第2駆動機構と、
前記検出チップの裏側から前記表面プラズモン共鳴励起層に光を照射する光照射部と、
前記被検体液が貯留されている前記凹部の前記表面プラズモン共鳴励起層の上面を撮像し、表面プラズモン共鳴を発現させた前記表面プラズモン共鳴励起層の上面で前記細菌に結合されている蛍光標識を発光させている画像を撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した画像中の発光点をカウントすることで、前記凹部に貯留されていた前記被検体液中の細菌の数をカウントする制御部と、
を備え、
前記液体保持部材には、略長方形状を呈、その長手方向が前記一の方向に沿う向きとなる複数の溝が上下に貫通して互いに平行に形成されており、
前記複数の溝の下部が前記透明基板に塞がれて、前記凹部が形成されるように構成されているようにした。
かかる構成の細菌検出装置によれば、検出チップが載置されたステージを、第1駆動機構と第2駆動機構によって一の方向と該方向と直交する方向に移動させて、検出チップの凹部を撮像部による撮像位置に合わせて撮像することができる。
検出チップの凹部に貯留されている被検体液に蛍光標識が結合された細菌が含まれていれば、その細菌を表面プラズモン共鳴による発光点として撮像部によって撮像できる。
そして、撮像部が撮像した画像中の発光点をカウントすることで、検出チップの凹部に貯留されていた被検体液中の細菌の数をカウントすることができる。
特に、細菌検出装置の第1駆動機構は、コグドベルトを介してステージを一の方向(例えば前後方向)に移動させるので、凹部の長手方向に沿う各所を撮像部の撮像位置に合わせるような、比較的長い移動の位置合わせに適している。
また、細菌検出装置の第2駆動機構は、円筒カムを介してステージを一の方向と直交する方向(例えば左右方向)に移動させるので、平行に並んでいる複数の凹部のいずれかを撮像部の撮像位置に合わせるような、比較的短い移動の位置合わせに適している。
このような2つの移動機構の協働によって、検出チップが載置されたステージを好適に移動させて、検出チップの凹部を撮像部で好適に撮像できるので、検出チップの凹部に貯留されていた被検体液中の細菌の数を好適にカウントすることができる。
また、望ましくは、
前記の長尺側の縁には、前記撮像部による撮像位置確認用の目盛として機能するように複数の切欠が所定間隔で設けられているようにする。
こうすることで、撮像部が撮像した画像中に含まれている切欠を基準にして、検出チップの凹部(溝)の撮像位置を確認し易くなる。
また、望ましくは、
前記の長尺側の縁に形成されている複数の切欠は、対向する縁において互い違いとなる配置に設けられているようにする。
例えば、撮像部が検出チップの凹部(溝)をその長手方向に複数に分割して撮像する際、その凹部において対向する縁の切欠が一対、撮像した画像中に含まれていれば、凹部を長手方向に複数に分割して撮像した画像の重複部分を画像処理によって取り除き易くなる。
つまり、撮像部が撮像した複数の画像の重複部分を取り除く画像処理を行って、各凹部の画像中の発光点をカウントする処理を行えれば、検出チップの凹部に貯留されていた被検体液中の細菌の数をより正確にカウントすることができる。
また、望ましくは、
前記液体保持部材は、遮光性を有しているようにする。
例えば、透明基板からの自家蛍光が、使用している蛍光標識の発光波長に近いと、フィルタ等の分光素子を用いても分離できずにノイズになってしまうことがある。
そこで、液体保持部材が遮光性を有していれば、透明基板に光が入射された際に生じる自家蛍光が上面に放出されることを防ぐ遮光部材として機能するので、ノイズを遮断して被検体液中の細菌の数を好適にカウントすることが可能になる。
本発明によれば、被検体液中に含まれる細菌の数を好適にカウントできる細菌検出装置が得られる。
本実施形態の細菌検出装置に取り付けて使用する検出チップを示す斜視図(a)と、その断面図(b)である。 本実施形態の細菌検出装置を示す斜視図である。 本実施形態の細菌検出装置を示す斜視図である。 本実施形態の細菌検出装置のステージ部分を拡大して示す斜視図である。 本実施形態の細菌検出装置の撮像部を示す側面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る細菌検出装置の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態の細菌検出装置100は、表面プラズモン共鳴を利用して、被検体液中に含まれる細菌を検出する装置である。
まず、細菌検出装置100に取り付けて使用する検出チップ10について説明する。
検出チップ10は、図1(a)(b)に示すように、上面に電場増強層である表面プラズモン共鳴励起層2が形成されている透明基板1と、透明基板1の上面側に被検体液を貯留する凹部を形成するために組み付けられている液体保持部材3と、を有している。
透明基板1は、透明な樹脂材料やガラスなどを用いて成形された光透過性を有する板状部材であり、その上面に表面プラズモン共鳴励起層2が形成されている。
また、透明基板1には、表面プラズモン共鳴励起層2が形成されている上面と鋭角を成して接しているプリズム面1aが設けられている。
このプリズム面1aから入射した光は屈折し、所定の角度で表面プラズモン共鳴励起層2に入射するようになっている。
表面プラズモン共鳴励起層2は、例えば、厚さ数nm〜数十nmの金属層であり、入射光の波長において負の誘電率を有する金属材料、例えば、金、銀、プラチナ、アルミニウムなどを含んでいる。表面プラズモン共鳴励起層2は、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、PVD法など周知の手法によって形成することができる。
この表面プラズモン共鳴励起層2は、所定の入射角度で光を受けると、表面側に染み出したエバネセント波が表面プラズモン共鳴の励起条件を満たし、表面プラズモン共鳴励起層2の表面に表面プラズモン共鳴を発現させる。
この表面プラズモン共鳴により表面プラズモン共鳴励起層2の上面に形成された増強電場によって、被検体液中の細菌に結合された蛍光標識を発光させる。また、この表面プラズモン共鳴励起層2は、表面プラズモン共鳴を発現させると同時に、透明基板1に光が入射された際に生じる自家蛍光が表面プラズモン共鳴励起層2の上面に放出されることを防ぐ遮光膜としても機能する。これらの効果により、表面プラズモン共鳴励起層2を形成することで、透明基板1のみの場合と比べて良好なコントラストで細菌を観測することが可能である。
液体保持部材3は、遮光性を有する樹脂材料を用いて成形された部材であり、上下に貫通した溝4が設けられている。
本実施形態の液体保持部材3には、略長方形状を呈する3本の溝4が互いに平行となる配置に形成されている。
この液体保持部材3を透明基板1の上面に組み付け、液体保持部材3の溝4の下部を塞ぐようにすることで、その溝4からなる凹部が透明基板1の上面側に形成されるようになっている。
このような凹部(溝4)に、細菌検出装置100による検査対象となる被検体液(蛍光標識が結合された細菌が含まれている被検体液)が貯留される。
また、液体保持部材3の溝4の長尺側の縁には、複数の切欠4aが所定間隔で設けられている。
特に、その溝4の長尺側の縁に形成されている複数の切欠4aは、対向する縁において互い違いとなる配置に設けられている。
この液体保持部材3の溝4の縁に設けられている複数の切欠4aは、後述する細菌検出装置100の撮像部60による撮像位置確認用の目盛として機能する。
次に、上述した検出チップ10を備えている細菌検出装置100について説明する。
本実施形態の細菌検出装置100は、図2、図3に示すように、検出チップ10が取り付けられているステージ20と、ステージ20を一の方向(前後方向)に移動させる第1駆動機構30と、ステージ20を一の方向と直交する方向(左右方向)に移動させる第2駆動機構40と、ステージ20に載置された検出チップ10に向けて光を照射する光照射部50と、ステージ20に載置された検出チップ10の凹部を撮像する撮像部60と、装置各部を統括制御するとともに、撮像部60が撮像した画像に基づいて検出チップ10の凹部に貯留された被検体液中の細菌の数をカウントする制御部70等を備えている。
ステージ20は、検出チップ10が載置されるステージ本体21と、ステージ本体21を移動可能に支持しているサブステージ22と、を備えている。
サブステージ22は、装置の筐体に設けられている前後方向に延在するガイド(図示省略)に沿って前後に移動可能に配設されている。
ステージ本体21は、サブステージ22に設けられている左右方向に延在する軸22aに沿って左右に移動可能に配設されている。
このステージ本体21に検出チップ10が取り付けられる装着部が設けられており、装着部に取り付けられた検出チップ10の略長方形状の溝4(凹部)は、その長手方向が前後方向に沿う向きとなり、3つの溝4(凹部)が左右方向に互いに平行に並ぶようになる。
第1駆動機構30は、図4に示すように、第1モータ31と、第1モータ31の回転力をステージ20のサブステージ22に伝達するコグドベルト32等を有している。
第1モータ31とコグドベルト32は装置の筐体に配設されており、コグドベルト32がサブステージ22の一部に連結されている。第1モータ31はステッピングモータである。
この第1駆動機構30によって、サブステージ22が前後方向に移動される。
なお、サブステージ22上のステージ本体21と第2駆動機構40(第2モータ41、円筒カム42)は、サブステージ22とともに前後方向に移動される。
第2駆動機構40は、図4に示すように、第2モータ41と、第2モータ41の回転力をステージ20のステージ本体21に伝達する円筒カム42等を有している。
第2モータ41と円筒カム42はサブステージ22上に配設されており、円筒カム42の螺旋状の案内溝42aには、ステージ本体21に設けられているピン21aが挿し入れられている。第2モータ41はステッピングモータである。
この第2駆動機構40によって、ステージ本体21がサブステージ22上で左右方向に移動される。
光照射部50は、図4に示すように、ステージ本体21に配設されている。
光照射部50は、例えば、半導体レーザー(LD:Laser Diode)を備えており、ステージ本体21(ステージ20)に載置された検出チップ10に向けてレーザー光を照射し、透明基板1から入射した光が伝搬して検出チップ10の表面プラズモン共鳴励起層2にレーザー光が照射される。具体的には、光照射部50が照射したレーザー光は、検出チップ10の透明基板1のプリズム面1aから入射し、屈折した光がチップ内部を伝搬し検出チップ10の表面プラズモン共鳴励起層2の下方から入射するようになっている。
なお、検出チップ10に向けてレーザー光を照射した際、検出チップ10からの自家蛍光が直接的もしくはチップ観察面にある微細な塵や傷等により散乱されて間接的に、後述するレンズユニット62を通してCCDカメラ61に入射するとノイズとなってしまい、撮像部60による正常な撮像検出を妨げることがある。特に、検出チップ10からの自家蛍光が、使用している蛍光標識の発光波長に近いと、(図示されていない)フィルタ等の分光素子で分離できずに大きなノイズになってしまうことがある。そのため、液体保持部材3は遮光性を有していることが望ましい。
もちろん液体保持部材3として自家蛍光性の無い材料もしくは蛍光標識と異なる蛍光波長の材料を選択すれば、そのようなノイズの問題は発生しないが、それにより液体保持部材3の材料選択性が制限されるので、その設計自由度が著しく低下してしまう。また、液体保持部材3を透明基板1に組み付けて検出チップ10とするために接着部材等を使用する場合、接着部材に自家蛍光性があると同様の問題が発生することがある。このような場合も、液体保持部材3が遮光性を有していれば、ノイズの問題を回避することができる。
撮像部60は、図5に示すように、例えば、CCDカメラ61と、レンズユニット62と、CCDカメラ61とレンズユニット62の間の光路を折り返すためのミラー63,64等を備えている。
このCCDカメラ61はレンズユニット62を通して、ステージ本体21(ステージ20)に載置された検出チップ10を撮像する。
具体的には、CCDカメラ61(撮像部60)は、被検体液が貯留されている検出チップ10の凹部の表面プラズモン共鳴励起層2の上面を撮像する。
なお、検出チップ10の凹部(溝4)に貯留される被検体液には、蛍光標識が結合された細菌が含まれている。
制御部70は、例えば、装置の制御基板71にケーブル72を介して接続されたノート型パソコン等のパーソナルコンピュータであり、キーボードやマウスなどの操作部と、液晶ディスプレイなどの表示部等を備えている。
制御部70には、細菌検出装置100の制御用プログラムが格納されており、この制御部70から装置の制御基板71へ動作指令を与える。そして、制御基板71から装置各部に動作指令を与えて、第1駆動機構30(第1モータ31)や第2駆動機構40(第2モータ41)を作動させてステージ20(ステージ本体21、サブステージ22)を移動させたり、光照射部50を作動させてステージ本体21(ステージ20)に載置されている検出チップ10に向けてレーザー光を照射したりすることができるように構成されている。
また、制御部70は、撮像部60(CCDカメラ61)に動作指令を与えて、被検体液が貯留されている検出チップ10の凹部の表面プラズモン共鳴励起層2の上面を撮像することができるように構成されている。
特に、制御部70は、撮像部60(CCDカメラ61)が撮像した画像(被検体液が貯留されている検出チップ10の凹部の表面プラズモン共鳴励起層2の上面の画像)に基づき、検出チップ10の凹部(溝4)に貯留された被検体液中の細菌の数をカウントする処理を実行する。
具体的には、制御部70は、撮像部60が撮像した画像中の発光点をカウントすることで、検出チップ10の凹部(溝4)に貯留されている被検体液中の細菌の数をカウントする。
次に、本実施形態の細菌検出装置100によって、被検体液中の細菌の数をカウントする処理ついて説明する。
まず、検出チップ10の凹部(溝4)に、DAPIなどの蛍光標識が結合された細菌が含まれている被検体液を所定量スポイトで滴下するなどして貯留する。
次いで、制御部70としてのパーソナルコンピュータを操作して細菌検出装置100による細菌数の測定を開始すると、光照射部50が検出チップ10に向けてレーザー光を照射するとともに、ステージ20に載置されている検出チップ10を撮像部60の撮像エリアRに合わせるように、第1駆動機構30と第2駆動機構40によってステージ20(ステージ本体21、サブステージ22)を移動させ、所定位置で撮像部60(CCDカメラ61)が検出チップ10の凹部の表面プラズモン共鳴励起層2の上面を撮像する。
被検体液に蛍光標識が結合された細菌が含まれていれば、撮像部60(CCDカメラ61)によってその細菌を発光点として撮像できる。なお、表面プラズモン共鳴を利用して被検体液中に含まれる細菌を発光点として撮像する技術は公知なので、ここでは詳述しない。
この細菌検出装置100の撮像部60の撮像エリアRは、例えば図1(a)に示すような範囲であるので、その位置合わせと撮像を複数回繰り返すようにして、検出チップ10の凹部(溝4)の全領域を撮像するようになっている。
具体的には、第2駆動機構40によってステージ20(ステージ本体21)を左右方向に移動させて、互いに平行に並んでいる3つの凹部(溝4)のいずれかに撮像部60の撮像エリアRを合わせ、第1駆動機構30によってステージ20(サブステージ22)を前後方向に移動させつつ、略長方形状の凹部(溝4)を長手方向に複数に分割した画像を撮像する。
細菌検出装置100の第2駆動機構40は、円筒カム42を介してステージ20(ステージ本体21)を移動させるので、平行に並んでいる3つの凹部(溝4)のいずれかに撮像部60の撮像エリアRを合わせるような、比較的短い移動に適している。
また、細菌検出装置100の第1駆動機構30は、コグドベルト32を介してステージ20(サブステージ22)を移動させるので、凹部(溝4)の長手方向に沿う各所に撮像部60の撮像エリアRを合わせるような、比較的長い移動に適している。
特に、撮像部60が検出チップ10の凹部(溝4)をその長手方向に複数に分割して撮像する際、溝4において対向する縁の切欠4aが一対、撮像部60の撮像エリアRに含まれるように撮像するようになっている。
この凹部(溝4)の縁に設けられている複数の切欠4aは、撮像部60による撮像位置確認用の目盛として機能するので、撮像部60が撮像した画像中に一対の切欠4aが含まれていれば、凹部(溝4)を長手方向に複数に分割して撮像した画像の重複部分を制御部70において取り除く画像処理が可能になる。
なお、検出チップ10の切欠4aをより認識しやすくするため、ステージ20上の検出チップ10の周辺を照らすLED等の補助光源(図示省略)が備え付けられていてもよい。
次いで、制御部70は、撮像部60が撮像した複数の画像の重複部分を取り除く画像処理を行い、各凹部(溝4)の画像中の発光点をカウントする処理を行って、検出チップ10の凹部(溝4)に貯留されていた被検体液中の細菌の数をカウントする。
このように、検出チップ10の凹部(溝4)に貯留した所定量の被検体液中の細菌の数を計測することで、例えば、その被検体液1cc当りの細菌数を検出することができる。
以上のように、本実施形態の細菌検出装置100は、被検体液中に含まれる細菌の数を好適にカウントすることができる。
なお、この細菌検出装置100は、被検体液中に含まれる細菌の数を正確にカウントすることに用いることに限らず、被検体液中に含まれる細菌の数が閾値以上か、閾値未満か判定することにも用いることができる。被検体液中に含まれる細菌の数が閾値以上か否かを判定する処理であれば、被検体液中に含まれる細菌の数を全てカウントする処理よりも短時間で行うことができる。
なお、以上の実施の形態においては、透明基板1の上面側に組み付ける液体保持部材3には、3つの溝4が形成されているとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像部60の撮像倍率に応じて、大小任意の大きさの溝4を任意の数形成した液体保持部材3を用い、任意の数の凹部を有する検出チップ10を使用するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、検出チップ10の切欠4aをより認識しやすくするために、ステージ20上の検出チップ10を照らすLED等の補助光源(図示省略)を備えることを説明したが、具体的には、撮像部60が落射照明としてLED等の補助光源(図示省略)を備え、検出チップ10の切欠4aの位置を認識し易い画像を取得するようにしてもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 透明基板
1a プリズム面
2 表面プラズモン共鳴励起層(電場増強層)
3 液体保持部材
4 溝(凹部)
4a 切欠
10 検出チップ
20 ステージ
21 ステージ本体
21a ピン
22 サブステージ
22a 軸
30 第1駆動機構
31 第1モータ
32 コグドベルト
40 第2駆動機構
41 第2モータ
42 円筒カム
42a 案内溝
50 光照射部
60 撮像部
61 CCDカメラ
62 レンズユニット
63、64 ミラー
70 制御部
71 制御基板
72 ケーブル
100 細菌検出装置
R 撮像エリア

Claims (4)

  1. 光透過性を有し、その上面に表面プラズモン共鳴励起層が形成されている透明基板と、前記透明基板の上面側に蛍光標識が結合された細菌が含まれている被検体液を貯留する凹部を形成するために組み付けられている液体保持部材と、を有する検出チップと、
    前記検出チップが載置されるステージと、
    第1モータと、前記第1モータの回転力を前記ステージに伝達するコグドベルトを有し、前記ステージを一の方向に移動させる第1駆動機構と、
    第2モータと、前記第2モータの回転力を前記ステージに伝達する円筒カムを有し、前記ステージを一の方向と直交する方向に移動させる第2駆動機構と、
    前記検出チップの裏側から前記表面プラズモン共鳴励起層に光を照射する光照射部と、
    前記被検体液が貯留されている前記凹部の前記表面プラズモン共鳴励起層の上面を撮像し、表面プラズモン共鳴を発現させた前記表面プラズモン共鳴励起層の上面で前記細菌に結合されている蛍光標識を発光させている画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した画像中の発光点をカウントすることで、前記凹部に貯留されていた前記被検体液中の細菌の数をカウントする制御部と、
    を備え、
    前記液体保持部材には、略長方形状を呈、その長手方向が前記一の方向に沿う向きとなる複数の溝が上下に貫通して互いに平行に形成されており、
    前記複数の溝の下部が前記透明基板に塞がれて、前記凹部が形成されるように構成されていることを特徴とする細菌検出装置。
  2. 前記の長尺側の縁には、前記撮像部による撮像位置確認用の目盛として機能するように複数の切欠が所定間隔で設けられていることを特徴とする請求項1に記載の細菌検出装置。
  3. 前記の長尺側の縁に形成されている複数の切欠は、対向する縁において互い違いとなる配置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の細菌検出装置。
  4. 前記液体保持部材は、遮光性を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の細菌検出装置。
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