JP2005068389A - インキ終了検知式筆記具用インキ組成物 - Google Patents

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Abstract


【課題】
インキ終了サインを検知する筆記具において、インキ誘導管内に気泡の成長によってインキ終了検知が阻害されることのないように、気泡を除去するインキを提供することを目的とする。
【解決手段】
軸筒内のインキ吸蔵体20に含浸されたインキを筆記部となるペン先40に供給する筆記具であり、上記インキ吸蔵体20に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の材料で形成されたインキ誘導管30を介してペン先40に供給されると共に、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより検知するインキ終了検知式筆記具において、インキ誘導管30内に発生する気泡を除去するために、着色剤と、水および/または有機溶剤、樹脂からなるインキ組成物に気泡除去剤を添加してなる。
【選択図】
図1

Description

本発明は、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であり、上記インキ吸蔵体に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の材料で形成されたインキ誘導管を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知するインキ終了検知式筆記具に用いるインキ組成物に関し、更に詳しくは、インキ誘導管内に発生した気泡の成長によってインキの終了の認知を阻害するという問題を解決するために気泡を除去して、正確にインキの終了を検知することができるようにしたインキ終了検知式筆記具用インキ組成物に関する。
従来、水性インキ筆記具の筆記時におけるインキの切れや出渋りがなく、インキの流出を安定かつ円滑にするために、特に逆流防止体を有する生インキ式の筆記具において、気泡発生がなく、経時的に安定な水性インキ組成物として、気泡を除去するために着色剤と水と、α−トコフェロールと、このα−トコフェロールの水に対する可溶化剤とを含むものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、油性ボールペンの油性インキ組成物として長期間保存後でも書き始める際のかすれ、いわゆる初筆かすれの少ないインキについて着色剤と、溶剤と、樹脂と、α−トコフェロールとを少なくとも含むボールペン用油性インキが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1については、水性筆記具におけるインキの流出路としての毛細管に気泡が存在した場合のインキの流出阻害を解決するために、気泡除去剤としてα−トコフェロールと水に対して不溶性であるα−トコフェロールのために水に対する可溶化剤を配合しているが、本発明のインキ吸蔵体に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の材料で形成されたインキ誘導管を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知するインキ終了検知式筆記具におけるインキ誘導管のインキ終了時の視認検知のメカニズムについての考察は一切されていない。
また、特許文献2については、油性ボールペンの初筆かすれを少なくするために一般的には酸化防止剤として用いられているα−トコフェロールを使用しているが、同様に本発明のインキ吸蔵体に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の熱可塑性樹脂で形成された少なくともインキと接する面にインキはじき層を形成してなるインキ誘導管を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知するインキ終了検知式筆記具におけるインキ誘導管のインキ終了時の視認検知についての考察は一切されていない。
特開平10−330672号(特許請求の範囲等) 特開平10−245518号(特許請求の範囲等)
本発明は、上記特許文献1のような従来の水性インキ筆記具の毛細管内において気泡が発生すると、気泡のために表面張力の大きな水性インキの流れが阻害され、筆記性能が悪くなるために気泡を除去するという考え方ではなく、本発明の軸筒内にインキ吸蔵体を有し、該インキ吸蔵体に含浸されたインキをインキ誘導管を介してペン先に供給する構造の筆記具において、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキが終了したサインをインキ吸蔵体に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の材料で形成されたインキ誘導管を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知するという、従来になかったタイプのインキ終了検知式筆記具において、インキ誘導管内に気泡が存在すると、気泡が成長することでインキが消費されていないのにもかかわらずインキ誘導管内にインキ切れが発生して、インキ吸蔵体には実際にはインキが残っているにもかかわらず誤ったインキ切れのサインを検知してしまう、インキ誘導管内に気泡が存在すると筆記具の落下時にインキ誘導管内のインキ切れが発生して、インキを使い切っていないのにもかかわらず筆記不能となってしまう等々の問題を解決するために、気泡の発生を防止するインキを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題等に鑑み、これを解決しようとするものであり、インキ誘導管内に発生する気泡を除去するために気泡除去剤をインキ中に添加することによって、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明のインキ組成物は、次の(1)〜(5)に存する。
(1)軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であり、上記インキ吸蔵体に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の材料で形成されたインキ誘導管を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知するインキ終了検知式筆記具に用いる、着色剤と、水および/または有機溶剤、樹脂に気泡除去剤を添加してなることを特徴とするインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
(2)着色剤を1〜20重量%と、水および/または有機溶剤を20〜95重量%、樹脂を0.5〜20重量%に気泡除去剤を0.2〜10重量%添加してなる上記(1)に記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
(3)気泡除去剤が、ビタミンE、ビタミンC、カロチノイド、ポリフェノール、エリソルビン酸及び塩類、チオジプロピオン酸ジラウリル、トリルビグアナイド、パラヒドロキシルアニソール、亜硫酸塩、コウジ酸、グルタチオン、システイン、N−アセチルシステインのいずれか一種または混合物であるである上記(1)〜(2)に記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
(4)インキの表面張力が25℃下で18mN/m以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
(5)インキの粘度係数が25℃下で500mPa・s以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)に記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
本発明は、前記のように構成されており、インキ中に配合された気泡除去剤によって、インキ誘導管内の気泡が除去されるために、インキ吸蔵体のインキが消費されていないのにも関わらずインキ誘導管内のインキ切れが発生する、筆記具の落下時に気泡が発生してインキ切れが発生する等々の問題が解決され、インキ吸蔵体に含浸されたインキが終了したサインを正確に軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより確認することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の実施形態を詳しく説明する。まず、インキ終了検知式筆記具の構造について図面を参照しながら説明する。図1は、インキ終了検知式筆記具の一実施形態を示すものであり、サインペン、マーカー、ホワイトボード用マーカー等に好適に使用することができるものである。また、図示していないが、ペン先がボールを保持する構造のボールペン等の筆記具であってもなんら差し支えがない。
本実施形態の筆記具は、図1に示すように、筆記具本体となる軸筒10、インキ吸蔵体20、インキ誘導管30、ペン先40、尾栓50とを備えている。
軸筒10は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ガラス等で形成されるものであり、先端側がテーパー部を有する小径部10aと、大径部10bとが一体となったものであり、該小径部10a内にはペン先20を嵌着する嵌着部11を有すると共に、大径部10b内は筆記具用インキを含浸したインキ吸蔵体20、インキ誘導管30を収容する構造となっている。
また、軸筒10の大径部10bの先端側は、図1に示すように、軸筒内を視認できるように透明体または半透明体から構成された視認部12を有し、それ以外は別部材等により非視認部となっている。
なお、軸筒10全体を視認性を有する透明または半透明材料から構成して、軸筒10全体を視認できるものであってもよいものであり、また、軸筒10全体を視認性を有する透明または半透明材料から構成して、視認部12以外を着色部や装飾部として非視認部としてもよいものである。
インキ吸蔵体20は、水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキを含浸したものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種または2種以上の組み合わせからなる繊維束、フェルト等の繊維束を加工したもの、また、スポンジ、樹脂粒子、焼結体等の多孔体を含むものであり、軸筒10の前方部を封塞する後部保持体21と尾栓50とにより軸筒10内に収容されている。
インキ誘導管30は、図1に示すように、視認性を有する筒状(管状)のインキ流通部材となるものであり、例えば、樹脂、ゴム、または、ガラス製等の透明部材または半透明部材の材質から構成されている。具体的には、透明または半透明の樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリ(1−メチル−4−ペンテン)などのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、並びに、フッ素樹脂、フッ化ビニリデンなどのフッ素プラスチックなどが挙げられ、また、透明または半透明のゴムとしては、フッ素ゴムやシリコーンゴムなどが挙げられる。本実施形態では、ポリプロピレンから構成されている。
更に、上記樹脂、ゴムまたは、ガラス製等の透明部材または半透明部材の少なくともインキと接触する壁面にインキの表面エネルギーよりも低下させる表面処理を施してもよい。具体的には、フッ素コートやフッ素樹脂コート、またはジメチルシリコーンを骨格とするシリコーン樹脂コート処理等が挙げられる。
また、樹脂自体がインキをはじく材料、例としてフッ素樹脂、シリコーン樹脂、四フッ化ポリエチレン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)等を使用しても良い。
このインキ誘導管30の後端部分30aは、後部保持体21を貫通してインキ吸蔵体20内部に嵌入されると共に、前端部分30bは、軸筒10の小径部10a内を封塞する前部保持体22を貫通してペン先40の後端部分に嵌入されている。これにより、インキ誘導管30は、軸筒10内を封塞する後部保持体21と前部保持体22とにより、軸筒10内に視認空間部13が形成されると共に、該視認空間部13の中心部分に保持されるものとなっている。
この構成により、軸筒10の視認部12を視認すれば視認部12を介してインキ誘導管30が容易に視認されることになる。また、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは毛細管力によりインキ誘導管30に流入し、該インキ誘導管30を介してペン先40に供給されることになる。
また、インキ吸蔵体20からペン先40までのインキの供給を更に円滑に、かつ、スムースに行うために、視認性を有するインキ誘導管30のインキと接する面またはインキ誘導管30の材質自体の表面張力をインキの表面張力よりも小さくすることが好ましい。なお、インキ誘導管30のインキと接する面がインキの表面張力よりも大きい場合には、フッ素処理、シリコーン処理などをすることにより、インキ誘導管30のインキと接する面をインキの表面張力よりも小さくすることができる。
ペン先40は、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種または2種以上の組み合わせからなる平行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、各種のプラスチック粉末などを融結したポーラス体などからなるペン先からなるものであり、その形状も筆記具の形態、例えば、マーキングペン、サインペン等に応じて各形状のものが選択されるものである。
上記インキ吸蔵体20に含浸せしめるインキとしては、基本的には一般に用いられている各配合組成となる水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキであれば、特に限定されず、サインペン用、マーキングペン用、ボールペン用、ホワイトボード用、修正ペン用など用途に応じた水性または油性の液状インキがあげられ、これにインキ誘導管30内の気泡を除去するために気泡除去剤を添加する。
インキ組成のうち着色剤としては、染料および/または顔料が挙げられる。例えば、染料としては、オラゾールエロー2GLN、ネオザポンブルーFLE、スピリットブラックSP、バリファストレッド1308、オイルブルーBA、オイルエロー185、オイルレッドTR71、オイルブラックS、Victoria Blue、Rhodamine 6JHSA、Flex Yellow 105等、また、顔料としては、特に限定されることはなく、例えば、アゾ系顔料、縮合ポリアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、金属錯塩顔料、チオインジゴ顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等の有機顔料およびカーボンブラック、酸化チタン等の無機顔料が挙げられ、更に、表面を樹脂コーティングで加工した加工顔料、例えば、マイクロリスAタイプ各種、ASブラック、ASブルー、IKレッド等も使用することができ、その使用量は着色剤の種類や他のインキ成分により異なるが、インキ全量に対して、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%が望ましい。
溶剤としては、水および/または有機溶剤を用いる。有機溶剤としては、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールや、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素や、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の低級脂肪族ケトンや、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸の低級アルコールエステルや、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素や、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素や、グリコールのアルキルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル等が挙げられるが、これ等は単独又は2種以上を組み合わせて用いても良い。
樹脂は、皮膜形成剤、被塗布面への付着剤、インキの粘度調整剤、更に、着色剤の分散剤として使用するものであり、従来より使用されている各種の天然樹脂、合成樹脂が使用でき、例えば、ロジン、エステルガム、マレイン酸変性ロジン、フェノール変性ロジンのロジン系樹脂、エチルセルロース、ニトロセルローズ等のセルローズ系樹脂、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等のビニル系樹脂、石油系樹脂、ケトン系樹脂、アクリル樹脂、アルデヒドと尿素の縮合物、マレイン酸樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することが可能であり、その使用量は、インキ全量に対して、0.5〜20重量%、好ましくは、1〜15重量%が望ましい。
その他の筆記具用添加剤として、例えば、アニオン系、ノニオン系、カチオン系などの界面活性剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤、潤滑剤、pH調整剤などが挙げられる。
気泡除去剤は、ビタミンE、ビタミンC、カロチノイド、ポリフェノール、エリソルビン酸及び塩類、チオジプロピオン酸ジラウリル、トリルビグアナイド、パラヒドロキシルアニソール、亜硫酸塩、コウジ酸、グルタチオン、システイン、N−アセチルシステイン等があげられるが、例えばそのうちのビタミンEにはα−トコフェロール、β−トコフェロール等があり、一般的にはビタミン剤、医薬品や食品の酸化を防ぐための酸化防止剤として用いられているが、本発明ではインキ中の気泡、特にインキ誘導管30内での気泡を除去してインキ吸蔵体20からのインキ終了サインを正確に視認できるようにするために用いられている。また、ビタミンCでは、アスコルビン酸、ポリフェノールでは、タンニン、カテキン、没食子酸類があげられる。気泡除去剤のインキ中の添加量としては、0.2〜10重量%が望ましい。添加量が0.2重量%以下になると、気泡の発生を抑制するには至らず、また、10重量%以上になると塗膜性が低下し、筆記描線が乾き難くなったり、汚れたりして好ましくない。
また、インキ誘導管30での終了サインを更に良好に検知するために、インキの表面張力を25℃下で18mN/m以上、更に好ましくは、20〜50mN/mとすることが望ましい。なお、インキの表面張力の調整は、インキ組成に界面活性剤などを必要に応じて配合することにより、調整することができる。
更に、インキ吸蔵体20、インキ誘導管30、ペン先40へのインキを更に円滑に、かつ、スムースな供給をするために、好ましくは、インキの粘度係数を25℃下で500mPa・s以下、更に好ましくは、200mPa・s以下、特に好ましくは、1〜100mPa・sとすることが望ましい。このインキの粘度係数が500mPa・sを越えると、インキの流動性が悪くなり、十分なインキ流出量が出ないため流出不足による描線カスレや早書きできない場合が生じることがある。なお、インキの粘度係数の調整は、インキ組成に増粘剤などを必要に応じて配合することにより、調整することができる。
次に、本発明を具体的な実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜4)
インキ吸蔵体−インキ誘導管−ペン先からなるインキ終了検知式筆記具に下記インキ組成物を充填し、該筆記具を50℃の環境下に1ヶ月間放置した後、床から120cmの位置より自然落下させ、気泡の発生の有無を落下24時間後に目視により確認した。
試験に用いるペン体は、一条件5本で、目視により確認できる大きさの気泡が1つ以上確認されるものを気泡発生ペン体とし、その本数を追跡した。
実施例1
バリファストブラック3830(染料、オリエント化学工業(株)製)12.0重量%
ケトンレジンK90(樹脂、荒川化学工業(株)製) 10.0重量%
エタノール 50.0重量%
プロピレングリコールモノメチルエーテル 25.0重量%
α−トコフェロール(ビタミンE) 3.0重量%

実施例2
カーボンブラック 6.0重量%
ポリビニルブチラール 6.0重量%
イソオクタン酸セチル 5.0重量%
DOS(添加剤、大八化学工業(株)製) 5.0重量%
フォスファノールRS−610(リン酸エステル、東邦化学工業(株)製) 0.3重量%
エタノール 76.7重量%
α−トコフェロール(ビタミンE) 1.0重量%

実施例3
カーボンブラック 6.0重量%
ポリビニルブチラール 6.0重量%
ケトンレジンK90(樹脂、荒川化学工業(株)製) 5.0重量%
エタノール 50.0重量%
イソプロパノール 32.0重量%
α−トコフェロール(ビタミンE) 1.0重量%

実施例4
カーボンブラック 10.0重量%
ジョンクリル678(樹脂、ジョンソンポリマー(株)製) 3.0重量%
アンモニア水 1.5重量%
フロラードFC−129(界面活性剤、住友スリーエム(株)製) 3.0重量%
パラキシリレングリコール 2.5重量%
水 79.0重量%
α−トコフェロール(ビタミンE) 1.0重量%
比較例1
バリファストブラック3830(染料、オリエント化学工業(株)製)12.0重量%
ケトンレジンK90(樹脂、荒川化学工業(株)製) 10.0重量%
エタノール 53.0重量%
プロピレングリコールモノメチルエーテル 25.0重量%

比較例2
カーボンブラック 6.0重量%
ポリビニルブチラール 6.0重量%
イソオクタン酸セチル 5.0重量%
DOS(添加剤、大八化学工業(株)製) 5.0重量%
フォスファノールRS−610(リン酸エステル、東邦化学工業(株)製) 0.3重量%
エタノール 77.7重量%

比較例3
カーボンブラック 6.0重量%
ポリビニルブチラール 6.0重量%
ケトンレジンK90(樹脂、荒川化学工業(株)製) 5.0重量%
エタノール 50.0重量%
イソプロパノール 33.0重量%

比較例4
カーボンブラック 10.0重量%
ジョンクリル678(樹脂、ジョンソンポリマー(株)製) 3.0重量%
アンモニア水 1.5重量%
フロラードFC−129(界面活性剤、住友スリーエム(株)製) 3.0重量%
パラキシリレングリコール 2.5重量%
水 80.0重量%
Figure 2005068389
表1より、実施例1〜3のインキ中には気泡の発生が見られなかった。
本発明の一実施形態を示す筆記具の断面図である。
符号の説明
10 軸筒
12 視認部
20 インキ吸蔵体
30 視認性を有するインキ誘導管
40 ペン先

Claims (5)

  1. 軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であり、上記インキ吸蔵体に含浸されたインキが視認性を有する透明または半透明の材料で形成されたインキ誘導管を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知するインキ終了検知式筆記具に用いる、少なくとも着色剤と、水および/または有機溶剤、樹脂、気泡除去剤からなることを特徴とするインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
  2. 着色剤を1〜20重量%と、水および/または有機溶剤を20〜95重量%、樹脂を0.5〜20重量%に気泡除去剤を0.2〜10重量%添加してなる請求項1に記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
  3. 気泡除去剤が、ビタミンE、ビタミンC、カロチノイド、ポリフェノール、エリソルビン酸及び塩類、チオジプロピオン酸ジラウリル、トリルビグアナイド、パラヒドロキシルアニソール、亜硫酸塩、コウジ酸、グルタチオン、システイン、N−アセチルシステインのいずれか一種または混合物である請求項1、2に記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
  4. インキの表面張力が25℃下で18mN/m以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。
  5. インキの粘性係数が25℃下で500mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4に記載のインキ終了検知式筆記具用インキ組成物。












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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017048317A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 三菱鉛筆株式会社 筆記具用油性インク組成物

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