JP6586966B2 - 溶融金属のスラグ量推定方法およびスラグ量推定装置、ならびに溶融金属の脱硫処理方法および脱硫処理装置 - Google Patents

溶融金属のスラグ量推定方法およびスラグ量推定装置、ならびに溶融金属の脱硫処理方法および脱硫処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶融金属のスラグ量推定方法およびスラグ量推定装置、ならびに溶融金属の脱硫処理方法および脱硫処理装置に関する。
従来、転炉予備処理の脱硫設備において、高炉鍋から装入鍋へと溶融金属(溶銑)を装入した際に、装入鍋に脱硫材を投入する脱硫処理が行われている。その際、脱硫材の投入量は、溶融金属中のS(硫黄)濃度や溶融金属の温度等から決定される。例えば特許文献1には、高炉下部の出銑口から流出する溶融金属を連続的に撮像し、撮像画像中における溶融金属の輝度から温度を求める方法が提案されている。
一方、高炉鍋から装入鍋に溶融金属を装入した際に、溶融金属中に大量のスラグが混入している場合がある。溶融金属中に大量のスラグが含まれていると脱硫率が悪化するため、脱硫処理時の挙動が安定しない。そのため、通常は、装入鍋にスラグが大量に持ち込まれたことをオペレータが目視で確認した際に、脱硫材を追加投入している。しかしながら、このような方法では溶融金属のスラグ量を定量的に把握することができないため、装入鍋に対する脱硫材の投入量を適正化することができず、過剰なコストを発生させることになる。
そこで、例えば特許文献2では、高炉鍋の出鋼口から溶鋼台車上の装入鍋に対して溶融金属を流し込み、その際の溶融金属の状態を2台のカメラ(可視カメラ、赤外線カメラ)で撮像し、その撮像画像に基づいて装入鍋内のスラグ量を定量化する方法が提案されている。
特許第4580466号公報 特開2006−144114号公報
しかしながら、特許文献1で提案された方法は、高炉の操業条件の変動を最小限に抑えることを目的とする溶融金属の温度の検知方法であり、脱硫設備における溶融金属の温度を検知することは想定されていない。また、特許文献2で提案された方法は、溶融金属の状態をカメラで撮像した際に、スラグがメタルに巻き込まれ、スラグの周りをメタルが覆っている場合があり、正確なスラグ量を測定することが困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、脱硫設備において、溶融金属中のスラグ量を正確に推定し、脱硫処理における脱硫材の投入量を適正化することができる溶融金属のスラグ量推定方法およびスラグ量推定装置、ならびに溶融金属の脱硫処理方法および脱硫処理装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る溶融金属のスラグ量推定方法は、脱硫処理時における脱硫材の投入量を決定するために、溶融金属に含まれるスラグ量を推定するスラグ量推定方法であって、上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像ステップと、前記撮像ステップで撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出するスラグ量算出ステップと、を含むことを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る溶融金属の脱硫処理方法は、上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像ステップと、前記撮像ステップで撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出するスラグ量算出ステップと、前記スラグ量算出ステップで算出された前記スラグ量に基づいて、前記スラグ量に応じた、前記第2の容器に対する脱硫材の投入量を算出する投入量算出ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る溶融金属の脱硫処理方法は、上記発明において、前記撮像ステップで撮像された前記溶融金属の画像の輝度に基づいて、前記溶融金属の温度を算出する温度算出ステップと、をさらに含み、前記投入量算出ステップは、前記温度算出ステップで算出された前記溶融金属の温度に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属を、所定の目標温度まで昇温するための、前記第2の容器に対する前記脱硫材の投入量をさらに算出することを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る溶融金属のスラグ量推定装置は、脱硫処理時における脱硫材の投入量を決定するために、溶融金属に含まれるスラグ量を推定する溶融金属のスラグ量推定装置であって、上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像装置と、前記撮像装置で撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出する画像処理装置と、を備えることを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る溶融金属の脱硫処理装置は、上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像装置と、前記撮像装置で撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出する画像処理装置と、前記画像処理装置で算出された前記スラグ量に基づいて、前記スラグ量に応じた、前記第2の容器に対する脱硫材の投入量を算出する投入量算出手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る溶融金属の脱硫処理装置は、上記発明において、前記画像処理装置は、前記撮像装置で撮像された前記溶融金属の画像の輝度に基づいて、前記溶融金属の温度を算出し、前記投入量算出手段は、前記画像処理装置で算出された前記溶融金属の温度に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属を、所定の目標温度まで昇温するための、前記第2の容器に対する前記脱硫材の投入量をさらに算出することを特徴とする。
本発明によれば、第1の容器から第2の容器へ溶融金属が流れる様子を、第1の容器の流出口の上方から撮像した画像に基づいてスラグ量を算出することにより、溶融金属中のスラグ量を正確に推定し、脱硫処理における脱硫材の投入量を適正化することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るスラグ量推定装置および脱硫処理装置の構成を模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係るスラグ量推定装置によるスラグ量推定方法、および脱硫処理装置による脱硫処理方法を示すフローチャートである。 図3は、本発明の実施形態に係るスラグ量推定装置および脱硫処理装置の実施例において、本発明例の撮像装置によって撮像した溶融金属の画像を模式的に示す図である。
以下、本発明に係る溶融金属のスラグ量推定方法およびスラグ量推定装置、ならびに溶融金属の脱硫処理方法および脱硫処理装置について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[脱硫処理装置]
本実施形態に係る脱硫処理装置の構成について、図1を参照しながら説明する。脱硫処理装置1は、転炉予備処理の脱硫設備において、溶融金属(溶銑)の脱硫処理を行うものであり、撮像装置10と、画像処理装置20と、プロセスコンピュータ30と、を備えている。
ここで、本実施形態に係るスラグ量推定装置は、脱硫処理装置1からプロセスコンピュータ30を除いた構成、すなわち撮像装置10および画像処理装置20のみから構成されている。以下では、脱硫処理装置1の構成の説明の中で、スラグ量推定装置の構成の説明も含めて行うこととする。
脱硫処理装置1では、脱硫設備として、例えば図1に示すように、高炉鍋(第1の容器)2と、受銑口3と、装入鍋(第2の容器)4と、を用いる。高炉鍋2は、上部が開放された有底筒状に形成されている。そして、高炉鍋2は、上部の開放部分を、溶融金属を流出させるための流出口2aとして備えている。受銑口3は、高炉鍋2と装入鍋4との間に配置されており、高炉鍋2から流出した溶融金属を装入鍋4内に導く。
装入鍋4は、高炉鍋2および受銑口3の下方向に配置されており、高炉鍋2と同様に有底筒状に形成されている。装入鍋4は、高炉鍋2の流出口2aから流出した溶融金属を、受銑口3を介して受け入れる。なお、装入鍋4には、プロセスコンピュータ30からの指示に基づいて脱硫材Dが投入される。
高炉鍋2から装入鍋4へと装入される溶融金属はスラグを含んでおり、具体的には図1に示すように、溶銑からなるメタルMと、SiOを含むスラグSとから構成されている。また、同図に示すように、高炉鍋2を傾動させて溶融金属を流出させた状態を側方から見ると、比重の軽いスラグSがメタルMの上側に浮上しており、スラグSとメタルMとが層状に分かれた状態となっている。これは、流出口2aが高炉鍋2の上部に形成されており、高炉鍋2を傾動させることにより装入鍋4に溶融金属を流出させるため、例えば前記した特許文献2のようにスラグSがメタルMに巻き込まれることがないためである。
撮像装置10は、例えばCCDカメラである。撮像装置10は、高炉鍋2の流出口2aの下側の縁よりも上方に配置されている。そして、撮像装置10は、高炉鍋2の流出口2aから受銑口3(装入鍋4)に対して溶融金属を流出させた際に、流出口2aから受銑口3に流れる溶融金属の画像を、流出口2aおよび受銑口3の上方(斜め上)から連続的に撮像する。そして、撮像装置10は、撮像した溶融金属の画像を画像処理装置20に送信する。
画像処理装置20は、具体的にはパーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用の情報処理装置によって実現されるものであり、例えばCPU、ROM、RAM等を主要構成部品としている。
画像処理装置20は、溶融金属におけるメタルM部分とスラグS部分を識別し、溶融金属に含まれるスラグ量を算出するスラグ量算出手段として機能する。画像処理装置20は、撮像装置10で撮像された溶融金属の画像に基づいてスラグSの面積を求め、かつ各画像におけるスラグSの面積に基づいて、高炉鍋2から装入鍋4に流出した溶融金属に含まれるスラグ量(スラグ流出量)を算出する。そして、画像処理装置20は、算出したスラグ量をプロセスコンピュータ30に送信する。なお、スラグ量の具体的な算出方法は後記する。
また、画像処理装置20は、溶融金属の温度を算出する温度算出手段としても機能する。画像処理装置20は、撮像装置10で撮像された溶融金属の画像の輝度に基づいて、溶融金属の温度を算出する。そして、画像処理装置20は、算出した溶融金属の温度をプロセスコンピュータ30に送信する。なお、溶融金属の温度の具体的な算出方法は後記する。
プロセスコンピュータ30は、投入量算出手段31を備えている。投入量算出手段31は、画像処理装置20で算出されたスラグ量に基づいて、当該スラグ量に応じた、装入鍋4に対する脱硫材Dの投入量(以下、「脱硫材投入量」という)を算出する。また、投入量算出手段31は、画像処理装置20で算出された溶融金属の温度に基づいて、高炉鍋2から装入鍋4に流出した溶融金属を、所定の目標温度まで昇温するための、装入鍋4に対する脱硫材投入量を算出する。そして、プロセスコンピュータ30は、算出したそれぞれの脱硫材投入量に従って、脱硫材Dを装入鍋4に投入する。なお、脱硫材投入量の具体的な算出方法は後記する。
[脱硫処理方法]
本実施形態に係る脱硫処理方法について、図2を参照しながら説明する。脱硫処理方法は、撮像ステップ(ステップS1)と、スラグ量算出ステップ(ステップS2)と、温度算出ステップ(ステップS3)と、投入量算出ステップ(ステップS4)と、投入ステップ(ステップS5)と、を行う。なお、温度算出ステップは、図示のようにスラグ量算出ステップの後に行ってもよく、あるいはスラグ量算出ステップと並行して同じタイミングで行ってもよい。
ここで、本実施形態に係るスラグ量推定方法は、図2に示す脱硫処理方法から温度算出ステップおよび投入量算出ステップを除いた方法、すなわち撮像ステップとスラグ量算出ステップのみを行う。以下では、脱硫処理方法の構成の説明の中で、スラグ量推定方法の説明も含めて行うこととする。
撮像ステップでは、1台の撮像装置10により、高炉鍋2の流出口2aから受銑口3(装入鍋4)へと流出する溶融金属を、流出口2aの上方(斜め上)から連続的に撮像する(ステップS1参照)。
続いて、スラグ量算出ステップでは、画像処理装置20により、撮像ステップで撮像された溶融金属の画像に基づいて、溶融金属のスラグ量を算出する(ステップS2参照)。
スラグ量算出ステップでは、まず、撮像ステップで撮像された溶融金属の画像に基づいて、メタルMの上側に浮上したスラグS(図1参照)の面積を求める。すなわち、装入鍋4に対する溶融金属の装入開始からカウントを行い、装入開始からN[sec]後までに高炉鍋2から受銑口3(装入鍋4)へ流出したスラグSの面積をX[m]とする。そして、溶融金属の装入開始から装入完了までに撮像された各画像について画像処理を行い、各画像におけるスラグSの面積を合計することにより、装入開始から装入完了までの間に高炉鍋2から受銑口3へ流出したスラグSの面積を算出する。
なお、高炉鍋2から溶融金属を流出させる際に、高炉鍋2内に滞留するスラグSがあるため、例えばスラグSが滞留せずに受銑口3へ落ちるスラグカウントラインA(図3参照)を任意に定め、そのラインを通過したポイントでスラグSの面積を算出する。
スラグ量算出ステップでは、次に、算出したスラグSの面積に基づいて、溶融金属に含まれるスラグ量を算出する。本ステップでは、具体的には下記式(1)により、高炉鍋2から受銑口3(装入鍋4)に流出したスラグ量の原単位[kg/t]を算出する。
続いて、温度算出ステップでは、画像処理装置20により、撮像ステップで撮像された溶融金属の画像に基づいて、溶融金属(溶銑)の温度Y[℃]を算出する(ステップS3参照)。本ステップでは、装入開始から装入完了までの間に撮像装置10によって撮像された各画像中において、最高輝度の平均値を算出し、当該最高輝度の平均値を温度へと変換することにより、溶融金属の温度Y[℃]を算出する。
続いて、投入量算出ステップでは、プロセスコンピュータ30の投入量算出手段31により、脱硫材投入量を算出する(ステップS4参照)。本ステップでは、まず、スラグ量算出ステップで算出されたスラグ量(スラグ量の原単位)に基づいて、溶融金属中のスラグ量に応じた脱硫材投入量、すなわち溶融金属中のスラグSによる脱硫率の悪化を抑制するための脱硫材投入量を算出する。
投入量算出ステップでは、上記式(1)で示したスラグ量の原単位[kg/t]に必要な脱硫材投入量の原単位[kg/t]をdとし、下記式(2)により、高炉鍋2から装入鍋4にスラグSが流入したことによる脱硫材投入量の原単位[kg/t]を算出する。
投入量算出ステップでは、次に、温度算出ステップで算出された溶融金属の温度Y[℃]に基づいて、装入鍋4内の溶融金属を所定の目標温度まで昇温するために必要な脱硫材投入量の原単位E[kg/t]を算出する。なお、溶融金属の温度Y[℃]と、前記した脱硫材投入量の原単位E[kg/t]との関係は予め判明している。
投入量算出ステップでは、最後に、下記式(3)に示すように、上記式(1)で算出した高炉鍋2から受銑口3(装入鍋4)に流出したスラグ量の原単位[kg/t]と、前記した脱硫材投入量の原単位Eとを足し合わせることにより、装入鍋4に対する最適な脱硫材投入量の原単位[kg/t]を算出する。そして、下記式(4)に示すように、装入鍋4内の溶融金属量c[t]に基づいて、装入鍋4に対する最適な脱硫材投入量[kg]を算出する。
最後に、投入ステップでは、プロセスコンピュータ30により、投入量算出ステップで算出した脱硫材投入量に従って、脱硫材Dを装入鍋4に投入する(ステップS5参照)。
以上のように、本実施形態に係る脱硫処理装置1を利用した溶融金属の脱硫処理方法、および本実施形態に係るスラグ量推定装置を利用した溶融金属のスラグ量推定方法によれば、高炉鍋2から装入鍋4へ溶融金属が流れる様子を、高炉鍋2の流出口2aの上方から撮像した画像に基づいてスラグ量を算出することにより、装入鍋4内の溶融金属中のスラグ量を正確に推定することができる。
なお、本実施形態は、高炉鍋2から装入鍋4へ溶融金属(溶銑)を受銑させる場所で適用され、図1に示すように、溶融金属の上部にスラグSが浮上した状態で撮像を行うため、前記した特許文献2と比較して、スラグ量を容易に算出することが可能である。
また、本実施形態によれば、算出したスラグ量および溶融金属の温度に基づいて、溶融金属中のスラグSによる脱硫率の悪化を抑制し、かつ溶融金属を所定の目標温度まで昇温するための、最適な脱硫材投入量を自動的に算出し、最適な量の脱硫材Dを自動的に装入鍋4に投入することができる。従って、脱硫材Dの投入量を削減することができるとともに、脱硫処理に従事する作業者の省力化に寄与することができる。
以下、本発明の効果を確認するための実施例について説明する。従来例(本発明適用前)では、前記した特許文献1,2に示された方法によってスラグ量および溶融金属の温度の算出を行い、脱硫材投入量を求めた。一方、本発明例(本発明適用後)では、前記したような脱硫処理装置1による脱硫処理方法を利用して、脱硫材投入量を求めた。なお、図3は、本発明例の撮像装置によって撮像した溶融金属(メタルM、スラグS)を示す図である。
以下の表1に示すように、従来例では、1チャージ当たりの脱硫材投入量(脱硫材投入量の原単位)は6.0[kg/t]であり、脱硫処理後に成分外れ(S濃度外れ)が発生した。一方、本発明例では、1チャージ当たりの脱硫材投入量(脱硫材投入量の原単位)は5.6[kg/t]であり、脱硫処理後に成分外れは発生しなかった。従って、本発明例は、従来例と比較して、脱硫材投入量を0.4[kg/t]削減することができ、脱硫処理における脱硫材投入量を適正化できることが証明できた。
以上、本発明に係る溶融金属のスラグ量推定方法およびスラグ量推定装置、ならびに溶融金属の脱硫処理方法および脱硫処理装置について、発明を実施するための形態および実施例により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 脱硫処理装置
2 高炉鍋
2a 流出口
3 受銑口
4 装入鍋
10 撮像装置
20 画像処理装置
30 プロセスコンピュータ
31 投入量算出手段
D 脱硫材
M メタル
S スラグ

Claims (6)

  1. 脱硫処理時における脱硫材の投入量を決定するために、溶融金属に含まれるスラグ量を推定する溶融金属のスラグ量推定方法であって、
    上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像ステップと、
    前記撮像ステップで撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出するスラグ量算出ステップと、
    を含むことを特徴とする溶融金属のスラグ量推定方法。
  2. 上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像ステップと、
    前記撮像ステップで撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出するスラグ量算出ステップと、
    前記スラグ量算出ステップで算出された前記スラグ量に基づいて、前記スラグ量に応じた、前記第2の容器に対する脱硫材の投入量を算出する投入量算出ステップと、
    を含むことを特徴とする溶融金属の脱硫処理方法。
  3. 前記撮像ステップで撮像された前記溶融金属の画像の輝度に基づいて、前記溶融金属の温度を算出する温度算出ステップと、をさらに含み、
    前記投入量算出ステップは、前記温度算出ステップで算出された前記溶融金属の温度に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属を、所定の目標温度まで昇温するための、前記第2の容器に対する前記脱硫材の投入量をさらに算出することを特徴とする請求項2に記載の溶融金属の脱硫処理方法。
  4. 脱硫処理時における脱硫材の投入量を決定するために、溶融金属に含まれるスラグ量を推定する溶融金属のスラグ量推定装置であって、
    上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置で撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出する画像処理装置と、
    を備えることを特徴とする溶融金属のスラグ量推定装置。
  5. 上部が開放されており、その開放部分を流出口として備える第1の容器を傾動させることにより、前記流出口から第2の容器に対してスラグを含む溶融金属を流出させ、前記溶融金属の画像を前記流出口の上方から撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置で撮像された前記溶融金属の画像に基づいて前記スラグの面積を求め、かつ各画像における前記スラグの面積に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属に含まれるスラグ量を算出する画像処理装置と、
    前記画像処理装置で算出された前記スラグ量に基づいて、前記スラグ量に応じた、前記第2の容器に対する脱硫材の投入量を算出する投入量算出手段と、
    を備えることを特徴とする溶融金属の脱硫処理装置。
  6. 前記画像処理装置は、前記撮像装置で撮像された前記溶融金属の画像の輝度に基づいて、前記溶融金属の温度を算出し、
    前記投入量算出手段は、前記画像処理装置で算出された前記溶融金属の温度に基づいて、前記第1の容器から前記第2の容器に流出した前記溶融金属を、所定の目標温度まで昇温するための、前記第2の容器に対する前記脱硫材の投入量をさらに算出することを特徴とする請求項5に記載の溶融金属の脱硫処理装置。
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