JP6584245B2 - 電子部品製造用フィルム及び電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品製造用フィルム及び電子部品の製造方法に関する。更に詳しくは、電子部品を製造する際に電極を有する電極面を保護することができる電子部品製造用フィルム、並びに、シールド膜を備えた電子部品の製造方法に関する。
昨今、電子機器では、半導体部品の集積度の向上や、高周波化が進み、電子部品自身がノイズの発生源となるリスクが益々増大している。更に、電子部品の省電力化及び低電流化も同時に進行しており、ノイズに対する耐性も益々必要とされる状況が生じている。このため、電子機器におけるノイズ対策への認識が高まり、現在では、電子機器に対して様々なノイズに関わる規制が敷かれている。
このため、電子機器では、予め設計段階で回路内に、インダクタ、フィルタ、コンデンサ及びバリスタ等を組み込むことでノイズ対策を図り、また、ライン類にはフェライトコアを利用する等して、規制値をクリアできるよう様々な手段が講じられている。
尚、下記特許文献1には、封止体表面に塗布した金属粒子を焼結して得た電磁波シールドを備える半導体装置が開示されている。
国際公開第2010/029819号パンフレット
上記特許文献1には、電子部品が搭載された回路基板全体を絶縁樹脂で封止し、この封止体表面に塗布した金属粒子を焼結して得た電磁波シールドを備える半導体装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1には、電子部品自体にノイズ対策を施す検討は何らなされていない。また、上記の半導体装置に比べて遥かに小さな電子部品に対して如何様にしてシールド膜を形成できるのかについても検討はなされていない。更には、上記特許文献1では、塗布した金属粒子を焼結させて電磁波シールド層を形成しているが、この方法を電子部品に適用しようにも、従来、電子部品製造ラインでは利用されていない方法及び装置を持ち込む必要があり現実的ではない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、上述のようなノイズ対策が必要とされるなか、電子部品を製造する際に、電子部品自体に導電性のシールド膜を形成し、部品自体がノイズ耐性を有することができる電子部品の製造方法、並びに、この電子部品の製造方法において好適に利用される電子部品製造用フィルムを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
請求項1に記載の電子部品製造用フィルムは、電子部品の製造方法に用いる電子部品製造用フィルムであって、基層と、前記基層の一面側に設けられた粘着材層と、を有し、
前記電子部品の製造方法は、複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、前記未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、前記電子部品製造用フィルムの前記粘着材層に貼着して、前記電極面を保護する電極面保護工程と、
前記電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、前記非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程と、を備え、
前記粘着材層は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下であり、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10Pa以上500×10Pa以下であることを要旨とする。
請求項に記載の電子部品製造用フィルムは、請求項1に記載の電子部品製造用フィルムにおいて、前記粘着材層は、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmであることを要旨とする。
請求項に記載の電子部品製造用フィルムは、請求項1又は2に記載の電子部品製造用フィルムにおいて、前記基層は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる1又は2以上の樹脂を含むことを要旨とする。
請求項に記載の電子部品製造用フィルムは、請求項1乃至のうちのいずれかに記載の電子部品製造用フィルムにおいて、前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含むことを要旨とする。
請求項に記載の電子部品の製造方法は、基層と、前記基層の一面側に設けられた粘着材層と、を有する電子部品製造用フィルムを用いた電子部品の製造方法であって、
複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、前記未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、前記電子部品製造用フィルムの前記粘着材層に貼着して、前記電極面を保護する電極面保護工程と、
前記電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、前記非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程と、を備え
前記粘着材層は、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下であることを特徴とする電子部品の製造方法。
請求項に記載の電子部品の製造方法は、請求項に記載の電子部品の製造方法において、前記粘着材層は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10Pa以上500×10Pa以下であることを要旨とする。
請求項に記載の電子部品の製造方法は、請求項5又は6に記載の電子部品の製造方法において、前記粘着材層は、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmであることを要旨とする。
請求項に記載の電子部品の製造方法は、請求項乃至のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法において、前記基層は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる1又は2以上の樹脂を含むことを要旨とする。
請求項に記載の電子部品の製造方法は、請求項乃至のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法において、前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含むことを要旨とする。
本発明の電子部品製造用フィルムによれば、電極面を保護しながら、電子部品を製造する際に、電子部品自体に導電性のシールド膜を、電極面を除いた非電極面に形成することができる。そのため、部品自体がノイズ耐性を有する電子部品を得ることができる。
本発明の電子部品の製造方法によれば、電子部品を製造する際に、電子部品自体に導電性のシールド膜を、電極面を除いた非電極面に形成できる。そのため、部品自体がノイズ耐性を有する電子部品を得ることができる。
本発明の電子部品によれば、部品自体がノイズ耐性を有することができる。
本電子部品製造用フィルムの一例を説明する説明図である。 本製造方法における電極面保護工程を説明する説明図である。 本製造方法におけるシール膜形成工程を説明する説明図である。 本製造方法に用いる未シールド電子部品の一例を説明する説明図である。 本電子部品の一例を説明する説明図である。
以下、本発明を、図を参照しながら説明する。ここで示す事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要で、ある程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
[1]電子部品製造用フィルム
本発明の電子部品製造用フィルム(1)は、基層(11)と、この基層(11)の一面側に設けられた粘着材層(12)と、を有する(図1参照)。粘着材層12は、基層11の少なくとも一面側に設けられていればよく、必要に応じて基層11の一面側及び対面側の両方に設けられていてもよい。また、基層11と粘着材層12とは、直接接していてもよく、他の層を介していてもよい。
(1)基層
基層11は、粘着材層12を支持する層である。基層11は、どのような材料から形成されてもよく、1層のみからなってもよく、2層以上からなってもよいが、電子部品の製造に必要な引張強度を有しながら、柔軟な材料であることが好ましい。このことから、基層11を構成する材料は、樹脂材料が好ましい。
基層11の引張強度は特に限定されないものの、例えば、160℃における引張弾性率E’(160)は、5×10Pa≦E’(160)≦1×1010Paであることが好ましい。これにより、未シールド電子部品に対して、乾式成膜法を適用して、その非電極面にシールド膜を形成でき、また、その際の高温下における電子部品製造用フィルムの緩みを防止できる。引張弾性率E’(160)は、更に、5×10Pa≦E’(160)≦5×10Paであることがより好ましい。このE’(160)の値は、基層11のMD方向及びTD方向の両方において上述範囲であることが好ましい。
また、基層11の引張弾性率E’は、160℃における引張弾性率E’(160)と、50℃における引張弾性率E’(50)と、を比較した場合に、これらの差異は比較的小さいことが好ましい。具体的には、引張弾性率E’(160)と引張弾性率E’(50)との比R(=E’(160)/E’(50))は、0.05<R<1であることが好ましい。即ち、引張弾性率E’(160)が引張弾性率E’(50)の5%を超え100%未満であることが好ましい。これにより、未シールド電子部品に対して、乾式成膜法を適用して、その非電極面にシールド膜を形成でき、また、その際の高温下における電子部品製造用フィルムの緩みを防止することができる。この比Rは、更に、0.10≦R≦0.95が好ましく、0.20≦R≦0.90がより好ましく、0.30≦R≦0.85が特に好ましい。
この比Rにおける引張弾性率E’(50)の範囲も特に限定されないものの、例えば、1×10Pa≦E’(50)≦1×1010Paとすることが好ましく、1×10Pa≦E’(50)≦5×10Paがより好ましい。このE’(50)の値は、基層11のMD方向及びTD方向の両方において上述範囲であることが好ましい。
尚、引張弾性率E’(160)の値、及び、引張弾性率E’(50)の値は、動的粘弾性測定装置(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)を用いた測定によって得られる。具体的には、サンプルサイズ幅10mm、チャック間長さ20mm、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の測定条件で−20℃から200℃までの間で測定されるデータのうち、各温度(160℃又は50℃)における測定値として得られる。
基層11の厚さは、特に限定されないが、5μm以上150μm以下が好ましく、10μm以上100μm以下がより好ましく、15μm以上50μm以下が特に好ましい。
また、基層11の熱膨張率は、特に限定されないが、温度50℃から温度150℃における熱膨張率が1ppm/K以上100ppm/K以下が好ましく、10ppm/K以上95ppm/K以下がより好ましい。
更に、基層11を構成する材料は、融点が200℃以上であるか、又は、融点を有さない(加熱分解する場合には、分解温度が200℃以上)ことが好ましい。基層11を構成する材料が融点を有する場合には、融点は200℃以上400℃以下が好ましく、210℃以上350℃以下がより好ましく、220℃以上300℃以下が特に好ましい。
尚、基層11の延伸の有無は問わない。
上記のような物理特性が好ましいことから、基層11を構成する樹脂材料としては、ポリイミド系樹脂(ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミドなど)、ポリエステル系樹脂(ポリオレフィンテレフタレート、ポリオレフィンナフタレートなど)、ポリアミド系樹脂(ナイロンなど)、ポリオレフィン系樹脂(高密度ポリオレフィン、低密度ポリオレフィン、ホモポリオレフィン、ランダムポリオレフィンなど)、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのなかでは、ポリイミド系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂が好ましい。
このうち、ポリイミド系樹脂としては、ポリイミド、ポリエーテルイミド及びポリアミドイミド等が挙げられる。これらのなかでは、ポリイミドが好ましい。具体的には、三井化学株式会社製「オーラム(商品名)」、東レ・デュポン社製「カプトン(商品名)」、東洋紡績株式会社製「ゼノマックス(商品名)」、宇部興産株式会社製「ユーピレックス(商品名)」、株式会社カネカ製「アピカル(商品名)」、三菱ガス化学株式会社製の「ネオプリム(商品名)」、倉敷紡績株式会社製の「ミドフィル(商品名)」等が挙げられる。
一方、ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレートや、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリアルキレンナフタレートが挙げられる。これらのなかでは、ポリエチレンテレフタレート及び/又はポリエチレンナフタレートが特に好ましい。
基層11は、樹脂材料以外にも、他成分を含むことができる。具体的には、可塑剤及び軟化剤(鉱油等)、充填剤(炭酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、珪酸塩、酸化物(酸化チタン、酸化マグネシウム)、シリカ、タルク、マイカ、クレー、繊維フィラー等)、酸化防止剤、光安定化剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤等の各種添加剤などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
基層11における樹脂材料の配合割合は、特に限定されないが、基層11の全体を100質量%とした場合に、樹脂材料の割合は、70質量%以上100質量%以下とすることができ、80質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましい。
(2)粘着材層
粘着材層12は、粘着材によって形成された層であり、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10Pa以上500×10Pa以下の層である。貯蔵弾性率G’(160)が1×10Pa以上であることにより、糊残りを効果的に防止できる。一方、貯蔵弾性率G’が500×10Pa以下であることにより、未シールド電子部品の電極面の凹凸に対する追従性を得ることができる。この貯蔵弾性率G’(160)は、更に、1.5×10Pa≦G’(160)≦350×10Paがより好ましく、2×10Pa≦G’(160)≦200×10Paが特に好ましい。
更に、粘着材層12は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10Pa以上500×10Pa以下の層であることが好ましい。貯蔵弾性率G’(25)が1×10Pa以上であることにより、糊残りを効果的に防止できる。一方、貯蔵弾性率G’が500×10Pa以下であることにより、未シールド電子部品の電極面の凹凸に対する追従性を得ることができる。この貯蔵弾性率G’(25)は、更に、1.5×10Pa≦G’(25)≦350×10Paがより好ましく、2×10Pa≦G’(25)≦200×10Paが特に好ましい。
上述の貯蔵弾性率G’(160)及び貯蔵弾性率G’(25)は、動的粘弾性測定装置(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)を用いた測定によって得られる。具体的には、サンプルサイズ厚さ500μm、直径8mmパラレルプレート型アタッチメント使用、周波数1Hz、昇温速度3℃/分の測定条件で−20℃から200℃までの間で測定されるデータのうち、各温度(160℃又は25℃)における測定値として得られる。
また、粘着材層12の粘着力は、特に限定されないものの、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmであることが好ましい。より具体的には、シリコンウエハの表面に貼着して60分間放置した後、シリコンウエハの表面から剥離するときの、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力(温度23℃、相対湿度50%の環境下にて測定)である。
粘着力が、この範囲である場合には、未シールド電子部品の電極面との良好な粘着性を確保しつつ、シールド膜を形成した後で、電子部品を粘着材層12から剥離する際の糊残りを抑制できる。この粘着力は、更に、0.2N/25mm以上25N/25mm以下がより好ましく、0.3N/25mm以上20N/25mm以下が更に好ましい。
粘着材層12の厚さ(基層11に対して一方の側の面に積層された粘着材層12の厚さ)は特に限定されないが、0.5μm以上50μm以下が好ましく、1μm以上35μm以下がより好ましく、3μm以上25μm以下が特に好ましい。
粘着材は、上述の特性を有すればよく、どのような材料を用いてもよい。通常、少なくとも粘着主剤を含む。粘着主剤としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、アクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤としては、アクリル酸エステル化合物の単独重合体、アクリル酸エステル化合物とコモノマーとの共重合体等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、アクリル酸エステル化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、コモノマーとしては、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアマイド、スチレン、メチル(メタ)クリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等が挙げられる。
更に、粘着材は、粘着主剤以外に、架橋剤を含むことができる。架橋剤としては、エポキシ系架橋剤(ペンタエリストールポリグリシジルエーテルなど)、イソシアネート系架橋剤(ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリイソシアネートなど)が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。粘着材に架橋剤が含まれる場合、架橋剤の含有量は、粘着材全体を100質量部として10質量部以下とすることが好ましい。また、粘着材層の粘着力は、架橋剤の含有量によって調整できる。具体的には、特開2004−115591号公報に記載の方法を利用できる。
尚、上記架橋剤を含有する粘着材の場合、本明細書で述べている貯蔵弾性率G’及び粘着力の値はいずれも、架橋後の値である。
また、粘着剤は、エネルギー線によって硬化されるエネルギー硬化型粘着材であってもよいし、エネルギー線によって硬化されないエネルギー非硬化型粘着材であってもよい。
このうち、エネルギー硬化型粘着材である場合、粘着材に対しエネルギー線照射を行うことで、粘着材を硬化させ、その粘着力を低下させることができる。このため、得られた電子部品(シールド膜を備えた電子部品)と電子部品製造用フィルムとを離間させる際に、電子部品に対する糊残りをより確実に防止できる。
尚、上記エネルギー硬化型粘着材である場合、本明細書で述べている貯蔵弾性率G’及び粘着力の値はいずれも、硬化前の値である。
エネルギー硬化型粘着材は、どのようなエネルギー線によって硬化されるものであってもよい、エネルギー線としては、紫外線、電子線、赤外線等が挙げられる。これらのエネルギー線は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。具体的には、紫外線によって硬化される紫外線硬化型粘着剤が挙げられる。
エネルギー硬化型粘着材である場合、粘着材は、上述の粘着主剤以外に、分子内に炭素−炭素二重結合を有する化合物(以下、単に「硬化性化合物」という)と、エネルギー線に反応して硬化性化合物の重合を開始させることができる光重合開始剤を含むことができる。この硬化性化合物は、分子中に炭素−炭素二重結合を有し、ラジカル重合により硬化可能なモノマー、オリゴマー及び/又はポリマーが好ましい。具体的には、硬化性化合物としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。粘着材に硬化性化合物が含まれる場合、硬化性化合物の含有量は、粘着材100質量部に対して0.1〜20重量部が好ましい。
尚、分子内の炭素−炭素二重結合は、上述の粘着主剤が分子内に有することによって含まれてもよい。即ち、例えば、粘着主剤は、側鎖に炭素−炭素二重結合を有するエネルギー硬化型ポリマー等とすることができる。このようなに、粘着主剤が分子内に硬化性構造を有する場合には、上述の硬化性化合物は配合してもよく、配合しなくてもよい。
一方、光重合開始剤としては、エネルギー線の照射によりラジカルを生成できる化合物が好ましい。具体的には、アセトフェノン系光重合開始剤{メトキシアセトフェノンなど}、α−ケトール化合物{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなど}、ケタール系化合物{ベンジルジメチルケタールなど}、ベンゾイン系光重合開始剤{ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル)など}、ベンゾフェノン系光重合開始剤{ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸など}、芳香族ケタール類{ベンジルジメチルケタールなど}等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。粘着材に光重合開始剤が含まれる場合、光重合開始剤の含有量は、粘着材100質量部に対して5〜15質量部とすることが好ましい。
(3)その他の層
本電子部品製造用フィルム1は、上述のように、基層11及び粘着材層12を少なくとも備える。そして、粘着材層12は、基層11の一面にのみに備えてもよし、基層11の両面に備えてもよい。
また、本電子部品製造用フィルム1は、基層11及び粘着材層12のみからなってもよいが、他層を備えることができる。他層としては、粘着材との界面強度を向上する界面強度向上層、基材から粘着面への低分子量成分の移行を抑制する移行防止層等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(4)電子部品製造用フィルムの製造
本電子部品製造用フィルムは、どのような方法で製造してもよく、その方法は特に限定されない。具体的には、共押出し法、押出ラミネート法、接着ラミネート法、塗布法等の方法により製造できる。このうち、共押出し法は、基層11となる溶融樹脂と粘着材層12となる溶融樹脂とを共押出しによって積層して電子部品製造用フィルムを得る方法である。
また、押出ラミネート法は、基層11上に、粘着材層12となる溶融樹脂を押出しによって積層することによって電子部品製造用フィルムを得る方法である。
更に、塗布法は、基層11上に、粘着材層12となる溶融樹脂を塗布又は塗工によって積層し、電子部品製造用フィルムを得る方法である。粘着材層12を構成する粘着材として、エネルギー硬化型粘着材を用いる場合は、この塗布法を用いることが好ましい。
また、接着ラミネート法は、基層11と粘着材層12とを、熱圧着、接着剤、ホットメルト等を介して積層し、電子部品製造用フィルムを製造する方法である。
これらの方法は、1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
[2]電子部品の製造方法
上述の本電子部品製造用フィルム1は、電子部品の製造方法に用いられるフィルムである。そして、本電子部品の製造方法は、複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、電子部品製造用フィルムの粘着材層に貼着して、電極面を保護する電極面保護工程(R1)(図2参照)と、
電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程(R2)(図3参照)と、を備える。
(1)未シールド電子部品
未シールド電子部品2’(図4参照)は、シールド膜21を有さない電子部品である。即ち、シールド膜21以外の他のシールド膜を備えているか否かは限定されない。例えば、シールド膜21ではない構成であって、シールド特性を発揮し得る構成を既に備えた電子部品であっても、シールド膜21を備えないことをもって、その電子部品を未シールド電子部品2’というものとする。
加えて、未シールド電子部品2’は、電極23を備えた電極面22aを有する。この電極面22aは、フリップチップ接続に利用される面であり、例えば、図4では、配線層26の外表面(電極23を備える側の外表面)及び電極23の外表面によって構成される凹凸面である。即ち、電極面22aは、電極23を有することにより、凹凸面となっている。
また、電極23は、本方法を経て得られたシールド済みの電子部品2(図5参照)を実装面に実装する際に、実装面に形成された電極に対して溶融され接合されて、電子部品2と実装面(PCB基板等の実装面)との間の電気的接続を形成するものである。具体的には、ボールバンプ、印刷バンプ、スタッドバンプ及びめっきバンプ等のバンプが挙げられる。即ち、通常、電極23は、凸電極である。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、バンプを構成する金属種は特に限定されず、銀、金、銅、錫、鉛、ビスマス及びこれらの合金(SnAg合金、SnBi合金、SnAu合金など)が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、未シールド電子部品2’は、通常、封止剤25によって封止されている部品である。その他、未シールド電子部品2’は、図4に例示されるように、配線層26(WLCSP等における再配線層を含む)、半導体部品24、配線層26と半導体部品とを電気的に接続する電気接続部27(バンプ、ワイヤーボンディングなど)等を備えることができる。
上述のうち、半導体部品24は、どのような半導体基板から得られた半導体が用いられていてもよい。例えば、シリコン基板、サファイア基板、ゲルマニウム基板、ゲルマニウム−ヒ素基板、ガリウム−リン基板、ガリウム−ヒ素−アルミニウム基板、ガリウム−ヒ素基板、タンタル酸リチウム基板等の半導体基板が挙げられる。このうち、サファイア基板は、サファイア製の基板上に半導体層(GaN等)が積層された形態が例示される。これらのなかで、例えば、ロジック用及びメモリ用の半導体部品24としては、シリコン基板、ガリウム−ヒ素基板、タンタル酸リチウム基板が好ましい。
更に、半導体部品24は、その半導体表面に回路を備えることができる。回路としては、配線、キャパシタ、ダイオード及びトランジスタ等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、1つの未シールド電子部品2’内に、半導体部品24を1つのみを備えてもよく、半導体部品24を2つ以上備えてもよい。
このような未シールド電子部品2’として、より具体的には、下記(A)〜(D)の未シールド電子部品2’が例示される。
(A)回路形成された半導体ウエハの回路形成面の裏面を研削して薄化し、引き続きダイシングにより個片化して得られた半導体部品(チップ、ダイ)を、リードフレーム上に配列し、ボンディングワイヤー(電気接続部)によって電気接続した後、封止剤で封止し、次いで、個片化して得られた未シールド電子部品(A)。
(B)回路形成された半導体ウエハの回路形成面の裏面を研削して薄化し、引き続きダイシングにより個片化して得られた半導体部品(チップ、ダイ)を、中間基板上に回路形成面と中間基板の電極面が相対するように配列し、回路形成面と中間基板の電極面とをバンプ電極によって電気接続した後、封止剤で封止し、次いで、個片化して得られた未シールド電子部品(B)。(フリップチップ方式で得られる未シールド電子部品、及び、封止剤で封止せず回路形成面と中間基板の電極面の間の空間を保護用樹脂により充填された未シールド電子部品が含まれる)。
(C)回路形成された半導体ウエハの回路形成面の裏面を研削して薄化し、引き続きダイシングにより個片化して得られた半導体部品(チップ、ダイ)を、離間配列し、回路形成面の裏面側を封止剤で封止した後、回路形成面に再配線層及びバンプ電極(電気接続部)等の外部との導通を得る外部回路を一括して形成し、次いで、個片化した未シールド電子部品(C)、(ファンアウト方式(eWLB方式)で得られる未シールド電子部品が含まれる)。
(D)半導体ウエハをウエハ状態のまま、回路形成面に再配線層及びバンプ電極(電気接続部)等の外部との導通を得る外部回路を一括して形成し、次いで、半導体ウエハの回路形成面の裏面を研削して薄化し、引き続きダイシングにより個片化した未シールド電子部品(D)、(ウエハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)方式において得られる未シールド電子部品、及び、研削面上に保護樹脂膜が付与された未シールド電子部品が含まれる)。
本発明の製造方法では、上述の未シールド電子部品(A)〜(D)のうちのいずれか1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、未シールド電子部品2’は、どのような用途の電子部品であってもよい、例えば、ロジック用(例えば、通信用、高周波信号処理用等)、メモリ用、センサー用、電源用の電子部品があげられる。これらは、1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ロジック用、メモリ用、電源用が好ましい。このうち、ロジック用の未シールド電子部品を用いる場合は、通信用ロジック電子部品となる未シールド電子部品2’や、高周波信号処理用ロジック電子部品となる未シールド電子部品2’であることが好ましい。また、電源用の未シールド電子部品を用いる場合は、高周波電源用電子部品(高周波電源用パワーデバイス)となる未シールド電子部品2’であることが好ましい。
また、前述のように、未シールド電子部品2’は、電極23を備えた電極面22aと、電極面22a以外の非電極面22bとを有する。
このうち、非電極面22bは、例えば、1面のみから構成されてもよい(ドーム形状)し、2面以上を有してもよい。2面以上を有する場合には、非電極面22bは、電極面22aに対する対面221bと、電極面22aと対面221bとを繋ぐ側面222bと、を有することができる。このうち、対面221bは、未シールド電子部品2’において、電極面22aに対して、その反対側に位置する面である。通常、電極22a及び対面221bは各々1面から構成される。
一方、側面222bは、1面のみ構成されてもよい(例えば、未シールド電子部品2’の外形が円板状である場合等)が、2面以上から構成することができる。2面以上から構成される場合としては、未シールド電子部品2’の外形が四角板状である場合が挙げられる。未シールド電子部品2’の外形が四角板状である場合、側面222bは4面から構成できる。即ち、外形が四角板状である未シールド電子部品2’に対して、シールド膜形成工程を行う場合には、例えば、1面の対面221bと、4面の側面222bとの合計5面を有する非電極面に対して乾式成膜法を施して、5面から構成される非電極面22b上で一体にされた導電性のシールド膜21を形成することができる。
(2)電子部品(シールド膜を備えた電子部品)
一方、本製造方法によって得られる電子部品2(図5参照)は、上述の未シールド電子部品2’に対して、シールド膜21が形成された電子部品である。本製造方法によって得られる電子部品2は、上述の未シールド電子部品(A)〜(D)のうちのいずれか1種にシールド膜21を形成したものが好ましい。この場合、(A)〜(C)においては、封止剤で封止された面に対してシールド膜を形成し、(D)においては、薄化のために研削した面、或は、研削面の保護のために研削面上に形成された保護樹脂膜に対してシールド膜を形成することが好ましい。
このシールド膜21は、未シールド電子部品2’の電極面22a以外の非電極面22bに対して乾式成膜法を用いて、非電極面22b上で一体にされた導電性の膜である。但し、例えば、WLCSPタイプの電子部品等においては、配線層26の側面部分は、シールド膜21によって覆われていてもよいし、覆われていなくてもよい。通常、本製造方法による電子部品2は、少なくとも、封止剤25の全表面がシールド膜21によって覆われた形態となっている。
(3)電極面保護工程
電極面保護工程(R1)(図2参照)は、複数の未シールド電子部品2’同士が離間された状態で貼着されるように、未シールド電子部品2’の電極23を備えた電極面22aを、電子部品製造用フィルム1の粘着材層12に貼着して、電極面22aを保護する工程である。
この電極面保護工程R1を行うことにより、電極23は、電子部品製造用フィルム1の粘着材層12内に埋設された状態で貼着され、電極面22aの凹凸面は、隙間なく電子部品製造用フィルム1の粘着材層12に貼着されることとなる。このため、乾式成膜法を用いてシールド膜21の形成を行っても、電極面22aにスパッタ金属や蒸着金属等が付着することを防止できる。即ち、電極面22aが導電性材料によって汚染されることを防止することができる。
本方法で用いる電子部品製造用フィルムは、前述の本発明の電子部品製造用フィルムと、同じであってもよいが異なっていてもよい。
本方法で用いる電子部品製造用フィルム1も、基層11を有するが、基層11としては、前述の本発明の電子部品製造用フィルム1において説明した基層11の説明をそのまま適用できる。
本方法で用いる電子部品製造用フィルム1も、粘着材層12を有するが、この粘着材層12は、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10Pa以上500×10Pa以下の層である必要はないが、好ましくは、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10Pa以上500×10Pa以下の層であり、その他の点においても、前述の本発明の電子部品製造用フィルム1において説明した粘着材層12の説明をそのまま適用できる。
また、複数の未シールド電子部品2’同士は、互いに離間された状態となるように電子部品製造用フィルム1に貼着されるため、各未シールド電子部品2’の全ての側面は、開放された状態となる。従って、電極面22aの対面(天面)だけでなく、各未シールド電子部品2’の側面にもシールド膜21を形成できる。そして、未シールド電子部品2’の対面及び側面が同時に開放された状態で、シールド膜21の形成を行うことができるため、シールド膜21は、対面から側面まで一続きの一体にされた導電性膜とすることができる。従って、優れたシールド特性を発揮させることができる。
未シールド電子部品2’同士の離間距離は特に限定されないが、未シールド電子部品2’同士の離間距離をL(mm)とし、未シールド電子部品2’の端縁高さ(側面の高さ)をH(mm)とした場合に、H/L≦1となる離間距離Lが好ましい。H/L≦1であることにより、乾式成膜法によって未シールドで電子部品2’の側面へスパッタ金属や蒸着金属を十分に回り込ませることができる。H/L>1であってもよいが、隣り合った未シールド電子部品2’の側面間が、スパッタや蒸着により金属によって充填されたような状態となり、未シールド電子部品2’同士を分離するために、再度のダイシング工程を必要とすることになり好ましくない。H/Lは1以下が好ましく、H/L≦0.9がより好ましく、H/L≦0.8が更に好ましい。また、下限値は特に限定されないものの、電子部品の製造効率の観点から、0.05≦H/Lが好ましく、0.1≦H/Lがより好ましい。また、Hの範囲は特に限定されないが、通常、0.5≦H≦10であり、0.7≦H≦5.0が好ましく、1.0≦H≦3.0がより好ましい。
尚、通常、端縁高さHは、0.5mm以上であることから、離間距離Lも、0.5mm以上である。同様に、通常、端縁高さHは、10mm以下であることから、離間距離Lも、10mm以下である。
尚、隣り合った未シールド電子部品2’同士が同じものである場合、上記の端縁高さH(μm)は、1つの未シールド電子部品2’の端縁の平均高さであるとする。具体的には、少なくとも異なる4つの端縁で計測された端縁高さの平均値であるものとする。また、例えば、平面視が四辺を有する未シールド電子部品である場合、各々の辺(端縁)において無作為に選択された端縁における高さの平均値であるとする。
更に、隣り合った未シールド電子部品2’同士の高さが異なるものである場合、端縁高さH(μm)及び離間距離L(μm)の対象となる隣り合った未シールド電子部品を各々部品2’a及び部品2’bとし、部品2’aの端縁高さがHa(μm)、部品2’bの端縁高さがHb(μm)である場合、これらの平均値を端縁高さH(μm)とする。
未シールド電子部品2’を粘着材層12に貼着する際、電子部品製造用フィルム1は、フィルム状のまま利用してもよいし、枠体5を用いて電子部品製造用フィルム1を保持してもよい。即ち、開口部51を有する枠体5の、開口部51を覆うように枠体5の一面に電子部品製造用フィルム1の粘着材層12を貼着した保護部材15とすることによって、電子部品製造用フィルム1を枠体5に保持できる(図2参照)。この場合は、枠体5の開口部51に露出された粘着材層12の表面に、前述の複数の未シールド電子部品2’同士を離間させて貼着することによって、電極面保護工程R1を行うことができる(図2参照)。
尚、当然ながら、枠体5を用いるか否かに関わらず、必要に応じて、電子部品製造用フィルム1は、真空チャックテーブルに吸着固定して用いることができる。また、枠体5の開口部51を覆うように、枠体5の一面に、電子部品製造用フィルム1の粘着材層12を貼着する際には、必要に応じて加熱を行うことができる。
枠体5としては、リングフレームを用いることができる。枠体5の概形は限定されず、適宜必要に応じた形状にできるが、例えば、円形又は四角形等を採用できる。同様に、開口部51の概形も限定されず、適宜必要に応じた形状にでき、例えば、円形又は四角形等を採用できる。枠体5を構成する材質も限定されず、例えば、樹脂及び/又は金属等を用いることができる。
(4)シールド膜形成工程
シールド膜形成工程(R2)(図3参照)は、電極面22a以外の非電極面22bに対して乾式成膜法を用いて、非電極面22b上で一体にされた導電性のシールド膜21を形成する工程である。
乾式成膜法は、乾式で導電性膜を形成する方法であり、めっき法(無電解めっき法を除く)等のように湿式で導電性膜を形成する成膜法を除いた成膜法である。乾式成膜法としては、スパッタリング法及び蒸着法等が挙げられる。
このうち、スパッタリング法としては、DCスパッタリング法、RFスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、反応性スパッタリング法等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
一方、蒸着法としては、真空蒸着法及び化学気相成長法(CVD法)が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。更に、真空蒸着法としては、分子線エピタキシー法(MBE法)及び物理気相成長法(PVD法)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、CVD法としては、熱CVD法、触媒CVD法、光CVD法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、エピタキシャルCVD法、アトミックレイヤーCVD法、有機金属CVD法、クロライドCVD法等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの各種の乾式成膜法のなかでも、負荷温度を比較的低く抑えることができるという観点では、マグネトロンスパッタリング法、プラズマCVD等が好ましい。
本製造方法を用いる場合、乾式成膜法における負荷温度は、200℃以下であることが好ましい。200℃以下であることにより、電子部品製造用フィルム1を構成する材料に対する負担を抑えることができる。この温度は、更に、190℃以下がより好ましく、180℃以下が特に好ましい。一方、乾式成膜法において負荷される最低温度は特に限定されないが、通常、80℃以上である。
シールド膜21を構成する材料は導電性であればよい。具体的には、20℃における電気抵抗率が10000μΩ・cm以下の導電性を有することが好ましい。この電気抵抗率は、200μΩ・cm以下がより好ましく、100μΩ・cm以下が特に好ましい。
シールド膜21を構成する成分は金属が好ましいが、その金属の種類は特に限定されない。例えば、Mg、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、In、Sn、Sb、W、Re、Ir、Pt、Au、Bi等の金属を用いることができる他、この群から選ばれる2種以上の金属を含んだ合金、酸化物(ITO(In−SnO)、ATO(SnO−Sb)、FTO(SnO−F)等)等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのなかでは、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Al及びFeのうちの1種又は2種以上を含む金属膜、ITO膜、ATO膜が好ましい。
シールド膜21の膜厚は、シールド特性を発揮することができればよく、特に限定されないが、1000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましい。一方、最薄膜厚は特に限定されないが、50nm以上であることが好ましい。
また、本製造方法によって得られる電子部品2は、シールド膜21と非電極面22bとの間に他層を備えることができる。他層としては、シールド膜21の非電極面22bに対する接合性を向上させるプライマー膜等が挙げられる。プライマー膜は、導電性を有していてもよいし、導電性を有していなくてもよい。プライマー膜を構成する材料は特に限定されないが、通常、封止剤25は、エポキシ硬化樹脂を含むため、エポキシ硬化樹脂との接合性を向上させる層であることが好ましい。このように、プライマー膜を備える場合には、シールド膜形成工程の前に、非電極面22bに対して、非電極面22bの表面で一体にされたプライマー膜を形成するプライマー膜形成工程を備えることとなる。
本発明の製造方法では、電極面保護工程R1、シールド膜形成工程R2及びプライマー膜形成工程以外にも他の工程を備えることができる。他の工程としては、得られた電子部品2を電子部品製造用フィルム1からピックアップするピックアップ工程が得られる。電子部品2のピックアップ方法は、特に限定されず、従来公知の方法や、本方法に適した各種の方法を適宜利用することができる。
[3]電子部品
本発明の電子部品2(図5参照)は、電極23を備えた電極面22aと、電極面22a以外の非電極面22bと、備える。そして、この非電極面22bを覆う一体にされた導電性のシールド膜21を有する。
また、本発明の電子部品2は、電極面22aに設けられている電極23は、格子状に配列されたものとすることができる。即ち、電極23が、ボールバンプである場合には、ボールグリッドアレイ構造となり、電極23が、スタッドバンプや長尺状の導電ピンである場合には、ピングリッドアレイ構造となる。
更に、本発明の電子部品2は、非電極面22bが封止材25により構成されたものとすることができる。即ち、封止材25の表面が非電極面22bとなり、この表面にシールド膜21を備えることができる。
その他、本発明の電子部品2に関しては、前述[2]電子部品の製造方法の(2)電子部品(シールド膜を備えた電子部品)に記載した内容をそのまま適用できる。更に、シールド膜21を除いた部分に関しては、前述[2]電子部品の製造方法の(1)未シールド電子部品の記載をそのまま適用できる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
[1]電子部品製造用フィルムの製造
〈実施例1〉
(1)基層
基層11として、厚さ25μmのポリイミド(PI)フィルム(東レ・デュポン株式会社製、品名「カプトン 100V」、温度50〜200℃における熱膨張率27ppm/K、密度1420kg/m、融点なし)を用いた。
この基層11の引張弾性率E’(50)は3×10Paであり、引張弾性率E’(160)は2×10Paであった。
尚、各引張弾性率E’の測定は、前述の通り、動的粘弾性測定装置(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)(製品名:RSA−3、TAインスツルメント社製)による(測定条件:サンプルサイズ幅10mm、チャック間長20mm、周波数1Hz、昇温速度5℃/分、測定温度−20℃〜200℃)。以下、同様である。
(2)粘着材層
アクリル系粘着剤を厚さ10μmに成形し、粘着材層12とした。この粘着材層12の貯蔵弾性率G’(25)は105×10Paであり、貯蔵弾性率G’(160)は5×10Paであった。
尚、各貯蔵弾性率G’の測定は、前述の通り、動的粘弾性測定装置(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)(製品名:ARES、TAインスツルメント社製)による(試料厚500μm、直径8mmパラレルプレート型アタッチメントを使用、昇温速度3℃/分、測定温度−20〜200℃)。以下、同様である。
(3)基層と粘着材層との積層
上記(1)で得られた基層11の一面に、上記(2)の粘着材層12をラミネートして、実施例1の電子部品製造用フィルム1を得た。
得られた実施例1の電子部品製造用フィルム1を用い、JIS Z0237に準拠して、以下の方法で粘着力を測定した。即ち、得られた電子部品製造用フィルムを、幅25mmの試験片とし、その粘着材層12を、4インチのシリコンエウハに約2kgゴムロールで圧力を加えながら貼り付けた。次いで、温度23℃、相対湿度50%の環境下に60分間放置した。その後、試験片を180°方向に、剥離速度300mm/分でシリコンウエハから引き剥がす際の粘着力を測定した。粘着力の測定は2回行い、平均値を「粘着力」(N/25mm)とした。その結果、実施例1の電子部品製造用フィルム1による粘着力は8N/25mmであった。
〈実施例2〉
基層11として、厚さ25μmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、品名「テオネックス」、温度50〜200℃における熱膨張率13ppm/K、密度1360kg/m、融点269℃)を用いた。実施例1と同様に測定した、この基層11の引張弾性率E’(50)は3×10Paであり、引張弾性率E’(160)は1×10Paであった。
粘着材層12として、アクリル系粘着剤を厚さ10μmに成形し、粘着材層12とした。この粘着材層12の貯蔵弾性率G’(25)は25×10Paであり、貯蔵弾性率G’(160)は9×10Paであった。
実施例1の場合と同様に、基層11と粘着材層12とを積層して実施例2の電子部品製造用フィルム1を得た。得られた実験例2の電子部品製造フィルムを用い、実施例1と同様に測定した粘着力は26N/25mmであった。
Figure 0006584245
[2]電子部品製造用フィルムを用いた試験
実施例1及び実施例2を用いて、以下の2種の試験を行った。
(1)試験1(耐熱性の評価)
温度160℃に設定した真空吸着式のウエハテーブル(チャックテーブル)に、上記[1]で得られた実施例1−2の各電子部品製造用フィルムの基層11の側を吸着固定し、10分経過後に、真空破壊し、各部品製造用フィルムを、ウエハテーブルから取り外した。この際に、ウエハテーブルからの取り外し易さを以下の基準で評価し、その結果を表1に示した。
「○」・・・問題なく取り外しできた。
「×」・・・ウエハテーブルへの溶着が認められ、取り外しが容易でなかった。
(2)試験2(糊残りの評価)
4インチサイズのシリコンウエハの鏡面に、上記[1]で得られた実施例1−2の各電子部品製造用フィルムの粘着材層12の側を貼着して、160度のホットプレート上にウエハ面を設置して10分間維持した後、ホットプレートを冷却した後、各電子部品製造用フィルムをシリコンウエハから剥離した。この際に、目視によるシリコンウエハへの糊残りを以下の基準で評価し、その結果を表1に示した。
「○」・・・目視によるシリコンウエハへの糊残りが認められなかった。
「×」・・・目視によるシリコンウエハへの糊残りが認められた。
[3]実施例の効果
上述の実施例では、本発明の電子部品製造用フィルムを用いることで、耐熱試験後の電子部品製造用フィルムからの貼着物の取り外しも問題がなく、また、糊残りも認められなかった。この結果から、複数の未シールド電子部品同士を離間させつつ、未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、電子部品製造用フィルムの粘着材層に貼着して電極面を保護する電極面保護工程を行うことができる。また、非電極面に対して乾式成膜法を用いて、非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程を行うことができる。そして、電子部品の電極面へのシールド膜の回り込みが防止しながら、非電極面を覆う一体にされた導電性のシールド膜を有する電子部品を得ることができる。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
また、参考として、本明細書には、下記[1]〜[5]の電子部品製造用フィルム、[6]〜[11]の電子部品の製造方法、下記[12]〜[13]の電子部品に関する説明が含まれる。
[1]電子部品の製造方法に用いる電子部品製造用フィルムであって、基層と、前記基層の一面側に設けられた粘着材層と、を有し、
前記電子部品の製造方法は、複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、前記未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、前記電子部品製造用フィルムの前記粘着材層に貼着して、前記電極面を保護する電極面保護工程と、
前記電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、前記非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程と、を備え、
前記粘着材層は、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下であることを特徴とする電子部品製造用フィルム。
[2]前記粘着材層は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下である[1]に記載の電子部品製造用フィルム。
[3]前記粘着材層は、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmである[1]又は[2]に記載の電子部品製造用フィルム。
[4]前記基層は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる1又は2以上の樹脂を含む請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の電子部品製造用フィルム。
[5]前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含む[1]乃至[4]のうちのいずれかに記載の電子部品製造用フィルム。
[6]基層と、前記基層の一面側に設けられた粘着材層と、を有する電子部品製造用フィルムを用いた電子部品の製造方法であって、
複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、前記未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、前記電子部品製造用フィルムの前記粘着材層に貼着して、前記電極面を保護する電極面保護工程と、
前記電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、前記非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程と、を備えることを特徴とする電子部品の製造方法。
[7]前記粘着材層は、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下である請求項6に記載の電子部品の製造方法。
[8]前記粘着材層は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下である[7]に記載の電子部品の製造方法。
[9]前記粘着材層は、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmである[6]乃至[8]のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法。
[10]前記基層は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる1又は2以上の樹脂を含む[6]乃至[9]のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法。
[11]前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含む[6]乃至[10]のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法。
[12]電極を備えた電極面と、
前記電極面以外の非電極面と、
前記非電極面を覆う一体にされた導電性のシールド膜と、を有することを特徴とする電子部品。
[13]前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含む[12]に記載の電子部品。
本発明の電子部品製造用フィルム及び電子部品の製造方法は、電子部品製造の用途において広く用いられる。特に、電子部品自体にシールド膜を設けることによって、ノイズ対策を図る電子部品の製造に好適に利用される。
1;電子部品製造用フィルム、
11;基層、
12;粘着材層、
15;保護部材、
2;電子部品(シールド膜を備えた電子部品)、2’;未シールド電子部品、
21;シールド膜、22a;電極面、22b;非電極面、221b;対面、222b;側面、23;電極、24;半導体部品、25;封止材、26;配線層(配線層、再配線層)、27;電気接続部、
5;枠体、
R1;電極面保護工程、
R2;シールド膜形成工程。

Claims (9)

  1. 電子部品の製造方法に用いる電子部品製造用フィルムであって、基層と、前記基層の一面側に設けられた粘着材層と、を有し、
    前記電子部品の製造方法は、複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、前記未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、前記電子部品製造用フィルムの前記粘着材層に貼着して、前記電極面を保護する電極面保護工程と、
    前記電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、前記非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程と、を備え、
    前記粘着材層は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下であり、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10Pa以上500×10Pa以下であることを特徴とする電子部品製造用フィルム。
  2. 前記粘着材層は、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmである請求項1に記載の電子部品製造用フィルム。
  3. 前記基層は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる1又は2以上の樹脂を含む請求項1又は2に記載の電子部品製造用フィルム。
  4. 前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含む請求項1乃至のうちのいずれかに記載の電子部品製造用フィルム。
  5. 基層と、前記基層の一面側に設けられた粘着材層と、を有する電子部品製造用フィルムを用いた電子部品の製造方法であって、
    複数の未シールド電子部品同士が離間された状態で貼着されるように、前記未シールド電子部品の電極を備えた電極面を、前記電子部品製造用フィルムの前記粘着材層に貼着して、前記電極面を保護する電極面保護工程と、
    前記電極面以外の非電極面に対して乾式成膜法を用いて、前記非電極面上で一体にされた導電性のシールド膜を形成するシールド膜形成工程と、を備え
    前記粘着材層は、160℃における貯蔵弾性率G’(160)が、1×10 Pa以上500×10 Pa以下であることを特徴とする電子部品の製造方法。
  6. 前記粘着材層は、25℃における貯蔵弾性率G’(25)が、1×10Pa以上500×10Pa以下である請求項に記載の電子部品の製造方法。
  7. 前記粘着材層は、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力が0.1〜30N/25mmである請求項5又は6に記載の電子部品の製造方法。
  8. 前記基層は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選ばれる1又は2以上の樹脂を含む請求項乃至のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  9. 前記非電極面は、前記電極面に対する対面と、前記電極面と前記対面とを繋ぐ側面と、を含む請求項乃至のうちのいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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