JP6585433B2 - 筆記具用油性インク組成物 - Google Patents
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(1) 少なくとも、アルコール類、グリコールエーテル類から選ばれる1種以上と、アルミニウム顔料と、トコフェノール及び/又はトコトリエノールとを含有することを特徴とする筆記具用油性インク組成物。
(2) 上記(1)記載の筆記具用油性インク組成物を搭載したことを特徴とする筆記具。
本発明の筆記具用油性インク組成物は、少なくとも、アルコール類、グリコールエーテル類から選ばれる1種以上と、アルミニウム顔料と、トコフェノール及び/又はトコトリエノールとを含有することを特徴とするものである。
グリコールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテルルなどのグリコールエーテル類が挙げられる。
これらアルコール類、グリコールエーテル類は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
このアルミニウム顔料の含有量が1%未満であると、光沢性が不十分であり、一方、25%を越えると、インクの安定性が損なわれる場合がある。
用いるトコフェノール、トコトリエノールには、天然型の化合物(d−体)、非天然型の化合物(l−体)、これらの等量混合物等であるラセミ体(dl−体)などの区別があることが知られている。天然型の化合物(d−体)やラセミ体(dl−体)は、食品添加物等として用いられるものもあることから好ましい。
具体的に用いることができるトコフェノールとしては、d−体、ラセミ体(dl−体)などのα−トコフェノール、β−トコフェノール、γ−トコフェノール及びδ−トコフェノール、これらの混合物であるミックストコフェノールなどが挙げられる。
トコトリエノールとしては、d−体、ラセミ体(dl−体)などのα−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール及びδ−トコトリエノールなどが挙げられる。
これらのトコフェノール、トコトリエノールは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
この含有量が、インク組成物全量に対し、0.1%未満であると、本願発明の目的とする効果が得られず、一方、5%を越えると効果が変わらないがコスト面等で好ましくない。
これらの樹脂は、市販品を用いることができ、ケトン樹脂では、ケトンレジンK−90(荒川化学工業社製)、Tego VariPlus SK(Evonik Industries社製)などが挙げられ、アルキルフェノール(ノボラック)樹脂では、タマノル510(荒川化学工業社製)などが挙げられ、マレイン酸樹脂又はその変性マレイン酸樹脂では、マルキード33(荒川化学工業社製)などが挙げられ、テルペンフェノール樹脂では、YSポリスターS145(ヤスハラケミカル社製)などが挙げられる。
これらの樹脂の含有量は、インク粘度、インクの流出性などの点から、インク組成物全量に対して、3〜50%、好ましくは、10〜30%が望ましい。
顔料としては、例えば、アゾ系顔料、縮合ポリアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、金属錯塩顔料、チオインジゴ顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等の有機顔料及びカーボンブラック等の無機顔料が挙げられ、更に、表面を樹脂コーティングで加工した加工顔料、例えば、マイクロリスAタイプ各種、ASブラック、ASブルー、IKレッド等も使用することができる。
また、染料としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタノールなどに溶解するものであれば、特に限定されず、例えば、アルコール可溶性染料、スピリットソルブル染料等のソルベント染料、ロイコ染料などを挙げることができる。
これらの色材は、単独で又は2種以上混合して使用することもできる。
本発明の筆記具用油性インク組成物及びこれを搭載した筆記具では、本発明の効果を発揮せしめる持続効果が極めて優れており、しかも、その効果の発現期間・持続時間も長く、経時的な安定性にも優れたものとなる。
下記表1に示す配合処方にしたがって、常法により各筆記具用油性インク組成物(全量100質量%)を調製した。
このペン体で筆記した描線の光沢度をデジタル変角光沢計(スガ試験機株式会社社製、UGV−5)の入射角60度、受光角60度で経時試験前後の光沢度(保存前の初期光沢度と経時後光沢度)を測定した。経時試験前後の光沢度の差(数値)が小さい程、光沢感の低下がなく、経時的な光沢感が良好となることを示す。
これらの結果を下記表1に示す。
実施例及び比較例を具体的にみると、実施例1〜5の結果からも、アルミニウム顔料として、リーフィングタイプを用いたものであっても、経時的にも光沢感が良好であるのに対して、比較例1〜3の結果から、トコフェノール、トコトリエノールを用いないもの、また、比較例4の酸化防止作用を有するブチルヒドロキシアニソールを用いたものでは、本発明の効果を発揮しないことが判った。
Claims (2)
- 少なくとも、アルコール類、グリコールエーテル類から選ばれる1種以上と、アルミニウム顔料と、トコフェノール及び/又はトコトリエノールとを含有することを特徴とする筆記具用油性インク組成物。
- 請求項1記載の筆記具用油性インク組成物を搭載したことを特徴とする筆記具。
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