JP6587980B2 - エンジンのピストン - Google Patents
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Description
前記スカート部1の表面1aに斑点状の樹脂皮膜2aが分散配置され、隣り合う前記斑点状の樹脂皮膜2aどうしの間の前記スカート部1の表面1aと、前記隣り合う斑点状の樹脂皮膜2a,2aとにより形成される凹部3で網目状溝4が形成されるとともに、斑点状の樹脂皮膜のうちのピストン周方向で端に位置する周方向端皮膜2bは、ピストン移動方向6と平行な縦辺23、ピストン周方向8と平行な横辺24、及び、ピストン移動方向6に対して傾斜した斜辺25とを有し、
前記斜辺25は、前記スカート部1のピストン移動方向6への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向8で前記スカート部1の中央側へ寄せ案内するガイド部Gとして機能するように形成されていることを特徴とする。
スラスト側の前記スカート部1に形成されている前記周方向端皮膜2bには、前記スカート部1がクランク軸に近づく方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向8で前記スカート部1の中央側へ寄せ案内する第1のガイド部21が、前記ガイド部Gとして形成されていることを特徴とする。
前記周方向端皮膜2bの形状が、三角形状に設定されていることを特徴とする。
前記スカート部1の表面1aに斑点状の樹脂皮膜2aが分散配置され、隣り合う前記斑点状の樹脂皮膜2aどうしの間の前記スカート部1の表面1aと、前記隣り合う斑点状の樹脂皮膜2a,2aとにより形成される凹部3で網目状溝4が形成されるとともに、斑点状の樹脂皮膜のうちのピストン周方向で端に位置する周方向端皮膜2bは、ピストン移動方向6に長い帯状部分9に、斑点状の樹脂皮膜2aの横半分部10をピストン移動方向6に一つ飛びで足して一体化したものに形成され、
前記周方向端皮膜2bには、ピストン移動方向6に対して傾斜した帯状のガイド溝11の複数が整列状態で形成されており、
前記ガイド溝11により、前記スカート部1のピストン移動方向6への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向8で前記スカート部1の中央側へ寄せ案内するガイド部Gが構成されていることを特徴とする。
スカート部の表面が複数個に分かれてテクスチャリングされることにより、エンジオイルのピストン移動方向通路を設けることができ、エンジンオイルを各部により有効に供給することができる。凹部によって網目状溝が形成されているので、ピストンの往復運動を利用して凹部にオイルを積極的に供給することができる。
その結果、樹脂皮膜が施されているピストンにおいて、さらなる鋭意研究により、凹部へのエンジンオイルの供給を改善することができ、耐久性向上も期待できるエンジンのピストンを提供することができる。
そこで、スラスト側の周方向端皮膜には、スカート部がクランク軸に近づく方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向でスカート部の中央側へ寄せ案内する第1のガイド部が形成されているから、爆発によって強くシリンダに押される側のスカート部へのエンジンオイルの供給が促進されるようになる。
その結果、樹脂皮膜の形状工夫により、スカート部におけるエンジンオイルの取り込みや保持作用の強化が図れ、耐久性向上も可能となる利点が得られる。
そこで、反スラスト側の周方向端皮膜に、スカート部がクランク軸から遠ざかる方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向でスカート部の中央側へ寄せ案内する第2のガイド部が形成されているから、上昇移動によってシリンダに押される側のスカート部へのエンジンオイルの供給が促進されるようになる。
その結果、樹脂皮膜の形状工夫により、スカート部におけるエンジンオイルの取り込みや保持作用の強化が図れ、耐久性向上も可能となる利点が得られる。
シリンダヘッド15には、吸気弁18と排気弁19と燃料インジェクタ20が取り付けられている。
従って、隣り合う斑点状の樹脂皮膜2a,2aは、ピストン移動方向6及びピストン周方向8には互いに重なる状態に配列されている。
図2の例では、斑点状の樹脂皮膜2aはピストン移動方向6に、周方向端部1Aでは5個(又は6個)並び、周方向中央部1Bでは7個(又は6個)並んでいる。つまり、多数の亀の甲形状の樹脂皮膜2aが縦横に配列されている樹脂皮膜2のコーティングパターンである。
図4(b)に示されるように、樹脂皮膜列5の隣り合う斑点状の樹脂皮膜2a,2aどうしの間に形成される溝部分7(=凹部3)のピストン移動方向6側の両端開口部7a,7bは、ピストン移動方向6で隣り合う樹脂皮膜列5の斑点状の樹脂皮膜2a、詳しくは、斑点状の樹脂皮膜2aにおけるピストン周方向8の中心に対向する構成とされている。
そして、図2,図3に示されるように、スカート部1におけるピストン周方向8で左右双方の端(=周方向端部1Aの端)に位置する樹脂皮膜2、即ち周方向端皮膜2bは三角形に形状設定されており、ピストン移動に伴ってオイルをピストン周方向8でスカート部1の中央側へ寄せ案内するガイド部Gが形成されている。
上下(ピストン移動方向6)に5列並ぶ三角形の周方向端皮膜2bは、規則正しく並ぶ斑点状の樹脂皮膜2aのピストン周方向端のものから置き換えられた状態で設置されている。故に、周方向端皮膜2bの傍らには、部分的にカットされた形状の斑点状の樹脂皮膜2aが配備されている。
つまり、ピストン12が上昇移動する場合には、隣り合う周方向端皮膜2b,2bの間の凹部3から斜辺25に沿って、或いは最も反クランク軸17側の周方向端皮膜2bの斜辺25に沿って、オイルが図3(a)に示す矢印の如く寄せ案内され、網目状溝4内に取り込まれるようになる。
つまり、ピストン12が下降移動する場合には、隣り合う周方向端皮膜2b,2bの間の凹部3から斜辺25に沿って、或いは最もクランク軸17側の周方向端皮膜2bの斜辺25に沿って、オイルが図3(b)に示す矢印の如く寄せ案内され、網目状溝4内に取り込まれるようになる。
また、オイルをスカート部1に効率良く保持できるので、オイルによる流体膜には正圧が発生し、摺動面を浮上させ、フリクション低減が図れ、従って、燃費低減の効果が期待できる。また、エンジンの耐焼き付き性も向上するようになる。特に、寒冷時でもオイル保持ができる利点もある。
それ以外には、しかしながら、ピストン12の組付け間違いをなくす点からは、より強く押されるスラスト側12aに適する周方向端皮膜2bのみを有するピストン12、或いは、ピストン周方向8の一端にはスラスト側12a用の周方向端皮膜2bが、かつ、他端には反スラスト側12b用の周方向端皮膜2bが形成されたピストン12とする手段もあり得る。
例えば、図4(a)に示されるように、第2のガイド部2を有してピストン移動方向6に並ぶ周方向端皮膜2bにおいて、クランク軸17(図1参照)に近い周方向端皮膜2bほど、ピストン周方向8で外側に張出した長さを有する三角形とする構造でも良い。つまり、クランク軸17に近い周方向端皮膜2bの横辺24ほど長くする構成である。
なお、実施形態2による構成は、第1のガイド部21〔図3(b)参照〕を有する周方向端皮膜2bに採用しても良い。
図4(b)に示されるように、周方向端皮膜2bはピストン移動方向に長い単一の樹脂皮膜2からなる構成でも良い。即ち、実施形態3による周方向端皮膜2bは、ピストン移動方向6に長い矩形の帯状部分9に、斑点状の樹脂皮膜2aの横半分部10をピストン移動方向6に一つ飛びで3つ足して一体化したような形状に形成されている。
周方向端皮膜2bに形成されるガイド部G(21,22,25,11)の個数、ピストン移動方向6に対する角度、などは適宜に選択設定することができる。また、2個以上のガイド部Gを設ける場合、それぞれのピストン移動方向6に対する傾斜角度を互いに異なる値にしても良い。
1a 表面
2 樹脂皮膜
2a 斑点状の樹脂皮膜
2b 周方向端皮膜
3 凹部
4 網目状溝
6 ピストン移動方向
8 ピストン周方向
9 帯状部分
10 横半分部
11 ガイド溝
21 第1のガイド部
22 第2のガイド部
23 縦辺
24 横辺
25 斜辺
G ガイド部
Claims (5)
- スカート部の表面に樹脂皮膜と凹部とを備えたエンジンのピストンであって、
前記スカート部の表面に斑点状の樹脂皮膜が分散配置され、隣り合う前記斑点状の樹脂皮膜どうしの間の前記スカート部の表面と、前記隣り合う斑点状の樹脂皮膜とにより形成される凹部で網目状溝が形成されるとともに、
斑点状の樹脂皮膜のうちのピストン周方向で端に位置する周方向端皮膜は、ピストン移動方向と平行な縦辺、ピストン周方向と平行な横辺、及び、ピストン移動方向に対して傾斜した斜辺とを有し、
前記斜辺は、前記スカート部のピストン移動方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向で前記スカート部の中央側へ寄せ案内するガイド部として機能するように形成されているエンジンのピストン。 - スラスト側の前記スカート部に形成されている前記周方向端皮膜には、前記スカート部がクランク軸に近づく方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向で前記スカート部の中央側へ寄せ案内する第1のガイド部が、前記ガイド部として形成されている請求項1に記載のエンジンのピストン。
- 反スラスト側の前記スカート部に形成されている前記周方向端皮膜には、前記スカート部がクランク軸から遠ざかる方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向で前記スカート部の中央側へ寄せ案内する第2のガイド部が、前記ガイド部として形成されている請求項1に記載のエンジンのピストン。
- 前記周方向端皮膜の形状が、三角形状に設定されている請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジンのピストン。
- スカート部の表面に樹脂皮膜と凹部とを備えたエンジンのピストンであって、
前記スカート部の表面に斑点状の樹脂皮膜が分散配置され、隣り合う前記斑点状の樹脂皮膜どうしの間の前記スカート部の表面と、前記隣り合う斑点状の樹脂皮膜とにより形成される凹部で網目状溝が形成されるとともに、
斑点状の樹脂皮膜のうちのピストン周方向で端に位置する周方向端皮膜は、ピストン移動方向に長い帯状部分に、斑点状の樹脂皮膜の横半分部をピストン移動方向に一つ飛びで足して一体化したものに形成され、
前記周方向端皮膜には、ピストン移動方向に対して傾斜した帯状のガイド溝の複数が整列状態で形成されており、
前記ガイド溝により、前記スカート部のピストン移動方向への移動に伴ってエンジンオイルをピストン周方向で前記スカート部の中央側へ寄せ案内するガイド部が構成されているエンジンのピストン。
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