JP6584007B2 - 単結晶の製造方法および単結晶製造装置 - Google Patents
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Description
この昇華再結晶法は、昇華用原料を2000℃以上に加熱することで、原料を昇華させて昇華ガスを発生させ、その昇華ガスを原料収容部よりも数10〜数100℃低温にした種結晶へ供給することにより、この種結晶から炭化珪素の単結晶を成長させる方法である。
図1および図2を参照して、本発明の第1の実施形態を適用した単結晶製造装置の構造について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る単結晶製造装置を示す断面模式図であって、種結晶上に単結晶を成長させる前の段階のものである。この図では坩堝の蓋部の上面に設置した断熱部材の脱着は行われていない。
なお、成長容器4の内部に導入するガスは、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)などの不活性ガスまたは水素(H2)ガスが好ましい。これらのガスは、炭化珪素と特別な反応を起こさず、また、冷却材としての効果もあるからである。
断熱部材2および断熱部材22は、坩堝1を安定的に高温状態に維持するためのものであり、坩堝1を必要な程度に安定的に高温状態に維持するよう、断熱部材2および断熱部材22は適宜、厚さや熱伝導率を調整した材料を用いることができ、例えば、炭素繊維製の材料、黒鉛(グラファイト)などを用いることができる。
断熱部材2は、蓋部2bの上部表面の一部が露出するように孔部2aを有する。また、断熱部材22は坩堝本体2aの底部表面の一部が露出するように孔部22aを有する。これらの孔部は放射温度計8a、8bによって坩堝の温度を計測し、制御するためのものである。
断熱部材2は、複数の断熱部材片の少なくとも一部が垂直方向に移動可能であり、結晶成長中に複数の断熱部材片の一部を垂直方向に移動させることにより坩堝内の径方向の温度分布を調整することができる。坩堝内の径方向の温度分布を調整することで、結晶の成長面の径方向の温度分布を調整する。
断熱部材2を構成する複数の断熱部材片はそれぞれ、断熱部材2から脱着すなわち、取り外すことができる。断熱部材片を断熱部材2から脱着させるとは、断熱部材2を構成する他の断熱部材片から離間させることをいう。結晶成長中に複数の断熱部材片のうちの一部を脱着させることにより、坩堝内の径方向の温度分布を調整することができる。また、結晶成長中に脱着した断熱部材片を元の断熱部材の位置に戻すこともできる。すなわち、複数の断熱部材片は着脱(取り外したり、取り付けたり(元に戻したり))することができる。また、断熱部材片を断熱部材から完全に取り外すように脱着することもできるし、断熱部材片の一部が断熱部材に残るような位置までずらす(図12参照)こともできる。すなわち、断熱部材片の蓋部の上面からの距離を調整することができる。このように、断熱部材片の蓋部の上面からの距離を調整することにより、径方向の温度分布の調整をより精密に行うことができる。
図2に示す断熱部材2は全体として平面視で円形であり、その円形の中心Oを含み、中心軸O(中心Oを通り、断熱部材に対して直交する軸を中心軸Oという)に対して軸対称な形状を有する平面視で円形の断熱部材片2Aと、互いに内径及び外径が異なり、中心軸Oに対して同心円状のリング状の断熱部材片2B、2C、2D、2Eとからなる。リング状の断熱部材片2B、2C、2D、2Eは、径の最も小さい断熱部材片2Bから径の大きな断熱部材片2C、2D、2Eが中心軸から順に外周へ並置されている。断熱部材片2Aは孔部2aを有するが、図2では図示は省略している。
結晶成長中に断熱部材片2A〜2Eのうちの一部を垂直方向に移動させることにより坩堝1内の径方向の温度分布を調整することができる。
第2の実施形態の単結晶製造装置は、断熱部材以外は第1の実施形態と共通なので断熱部材についてのみ説明する。
図3に、第2の実施形態に係る断熱部材の平面模式図を示す。
図3に示す断熱部材32は全体として平面視で円形であり、その円形の中心を含み、中心軸Oに対して軸対称な形状を有する平面視で六角形の断熱部材片32Aと、その断熱部材片32Aの各辺に平行な辺からなる六角形の内周及び六角形の外周を有し、中心軸Oから順に外周へ並置された断熱部材片32B、32C、32Dと、断熱部材片32Dの外周側に配置され、断熱部材片32Dの外周の各辺に平行な六角形の内周と断熱部材32の外周でもある外周とを有する断熱部材片32Eとからなる。
結晶成長中に断熱部材片32A〜32Eのうちの一部を垂直方向に移動させることにより坩堝1内の径方向の温度分布を調整することができる。
第3の実施形態の単結晶製造装置は、断熱部材以外は第1の実施形態と共通なので断熱部材についてのみ説明する。
図4に、第3の実施形態に係る断熱部材の平面模式図を示す。
図4に示す断熱部材42は、図2に示した断熱部材2においてさらに、断熱部材片2Aの外周から放射状に、図2に示したリング状の断熱部材片2B〜2Eのそれぞれを等しい面積で分割するように等間隔で配置して延びる分割線L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8によって分割された構成を有するものである。
断熱部材はより細かく分割した構成ほど、より精密な温度分布の調整が可能になるので、図2に示した断熱部材2よりも図4に示す断熱部材42の方がより精密な温度分布の調整ができる。
第4の実施形態の単結晶製造装置は、断熱部材以外は第1の実施形態と共通なので断熱部材についてのみ説明する。
図5に、第4の実施形態に係る断熱部材の平面模式図を示す。
図5に示す断熱部材52は、図3に示した断熱部材32においてさらに、断熱部材片32Aの外周の頂点から断熱部材片32B〜32Dの内周及び外周の頂点を結ぶように放射状に延び、図3に示したリング状の断熱部材片32B〜32Eのそれぞれを等しい面積で分割するように等間隔で配置した分割線L11、L21、L31、L41、L51、L61によって分割された構成を有するものである。
断熱部材はより細かく分割した構成ほど、より精密な温度分布の調整が可能になるので、図3に示した断熱部材2よりも図5に示す断熱部材52の方がよりより精密な温度分布の調整ができる。
第5の実施形態の単結晶製造装置は、断熱部材以外は第1の実施形態と共通なので断熱部材についてのみ説明する。
図6に、第5の実施形態に係る断熱部材の平面模式図を示す。
図6に示す断熱部材62は、図2に示した断熱部材2と比較すると、円形の中心Oを含み、中心軸Oに対して軸対称な形状を有する平面視で円形の断熱部材片を有すると共に、その円形の断熱部材片の外側に配置するリング状の断熱部材片群が中心軸Oに対して同心円状に配置する点で共通するが、図2に示した断熱部材2ではリング状の断熱部材片2B〜2Eの全てのリングの幅が等しいのに対して、図6に示す断熱部材62では、リング状の断熱部材片62B〜62Eの全てのリングの幅が異なる点で異なる。
図6に示す断熱部材62では、リング状の断熱部材片62B〜62Eの全てのリングの幅が異なるが、リングの幅が等しいリング状の断熱部材片がある構成でもよい。
第6の実施形態の単結晶製造装置は、断熱部材以外は第1の実施形態と共通なので断熱部材についてのみ説明する。
図7に、第6の実施形態に係る断熱部材の平面模式図を示す。
図7に示す断熱部材72は、図3に示した断熱部材32と比較すると、円形の中心Oを含み、中心軸Oに対して軸対称な形状を有する平面視で六角形の断熱部材片を有すると共に、その六角形の断熱部材片の外側に配置する断熱部材片群が最も外側の断熱部材片以外は、その六角形の断熱部材片の各辺に平行な辺からなる六角形の内周及び六角形の外周を有する点で共通するが、図3に示した断熱部材32ではリング状の断熱部材片32B〜32Dの全てのリングの幅が等しいのに対して、図7に示す断熱部材72では、リング状の断熱部材片72B〜72Dの全てのリングの幅が異なる点で異なる。
図7に示す断熱部材72では、リング状の断熱部材片72B〜72Dの全てのリングの幅が異なるが、リングの幅が等しいリング状の断熱部材片がある構成でもよい。
次に、本発明に係る炭化珪素単結晶の製造方法について図を参照して説明する。
図1に示した単結晶製造装置の坩堝1内に炭化珪素原料3(例えば、SiC粉末)を充填し、坩堝の蓋部1bの台座に炭化珪素種結晶Wを固定する。この坩堝の入った成長容器4中で導入管6aと排気管6bを介して真空排気及びガス導入を行いガス交換した後、高純度Arガスを導入して、成長容器4の内部(収容部4a)を例えば、Ar雰囲気で9.3×104Paという環境とする。
次に、加熱手段5を用いて坩堝1を1900℃以上の温度に加熱する。これにより、坩堝1内の炭化珪素原料粉末3を加熱して、炭化珪素原料粉末3から原料昇華ガス(原料ガス)を発生させ、発生した原料昇華ガスは坩堝の内部空間(成長空間)を通って、坩堝1の下部よりも低温である坩堝の蓋部1bに設置された炭化珪素種結晶W上で炭化珪素が再結晶化されて炭化珪素単結晶が成長する。成長する結晶は種結晶Wの結晶構造を引き継ぐため、例えば、4H−SiC単結晶を種結晶に用いれば、4H−SiC単結晶を種結晶上に成長させることができる。
複数の断熱部材片の移動の方法は特に限定するものではないが、例えば、ロッドやワイヤを各断熱部材片に取り付け、そのロッドやワイヤを成長容器の外に延ばしておき、そのロッドやワイヤを引き上げることでその断熱部材片を断熱部材から取り外すことができる。剛性のロッド等を用いた場合は、一旦、取り外した断熱部材片を、結晶成長の状態によってはまた、断熱部材に戻すこともできる。
ロッドやワイヤの材料としては特に限定するものではないが、例えば、黒鉛(グラファイト)を用いることができる。
ロッドやワイヤを各断熱部材片に取り付ける方法としては特に限定するものではないが、例えば、ロッドやワイヤの先端を釣り針状の形状としておき、炭素繊維製の断熱部材片に刺し込んで取り付けることができる。
図8に示す例は、成長中のインゴット形状が中央部の成長量が大きく、中央部が原料側に凸形形状に膨らんでいるものを平坦形状へと調整する場合である。
インゴットの端部の成長量が中央部と比較して少ない状態を調整するためには、インゴットの端部の上方に位置する断熱部材片2Cを垂直方向(上方)に移動して、断熱部材2から取り外す。
断熱部材片2Cが取り外されたことにより、坩堝のインゴットの端部の上方部分から坩堝外へ放出される熱量が増え、その結果としてインゴットの端部の温度が低下する。
インゴットの端部の温度が低下することにより、インゴットの端部での原料ガスの再結晶が促進し、インゴットの端部での結晶成長量が増加することにより、中央部との成長量差が小さい平坦型に調整することが可能となる。
図9に示す例は、成長中のインゴット形状が中央部の成長量が小さく、中央部が凹形形状に凹んでいるものを平坦形状へと調整する場合である。
インゴットの中央部の成長量が端部と比較して少ない状態を調整するためには、インゴットの中央部の上方に位置する断熱部材片2Aを垂直方向(上方)に移動して、断熱部材2から取り外す。
断熱部材片2Aが取り外されたことにより、坩堝のインゴットの中央部の上方部分から坩堝外へ放出される熱量が増え、その結果としてインゴットの中央部の温度が低下する。
インゴットの中央部の温度が低下することにより、インゴットの中央部での原料ガスの再結晶が促進し、インゴットの中央部での結晶成長量が増加することにより、端部との成長量差が小さい平坦型に調整することが可能となる。
図10に示す例は、成長中のインゴット形状が中央部及び端部の成長量が小さくてM形形状であるものを平坦形状へと調整する場合である。
インゴットの中央部及び端部の成長量が端部と比較して少ない状態を調整するためには、インゴットの中央部及び端部の上方に位置する断熱部材片2Aおよび断熱部材片2Cを垂直方向(上方)に移動して、断熱部材2から取り外す。
断熱部材片2Aおよび断熱部材片2Cが取り外されたことにより、坩堝のインゴットの中央部及び端部の上方部分から坩堝外へ放出される熱量が増え、その結果としてインゴットの中央部及び端部の温度が低下する。
インゴットの中央部及び端部の温度が低下することにより、インゴットの中央部及び端部での原料ガスの再結晶が促進し、インゴットの中央部及び端部での結晶成長量が増加することにより、他の部分との成長量差が小さい平坦型に調整することが可能となる。
図11に示す例は、成長中のインゴット形状が中央部と端部との間の位置の成長量が少ないW形形状であるものを平坦形状へと調整する場合である。
インゴットの中央部と端部との間の位置の成長量が中央部及び端部と比較して少ない状態を調整するためには、インゴットの中央部と端部との間の位置の上方に位置する断熱部材片2Bを垂直方向(上方)に移動して、断熱部材2から取り外す。
断熱部材片2Bが取り外されたことにより、坩堝のインゴットの中央部と端部との間の位置の上方部分から坩堝外へ放出される熱量が増え、その結果としてインゴットの中央部と端部との間の位置の温度が低下する。
インゴットの中央部と端部との間の位置の温度が低下することにより、インゴットの中央部と端部との間の位置での原料ガスの再結晶が促進し、インゴットの中央部と端部との間の位置での結晶成長量が増加することにより、他の部分との成長量差が小さい平坦型に調整することが可能となる。
図12に示す例は、成長中のインゴット形状が中央部と外周との間の外周寄りの位置の成長量が最も少なく、中央部は最も成長量が多く、外周の成長量はそれらの中間程度であるもの(ここでは歪形状という)を平坦形状へと調整する場合である。
図12(a)に示す断熱部材片の配置構成において、インゴットの形状はその中央部と外周との間の外周寄りの位置の成長量が最も少なく、中央部は最も成長量が多く、外周の成長量はそれらの中間程度である歪形状である。この歪形状を調整するためには、中央部と外周との間の上方に位置する断熱部材片2Cだけを垂直方向(上方)に移動する。この際、成長量のずれを調整するため、断熱部材片2Bの脱着後の位置は断熱部材片2Cの位置よりも坩堝の蓋部に近い位置にする。この位置調整により、断熱部材片2Bの位置での放熱量が断熱部材片2Cの位置での放熱量よりも少なくなることで、インゴット先端の断熱部材片2Bの位置での温度低下は断熱部材2Cの位置での温度低下よりも緩やかになるため、結晶成長量の差が調整され、インゴットの形状を平坦型に調整することが可能となる。また、温度を調整するために、断熱部材片2Cは完全には脱着せずに、断熱部材片2Bに一部接触した所で停止させるなどの位置調整を行ってもよい。このような位置調整により、歪形状のような微妙な調整が可能となる。
図12を参照して説明したように、形状調整のための断熱部材片の移動はインゴット(単結晶)の製造中に複数回行ってもよい。
図8〜図12を参照して、形状調整のための断熱部材片の移動パターン(配置構成)について説明してきたが、これらの図は説明を分かりやすくするために特徴を誇張したり、単純化したりしており、インゴットの形状と断熱部材片の移動パターン(配置構成)との組合せは一例に過ぎない。
図13は、図1に示した単結晶製造装置において、断熱部材を構成する断熱部材片にロッド11を取り付けた構成を示すものである。
ロッド11は各断熱部材片に1本に限らず、複数本を取り付けた構成でもよく、取り外しに適した本数とすることができる。
図13に示す例では、図2に示した断熱部材を備えた構成であるが、リング状の各断熱部材片に図示したものでも2本のロッド11が取り付けられている。
1a 坩堝本体
1b 蓋部
2、32、42、52、62、72 断熱部材
3 原料(炭化珪素原料、炭化珪素原料粉末)
4 成長容器
5 加熱手段
11 ロッド
100 単結晶製造装置
W 種結晶
Claims (7)
- 坩堝本体と蓋部とからなる坩堝内で、蓋部に種結晶を配置し、坩堝本体の下部に原料を収容し、該原料を昇華させて原料ガスを供給し、前記種結晶上に単結晶を成長させる単結晶の製造方法において、
複数の断熱部材片に分割された構造を有し、前記複数の断熱部材片が前記蓋部の上面に平行な方向に並置された断熱部材を前記蓋部の上面に配置し、結晶成長中に前記複数の断熱部材片のうちの一部を垂直方向に移動させることにより坩堝内の温度分布を調整して単結晶の結晶成長を行うことを特徴とする単結晶の製造方法。 - 結晶成長中に前記複数の断熱部材片のうちの一部を脱着させることを特徴とする請求項1に記載の単結晶の製造方法。
- 坩堝本体と蓋部とからなる坩堝内で、蓋部に種結晶を配置し、坩堝本体の下部に原料を収容し、該原料を昇華させて原料ガスを供給し、前記種結晶上に単結晶を成長させる単結晶製造装置であって、
前記蓋部の上面に配置された断熱部材を備え、
該断熱部材が複数の断熱部材片に分割された構造を有し、前記複数の断熱部材片が前記蓋部の上面に平行な方向に並置されており、前記複数の断熱部材片のうちの少なくとも一部は垂直方向に移動可能であることを特徴とする単結晶製造装置。 - 前記断熱部材は平面視で円形であり、前記分割は前記円形の中心軸に対して軸対称になされていることを特徴とする請求項3に記載の単結晶製造装置。
- 前記複数の断熱部材片のうちの一つは、前記円形の中心を含み、中心軸に対な形状を有することを特徴とする請求項4に記載の単結晶製造装置。
- 前記分割のうちの一部は、円形の中心から放射状に延びる分割線に沿ってなされていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
- 前記断熱部材は、カーボンを主原料とするカーボン成形材、ポーラスカーボン、またはグラッシーカーボンのいずれかからなることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
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